JP2017057499A - 亜鉛めっき鋼管 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガス、水、油等の配管に使用できる鋼管であって、JIS G3452の規定を満足すると共に、フレア加工、高速転造ねじ加工またはグルービング加工等の加工、特に転造周速17m/min以上の高速転造ねじ加工を施しても、亜鉛めっき層の剥離を抑制した加工性に優れた亜鉛めっき鋼管の提供。【解決手段】素管表面に亜鉛めっき層が形成されており、前記素管は、質量%で、C:0.02〜0.05%、Si:0.15〜0.25%、Mn:0.30〜0.55%、Cu:0.01〜0.17%、Cr:0.001〜0.07%、Al:0.005〜0.05%、P:0.024%以下、S:0.005%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、前記亜鉛めっき層は、ζ層が柱状組織であり、かつΓ層が形成されていない鉄亜鉛合金層を含み、平均厚さが27〜56μmの範囲である。Γ層を起点とする剥離が発生しない。【選択図】なし

Description

本発明は、水、ガス、油等の配管用途に適用される亜鉛めっき鋼管に関するものであって、特に、配管時に実施される曲げ加工、高速転造ねじ加工、フレア加工、グルービング加工等の鋼管が大きく変形する機械加工において、亜鉛めっき層が剥離しない加工性に優れた亜鉛めっき鋼管に関する。
JIS G3452の規定を満足し、配管用に使用される鋼管には、防食を目的として溶融亜鉛めっきを施した溶融亜鉛めっき鋼管が使用され、配管施工時の曲げ加工や転造ねじ加工が施されるが、その際亜鉛めっき層が剥離してしまい、剥離部分に対して、防錆処理を実施しなければならないという問題があった。
そこで、このような加工時の亜鉛めっき層の剥離に関し、亜鉛めっき層の剥離を防止するべく、現在までに様々な技術が提案されてきている。
例えば、特許文献1、2では、鋼管の組成を限定することによって、曲げ加工性の向上ができるとしている。また、特許文献3では、素管組成に加え亜鉛めっき合金層中のδ層の厚みを9μm以下にすることにより曲げ加工時のめっき層剥離を抑制できるとしている。
特開平11−246942号公報 特開2008−161940号公報 特開2013−100587公報
しかしながら、特許文献1〜3で提案された技術では、通常の曲げ加工ではめっき層が剥離しないが、近年増えているフレア加工、高速転造ねじ加工またはグルービング加工といった鋼管が大きく変形する加工では、亜鉛めっき層が剥離してしまうという問題がある。特に、転造周速17m/min以上の高速転造ねじ加工で、亜鉛めっき層が剥離してしまうことが問題となっている。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ガス、水、油等の配管に使用される鋼管であって、JIS G3452の規定を満足すると共に、フレア加工、高速転造ねじ加工またはグルービング加工等の加工、特に転造周速17m/min以上の高速転造ねじ加工を施しても亜鉛めっき層の剥離を抑制することができる加工性に優れた亜鉛めっき鋼管を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、素管の組成、亜鉛めっき厚を規定し、さらに鉄亜鉛合金のΓ層を形成させずに、柱状組織のζ層を形成することにより優れた亜鉛めっき付着性を確保することができ、例えばフレア加工、切削ねじ加工と同等の処理速度を有する高速転造ねじ加工、グルービング加工においても亜鉛めっき層の剥離が生じない加工性にすぐれた鋼管が得られることを見いだした。
本発明は、このような知見に基づきなされたものであり、その要旨は次のとおりである。
[1]素管表面に亜鉛めっき層が形成された亜鉛めっき鋼管であり、
前記素管は、質量%で、C:0.02〜0.05%、Si:0.15〜0.25%、Mn:0.30〜0.55%、Cu:0.01〜0.17%、Cr:0.001〜0.07%、Al:0.005〜0.05%、P:0.024%以下、S:0.005%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、
前記亜鉛めっき層は、ζ層が柱状組織であり、かつΓ層が形成されていない鉄亜鉛合金層を含み、平均厚さが27〜56μmの範囲であることを特徴とする亜鉛めっき鋼管。
[2]前記素管は、質量%で、さらにCa:0.0002〜0.0050%、Ni:0.01〜0.50%の両方もしくはいずれか一方を含有することを特徴とする前記[1]に記載の亜鉛めっき鋼管。
[3]前記素管が電縫鋼管であることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の亜鉛めっき鋼管。
[4]前記素管は、質量%で、Cu:0.01〜0.06%含有することを特徴とする前記[1]または[2]に記載の亜鉛めっき鋼管。
[5]前記素管が鍛接鋼管であることを特徴とする前記[4]に記載の亜鉛めっき鋼管。
なお、本発明で、ζ層が柱状組織であることは、断面切断加工サンプルの亜鉛めっき層をエッチングし、光学顕微鏡を用い、倍率400倍で観察することにより確認する。また、本発明で、Γ層が形成されていないことは、走査型電子顕微鏡を用い、倍率800倍で観察することにより確認する。
本発明によれば、ガス、水、油等の配管に使用できる鋼管であって、JIS G3452の規定を満足すると共に、フレア加工、高速転造ねじ加工またはグルービング加工等の加工、特に転造周速17m/min以上の高速転造ねじ加工を施しても、亜鉛めっき層の剥離を抑制した加工性に優れた亜鉛めっき鋼管を得ることができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の亜鉛めっき鋼管は、特定の組成を有する素管と、該素管表面に形成され、特定の組織を有する亜鉛めっき層とを有し、加工性に優れる。
本発明において、素管の成分は、質量%で、C:0.02〜0.05%、Si:0.15〜0.25%、Mn:0.30〜0.55%、Cu:0.01〜0.17%、Cr:0.001〜0.07%、Al:0.005〜0.05%、P:0.024%以下、S:0.005%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成である。本発明では、JIS B0601(1994)に基づく表面粗さ(十点平均粗さRz)が15〜50μmの素管を用いることで、より加工性に優れた亜鉛めっき鋼管を得ることができる。具体的に、素管は鍛接鋼管であることが好ましい。また、素管は、電縫鋼管であってもよい。
亜鉛めっき層については、亜鉛めっき層平均厚さが27〜56μmの範囲であって、亜鉛めっき層中において、鉄と亜鉛との合金層(以下、鉄亜鉛合金層とも記す。)であるζ層が柱状組織であり、かつ鉄地との界面にΓ層が形成されていないことを特徴とする。本発明の鉄地とは、鋼管の最表層であって亜鉛めっき層と接する部分のことを指す。なお、鉄亜鉛合金層のζ層とは、例えば、Feを5.8〜6.3質量%含有する層のことを指し、Γ層とはFeを21〜28質量%含有する層のことを指す。
[素管]
以下に、本発明の溶融亜鉛めっき鋼管における素管の成分を限定する理由について述べる。なお、以下において成分量の%表示は、特にことわらない限り質量%を意味する。
<C:0.02〜0.05%>
Cは鋼管の強度を増加させる元素であり、本発明では所定の強度を得るためにC含有量は0.02%以上とする。一方、C含有量は、0.05%を超えると加工性が低下するため、0.05%以下とする。
<Si:0.15〜0.25%>
Siは、亜鉛めっき層中の鉄亜鉛合金層のζ層を柱状組織にするために含有する。また、Siを含有することで合金層の発達が促進されるために、亜鉛めっき厚を規定の厚みにコントロールする必要から範囲は、Si含有量は0.15〜0.25%にする。この範囲を超えるとめっき厚をコントロール出来なくなるばかりか、めっきヤケを生じ製品外観が損なわれる。
<Mn:0.30〜0.55%>
Mnは、鋼管を所望の強度とするために、本発明でMn含有量は0.30%以上とする。Mn含有量は0.55%を超えると加工性が低下し、切削ねじ加工時にムシレが発生しやすくなるため、0.55%以下とする。好ましくは、Mn含有量は0.30〜0.45%とする。
<Cu:0.01〜0.17%>
Cuは亜鉛めっき前の前処理時の鋼管の過溶解を抑制し、フラックスによる鋼管表面の清浄化作用を維持させるために含有する。この作用は、Cu含有量を0.01%以上とすることで得られるため、Cu含有量は0.01%以上とする。一方、Cu含有量は0.17%を超えると鋼管製造時、特に、熱間加工の際、加工きずが生じる。そのため、Cu含有量は0.17%以下とする。好ましくは、Cu含有量は0.06%以下である。より具体的には、素管を電縫鋼管とする場合には、Cu含有量は0.17%以下とし、素管を鍛接鋼管とする場合には、Cu含有量は0.06%以下とすることが好ましい。
<Cr:0.001〜0.07%>
Crは、強度向上及び耐食性を目的として含有する元素であるが、Cr含有量が0.001%未満では顕著な効果が得られない。また、Cr含有量が0.07%を超えると優れた溶接性が得られない。そのため、Cr含有量は、0.001%以上0.07%以下とする。好ましくは、Cr含有量は0.06%以下とする。
<Al:0.005〜0.05%>
Alは脱酸剤として有効かつ重要な元素である。Al含有量は、0.005%未満では、脱酸が不十分であるため、0.005%以上とする。一方、Al含有量は、0.050%を超えると鋼の靭性が低下するため、0.05%以下とする。
<P:0.024%以下>
Pは鋼中に不純物として存在し、P含有量は0.024%を超えると靭性が低下して加工時の鋼管割れの原因なるため、0.024%以下にする。
<S:0.005%以下>
Sは鋼中に不純物として存在し、S含有量は0.005%を超えると加工性が低下して鋼管割れの原因なるため、0.005%以下にする。
<Feおよび不可避的不純物>
以上の成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。
また、本発明では、素管は、上記の成分以外に、Ca:0.0002〜0.0050%、Ni:0.01〜0.50%の両方もしくはいずれか一方をさらに含有してもよい。
<Ca:0.0002〜0.0050%>
Caは、介在物の形態制御によって延性および靭性を向上させる作用がある。しかし、Ca含有量が0.0002%未満ではその効果がなく、0.0050%を超えると靭性が劣化する場合がある。そのため、Caを含有する場合は、Ca含有量は0.0002〜0.0050%とすることが好ましい。耐食性向上の観点からは、Ca含有量は0.001〜0.0050%とすることがより好ましい。
<Ni:0.01〜0.50%>
Niは、Cuと複合添加することにより、熱間加工性の劣化を抑制する働きがある。しかし、Ni含有量が0.01%未満では効果がなく、0.50%を超えるとコストの上昇を招く。そのため、Niを含有する場合は、Ni含有量は0.01〜0.50%とすることが好ましい。
[亜鉛めっき層]
次に、前述した素管表面に形成される亜鉛めっき層について説明する。本発明の亜鉛めっき鋼管の素管表面に形成される亜鉛めっき層は、ζ層が柱状組織であり、かつΓ層が形成されていない鉄亜鉛合金層を含み、平均厚さが27〜56μmの範囲である。従来の亜鉛めっき層における鉄亜鉛合金層は、Γ層、δ層、ζ層、η層が素管表面側から順に形成されるが、本発明では、Γ層が形成されず、ζ層が柱状組織であることを特徴とする。
<ζ層が柱状組織>
ζ層が柱状組織であることで、鉄地が延伸した場合、ζ層の柱状組織にそって合金層断面に対して垂直方向の微細クラックが入り、亜鉛めっき層全体の剥離、破壊を抑制しつつ亜鉛めっき層を延伸することができ、鋼管は加工性に優れる。そのため、本発明では、亜鉛めっき層中のζ層は柱状組織とする。
ここで、ζ層が柱状組織であることは、亜鉛めっき断面サンプルをエッチングし、光学顕微鏡で50倍以上に拡大観察することで確認することができる。また、ζ層の柱状組織は、素管中へのSiの添加により調整することができる。
<Γ層が形成されていない>
Γ層は鉄の割合が多い鉄亜鉛合金層であるため、鉄地界面にΓ層が形成されると、加工時、Γ層を起点に亜鉛めっき層が剥離し、良好な加工特性が得られない。そのため、本発明では、亜鉛めっき層にΓ層を形成させない。ここで、Γ層の形成状態は、走査型電子顕微鏡を用い、倍率800倍で観察することにより確認することができる。また、Γ層は、めっき温度465℃以下、時間140秒未満にすることによって形成しないように調整することができる。
<平均厚さ:27〜56μm>
本発明では、亜鉛めっき層の平均厚さ(めっき厚さ)が56μmを超えるとフレア加工等の高加工時に亜鉛めっき層と鉄地界面に加わる応力によりめっきが剥離する。また、めっき厚さが27μm未満では、JIS G3452で規定されるめっき試験をクリアできない。そのため、亜鉛めっき層の平均厚さは、27〜56μmにする。ここで、亜鉛めっき層の平均厚さは、JISH0401の5.2(間接法)、または直接法磁力式厚さ試験方法に基づいて、管周方向8点の平均値にて測定することができる。また、この平均厚さは亜鉛めっき時のめっき浴温度及び浸漬時間によって調整することができる。
[亜鉛めっき鋼管の製造方法]
次に、本発明における亜鉛めっき鋼管の製造方法について説明する。以下では、素管に溶融亜鉛めっきを施す場合を例に挙げるが、本発明の亜鉛めっき鋼管は、溶融亜鉛めっき鋼管に限定されない。また、以下では、素管として鍛接鋼管および電縫鋼管を例に挙げて説明する。
前述した組成を有する鋼帯を用いて、鍛接製法により鍛接鋼管を製造する。または、上記鋼帯を用いて、電気抵抗溶接法により電縫鋼管を製造する。得られた鍛接鋼管に溶融亜鉛めっきを施す。溶融亜鉛めっき処理としては、素管の鍛接鋼管または電縫鋼管を脱脂し、酸洗し、フラックス処理し、乾燥し、溶融亜鉛めっき浴に浸漬し、引き上げ後に冷却する。溶融亜鉛めっき浴はJIS H2107に規定される蒸留亜鉛1種またはこれと同等以上の亜鉛を溶解したものを使用する。なお、亜鉛めっき浴にはΓ層生成の抑制および外観光沢付与を目的にAlを0.05質量%好ましくは0.02質量%を上限として添加してもよい。亜鉛めっき浴から鋼管を引き上げたのち、外面をエアーワイプ、内面を蒸気ブローにより余剰亜鉛を除去する。ここで、規定のめっき厚に仕上げるために、溶融亜鉛めっき浴温度及び浸漬時間そして外面エアーワイプ及び内面蒸気ブロー圧をコントロールし、Γ層を形成させることなく、次に水冷することで、亜鉛めっき厚みを27〜56μmにする。
以上、説明した本発明の亜鉛めっき鋼管は、前述した組成を有する素管と、その表面に形成された亜鉛めっき層とを有し、その亜鉛めっき層は、ζ層が柱状組織であり、かつΓ層が形成されていない鉄亜鉛合金層を含み、平均厚さが27〜56μmの範囲であるため、JIS G3452の規定を満足すると共に、フレア加工、高速転造ねじ加工またはグルービング加工を施しても、特に転造周速17m/min以上の高速転造ねじ加工を施しても、亜鉛めっき層の剥離を抑制し、加工性に優れている。この亜鉛めっき鋼管は、ガス、水、油等の配管に使用することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
表1に示す組成のJIS G3452に規定する呼び径65Aと80A、鍛接鋼管および電縫鋼管を製造し、亜鉛めっきは以下の工程で実施した。鍛接鋼管の表面粗さは、JIS B0601(1994)に基づく表面粗さ(十点平均粗さRz)が30μmであった。電縫鋼管は、ブラスト処理および酸洗により表面粗さ(十点平均粗さRz)を15μmにした。
鍛接鋼管または電縫鋼管を脱脂、酸洗を行いスケールを除去した。酸洗後、塩化亜鉛と塩化アンモニウムのモル比が1:1の比重1.24のフラックス液に浸漬し、引き上げた後、乾燥炉にて乾燥させ、浴組成がJIS H2107の蒸留亜鉛地金1種以上の品質をもつ亜鉛地金を溶解した溶融亜鉛めっき浴に浸漬した。浴温度は450〜465℃、浸漬時間を50〜140秒に調整することによって、表1に示すめっき厚の溶融亜鉛めっき鋼管を製造した。
めっき厚の測定については、平均めっき付着量を亜鉛の比重7.2で除して算出した。
フレア加工性の評価としては、拡管率(つば径/鋼管径):145%、拡管速度:3.5度/minでフレア加工を実施し、加工面のめっき剥離状態を目視確認し、亜鉛めっき剥離なしを○(合格)、剥離ありを×(不合格)とした。
高速転造ねじ加工性の評価としては、高速転造ねじを加工速度(転造周速):16m/minで加工し、鋼管内面側について、目視で観察を行い亜鉛めっき剥離なしを○(合格)、剥離ありを×(不合格)とした。
グルービング加工性の評価としては、目視で観察を行い、亜鉛めっき剥離なしを○(合格)、剥離ありを×(不合格)として評価した。
めっき試験はJIS G 3452記載の方法により実施し、硫酸銅水溶液浸漬回数5回で終止点に到達しないものを○(合格)、5回未満で到達したものを×(不合格)として評価した。
Figure 2017057499
本発明の範囲内である亜鉛めっき鋼管のサンプルは、いずれもフレア加工性、高速転造ねじ加工性、グルービング加工性が全て優れており、めっき試験も良好な結果を得られた。一方、比較例1は、Γ層が形成されているため、フレア加工性、高速転造ねじ加工性、グルービング加工性に劣っていた。また、比較例2は、平均厚さが56μmを超えているため、フレア加工性、高速転造ねじ加工性、グルービング加工性に劣っていた。
比較例3は、素管のC含有量が0.05質量%を超えており、Si含有量が0.15質量%未満であり、ζ層がランダム組織であるため、フレア加工性、高速転造ねじ加工性、グルービング加工性に劣っていた。比較例4は、亜鉛めっき層の平均厚さが27μm未満であるため、めっき試験が不良であった。
比較例5は、Γ層が形成されているため、フレア加工性、高速転造ねじ加工性、グルービング加工性に劣っていた。また、比較例6は、素管のSi含有量が0.15質量%未満であり、Mn含有量が0.30質量%未満であり、ζ層がランダム組織であるため、フレア加工性、高速転造ねじ加工性、グルービング加工性に劣っていた。

Claims (5)

  1. 素管表面に亜鉛めっき層が形成された亜鉛めっき鋼管であり、
    前記素管は、質量%で、C:0.02〜0.05%、Si:0.15〜0.25%、Mn:0.30〜0.55%、Cu:0.01〜0.17%、Cr:0.001〜0.07%、Al:0.005〜0.05%、P:0.024%以下、S:0.005%以下を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる組成を有し、
    前記亜鉛めっき層は、ζ層が柱状組織であり、かつΓ層が形成されていない鉄亜鉛合金層を含み、平均厚さが27〜56μmの範囲であることを特徴とする亜鉛めっき鋼管。
  2. 前記素管は、質量%で、さらにCa:0.0002〜0.0050%、Ni:0.01〜0.50%の両方もしくはいずれか一方を含有することを特徴とする請求項1に記載の亜鉛めっき鋼管。
  3. 前記素管が電縫鋼管であることを特徴とする請求項1または2に記載の亜鉛めっき鋼管。
  4. 前記素管は、質量%で、Cu:0.01〜0.06%含有することを特徴とする請求項1または2に記載の亜鉛めっき鋼管。
  5. 前記素管が鍛接鋼管であることを特徴とする請求項4に記載の亜鉛めっき鋼管。
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