JP2017056902A - 台車 - Google Patents
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例えば特許文献1には、車台と、車台の一端側に配してあり、被運搬物を支持する固定支持部と、車台の他端側に配してあり、被運搬物を支持する昇降可能な可動支持部と、を備えた運搬台車(台車)が開示されている。この運搬台車では、可動支持部を上昇させて被運搬部材の傾斜角度を大きくすることにより、載置された被運搬部材を含む運搬台車の長手方向の幅が短縮される。また、可動支持部を降下させて被運搬部材の傾斜角度を小さくすることにより、被運搬部材を含む運搬台車の高さが低くなる。従って、水平搬送の途中で狭い通路又は低い通路等に遭遇した場合であっても、載置された被運搬物の傾斜角度を調整して被運搬物を含む本体の横幅及び高さを容易に変更し、被運搬物を含む本体を通過可能とすることができる。
しかしながら、バルコニーは通路幅が狭いうえに床面に勾配が付いているため、例えば特許文献1に開示されている運搬台車の可動支持部を上昇させて被運搬物を含む本体をバルコニーの狭さに合わせることで被運搬物及び本体を通過可能にしても、バルコニー床面の勾配によって被運搬物及び本体が所定の角度以上に傾斜するおそれがあり、その際に運搬台車が転倒する虞がある。また、特許文献1の運搬台車では、走行中に車台の短辺方向へ傾いた場合、アウトリガーに設けられた補助車輪が床面に接触して運搬台車の転倒を防止するとされているが、転倒防止のための補助車輪を備えるアウトリガーの張出部を所定の格納位置に固定ボルトを用いて予め移動させる作業が必要になるという問題がある。そのため、かえって作業員の労力が増えるばかりでなく、格納位置に応じた角度以上に傾斜すれば運搬台車の転倒を防止しきれない。
従って、予めアウトリガーを走行車輪よりも台車本体の外方に向けて設置しておかなくても、台車が転倒しない。
従って、上記台車によれば、台車が転倒せず、安定し、さらに一対の走行車輪を走行面に接触させるように元の姿勢に戻り易くなる。
従って、上記台車によれば、台車が転倒せず、安定し、さらに一対の走行車輪を走行面に接触させるように元の姿勢に戻り易くなる。
従って、上記台車によれば、走行面が傾斜しても台車が転倒せず、補助車輪が走行面に接触し、台車本体が補助車輪及び走行車輪によって安定して支持される。
始めに、本発明の第一実施形態に係る台車1Aの構成について説明する。図1は台車1Aの正面図である。図2は台車1Aの側面図であり、図1に示す矢印D1方向から見た図である。図3は台車1Aの上面図である。
図1に示すように、台車1Aは台車本体4と、台車本体4の下面4bに取り付けられた走行車輪6と、台車本体4の下面4bに沿って走行車輪6より台車本体4の外方に向けて進退可能に設けられたアウトリガー10と、アウトリガー10に取り付けられた補助車輪12と、アウトリガー10を所望の位置まで案内するアウトリガー案内部14と、を備えている。なお、図1から図3では、アウトリガー案内部14の図示を省略する。
図3に示すように、台部16は平面視略長方形の概形を有する枠体である。
ここで、図3における矢印D1方向(即ち、台部16の長手方向)を前後方向として、紙面右側を前側、紙面左側を後側とし、同図の矢印D2方向を横方向として、紙面上側を左側、紙面下側を右側とする。
図1及び図2に示すように、台部16は台車本体4の下部に配置され、台部16の下面16b(即ち、台車本体4の下面4b)の四隅近傍、及び平面視略長方形の台部16の長手方向の中央近傍には、走行車輪6が取り付けられている。走行車輪6の走行方向は可変とされている。即ち、走行車輪6は自在車輪である。また、走行車輪6を備えるキャスタには、ストッパー機能が付加されている。
アタッチメント26は、資材(被搬送物)を立て掛けるための所謂ガイドであり、資材載置部24と、資材載置部24の横方向略中央から垂直に立設された立て掛け部25と、を備えている。なお、図1から図3では、資材の図示を省略する。
そして、アタッチメント26は、資材載置部24を資材支持部23の上端と台部16の左側端部とに跨らせ、立て掛け部25の上端部を管材17の上端部に当接させるように設置されている。立て掛け部25の上端部と管材17の上端部は溶接等により接着されている。即ち、資材載置部24は右側から左側に向かうに従って下降するように、水平方向に対して傾斜している。また、立て掛け部25は下側から上側に向かうに従って鉛直方向から離れるように傾斜している。資材載置部24の上面24a及び立て掛け部25の右側の側面25cは資材Bが積載される積載部2(図5参照)を構成している。
図4及び図5に示すように、アウトリガー収容部28Bは上板30と、下板(底板)31と、側板(連結部)32,33,34とを備え、中空部28sを形成している。アウトリガー収容部28Bの右側の端部は側板34によって閉塞されているが、アウトリガー収容部28Bの左側の端部は開口し、開口部36が形成されている。
ここで、台車本体4の下面4bに沿うアウトリガー10Bの進退方向において、予めアウトリガー収容部28Bに収容されている右側の端部を基端部10pとし、アウトリガー収容部28Bから突出している左側の端部を先端部10qとする。
突起40及び下板31の上面(即ち、中空部28s側の面)、突起42の下面、案内用ローラ38の周面の各々の摩擦係数は低く設定されている。
図5に示すように、台車1Aが水平姿勢で載置されている場合及び走行面Pが水平である場合、スクリュージャッキ48のハンドルによって、補助車輪12の下端は走行車輪6の下端よりも上方に位置し、走行面Pに接触しないように設定されている。
図示していないが、アウトリガー収容部29Bの下板31の内面にも、互いに間隔をあけて突起40が複数設けられている。突起40は側面視(矢印D1方向から見て)略楔形に形成されているが、アウトリガー収容部28Bの場合とは反対に、突起40の高さ寸法は下板31の内面の左側から右側に向かうに従い増大している。これに伴い、凹部41の深さ寸法は下板31の内面の左側から右側に向かうに従い減少している。
アウトリガー収容部28Bには、アウトリガー10Bと同様の構成を備えるアウトリガー10Aが収容され、アウトリガー10Aはシムプレート35及び案内用ローラ38にガイドされ、開口部36から右方向に対して進退可能とされている。
図6から図9は、積載部2に資材Bを複数積載し且つ搬送中の台車1Aの側面図であり、図1に示す矢印D1方向から見た部分断面図である。
従って、予めアウトリガー10A,10Bを走行車輪6よりも台車本体4の外方に向けて伸ばしておかなくても、台車1Aの転倒を効率よく防止することができる。
一方、水平方向に対する台車1Aの傾斜に伴い、凹部41の突起係止面41gは略鉛直方向に向く、或いは鉛直方向から台車本体4の横方向外側に傾くので、アウトリガー10A,10Bが補助車輪接触位置Qまで伸びると突起42が所定の凹部41内に収容されるとともに、台車本体4の横方向中央側の突起係止面41hに係止される。これにより、アウトリガー10A,10に対して補助車輪12を介して走行面Pからの反力を付与することができる。
従って、台車1Aによれば、走行面Pが傾斜しても転倒せず、安定し、さらに横方向における一対の走行車輪6,6を走行面Pに接触させるように水平姿勢に戻り易くすることができる。
従って、台車1Aによれば、走行面Pの勾配が生じても転倒せず、安定し、水平姿勢に戻り易くすることに加え、より迅速に且つ円滑にアウトリガー10A,10Bを補助車輪接触位置Qまで案内することができる。
また、アウトリガー10Bの下板31に突起40が設けられず、下板31の内面の摩擦係数が極力減じられ、矢印D1方向に沿って該内面に複数の凹部41が直接形成されていてもよい。
次いで、本発明の第二実施形態に係る台車1Bの構成について説明する。図10は台車1Bの後部を拡大して示した上面図である。図11は積載部2に資材Bを複数積載した台車1Bの下部の側面図であり、図10に示す矢印D1方向から見た図である。図12から図14は、積載部2に資材Bを複数積載し且つ搬送中の台車1Bの側面図であり、矢印D1方向から見た図である。なお、台車1Bの構成要素については台車1Aの構成要素と同一であれば同一の符号を付すと共に、その説明を省略し、台車1Aの構成要素と異なる点について次に説明する。
ダンパー部材53はダンパー部材収容部51に対して進退可能に設けられ、具体的には左方向に進出又は右方向に退出可能に設けられている。ダンパー部材54はダンパー部材収容部52に対して進退可能に設けられ、具体的には右方向に進出又は左方向に退出可能に設けられている。
なお、走行面Pが水平である際には、図11に示すように、案内用ローラ38が突起43のアウトリガー収容部28B側の面(即ち、突起43の上端縁)とアウトリガー収容部28Bの開口部36側の側板32,33の端面とによって係止されている。
従って、第一実施形態の台車1Aと同様に、予めアウトリガー10A,10Bを走行車輪6よりも台車本体4の外方に向けて伸ばしておかなくても、台車1Aの転倒を効率よく防止することができる。
従って、台車1Bによれば、走行面Pの勾配が生じても転倒せず、安定し、より迅速に且つ円滑にアウトリガー10A,10Bを補助車輪接触位置Qまで案内することができる。
また、図10から図14には単体の突起43及び突起44(即ち、アウトリガー10Aに設けられている突起)を例示しているが、突起43,44は左右方向に沿って複数連設されていてもよい。このような構成によれば、左右方向に隣接する突起43の間の凹部が係止部として機能し、案内用ローラ38が被係止部として機能する。従って、第一実施形態の台車1Aと同様に、アウトリガー10A,10Bが補助車輪接触位置Qまで伸びると、案内用ローラ38が所定の突起43間及び突起44間に収容されるとともに、突起43,44の上面に係止される。これにより、アウトリガー10A,10Bに対して補助車輪12を介して走行面Pからの反力を付与することができる。即ち、走行面Pが傾斜しても台車1Bの転倒を防ぎ、安定させ、さらに横方向における一対の走行車輪6,6を走行面Pに接触させるように水平姿勢に戻り易くさせることができる。
次いで、本発明の第三実施形態に係る台車1Cの構成について説明する。図15は積載部2に資材Bを複数積載した台車1Cの正面図である。図16は積載部2に資材Bを複数積載した台車1Cの側面図であり、図15に示す矢印D1方向から見た図である。図17は台車1Cの上面図である。図18は積載部2に資材Bを複数積載し且つ搬送中の台車1Cの側面図であり、矢印D1方向から見た図である。なお、台車1Cの構成要素については台車1A,1Bの構成要素と同一であれば同一の符号を付すと共に、その説明を省略し、台車1A,1Bの構成要素と異なる点について次に説明する。
アウトリガー10Cの先端部には、平板状の高さ調節部50が設けられている。高さ調節部50には、例えばライナー機構を用いることができる。なお、高さ調節部50として、バネや弾性素材を有することで後述するように補助車輪12の下端が走行面Pに当接してから走行面Pからの反力を吸収可能なものを用いてもよく、台車1Cを走行させる前にアウトリガー10Cと補助車輪12との間隔を調整可能なペダル式高さ調節機構等を用いてもよい。高さ調節部50の下面には、補助車輪12が固定されている。
従って、台車1Cは床勾配に柔軟且つ好適に対応する。また、第一実施形態の台車1Aと同様に、台車1Cの転倒を容易に且つ効率よく防止することができる。
また、上述の各実施形態の構成は複数組み合わせてもよい。
また、資材支持部23の鉛直方向の高さ寸法は調整可能とされてもよい。
また、アタッチメント18,19,26が着脱可能ではなくてもよく、台車本体4において台部16とアタッチメント18,19,26とが一体化されていてもよい。
2 積載部
4 台車本体
4b 下面
6 走行車輪
10A,10B,10C アウトリガー
12 補助車輪
14 アウトリガー案内部
28A,28B,29A,29B アウトリガー収容部
30 上板
31 下板(底板)
32,33,34 側板(連結部)
38 案内用ローラ(被係止部)
41 凹部(係止部)
42 突起(被係止部)
51,52 ダンパー部材収容部
53,54 ダンパー部材
B 資材(被搬送物)
Q 補助車輪接触位置
Claims (7)
- 被搬送物が積載される積載部を有する台車本体と、
前記台車本体の下面に取り付けられた走行車輪と、
前記台車本体の下面に沿って前記走行車輪より前記台車本体の外方に向けて進退可能に設けられたアウトリガーと、
前記アウトリガーの先端部に取り付けられた補助車輪と、
前記アウトリガーを所望の位置まで案内するアウトリガー案内部と、
を備え、
走行面が水平である場合、前記補助車輪の下端が前記走行車輪の下端よりも上方に位置し、
前記走行面が進行方向に対して直交する水平方向の何れか一方に傾斜している場合、下方に位置する前記アウトリガーが前記アウトリガー案内部によって、前記補助車輪が前記走行面に当接する補助車輪接触位置まで案内されるように構成されていることを特徴とする台車。 - 前記台車本体には係止部が設けられ、
前記アウトリガーには前記係止部に係止可能な被係止部が設けられ、
前記走行面が進行方向に対して直交する水平方向の何れか一方に傾斜した時に、前記補助車輪接触位置において前記係止部が前記被係止部に係止されることを特徴とする請求項1に記載の台車。 - 前記台車本体には前記進行方向に対して直交する水平方向に沿って延在するアウトリガー収容部が設けられ、
前記アウトリガー収容部は上板と底板と該上板及び該底板を厚み方向に間隔をあけて連結する連結部とを備え、
前記アウトリガーは前記上板と前記底板との間に収容され、
前記係止部は前記進行方向に対して直交する水平方向に沿って前記底板の上面に複数設けられた凹部であり、
前記被係止部は前記アウトリガーの基端部の下面に設けられ、前記凹部に収容可能な突起であり、
前記アウトリガー案内部は、前記上板と前記底板との間に収容された前記アウトリガーの下面と前記底板の上面との間に設けられた案内用ローラであることを特徴とする請求項2に記載の台車。 - 前記突起の高さ寸法は、前記アウトリガーの基端部から先端部に向かうに従い増大し、
前記凹部の深さ寸法は、前記台車本体の中央側から外側に向かうに従い増大することを特徴とする請求項3に記載の台車。 - 前記台車本体には前記進行方向に対して直交する水平方向に沿って延在するアウトリガー収容部が設けられ、
前記アウトリガー収容部は上板と底板と該上板及び該底板を厚み方向に間隔をあけて連結する連結部とを有し、
前記連結部の側方に設けられたダンパー部材収容部と、
前記ダンパー部材収容部に対して進退可能に設けられたダンパー部材と、を備え、
前記アウトリガーは前記ダンパー部材に連結され、
前記アウトリガーと前記ダンパー部材との連結部には案内用ローラが設けられ、
前記連結部には、前記アウトリガー収容部の端部から前記台車本体の外側に向けて突出する突起が設けられ、
前記アウトリガー案内部は前記ダンパー部材であることを特徴とする請求項1に記載の台車。 - 前記突起の高さ寸法は、該突起の基端部から先端部に向かうに従い増大していることを特徴とする請求項5に記載の台車。
- 被搬送物が積載される積載部を有する台車本体と、
前記台車本体の下面に取り付けられた走行車輪と、
走行面が進行方向に対して直交する水平方向において前記走行車輪より前記台車本体の外方に向けて延出されたアウトリガーと、
前記アウトリガーの先端部に取り付けられた補助車輪と、
前記アウトリガーの先端部と前記補助車輪との間隔を調整可能な高さ調節部と、
を備えていることを特徴とする台車。
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