JP2017052512A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】優れたパンクシール性能を有する。
【解決手段】カーカス6と、ベルト層7と、空気不透過性のゴムからなるインナーライナー層9と、インナーライナー層9の内側面9aに接着されたシーラント層10とを具えた空気入りタイヤ1である。インナーライナー層9の内側面9aは、下記式を充足するプロファイルを有している。
L1<L2<L3、L1≦5mm、L2≦9.5mm、L3≦11mm
L1、L2及びL3は、ベルト層7の外端7eから、ベルト層7の最大幅の5%、10%及び15%をタイヤ軸方向内側に隔てた各位置において、基準高さ位置Hからの内側面9aまでのタイヤ半径方向高さである。
【選択図】図1

Description

本発明は、優れたパンクシール性能を有する空気入りタイヤに関する。
パンクシール性能を有する空気入りタイヤが種々提案されている。この種の空気入りタイヤは、例えば、トレッド部のタイヤ内控面側に、粘性を有したシーラント剤が予め塗布されている。このような空気入りタイヤは、例えば、走行中の釘踏み等によって、トレッド部に孔が形成された場合、その孔を埋めるようにシーラント剤が変形し、孔からの空気の漏出を抑制する。
しかしながら、上記シーラント剤は、ある程度の粘性を具えてはいるものの、走行時のタイヤからの熱によって粘度が低下する。また、走行時の遠心力により、シーラント剤は、トレッド部の内控面のプロファイルに沿ってタイヤ赤道側に流動しやすい。このようなシーラント剤の移動は、トレッド部の端部側でのシーラント不足を招き、端部近傍に生じた孔を確実に埋めることができないという問題があった。
特開2012−347418号公報
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、シーラント剤が接着されるトレッド部の内側面のプロファイルを改善することを基本として、優れたパンクシール性能を有する空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、前記カーカスのタイヤ半径方向外側かつ前記トレッド部の内方に配されたベルト層と、前記カーカスのタイヤ半径方向内側に配された空気不透過性のゴムからなるインナーライナー層と、前記トレッド部の前記インナーライナー層のタイヤ半径方向の内側面に接着されかつ前記ベルト層よりもタイヤ軸方向の幅が大きいシーラント層とを具えた空気入りタイヤあって、前記シーラント層が接着されている前記トレッド部の前記インナーライナー層の前記内側面は、下記式を充足するプロファイルを有していることを特徴とする。 L1<L2<L3、L1≦5mm、L2≦9.5mm、L3≦11mm
ここで、L1、L2、L3は、正規リムに装着されかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態でのタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端から、それぞれ、前記ベルト層の最大幅の5%、10%及び15%をタイヤ軸方向内側に隔てた各位置において、下記基準高さ位置からの前記インナーライナー層の前記内側面までのタイヤ半径方向高さである。基準高さ位置は、前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端を通るタイヤ半径方向線と、前記インナーライナー層の前記内側面との交点を通るタイヤ半径方向の位置である。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記インナーライナー層の前記プロファイルが、下記式を充足するのが望ましい。
L1≧1mm、L2≧1.5mm、L3≧2mm
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記シーラント層の両側の外縁が、前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ軸方向外側に位置しているのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部のインナーライナー層のタイヤ半径方向の内側面にシーラント層を具えている。
そして、シーラント層が接着されているインナーライナー層の内側面は、下記式を充足するプロファイルを有している。
L1<L2<L3
L1≦5mm
L2≦9.5mm
L3≦11mm
ここで、L1、L2及びL3は、正規リムに装着されかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態でのタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、ベルト層のタイヤ軸方向の外端から、それぞれ、ベルト層の最大幅の5%、10%及び15%をタイヤ軸方向内側に隔てた各位置において、下記基準高さ位置からのインナーライナー層の内側面までのタイヤ半径方向高さである。基準高さ位置は、ベルト層のタイヤ軸方向の外端を通るタイヤ半径方向線と、インナーライナー層の内側面との交点を通るタイヤ半径方向の位置である。
このように、シーラント層が接着されるインナーライナー層の内側面のプロファイルを規定することにより、タイヤ子午線断面において、前記内側面の傾斜が、従来のタイヤに比して小さく、タイヤ軸方向に近づいている。このため、走行時に生じる遠心力のインナーライナー層の内側面と平行かつタイヤ軸方向内側向きの成分が減少し、シーラント層のタイヤ軸方向内側への流動が抑制される。従って、本発明の空気入りタイヤは、ベルト層のタイヤ軸方向の外側でもシーラント層を十分に確保することができるため、優れたパンクシール性能を有する。
また、前記内側面は、L1<L2<L3の関係を有しているため、インナーライナー層の内側面のプロファイルと近似するカーカス及びトレッド部の外面のプロファイルをタイヤ半径方向外側に向かって凸の滑らかな円弧状に形成することが可能である。このため、本発明の空気入りタイヤは、轍路でのハンドル取られ等を防止することができる。
本発明の空気入りタイヤの一実施形態を示すタイヤ子午線断面図である。 図1の接地端近傍の拡大図である。 シーラント層製造装置を概念的に説明する側面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の空気入りタイヤ1の正規状態におけるタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面図が示される。図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1は、例えば乗用車用として好適に利用される。
正規状態とは、タイヤ1が正規リム(図示省略)にリム組みされかつ正規内圧が充填された無負荷の状態である。本明細書では、特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法等は、正規状態において特定される値である。
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めているリムであり、JATMAであれば"標準リム"、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim"である。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば"最高空気圧"、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。タイヤが乗用車用である場合、正規内圧は、180kPaである。
タイヤ1は、トレッド部2と、そのタイヤ軸方向両端からタイヤ半径方向内方にのびる一対のサイドウォール部3と、各サイドウォール部3のタイヤ半径方向内方に設けられ、ビードコア5が埋設されたビード部4とを具える。なお、トレッド部2には、適宜排水用の溝Gが設けられている。
本実施形態のタイヤ1は、カーカス6と、ベルト層7と、バンド層8と、インナーライナー層9と、シーラント層10とを含んでいる。
カーカス6は、1枚以上、本実施形態ではタイヤ半径方向内、外2枚のカーカスプライ6A、6Bで構成されている。各カーカスプライ6A、6Bは、それぞれ本体部6aと折返し部6bとを具える。本体部6aは、例えば、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至る。折返し部6bは、本体部6aに連なりかつビードコア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に折り返されている。
各カーカスプライ6A、6Bは、カーカスコードをトッピングゴムで被覆したコードプライである。カーカスコードは、タイヤ赤道Cに対して、例えば70〜90度の角度で配列されている。カーカスコードには、有機繊維が好適に用いられ、例えば、アラミド、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン、レーヨン等から選択される。
カーカスプライ6Bの本体部6aと折返し部6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのび、かつ硬質ゴムからなるビードエーペックスゴム11が配されている。
ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して、例えば、5〜45度の角度で傾けて配列された少なくとも1枚以上、本実施形態ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bで構成されている。両ベルトプライ7A、7Bのベルトコードは、互いに交差する向きに重ね合わせられている。ベルトコードには、例えば、スチールコードが好適に用いられる。
本実施形態の内、外のベルトプライ7A、7Bは、ともに、ほぼトレッド部2の全範囲に亘って設けられている。本実施形態では、内のベルトプライ7Aが、外のベルトプライ7Bよりも幅が大きい。内のベルトプライ7Aのタイヤ軸方向の外端7eは、接地端Teの近傍に位置している。ベルト層7のタイヤ軸方向の最大幅Waは、好ましくは、トレッド接地幅TWの95%〜105%である。
前記「接地端」Teは、正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。正規状態において、各接地端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離がトレッド接地幅TWとして定められる。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。タイヤが乗用車用の場合、正規荷重は、前記荷重の88%に相当する荷重である。
バンド層8は、バンドコードをタイヤ周方向に対して5度以下の角度で配列した、例えば、1枚以上のバンドプライによって形成されている。本実施形態のバンドプライは、ベルト層7の略全幅を覆うタイヤ半径方向内、外に配された2枚のフルバンドプライ8A、8Bと、ベルト層7のタイヤ軸方向両外端部のみを覆うエッジバンドプライ8Cとを含んでいる。エッジバンドプライ8Cは、外のフルバンドプライ8Bのタイヤ半径方向外側に配されている。各フルバンドプライ8A、8B、及びエッジバンドプライ8Cは、ベルト層7のタイヤ軸方向の外側でいずれも終端している。
バンドコードとしては、例えば、ナイロン、レーヨン、芳香族ポリアミド又はPENなどの有機繊維コードが好適に用いられる。
インナーライナー層9は、内のカーカスプライ6Aのタイヤ半径方向内側に配されている。本実施形態のインナーライナー層9は、一対のビード部4、4間に跨って連続してのびている。インナーライナー層9は、空気非透過性のゴム材からなり、タイヤ内腔内に充填される空気の漏出を防ぐ。空気不透過性のゴム材としては、例えば、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム等が望ましい。
図2に示されるように、シーラント層10は、インナーライナー層9のタイヤ半径方向の内側面9aに接着されてタイヤ周方向に環状にのびている。シーラント層10は、パンク時の孔を埋めるための粘性を有したゴムからなる。このようなシーラント層10は、例えば、走行中の釘踏み等によって、トレッド部2に孔が形成された場合、その孔を閉じるように変形して空気の漏出を抑制する。
シーラント層10の前記ゴム材としては、例えば、ブチルゴム、液状ゴム、無機添加剤、架橋剤、及び、架橋助剤を含んだ組成物の架橋材であるのが望ましい。このようなシーラント層10は、走行時の遠心力による、インナーライナー層9の内側面9aのプロファイルに沿った流動が抑制される。
液状ゴムは、ポリブテンを含むものが好ましい。ポリブテンは、イソブテンとノルマルブテンのカチオン重合により得られる粘稠性の液状ポリマーであって、優れた粘着性を有する。また、ポリブテンは、粘着性や粘度の経年劣化や加熱・加圧による劣化が小さく、固化乾燥することがない。このため、シーラント層10のゴム材にポリブテンを含ませると、粘着性やシール性能がさらに向上する。
無機添加剤は、例えば、カーボンブラック、シリカ、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、タルク、及び、マイカの少なくとも1種を含むことが望ましい。
架橋剤としては、耐熱性能を向上させるため、例えば、有機過酸化物であるパーオキサイドが望ましい。
シーラント層10は、例えば、ブチルゴム100質量部に対して、液状ゴム100〜400質量部、無機添加剤1〜15質量部、架橋剤1〜10質量部、架橋助剤1〜10質量部を含有するのが望ましい。
本実施形態では、シーラント層10の両側の外縁10eは、ベルト層7のタイヤ軸方向の外端7eよりもタイヤ軸方向外側に位置している。これにより、上述の作用がベルト層7の全幅に亘って発揮される。タイヤ1の質量増加を抑制するために、シーラント層10の外縁10eは、好ましくは、ベルト層7の外端7eよりもタイヤ軸方向外側に3〜20mmの範囲に設けられる。
優れたパンクシール性能を発揮しつつ、タイヤ1の質量増加を抑制するために、シーラント層10の厚さtは、好ましくは、1〜10mm、より好ましくは、1.5〜5.0mmである。
本実施形態では、シーラント層10が接着されるインナーライナー層9の内側面9aのプロファイルは、下記式を充足する。
L1<L2<L3
L1≦5mm
L2≦9.5mm
L3≦11mm
ここで、L1、L2及びL3は、正規状態でのタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、ベルト層7のタイヤ軸方向の外端7eから、それぞれ、ベルト層7の最大幅Waの5%、10%及び15%をタイヤ軸方向内側に隔てた各位置P1乃至P3において、基準高さ位置Hからのインナーライナー層9の内側面9aまでのタイヤ半径方向高さである。また、基準高さ位置Hは、ベルト層7の外端7eを通るタイヤ半径方向線7cと、インナーライナー層9の内側面9aとの交点Kを通るタイヤ半径方向の位置である。
走行時に生じる遠心力には、インナーライナー層9の内側面9aと平行かつタイヤ軸方向内側向きの成分が生じる。このため、シーラント層10が接着されるインナーライナー層9の内側面9aのプロファイルを規定することで、タイヤ子午線断面において、内側面9aの傾斜を、従来のタイヤに比して小さく、タイヤ軸方向に近づけている。これにより、前記成分が減少し、シーラント層10のタイヤ軸方向内側への流動が抑制される。従って、本発明の空気入りタイヤ1は、ベルト層7のタイヤ軸方向の外側でもシーラント層10を十分に確保することができるため、優れたパンクシール性能を有する。
また、インナーライナー層9の内側面9aは、L1<L2<L3の関係を有しているため、インナーライナー層9の内側面9aのプロファイルと近似するカーカス6及びトレッド部2の外面2aのプロファイルをタイヤ半径方向外側に向かって凸の滑らかな円弧状に形成することが可能である。このため、本発明の空気入りタイヤ1は、轍路でのハンドル取られ等を防止することができる。
本実施形態のインナーライナー層9の内側面9aは、基準高さ位置Hから前記位置P3の内側面9aまで滑らかに接続されている。これにより、さらに、前記プロファイルをタイヤ半径方向外側に向かって凸の滑らかな円弧状に形成することができる。
さらに好ましい態様では、インナーライナー層9の内側面9aのプロファイルは、下記式を充足する。
L1≧1mm
L2≧1.5mm
L3≧2mm
これにより、カーカス6やトレッド部2の外面2aのプロファイルをタイヤ半径方向外側に向かって凸の滑らかな円弧状に形成できるため、一層、轍路でのハンドル取られ等を防止することができる。
次に、シーラント層10の製造方法が説明される。図3には、シーラント層10を製造するシーラント層製造装置16の概念を説明する側面図が示される。図3に示されるように、本実施形態のシーラント層10は、長尺帯状のゴムストリップ15をタイヤ基体Tに巻き付ける、いわゆるストリップワインド工法で製造される。
ゴムストリップ15は、例えば、未架橋かつ厚さに比して幅が大きい断面矩形である(図示省略)。ゴムストリップ15の厚さ及び幅は、慣例によって定められる。本実施形態のゴムストリップ15の厚さは、好ましくは、0.5〜3mm程度、幅は、1.5〜10mm程度である。
タイヤ基体Tは、図1のタイヤ1のシーラント層10の接着前のものである。従って、タイヤ基体Tは、即ち、加硫済のものである。
図3に示されるように、本実施形態のシーラント層製造装置16は、例えば、タイヤ基体Tを保持する保持具17と、ゴムストリップ15をタイヤ基体Tの前記インナーライナー層9の内側面9aに供給するアプリケータ18とを含んでいる。
保持具17は、タイヤ基体Tのトレッド部2の外面2aと接触してタイヤ基体Tを起立状態で支持する一対の支持ローラ19、19と、タイヤ基体Tを回転可能に保持するよう両側のサイドウォール部に跨がる複数本、本実施形態では4本の保持ローラ20とを有している。一方の支持ローラ19には、支持ローラ19を回転させるよう動力伝達装置(図示省略)が接続されている。この支持ローラ19の回転によって、タイヤ基体Tが回転される。
アプリケータ18は、ゴムストリップ15を搬送する、コンベヤ状の搬送装置21と、ゴムストリップ15をタイヤ基体Tの内側面9aに貼り付ける、例えば、ローラ状の貼付け具22とを含んでいる。搬送装置21及び貼付け具22は、例えば、タイヤ基体Tに対してその軸方向及び半径方向に往復移動可能な3次元移動装置(図示省略)などで、それぞれ支持されている。
アプリケータ18の上流側には、例えば、2軸連続混練機などが設けられている(図示省略)。2軸連続混練機は、シーラント層10のゴム材料を連続して混練し、その吐出口からゴムストリップ15を連続して押し出してアプリケータ18に供給する。
シーラント層10を製造するために、先ず、タイヤ基体Tがシーラント層製造装置16に回転可能に保持される。次に、アプリケータ18から連続して供給されるゴムストリップ15の巻き付け始端が、タイヤ基体Tの内側面9aに固着される。この後、タイヤ基体Tを回転させつつアプリケータ18を適宜タイヤ軸方向及びタイヤ半径方向に移動させ、ゴムストリップ15を螺旋状にその巻き付け終端(図示省略)まで巻き付ける。
シーラント層10の製造は、このような態様に限定されるものではない。シーラント層10の製造は、例えば、2軸連続混練機の吐出口にノズルを接続し、このノズルをタイヤ基体Tの内側面9a近傍に配して、保持具17によって回転可能に保持されたタイヤ基体Tの内側面9aに、2軸混練機から直接的にゴムストリップ15をノズルから吐出して貼付ける態様でも良い。
次に、ゴムストリップ15で形成されたシーラント層10を加熱して架橋する。加熱方法としては、例えば、タイヤ基体Tをオーブンに投入する他、熱風機による温熱送風や赤外線ランプによる照射等が望ましい。
また、ゴムストリップ15の架橋には、ゴムストリップ自体の熱を利用することもできる。即ち、二軸連続混練機から吐出されるゴムストリップ15の温度を80〜130度に制御して、接着後、徐々に架橋を促進させることができる。
ゴムストリップ15の架橋を、さらに効果的に促進させるため、例えば、ゴムストリップ15の巻き付け時に、タイヤ基体Tの温度を40〜70度に加温させておくのが望ましい。
以上、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。例えば、タイヤ1の内腔内で生じた共鳴音エネルギー(振動エネルギー)を吸収緩和し、空洞共鳴音を抑制するため、シーラント層10のタイヤ半径方向の内側面10a(図2に示す)に、発泡体(図示省略)を貼り付けておくこともできる。発泡体としては、例えば、比重が0.005〜0.06のエーテル系ポリウレタンスポンジが望ましい。
図1に示される基本構造を有するサイズ235/45R17の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作され、各試供タイヤのシーラント層の移動距離及び轍路でのハンドル取られがテストされた。各試供タイヤの共通仕様やテスト方法は以下の通りである。なお、シーラント層の配合については、表2に示されるとおりである。
シーラント層の外縁10e:ベルト層の外端+タイヤ軸方向外側に5mm
シーラント層の厚さt:3mm
シーラント層の製造方法:二軸連続混練機を用いたゴムストリップ貼り付け
<シーラント層の流動距離>
各試供タイヤが、下記の条件で、直径1.7mの高速走行ドラム試験機にて走行され、X線CTスキャン装置によって、走行前後でのシーラント層のタイヤ軸方向の外端位置が、タイヤ周上8箇所で測定された。結果は、走行前後の差の平均値で表示されている。数値が小さいほど良好である。
リム:17×8J
内圧:220kPa
荷重:5kN
速度:120km/h
走行時間:3時間
<轍路でのハンドル取られ>
各テストタイヤが、下記の条件で、排気量2000cc の乗用車の全輪に装着された。そして、テストドライバーが、轍が設けられた乾燥アスファルト路面のテストコースを走行させ、このときのハンドル取られ(ハンドルトルクの大きさ)がテストドライバーの官能評価により評価された。結果は、実施例1を100とする評点で表示されている。数値が大きいほど良好である。
リム:17×8J
内圧:220kPa
テストの結果が表1に示される。
Figure 2017052512
Figure 2017052512
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて、シーラント層の移動距離及びハンドル取られがバランス良く向上していることが確認できた。従って、本発明のタイヤは、轍路でのハンドル取られを確保しつつ、優れたパンクシール性能を有する。
1 タイヤ
6 カーカス
7 ベルト層
7e 外端
9 インナーライナー層
9a 内側面
10 シーラント層
H 基準高さ位置

Claims (3)

  1. トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、前記カーカスのタイヤ半径方向外側かつ前記トレッド部の内方に配されたベルト層と、前記カーカスのタイヤ半径方向内側に配された空気不透過性のゴムからなるインナーライナー層と、前記トレッド部の前記インナーライナー層のタイヤ半径方向の内側面に接着されかつ前記ベルト層よりもタイヤ軸方向の幅が大きいシーラント層とを具えた空気入りタイヤあって、
    前記シーラント層が接着されている前記トレッド部の前記インナーライナー層の前記内側面は、下記式を充足するプロファイルを有していることを特徴とする空気入りタイヤ。
    L1<L2<L3、L1≦5mm、L2≦9.5mm、L3≦11mm
    ここで、L1、L2、L3は、次の通りである。
    L1、L2及びL3:正規リムに装着されかつ正規内圧が充填された無負荷である正規状態でのタイヤ回転軸を含むタイヤ子午線断面において、前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端から、それぞれ、前記ベルト層の最大幅の5%、10%及び15%をタイヤ軸方向内側に隔てた各位置において、下記基準高さ位置からの前記インナーライナー層の前記内側面までのタイヤ半径方向高さ
    基準高さ位置:前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端を通るタイヤ半径方向線と、前記インナーライナー層の前記内側面との交点を通るタイヤ半径方向の位置
  2. 前記インナーライナー層の前記プロファイルは、下記式を充足する請求項1記載の空気入りタイヤ。
    L1≧1mm、L2≧1.5mm、L3≧2mm
  3. 前記シーラント層の両側の外縁は、前記ベルト層のタイヤ軸方向の外端よりもタイヤ軸方向外側に位置している請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
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