JP2017056427A - 分離膜構造体、および分離膜構造体モジュール - Google Patents

分離膜構造体、および分離膜構造体モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】分離膜構造体のシール層の耐久性を向上させる。
【解決手段】 長手方向の第1の端面と、第2の端面と、外周面と、第1の端面と第2の端面とを連通する流路と、を備える多孔質無機材料からなる基材と、流路の内壁面に形成された分離膜と、基材の外周面の少なくとも一部に形成された外周面シール層と、を備え、外周面シール層は、基材の長手方向の長さの二等分線を境に、第1の端面側の面積が第2の端面側の面積より大きい、分離膜構造体。
【選択図】図1

Description

本発明は、分離膜を備える分離膜構造体に関する。
多孔質構造を有する柱状の基材と、基材の長手方向と平行な流路の内壁面に形成された分離膜と、を備える分離膜構造体において、基材の端面をガラスシール層で被覆する技術がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−176367号公報
分離膜構造体を用いてクロスフロー方式で被処理流体を処理する場合、被処理流体は分離膜構造体の入口側端面から分離膜構造体に導入され、流路内を流通しつつ、分離膜および基材を透過して外周面から濾過液として排出されると共に、分離膜構造体の出口側端面から濃縮液として排出される。このように分離膜構造体をクロスフロー方式で用いる場合に、分離膜構造体の入口に近いほど、流路内の圧力が高く膜間差圧が高くなり、処理量が多くなるため、分離膜構造体の入口付近では、被処理流体の残渣により分離膜の膜閉塞(目詰まり)が生じやすいという課題があった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することができる。
(1)本発明の一形態によれば、分離膜構造体が提供される。この分離膜構造体は、長手方向の第1の端面と、第2の端面と、外周面と、前記第1の端面と前記第2の端面とを連通する流路と、を備える多孔質無機材料からなる基材と、前記流路の内壁面に形成された分離膜と、前記基材の前記外周面の少なくとも一部に形成された外周面シール層と、を備え、前記外周面シール層は、前記基材の前記長手方向の長さの二等分線を境に、前記第1の端面側の面積が前記第2の端面側の面積より大きい。この形態の分離膜構造体によれば、外周面シール層が第1の端面側の外周面から濾過液の排出を妨げることにより、第1の端面側の分離膜の膜間差圧を小さくすることができる。そのため、第1の端面側の分離膜で過度な分離が抑制され、長尺方向の各部位の分離膜において分離の頻度を均等に近づけていくことができる。このため、分離膜構造体として安定した分離が可能となる。
(2)上記形態の分離膜構造体において、前記第1の端面は、被処理流体が流入する入口側であってもよい。このようにすると、分離膜構造体の入口側における分離膜の膜閉塞を抑制することができ、出口側(第2の端面側)でも入口側と同程度に分離を行うことができるので、分離膜構造体として、安定した分離が可能となる。
(3)上記形態の分離膜構造体において、前記基材の前記第1の端面に形成された第1の端面シール層および前記第2の端面に形成された第2の端面シール層を、さらに備え、前記外周面シール層は、前記第1の端面シール層および前記第2の端面シール層の少なくともいずれか一方から延設されてもよい。このようにすると、第1の端面シール層および第2の端面シール層(以下、第1の端面シール層および第2の端面シール層をまとめて単に端面シール層とも称する)の少なくともいずれか一方を形成する際に、一体的に外周面シール層を形成することができるため、端面シール層と同時に、外周面シール層を形成することができる。そのため、外周面シール層を容易に形成することができる。
(4)上記形態の分離膜構造体において、前記外周面シール層は、2以上の領域に分割されて形成されてもよい。このようにしても、分離膜の膜間差圧を調整して、分離膜の目詰まりを抑制することができ、分離膜構造体として安定した分離が可能となる。
(5)本発明の一形態によれば、分離膜構造体モジュールが提供される。この分離膜構造体モジュールは、上記形態の分離膜構造体と、前記分離膜構造体を内部に格納する筐体と、を備える。この分離膜構造体モジュールによれば、第1の端面側の分離膜の膜閉塞が抑制されるため、安定した分離が可能となる。また、第1の端面側の分離膜で偏った膜閉塞が抑制され、分離膜構造体モジュールの分離膜の洗浄回数を低減することができ、利便性が向上される。また、分離膜の洗浄回数を低減することができるため、洗浄にかかる工数,時間を抑制することができ、全体として処理効率が向上される。また、洗浄に要する費用を低減することができる。
(6)上記形態の分離膜構造体モジュールにおいて、前記分離膜構造体は、弾性材料から成るシール部材を介して、前記筐体内に格納されてもよい。
本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、分離膜構造体を備えた装置、分離膜構造体の製造方法、分離膜構造体モジュールの製造方法等の形態で実現することができる。
本発明の実施形態としての分離膜構造体モジュールの構造を模式的に示す切断部端面図である。 分離膜構造体の外観を示す説明図である。 基材の外観を示す説明図である。 比較例の分離膜構造体の外観を示す説明図である。 分離膜構造体における膜間差圧を説明するための説明図である。 変形例の分離膜構造体の外観を模式的に示す模式図である。
A.実施形態:
A−1.分離膜構造体モジュールの構造:
図1は、本発明の実施形態としての分離膜構造体モジュール100の構造を模式的に示す切断部端面図である。図1は、略円柱状に形成された分離膜構造体20の長手方向に沿った中心軸を含む切断面を図示している。分離膜構造体モジュール100は、分離膜構造体20と、筐体30と、を主に備え、クロスフロー方式で被処理液を処理可能に構成されている。分離膜構造体20は、Oリング37,38,金属製遮断部材35,36,およびOリング39,40を介して、筐体30に支持されて、筐体30内に収容されている。本実施形態におけるOリング37,38が、請求項におけるシール部材に相当する。
図2は、分離膜構造体の外観を示す説明図である。図2では、分離膜構造体20を筐体30内に格納する際に用いられるOリング37,38を、破線で図示している。分離膜構造体20は、外形が略円柱状に形成され、その一方の端面(第1の構造体端面28F)から他方の端面(第2の構造体端面28S)までを貫通する複数の貫通孔(流路26)が形成されている。
図1に示すように、分離膜構造体20は、基材22と、分離膜24と、第1の端面シール層281,第2の端面シール層282と、第1の外周面シール層291と、第2の外周面シール層292と、を備える。以下、第1の端面シール層281,第2の端面シール層282をまとめて、端面シール層28とも称し、第1の外周面シール層291,第2の外周面シール層292をまとめて、外周面シール層29とも称する。端面シール層28および外周面シール層29については、後に詳述する。
図3は、基材の外観を示す説明図である。図3に示すように、基材22は、円形状を成す第1の端面221と、第2の端面222と、外周面223とを備え、全長約1000mmの円柱状に形成されたアルミナ製の多孔質体である。基材22には、第1の端面221と第2の端面222とを連通し、分離膜構造体20によって処理される被処理液が流通する流路26が複数形成されている、いわゆる、モノリス多孔質体である。
分離膜24は、基材22よりも平均孔径の小さい微細孔を多数備えるアルミナ製の多孔質膜である。分離膜24は、基材22に形成された流路26の表面に形成されている(図1)。
図2に示すように、第1の端面シール層281は、基材22の第1の端面221(図3)に形成され、第1の端面221全体を被覆している。さらに、第1の端面シール層281は、図1の部分拡大図中に図示するように、基材22の第1の端面221から連続して、分離膜24の内表面の一部にも形成されている。
第2の端面シール層282は、基材22の第2の端面222(図3)に形成され、第2の端面222全体を被覆している。さらに、第2の端面シール層282は、図1の部分拡大図中に図示するように、基材22の第2の端面222から連続して、分離膜24の内表面の一部にも形成されている。
第1の外周面シール層291および第2の外周面シール層292は、基材22の外周面223(図3)の一部に形成されている。外周面シール層29は、基材22の長手方向の長さの二等分線CLを境に、第1の端面221側の面積が第2の端面222側の面積より大きい。詳しくは、第1の外周面シール層291は、基材22の外周面223の第1の端面221側の端から第2の端面222に向かって基材22の長手方向の長さの二等分線CLを越えて、第1の端面221側の端から785mmの位置まで、基材22の外周面223(図3)を被覆するように形成されている。第2の外周面シール層292は、基材22の外周面223の第2の端面222側の端から第1の端面221に向かって15mmの位置まで、基材22の外周面223を被覆するように形成されている。すなわち、基材22の外周面223において、第1の端面221側の端から785mmの位置から200mmの領域は、外周面シール層29が形成されていない、非被覆領域224である。本実施形態において、第1の外周面シール層291は、第1の端面シール層281から延設されており、第2の外周面シール層292は第2の端面シール層282から延設されている。また、本実施形態において、端面シール層28および外周面シール層29は、ガラスにより形成されている。
筐体30は、内部に分離膜構造体20を収容する空間を有する中空の金属製容器であって、図1に示すように、被処理液を導入する導入口31と、分離膜構造体20によって濾過された濾過液を流出する第1の濾過液口33と、第2の濾過液口34と、分離膜構造体20によって、被処理液が濃縮された濃縮液が排出される濃縮液排出口32と、を備える。分離膜構造体20において、第1の外周面シール層291の第1の構造体端面28F近傍上に配置されたOリング37を介して環状の金属製遮断部材35が嵌設され、第2の外周面シール層292上に配置されたOリング38を介して環状の金属製遮断部材36が嵌設されている。分離膜構造体20は、筐体30の内壁と金属製遮断部材35,36との間にOリング39,40を介して、筐体30内に支持されて収容されている。このように分離膜構造体20が筐体30内に収容されているため、筐体30内の空間が、第1の構造体端面28Fと筐体30内壁で囲まれた第1の空間S1、外周面223(第1の外周面シール層291が形成された領域を含む)と筐体30内壁で囲まれた第2の空間S2、第2の構造体端面28Sと筐体30内壁で囲まれた第3の空間S3に、それぞれ、密閉性を保って分割されている。なお、第2の外周面シール層292は、Oリング38が形成される位置を少し超える程度に形成されており(図2)、分離膜構造体20が筐体30内に収容された際、第2の外周面シール層292は第2の空間S2にほとんど接しない(図1)。
上述の通り、分離膜構造体モジュール100を用いてクロスフロー方式で被処理液を処理することができる。被処理液が導入口31から筐体30内の第1の空間に導入されると、被処理液は、分離膜構造体20の第1の端面221側から分離膜構造体20に入り、流路26を流通しつつ、分離膜24を通過可能な成分だけが、分離膜24,基材22を通過して、第2の空間S2に流出し、濾過液として第1の濾過液口33,第2の濾過液口34から流出する。被処理液は、分離膜構造体20により被処理液が濃縮されて第3の空間S3に流出し、濃縮液として濃縮液排出口32から排出される。
本実施形態の分離膜構造体20は、基材22の外周面223の一部に第1の外周面シール層291が形成されているため、図1に示すように、分離膜24を透過した被処理液(濾過液)は、基材22の外周面223において第1の外周面シール層291が形成されている領域からは排出されず、基材22の中を流通して、外周面223の非被覆領域224から第2の空間S2に排出される。そのため、後に詳述するように、分離膜24において、第1の外周面シール層291に対応する領域において、膜間差圧を小さくすることができる。一方、第2の外周面シール層292は、上述の通り、第2の空間S2にほとんど接しない。そのため、第2の外周面シール層292は、膜間差圧の調整には寄与しない。すなわち、第2の外周面シール層292は、後述する被処理液の濾過量の調整には寄与しない。第2の外周面シール層292において、第2の空間S2に接する部分は、膜間差圧の調整には寄与しない程度であり、その意味で、「第2の外周面シール層292は第2の空間に『ほとんど接しない』」と記載している。なお、第2の外周面シール層292が、第2の空間S2に接しない構成にしてもよい。
基材22の第1の端面221、第2の端面222は、第1の端面シール層281および第2の端面シール層282により被覆されているため、被処理液が、分離膜24を通過することなく、基材22だけを通過して濾過液中に混じったり、分離膜24を通過した濾過液が基材22を介して濃縮液中に混じることにより、処理効率が低下することを抑制することができる。
また、図1,2に示すように、外周面シール層29が、基材22の外周面223の一部を被覆しており、外周面シール層29上でOリング37,38を介して筐体30内に支持されている。そのため、第1の空間において、被処理液が基材22の外周面223から基材22内に入り、基材22内を流通して外周面223から第2の空間に流出したり、流路26を流通し、分離膜24を透過した濾過液が第3の空間に基材22の外周面223から排出されることが抑制される。
A−2.評価試験結果:
上記実施形態の分離膜構造体20(サンプル1)と比較例の分離膜構造体20P(サンプル2)とを用いて、第1の外周面シール層291による分離膜24の膜閉塞抑制効果を調べた。
図4は、比較例の分離膜構造体20Pの外観を示す説明図である。比較例の分離膜構造体20Pは、第1の外周面シール層291Pの長手方向の長さ(以下、単に長さと称する)が本実施形態の分離膜構造体20の第1の外周面シール層291の長手方向の長さより短いが、その他の構成は本実施形態の分離膜構造体20と同様である。第1の外周面シール層291Pの長さは、第2の外周面シール層292Pと同一である。第1の外周面シール層291Pが本実施形態の第1の外周面シール層291より短く、第2の外周面シール層292Pの長さが本実施形態の292と同一であるため、比較例の分離膜構造体20Pの基材22の外周面223における非被覆領域224Pは、本実施形態の分離膜構造体20における非被覆領域224よりも長い。以下に、各サンプルの詳細(各外周面シール層の形成領域、非被覆領域の長さ)および試験方法について説明する。
<サンプル>
サンプル1.本実施形態 分離膜構造体20:
長さ 1000mm
第1の外周面シール層291 第1の端面221から長さ785mm
第2の外周面シール層292 第2の端面222から長さ15mm
基材22外周面223における非被覆領域224 長さ200mm
サンプル2.比較例 分離膜構造体20P:
長さ 1000mm
第1の外周面シール層291P 第1の端面221から長さ15mm
第2の外周面シール層292P 第2の端面222から長さ15mm
基材22外周面223における非被覆領域224P 長さ970mm
<製造方法>
サンプル1.分離膜構造体20
(1)分離膜24が形成された基材22の外周面223の両端側15mmずつを残し、その他の部分をマスキングテープで保護する。
(2)(1)をガラス釉薬スラリー中に浸漬して、基材22の外周面223の両端側15mmずつをコーティングする。
(3)80℃の温風乾燥機内で1時間乾燥する。
(4)基材22の外周面において、第1の端面221から785mmの位置を始点とし985mmの位置までをマスキングテープで保護する。
(5)(4)の外周面にスプレーコーティングによりガラス釉薬をコーティングする。(スプレーコーティングによりガラス釉薬をコーティングしているため、分離膜24の対応する領域には、ガラス釉薬によるコーティングは形成されない。)
(6)マスキングテープを剥離した後、900℃の熱処理炉で2時間焼成する。
サンプル2.分離膜構造体20P:
サンプル1における工程(1)〜(3)、および(6)を行った。
<膜閉塞評価試験>
被処理液:精製水1Lに対して脱脂粉乳100gの割合で溶解させた脱脂粉乳溶液
被処理液の温度:25℃
被処理液の線速度:2.3m/s
各サンプルをそれぞれ、筐体30内に、上述の方法で取付けて、各サンプルから排出された濃縮液および濾過液を再び各サンプルに導入する循環系の配管とした。上記の試験条件で2時間、クロスフロー方式で被処理液を処理した後、各サンプルを筐体30から取り外して解体し、分離膜24の表面を拡大鏡(拡大倍率:10〜50倍)で目視により観察した。その結果、サンプル2(比較例の分離膜構造体20P)の分離膜24では、被処理液の流通方向の上流側に近い領域ほど、被処理液に含まれる固形物による膜閉塞が多く観察され、全体的に膜閉塞が多いことが確認された。一方、サンプル1(本実施形態の分離膜構造体20)の分離膜24では、被処理液の流通方向の上流側での偏った膜閉塞は確認されず、全域において被処理液に含まれる固形物による膜閉塞がサンプル2に対して大幅に低減していた。
以上説明したように、本実施形態の分離膜構造体20によれば、被処理液(被処理流体)の流通方向の上流側(入口側ともいう)での偏った分離膜24の膜閉塞が抑制された。分離膜構造体20において被処理液の流通方向の上流側での偏った分離膜24の膜閉塞が抑制された理由は、第1の外周面シール層291によって、分離膜構造体20の外周面側から分離膜構造体20(つまりは分離膜24)に掛かる圧力が高められ、被処理液の流通方向の上流側での分離膜24の膜間差圧が低減されたためと考えられる。ここで、膜間差圧とは、被処理液によって分離膜構造体(つまりは分離膜)に掛かる圧力(1次圧力)と、分離膜構造体の外周面側から分離膜構造体(つまりは分離膜)に掛かる圧力(2次圧力)との差を表したものである。分離膜構造体において、この膜間差圧が大きい箇所ほど、被処理液の濾過量(分離量)が多くなる。
なお、通常クロスフロー方式で被処理流体を処理する場合、被処理流体の圧損により、分離膜構造体における入口側ほど被処理流体が分離膜構造体(つまりは分離膜)に掛ける圧力は高く、出口側ほどこの圧力が小さくなる。したがって、比較例であるサンプル2の分離膜構造体20Pのような構造では、分離膜構造体20Pの外周面側から掛かる圧力が被処理流体の流通方向の上流側から下流側まで均一であるから、被処理流体の流通方向の上流側(つまりは入口側)ほど膜間差圧が大きく、被処理流体の流通方向の下流側(つまりは出口側)ほど膜間差圧が小さくなる。したがって、比較例であるサンプル2では、被処理流体の流通方向の上流側において、分離量が多くなり、分離膜24の偏った膜閉塞が起こるものである。
以下、図5を用いて、本実施形態の分離膜構造体20において分離膜24の膜間差圧が低減された理由について、詳細に説明する。
図5は、本実施形態の分離膜構造体20および分離膜構造体20Pにおける膜間差圧を説明するための説明図である。図5(A)は本実施形態の分離膜構造体20、(B)は比較例の分離膜構造体20Pにおける膜間差圧を、それぞれ概念的に示す。図5において、外周面シール層29の形成領域と膜間差圧との対応を示すために、分離膜構造体20の一部の断面を図示している。また、図5では、分離膜構造体20,20Pが筐体30の第2の空間S2(図1)と接する領域における膜間差圧を示している。被処理液は分離膜構造体20,20Pを透過して第2の空間S2に排出されるからである。
図5(A)に示すように、流路26内の圧力は、被処理液の入口(第1の構造体端面28F)から出口(第2の構造体端面28S)に向かって、圧力損失により略線形に減少する。流路26内の圧力を1次側(被処理流体側)圧力とも称する。一方、濾過液側(2次側とも称する)の圧力は、非被覆領域224(外周面シール層29が形成されていない領域)では、大気圧となり、外周面シール層29が形成されている領域では、大気圧よりも高くなる。基材22の長手方向における中心軸と直交する方向を濾過方向(図5の端面図において下方向)とすると、外周面シール層29が形成されている領域では、分離膜24を透過した濾過液が、基材22を濾過方向に透過できないため、濾過液は基材22内を長手方向に流通しつつ、非被覆領域224において外周面223から第2の空間S2に排出される(図1)。外周面シール層29が形成されている領域では、基材22の空孔に濾過液が滞留するため、非被覆領域224よりも2次側圧力が高くなる。第1の外周面シール層291が形成されている領域において、被処理液の入口側(基材22の第1の端面221側)ほど圧力が高いのは、分離膜24を透過して基材22に入った濾過液が、外周面223の非被覆領域224から外部に排出されるまでの距離が長いことにより、基材22の空孔を透過液が通過する抵抗がより高くなるためである。このように、分離膜24の1次側圧力と2次側圧力との差である膜間差圧は、第1の外周面シール層291が形成されている領域において小さくなる。本実施形態の分離膜構造体20では、分離膜24の膜間差圧が長手方向全域に亘り略一定になっている。
これに対し、比較例の分離膜構造体20P(図5(B))では、第2空間と接する領域には第1の外周面シール層291Pが形成されていないため、2次側圧力は、大気圧である。流路26内圧力(1次側圧力)は、本実施形態の分離膜構造体20と同様に、分離膜構造体20Pの入口(第1の構造体端面28F)から出口(第2の構造体端面28S)に向かって、圧力損失により略線形に減少する。そのため、膜間差圧は、分離膜構造体20の入口(第1の構造体端面28F)側が最も大きく、出口(第2の構造体端面28S)に向かって略線形に減少する。
分離膜構造体において分離膜の膜間差圧が大きい領域ほど被処理液の濾過量が多くなるため、残渣の量も多くなり、分離膜の目詰まり、すなわち、膜閉塞が生じやすい。比較例の分離膜構造体20Pでは、入口(第1の構造体端面28F)近傍において膜間差圧が大きいため、分離膜24の膜閉塞が生じやすい。これに対し、本実施形態の分離膜構造体20では、分離膜構造体20の入口(第1の構造体端面28F)近傍に第1の外周面シール層291が形成されており、分離膜構造体20の入口(第1の構造体端面28F)近傍の膜間差圧を小さくしているため、分離膜構造体20の入口近傍における処理量(濾過量)を低減することができ、入口近傍における分離膜24の膜閉塞を抑制することができる。さらに、本実施形態の分離膜構造体20では、外周面223の入口側(第1の構造体端面28F)の端から、基材22の二等分線CLを越えて第1の外周面シール層291が形成されており、分離膜24の膜間差圧が長手方向全域に亘り略一定になっている。そのため、分離膜構造体20の長手方向全域に亘り、被処理液を均等に分離できるようになり、分離膜24の膜閉塞を抑制することができる。
クロスフロー方式で被処理液を処理する場合、濃縮液排出口32から排出された濃縮液は再度、導入口31から分離膜構造体20に導入され、所定の処理時間の間、被処理液は循環されて処理が継続されるケースがある。本実施形態の分離膜構造体20と比較例の分離膜構造体20Pにおいて、被処理液の筐体30への導入流速を同一にした場合、本実施形態の分離膜構造体20の単位時間当たりの濾過液量は、比較例の分離膜構造体20Pの単位時間当たりの濾過液量よりも少ないものの、分離膜24の膜閉塞が抑制される。そのため、分離膜構造体20では、所定の処理時間(例えば、3〜10時間)の間に、分離膜24を洗浄する回数を、分離膜構造体20Pよりも低減することができ、安定した分離が可能となる。その結果、本実施形態の分離膜構造体20によれば、洗浄にかかる工数(時間)を抑制することができ、全体として処理効率が向上される。また、分離膜24を洗浄する場合は、分離膜構造体モジュール100を解体するため手数がかかるが、本実施形態の分離膜構造体20では、分離膜24の洗浄回数が低減されることにより、洗浄にかかる手数が低減され、利便性が向上される。なお、本実施形態において、第1の外周面シール層291が形成されている領域では、上述の通り、分離膜24の対応する領域を透過した濾過液は基材22を被処理流液の流通方向に流通しつつ、基材22の外周面223の非被覆領域から第2の空間に排出されるため、濾過量は多くないものの、被処理液の濾過は行われる。一方、分離膜構造体20Pでは、分離膜24の目詰まりが生じてしまうと、その領域では濾過が行われないので、極端に処理能力が低下してしまうため、洗浄が必要となる。
分離膜構造体の長手方向全域に亘り、分離量を略均等にするためには、入口側から出口側に向けて分離膜の厚さを減少させる(厚さ勾配を持たせる)方法が考えられる。分離膜を基材流路の内表面に形成する場合には、流路径を入口側から出口側に向けて小さくすると、分離膜構造体の流路径を長手方向全域に亘り略一定にすることができる。分離膜を基材の外表面に形成する場合には、基材の外径を入口側から出口側に向けて大きくすると、分離膜構造体の外径を長手方向全域に亘り略一定にすることができる。しかしながら、厚さ勾配を有する分離膜を形成するのは手間がかかる上、厚さ勾配を有する分離膜を精度よく製造するのは困難である。また、流路径や外径に勾配を設けた基材を形成するのも困難であり、精度を出すのも難しい。
これに対し、本実施形態の分離膜構造体20は、第1の外周面シール層291の長さを長くすることにより、分離量を略均等にしている。上述の通り、第1の外周面シール層291は、ガラス釉薬に浸漬後、ガラス釉薬をスプレーコーティングすることにより形成されており、長さを変えるのは容易である。本実施形態の分離膜構造体20では、分離膜24、基材22自体の分離性能を変えることなく、第1の外周面シール層291の長さを長くすることにより、分離膜構造体20の長手方向全域に亘り、分離量を略均等にしているため、上記の他の方法に比べて、製造が容易であり、精度も要さない。また、第1の外周面シール層291の長さを調整することにより、分離膜構造体20の分離性能を微調整することも可能である。
B.変形例:
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。例えば、例えば次のような変形も可能である。
B−1.第1変形例:
外周面シール層29の形状は、上記実施形態に限定されない。外周面シール層29は、少なくとも被処理液の流通方向の上流側(第1の構造体端面28Fと二等分線CLとの間の少なくとも一部)の分離膜24の膜間差圧を低減するように形成されてもよい。さらに、外周面シール層29は、分離膜24の膜間差圧が長手方向全域に亘り略一定となるように形成されるのがより好ましい。例えば、図6に示すような変形も可能である。
図6は、変形例の分離膜構造体の外観を模式的に示す模式図である。図6(A)〜(E)に示した外周面シール層29A〜29Eは、少なくとも被処理液の流通方向の上流側の分離膜24の膜間差圧を低減するように形成されている。外周面シール層29A〜29Eは、それぞれ、形状が異なるものの、基材22の長手方向の二等分線CLを境に、第1の端面221側の面積が第2の端面222側の面積より大きい。
図6(A)に示すように、変形例1の分離膜構造体20Aにおいて、外周面シール層29Aは、上記実施形態と同様に、第1の外周面シール層291Aと第2の外周面シール層292Aとを備える。第1の外周面シール層291Aの長手方向の長さは、基材22の長さの半分の長さより短いものの、第2の外周面シール層292Aより長い。図6(B)に示すように、変形例2の分離膜構造体20Bにおいて、外周面シール層29Bは、第1の外周面シール層291Bと第2の外周面シール層292Bと第3の外周面シール層293Bとを備える。すなわち、変形例2の外周面シール層29Bは、3つの領域に分割されて形成されている。図6(C)に示すように、変形例3の分離膜構造体20Cにおいて、外周面シール層29Cは、第1の外周面シール層291Cと第2の外周面シール層292Cと第3の外周面シール層293Cと第4の外周面シール層294Cとを備える。すなわち、変形例3の外周面シール層29Cは、4つの領域に分割されて形成されている。そして、基材22の長手方向の二等分線CLを境に第1の端面221側に2つの領域(第1の外周面シール層291C,第3の外周面シール層293C)が形成され、第2の端面222側にも2つの領域(第2の外周面シール層292C,第4の外周面シール層294C)が形成されている。図6(D)に示すように、変形例4の分離膜構造体20Dにおいて、第1の外周面シール層291Dは、第1の外周面シール層291Dと、第2の外周面シール層292Dと、複数(ここでは5つ)の第3の外周面シール層293Dと、を備える(図6(D)の裏側の面に3つの第3の外周面シール層293Dを備える)。第3の外周面シール層293Dは、第1の外周面シール層291Dから長手方向に帯状に延設されている。すなわち、変形例4の外周面シール層29Dは、2つの領域(291D+293Dの領域と、292Dの領域)に分割されて形成されている。図6(E)に示すように、分離膜構造体20Eにおいて、外周面シール層29Eは、第1の外周面シール層291Eと、第2の外周面シール層292Eと、複数(ここでは4つ)の第3の外周面シール層293Eと、を備える(図6(E)の裏側の面に2つの第3の外周面シール層293Eを備える)。第3の外周面シール層293Eは、第1の外周面シール層291Eと第2の外周面シール層292Eとを繋ぐ帯状に形成されており、全体で1つの領域を形成している。第3の外周面シール層293Eは、幅(基材22の周方向の長さ)が第1の構造体端面28F側から第2の構造体端面28S側に向かって小さくなっている。図6(F)に示すように、変形例6の分離膜構造体20Fにおいて、外周面シール層29Fは、複数の円孔298を備え、基材22の外周面223全体に形成されている。複数の円孔298は、基材22の第1の端面221から第2の端面222に向けて、半径が徐々に大きく形成されている。
上述の通り、図6(A)〜(E)に示した外周面シール層29A〜29Eは、基材22の長手方向の二等分線CLを境に、第1の端面221側(上流側)の面積が第2の端面222側(下流側)の面積より大きいため、上記実施形態と同様に、分離膜構造体20A〜20Fの入口(第1の端面)近傍における分離膜24の膜閉塞を抑制することができる。
B−2.第2変形例:
上記実施形態では、端面シール層28および外周面シール層29を形成する材料として、ガラスを例示したが、これに限定されない。例えば、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)等のテトラフルオロエチレンを基本分子骨格とした共重合フッ素樹脂化合物や、テトラフルオロエチレン単体等のフッ素系樹脂を用いてもよい。テトラフルオロエチレンを基本分子骨格とした共重合フッ素樹脂化合物は、比較的溶融粘度が低く溶融時の流動性が良いため、クラックを生じさせることなく厚くシール層を形成することが可能であるため、表面粗さの大きな表面にシール層を形成する場合に、好適である。また、フッ素系エラストマー等、ゴム弾性を有する材料によって形成してもよい。
B−3.第3変形例:
上記実施形態において、基材22の形状として、断面形状(基材22の軸線と垂直な切断面)が円形状の流路26が形成された円柱状を例示したが、基材の形状はこれに限定されない。例えば、第1,2の端面の形状が楕円形を成す円柱状であってもよい。第1,2の端面の形状が多角形状(三角形、四角形、五角形、六角形等)の多角柱状であってもよい。さらに、板状であってもよい。また、流路の断面形状は、楕円形状、多角形状(三角形、四角形、五角形、六角形等)であってもよい。また、上記実施形態においては、複数の流路を備える例を示したが、流路の数は上記実施形態に限定されず、上記実施形態よりも多くても少なくてもよい。例えば、流路の数が1つでもよい。流路の数が1つの場合、基材の形状を管状(筒状)に形成することができる。
B−4.第4変形例:
上記実施形態において、外周面シール層29の形成方法の一例を示したが、外周面シール層29の形成方法は、上記実施形態に限定されない。乾燥温度、時間、シール層形成塗料の塗布方法等、適宜選択すればよい。例えば、塗布方法は、ディップコート、スピンコート、静電塗装法等を用いてもよい。外周面シール層29を形成する塗料の塗布を、複数回繰り返してもよい。上記実施形態において、ディップコート(浸漬)により第1の外周面シール層291を形成する場合には、分離膜24にマスクを施して、第1の外周面シール層291を形成するのが好ましい。このようにすると、分離膜24の表面にガラスコーティングが形成されるのを防止することができるからである。
B−5.第5変形例:
上記実施形態において、基材22としてアルミナ製の多孔質体、分離膜24としてアルミナ製の多孔質膜を用いたが、基材および分離膜の材料は、これに限定されない。基材としては、種々の多孔質無機材料を用いることができ、例えば、ムライト、チタニア、ジルコニア等のセラミックを用いてもよいし、ステンレス、チタン等の金属材料を用いてもよい。分離膜としては、ムライト、チタニア、ジルコニア、ゼオライト、パラジウム、カーボン、アモルファスシリカ、MOF(金属有機構造体)等からなる固液分離膜(精密ろ過膜(MF),ナノろ過膜(NF),限外ろ過膜(UF),逆浸透ろ過膜(RO))、分子レベルでの分離が可能な分離膜等を用いてもよい。
B−6.第6変形例:
上記実施形態において、孔径や材料の異なる複数の層を基材の分離膜が形成される領域に有する多層構造の基材を用いてもよい。例えば、上記実施形態の基材22と同一形状の支持体の流路26の表面に、孔径が基材22よりも小さく、分離膜24よりも大きい多孔質構造の中間層を設けた2層構造の基材を用いることができる。この場合、中間層の表層表面に分離膜24を形成すればよい。中間層は、支持体と同一の材料で形成してもよいし、異なる材料で形成してもよい。また、中間層を、支持体と同一の孔径で、支持体と異なる材料で形成してもよい。さらに、中間層を2層以上とし、3層以上の層を有する基材を形成してもよい。
B−7.第7変形例:
上記実施形態において、第1の外周面シール層291が第1の端面シール層281から延設され、第2の外周面シール層292が第2の端面シール層282から延設される例を示したが、外周面シール層29は、端面シール層28と独立して形成されてもよい。例えば、円筒状の第1の外周面シール層291および第2の外周面シール層292を用意して、基材22の外周面223上に嵌めてもよい。また、例えば、変形例1の図6(B)に示したような構成の外周面シール層29Bの場合に、第1の外周面シール層291Bを第1の端面シール層281から延設し(第1の端面シール層281と一体的に形成し)、第2の外周面シール層292を第2の端面シール層282から延設し(第2の端面シール層282と一体的に形成し)、予め円筒状に形成された第3の外周面シール層293Bを、基材22の外周面223上に嵌めてもよい。このように、外周面シール層29を、端面シール層28と独立して形成する場合、例えば、熱収縮チューブを外周面シール層29として用いることができる。熱収縮チューブを用いる場合、基材22の外径より大きい内径の熱収縮チューブを用意して、熱収縮チューブ内に基材22を挿入した後、熱収縮チューブを加熱して収縮させることにより、外周面シール層29を形成することができる。
20,20A〜20F,20P…分離膜構造体
22…基材
24…分離膜
26…流路
28…端面シール層
29,29A〜29F…外周面シール層
30…筐体
31…導入口
32…濃縮液排出口
33…第1の濾過液口
34…第2の濾過液口
35…金属製遮断部材
36…金属製遮断部材
37,38,39…Oリング
100…分離膜構造体モジュール
221…第1の端面
222…第2の端面
223…外周面
281…第1の端面シール層
282…第2の端面シール層
291,291A〜291E,291P…第1の外周面シール層
292,292A〜292E,292P…第2の外周面シール層
293B〜293E…第3の外周面シール層
294C…第4の外周面シール層
298…円孔
CL…二等分線

Claims (6)

  1. 長手方向の第1の端面と、第2の端面と、外周面と、前記第1の端面と前記第2の端面とを連通する流路と、を備える多孔質無機材料からなる基材と、
    前記流路の内壁面に形成された分離膜と、
    前記基材の前記外周面の少なくとも一部に形成された外周面シール層と、
    を備え、
    前記外周面シール層は、前記基材の前記長手方向の長さの二等分線を境に、前記第1の端面側の面積が前記第2の端面側の面積より大きい、分離膜構造体。
  2. 請求項1に記載の分離膜構造体において、
    前記第1の端面は、被処理流体が流入する入口側である、分離膜構造体。
  3. 請求項1または請求項2に記載の分離膜構造体において、
    前記基材の前記第1の端面に形成された第1の端面シール層および前記第2の端面に形成された第2の端面シール層を、さらに備え、
    前記外周面シール層は、前記第1の端面シール層および前記第2の端面シール層の少なくともいずれか一方から延設されている、分離膜構造体。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の分離膜構造体において、
    前記外周面シール層は、2以上の領域に分割されて形成されている、分離膜構造体。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の分離膜構造体と、前記分離膜構造体を内部に格納する筐体と、を備える分離膜構造体モジュール。
  6. 請求項5に記載の分離膜構造体モジュールにおいて、
    前記分離膜構造体は、弾性材料から成るシール部材を介して、前記筐体内に格納されている、分離膜構造体モジュール。
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