JP5868363B2 - 浄水カートリッジ、及び、浄水器 - Google Patents

浄水カートリッジ、及び、浄水器 Download PDF

Info

Publication number
JP5868363B2
JP5868363B2 JP2013178936A JP2013178936A JP5868363B2 JP 5868363 B2 JP5868363 B2 JP 5868363B2 JP 2013178936 A JP2013178936 A JP 2013178936A JP 2013178936 A JP2013178936 A JP 2013178936A JP 5868363 B2 JP5868363 B2 JP 5868363B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
water
carbon plate
water passage
purification cartridge
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013178936A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015047523A (ja
Inventor
秀哉 上川
秀哉 上川
松井 淳
淳 松井
Original Assignee
トクラス株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by トクラス株式会社 filed Critical トクラス株式会社
Priority to JP2013178936A priority Critical patent/JP5868363B2/ja
Priority to CN201410319156.6A priority patent/CN104418402B/zh
Publication of JP2015047523A publication Critical patent/JP2015047523A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5868363B2 publication Critical patent/JP5868363B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/28Treatment of water, waste water, or sewage by sorption
    • C02F1/283Treatment of water, waste water, or sewage by sorption using coal, charred products, or inorganic mixtures containing them

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)

Description

本発明は、浄水カートリッジ、及び、浄水器に関する。
実開平7-583号公報には、収納ケース内の中央位置に単一のフィルター本体(浄水カートリッジ)が固定された浄水器用カートリッジフィルターが示されている。収納ケースは、フィルター本体の外径よりも大きい内径の円筒状ケース本体と、このケース本体の下方に固定される蓋体とにより形成されている。蓋体には、原水を導入する注入管と、浄水が流出する浄水導出管とが形成されている。フィルター本体は、中芯、内部不織布シート、活性炭層、外部不織布シート、上部パッキング板、及び、下部パッキング板を有し、円筒状に形成されている。活性炭層は、内部不織布シートの外周に繊維状の活性炭シートを所定の厚さに巻回することにより形成されている。活性炭は、原水に含まれる有機物等の微量成分を除去する。
蓋体の注入管から導入された原水は外表面からフィルター本体の中に入り、フィルター本体の中空部から出る浄水は蓋体の浄水導出管から流出する。
実開平7−583号公報
上記フィルター本体の外表面に濁り成分等が付着して濾過流量が大きく下がると、フィルター本体の洗浄又は交換が必要となる。ユーザーにとってフィルター本体の洗浄作業及び交換作業は面倒であり、フィルター本体の交換のためには交換用のフィルター本体が手元に無ければならない。
本発明は、長寿命化することが可能な浄水カートリッジ及び浄水器を提供する目的を有している。
本発明の浄水カートリッジは、活性炭を含むプレート状の活性炭プレート部であって内部に空洞を通水路として有し内外方向へ水が流通可能とされた活性炭プレート部を該活性炭プレート部間に水が入るように並べた活性炭プレート列と、
前記通水路からの水を流出させる流出口を有する流出口部材とを備え、
前記活性炭プレート部の外表面から該活性炭プレート部の内部に入った水が前記通水路を通って前記流出口から流出する、態様を有する。
また、本発明は、浄水カートリッジと、水入口及び水出口を有し前記浄水カートリッジを収容する容器とを備えた浄水器であって、
前記浄水カートリッジは、活性炭を含むプレート状の活性炭プレート部であって内部に空洞を通水路として有し内外方向へ水が流通可能とされた活性炭プレート部を該活性炭プレート部間に水が入るように並べた活性炭プレート列を備え、
前記水入口から入った水が前記活性炭プレート部の外表面から該活性炭プレート部の内部に入り、該活性炭プレート部の内部に入った水が前記通水路を通って前記水出口から流出する、態様を有する。
水が活性炭プレート部の外表面から活性炭プレート部の内部へ流れるとき、水に含まれる微量成分が除去される。活性炭プレート列に活性炭プレート部が並べられ、活性炭プレート部間に水が入るようにされているので、上記態様は、水が流入する活性炭プレート部外表面の単位体積当たりの面積を増やして長寿命化することが可能な浄水カートリッジ及び浄水器を提供することができる。
ここで、活性炭を含む活性炭プレート部には、バインダー、金属処理剤といったイオン交換体、等、活性炭以外の素材が含まれても良い。
活性炭プレート部の形状であるプレート状には、平板状、波板状といった曲がった板状、等が含まれる。
活性炭プレート部内部の通水路には、活性炭プレート部内部の空洞に水を通す物質が挿入されている場合も含まれる。
活性炭プレート部同士は、繋がらずに離間していてもよいし、間に水が入る隙間を有するように繋がっていてもよい。
活性炭プレート列には、同じ大きさの活性炭プレート部が並べられてもよいし、大きさの異なる二種類以上の活性炭プレート部が並べられてもよい。
水が通水路を通って流出口から流出することには、流出口に直接繋がった通水路を水が通って流出口から流出すること、通水口と流出口の間に介在する活性炭プレート列の一部といった部位を通水路からの水が通って流出口から流出すること、等が含まれる。
本発明によれば、長寿命化することが可能な浄水カートリッジ及び浄水器を提供することができる。
浄水カートリッジ30を組み込んだ浄水器100を例示する縦断面図。 浄水カートリッジ30の外観を例示する斜視図。 中段ユニットU2における活性炭プレート部10Bの並びの向き(並び方向D5B)を変えた浄水カートリッジ30の外観を例示する斜視図。 浄水カートリッジ30を例示する縦断面図。 (a)は中段ユニットU2の外観を例示する斜視図、(b)は下段ユニットU1の外観を例示する斜視図。 (a)は活性炭プレート部10の外観を例示する斜視図、(b)は活性炭プレート部10を例示する縦断面図、(c)は活性炭プレート部10を例示する横断面図。 活性炭プレート部10の要部を例示する図。 (a)は活性炭プレート部10の製造方法を例示する流れ図、(b)は成型装置200を模式的に例示する図。 (a)は上部保持部材(第一の接合部材)61A,61Bの外観を例示する斜視図、(b)は上部保持部材61A,61Bを例示する縦断面図、(c)は下部保持部材(第二の接合部材)62B,62Cの外観を例示する斜視図、(d)は下部保持部材62B,62Cを例示する縦断面図。 (a)は下段ユニット下部保持部材62Aの外観を例示する斜視図、(b)は下段ユニット下部保持部材62Aを例示する縦断面図、(c)は集水部材(流出口部材)40の外観を例示する斜視図、(d)は集水部材40を例示する縦断面図。 活性炭プレート列50の外表面の面積を模式的に説明するための図。 (a),(b)は活性炭プレート部10の変形例を示す縦断面図。 活性炭プレート列50の変形例を示す斜視図。 (a)は活性炭プレート部10の変形例を示す斜視図、(b)は活性炭プレート部10の変形例を示す平面図、(c)は活性炭プレート部10の変形例を示す横断面図。 (a)は活性炭プレート部10の変形例を示す斜視図、(b)は活性炭プレート部10の変形例を示す横断面図。 (a)は活性炭プレート部10の変形例を示す斜視図、(b)は活性炭プレート部10の変形例を示す横断面図。 (a)は活性炭プレート部10の変形例を示す斜視図、(b)は活性炭プレート部10の変形例を示す横断面図。 (a)は活性炭プレート部10の変形例を示す斜視図、(b)は活性炭プレート部10の変形例を示す横断面図。 (a)〜(c)は活性炭プレート列50の変形例を模式的に示す図。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本技術の概要:
まず、図1〜10を参照して本技術の概要を説明する。
浄水カートリッジ30は、基本要素として、活性炭プレート列50と流出口部材(40)を備える。浄水器100は、基本要素として、活性炭プレート列50を有する浄水カートリッジ30、及び、容器(120)を備える。活性炭プレート列50に活性炭プレート部10が並べられ、活性炭プレート部10間に水が入るようにされているので、水が流入する活性炭プレート部外表面4の単位体積当たりの面積を増やすことができる。活性炭プレート部外表面4の面積が増えると、浄水カートリッジ30に通水することができる水の量が増え、浄水カートリッジ30を使用することができる時間が長くなる。従って、長寿命の浄水カートリッジ30を提供することができる。
ところで、活性炭プレート列50が上下に並べられた態様は、水が流入する活性炭プレート部外表面4の単位体積当たりの面積をさらに増やしてさらに長寿命化することが可能な浄水カートリッジ30及び浄水器100を提供することができる。
ここで、前記活性炭プレート列50は、第一の前記通水路2を有し第一の前記活性炭プレート部10を並べた第一の活性炭プレート列50A(又は50A及び50B)と、第二の前記通水路2を有し第二の前記活性炭プレート部10を並べた第二の活性炭プレート列50B,50C(又は50C)とを含むものとする。前記第二の活性炭プレート部10B,10C(又は10C)の外表面4から該第二の活性炭プレート部10B,10C(又は10C)の内部に入った水が前記第二の通水路2B,2C(又は2C)から前記第一の通水路2A(又は2A及び2B)を通って前記流出口43aから流出しても良い。この態様は、第二の活性炭プレート列50B,50C(又は50C)に専用の流出口を不要にすることができる。
なお、第一及び第二の活性炭プレート列の位置関係は、相対的なものである。従って、第一の活性炭プレート列が上下に並べられても良いし、第二の活性炭プレート列が上下に並べられても良い。第一の活性炭プレート列50A,50Bが上下に並べられた場合、第二の活性炭プレート部10Cの外表面4から該第二の活性炭プレート部10Cの内部に入った水は、第二の通水路2Cから複数の第一の通水路2B,2Aを通って流出口43aから流出しても良い。第二の活性炭プレート列50B,50Cが上下に並べられた場合、第二の活性炭プレート部10Cの外表面4から該第二の活性炭プレート部10Cの内部に入った水は、複数の第二の通水路2C,2Bから第一の通水路2Aを通って流出口43aから流出しても良い。
前記第二の活性炭プレート部(10B又は10C)の並びの向き(並び方向D5B又はD5C)が前記第一の活性炭プレート部(10A又は10B)の並びの向き(並び方向D5A又はD5B)と異なる態様は、通水路2内の水の偏った流れを抑制することができるので、浄水カートリッジ全体の活性炭を効率良く使用することができ、さらに長寿命化することが可能な浄水カートリッジ30及び浄水器100を提供することができる。両者の向きの異なる角度は、特に限定されず、例えば、45°、60°、90°、等にすることができる。第一の活性炭プレート列が上下に並べられている場合、第二の活性炭プレート列50Cに最も近い第一の活性炭プレート列50Bにおける活性炭プレート部10Bの並びの向き(並び方向D5B)が第二の活性炭プレート列50Cの並びの向き(並び方向D5C)と異なることが好ましい。第二の活性炭プレート列が上下に並べられている場合、第一の活性炭プレート列50Aに最も近い第二の活性炭プレート列50Bにおける第二の活性炭プレート部10Bの並びの向き(並び方向D5B)が第一の活性炭プレート部10Aの並びの向き(並び方向D5A)と異なることが好ましい。
浄水カートリッジ30は、前記第二の通水路(2B又は2C)からの水が前記第一の通水路(2A又は2B)に入るようにする通水孔60hを有して前記第一の活性炭プレート列(50A又は50B)と前記第二の活性炭プレート列(50B又は50C)との継ぎ目SE1をシールする接合部60を備えても良い。この態様は、第二の通水路(2B又は2C)から第一の通水路(2A又は2B)への水が流れる活性炭プレート列50の継ぎ目SE1から原水が混入することを抑制することができる。
前記接合部60は、前記第一の通水路(2A又は2B)への水が通る第一の通水孔61hを有して前記第一の活性炭プレート列(50A又は50B)に固定される第一の接合部材(61A,61B)と、前記第二の通水路(2B又は2C)からの水が通る第二の通水孔62hを有して前記第二の活性炭プレート列(50B又は50C)に固定される第二の接合部材(62B,62C)とを含んでもよい。前記第一の接合部材(61A,61B)と前記第二の接合部材(62B,62C)とが嵌め合わされ、前記第二の通水孔62hを通った水が前記第一の通水孔61hを通っても良い。この態様は、活性炭プレート列50をユニット化して扱い易くすることができる。
(2)具体的な構成例:
図1は、浄水カートリッジ30の使用例として浄水器100を示す断面図である。この浄水器100は、プレフィルター115を収容する一次タンク110と、浄水カートリッジ30を収容する二次タンク120とを備えている。
一次タンク110は、プレフィルター115を出し入れするための開口OP1を上部に有する略円筒状のタンク本体111と、このタンク本体111の上部開口OP1を閉じるための蓋114とを備えている。タンク本体111は、上側のプレフィルター収容室111aと下側の水通過室111bとが仕切板116で仕切られている。仕切板116には、円筒状のプレフィルター115に設けられた内筒部115aの端部を通す開口が形成されている。収容室111aの側面下部には、水道水等の原水を導入するための水入口112が設けられている。水通過室111bの側面には、プレフィルター115による濾過後の水を二次タンク120へ流出させるための水出口113が設けられている。この水出口113と二次タンク120の水入口122との間には、配管130が接続されている。プレフィルター115は、糸巻きフィルター等が用いられ、原水に含まれる例えば粒径5μm程度以上の大きな異物を除去するために収容室111aに対して着脱可能に取り付けられる。図1に示すように、収容室111aには、7本等、複数のプレフィルター115が収容されても良い。
二次タンク120は、浄水カートリッジ30を出し入れするための開口OP2を上部に有する略円筒状のタンク本体121と、このタンク本体121の上部開口OP2を閉じるための蓋124とを備えている。タンク本体121は、上側のカートリッジ収容室121aと下側の水通過室121bとが仕切板126で仕切られている。仕切板126には、浄水カートリッジ30に設けられた集水部材(流出口部材)40の筒状部43を通す開口が形成されている。収容室121aの側面上部には、プレフィルター115を通過した水を導入するための水入口122が設けられている。水通過室121bの側面には、浄水カートリッジ30による浄化後の水を流出させるための水出口123が設けられている。この水出口123には、浄水流出配管140が接続されている。浄水カートリッジ30は、収容室121aに対して着脱可能に取り付けられる。浄水カートリッジ30に設けられた活性炭プレート列50A〜50Cは、例えば0.1μm程度以上の細かい濁りや鉄サビや一般細菌を取り除く中空糸膜の機能と、有機物や遊離残留塩素等を吸着して除去する活性炭の機能とを有している。
水入口112からプレフィルター収容室111aに流入した原水は、プレフィルター115の外側面から内筒部115aの内側に入り、大きな異物が除去される。濾過後の水は、内筒部115aの内側から水通過室111b及び配管130を経てカートリッジ収容室121aに入り、浄水カートリッジ30で浄化される。浄化後の水は、筒状部43の流出口43aから水通過室121b及び浄水流出配管140を経て外部へ流出する。
なお、一次タンク110は、本発明に必須ではない。二次タンク120は、水入口及び水出口を有し浄水カートリッジを収容する容器の一例である。
図2は、浄水カートリッジ30の外観を示している。図3は、中段ユニットU2における活性炭プレート部10Bの並びの向きを変えた浄水カートリッジ30の外観を示している。図4は、浄水カートリッジ30の縦断面を示している。図5(a)は、中段ユニットU2の外観を示している。図5(b)は、下段ユニットU1の外観を示している。図6(a)は、活性炭プレート部10の外観を示している。図6(b),(c)は、活性炭プレート部10の断面を示している。図7は、活性炭プレート部10の要部を示している。
上記図中、符号D1は、活性炭プレート部10の厚み方向を示している。符号D2は、活性炭プレート部10の内部を流れる浄水の通水方向を示し、通水路2の長手方向を示している。符号D3は、活性炭プレート部10の幅方向を示している。各方向D1,D2,D3は、互いに直交するものとするが、互いに交わっていれば直交していなくてもよい。分かり易く示すため、各方向D1,D2,D3の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。符号D4は、活性炭プレート部10における内表面3と外表面4とを繋ぐ内外方向を示している。内外方向D4は、厚み方向D1に限定されず、例えば、活性炭プレート部10の幅方向D3の端面23に近い部位では幅方向D3となることがある。符号D5は、活性炭プレート部10の並び方向を示している。並び方向D5は、各ユニットU1,U2,U3の活性炭プレート部10A,10B,10Cの並び方向D5A,D5B,D5Cを総称する。
なお、本明細書で説明する位置関係は、厳密な位置関係に限定されない。例えば、活性炭プレート列50が厳密な鉛直方向から斜めにずれて上下に配置されること等は、本発明に含まれる。
図2等に示す浄水カートリッジ30は、3段のユニットU1,U2,U3、集水部材(流出口部材)40、持手部材63,63、及び、持手固定部材64,64を備えている。各ユニットU1〜U3は、活性炭プレート列50、上部保持部材61、及び、下部保持部材62を有する構造とされている。活性炭プレート列50は、通水路2を有する活性炭プレート部10を該活性炭プレート部10間に水が入るように並べたものである。なお、各ユニットU1〜U3の活性炭プレート列50A,50B,50Cを活性炭プレート列50と総称し、活性炭プレート部10A,10B,10Cを活性炭プレート部10と総称し、通水路2A,2B,2Cを通水路2と総称し、上部保持部材61A,61B,61Cを上部保持部材61と総称し、下部保持部材62A,62B,62Cを下部保持部材62と総称する。
図6(a)等に示すように、活性炭プレート部10は、活性炭11を含むプレート状に形成されている。プレート状には、図6(a)に示す平板状の他、曲がった板状等が含まれる。活性炭プレート部10は、内部に空洞を通水路2として有し、内外方向D4へ水が流通可能とされている。図6(b),(c)に示す通水路2は、長手方向を通水方向D2に向けて該通水方向D2の両端面22a,22bにまで形成された貫通穴であり、幅方向D3に複数並べられている。外表面4から活性炭プレート部10の内部に入った水は、通水路2に入って通水方向D2へ流れるようにされている。なお、外表面4は、保持部材61,62で覆われない部分の活性炭プレート部表面をいい、図6(a)に示す活性炭プレート部10の場合には、厚み方向D1の端面(表面21,21)、及び、幅方向D3の端面23,23となり、通水方向D2の端面22が除かれる。
図7に示す活性炭プレート部10は、活性炭11及びバインダー12を含み、通水路2を有するプレート状に形成されている。この活性炭プレート部10は、活性炭11同士がバインダー12で点接着され、活性炭11の粒子間に隙間5がある。この隙間5を水が内外方向D4へ流通する。むろん、形状が保持される限り、バインダーを省略しても良い。活性炭プレート部10は、水を活性炭プレート部10の内外方向D4へ流通させて濾過するときに活性炭11の機能が発揮される。
活性炭11には、粒状、粉砕状、繊維状、等の活性炭を用いることができる。粉砕状及び粒状には、粉末状が含まれる。粉砕状の概念と粒状の概念とは、一部が重複するものとする。粉砕状の概念と繊維状の概念とは、一部が重複するものとする。
賦活前の活性炭原料には、植物系、石炭系、石油系、合成樹脂系、天然素材系、各種有機灰、等を用いることができる。なお、活性炭原料は、賦活前の原料や炭化前の原料が含まれる。すなわち、賦活には、炭化処理後に賦活処理することが含まれる。
植物系の炭素質材料には、ヤシ殻やアーモンド殻といった果実殻、木材、おが屑、竹、草、等を用いることができる。石炭系の炭素質材料には、泥炭、亜炭、かつ炭、瀝青炭、無煙炭、等を用いることができる。石油系の炭素質材料には、石油ピッチ等を用いることができる。合成樹脂系の炭素質材料には、フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、ユリア系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、等を用いることができる。天然素材系の炭素質材料には、木綿といった天然繊維、レーヨンといった再生繊維、アセテートといった半合成繊維、等を用いることができる。
粉砕状の活性炭には、活性炭原料の賦活物を砕いて得られる活性炭、活性炭原料の粉砕物を賦活して得られる活性炭、等を用いることができる。粉砕状活性炭には、100メッシュ(直径0.15mm)よりも小さい粉末活性炭が含まれるものとする。粒状の活性炭には、ヤシ殻系活性炭、木炭、竹炭、石炭系活性炭、合成樹脂系活性炭、等を用いることができる。粒状活性炭は、賦活物を砕いて所定粒度にふるい分けして得られる活性炭でも良いし、所定粒度の炭素質材料を賦活して得られる活性炭でも良い。粒状活性炭には、粉末活性炭が含まれるものとする。繊維状の活性炭には、石炭ピッチ、石油ピッチ、合成樹脂系活性炭、天然素材系活性炭、等を用いることができる。繊維状の活性炭を用いると、活性炭プレート部の強度が向上する。
粒径を求めることができる活性炭11の平均粒径は、0.2〜500μmが好ましく、1〜300μmがより好ましく、2〜200μmがさらに好ましく、3〜150μmが特に好ましい。なお、平均粒径は、50μm以上の粒子についてはJIS K1474:2007(活性炭試験方法)に規定される50%粒径(D50、メジアン径)とし、50μm未満の粒子についてはJIS K5600-9-3:2006(塗料一般試験方法−第9部:粉体塗料−第3節:レーザ回折による粒度分布の測定方法)に準拠した粒子径分布からJIS Z8819-2(粒子径測定結果の表現―第2部:粒子径分布からの平均粒子径又は平均粒子直径及びモーメントの計算)に従って求められる重み付き体積平均粒子径とする。平均粒径を前記下限以上とすることにより、活性炭プレート部を内外方向へ流れる水が好ましい流量に増える。また、平均粒径を前記上限以下とすることにより、例えば中空糸膜のような好ましい濾過性能(例えば濁り成分除去性能)が得られる。
活性炭は、一種類でもよいが、二種類以上の組合せでもよい。性質及び/又は粒度分布の異なる二種類以上の活性炭を用いると、各除去物質をバランス良く処理可能な活性炭プレート部を得ることができる。
バインダー12には、熱可塑性バインダー、熱硬化性バインダー、無機バインダー、等を用いることができる。バインダーは、疎水性でもよいし、親水性(水溶性を含む。)でもよい。
熱可塑性バインダーには、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)といったポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートといったポリエステル、熱可塑性エラストマー、これらの樹脂を親水化するための改質剤を添加した樹脂、これらの樹脂の混合物、等を用いることができる。なお、これらの樹脂は、熱可塑性樹脂に含まれるものとする。疎水性の熱可塑性バインダーの具体例として、三井化学株式会社製ポリエチレンパウダー(ミペロン(登録商標)、旭化成ケミカルズ株式会社製ポリエチレンパウダー(サンファイン(登録商標))、等を挙げることができる。親水性の熱可塑性バインダーの具体例として、三井化学株式会社製ポリオレフィン水性ディスパージョン(ケミパール(登録商標))等を挙げることができる。
無機バインダーには、p−アルミナ(Al23・nH2O)、リン酸系バインダー、ケイ素系バインダー、チタン系バインダー、等を用いることができる。また、層状ケイ酸塩鉱物などの粘土状鉱物も無機バインダーとして用いることができる。
水溶性バインダーには、上述したp−アルミナの他、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、リン酸アルミニウム系バインダー、等が含まれる。
バインダーは、一種類でもよいが、二種類以上の組合せでもよい。なお、水に対して残留性を示す残留性バインダー(第一のバインダー)と、水で洗い流される非残留性バインダー(第二のバインダー)とを併用すると、水で洗った活性炭プレート部に残留性バインダーが残り、この残留性バインダーにより活性炭プレート部の形状が保持される。また、非残留性バインダーが洗い流されることにより、活性炭プレート部の内外方向D4へ繋がる隙間が適度に拡がり、内外方向D4への流量が適度に増える。残留性バインダー100重量部に対する非残留性バインダーの配合比は、例えば、0.1〜1000重量部、より好ましくは1〜500重量部、さらに好ましくは3〜300重量部とすることができる。
バインダーの配合量は、例えば、活性炭100重量部に対して2〜150重量部、より好ましくは3〜100重量部、さらに好ましくは5〜50重量部とすることができる。バインダーの配合量を前記下限以上とすると、活性炭プレート部の中で活性炭の粒子同士が好ましい接着力で接着される。また、バインダーの配合量を前記上限以下とすると、活性炭の活性を有する表面が好ましい割合で残り、活性炭プレート部が好ましい吸着活性を示す。バインダーの配合比は、活性炭プレート部の形状保持性の観点から、活性炭の平均粒径が小さくなるほど多くするのが好ましい。
活性炭プレート部10の構成成分は活性炭とバインダーの組合せのみでも良いが、活性炭100重量部に対して0.1〜100重量部程度の添加剤を添加しても良い。添加剤には、陽イオン交換樹脂、陰イオン交換樹脂、キレート樹脂、無機系のイオン交換体、これらの組合せ、といったイオン交換体等を用いることができる。陽イオン交換樹脂やキレート樹脂は、金属処理剤として機能する。繊維状活性炭、繊維状活性炭原料、等の繊維状材料を添加すると、活性炭プレート部の強度が向上する。
添加剤の平均粒径を求めることができる場合、添加剤の平均粒径は、0.2〜500μmが好ましく、1〜300μmがより好ましく、2〜200μmがさらに好ましく、3〜150μmが特に好ましい。平均粒径を前記下限以上とすることにより、活性炭プレート部を内外方向へ流れる水が好ましい流量に増える。また、平均粒径を前記上限以下とすることにより、好ましい濾過性能が得られる。
活性炭プレート部10の大きさは、特に限定されないが、例えば、以下のようにすることができる。図6(a)〜(c)及び図7を参照して、活性炭プレート部10の大きさを説明する。
活性炭プレート部10の厚みTtは、例えば、3〜30mm程度とすることができる。通水路2の部分の厚みThは、例えば、1〜28mm程度とすることができる。通水路2から厚み方向D1の外側にある外壁部6の厚みTeは、例えば、1〜28mm程度とすることができる。活性炭プレート部10の長さLt及び幅Wtは、厚みTtよりも大きければ特に限定されない。通水路2の長さは、図6(b)に示すように活性炭プレート部の長さLtと同じでも良いし、図12(a),(b)に示すように活性炭プレート部の長さLtよりも短くても良い。通水路2から幅方向D3の外側にある外壁部7の厚みをWeとすると、幅方向D3における通水路2の部分の長さWhは、例えば、1mm以上、Wt−2We以下とすることができる。外壁部7の厚みWe、及び、通水路2間の隔壁部8の厚みWbは、例えば、1〜30mm程度とすることができる。
なお、活性炭の代わりに賦活前の活性炭原料を用いて内部に空洞を通水路として有するプレート状の活性炭原料プレート部を形成し、この活性炭原料プレート部を賦活すると、活性炭プレート部10が形成される。活性炭原料プレート部に有機バインダーが含まれる場合、炭化処理を含む賦活処理時にバインダーが熱分解して消失することがある。活性炭原料プレート部に耐熱性の無機バインダーが含まれる場合、賦活処理後にバインダーが残ることがある。
次に、活性炭プレート部10の製造方法の例を説明する。
図8(a)に示す製法は、バインダーを用いて活性炭プレート部10を製造する例を示している。
混合工程S1では、活性炭11とバインダー12と必要に応じて添加剤14とを含む材料を混合する。この混合には、粉体混合、液状分散媒に固体分散質を分散させる混練、等が含まれる。添加剤14には、水といった分散媒が含まれる。混合には、ミキサー、ブレンダー、水平円筒型、V型、二重円錐型、正方立体型、S型、連続V型、ボールミル型、ロッキング型、クロスロータリー型、リボン型、スクリュー型、ロター型、パグミル型、遊星型、タービン型、高速流動型、回転円板型、等の混合装置を使用しても良い。混合装置の回転速度は、混合物の温度の偏りを少なくする速度であればよく、例えば、15〜200rpmとすることができる。
充填工程S2では、混合工程S1で得られる混合物16を図8(b)に示すような成型装置200の成形型211〜213内に充填する。
図8(b)に示す成型装置200は、金型211〜213、ヒーター221,222、図示しない油圧プレス機、等を備えている。母型211,212には、キャビティ214を有する下型211、及び、下型211の上に配置される上型212が含まれる。入子型213は、通水路2を形成するための挿入部213aを有し、キャビティ214に挿入される。下ヒーター221は、下型211の下に配置され、下型211を加熱する。上ヒーター222は、上型212の上に配置され、上型212を加熱する。油圧プレス機は、ヒーター221,222を介して母型211,212を図8(b)の矢印の方法に押圧する。
成型工程S3では、キャビティ214内の混合物16のバインダー12が軟化温度以上となるようにヒーター221,222で母型211,212を加熱し、油圧プレス機で混合物16に圧縮力を加える圧縮成形を行う。圧縮成形とは、閉じたキャビティの中の材料に圧力を加える成形をいう。バインダーの軟化温度が範囲Tsl〜Tsh(℃)で示される場合、加熱温度の下限をTshとすればよい。軟化温度は、JIS K7206:1999(プラスチック―熱可塑性プラスチック―ビカット軟化温度(VST)試験方法)に規定されるビカット軟化温度とする。バインダーの軟化温度が不明である場合、軟化温度よりも高い融点を加熱温度の下限とすればよい。また、バインダーの発火点が最低温度Tilで示される場合、加熱温度の上限をTil未満とすればよい。なお、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂の発火点は、通常、350℃以上であるため、加熱混合温度の好ましい上限は350℃未満である。バインダーの融点が範囲Tml〜Tmhで示される場合、加熱温度のより好ましい上限はTml+70℃とすればよく、加熱温度の好ましい下限はTmhとすればよい。
キャビティ214内の混合物16に加えるプレス圧は、例えば、押圧の方向と直交する断面におけるキャビティ214の面積が150mm×200mmである場合、2〜30t(トン)程度、より好ましくは4〜10t程度とすることができる。このプレス圧は、押圧の方向と直交する断面におけるキャビティ214の面積に応じて調整すれば良い。なお、前記面積は、活性炭プレート部10の表面21の片側の面積にほぼ相当する。
脱型工程S4では、母型211,212の加熱を停止し、油圧プレス機のプレス圧から母型211,212を解放して、成型物(活性炭プレート部10)を成形型211〜213から取り出す。成型物の取り出し前に成型物の温度がバインダー12の軟化温度未満となるように成型物を冷却しても良い。プレス圧解放後に上型212を取り外し、キャビティ214から成型物を抜き出し、成型物から入子型213を引き抜くと、成形型から成型物が取り出される。
冷却工程S5では、成型物を室温まで冷却する。この冷却は、大気中に放置する自然冷却でも良いし、送風又は水冷による強制空冷でも良い。
以上の工程S1〜S5により、活性炭プレート部10を製造することができる。
なお、活性炭プレート部の製造工程には、圧縮成形以外にも、押出成形等を採用しても良い。
なお、上記活性炭11の代わりに賦活前の活性炭原料を用いる場合、脱型工程S4で得られる成型物である活性炭原料プレート部を賦活すると、活性炭プレート部10を製造することができる。賦活とは、炭素質材料の微細孔を発達させ多孔質に変える反応である。賦活には、水蒸気、二酸化炭素、空気、等の存在下で高温処理するガス賦活、塩化亜鉛、硫酸塩、リン酸、等で薬品処理する薬品賦活、薬品と水蒸気を併用する賦活、等がある。活性炭原料プレート部の賦活には、炭化処理後に賦活処理することが含まれる。炭化処理は、例えば、窒素、アルゴン、等の不活性雰囲気下、600〜800℃で活性炭原料プレート部を炭化する処理とすることができる。炭化処理後の賦活処理は、例えば、水蒸気、二酸化炭素、等の酸化性ガスの雰囲気下、700〜1100℃で活性炭原料プレート部を活性化する処理とすることができる。炭化処理があると活性炭としての活性が高まるので好ましいものの、炭化処理を省略して賦活処理を行うこともできる。
活性炭プレート部10は、活性炭プレート部10間に水が入るように並べられて活性炭プレート列50とされる。図4等に示す活性炭プレート列50は、活性炭プレート部10の厚み方向D1へ間隔(隙間CL1)を空けて複数の活性炭プレート部10が配置されている。活性炭プレート部10の並び方向D5は、図4等に示すように活性炭プレート部10の厚み方向D1と一致するのが好ましいものの、厚み方向D1からずれた方向でも良い。活性炭プレート部10の並びは、等間隔が好ましいものの、等間隔でなくても良い。活性炭プレート部10同士は、図4等に示すように離間して配置されてもよいし、図13に示すように繋がっていてもよい。
活性炭プレート列50の上部には上部保持部材61が設けられ、活性炭プレート列50の下部には下部保持部材62が設けられている。図9(a),(b)に示すように、下段ユニットU1及び中段ユニットU2には第一の通水孔61hを有する同形状の上部保持部材(第一の接合部材)61A,61Bが設けられる。上段ユニットU3の上部保持部材61Cは、図4に示すように、通水孔が無い。また、図9(c),(d)に示すように、中段ユニットU2及び上段ユニットU3には第二の通水孔62hを有する同形状の下部保持部材(第二の接合部材)62B,62Cが設けられる。下段ユニットU1の下部保持部材62Aは、図10(a),(b)に示すように、持手固定部材64の装着部62mが設けられている。
図9(a),(b)に示す上部保持部材(第一の接合部材)61A,61Bは、活性炭プレート列50A,50Bの上面に合わせられる基部61p、この基部61pの縁部近傍から上方へ延出した延出部61e、及び、基部61pから下方へ延出した壁部61wを有している。基部61pには、活性炭プレート部10A,10Bの通水路2A,2Bへの水が通る第一の通水孔61hが形成されている。延出部61eは、下部保持部材62B,62Cの延出部62eの内側に嵌め合わされる。壁部61wは、活性炭プレート部10A,10Bの上縁部(通水方向端面22a)を挿入するための複数の溝61gを形成している。各溝61gに活性炭プレート部10A,10Bの上縁部が挿入されることにより、上部保持部材61A,61Bが活性炭プレート列50A,50Bに固定される。各溝61gの位置に合わせて通水孔61hが形成されているので、通水孔61hから通水路2A,2Bへ水が通る。
図4等に示す上段ユニット上部保持部材61Cは、基部61p及び壁部61wがあるものの、基部61pに通水孔が形成されていない。従って、活性炭プレート部10Cの通水方向端面22aは、閉塞されている。上部保持部材61Cの活性炭プレート部並び方向D5の端面近傍には、持手部材63,63を通す貫通穴が形成されている。上部保持部材61Cの上面中央部には、上方に向かって略円筒状に延出した筒状部61tが形成されている。この筒状部61tは、図1に示すカートリッジ押さえ部材65の中央部の開口に挿入される。壁部61wにより形成される各溝に活性炭プレート部10Cの上縁部が挿入されることにより、上部保持部材61Cが活性炭プレート列50Cに固定される。
図9(c),(d)に示す下部保持部材(第二の接合部材)62B,62Cは、活性炭プレート列50B,50Cの下面に合わせられる基部62p、この基部62pの縁部から下方へ延出した延出部62e、及び、基部62pから上方へ延出した壁部62wを有している。基部62pには、活性炭プレート部10B,10Cの通水路2B,2Cからの水が通る第二の通水孔62hが形成されている。延出部62eは、上部保持部材61A,61Bの延出部61eの外側に嵌め合わされる。壁部62wは、活性炭プレート部10B,10Cの下縁部(通水方向端面22b)を挿入するための複数の溝62gを形成している。各溝62gに活性炭プレート部10B,10Cの下縁部が挿入されることにより、下部保持部材62B,62Cが活性炭プレート列50B,50Cに固定される。各溝62gの位置に合わせて通水孔62hが形成されているので、通水路2B,2Cから通水孔62hへ水が通る。
上部保持部材61Bと下部保持部材62Cとが嵌め合わされると、基部61p,62pと内側の延出部61eとで囲まれた浄水連絡路60cが形成される。上部保持部材61Aと下部保持部材62Bとが嵌め合わされても、基部61p,62pと内側の延出部61eとで囲まれた浄水連絡路60cが形成される。従って、活性炭プレート部10Cの通水孔2Cから流出する水は、下部保持部材62Cの第二の通水孔62h、連絡路60c、上部保持部材61Bの第一の通水孔61hを順に通って活性炭プレート部10Bの通水路2Bに流入する。この通水路2Bから流出する水は、下部保持部材62Bの第二の通水孔62h、連絡路60c、上部保持部材61Aの第一の通水孔61hを順に通って活性炭プレート部10Aの通水路2Aに流入する。
図2〜4に示すように、上部保持部材61A及び下部保持部材62Bは、第二の通水路2Bからの水が第一の通水路2Aに入るようにする通水孔61h,62h、すなわち、通水孔60hを有して第一の活性炭プレート列50Aと第二の活性炭プレート列50Bとの継ぎ目SE1をシールする接合部60となる。また、上部保持部材61B及び下部保持部材62Cは、第二の通水路2Cからの水が第一の通水路2Bに入るようにする通水孔60hを有して第一の活性炭プレート列50Bと第二の活性炭プレート列50Cとの継ぎ目SE1をシールする接合部60となる。接合部60があることにより、活性炭プレート列50の継ぎ目SE1から原水が混入することが抑制される。
なお、延出部61e,62e間をコーキング剤、パッキン、等でシールすると、継ぎ目SE1から原水が混入することがさらに抑制される。
図10(a),(b)に示す下部保持部材62Aは、活性炭プレート列50Aの下面に合わせられる基部62p、この基部62pの下側に設けられた集水部材挿入部62i、基部62pから上方へ延出した壁部62w、及び、持手固定部材64の装着部62m,62mを有している。基部62pには、活性炭プレート部10Aの通水路2Aからの水が流出する流出口62zが形成されている。集水部材挿入部62iには、図10(c),(d)に示す集水部材40が挿入される。壁部62wは、活性炭プレート部10Aの下縁部(通水方向端面22b)を挿入するための複数の溝62gを形成している。各溝62gに活性炭プレート部10Aの下縁部が挿入されることにより、下部保持部材62Aが活性炭プレート列50Aに固定される。各溝62gの位置に合わせて流出口62zが形成されているので、通水路2Aから流出口62zへ水が通る。各装着部62mには、各持手部材63の両端部が挿入される横穴62m1が形成されている。
活性炭プレート列50及び保持部材61,62を有するユニットU1〜U3は、単独で浄水カートリッジとして用いられても良いが、図2〜4の例では複数段積み上げられている。従って、これらの例の活性炭プレート列50は、接合部60を介して上下に並べられている。これにより、水が流入する活性炭プレート部外表面4の単位体積当たりの面積がさらに増え、浄水カートリッジが長寿命となっている。また、活性炭プレート部10Cの外表面4から入った水が通水路2Cから通水路2B,2Aを通って流出口43aから流出し、活性炭プレート部10Bの外表面4から入った水が通水路2Bから通水路2Aを通って流出口43aから流出する。このことから、活性炭プレート部10B,10Cに専用の流出口を不要にすることができる。
隣り合う活性炭プレート列50における活性炭プレート部10の並びの向きは、図3の例のように同じでも良いが、図2,4の例のようにずれていても良い。なお、隣り合う活性炭プレート列50とは、ある活性炭プレート列と、該活性炭プレート列からみて最も近い活性炭プレート列と、の組合せを意味する。従って、活性炭プレート列50A,50Bが隣り合い、活性炭プレート列50B,50Cが隣り合っている。隣り合うことには、接合部等の部位を介して配置されることと、互いに接して配置されることとの両方が含まれる。図2,4の例では、隣り合う活性炭プレート列50A,50Bの活性炭プレート部10A,10Bの並び方向D5A,D5Bが90°異なり、隣り合う活性炭プレート列50B,50Cの活性炭プレート部10B,10Cの並び方向D5B,D5Cが90°異なっている。
図3の例のように活性炭プレート部10A,10B,10Cの並びの向きが同じであると、上下に並んだある通水路2A,2B,2Cについては浄水の流れが速く、別の通水路2A,2B,2Cについては浄水の流れが遅くなることが想定される。図2,4の例のように活性炭プレート部10A,10Bの並びの向きが異なり活性炭プレート部10B,10Cの並びの向きが異なると、例えば、上段ユニットU3のある通水路2Cについて浄水の流れが速く別の通水路2Cについて浄水の流れが遅くてもユニットU2,U3間の連絡路60cに浄水が一旦、滞留する。このため、流れの速い通水路2Cの下に並ぶ通水路2A,2Bで浄水の流れが速くなるとは限らず、流れの遅い通水路2Cの下に並ぶ通水路2A,2Bで浄水の流れが遅くなるとは限らない。このように、通水路内の浄水の偏った流れが抑制されるので、浄水カートリッジ全体の活性炭が効率良く使われ、浄水カートリッジが長寿命となっている。
図10(c),(d)に示す集水部材(流出口部材)40は、下部保持部材62Aの集水部材挿入部62iに挿入される本体部41、及び、この本体部41の中央部から下方へ略円筒状に延出した筒状部43を有している。本体部41の上面(集水面41a)は、筒状部43に向かって緩やかに下がる傾斜面を有している。従って、下部保持部材62Aと集水部材40とが嵌め合わされると、集水面41aと下部保持部材62Aの基部62pとで囲まれた浄水連絡路41cが形成される。本体部41の外周部と集水部材挿入部62iの内周部との間をコーキング剤、パッキン、等でシールすると、本体部41と集水部材挿入部62iとの間から連絡路41cに原水が混入することがさらに抑制される。筒状部43の開口部分は、浄水が流出する流出口43aとされている。筒状部43は、図1に示す仕切板126の中央部の開口に挿入される。
なお、保持部材61,62、及び、集水部材40は、熱可塑性樹脂といった合成樹脂、ステンレスといった金属、セラミックス、等で形成することができ、水を通過させない材料が好ましい。タンク110,120、仕切板116,126、持手部材63、及び、カートリッジ押さえ部材65は、ステンレスといった金属、熱可塑性樹脂といった合成樹脂、等で形成することができ、高強度の材料が好ましい。持手固定部材64は、熱可塑性樹脂といった合成樹脂、ステンレスといった金属、等で形成することができ、弾性を有する材料が好ましい。
(3)浄水カートリッジの組み立て方法、及び、浄水器への組み付け方法:
次に、図1〜5,9,10を参照して、浄水カートリッジ30の組み立て方法を説明する。
各ユニットU1〜U3については、下部保持部材62の各溝62gに活性炭プレート部10の下縁部を挿入し、上部保持部材61の各溝61gに活性炭プレート部10の上縁部を挿入することにより、形成することができる。溝61g,62gから活性炭プレート部10が抜けないようにするため、接着剤といった固定手段により活性炭プレート部10が保持部材61,62に固定されても良い。上部保持部材61Aと下部保持部材62Bとを嵌め合わせると下段ユニットU1と中段ユニットU2とが上下に並び、上部保持部材61Bと下部保持部材62Cとを嵌め合わせると中段ユニットU2と上段ユニットU3とが上下に並ぶ。持手部材63,63の両端部を上部保持部材61Cに通して下部保持部材62Aの横穴62m1に挿入し、持手固定部材64,64を装着部62m,62mに挿入すると、上部保持部材61Cを貫通した持手部材63,63が下部保持部材62Aに固定される。下部保持部材62Aの集水部材挿入部62iに集水部材本体部41を嵌め込むと、集水部材40が下部保持部材62Aに固定される。
なお、浄水カートリッジ30の構成部品の組み立て順は、適宜、変更可能である。例えば、集水部材40を下部保持部材62Aに固定した後、活性炭プレート部10を下部保持部材62Aに固定しても良い。
以上説明したようにして組み立てた浄水カートリッジ30は、例えば、以下のようにして浄水器100に組み付けることができる。
まず、浄水カートリッジ30をタンク本体121の開口部OP2から収容室121aに入れ、仕切板126の中央部の開口に集水部材筒状部43を挿入する。次に、カートリッジ押さえ部材65の中央部の開口に上部保持部材61Cの筒状部61tが挿入されるように上部保持部材61Cにカートリッジ押さえ部材65を載せ、タンク本体121の係止部121cにカートリッジ押さえ部材65の縁部が引っ掛かるようにする。この状態で浄水カートリッジ30がタンク本体121に取り付けられるが、ねじSC1等の固定手段により浄水カートリッジ30をタンク本体121に固定しても良い。
(4)浄水カートリッジ、及び、浄水器の作用、及び、効果:
次に、図1〜7,9,10を参照して、浄水カートリッジ30を含む浄水器100の作用、及び、効果を説明する。
水入口112から一次タンク110に流入した水道水等の原水は、プレフィルター115で大きな異物が除去された後、配管130を介して二次タンク120の水入口122からカートリッジ収容室121aに入る。収容室121aへの流入水は、いずれのユニットU1〜U3にも流れていく。活性炭プレート列50の活性炭プレート部10同士の間には水が入る隙間CL1があるので、隙間CL1にも流入水が入り込む。
図11は、活性炭プレート列50の外表面4の面積を円筒状フィルターの外表面904の面積と比較するための図である。図11の中段には、7枚の活性炭プレート部10を有する活性炭プレート列50をタンク120に収容した様子を模式的に示している。タンク120の内径を320mmと仮定し、各活性炭プレート部10の厚みTtを20mmと仮定し、各活性炭プレート部10の幅Wtを200mmと仮定する。図11の下段には、7本の円筒状フィルター910をタンク120に収容した様子を模式的に示している。各円筒状フィルター910の直径を目一杯大きくした100mmと仮定する。
外表面の比較は、図11に示される平面上において活性炭プレート部10の外周の合計とフィルター910の円周の合計とを比較すればよい。活性炭プレート部10の外周の合計は、7×(20×2+200×2)=3080mmとなる。フィルター910の円周の合計は、7×(π×100)=2199mmとなる。フィルター910の直径を目一杯大きくしても、フィルター910の外表面の面積は活性炭プレート部10の外表面の面積よりも少ない。従って、浄水カートリッジに活性炭プレート列を用いることにより、水が流入する活性炭プレート部外表面の単位体積当たりの面積を大きくすることができる。
なお、図11の上段に示すように活性炭プレート部10の表面21を波形にすることにより、活性炭プレート部外表面の単位体積当たりの面積を大きくすることができる。このような活性炭プレート部10の各種変形例は、後述する。
図7で示したように活性炭プレート部10には外表面4と通水路2とに繋がる隙間5があるので、収容室121aに流入した水は、複数の活性炭プレート部10の外表面4から活性炭プレート部10の内部に入る。このとき、原水に含まれる有機物や遊離残留塩素等の微量成分を除去する活性炭11の機能が発揮される。また、内外方向D4に繋がる微細な隙間5があるので、原水に含まれる細かい濁りや鉄サビや一般細菌を取り除く中空糸膜の機能が発揮される。従って、外表面4から活性炭プレート部10の内部に入った水は隙間5を通るときに浄化され、通水路2には浄水が流れることになる。
上段ユニットU3の活性炭プレート部10Cに入った水は、浄化されて通水路2Cに入る。この通水路2Cに入った浄水は、下部保持部材62Cの通水孔62h、連絡路60c、及び、上部保持部材61Bの通水孔61hを経て、下側の通水路2Bに入る。中段ユニットU2の活性炭プレート部10Bに入った水は、浄化されて通水路2Bに入る。この通水路2Bに入った浄水は、上側の通水路2Cからの浄水とともに、下部保持部材62Bの通水孔62h、連絡路60c、及び、上部保持部材61Aの通水孔61hを経て、下側の通水路2Aに入る。下段ユニットU1の活性炭プレート部10Aに入った水は、浄化されて通水路2Aに入る。この通水路2Aに入った浄水は、上側の通水路2Bからの浄水とともに、下部保持部材62Aの流出口62z、及び、集水面41a上の連絡路41cを経て、流出口43aから水通過室121bへ流出する。いずれの場合も、活性炭プレート部10の外表面4から該活性炭プレート部10の内部に入った水が通水路2を通って流出口43aから流出することになる。水通過室121bに入った浄水は、水出口123から外部へ流出する。
以上説明したように、本浄水カートリッジ30は、内部に通水路2を有する活性炭プレート部10を該活性炭プレート部10間に水が入るように並べた活性炭プレート列50があるので、水が流入する活性炭プレート部外表面4の単位体積当たりの面積が大きい。従って、本技術は、活性炭プレート部外表面に濁り成分等が付着することによる濾過流量の低下を抑制することができ、長寿命化することが可能な浄水カートリッジを提供することができる。このことから、本技術は、浄水カートリッジの面倒な洗浄作業及び交換作業の頻度を少なくすることができ、浄水器の長期間の使用に適している。
(5)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、浄水カートリッジを収容する容器には、ケースと呼ばれる容器等が含まれる。
浄水カートリッジ30に集水部材40を用いず、活性炭プレート列50Aに取り付けられた下部保持部材62Aの流出口62zから流出する浄水が直接、二次タンク120の水通過室121bに入るようにしても良い。この場合、下部保持部材62Aが本発明の流出口部材となる。また、水出口を有する容器に直接、活性炭プレート列が取り付けられた浄水器も、本発明に含まれる。
活性炭プレート列同士を接合する接合部60には、保持部材61,62を用いる以外にも、上部保持部材と下部保持部材とが一体化されたような接合部材を用いても良い。一例として、接合部材は、上側の活性炭プレート部の下縁部を挿入するための上側の溝と、下側の活性炭プレート部の上縁部を挿入するための下側の溝と、上側の溝と下側の溝とを繋ぐ通水孔とを有しても良い。この場合、上側の活性炭プレート部の通水路からの浄水が前記通水孔を通って下側の活性炭プレート部の通水路に入る。また、上側の活性炭プレート部の下縁部と下側の活性炭プレート部の上縁部とを接触させる接合部材を用いることも可能である。
浄水の流出口を有する流出口部材は、下段ユニットU1の下部保持部材62Aの下部に取り付けられる以外にも、上段ユニットU3の上部保持部材61Cの上部等に取り付けられても良い。この場合、第二の活性炭プレート部10A,10B(又は10A)の外表面4から該第二の活性炭プレート部10A,10B(又は10A)の内部に入った水が第二の通水路2A,2B(又は2A)から上側の第一の通水路2C(又は2B及び2C)を通って流出口から流出することになる。
また、浄水の流出口を有する流出口部材は、各ユニットU1〜U3にそれぞれ設けられても良い。浄水の流出口が各活性炭プレート列にそれぞれ設けられると、隣り合う活性炭プレート列の活性炭プレート部の通水路間に浄水を通す必要が無くなる。このことから、接合部の通水孔60hを不要にすることができる。
むろん、浄水カートリッジの活性炭プレート列の数は、一つでも良いし、二つでも良いし、4以上でも良い。
図12(a)に示す活性炭プレート部10のように、上縁部(通水方向端面22a)が閉塞されても良い。図7で示したように活性炭11の粒子間に隙間5があるので、活性炭プレート列50が上下に並べられたときに上側の通水路2内の浄水と下側の通水路2内の浄水とが通水方向端面22aを介して通水方向D2へ流通する。
また、図12(b)に示す活性炭プレート部10のように、下縁部(通水方向端面22b)が閉塞されても良い。この場合も、活性炭プレート列50が上下に並べられたときに上側の通水路2内の浄水と下側の通水路2内の浄水とが通水方向端面22bを介して通水方向D2へ流通する。
さらに、通水方向D2の途中で通水路2が分割されても、分割部分を介して通水路2内の浄水が通水方向D2へ流通する。
図13に示す活性炭プレート列50のように、活性炭プレート部10同士が繋がっていても良い。これらの活性炭プレート部10は、通水方向端面22a,22bが繋がっている。むろん、上縁部(22a)が離間して下縁部(22b)が繋がっていても良いし、下縁部(22b)が離間して上縁部(22a)が繋がっていても良いし、通水方向D2の途中の活性炭プレート部10が繋がっていても良い。これらの場合も、活性炭プレート部10間に水が入るように活性炭プレート部10が並べられており、水が流入する活性炭プレート部外表面4の単位体積当たりの面積を増やして浄水カートリッジを長寿命化することができる。なお、活性炭プレート列50に含まれる活性炭プレート部10の数は5に限定されず、各活性炭プレート部10に含まれる通水路2の数も5に限定されない。
図14(a)〜(c)に示す活性炭プレート部10のように、通水路2の数を多くしても良いし、表面21を波形に形成しても良い。この表面21には、長手方向を通水方向D2に向けた溝21aが形成されている。この溝21aは、横断面略矩形状とされ、幅方向D3において隣り合う通水路2間に配置されている。このため、外表面4の単位体積当たりの面積が増え、浄水カートリッジの寿命を長くすることができる。また、溝21aから通水路2までの距離が短くなるため、活性炭プレート部10の通水抵抗が低下し、この点でも浄水カートリッジの寿命を長くすることができる。なお、溝21aは通水方向端面22にまで繋がっていても良いが、溝21aを通水方向端面22から離間させることにより活性炭プレート部10の強度が向上する。
図15(a),(b)に示す溝21aは、横断面略三角形状とされ、幅方向D3において通水路2の間隔よりも狭い間隔で通水路2の数よりも多い数とされている。
図16(a),(b)に示す活性炭プレート部10のように、通水路2を横断面円形に形成しても良いし、表面21を通水路2の横断面円形状に合わせた曲面に形成しても良い。
図17(a),(b)に示す活性炭プレート部10のように、通水路2を幅方向D3へ拡げても良いし、溝21aを横断面略正方形に形成しても良い。
図18(a),(b)に示す溝21aは、長手方向を通水方向D2に向けながらも蛇行した形状に形成されている。
なお、図14(c)、図15(b)、図16(b)、図17(b)及び図18(b)では、背後にある部分の図示を省略している。
いずれの活性炭プレート部10を用いても、外表面4の単位体積当たりの面積が増え、浄水カートリッジの寿命を長くすることができる。
また、通水路2の内側面を波形状にしても良いし、活性炭プレート部10の幅方向端面23を波形状にしてもよいし、活性炭プレート部が全体として曲がった形状であっても良い。
図19(a)に示すように、活性炭プレート列50の中で厚み方向D1へ並べられる複数の活性炭プレート部10は、幅方向D3の長さ(幅Wt)が同じでなくてもよい。なお、活性炭プレート部の厚み方向に沿った直線L1に複数の活性炭プレート部が交わる場合、活性炭プレート部が厚み方向へ並べられていることに含まれる。例えば、並び方向D5の中央部に配置される活性炭プレート部10の幅を並び方向D5の端に配置される活性炭プレート部10の幅よりも広くすると、外表面4の単位体積当たりの面積がさらに増え、浄水カートリッジの寿命を長くすることができる。なお、図19(a)に示すように活性炭プレート列50を含むユニットを平面視正六角形に形成すると、活性炭プレート部10の並びの向きを60°単位で変えることができる。活性炭プレート列50を含むユニットを平面視正八角形に形成すると、外表面4の単位体積当たりの面積がさらに増え、活性炭プレート部10の並びの向きを45°単位で変えることができる。
図19(b)に示すように、活性炭プレート列50に含まれる複数の活性炭プレート部10は全体として並んでいれば良く、全ての活性炭プレート部10の厚み方向が一致していなくても良い。なお、活性炭プレート列50に含まれる一の活性炭プレート部の厚み方向と別の活性炭プレート部の厚み方向とのなす角度θ1が45°以下、より好ましくは30°以下、さらに好ましくは15°以下である場合、活性炭プレート部10が厚み方向へ並べられていることに含まれる。タンク120の形状に応じて各活性炭プレート部10の向きを定めると、外表面4の単位体積当たりの面積がさらに増える可能性がある。
図19(c)に示す活性炭プレート列50のように、活性炭プレート部10の厚み方向D1へ並んだ活性炭プレート部10の群が幅方向D3へ複数並んでも良い。例えば、並び方向D5の中央部に配置される活性炭プレート部10の群を幅方向D3へ並べると、外表面4の単位体積当たりの面積がさらに増え、浄水カートリッジの寿命を長くすることができる。
なお、活性炭プレート部の原料に性質及び/又は粒度分布の異なる二種類以上の活性炭や添加剤を用いると、各除去物質をバランス良く処理可能な活性炭プレート部を得ることができる。
抗菌剤を含めて活性炭プレート部を形成することにより、長期止水時に微生物により発生する臭いを抑制することが可能になる。
活性炭プレート部で最終処理を行うことにより、樹脂部品から発せられる樹脂臭や味を抑制することが可能になる。
また、動植物の遺体由来の複雑な混合物で水環境中に普遍的に存在しているNOM(天然有機物;Natural Organic Matter)の除去にも、活性炭プレート部を使用することができる。
(6)実施例:
以下、実施例を示して具体的に本発明を説明するが、本発明は以下の例により限定されるものではない。
[実施例]
活性炭には、ヤシ殻系活性炭(クラレケミカル株式会社製GW48/100)を遊星ボールミルFRITSCH社製P-5型にて平均粒径200μmとしたものを用いた。バインダーには、超高分子ポリエチレン・パウダー(三井化学株式会社製、商品名:ミペロンXM220)を用いた。
活性炭100重量部とバインダー20重量部とを混合し、図8(b)で示した成形型211〜213に混合物を充填し、母型211,212を180℃に加熱してプレス圧4tで2.5分、圧縮成形を行った。成型物を脱型し、2分間水冷して40℃にした。
得られた活性炭プレート部サンプルを使用して図2,4で示した浄水カートリッジ30のサンプルを作製した。
JIS S3201「家庭用浄水器試験方法」に準じて、濁度標準液4.0mgカオリン/mLを用いて濁度20度に調整した原水を上記浄水カートリッジ30に通水し、動水圧の変化、及び、濾過水の濁度を測定した。その結果、初期の動水圧は0.02MPa(流量30L/min)であり、通水量200m3の時点でも動水圧は0.06MPa(流量30L/min)あり、濁り除去率は60%以上であった。
従って、本発明の浄水カートリッジは、長寿命であるであることが確認された。
(7)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、長寿命化することが可能な浄水カートリッジ及び浄水器の技術等を提供することができる。むろん、従属請求項に係る構成要件を有しておらず独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術並びに上述した実施形態及び変形例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
2,2A,2B,2C…通水路、
3…内表面、4…外表面、5…隙間、6,7…外壁部、8…隔壁部、
10,10A,10B,10C…活性炭プレート部、11…活性炭、
12…バインダー、14…添加剤、16…混合物、
21…表面(厚み方向端面)、21a…溝、
22,22a,22b…通水方向端面、23…幅方向端面、
30…浄水カートリッジ、
40…集水部材(流出口部材)、41…本体部、41a…集水面、41c…連絡路、
43…筒状部、43a,62z…流出口、
50,50A,50B,50C…活性炭プレート列、
60…接合部、60c…連絡路、60h…通水孔、
61…上部保持部材、61A,61B…上部保持部材(第一の接合部材)、
61p…基部、61w…壁部、61g…溝、61h…第一の通水孔、61e…延出部、
61t…筒状部、
62…下部保持部材、62A…下部保持部材(流出口部材)、
62B,62C…下部保持部材(第二の接合部材)、62i…集水部材挿入部、
62p…基部、62w…壁部、62g…溝、62h…第二の通水孔、62e…延出部、
62m…装着部、62m1…横穴、
63…持手部材、64…持手固定部材、65…カートリッジ押さえ部材、
100…浄水器、
110…一次タンク、111,121…タンク本体、
111a,121a…収容室、111b,121b…水通過室、
112,122…水入口、113,123…水出口、114,124…蓋、
115…プレフィルター、115a…内筒部、116,126…仕切板、
120…二次タンク(容器)、121c…係止部、
130,140…配管、
200…成型装置、
CL1…隙間、
D1…厚み方向、D2…通水方向、D3…幅方向、D4…内外方向、
D5,D5A,D5B,D5C…並び方向、
OP1,OP2…開口、
SE1…継ぎ目、SC1…ねじ、
U1…下段ユニット、U2…中段ユニット、U3…上段ユニット。

Claims (7)

  1. 活性炭を含むプレート状の活性炭プレート部であって内部に空洞を通水路として有し内外方向へ水が流通可能とされた活性炭プレート部を該活性炭プレート部間に水が入るように並べた活性炭プレート列と、
    前記通水路からの水を流出させる流出口を有する流出口部材とを備え、
    前記活性炭プレート部の外表面から該活性炭プレート部の内部に入った水が前記通水路を通って前記流出口から流出することを特徴とする浄水カートリッジ。
  2. 上下に並べられた前記活性炭プレート列を備えることを特徴とする請求項1に記載の浄水カートリッジ。
  3. 前記活性炭プレート列は、第一の前記通水路を有し第一の前記活性炭プレート部を並べた第一の活性炭プレート列と、第二の前記通水路を有し第二の前記活性炭プレート部を並べた第二の活性炭プレート列とを含み、
    前記第二の活性炭プレート部の外表面から該第二の活性炭プレート部の内部に入った水が前記第二の通水路から前記第一の通水路を通って前記流出口から流出することを特徴とする請求項2に記載の浄水カートリッジ。
  4. 前記第二の活性炭プレート部の並びの向きが前記第一の活性炭プレート部の並びの向きと異なることを特徴とする請求項3に記載の浄水カートリッジ。
  5. 前記第二の通水路からの水が前記第一の通水路に入るようにする通水孔を有して前記第一の活性炭プレート列と前記第二の活性炭プレート列との継ぎ目をシールする接合部を備えることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の浄水カートリッジ。
  6. 前記接合部は、前記第一の通水路への水が通る第一の通水孔を有して前記第一の活性炭プレート列に固定される第一の接合部材と、前記第二の通水路からの水が通る第二の通水孔を有して前記第二の活性炭プレート列に固定される第二の接合部材とを含み、
    前記第一の接合部材と前記第二の接合部材とが嵌め合わされ、前記第二の通水孔を通った水が前記第一の通水孔を通ることを特徴とする請求項5に記載の浄水カートリッジ。
  7. 浄水カートリッジと、水入口及び水出口を有し前記浄水カートリッジを収容する容器とを備えた浄水器であって、
    前記浄水カートリッジは、活性炭を含むプレート状の活性炭プレート部であって内部に空洞を通水路として有し内外方向へ水が流通可能とされた活性炭プレート部を該活性炭プレート部間に水が入るように並べた活性炭プレート列を備え、
    前記水入口から入った水が前記活性炭プレート部の外表面から該活性炭プレート部の内部に入り、該活性炭プレート部の内部に入った水が前記通水路を通って前記水出口から流出することを特徴とする浄水器。
JP2013178936A 2013-08-30 2013-08-30 浄水カートリッジ、及び、浄水器 Active JP5868363B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013178936A JP5868363B2 (ja) 2013-08-30 2013-08-30 浄水カートリッジ、及び、浄水器
CN201410319156.6A CN104418402B (zh) 2013-08-30 2014-07-04 净水筒和净水器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013178936A JP5868363B2 (ja) 2013-08-30 2013-08-30 浄水カートリッジ、及び、浄水器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015047523A JP2015047523A (ja) 2015-03-16
JP5868363B2 true JP5868363B2 (ja) 2016-02-24

Family

ID=52698007

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013178936A Active JP5868363B2 (ja) 2013-08-30 2013-08-30 浄水カートリッジ、及び、浄水器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5868363B2 (ja)
CN (1) CN104418402B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104826397A (zh) * 2015-05-05 2015-08-12 苏州凯虹高分子科技有限公司 一种活性炭纤维烧结滤芯及其制备方法
CN110078289A (zh) * 2019-05-24 2019-08-02 栾中群 净水机
CN111285501A (zh) * 2020-03-24 2020-06-16 山东省水利科学研究院 一种便于水循环利用的污水处理设备及方法

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0639388A (ja) * 1992-04-28 1994-02-15 Toto Ltd 水の循環浄化装置及び循環浄化方法
JP3438172B2 (ja) * 2000-01-20 2003-08-18 宮澤鋼業株式会社 トイレ用汚水浄化循環方法及びその装置
JP4616163B2 (ja) * 2005-12-20 2011-01-19 株式会社Inax 浄水カートリッジ
US20080230483A1 (en) * 2007-03-20 2008-09-25 Polymer Ventures, Inc. Disposable organoclay cartridge
WO2011148768A1 (ja) * 2010-05-26 2011-12-01 株式会社明電舎 濾過膜モジュール
JP2011255310A (ja) * 2010-06-09 2011-12-22 Osaka Gas Chem Kk 成形吸着体および浄水材
CN203139778U (zh) * 2013-03-15 2013-08-21 夏历 组合式家用净水器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015047523A (ja) 2015-03-16
CN104418402A (zh) 2015-03-18
CN104418402B (zh) 2016-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101770549B1 (ko) 활성탄 성형체 및 이를 사용한 정수기
US8167141B2 (en) Gravity flow filter
JP5868363B2 (ja) 浄水カートリッジ、及び、浄水器
JP4361489B2 (ja) 複合吸着材とその製造方法、並びに浄水材及び浄水器
CN101534922A (zh) 改进了介质利用的过滤器及其制造和应用方法
TWI590864B (zh) 過濾器以及濾筒
CN111511466B (zh) 吸附过滤器
CN205419963U (zh) 净水滤筒
CN201799152U (zh) 一种颗粒活性炭复合滤芯
WO2017138477A1 (ja) 水の浄化フィルター
CN104649456A (zh) 一种饮用水终端杀菌净水器
CN201500477U (zh) 一种水净化用滤芯
JP4512455B2 (ja) 自重濾過型浄水器及び浄水カートリッジ
JP6182819B2 (ja) 浄水カートリッジ、浄水器
JP5775038B2 (ja) 活性炭又は活性炭原料を含む筒状炭素質体の製造方法
CN104010966B (zh) 含有活性炭或活性炭用原料的管状碳质材料、管状碳质材料组件、过滤筒、净水器、水龙头及其制造方法
TW202039073A (zh) 淨水用過濾器及具備過濾器之淨水器
JP5408741B2 (ja) 造粒活性炭の製造方法及び造粒活性炭
JP5408740B2 (ja) 造粒活性炭の製造方法及び造粒活性炭
JP5805033B2 (ja) 活性炭又は活性炭原料を含む筒状炭素質体モジュール及びその製造方法
JP5208580B2 (ja) 浄水カートリッジ、浄水カートリッジの製造方法、および浄水器
JP6906867B2 (ja) 粒状活性炭の製造方法、及び、濾過カートリッジの製造方法
JP2014033978A (ja) 濾過カートリッジ
JP2004121937A (ja) 浄水器用カートリッジ
CN211056711U (zh) 一种氢气净化吸附器

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5868363

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250