JP2014033978A - 濾過カートリッジ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】濾過カートリッジ30は、流入口42a及び流出口43aを有するケース40を備える。活性炭11を含み内外方向RD1へ流体が流通可能とされた筒状活性炭10を複数束ねた筒状活性炭束50がケース40内に固定されている。ケース40内において流入口42a側の流路44と流出口43a側の流路45の一方に複数の筒状活性炭10の開口端7が配置され他方に複数の筒状活性炭10の外側面4が配置されている。流入口42aから流入した流体が複数の筒状活性炭10の内外方向RD1へ流通して流出口43aから流出する。
【選択図】図2
Description
活性炭を含み内外方向へ流体が流通可能とされた筒状活性炭を複数束ねた筒状活性炭束が前記ケース内に固定され、該ケース内において前記流入口側の流路と前記流出口側の流路の一方に前記複数の筒状活性炭の開口端が配置され他方に前記複数の筒状活性炭の外側面が配置され、前記流入口から流入した流体が前記複数の筒状活性炭の内外方向へ流通して前記流出口から流出する態様を有する。
上記流体には、水といった液体、及び、空気といった気体が含まれる。
筒状活性炭には、バインダー、金属処理剤といったイオン交換体、等、活性炭以外の素材が含まれても良い。
図1は、濾過カートリッジ30の使用例として浄水器100を示す断面図である。この浄水器100は、外ケース101,102内に濾過カートリッジ30が着脱可能に固定されている。内側の外ケース101から外側の外ケース102を外すと、外ケース101に対して濾過カートリッジ30を着脱することができる。濾過カートリッジ30のケース40内には、筒状活性炭束50を収容する筒状活性炭束収容室40aが形成されている。筒状活性炭束50は、内外方向へ水が流通可能とされた筒状活性炭10が閉塞端6を合わせ開口端7を合わせて複数束ねられている。筒状活性炭束50は、筒状活性炭の開口端7を有する開口端部52がポッティング剤60で流出口43aの部分のケース40に固定されている。
不織布903は、入口911に流入した水道水から大きなゴミを除去する。造粒活性炭充填室905に充填された造粒活性炭は、遊離残留塩素や有機物等を吸着して除去する。イオン交換繊維904は、金属イオン等を除去する。中空糸膜収容室940aに収容された中空糸膜束950は、0.1μm程度以上の細かい濁りや鉄サビや一般細菌を取り除く。
まず、図3を参照して、筒状活性炭束50を構成する個々の筒状活性炭10を説明する。図3(a)は、活性炭11又は活性炭原料21を含み、長手方向LD1に沿って孔(貫通孔2)が形成された長尺な筒状炭素質体1であって、該筒状炭素質体の内外方向RD1へ流体が流通可能とされた筒状炭素質体1を示す斜視図である。内外方向RD1は、筒状炭素質体1における内側面3と外側面4とを繋ぐ方向を意味する。活性炭原料21を含み内外方向RD1へ流体が流通可能とされた賦活前の筒状炭素質体20の場合、賦活すれば筒状活性炭10として機能する。活性炭原料は、賦活前の原料や炭化前の原料が含まれる。すなわち、賦活には、炭化処理後に賦活処理することが含まれる。
図3(a)に示す筒状炭素質体1の断面形状は、図3(b)に示す正面図のように環状とされている。ここで、筒状炭素質体1の平均内径、すなわち、孔(2)の平均直径をdとする。孔(2)の断面形状は、円形以外にも、楕円形、多角形、等の非円形でも良い。この場合、平均内径dは、孔の最も長い部分の測定値と最も短い部分の測定値との相加平均とする。
平均外径Dに対する筒状炭素質体1の長さLの比L/Dは、例えば、2以上、より好ましくは5以上、さらに好ましくは10以上とすることができる。
図3(c)に示す筒状活性炭10は、活性炭11と、バインダー12とを含み、長手方向LD1に沿って貫通孔2が形成された長尺な筒状活性炭であって、該筒状活性炭の内外方向RD1へ流体が流通可能とされている。図3(d)に示す筒状炭素質体20は、活性炭原料21と、バインダー22とを含み、長手方向LD1に沿って貫通孔2が形成された長尺な筒状炭素質体であって、該筒状炭素質体の内外方向RD1へ流体が流通可能とされている。なお、内外方向RD1へ流体が流通することには、流体が外側面4から筒状炭素質体に入って内側面3から孔(2)へ出ることと、流体が内側面3から筒状炭素質体に入って外側面4から外へ出ることとの両方が含まれる。また、形状が保持される限り、バインダーを省略しても良い。
図3(d)に示す賦活前の筒状炭素質体20は、平均粒径0.2〜200μmの活性炭原料21同士がバインダー22で点接着され、活性炭原料21の粒子間に隙間5がある。活性炭原料21は、粒状、粉砕状、繊維状、等の活性炭原料を用いることができる。繊維状の活性炭原料を用いると、筒状活性炭10のしなやかさが増し、筒状活性炭10が折れ難くなる。筒状炭素質体20を賦活すると、活性炭を含み長手方向に沿って孔が形成された長尺な筒状活性炭であって、該筒状活性炭の内外方向へ流体が流通可能とされた筒状活性炭となる。バインダー22が有機バインダーである場合、炭化処理を含む賦活処理時にバインダーが熱分解して消失することがある。バインダー22が耐熱性の無機バインダーである場合、賦活処理後にバインダーが残ることがある。
活性炭や活性炭原料は、一種類でもよいが、二種類以上の組合せでもよい。性質及び/又は粒度分布の異なる二種類以上の活性炭を用いると、各除去物質をバランス良く処理可能な筒状活性炭を得ることができる。
熱可塑性バインダーには、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)といったポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートといったポリエステル、熱可塑性エラストマー、これらの樹脂を親水化した樹脂、これらの樹脂に改質剤といった添加剤を添加した樹脂、これらの樹脂の混合物、等を用いることができる。なお、これらの樹脂は、熱可塑性樹脂に含まれるものとする。疎水性の熱可塑性バインダーの具体例として、三井化学株式会社社製ポリエチレンパウダー(ミペロン(登録商標)、旭化成ケミカルズ株式会社製ポリエチレンパウダー(サンファイン(登録商標))、等を挙げることができる。親水性の熱可塑性バインダーの具体例として、三井化学株式会社製ポリオレフィン水性ディスパージョン(ケミパール(登録商標))等を挙げることができる。
水溶性バインダーには、上述したp−アルミナの他、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、リン酸アルミニウム系バインダー、等が含まれる。p−アルミナ、CMC、PVA等、水で洗い流される水溶性バインダーは、筒状炭素質体を押出成形する際の増粘剤として機能する。
活性炭又は活性炭原料とバインダーに水を添加して混練する場合、水の添加量は、例えば、活性炭又は活性炭原料100重量部に対して25〜300重量部、より好ましくは50〜150重量部とすることができる。水の添加量を前記下限以上にすると、均一性の良好な混練物を形成することができる。水の添加量を前記上限以下にすると、筒状炭素質体の筒形状を良好に保つことができる。
添加剤の平均粒径を求めることができる場合、添加剤の平均粒径は、0.2〜200μmが好ましく、1〜150μmがより好ましく、2〜130μmがさらに好ましい。平均粒径を前記下限以上とすることにより、筒状炭素質体を内外方向へ流れる流体が好ましい流量に増える。また、平均粒径を前記上限以下とすることにより、好ましい濾過性能が得られる。
水を流通させる場合、例えば、筒状炭素質体1の外側面4にP=100kPaの動水圧を加えたときの筒状炭素質体1のUL=100mm当たりの流量Qを流通性能の定量値とすることができる。この流量Qは、0.5〜70mL/min・100mmが好ましく、4〜60mL/min・100mmがより好ましく、6〜50mL/min・100mmがさらに好ましい。流量Qを前記下限以上とすることにより、筒状炭素質体を内外方向へ流れる流体が好ましい流量となる。また、流量Qを前記上限以下とすることにより、好ましい濾過性能が得られる。すなわち、流量Qを前記範囲内とすることにより、流体を筒状炭素質体1の内外方向RD1へ流通させて良好に濾過することができる。
なお、流量Qを多くするためには、活性炭又は活性炭原料の平均粒径を大きくしたり、筒状炭素質体の肉厚{(D−d)/2}を小さくしたり、水で洗い流される非残留性バインダーの配合比を多くしたりすればよい。流量Qを少なくするためには、活性炭又は活性炭原料の平均粒径を小さくしたり、筒状炭素質体の肉厚{(D−d)/2}を大きくしたり、水で洗い流される非残留性バインダーの配合比を少なくしたりすればよい。
次に、図4〜7の流れ図を参照して筒状活性炭10の製造方法の例を説明する。
図4に示す製法は、疎水性の熱可塑性バインダーを用いて筒状活性炭10を製造する例を示している。この例は、途中で水13を添加するため、活性炭11に予め疎水性のバインダー12を付着させている。
加熱混合には、ニーダー、ラボプラストミル、ホイール型、ボール型、ブレード型、ロール型等の混合装置に前加熱や直接加熱といった加熱の機能が備わったものを使用することができる。混合装置の回転速度は、混合物の温度の偏りを少なくする速度であればよく、例えば、2〜200rpmとすることができる。加熱混合の時間は、例えば、10〜120分とすることができる。
破砕には、ミキサー、ブレンダー、ミル、ジョークラッシャー、ジャイレトリクラッシャー、コーンクラッシャー、ハンマークラッシャー、ボールミル、ローラーミル、高速回転ミル、ジェットミル、等の破砕装置を使用することができる。破砕装置の回転速度は、例えば、50〜50000rpmとすることができる。破砕の時間は、例えば、1〜120分とすることができる。
なお、添加剤14,15,16は、上述した各種添加剤を使用することができ、同じ種類でもよいし、異なる種類でもよい。
押出には、一軸押出成形機、二軸押出成形機、等の押出装置を使用することができる。
本製法の混合工程S3では、活性炭11とバインダー12と水13と必要に応じて添加剤14とを含む素材を混合装置で混合する。以後、工程S4〜S6を経て、熱処理工程S7で筒状成形体をバインダーの軟化温度以上で熱処理する。熱処理後、軟化温度未満まで冷えると、バインダーが固化し、長尺な筒状活性炭10が形成される。
最後の乾燥工程S9では、水で洗った筒状成形体を乾燥させる。製造される筒状活性炭10は、残留性バインダー12Aが残留し長手方向LD1に沿って貫通孔2が形成された長尺な筒状活性炭であり、該筒状活性炭の内外方向RD1へ流体が流通可能とされている。
図7(a)は、疎水性の熱可塑性バインダーを用いて筒状炭素質体20を製造し、筒状活性炭19を製造する例を示している。省略した途中の工程S2〜S6は、図4で示した工程S2〜S6と同様である。
図2(a)〜(d)は、長尺な筒状活性炭の使用例である濾過カートリッジ30Aを示している。図2(a)では、上半分を断面視している。濾過カートリッジ30Aは、一端(6)を閉塞した直線状の筒状活性炭10(筒状活性炭19も可。以下、同様。)を多数束ねた筒状活性炭束50がケース40の筒状活性炭束収容室40aに収容されている。ケース40は、略円筒状の本体部41と、互いに本体部41の軸方向AD1の反対側に設けられた流入端(流入口側の端部)42及び流出端(流出口側の端部)43とを有している。筒状の本体部は、略楕円筒状、略角筒状、等でも良い。以下も、同様である。流入端42には、濾過前の流体の流入口42aが形成されている。流出端43には、濾過後の流体の流出口43aが形成されている。図2(b),(c)に示す流入口42a及び流出口43aは、中心軸AX1を中心として、ほぼ、本体部41の内側面41aの断面形状に合わせた円状に形成されている。
ケース40は、熱可塑性樹脂といった合成樹脂、ステンレスといった金属、セラミックス、活性炭、等で形成することができる。
なお、ポッティング剤には、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、シリコーン樹脂系接着剤、不飽和ポリエステル樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、といった硬化性樹脂系接着剤、ホットメルトといった熱可塑性樹脂系接着剤、等を用いることができる。ホットメルトには、PEといったポリオレフィン系の接着剤、EVA樹脂(エチレン・酢酸ビニルコポリマー)系の接着剤、等を用いることができる。むろん、ポッティング剤以外の固定手段で開口端部52をケース流出端43に固定してもよい。
まず、上述した製法で所定長の直線状の筒状活性炭10を多数形成する。次いで、各筒状活性炭10の一端を閉塞端6にする。閉塞端6は、例えば、筒状活性炭10の閉じる前の開口端を加熱して潰すことにより形成することができる。また、筒状活性炭10の閉じる前の開口端をポッティング剤等で塞いで閉塞端6を形成しても良い。次いで、閉塞端6同士を合わせ開口端7同士を合わせて筒状活性炭10を束ね、この束ねた筒状活性炭10をケース40に入れる。次いで、開口端7側からケース40の端部(43)にポッティング剤60を入れ、このポッティング剤60を硬化させる。最後に、各筒状活性炭10の孔(2)が開口する程度にケース40の流出端43を切断すればよい。形成される濾過カートリッジ30Aは、流入口側流路44に閉塞端6及び外側面4が配置され流出口側流路45に開口端7が配置された筒状活性炭束50がケース40内に固定されている。
入口111から流入した水道水の原水は、流入口42aからケース40内の流入口側流路44に流入する。この流入水は、外側面4から各筒状活性炭10を通って孔(2)へ抜け、開口端7からケース40外へ流出する。この流出水は、出口112から浄水器100外へ流出する。
図4〜7で示した製法の場合、押出工程S5で混練物を略U字状に押し出して所定の長さに切断し、この所定長の筒状成形体を整形工程S6で略U字状に整えると、最終的に略U字状の筒状活性炭が形成される。筒状活性炭に熱可塑性バインダーなど塑性変形可能なバインダーが含まれる場合、筒状活性炭を束ねる際に曲げることができるので、容易に筒状活性炭束50を形成することができる。
図6及び図7(c)で示した製法の場合、整形工程S6で筒状成形体を略直線状に整えても、非残留性バインダーが残っているので、水洗浄工程S8で筒状成形体を略U字状に曲げて水で洗い、乾燥工程S9で筒状成形体を乾燥させると、最終的に略U字状の筒状活性炭が形成される。
まず、両端の開口端7を合わせて筒状活性炭10を束ね、この束ねた筒状活性炭10をケース40に入れる。次いで、開口端7側からケース40の端部(43)にポッティング剤60を入れ、このポッティング剤60を硬化させる。最後に、各筒状活性炭10の孔(2)が開口する程度にケース40の流出端43を切断すればよい。
本濾過カートリッジ30Dは、各筒状活性炭10の一端を閉塞しなくて良いので、構造を簡素化させることができる。
以上より、濾過カートリッジ30Eも、濾過性能及び活性炭としての性能がさらに良好となる。
例えば、筒状活性炭の断面積を中空糸膜と同等の断面積とすることができるので、粒子径の小さい活性炭を使用した濾過カートリッジに生じ易い目詰まりを抑制することができる。従って、濾過カートリッジを小型化、高性能化することが可能になる。また、小型化により、カートリッジ収納部の長さ及び径方向の制限が緩和され、濾過カートリッジを略円柱状にとらわれない形状にすることができ、デザインの自由度が高まる。
筒状活性炭を束ねて濾過カートリッジを形成することにより、ケース内の空間に対して効率良く筒状活性炭を収容することができ、また、粒状活性炭を密に充填したときに生じる圧力集中を分散することができる。従って、流量を増やし、高い濾過性能を実現することができる。
筒状活性炭で最終処理を行うことにより、膜や膜ケースといった樹脂部品から発せられる樹脂臭や味を抑制することが可能になる。
また、動植物の遺体由来の複雑な混合物で水環境中に普遍的に存在しているNOM(天然有機物;Natural Organic Matter)の除去にも、筒状活性炭を使用することができる。
以下、実施例を示して具体的に本発明を説明するが、本発明は以下の例により限定されるものではない。
以下の実施例において、「活性炭」はヤシ殻系活性炭(クラレケミカル株式会社製GW48/100を遊星ボールミルFRITSCH社製P-5型にて平均粒径8μm又は20μmとしたもの)、「第一のバインダー」はポリオレフィン水性ディスパージョン(三井化学株式会社製、商品名:ケミパールS100)、「第二のバインダー」はCMC(アズワン株式会社製)、である。ブレンダーには、株式会社井上製作所PLM-15を用いた。押出成形機には、真空混錬押出成形機を用いた。流量測定及び濾過モジュール作製のためのホットメルトには、株式会社モレスコ製ホットメルト(商品名:モレスコメルトME-125)を用いた。
平均粒径8μmとした活性炭100重量部、第一のバインダー20重量部、第二のバインダー7重量部、水98重量部、をブレンダーに入れ、室温下、500rpmで10分間、混合した。混合物を押出成形機に入れ、混練して長さ100mmに押出成形した。直線状に整形し、120℃で2時間熱処理した後に第一のバインダーを固化させ、第二のバインダーを取り除くため流水で4時間洗浄した。得られた筒状炭素質体サンプルは、複数本の平均値として、平均外径0.85mm、平均内径0.12mm、長さ98.9mm、重量0.05g、であった。
平均粒径20μmとした活性炭100重量部、第一のバインダー15重量部、第二のバインダー5重量部、水80重量部、をブレンダーに入れ、室温下、500rpmで10分間、混合した。混合物を押出成形機に入れ、混練して長さ100mmに押出成形した。直線状に整形し、120℃で2時間熱処理した後に第一のバインダーを固化させ、第二のバインダーを取り除くため流水で4時間洗浄した。得られた筒状炭素質体サンプルは、複数本の平均値として、平均外径1.0mm、平均内径0.3mm、長さ99.2mm、重量0.07g、であった。
中空糸膜サンプルとして、ポリスルホン製中空糸膜(NOK株式会社製、平均外径0.4mm、平均内径0.3mm)を長さ100mmに切断したものを用いた。
実施例1,2及び比較例1の筒状サンプルの一端をホットメルトで閉じ、外側面に100kPaの動水圧を加えて内側面から出てくる水の流量を測定した。
実施例1,2及び比較例1の筒状サンプルの一端をホットメルトで閉じたものを500本束ねて内径80mmのカラムに充填し、開口した筒状サンプルの他端を塞がないようにホットメルトで固定し、濾過カートリッジサンプルを作製した。
JIS S3201「家庭用浄水器試験方法」に準じて、濁度標準液0.1mgカオリン/mLを用いて濁度2.0度に調整した原水を上記濾過カートリッジサンプルに2L/minで10分間通水し、濾過水の濁度を測定した。
JIS S3201「家庭用浄水器試験方法」に準じて、遊離残留塩素濃度2.0mg/Lの水溶液を上記濾過カートリッジサンプルに2L/minで10分間通水し、遊離残留塩素濃度を測定した。
試験結果を表1に示す。
また、実施例1,2の濾過カートリッジサンプルは、中空糸膜のように濾過性能を有していた。
さらに、実施例1,2の濾過カートリッジサンプルは、活性炭の吸着性能を有していた。
従って、本発明の濾過カートリッジは、濾過性能に加えて活性炭の性能を有することが確認された。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、構造を簡素化させた新規な濾過カートリッジの技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
6…閉塞端、7…開口端、
10,19…筒状活性炭、11…活性炭、12,22…バインダー、
20…賦活前の筒状炭素質体、21…活性炭原料、
30,30A〜30E…濾過カートリッジ、
40…ケース、40a…筒状活性炭束収容室、41…本体部、41a…内側面、
42…流入端(流入口側の端部)、42a…流入口、42b…中心部、42c…閉塞部、
43…流出端(流出口側の端部)、43a…流出口、
44…流入口側の流路、45…流出口側の流路、
50…筒状活性炭束、51…閉塞端部、52…開口端部、
60…ポッティング剤、
100,100E…浄水器、101,102…外ケース、
LD1…長手方向、RD1…内外方向、AD1…軸方向。
Claims (5)
- 流入口及び流出口を有するケースを備える濾過カートリッジであって、
活性炭を含み内外方向へ流体が流通可能とされた筒状活性炭を複数束ねた筒状活性炭束が前記ケース内に固定され、該ケース内において前記流入口側の流路と前記流出口側の流路の一方に前記複数の筒状活性炭の開口端が配置され他方に前記複数の筒状活性炭の外側面が配置され、前記流入口から流入した流体が前記複数の筒状活性炭の内外方向へ流通して前記流出口から流出することを特徴とする濾過カートリッジ。 - 前記筒状活性炭束は、一端を閉塞した前記筒状活性炭が開口端を合わせて複数束ねられ、該複数の筒状活性炭の開口端を有する端部が前記流出口又は前記流入口の部分の前記ケースに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の濾過カートリッジ。
- 前記筒状活性炭束は、曲げられた前記筒状活性炭が両端の開口端を合わせて複数束ねられ、該複数の筒状活性炭の開口端を有する端部が前記流出口又は前記流入口の部分の前記ケースに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の濾過カートリッジ。
- 前記ケースは、筒状の本体部と、互いに前記本体部の軸方向の反対側に設けられた前記流入口側の端部及び前記流出口側の端部とを有し、
前記流入口側の流路に前記複数の筒状活性炭の外側面が配置され、
前記流入口側の端部には、閉塞された中心部を取り巻くように前記流入口が前記本体部の内側面に沿って形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の濾過カートリッジ。 - 前記ケースは、筒状の本体部を有し、
前記流入口側の流路に前記複数の筒状活性炭の外側面が配置され、
前記本体部の軸方向の端部に前記流出口が設けられ、
前記本体部に前記流入口が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の濾過カートリッジ。
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