JPH1128341A - 中空糸膜カートリッジおよびカートリッジ型中空糸膜モジュール - Google Patents

中空糸膜カートリッジおよびカートリッジ型中空糸膜モジュール

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JPH1128341A
JPH1128341A JP18637197A JP18637197A JPH1128341A JP H1128341 A JPH1128341 A JP H1128341A JP 18637197 A JP18637197 A JP 18637197A JP 18637197 A JP18637197 A JP 18637197A JP H1128341 A JPH1128341 A JP H1128341A
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JP
Japan
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cartridge
hollow fiber
fiber membrane
case
module
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JP18637197A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Kumami
和久 熊見
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DAISEN MENBUREN SYST KK
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DAISEN MENBUREN SYST KK
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構造が比較的簡単で、交換が容易で、使用し
やすく、安価で、信頼性の高い中空糸膜カートリッジお
よびカートリッジ型中空糸膜モジュールを提供するこ
と。 【解決手段】 中空糸膜カートリッジ(1)は、好まし
くはその両端に外エッジ部を丸くしたほぞ部を設け、か
つ特定配列の流通穴を有する円筒状ケースをその補強外
筒として用い、中空糸膜束の両端をその厚さが内径より
大きくなるように樹脂で接着する。カートリッジ型中空
糸膜モジュールは、上記カートリッジ(1)を適用する
のが好ましく、カートリッジの固定を、内エッジ部を丸
くしたキャップ(10)にほぞ部を差込み、弾性O−リ
ング(11)を介して支持することのみで行う構造とす
る。また、モジュールケース(9)とキャップ(11)
との液密なシールは当接面の外周を覆うサイドシールで
行うのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体や液体等の流
体の選択分離に利用される中空糸膜カートリッジおよび
カートリッジ型中空糸膜モジュールに関し、さらに詳し
くは、使用しやすく、安価で、信頼性の高い中空糸膜カ
ートリッジおよびカートリッジ型中空糸膜モジュールに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、分離膜モジュールは色々な分野で
使用され、たとえば従来の凝集−沈殿−砂濾過−塩素滅
菌工程を経る方法に代わる新たな技術として水浄化シス
テムへの応用が、また食品分野においては、コーヒー、
紅茶、果汁の濃縮あるいは果汁の清澄化に、バイオ・酵
素・製薬分野においては、無菌パイロジェンフリー精製
水の製造等、さらに電子工業分野においては、ウエハー
研磨排水の再利用にと各種の分野で利用されている。
【0003】分離膜モジュールには、用途に応じ、種々
のタイプがある。たとえば、中空糸膜モジュール、スパ
イラルモジュール、プリーツモジュール、チューブラー
モジュール、プレートアンドフレームモジュールなどが
挙げられる。これらの内、中空糸膜モジュールは、コン
パクト性が高く、大きな膜面積をケースに収納できるメ
リットがある。
【0004】中空糸膜モジュールにおいて、モジュール
重量が重い大型モジュールの操作性改善や、廃棄時に廃
棄量を低減するため、膜部分の交換で済むカートリッジ
型のモジュールが提案されてきた。たとえば、主に数本
の膜カートリッジをモジュールケースに挿入し、膜カー
トリッジの両端もしくは片端を隔壁にて固定し、さらに
隔壁をモジュールケースとキャップとの間に挟んで固定
するカートリッジ型膜モジュールが提案されている。そ
のようなものとして、特開昭59−82502号公報、
特開昭59−87092号公報および特開平1−179
25号公報などが挙げられる。また、実開平3−263
26号は金属製円筒ハウジングの一端に、対ヘッドのう
ちの一つを溶着し、他のヘッドを他端に着脱可能に取着
したカートリッジ型中空糸膜モジュールを開示してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、カートリッジ
型中空糸膜モジュールを内圧で使用し、クロスフロー濾
過をする場合は、膜カートリッジの両端を固定する必要
があるが、固定が繁雑であり、時間がかかったり、完全
に固定しにくいことがあった。また、カートリッジ型の
膜モジュールは、構造が複雑になるため、比較的高価な
モジュールとなり、不利益があった。
【0006】そこで、このような問題を解決するため、
構造が比較的簡単で、モジュール交換が容易で、使用し
やすく、安価で、信頼性の高い中空糸膜カートリッジお
よびカートリッジ型中空糸膜モジュールの開発が熱望さ
れている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような状況を鑑み、
中空糸膜カートリッジの構造と、このカートリッジを収
納するモジュールケースおよびキャップとの結合構造を
検討した結果、本発明を完成させた。
【0008】すなわち本発明は、流体の流通穴を多数設
けた円筒状のカートリッジケースの内部に、保護ネット
を有する中空糸膜束を配し、その両端を樹脂にて接着、
固定した中空糸膜カートリッジにおいて、カートリッジ
ケースがその両端に細められたほぞ部を有する繊維強化
プラスチックからなり、前記ほぞ部の外エッジ部は曲率
半径で1〜3mmの曲面に成形され、さらに中空糸膜を
接着、固定する両端の樹脂の厚さが、それぞれカートリ
ッジケースの内径よりも大きいことを特徴とする中空糸
膜カートリッジを提供する。さらに、カートリッジケー
スの両端に有する細められたほぞ部の外径が他より1〜
3mm小さく、かつほぞ部にはシール材を固定する溝を
有さないことを特徴とする中空糸膜カートリッジを提供
する。さらに、カートリッジケースの流通穴は、ケース
の横断面方向に2か所、ケース長さ方向に3列以上有
し、ケース横断面方向の2か所の穴は180度の点対称
に位置し、かつ長さ方向の隣り合う列では穴の位相が9
0度ずれていることを特徴とする中空糸膜カートリッジ
を提供する。
【0009】また、中空糸膜カートリッジ、それが挿入
されるモジュールケースおよびその両端に配されるキャ
ップからなるカートリッジ型中空糸膜モジュールにおい
て、中空糸膜カートリッジがモジュールケースの全長よ
り長く、その両端部に有する細められたほぞ部の外周面
と、キャップ内面との間で、キャップ内面の固定溝に配
されたシール材を介してキャップに液密に固定されてお
り、中空糸膜カートリッジが固定される側のキャップ端
部の内エッジ部が、曲率半径で2〜10mmの曲面に成
形されていることを特徴とするカートリッジ型中空糸膜
モジュールを提供する。さらに、中空糸膜カートリッジ
が、上記のいずれかに記載の中空糸膜カートリッジであ
ることを特徴とするカートリッジ型中空糸膜モジュール
を提供する。さらに、モジュールケースとその両端に配
されるキャップとが、それらの当接面の外周を覆うサイ
ドシール接続手段により、液密にシール、結合されてい
ることを特徴とするカートリッジ型中空糸膜モジュール
を提供する。
【0010】ここで、本発明でいう液密とは、液体だけ
ではなく気体をも遮断することをいう。
【0011】本発明の中空糸膜カートリッジは、カート
リッジケースの材質が繊維強化プラスチック(FRP)
であることと、中空糸膜を接着、固定している両端の樹
脂の厚さがそれぞれカートリッジケース内径よりも大き
いこととの組み合せを特徴とする。FRPを使用する理
由は、強度および耐久性ともに優れるステンレス鋼は、
樹脂との接着において剥離等の問題を有するが、FRP
は非強化樹脂に比べて強度が高く、耐久性に優れ、また
非強化樹脂と同様に樹脂接着が可能で、大きな接着強度
が得られるからである。そして、接着樹脂の厚さをカー
トリッジケース内径よりも大きくすることにより、振動
歪み、圧力および温度変動等に対する強度や耐圧力性が
高まり、信頼性の高い中空糸膜カートリッジとなる。樹
脂の厚みが、カートリッジケースの内径以下では、信頼
性が損なわれる場合がある。
【0012】さらに、カートリッジケースの構造にも特
徴がある。すなわち、本発明による中空糸膜カートリッ
ジは、多数の流通穴を持つ円筒状のカートリッジケース
を用いたことである。穴を開ける加工が安価であり、コ
スト面や作り易さの点から好ましいためである。そし
て、このケースの両端に、外エッジ部が滑かな曲面に成
形された、他より細められた円筒状のほぞ部を有してい
ることである。この特徴によりモジュールへの組込みが
容易で確実になり、信頼性の高いシールが可能となる。
この外エッジ部の曲面の程度は、曲率半径で1〜3mm
である。曲率半径が1mm未満は通常実施される程度で
あるが、キャップへのスムーズな取付けができない。ま
た、曲率半径が3mmを超える場合、十分なケース厚み
がないと加工できず、実用的ではない。
【0013】また、両端に有する細められたほぞ部の長
さは、5〜100mmで十分であり、好ましくは5〜5
0mmである。ただし、この長さには、外エッジ部の曲
面部分は含まれない。このほぞ部部分は、カートリッジ
型中空糸膜モジュールのキャップとの固定部分にあた
る。このほぞ部部分はキャップとの液密なシール部分も
兼ねるため、シール個所を別に作る必要がなくなる。
【0014】また、一般に入手可能なパイプ製品を用い
る場合は外径等の寸法バラツキが大きいが、精密な切削
加工により、ほぞ部を形成することで、寸法誤差の問題
が解消され、安価に、信頼性の高い液密な固定が可能と
なる。
【0015】また、本発明のカートリッジケースのほぞ
部には、シール材を固定する溝を有していない。シール
材の固定溝を形成するには、ほぞ部の部分の形成も含
め、十分なケース厚みがないと加工できない上、両者を
形成可能なケース厚みにすると、ケース重量が重くな
り、また同じ外径で比較すると、内径が小さくなる分、
充填可能な中空糸膜の本数が減るという不利を生じる。
【0016】また、本発明に用いるのカートリッジケー
スにおけるほぞ部、その外エッジ部への曲面および流通
穴の形成は、切削およびボーリング等の機械加工の他、
射出成型、トランスファー成型または回転成型等により
ケース本体と一体的に形成してもよいし、それらを組み
合わせてもよい。
【0017】本発明に用いるカートリッジケースの材質
としては、FRPであればどのようなものでもよい。た
とえば、通常使用されるエポキシ樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂またはポリエー
テルエーテルケトン樹脂を素材とするものであっても、
芳香族ポリサルホン、芳香族ポリエーテルサルホン、ア
クリル系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩
化ビニル(PVC)、ポリカーボネート、AS樹脂、A
BS樹脂、ポリアミドまたはフッ素基含有樹脂等を素材
とするものであってもよい。強化繊維としては、通常、
ガラス繊維が使用されるが、その他公知のものでよい。
【0018】また、本発明において中空糸膜束の両端を
接着、固定するために使用する樹脂としては、どのよう
なものでもよい。たとえば、エポキシ接着剤やウレタン
接着剤等の接着樹脂が挙げられる。また、ホットメルト
接着剤やポリプロピレン、ポリエチレン、酢酸ビニルお
よびフッ素基含有樹脂などの熱可塑性樹脂も使用でき
る。さらに、これらの樹脂を多層に重ねて用いてもよ
い。
【0019】また、本発明に使用する中空糸膜はどのよ
うなものでもよい。例えば、芳香族ポリサルホン、芳香
族ポリエーテルサルホン、ポリイミド、ポリアクリロニ
トリル、ポリカーボネート、ポリアミド、アクリル系樹
脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコ
ール、酢酸セルロースおよびフッ素基含有樹脂などが挙
げられる。また、これらを含むブレンド樹脂、類似構造
の樹脂や共重合樹脂を含む。
【0020】また、本発明に使用する保護ネットは、ど
のような構造をしたものでもよい。また、どのように挿
入されていてもよいが、カートリッジケースを用いる場
合、保護ネットはカートリッジケースの内面に接触また
は密着していることが好ましい。これにより、保護ネッ
ト内部の空間が広くなり、内部の中空糸膜の分散が良好
になる。保護ネットの材質は、どのようなものでもよ
く、たとえば、ポリアミド、芳香族ポリサルホン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンおよびフッ素基含有樹脂などが挙げられる。
【0021】さらに、本発明においては、カートリッジ
ケースに有する流通穴の位置についても提案する。本発
明では、流体の流通穴はケースの横断面方向に2か所の
列で、ケース長さ方向に3列以上有しており、ケース横
断面方向の2か所は180度の点対称に位置し、さらに
隣り合う列では穴の位相が90度ずれている必要があ
る。このような穴加工を行えば、気体や液体等の流体の
流通のために必要・十分であることがわかった。穴はど
のような形状でもよく、例えば、正方形、長方形、多角
形、円形、星形等が挙げられるが、円形状のものが安価
に加工できることから好ましい。また、穴の大きさにつ
いても、限定されないが、直径2mm〜50mm程度が
好ましい。さらに好ましくは、直径5mm〜30mm程
度である。カートリッジケースの中空糸膜の固定(樹脂
接着)部分を除いた中空糸膜有効長部分のケースの空孔
率は、15〜65%が好ましい。ケースの厚みは、その
材質やカートリッジの容量等により適宜決定される。
【0022】これにより、カートリッジ内部に流体の溜
まりができにくい状態を保ちながら、カートリッジ自体
の強度を保持することができる。
【0023】一方、本発明のカートリッジ型中空糸膜モ
ジュールにおいて、中空糸膜カートリッジはキャップに
のみ固定されていることが特徴である。固定の方法はど
のようなものでもよいが、たとえば、キャップの内面と
中空糸膜カートリッジの間にわずかな隙間を持ち、キャ
ップの内面に設けた溝に配した弾性O−リングを変形さ
せて液密に固定する方法や、キャップの内面と中空糸膜
カートリッジのほぞ部にネジを付け、シールテープ等の
シール材を介してネジ込み、液密に固定する方法などが
挙げられる。これらの内、前者が簡便に着脱できるため
好ましい。キャップに中空糸膜カートリッジを固定する
ことで、隔壁が必要なくなり、必要部材の点数が減少す
る。また、構造が簡単になり信頼性が高くなり、かつ安
価になるメリットがある。
【0024】さらに、中空糸膜カートリッジはキャップ
にのみ固定され、モジュールケース内面と接触しないこ
とで、モジュールケース内部の流体の流れが良好になり
好ましい。また、同様にモジュールケース内面が、流体
の出入口ノズル部以外に実質的に凹凸を有さず、円筒状
であることで、流体の流れがスムーズになる。さらに、
流体の溜まりもなくなり、信頼性が高くなる。
【0025】また、キャップの中空糸膜カートリッジを
固定する側の端部の内エッジ部が曲率半径で2〜10m
mの曲面に成形されていることが好ましい。これによ
り、流体の流れがスムーズになり、中空糸膜カートリッ
ジをキャップに接合する時、カートリッジ端部の外エッ
ジ部に曲面を形成したことと合間って、スムーズに接合
できるため、中空糸膜カートリッジの脱着が簡便にな
る。
【0026】本発明のカートリッジ型中空糸膜モジュー
ルに適用する中空糸膜カートリッジとしては、両端に細
められた円筒状のほぞ部を有するものであればどのよう
なものでもよいが、長さ方向に適度な強度を有している
ものが好ましい。特に、前述のようにカートリッジが円
筒状のカートリッジケースで補強されている本発明にな
る中空糸膜カートリッジを使用することは最適である。
【0027】また、本発明のモジュールケースやキャッ
プの材質は、どのようなものでもよい。たとえば、ステ
ンレス鋼、FRP、鉄、アルミニウム、芳香族ポリサル
ホン、芳香族ポリエーテルサルホン、アクリル系樹脂、
ポリプロピレン、ポリエチレン、PVC、ポリカーボネ
ート、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアミドおよびフッ素
基含有樹脂などが挙げられる。これらの内、ステンレス
鋼は耐久性が高く、本発明には好ましい。
【0028】また、モジュールケースとキャップとの接
続は、どのような手段によってもよい。たとえば、フラ
ンジ構造でのボルト締めや、Vバンドカップリング、ビ
クトリックジョイント、ストラブカップリングおよびク
ランプバンドなどによる接続が挙げられる。これらのう
ち、本発明のカートリッジ型中空糸膜モジュールにおけ
るモジュールケースとキャップとの液密なシールは、ケ
ースとキャップとの当接面のどちらか一方または両方に
弾性O−リング等のシール材のための溝を設ける必要の
ない、当接面の外周を覆うサイドシールによりなされる
ものが好ましい。すなわち、弾性O−リング等を使用し
なくても液密に固定できるビクトリックジョイントやス
トラブカップリングが好適である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図により本発明の中空糸膜
カートリッジおよびカートリッジ型中空糸膜モジュール
について説明するが、本発明はこれらに限定されるのも
ではない。
【0030】本発明になる中空糸膜カートリッジの一例
である概略一部断面図を図1に示す。中空糸膜カートリ
ッジ(1)の外筒を構成するエポキシ樹脂などを素材と
するFRPからなるカートリッジケース(2)は、18
0°点対称の流通穴(3)を縦2列に90°の位相差で
有している。両端には、確実で容易な脱着が可能なよう
に、その外エッジ部が曲面(4)に加工され、他の部分
より細められた外径を持つ円筒状のほぞ部(5)が形成
されている。さらに、カートリッジケース(2)は、内
部にポリアミドなどからなる保護ネット(7)で覆われ
たポリイミドなどからなる中空糸膜束(6)を有し、中
空糸膜束(6)および保護ネット(7)の両端は、カー
トリッジケース(2)の内径より大きな厚さになるよう
にしてエポキシ系接着樹脂などの樹脂(8)で接着、封
止してある。また、保護ネット(7)は、カートリッジ
ケース(2)の内周面に密着している。
【0031】次に、本発明になるカートリッジ型中空糸
膜モジュールの一例である概略断面図を図2に示す。ス
テンレス鋼などからなるフランジ状端部を持つモジュー
ルケース(9)には、これより長さの長い図1に示す中
空糸膜カートリッジ(1)が挿入され、このケース両端
にはステンレス鋼などからなるフランジ状端部と流体の
出入口ノズル(16)を持つキャップ(10)が接合し
ている。同時に、中空糸膜カートリッジ(1)は、ほぞ
部の外周面で、キャップ(10)の内周面の溝に有する
弾性O−リング(11)を介して両端のキャップ(1
0)にのみ支持、固定されている。キャップ(10)と
モジュールケース(9)は、フランジ状端部の当接面外
周をサイドシールするビクトリックジョイント(12)
にて液密に固定されている。ビクトリックジョイント
(12)は、シール材(13)を有している。また、モ
ジュールケース(9)は、流体の出入口ノズル(14)
を有するが、内面には突起や凹みがない円筒状であり、
中空糸膜カートリッジ(1)とは、直接接触しない。モ
ジュールケース(9)に当接する側のキャップ(10)
の端部内エッジ部には、中空糸膜カートリッジ(1)の
脱着を容易にするように曲面(15)が形成されてい
る。また、当然ながら、モジュールケース(9)に当接
する側のキャップ(10)の内径は、モジュールケース
(9)の内径よりも小さい。
【0032】
【発明の効果】本発明による中空糸膜カートリッジは、
丸みを持たせたほぞ部を両端部に形成する特定の加工を
施すことで、外径寸法の精度の誤差を大幅に小さくし、
組み付け時のシール性を確実にするとともに、脱着を非
常に容易にする。また、特定配列の流通孔を設けた円筒
状のカートリッジケースを用いること、さらにカートリ
ッジケースの材質をFRPとし、その際の接着樹脂の厚
さをカートリッジケースの内径よりも大きく特定するこ
とで、安価に強度ある実用的な中空糸膜カートリッジの
提供を可能にする。さらに、この中空糸膜カートリッジ
の両端を弾性O−リングを介し、キャップでのみ支持、
固定するカートリッジ型中空糸膜モジュールによって、
安価で取扱いが容易で、信頼性の高いカートリッジ型中
空糸膜モジュールの提供が可能となる。
【0033】また、モジュールケースとキャップとの液
密なシールが、当接面の外周を覆うサイドシールによる
場合には、当接面の加工不良や傷および多少のずれがあ
っても流体の漏洩を効果的に防ぐことができるととも
に、モジュール組立てやカートリッジ交換などの際に、
モジュールケースとキャップとの取外し、取付け作業が
短時間で容易に行なうことができる。
【0034】本発明は、どの様な用途にも適応が可能で
ある。例えば、従来の凝集−沈殿−砂濾過−塩素滅菌工
程を経る方法に代わる新たな技術として水浄化システム
への応用が、また、食品分野においては、コーヒー、紅
茶、果汁の濃縮あるいは果汁の清澄化に、バイオ・酵素
・製薬分野においては、無菌パイロジェンフリー精製水
の製造等、さらに電子工業分野においては、ウエハー研
磨排水の再利用などがあげられる。特に、大量処理や、
安価な処理が要求される用途には、効果が大きい。ま
た、圧力の高い使用用途やガス分離にも適応が可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中空糸膜カートリッジの一例を示す
概略一部断面図である。
【図2】 本発明のカートリッジ型中空糸膜モジュール
の一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜カートリッジ 2 カートリッジケース 3 流通穴 4 曲面 5 ほぞ部 6 中空糸膜束 7 保護ネット 8 樹脂 9 モジュールケース 10 キャップ 11 弾性O−リング 12 ビクトリックジョイント 13 シール材 14 出入口ノズル 15 曲面 16 出入口ノズル

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体の流通穴を多数設けた円筒状のカー
    トリッジケースの内部に、保護ネットを有する中空糸膜
    束を配し、その両端を樹脂にて接着、固定した中空糸膜
    カートリッジにおいて、カートリッジケースがその両端
    に細められたほぞ部を有する繊維強化プラスチックから
    なり、前記ほぞ部の外エッジ部は曲率半径で1〜3mm
    の曲面に成形され、さらに中空糸膜を接着、固定してい
    る両端の樹脂の厚さが、それぞれカートリッジケースの
    内径よりも大きいことを特徴とする中空糸膜カートリッ
    ジ。
  2. 【請求項2】 カートリッジケースの両端に有する細め
    られたほぞ部の外径が他より1〜3mm小さく、かつほ
    ぞ部にはシール材を固定する溝を有さないことを特徴と
    する請求項1記載の中空糸膜カートリッジ。
  3. 【請求項3】 カートリッジケースの流通穴は、ケース
    の横断面方向に2か所、ケース長さ方向に3列以上有
    し、ケース横断面方向の2か所の穴は180度の点対称
    に位置し、かつ長さ方向の隣り合う列では穴の位相が9
    0度ずれていることを特徴とする請求項1または2記載
    の中空糸膜カートリッジ。
  4. 【請求項4】 中空糸膜カートリッジ、それが挿入され
    るモジュールケースおよびその両端に配されるキャップ
    からなるカートリッジ型中空糸膜モジュールにおいて、
    中空糸膜カートリッジがモジュールケースの全長より長
    く、その両端部に有する細められたほぞ部の外周面と、
    キャップ内面との間で、キャップ内面の固定溝に配され
    たシール材を介してキャップに液密に固定されており、
    中空糸膜カートリッジが固定される側のキャップ端部の
    内エッジ部が、曲率半径で2〜10mmの曲面に成形さ
    れていることを特徴とするカートリッジ型中空糸膜モジ
    ュール。
  5. 【請求項5】 中空糸膜カートリッジが、請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の中空糸膜カートリッジであるこ
    とを特徴とする請求項4記載のカートリッジ型中空糸膜
    モジュール。
  6. 【請求項6】 モジュールケースとその両端に配される
    キャップとが、それらの当接面の外周を覆うサイドシー
    ル接続手段により、液密にシール、結合されていること
    を特徴とする請求項4または5記載のカートリッジ型中
    空糸膜モジュール。
JP18637197A 1997-07-11 1997-07-11 中空糸膜カートリッジおよびカートリッジ型中空糸膜モジュール Pending JPH1128341A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999058231A1 (fr) * 1998-05-14 1999-11-18 Daicen Menbrane-Systems Ltd. Module de type a fibres creuses
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