JP2017053416A - リンク結合方法 - Google Patents

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【課題】アッパピン4の端部領域14,14をマスキングすることなく、アッパピン4の中央部領域15のみにダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティング16を設ける。【解決手段】まず、ロア側ピン嵌合孔17,17と嵌合する端部領域14,14と、アッパ側ピン嵌合孔18と嵌合する中央部領域15とで、DLCコーティング16の付着強度が相対的に異なるものとなるように、アッパピン4の表面を処理する。次に、アッパピン4の外周面の全体にDLCコーティング16を施す。そして、アッパピン4の端部領域14,14をロア側ピン嵌合孔17,17に圧入することで、付着強度を相対的に弱くした端部領域14,14におけるDLCコーティング16を剥離させる。【選択図】図6

Description

本発明は、リンク結合方法に関する。
特許文献1には、複リンク式ピストンクランク機構を有した内燃機関が開示されている。この複リンク式ピストンクランク機構は、ピストンにピストンピンを介して一端が連結されたアッパリンクと、このアッパリンクの他端にアッパピンを介して連結され、かつクランクシャフトのクランクピンに連結されたロアリンクと、このロアリンクの自由度を規制するコントロールリンクと、を備えている。そして、上記アッパリンクと上記ロアリンクとは、アッパピンを介して互いに回転可能に連結され、上記コントロールリンクと上記ロアリンクとは、コントロールピンを介して互いに回転可能に連結されている。
上記ロアリンクは、ピストンが受けた燃焼圧力をアッパリンクを介してアッパピンにより受け取り、コントロールピンを始点とする揺動動作によりクランクピンに力を伝達する。
また、特許文献2には、内燃機関の吸排気バルブを駆動させる動弁機構に適用されたロッカーアームアッシーが開示されている。このアッシーでは、軸受の軸の端部領域が、このアッシーの一対の側壁の挿通孔内でそれぞれ固定されている。また、上記軸の中央部領域には、転動体との摩擦を低減するためにダイヤモンドライクカーボン(DLC)コーティングが施されている。上記中央部領域は、軸の端部領域をマスキングした状態で中央部領域にDLCコーティングを施すことにより形成されている。
特開2001−227367号公報 特開2010−112343号公報
上記特許文献2のようにDLCコーティングが不要な端部領域をマスキングして中央部領域にDLCコーティングを形成すると、コーティング作業に手間がかかり、付加的なコストが生じてしまう。
また、軸の端部領域と中央部領域との境界を明確にしながら端部領域をマスキングすることは困難であり、境界が不明確であったために端部領域にDLCコーティングが残った場合には、挿通孔内で軸を固定する力が低下し、軸が回転する虞がある。
本発明は、第1のリンクに設けられた互いに対向する2つのピンボス部における第1のピン嵌合孔に、連結ピンの両端部をそれぞれ圧入固定し、この連結ピンの中央部に、第2のリンクにおける第2のピン嵌合孔が回転可能に嵌合するようにしたリンク結合方法であって、上記第1のピン嵌合孔と嵌合する少なくとも一方の端部領域と、上記第2のピン嵌合孔と嵌合する中央部領域とで、ダイヤモンドライクカーボンコーティングの付着強度が上記端部領域の方が中央部領域よりも相対的に弱くなるように、上記連結ピンの表面を処理し、この連結ピンの外周面の全体にダイヤモンドライクカーボンコーティングを施し、上記連結ピンを上記第1のピン嵌合孔に圧入することで、上記付着強度を相対的に弱くした端部領域におけるダイヤモンドライクカーボンコーティングを剥離させるようにしてある。
つまり、第1のピン嵌合孔への連結ピンの圧入により、少なくとも一方の端部領域におけるダイヤモンドライクカーボンコーティングが剥離する。
本発明によれば、連結ピンの端部領域をマスキングすることなく、連結ピンの圧入により、DLCコーティングを具備しない端部領域を形成するので、コーティング作業時のマスキングに伴う付加的なコストを無くすことができる。
一実施例の複リンク式ピストンクランク機構の構成説明図である。 一実施例のロアリンクの斜視図である。 アッパピンの表面処理方法を示す説明図である。 本発明に係るリンク結合方法の第1の実施例を示す説明図である。 ロアリンクアッパとアッパリンクとの結合状態を示す断面図である。 本発明に係るリンク結合方法の第2の実施例を示す説明図である。 本発明に係るリンク結合方法の第3の実施例を示す説明図である。 本発明に係るリンク結合方法の第4の実施例を示す説明図である。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される複リンク式ピストンクランク機構の構成要素を示している。この複リンク式ピストンクランク機構自体は前述した特許文献1等によって公知のものであり、ピストン1にピストンピン2を介して一端が連結されたアッパリンク3と、このアッパリンク3の他端にアッパピン(連結ピン)4を介して連結され、かつクランクシャフトのクランクピン5に連結されたロアリンク6と、このロアリンク6の自由度を規制するコントロールリンク7と、を備えている。上記コントロールリンク7は、一端が機関本体側の支持ピン8に揺動可能に支持され、他端が上記ロアリンク6にコントロールピン(連結ピン)9を介して連結されている。なお、上記複リンク式ピストンクランク機構は、上記支持ピン8の位置を可変とすることで、可変圧縮比機構として構成することも可能である。
図2に示すように、上記ロアリンク6は、上記クランクピン5に嵌合する円筒形のクランクピン軸受部10を中央に有し、かつこのクランクピン軸受部10を挟んで互いにほぼ180°反対側となる位置に、互いに対向する2つのアッパピン用ピンボス部11a,11aと、互いに対向する2つのコントロールピン用ピンボス部12a,12a(図2には1つのみを図示)と、がそれぞれ設けられている。このロアリンク6は、全体として、菱形に近い平行四辺形をなしており、クランクピン軸受部10の中心を通る分割面13において、アッパピン用ピンボス部11a,11aを含むロアリンクアッパ6Aと、コントロールピン用ピンボス部12a,12aを含むロアリンクロア6Bと、の2部品に分割して形成されている。これらのロアリンクアッパ6Aおよびロアリンクロア6Bは、クランクピン軸受部10をクランクピン5に嵌め込んだ上で、図示せぬ複数本のボルトによって互いに締結されている。
アッパピン用ピンボス部11a,11aおよびコントロールピン用ピンボス部12a,12aは、アッパリンク3やコントロールリンク7を軸方向中央部に挟むように構成されており、ロアリンク6の軸方向端面に沿って延びている。つまり、ピンボス部11a,11a,12a,12aは、円筒状のなすクランクピン軸受部10の軸方向両端部にそれぞれ接続されている。
ロアリンク6は、ピストン1が受けた燃焼圧力をアッパリンク3を介してアッパピン4により受け取り、コントロールピン9を始点とする揺動動作によりクランクピン5に力を伝達する。
以下では、連結ピンとしてアッパピン4を例にして本発明のリンク結合方法を説明する。
アッパピン4の端部領域14,14(図3参照)は、圧入固定によりアッパピン用ピンボス部11a,11aのロア側ピン嵌合孔17,17内で固定されている。そして、アッパリンク3が嵌合するアッパピン4の中央部領域15には、摩擦係数を比較的低くするために、DLCコーティング16が施されている。
次に、図3を参照して、本実施例におけるアッパピン4の端部領域14,14および中央部領域15の表面処理方法について説明する。この実施例では、アッパピン4は、全長にわたって均一の断面形状の円柱状をなしている。なお、アッパピン4は、全長にわたって均一の断面形状の円筒状をなすようにしても良い。
DLCコーティング16を具備しない端部領域14,14と、DLCコーティング16を有する中央部領域15と、を形成するために、本実施例では、まず、ロア側ピン嵌合孔17,17とそれぞれ嵌合する両端の端部領域14,14と、アッパ側ピン嵌合孔18(図4参照)と嵌合する中央部領域15とで、DLCコーティング16の付着強度が相対的に異なるものとなるように、上記アッパピン4の表面を処理する。つまり、端部領域14,14におけるDLCコーティング16の付着強度が相対的に弱くなるように、上記端部領域14,14および中央部領域15の表面を処理する。ここで、付着強度を相対的に弱くした端部領域14,14を、図3にドットで示している。アッパピン4の表面処理の際には、例えば、まず、アッパピン4の外周面の全体を研磨加工し、次に、端部領域14,14に機械加工例えば切削加工により微細な溝を同方向に形成する。これにより、中央部領域15の外周面が概ね平滑であるのに対し、端部領域14,14の外周面には、環状に複数の規則的な溝19が形成される。
なお、端部領域14,14の外周面を、ショットブラストによって処理するようにしても良い。この場合は、端部領域14,14の外周面に、複数の凹部が形成される。ショットブラストによる処理の場合は、端部領域14,14と中央部領域15との境界を得るために中央部領域15を部分的にマスキングした状態でショットブラストを施せばよい。
また、端部領域14,14の外周面を、化学的エッチングによって粗面に処理するようにしても良い。
次に、コーティング工程として、図3のように構成したアッパピン4の表面を洗浄し、アッパピン4の外周面の全体にDLCコーティング16(図4参照)を施す。DLCコーティング16は、物理蒸着法、プラズマCVD法等の化学気相蒸着法などによって形成される。端部領域14,14のマスキングは不要である。
このようにアッパピン4の表面に施されたDLCコーティング16の付着強度は、アッパピン4の表面粗さ、例えば算術平均粗さRaに応じたものとなる。表面処理後のアッパピン4の算術平均粗さRaは、例えば、端部領域14,14では、0.05〜0.10μmであり、中央部領域15では、0.02〜0.03μmである。従って、本実施例では、端部領域14,14におけるDLCコーティング16の付着強度が相対的に弱くなっており、中央部領域15におけるDLCコーティング16の付着強度が相対的に強くなっている。
なお、算術平均粗さRaは、所定長さにおける粗さ曲線と基準線とによって囲まれた複数の面積の合計を所定長さで割ったものであるから、図3に示したように端部領域14,14における複数の規則的な溝19を有した粗さ曲線について得られた算術平均粗さと、中央部領域15における極端な凹凸を含む粗さ曲線について得られた算術平均粗さと、が同じものとなることがある。しかし、本実施例では、アッパピン4からのDLCコーティング16の剥がれ易さが重要なのであり、上記のように2つの算術平均粗さが同じものとなる特殊な場合であっても、端部領域14,14の付着強度を相対的に弱くすることは可能である。
次に、図4は、アッパピン4をロアリンクアッパ6Aのロア側ピン嵌合孔17,17に圧入する圧入工程を示している。この実施例では、ロアリンクアッパ6Aにおけるロア側ピン嵌合孔17,17の内径は、アッパピン4の外径よりも僅かに小さく設定されている。なお、アッパリンク3のアッパ側ピン嵌合孔18の内径は、アッパピン4の外径よりも僅かに大きく設定されている。
この圧入工程では、図示したように、アッパリンク3が、ロアリンクアッパ6Aのアッパピン用ピンボス部11a,11aの間に配置され、ピンボス部11a,11aのロア側ピン嵌合孔17,17と、アッパリンク3のアッパ側ピン嵌合孔18と、が整列した状態となる。
そして、アッパピン4を矢印A方向に沿って圧入する。従って、先ず、下側の端部領域14が上側のロア側ピン嵌合孔17に圧入される。このとき、付着強度を相対的に弱くした下側の端部領域14におけるDLCコーティング16が剥離する。つまり、下側の端部領域14のDLCコーティング16が、上側のロア側ピン嵌合孔17の環状のエッジ部20により剥がされる。
そして、さらにアッパピン4を矢印A方向に移動させることにより、DLCコーティング16が剥離した下側の端部領域14をアッパ側ピン嵌合孔18に挿入しつつ、中央部領域15を上側のロア側ピン嵌合孔17に通過させる。このとき、付着強度を相対的に強くした中央部領域15におけるDLCコーティング16は、上側のロア側ピン嵌合孔17を通過した後も、エッジ部20によって剥がされずに中央部領域15に残る。
DLCコーティング16を具備しない下側の端部領域14が下側のロア側ピン嵌合孔17に圧入されると同時に、DLCコーティング16を有する上側の端部領域14が上側のロア側ピン嵌合孔17に圧入される。このとき、付着強度を相対的に弱くした上側の端部領域14のDLCコーティング16が、上側のロア側ピン嵌合孔17のエッジ部20によって剥がされる。なお、上側のロア側ピン嵌合孔17は、下側の端部領域14が圧入されたときに径がごく僅か拡大するため、上側の端部領域14が上側のロア側ピン嵌合孔17に圧入される際に、下側の端部領域14の圧入時よりもDLCコーティング16を剥がす作用がやや弱くなる。しかしながら、少なくとも一部のDLCコーティング16は上側のロア側ピン嵌合孔17への圧入に伴って剥離する。
図5に、第1の実施例のリンク結合方法により結合したリンク結合構造を示す。下側の端部領域14は、下側のロア側ピン嵌合孔17内で、DLCコーティング16を介さずに強固に圧入固定されている。また、下側の端部領域14よりも固定力が低い場合もあるが、上側の端部領域14は、上側のロア側ピン嵌合孔17内で、圧入固定されている。
ロアリンクアッパ6Aとアッパリンク3とを結合した状態では、DLCコーティング16を有した中央部領域15が、アッパ側ピン嵌合孔18に回転可能に嵌合する。
上記のように、第1の実施例では、アッパピン4の圧入により、付着強度を相対的に弱くした少なくとも一方の端部領域14におけるDLCコーティング16を剥離させるようにしたことから、端部領域14をマスキングすることなく、中央部領域15にDLCコーティング16を施すことができる。これにより、マスキングに伴う付加的なコストが無くなる。
また、第1の実施例では、アッパピン4の端部領域14,14の表面を切削加工することで、端部領域14,14におけるDLCコーティング16の付着強度を相対的に弱くするようにしたことから、端部領域14,14と中央部領域15との境界を明確にすることができる。
なお、剥離したDLCコーティング16は、アッパピン用ピンボス部11aの外側に落ちるので、端部領域14と端部領域14との間の摺動面に侵入することはない。
次に、図6を参照して、本発明に係るリンク結合方法の第2の実施例について説明する。この実施例では、図6の上側のアッパピン用ピンボス部11aの上方に、DLCコーティング除去用の治具21が設けられている。この治具21は、ロア側ピン嵌合孔17の径以下の径を有した治具孔22を備えており、この治具孔22を等分するように2つ割りの構成とされている。この治具孔22の径は、2つ割りの治具21を閉じた状態で上側の端部領域14を治具孔22に通過させたときに、治具孔22の環状の縁部23によりDLCコーティング16が剥がされる程度の大きさに設定されている。
この実施例では、まず、2つ割りの治具21を開いた状態で下側の端部領域14を治具孔22に通過させてから、下側の端部領域14を上側のロア側ピン嵌合孔17に矢印A方向に圧入する。これにより、付着強度を相対的に弱くした下側の端部領域14のDLCコーティング16が、上側のロア側ピン嵌合孔17の環状のエッジ部20により剥がされる。
下側の端部領域14が上側のロア側ピン嵌合孔17を通過した後、2つ割りの治具21を閉じた状態とし、矢印A方向に沿ってアッパピン4を移動し、アッパピン4の上側の端部領域14を治具孔22に通過させる。これにより、付着強度を相対的に弱くした上側の端部領域14のDLCコーティング16が、治具21の環状の縁部23により剥がされる。従って、治具孔22を通過した段階では、アッパピン4の端部領域14,14のDLCコーティング16が双方とも剥がれた状態となっている。
そして、アッパピン4を矢印A方向にさらに移動させることにより、DLCコーティング16を具備しない下側の端部領域14が下側のロア側ピン嵌合孔17に圧入されるとともに、DLCコーティング16を具備しない上側の端部領域14が上側のロア側ピン嵌合孔17に圧入される。
従って、第2の実施例によれば、アッパピン4の端部領域14,14の双方のDLCコーティング16を確実に除去することができる。
次に、図7を参照して、本発明に係るリンク結合方法の第3の実施例について説明する。この実施例では、ロアリンクアッパ6Aにおける上側のアッパピン用ピンボス部11aに形成された大径ピン嵌合孔24の内径が、下側のアッパピン用ピンボス部11aに形成された小径ピン嵌合孔25の内径よりも大きく設定されている。これに応じて、アッパピン4は、アッパ側ピン嵌合孔18に回転可能に嵌合しつつ大径ピン嵌合孔24に圧入される大径ピン部26と、小径ピン嵌合孔25に圧入される小径ピン部27と、を有している。また、大径ピン部26と小径ピン部27とを接続する段差面28が、設けられている。さらに、この実施例では、大径ピン部26の一方の端部領域29および小径ピン部27の表面を切削加工することで、両者29,27におけるDLCコーティング16の付着強度を相対的に弱くしてある。なお、DLCコーティング16は、アッパピン4の全体にコーティングされている。
この実施例では、アッパピン4を矢印A方向に移動させることにより、DLCコーティング16を有した小径ピン部27を小径ピン嵌合孔25に圧入すると同時に、DLCコーティング16を有した大径ピン部26の端部領域29を大径ピン嵌合孔24に圧入する。このとき、付着強度を相対的に弱くした小径ピン部27のDLCコーティング16が、小径ピン嵌合孔25の環状のエッジ部30により剥がされ、アッパピン用ピンボス部11a,11aの間に落とされる。落とされたDLCコーティング16は、エアブローによりロアリンクアッパ6Aから取り除かれる。また、付着強度を相対的に弱くした端部領域29のDLCコーティング16が、大径ピン嵌合孔24の環状のエッジ部31により剥がされる。
リンク結合状態では、アッパピン4の大径ピン部26および小径ピン部27が、大径ピン嵌合孔24および小径ピン嵌合孔25内で、DLCコーティング16を介さずに強固に圧入固定されている。
従って、第3の実施例によれば、端部領域29と小径ピン部27との双方のDLCコーティング16を確実に剥離することができる。
次に、図8を参照して、本発明に係るリンク結合方法の第4の実施例について説明する。この実施例では、全長にわたって均一の断面形状のアッパピン4の一方の端部領域14の表面を切削加工することで、この端部領域14におけるDLCコーティング16の付着強度を相対的に弱くしてある。
この端部領域14のDLCコーティング16は、図8の上側のロア側ピン嵌合孔17に矢印Aの方向に沿って圧入された際に環状のエッジ部20により剥離する。
この第4の実施例では、一方の端部領域14のみがDLCコーティング16を除去した状態で下側のロア側ピン嵌合孔17に堅固に圧入され、他方の端部領域14はDLCコーティング16を具備したまま上側のロア側ピン嵌合孔17に圧入されるが、使用態様によっては、このように一方のDLCコーティング16の除去のみで十分な固定強度が得られる。
なお、上記各実施例では、ロアリンク6のアッパピン4に本発明を適用した例を開示したが、本発明を、コントロールピン9側に適用しても良い。
また、上記実施例では、内燃機関における複リンク式ピストンクランク機構の例を開示したが、本発明は、他の種々のリンク機構におけるリンク結合方法として適用することができる。
1・・・ピストン
3・・・アッパリンク
4・・・アッパピン
6・・・ロアリンク
11a・・・アッパピン用ピンボス部
12a・・・コントロールピン用ピンボス部
14・・・端部領域
15・・・中央部領域
16・・・ダイヤモンドライクカーボンコーティング
17・・・ロア側ピン嵌合孔
18・・・アッパ側ピン嵌合孔
21・・・治具
22・・・治具孔
24・・・大径ピン嵌合孔
25・・・小径ピン嵌合孔
26・・・大径ピン部
27・・・小径ピン部

Claims (4)

  1. 第1のリンクに設けられた互いに対向する2つのピンボス部における第1のピン嵌合孔に、連結ピンの両端部をそれぞれ圧入固定し、この連結ピンの中央部に、第2のリンクにおける第2のピン嵌合孔が回転可能に嵌合するようにしたリンク結合方法であって、
    上記第1のピン嵌合孔と嵌合する少なくとも一方の端部領域と、上記第2のピン嵌合孔と嵌合する中央部領域とで、ダイヤモンドライクカーボンコーティングの付着強度が上記端部領域の方が中央部領域よりも相対的に弱くなるように、上記連結ピンの表面を処理し、
    この連結ピンの外周面の全体にダイヤモンドライクカーボンコーティングを施し、
    上記連結ピンを上記第1のピン嵌合孔に圧入することで、上記付着強度を相対的に弱くした端部領域におけるダイヤモンドライクカーボンコーティングを剥離させるようにした、ことを特徴とするリンク結合方法。
  2. 上記連結ピンの一方の端部領域を上記第1のピン嵌合孔に圧入した後に、上記連結ピンの他方の端部領域を治具の第3の孔に通過させることで、他方の端部領域のダイヤモンドライクカーボンコーティングを剥離させることを特徴とする請求項1に記載のリンク結合方法。
  3. 上記端部領域を機械加工し、該端部領域の表面に、環状に複数の溝を形成することにより、上記付着強度を相対的に弱くすることを特徴とする請求項1ないし2に記載のリンク結合方法。
  4. 上記第1のリンクは、複リンク式ピストンクランク機構において、クランクシャフトのクランクピンに連結されたロアリンクであり、上記第2のリンクは、ピストンに連結されたアッパリンクであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリンク結合方法。
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