JP2017056046A - 留め具、バンド、および時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝撃などを受けても、係止部に対するロック部によるロック状態を確実に維持できる留め具、バンド、および時計を提供する。
【解決手段】 第1、第2のバンド取付部材7、8を重ね合わせた状態で係脱可能に係止する係止部10と、この係止部10による第1、第2のバンド取付部材7、8の係止状態を係脱可能にロックするロック部11と、を備え、このロック部11が、ロック位置およびロック解除位置にスライドするロック部材24と、このロック部材24をその両側から挟持する挟持規制部材25と、を備えている。従って、挟持規制部材25でロック部材24をその両側から確実に挟持できるので、外部からの衝撃を受けても、ロック部11によるロックが不用意に解除されることがなく、ロック部11によるロック状態を確実にかつ良好に維持することができる。
【選択図】 図7

Description

この発明は、時計や鞄、衣類などのバンドに用いられる留め具、それを備えたバンド、およびそのバンドを備えた時計に関する。
例えば、バンドの留め具においては、特許文献1に記載されているように、バンドの一端部が取り付けられる第1取付部材と、バンドの他端部が取り付けられて第1取付部材に重なり合う第2取付部材と、これら第1取付部材と第2取付部材とを重ね合わせた状態で係脱可能に係止する係止部と、この係止部による第1取付部材と第2取付部材との係止状態を係脱可能にロックするロック部と、を備えた構成のものが知られている。
特開2005−261477号公報
この種の留め具のロック部は、係止部を係止状態でロックするロック位置および係止部による係止状態のロックを解除するロック解除位置にスライドするロック部と、このロック部をスライド可能に保持するガイド取付部と、このガイド取付部に設けられてロック部のスライドを規制するスライド規制部と、を備えている。
この場合、ロック部のスライド規制部は、バンドの厚み方向である上下方向に撓み変形する板ばね部を備え、この板ばね部の先端部に係合突起部が設けられ、この係合突起部がロック部のロック位置に設けられたロック凹部と、ロック部のロック解除位置に設けられた解除凹部とのいずれかに、係脱可能に弾力的に係合することにより、ロック部のスライドを規制するように構成されている。
しかしながら、このようなバンドの留め具では、外部からの衝撃が加わった際に、ロック部がスライド規制部の板ばね部をバンドの厚み方向に押し下げてしまうため、ロック部に対するスライド規制部の係止が弱くなり、外れ易くなる。このため、衝撃が加わった際に、スライド規制部によるロック部のロックが解除されてしまうという問題がある。
この発明が解決しようとする課題は、衝撃などを受けても、係止部に対するロック部によるロック状態を確実に維持することができる留め具、それを備えたバンド、およびそのバンドを備えた時計を提供することである。
この発明は、第1部材と、前記第1部材に重なり合う第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを重ね合わせた状態で係脱可能に係止する係止部と、前記係止部による前記第1部材と前記第2部材との係止状態を係脱可能にロックするロック部と、を備え、前記ロック部は、前記係止部をロックするロック位置および前記係止部のロックを解除するロック解除位置にスライドするロック部材と、前記ロック部材をそのスライド方向に対して直交する方向の両側から挟持して前記ロック部材のスライドを規制する挟持規制部材と、を備えていることを特徴とする留め具である。
この発明によれば、ロック部の挟持規制部材によってロック部のロック部材をその両側から確実に挟持することができるので、外部からの衝撃を受けても、係止部に対するロック部によるロックが不用意に解除されることがなく、係止部に対するロック部によるロック状態を確実に維持することができる。
この発明を腕時計に適用した一実施形態を示した拡大斜視図である。 図1に示された腕時計の時計バンドに取り付けられたバンド留め具を示した拡大斜視図である。 図2に示されたバンド留め具を示し、(a)はその拡大平面図、(b)はその拡大側面図、(c)は(a)のA−A矢視における拡大断面図である。 図2に示されたバンド留め具の第2バンド取付部材を開いて展開させた状態において、その第2バンド取付部材の裏面側を示した拡大斜視図である。 図2に示されたバンド留め具の係止部を示した拡大平面図である。 図2に示されたバンド留め具において、第1バンド取付部材を取り除いた状態を示し、(a)はその拡大斜視図、(b)はその拡大平面図、(c)はその拡大側面図、(d)は(b)のB−B矢視における拡大断面図である。 図6に示されたバンド留め具において、ガイド取付部材を取り除いた状態を示し、(a)はその拡大斜視図、(b)はその拡大平面図、(c)はその拡大側面図、(d)は(b)のC−C矢視における拡大断面図である。 図6に示されたバンド留め具のガイド取付部材を示し、(a)はその拡大斜視図、(b)はその拡大平面図、(c)はその拡大側面図、(d)は(b)のD−D矢視における拡大断面図である。 図7に示されたバンド留め具のロック部材を示し、(a)はその拡大斜視図、(b)はその拡大平面図、(c)はその拡大側面図、(d)は(b)のE−E矢視における拡大断面図である。 図7に示されたバンド留め具の挟持規制部材を示し、(a)はその拡大斜視図、(b)はその拡大平面図、(c)はその拡大側面図である。
以下、図1〜図10を参照して、この発明を腕時計に適用した一実施形態について説明する。
この腕時計は、図1に示すように、腕時計ケース1を備えている。この腕時計ケース1の2時側、3時側、4時側、8時側、9時側には、スイッチ部2がそれぞれ設けられている。また、この腕時計ケース1の12時側と6時側とには、時計バンド4、5が取り付けられるバンド取付部3が設けられている。
この場合、時計バンド4、5のうち、一方の時計バンド4は、図1に示すように、その一端部4aが腕時計ケース1の12時側に位置するバンド取付部3に取り付けられている。また、他方の時計バンド5は、その一端部5aが腕時計ケース1の6時側に位置するバンド取付部3に取り付けられている。これら時計バンド4、5は、図2に示すように、その各他端部4b、5bがバンド留め具6に取り付けられて連結されるように構成されている。
このバンド留め具6は、図2および図3に示すように、一方の時計バンド4が取り付けられる第1バンド取付部材7と、他方の時計バンド5が取り付けられて、第1バンド取付部材7に重なり合う第2バンド取付部材8と、第1バンド取付部材7と第2バンド取付部材8とを重ね合わせた状態で係脱可能に係止する係止部10と、この係止部10による第1バンド取付部材7と第2バンド取付部材8との係止状態を係脱可能にロックするロック部11と、を備えている。
第1バンド取付部材7は、図2および図3に示すように、12時側の時計バンド4の他端部4bが取り付けられるものであり、その時計バンド4の他端部4b側を覆うように構成されている。すなわち、この第1バンド取付部材7は、時計バンド4の他端部4b側の表面に配置される表面部7aと、この表面部7aの両端部に設けられて時計バンド4の両側部に対応する一対の側面部7bとを備え、これら一対の側面部7bの一端部(図2では右端部)に時計バンド4の他端部4bが取り付けられるように構成されている。
この場合、第1バンド取付部材7の表面部7aは、図2および図3に示すように、緩やかに湾曲する長方形状に形成されている。この表面部7aは、その長手方向と直交する幅方向の長さが時計バンド4の長手方向と直交する幅方向の長さとほぼ同じ長さに形成されている。また、この表面部7aは、その長手方向の長さがこれと直交する幅方向の長さよりも長く、その約2倍の長さで形成されている。この表面部7aにおける他端部側(図2では左端部側)には、矩形状の操作開口部12が設けられている。
また、一対の側面部7bは、図2および図3に示すように、表面部7aの長手方向の長さと同じ長さで、かつ時計バンド4の厚み方向の長さ、つまり上下方向の長さが時計バンド4の厚みとほぼ同じ長さに形成されている。これら一対の側面部7bの一端部側(図2では右端部側)には、複数のバンド取付孔13が側面部7bの長手方向に沿って等間隔で設けられている。これにより、時計バンド4は、その他端部4bが一対の側面部7bにおける複数のバンド取付孔13のいずれかにピン部材(図示せず)によって取り付けられるように構成されている。
また、これら一対の側面部7bにおける他端部側(図2では左端部側)には、図2および図3に示すように、第2バンド取付部材8がピン部材14a(図3(c)参照)によって取り付けられる部材取付孔14が設けられている。また、一対の側面部7bのほぼ中間部には、長方形状の係止挿入孔15が表面部7aの操作開口部12に隣接した状態で設けられている。さらに、これら一対の側面部7bには、ガイド取付孔16が係止挿入孔15と複数のバンド取付孔13との間に位置した状態で設けられている。
一方、第2バンド取付部材8は、図4に示すように、第1バンド取付部材7に取り付けられる第1板部17と、6時側の時計バンド5の他端部5bが取り付けられる第2板部18と、を備え、これらが回転連結部19によって回転可能に連結されて互いに重なり合うように構成されている。
すなわち、第1板部17は、図4に示すように、その長手方向の長さが第1バンド取付部材7の長手方向の長さよりも長く、かつその長手方向と直交する幅方向の長さが、時計バンド5の長手方向と直交する幅方向の長さと同じ長さで、ほぼ帯板状に形成されている。この第1板部17は、第1バンド取付部材7の湾曲と同じ形状に湾曲して形成されている。
この場合、第1板部17は、図4に示すように、その幅方向における中間部に嵌合孔17aが第1板部17の長手方向の全長に亘って設けられた構成になっている。また、この第1板部17は、その一端部(図4では右端部)に部材取付部17bが設けられ、この部材取付部17bが第1バンド取付部材7の部材取付孔14にピン部材14a(図3(c)参照)によって回転可能に取り付けられるように構成されている。
第2板部18は、図4に示すように、第1板部17の嵌合孔17aに嵌合する帯板状をなし、第1板部17の湾曲と同じ形状に湾曲して形成されている。この第2板部18は、その一端部(図4では左端部)にバンド取付部18aが設けられ、このバンド取付部18aに6時側の時計バンド5の他端部5bが取り付けられるように構成されている。この場合、第2板部18には、第1板部17の嵌合孔17a内に設けられた連結部17cに嵌合する嵌合凹部18bが設けられている。
また、この第1板部17と第2板部18とは、図4に示すように、第1板部17の他端部(図4では右端部)と第2板部18の他端部(図4では左端部)とが回転連結部19によって回転可能に連結されている。これにより、第2バンド取付部8は、第1板部17が第1バンド取付部材7に取り付けられた状態で、回転連結部19を中心に第1板部17と第2板部18とが回転して重なり合った際に、第2板部18が第1板部17の嵌合孔17aに嵌合し、この状態で第1バンド取付部材7内に配置されて重なり合うように構成されている。
ところで、このバンド留め具6の係止部10は、図3〜図5に示すように、第2バンド取付部8の第2板部18に起立して設けられた係止突起部20(図4参照)と、第1バンド取付部材7に対してスライド可能に設けられて、係止突起部20を係脱可能に挟み付けて係止する一対のスライド係止片21(図5参照)と、を備えている。
係止突起部20は、図4に示すように、その先端部がほぼ円錐形状の頭部を有するピン状部材であり、第2板部18の裏面(図4では表面)に起立して設けられている。この係止突起部20は、図3(c)に示すように、第2板部18が第1板部17の嵌合孔17aに嵌合して、第2バンド取付部材8が折り畳まれた状態で第1バンド取付部材7内に重なり合って配置された際に、第1バンド取付部材7の表面部7aに向けて突出して接近するように構成されている。
一対のスライド係止片21は、図5に示すように、第1バンド取付部材7内に配置された係止保持部材22にスライド可能に配置され、この状態で一対のばね部材23のばね力によって第1バンド取付部材7の一対の側面部7bに設けられた各係止挿入孔15に挿入されて外部に押し出される方向に付勢されることにより、第2バンド取付部8の係止突起部20を挟んで係止するように構成されている。
この場合、係止保持部材22は、図5に示すように、ほぼ平板状に形成され、その両端部が第1バンド取付部材7の一対の側面部7bに設けられた各係止挿入孔15に対応した状態で、第1バンド取付部材7内に配置され、この状態で第1バンド取付部材7にピン部材14a(図3(c)参照)によって第1板部17の部材取付部17bと共に取り付けられるように構成されている。
すなわち、この係止保持部材22は、図5に示すように、その一側部に保持取付部22bが設けられ、この保持取付部22bが第1バンド取付部材7の部材取付孔14にピン部材14aによって第2バンド取付部材8の第1板部17と共に取り付けられるように構成されている。この係止保持部材22のほぼ中心部には、第1バンド取付部材7内に第2バンド取付部8が折り畳まれて配置された際に、第2バンド取付部8の係止突起部20が挿入する突起挿入孔22aが設けられている。
一方、係止部10の一対のスライド係止片21それぞれは、図3および図5に示すように、第1バンド取付部材7の長手方向に対して直交する幅方向にスライドするものであり、第1バンド取付部材7の側面部7bの係止挿入孔15にその内部側から外部側に向けて挿入する操作頭部21aと、この操作頭部21aから係止保持部材22の突起挿入孔22aの側方を通って突起挿入孔22aの反対側に延設された係止フック21bと、を備えている。
この場合、一対のスライド係止片21の各係止フック21bは、図5に示すように、その各先端部が係止保持部材22の突起挿入孔22aを挟んでそのスライド方向に互いに対向し、この状態で各先端部が互いに接離可能に接近して係止突起部20を挟むように構成されている。
また、一対のばね部材23は、図5に示すように、一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの間において、各係止フック21bの各外側部に沿って配置されている。すなわち、これら一対のばね部材23は、各操作頭部21aを第1バンド取付部材7の側面部7bの係止挿入孔15から外部に向けて押し出す方向に付勢することにより、一対の係止フック21bの各先端を係止保持部材22の突起挿入孔22a上において互いに接近させるように構成されている。
これにより、係止部10は、図5に示すように、一対のスライド係止片21の各操作頭部21aが第1バンド取付部材7の側面部7bの係止挿入孔15に挿入された状態で、一対のばね部材23のばね力によって各操作頭部21aが第1バンド取付部材7の外部に押し出されると共に、一対の係止フック21bの各先端が係止保持部材22の突起挿入孔22aを挟んで互いに接近するように構成されている。
また、この係止部10は、図5に示すように、一対のばね部材23のばね力によって一対の係止フック21bの各先端が係止保持部材22の突起挿入孔22aを挟んで互いに接近した際に、一対の係止フック21bの各先端が係止保持部材22の突起挿入孔22aに挿入された第2バンド取付部8の係止突起部20を挟み付けることにより、第1バンド取付部材7と第2バンド取付部8とを係止するように構成されている。
さらに、この係止部10は、図5に示すように、一対のばね部材23のばね力に抗して、一対のスライド係止片21の各操作頭部21aを第1バンド取付部材7の側面部7b内に向けて押し込んだ際に、一対の係止フック21bの各先端が係止保持部材22の突起挿入孔22a上において互いに離れることにより、係止保持部材22の突起挿入孔22aに挿入された第2バンド取付部8の係止突起部20に対する挟み付けを解除して、第1バンド取付部材7と第2バンド取付部8との係止を解除するように構成されている。
一方、このバンド留め具6のロック部11は、図3、図6および図7に示すように、係止部10をロックするロック位置および係止部10に対するロックを解除するロック解除位置にスライドするロック部材24と、このロック部材24をそのスライド方向に対して直交する幅方向の両側から挟持してロック部材24のスライドを規制する挟持規制部材25と、ロック部材24をスライド可能に保持するガイド取付部材26と、を備えている。
ガイド取付部材26は、図6および図8に示すように、第1バンド取付部材7内に取り付けられるガイド本体部27と、このガイド本体部27に設けられてロック部材24の上面側をガイドする一対の上側ガイド部28と、ガイド本体部27に設けられてロック部材24の下面側をガイドする下側ガイド部29と、を備え、これらが金属板で一体に形成されている。
この場合、ガイド本体部27は、図6および図8に示すように、その上面が第1バンド取付部材7の表面部7aの内面に接近し、両側部が第1バンド取付部材7の両側に位置する各側面部7bの内面に接近し、この状態で各側面部7bの係止挿入孔15と複数のバンド取付孔13との間に位置する第1バンド取付部材7内に配置されて、第1バンド取付部材7の側面部7bのガイド取付孔16にピン部材16a(図3(c)参照)によって取り付けられるように構成されている。
一対の上側ガイド部28は、図6および図8に示すように、ガイド本体部27の上部における両側から係止部10の上側を通り、第1バンド取付部材7の表面部7aに設けられた操作開口部12の両側に配置されるように構成されている。これら一対の上側ガイド部28には、ガイド取付部材26の傾きを防止するための傾き防止突起部28aが設けられている。
すなわち、この傾き防止突起部28aは、図6(a)および図6(c)に示すように、係止部10から左側に離れた位置、つまり係止部10と第2バンド取付部材8の部材取付部117bとの間に位置した状態で下側に突出して設けられている。また、これら一対の上側ガイド部28には、切欠き部28bが係止部10の操作頭部21aに対応して設けられている。
下側ガイド部28は、図6および図8に示すように、ロック部材24を保持して一対の上側ガイド部28との間にスライド可能に挟み付けた状態でガイドするように構成されている。すなわち、この下側ガイド部29は、ガイド本体部27の上部における中間部から係止部10の上側を通り、第1バンド取付部材7の表面部7aに設けられた操作開口部12の下側に配置されるように構成されている。
この場合、下側ガイド部29には、図6および図8に示すように、第2バンド取付部8の係止突起部20が挿入可能な開口部29aが、係止部10の係止保持部材22の突起挿入孔22aに対応して設けられている。また、この下側ガイド部29の先端部、つまり第1バンド取付部材7の表面部7aに設けられた操作開口部12側に位置する下側ガイド部29の先端部には、ロック部材24を弾力的に押し上げる押え部29bが上側に突出して設けられている。
これにより、ガイド取付部材26は、図6および図8に示すように、ガイド本体部27の両側に設けられた一対の上側ガイド部28でロック部材24の両側上部を押え、ガイド本体部27の中間部に設けられた下側ガイド部29でロック部材24の中間部を下側から保持し、この状態で下側ガイド部29の押え部29bでロック部材24を弾力的に保持することにより、ロック部材24をガタついたり、緩んだりせずにスライド可能に保持するように構成されている。
ロック部材24は、図6、図7および図9に示すように、係止部10の一対のスライド係止片21のスライド方向に対して直交する方向、すなわち第1バンド取付部材7の長手方向に沿ってスライドするロック本体部30と、このロック本体部30の両側部に設けられて、ロック本体部30のスライドに応じて一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの各内端部に接離可能に当接することにより、一対のスライド係止片21を係止する一対のロック係止部31と、を備えている。
ロック本体部30は、図6、図7および図9に示すように、ほぼ平板状に形成され、第1バンド取付部材7の表面部7aに設けられた操作開口部12の下側に配置されるように構成されている。このロック本体部30には、操作部30aが上方に向けて突出するように折り曲げられて設けられている。この操作部30aは、第1バンド取付部材7の操作開口部12内にその下側から挿入されて上方に突出し、この状態で操作開口部12内を第1バンド取付部材7の長手方向に沿ってスライドするように構成されている。
この場合、ロック本体部30は、図6、図7および図9に示すように、その平板部の下面に下板部30bが重ね合わされ、この重ね合わされた下板部30bの両側がロック本体部30におけるスライド方向と直交する幅方向の両側から突出し、この突出した両側部30cがガイド取付部材26の一対の上側ガイド部28によってガイドされるように構成されている。
また、このロック本体部30におけるスライド方向と直交する幅方向に位置する両側部30cには、図6、図7および図9に示すように、後述する挟持規制部材25の板ばね部35が係脱可能に係合するロック凹部32とロック解除凹部33とが、ガイド取付部材26の上側ガイド部28の切欠き部28bに対応して設けられている。
この場合、ロック凹部32は、図9(b)に示すように、ロック部11が係止部10をロックするロック位置に対応する箇所、つまりロック本体部30の両側部30cにおける操作部30a側に位置する箇所に設けられている。また、ロック解除凹部33は、ロック部11による係止部10のロックを解除するロック解除位置に対応する箇所、つまりロック本体部30の両側部30cにおける操作部30aと反対側に位置する箇所に設けられている。
一対のロック係止部31は、図6、図7および図9に示すように、ロック本体部30におけるスライド方向と直交する幅方向に位置する両側部30cの下部に設けられている。すなわち、これら一対のロック係止部31は、ロック本体部30がスライドしてロック部11が係止部10をロックしたロック状態のときに、係止部10の一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの内端部に向けて移動してその内端部に当接することにより、スライド係止片21の押込み動作を阻止するように構成されている。
また、これら一対のロック係止部31は、図6、図7および図9に示すように、ロック本体部30がスライドしてロック部11による係止部10のロックを解除したロック解除状態のときに、係止部10の一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの内端部からスライド方向に離れて離脱することにより、スライド係止片21の押込み動作を可能な状態にするように構成されている。
一方、このロック部11の挟持規制部材25は、図6、図7および図10に示すように、第1バンド取付部材7にガイド取付部材26と共に取り付けられる挟持本体部34と、この挟持本体部34の両端部に設けられてロック部材24をそのスライド方向と直交する幅方向の両側から弾力的に挟む一対の板ばね部35と、を備えている。
挟持本体部34は、図6、図7および図10に示すように、ガイド取付部材26のガイド本体部27の下側に配置され、このガイド本体部27が第1バンド取付部材7の側面部7bのガイド取付孔16にピン部材16a(図6(d)参照)によって取り付けられる際に、ガイド取付部材26と共にピン部材16aによって第1バンド取付部材7に取り付けられるように構成されている。
一対の板ばね部35は、図7および図10に示すように、ロック部材24のロック本体部30の両側から突出した両側部30cに沿って配置され、ロック本体部30の両側部30cをその両側から弾力的に挟むように構成されている。これら一対の板ばね部35の各先端部には、ロック本体部30のスライド動作に応じて、ロック本体部30の両側部30cに設けられたロック凹部32とロック解除凹部33とのいずれかに係脱可能に係合する係合突起部35aが設けられている。
これにより、挟持規制部材25は、図7および図10に示すように、ロック部材24がスライドして、ロック本体部30の操作部30aが第1バンド取付部材7の操作開口部12内において、ガイド取付孔16に取り付けられたピン部材16a側に位置した際に、一対の板ばね部35の各係合突起部35aがロック本体部30の両側部30cに位置する各ロック凹部32に係合することにより、ロック部材24をその両側から弾力的に挟み付けてロックするように構成されている。
また、この挟持規制部材25は、図7および図10に示すように、ロック部材24が反対方向にスライドして、ロック本体部30の操作部30aが第1バンド取付部材7の操作開口部12内において、部材取付孔14に取り付けられたピン部材14a側に位置した際に、一対の板ばね部35の各係合突起部35aがロック本体部30の両側部30cに位置する各ロック解除凹部33に係合することにより、ロック部材24をその両側から弾力的に挟み付けてロックするように構成されている。
この場合、挟持規制部材25は、図7および図10に示すように、一対の板ばね部35をそれぞれロック部材24の両側に押し付ける一対の押え突起部36を備えている。これら一対の押え突起部36は、一対の板ばね部35の各付根部に位置する挟持本体部34の両側下部から第1バンド取付部材7の各側面部7bに向けて突出し、この突出した各先端部がガイド取付部材26のガイド本体部27の内面下部に当接することにより、一対の板ばね部35それぞれをロック部材24の両側部30cに押し付けるように構成されている。
次に、このような腕時計におけるバンド留め具6の作用について説明する。
この腕時計を腕に取り付ける場合には、まず、バンド留め具6の係止部10による第1バンド取付部材7に対する第2バンド取付部材8の係止を解除し、この状態で第1バンド取付部材7に対して第2バンド取付部8を回転させて開放させ、第1バンド取付部材7に対する第2バンド取付部材8の重なりを解除する。
この場合、係止部10による第1バンド取付部材7に対する第2バンド取付部材8の係止を解除する際には、係止部10の一対のスライド係止片21の各操作頭部21aを一対のばね部材23のばね力に抗して、第1バンド取付部材7の側面部7b内に向けて押し込む。すると、一対の係止フック21bの各先端が係止保持部材22の突起挿入孔22a上において互いに離れる。
これにより、係止保持部材22の突起挿入孔22aに挿入された第2バンド取付部8の係止突起部20に対する一対の係止フック21bの挟み付けが解除され、第1バンド取付部材7と第2バンド取付部8との係止が解除される。この状態で、第1バンド取付部材7の部材取付孔14に取り付けられたピン部材14aを中心に、第2バンド取付部8を第1バンド取付部材7の下側に向けて回転させて開放させる。
すると、第2バンド取付部8の係止突起部20が係止保持部材22の突起挿入孔22aから下側に離脱し、第1バンド取付部材7に対する第2バンド取付部材8の重なりが解除される。この状態で、第2バンド取付部材8の第1板部17と第2板部18との回転連結部19を中心に、第1板部17と第2板部18とを相互に開く方向に回転させる。
これにより、第1板部17と第2板部18とが開いて展開され、時計バンド4、5とバンド留め具6とが大きなリング形状になる。この状態で、時計バンド4、5とバンド留め具6とのリング状内に腕を挿入させて、バンド留め具6の第1バンド取付部材7と第2バンド取付部材8とを折り畳んで係止させると、時計バンド4、5が腕に締め付けられて腕時計ケース1が腕に取り付けられる。
すなわち、このときには、まず、第2バンド取付部材8の第1板部17と第2板部18との回転連結部19を中心に第1板部17と第2板部18とを回転させて重ね合わせて、第2板部18を第1板部17の嵌合孔17aに嵌合させる。この重なり合った第1板部17と第2板部18とを第1バンド取付部材7内に配置させて重ね合わせる。すると、第2バンド取付部8の第2板部18に設けられた係止部10の係止突起部20が、第1板部17の嵌合孔17aから係止保持部材22の突起挿入孔22aに挿入される。
このときには、係止部10の係止突起部20が係止保持部材22の突起挿入孔22aから一対のスライド係止片21における各係止フック21bの各先端間に挿入される。すなわち、係止突起部20が各係止フック21bの各先端間に挿入する際には、一対のばね部材23のばね力に抗して、係止突起部20が互いに対向する各係止フック21bの各先端を押し広げる。
そして、係止突起部20が各係止フック21bの各先端間に挿入されると、一対のばね部材23のばね力によって各係止フック21bの各先端が係止突起部20を挟み付ける。これにより、折り畳まれて重ね合わされた状態の第1バンド取付部材7と第2バンド取付部材8とを係止部10が係止する。
このように、係止部10における各係止フック21bの各先端が係止突起部20を挟み付ける際には、一対のスライド係止片21の各操作頭部21aが第1バンド取付部材7の一対の側面部7bに設けられた係止挿入孔15内を出没方向に移動して外部に押し出された状態になる。
この状態では、ロック部11によって係止部10がロックされていない。すなわち、このときには、ロック部材24のロック本体部30の操作部24aが、第1バンド取付部材7の表面部7aの操作開口部12内における部材取付孔14のピン部材14a側に位置している。このため、挟持規制部材25の一対の板ばね部35の各先端部に設けられた係合突起部35aが、ロック本体部30の両側部30cに設けたロック解除凹部33に係合している。
これにより、ロック本体部30がガイド取付部材26に沿ってスライドしないように、ロック解除位置に規制されている。この状態では、ロック本体部30の両側部30cに設けられた一対のロック係止部31が、係止部10の一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの各内端部からロック本体部30のスライド方向に離れて離脱している。
このため、第1バンド取付部材7における一対の側面部7bにそれぞれ設けられた各係止挿入孔15から突出している一対のスライド係止片21における各操作頭部21aが、押し込み方向に操作可能な状態になっている。この状態では、一対のスライド係止片21における各操作頭部21aを押圧操作すると、一対のスライド係止片21の各係止フック21bによる係止突起部20の挟み付けが解除されてしまう。
これを防ぐために、ロック部材24のロック本体部30に設けられた操作部30aをスライド操作させて、挟持規制部材25の一対の板ばね部35のばね力による挟持力に抗して、ロック本体部30をスライドさせ、操作部30aを第1バンド取付部材7の表面部7aに設けられた操作開口部12内におけるガイド取付孔16のピン部材16a側に移動させる。
すると、挟持規制部材25の一対の板ばね部35の各先端部に設けられた係合突起部35aが、ロック本体部30の両側部30cに設けた各ロック解除凹部33から離脱して、各ロック凹部32に係合する。このときには、ロック本体部30の両側部30cに設けられた一対のロック係止部31が、係止部10の一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの各内端部に向けて移動してその内端部に当接する。
これにより、一対のスライド係止片21における各操作頭部21aが一対のロック係止部31によって係止され、係止部10がロック部11によってロックされる。このため、各操作頭部21aが押圧されても、各操作頭部21aが第1バンド取付部材7内に押し込まれることがない。
また、このときには、挟持規制部材25の挟持本体部34の両側下部に設けられた一対の押え突起部36が一対の板ばね部35それぞれをロック部材24の両側部30cに押し付けているので、一対の板ばね部35の各係合突起部35aがロック本体部30の各ロック凹部32に押し付けられて係合している。
このような状態では、バンド留め具6が外部から衝撃を受けても、ロック部11の挟持規制部材25によってロック部11のロック部材24がその両側から確実にかつ強固に挟持されていることにより、係止部10に対するロック部11によるロックが不用意に解除されることがなく、係止部10に対するロック部11によるロック状態が確実に維持される。このため、バンド留め具6が外部から衝撃を受けても、腕時計ケース1および時計バンド4、5が腕から不用意に外れることがない。
また、腕時計ケース1および時計バンド4、5を腕から取り外す際には、ロック部材24のロック本体部30に設けられた操作部30aをスライド操作させて、挟持規制部材25の一対の板ばね部35のばね力による挟持力に抗して、ロック本体部30をスライドさせ、操作部30aを第1バンド取付部材7の表面部7aに設けられた操作開口部12内において、部材取付孔14のピン部材14a側に移動させる。これにより、挟持規制部材25の一対の板ばね部35の各先端部に設けられた係合突起部35aが、ロック本体部30の両側部30cに設けた各ロック凹部32から離脱して、各ロック解除凹部33に係合する。
この状態では、ロック本体部30の両側部30cに設けられた一対のロック係止部31が、係止部10の一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの各内端部からロック本体部30のスライド方向に離れて離脱する。このため、第1バンド取付部材7における一対の側面部7bにそれぞれ設けられた各係止挿入孔15から突出している一対のスライド係止片21における各操作頭部21aが押し込み方向に操作可能な状態になる。
これにより、一対のスライド係止片21における各操作頭部21aを押圧操作して、係止部10の一対のスライド係止片21における各係止フック21bによる係止突起部20の挟み付けを解除することができる。このため、第1バンド取付部材7と第2バンド取付部8との係止が解除され、第1バンド取付部材7に対して第2バンド取付部8を回転させて開放させ、バンド留め具6を開いて展開させることにより、時計バンド4、5を腕から取り外すことができる。
このように、この腕時計のバンド留め具6によれば、第1バンド取付部材7と第2バンド取付部材8とを重ね合わせた状態で係脱可能に係止する係止部10と、この係止部10による第1バンド取付部材7と第2バンド取付部材8との係止状態を係脱可能にロックするロック部11と、を備え、このロック部11が、係止部10を係止状態でロックするロック位置および係止部10による係止状態のロックを解除するロック解除位置にスライドするロック部材24と、このロック部材24をそのスライド方向に対して直交する方向の両側から挟持してロック部材24のスライドを規制する挟持規制部材25と、を備えているので、衝撃などを受けても、係止部10に対するロック部11によるロック状態を確実に維持することができる。
すなわち、この腕時計のバンド留め具6では、ロック部11の挟持規制部材25によってロック部11のロック部材24をその両側から確実にかつ強固に挟持することができるので、外部からの衝撃を受けても、係止部10に対するロック部11によるロックが不用意に解除されることがなく、係止部10に対するロック部11によるロック状態を確実にかつ良好に維持することができる。
また、この腕時計のバンド留め具6では、係止部10が、第2バンド取付部材8に設けられた係止突起部20と、第1バンド取付部材7に対してスライド可能に設けられて係止突起部20を係脱可能に挟み付けて係止する一対のスライド係止片21と、を備えていることにより、第1バンド取付部材7と第2バンド取付部材8とを重ね合わせた際に、第2バンド取付部材8の係止突起部20を一対のスライド係止片21の間に配置させることができるので、この係止突起部20を一対のスライド係止片21で確実に挟み付けることができる。
この場合、係止部10の一対のスライド係止片21は、第1バンド取付部材7内に配置された係止保持部材22にスライド可能に配置され、この状態で一対のばね部材23のばね力によって第1バンド取付部材7の一対の側面部7bに設けられた各係止挿入孔15に挿入されて外部に押し出される方向に付勢されるので、一対のばね部材23のばね力による一対のスライド係止片21の挟持力によって、第2バンド取付部8の係止突起部20を弾力的に挟んで確実にかつ良好に係止することができる。
すなわち、一対のスライド係止片21は、第1バンド取付部材7の側面部7bの係止挿入孔15にその内部側から挿入する操作頭部21aと、この操作頭部21aから係止保持部材22の突起挿入孔22aの側方を通って突起挿入孔22aの反対側に延設された係止フック21bと、を備えているので、第1バンド取付部材7の側面部7bの係止挿入孔15に挿入された各操作頭部21aが、一対のばね部材23のばね力によって押し出される際に、一対の係止フック21bの各先端を互いに接近させて係止保持部材22の突起挿入孔22aに挿入された係止突起部20を確実に挟み付けることができる。
また、これら一対のスライド係止片21は、一対のばね部材23のばね力に抗して一対のスライド係止片21の各操作頭部21aを第1バンド取付部材7の側面部7b内に向けて押し込んだ際に、一対の係止フック21bの各先端を互いに離すことができるので、係止保持部材22の突起挿入孔22aに挿入された第2バンド取付部8の係止突起部20に対する挟み付けを確実に解除することができ、これにより第1バンド取付部材7と第2バンド取付部8との係止を良好に解除することができる。
また、このバンド留め具6では、ロック部11のロック部材24が、一対のスライド係止片21のスライド方向に対して直交する方向にスライドするロック本体部30と、このロック本体部30の両側部30cに設けられ、ロック本体部30のスライドに応じて一対のスライド係止片21それぞれに接離可能に当接して係止する一対のロック係止部31と、を備えているので、ロック本体部30をスライドさせて一対のロック係止部31を一対のスライド係止片21に当接させて係止させることができ、これにより一対のスライド係止片21を確実にロックすることができる。
すなわち、このロック部11の一対のロック係止部31は、ロック本体部30におけるスライド方向と直交する方向に位置する両側部30cに設けられていることにより、ロック本体部30をスライドさせた際に、係止部10の一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの内端部に向けて一対のロック係止部31をスライドさせて、操作頭部21aの内端部に当接させることができ、これによりスライド係止片21の押込み動作を阻止することができるので、係止部10を確実にロックすることができる。
また、これら一対のロック係止部31は、ロック本体部30を反対方向にスライドさせると、一対のロック係止部31を係止部10の一対のスライド係止片21における各操作頭部21aの内端部からスライド方向に離して離脱させることができ、これによりスライド係止片21の押込み動作を可能な状態にすることができるので、係止部10のロックを容易に解除することができる。
また、このロック部11の挟持規制部材25は、第1バンド取付部材7にガイド取付部材26と共に取り付けられる挟持本体部34と、この挟持本体部34の両端部に設けられてロック部材24をその両側から弾力的に挟む一対の板ばね部35と、を備えていることにより、一対の板ばね部35のばね力によってロック部材24をその両側から確実に挟み付けることができ、これにより外部から衝撃を受けても、ロック部材24が不用意にスライドしないように、ロック部材24を確実にロックすることができる。
この場合、ロック本体部30のスライド方向と直交する幅方向に位置する両側部30cには、係止部10をロックするロック位置に対応するロック凹部32と、係止部10のロックを解除するロック解除位置に対応するロック解除凹部33とが設けられ、挟持規制部材25の一対の板ばね部35には、ロック本体部30のスライド動作に応じて、ロック凹部32とロック解除凹部33とのいずれかに係脱可能に係合する係合突起部35aが設けられていることにより、ロック部材24を確実にロックすることができる。
すなわち、挟持規制部材25は、ロック部材24がスライドした際に、一対の板ばね部35の各係合突起部35aをロック本体部30の両側部30cに設けられた各ロック凹部32に係合させることができるので、ロック部材24をロック位置に確実に位置規制してロックすることができる。
また、この挟持規制部材25は、ロック部材24が反対方向にスライドした際に、一対の板ばね部35の各係合突起部35aをロック本体部30の両側部30cに設けられた各ロック解除凹部33に係合させることができるので、ロック部材24をロック解除位置に確実に位置規制してロックすることができる。
この場合、挟持規制部材25は、一対の板ばね部35それぞれをロック部材24の両側に押し付ける一対の押え突起部36を備えているので、一対の押え突起部36によって一対の板ばね部35それぞれをロック部材24の両側部30cに確実に押し付けることができるので、外部から衝撃を受けても、一対の板ばね部35の各係合突起部35aをロック本体部30のロック凹部32とロック解除凹部33といずれかに係合させた状態を確実に維持することができる。
また、この腕時計のバンド留め具6は、ロック部11が、ロック部材24をスライド可能に保持するガイド取付部材26を備えていることにより、ロック部材24が挟持規制部材25によってロック部材24のスライド方向に対して直交する幅方向の両側から挟持されていても、ガイド取付部材26によってロック部材24を円滑にかつ良好にスライドさせることができ、これにより係止部10を係止状態でロックするロック位置と係止部10による係止状態のロックを解除するロック解除位置とにロック部材24を良好にスライドさせることができる。
すなわち、このガイド取付部材26は、第1バンド取付部材7内に取り付けられるガイド本体部27と、このガイド本体部27に設けられてロック部材24の上面側をガイドする一対の上側ガイド部28と、ガイド本体部27に設けられてロック部材24の下面側をガイドする下側ガイド部29と、を備えているので、一対の上側ガイド部28と下側ガイド部29との間にロック部材24をスライド可能な状態で保持することができ、これにより一対の上側ガイド部28と下側ガイド部29とによってロック部材24を良好にガイドすることができる。
この場合、ガイド取付部材26は、ロック部材24をスライド可能に押える押え部29bを備えていることにより、ガイド本体部27の両側に設けられた一対の上側ガイド部28でロック部材24の両側上部を押え、ガイド本体部27の中間部に設けられた下側ガイド部29でロック部材24の中間部を下側から保持し、この状態で下側ガイド部29の押え部29bがロック部材24を弾力的に保持することができるので、ロック部材24をガタついたり、緩んだりせずにスライド可能な状態で良好に保持することができる。
なお、上述した実施形態では、バンド留め具6を腕時計の時計バンド4、5に用いた場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えば鞄やバッグなどのベルトなどのバンドに適用することができるほか、ズボンなどの衣服に用いられるベルトなどのバンドにも適用することができる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
請求項1に記載の発明は、第1部材と、前記第1部材に重なり合う第2部材と、前記第1部材と前記第2部材とを重ね合わせた状態で係脱可能に係止する係止部と、前記係止部による前記第1部材と前記第2部材との係止状態を係脱可能にロックするロック部と、を備え、前記ロック部は、前記係止部をロックするロック位置および前記係止部のロックを解除するロック解除位置にスライドするロック部材と、前記ロック部材をそのスライド方向に対して直交する方向の両側から挟持して前記ロック部材のスライドを規制する挟持規制部材と、を備えていることを特徴とする留め具である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の留め具において、前記係止部は、前記第2部材に設けられた係止突起部と、前記第1部材に対してスライド可能に設けられ、前記係止突起部を係脱可能に係止する一対のスライド係止片と、を備えていることを特徴とする留め具である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の留め具において、前記ロック部材は、前記一対のスライド係止片のスライド方向に対して直交する方向にスライドするロック本体部と、前記ロック本体部の両側部に設けられ、前記ロック本体部のスライドに応じて前記一対のスライド係止片それぞれに接離可能に当接して係止する一対のロック係止部と、を備えていることを特徴とする留め具である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の留め具において、前記挟持規制部材は、前記第1部材に取り付けられる挟持本体部と、前記挟持本体部の両端部に設けられて前記ロック部材をその両側から挟む一対の板ばね部と、を備えていることを特徴とする留め具である。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の留め具において、前記ロック本体部のスライド方向と直交する方向に位置する両側部には、前記係止部をロックする前記ロック位置に対応するロック凹部と、前記係止部に対するロックを解除する前記ロック解除位置に対応するロック解除凹部とが設けられ、前記挟持規制部材の前記一対の板ばね部には、前記ロック本体部のスライド動作に応じて、前記ロック凹部と前記ロック解除凹部とのいずれかに係脱可能に係合する係合突起部が設けられていることを特徴とする留め具である。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の留め具において、前記挟持規制部材は、前記一対の板ばね部それぞれを前記ロック部材の両側に押し付ける押え突起部を備えていることを特徴とする留め具である。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の留め具において、前記ロック部は、前記ロック部材をスライド可能に保持するガイド取付部材を備え、前記ガイド取付部材は、前記ロック部材をスライド可能に押える押え部を備えていることを特徴とする留め具である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のいずれかに記載された留め具を備えていることを特徴とするバンドである。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載されたバンドを備えていることを特徴とする時計である。
1 腕時計ケース
3 バンド取付部
4、5 時計バンド
6 バンド留め具
7 第1バンド取付部材
8 第2バンド取付部材
10 係止部
11 ロック部
20 係止突起部
21 スライド係止片
21a 操作頭部
21b 係止フック
22 係止保持部材
23 ばね部材
24 ロック部材
25 挟持規制部材
26 ガイド取付部材
27 ガイド本体部
28 上側ガイド部
29 下側ガイド部
29a 押え部
30 ロック本体部
30a 操作部
30c 両側部
31 ロック係止部
32 ロック凹部
33 ロック解除凹部
34 挟持本体部
35 板ばね部
35a 係合突起部
36 押え突起部

Claims (9)

  1. 第1部材と、
    前記第1部材に重なり合う第2部材と、
    前記第1部材と前記第2部材とを重ね合わせた状態で係脱可能に係止する係止部と、
    前記係止部による前記第1部材と前記第2部材との係止状態を係脱可能にロックするロック部と、
    を備え、
    前記ロック部は、前記係止部をロックするロック位置および前記係止部のロックを解除するロック解除位置にスライドするロック部材と、前記ロック部材をそのスライド方向に対して直交する方向の両側から挟持して前記ロック部材のスライドを規制する挟持規制部材と、を備えていることを特徴とする留め具。
  2. 請求項1に記載の留め具において、前記係止部は、前記第2部材に設けられた係止突起部と、前記第1部材に対してスライド可能に設けられ、前記係止突起部を係脱可能に係止する一対のスライド係止片と、を備えていることを特徴とする留め具。
  3. 請求項1または請求項2に記載の留め具において、前記ロック部材は、前記一対のスライド係止片のスライド方向に対して直交する方向にスライドするロック本体部と、前記ロック本体部の両側部に設けられ、前記ロック本体部のスライドに応じて前記一対のスライド係止片それぞれに接離可能に当接して係止する一対のロック係止部と、を備えていることを特徴とする留め具。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の留め具において、前記挟持規制部材は、前記第1部材に取り付けられる挟持本体部と、前記挟持本体部の両端部に設けられて前記ロック部材をその両側から挟む一対の板ばね部と、を備えていることを特徴とする留め具。
  5. 請求項3または請求項4に記載の留め具において、前記ロック本体部のスライド方向と直交する方向に位置する両側部には、前記係止部をロックする前記ロック位置に対応するロック凹部と、前記係止部に対するロックを解除する前記ロック解除位置に対応するロック解除凹部とが設けられ、前記挟持規制部材の前記一対の板ばね部には、前記ロック本体部のスライド動作に応じて、前記ロック凹部と前記ロック解除凹部とのいずれかに係脱可能に係合する係合突起部が設けられていることを特徴とする留め具。
  6. 請求項4または請求項5に記載の留め具において、前記挟持規制部材は、前記一対の板ばね部それぞれを前記ロック部材の両側に押し付ける押え突起部を備えていることを特徴とする留め具。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の留め具において、前記ロック部は、前記ロック部材をスライド可能に保持するガイド取付部材を備え、前記ガイド取付部材は、前記ロック部材をスライド可能に押える押え部を備えていることを特徴とする留め具。
  8. 請求項1〜請求項7のいずれかに記載された留め具を備えていることを特徴とするバンド。
  9. 請求項8に記載されたバンドを備えていることを特徴とする時計。

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