JP2003080909A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents
空気入りタイヤ及びその製造方法Info
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- JP2003080909A JP2003080909A JP2001280208A JP2001280208A JP2003080909A JP 2003080909 A JP2003080909 A JP 2003080909A JP 2001280208 A JP2001280208 A JP 2001280208A JP 2001280208 A JP2001280208 A JP 2001280208A JP 2003080909 A JP2003080909 A JP 2003080909A
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- rubber
- rubber composition
- tire
- polyisobutylene
- adhesive sealant
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- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29D—PRODUCING PARTICULAR ARTICLES FROM PLASTICS OR FROM SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE
- B29D30/00—Producing pneumatic or solid tyres or parts thereof
- B29D30/06—Pneumatic tyres or parts thereof (e.g. produced by casting, moulding, compression moulding, injection moulding, centrifugal casting)
- B29D30/0681—Parts of pneumatic tyres; accessories, auxiliary operations
- B29D30/0685—Incorporating auto-repairing or self-sealing arrangements or agents on or into tyres
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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- B29D2030/0686—Incorporating sealants on or into tyres not otherwise provided for; auxiliary operations therefore, e.g. preparation of the tyre
- B29D2030/0695—Incorporating sealants on or into tyres not otherwise provided for; auxiliary operations therefore, e.g. preparation of the tyre the sealant being in the form of one wide strip, e.g. a patch
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリイソブチレンとパーオキサイドとの組成
物の熱処理から粘着性シーラントを形成する方法におい
て、タイヤ内面に配置したゴムシートの剥がれの防止を
可能にし、優れたパンク防止性能を有する空気入りタイ
ヤ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリイソブチレン１００重量部にパーオ
キサイド０．２〜２０重量部を配合したゴム組成物を未
加硫タイヤの少なくともトレッド部に対応する領域の内
面に配置し、更にその内側に最内層としてブタジエンゴ
ムを主成分とするゴム組成物からなるゴムシートを配置
し、該未加硫タイヤを加硫熱処理することにより前記ゴ
ム組成物を粘着性シーラントにする。
物の熱処理から粘着性シーラントを形成する方法におい
て、タイヤ内面に配置したゴムシートの剥がれの防止を
可能にし、優れたパンク防止性能を有する空気入りタイ
ヤ及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 ポリイソブチレン１００重量部にパーオ
キサイド０．２〜２０重量部を配合したゴム組成物を未
加硫タイヤの少なくともトレッド部に対応する領域の内
面に配置し、更にその内側に最内層としてブタジエンゴ
ムを主成分とするゴム組成物からなるゴムシートを配置
し、該未加硫タイヤを加硫熱処理することにより前記ゴ
ム組成物を粘着性シーラントにする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤ及び
その製造方法に関し、更に詳しくは、タイヤ内面に自己
シール性の粘着性シーラント層を有する空気入りタイヤ
及びその製造方法に関する。
その製造方法に関し、更に詳しくは、タイヤ内面に自己
シール性の粘着性シーラント層を有する空気入りタイヤ
及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、走行中に釘等を踏んだときのタイ
ヤのパンク対策として、タイヤ内部に剛性部を内挿し
ておくランフラットタイヤ、パンクしたときエアバル
ブからタイヤ内に液状修理剤を注入して穴を塞ぐ方法、
タイヤ製造時に予めタイヤ内面に粘着性シーラントを
積層しておく方法等の提案がある。
ヤのパンク対策として、タイヤ内部に剛性部を内挿し
ておくランフラットタイヤ、パンクしたときエアバル
ブからタイヤ内に液状修理剤を注入して穴を塞ぐ方法、
タイヤ製造時に予めタイヤ内面に粘着性シーラントを
積層しておく方法等の提案がある。
【０００３】しかし、のランフラットタイヤは剛性物
により重量が増加し、乗心地も悪化するという問題があ
る。の修理液を注入する方法は重量化の問題はより
も少ないが、パンク時に運転者が車外に出て注入作業を
行わなければならないという問題があった。
により重量が増加し、乗心地も悪化するという問題があ
る。の修理液を注入する方法は重量化の問題はより
も少ないが、パンク時に運転者が車外に出て注入作業を
行わなければならないという問題があった。
【０００４】これら、に対し、の方法は、のよ
うな重量化が少なく、かつのように、パンク時に人が
注入作業を行わなくても自己シールするという利点があ
る。
うな重量化が少なく、かつのように、パンク時に人が
注入作業を行わなくても自己シールするという利点があ
る。
【０００５】やよりも優れた点を有するの方法と
しては、特開平５３−５５８０２号公報にポリイソブチ
レンにパーオキサイドを添加したゴム組成物をタイヤ内
面に配置し、これをタイヤ加硫時に熱分解することによ
って粘着性シーラントを得るようにしたものが提案され
ている。
しては、特開平５３−５５８０２号公報にポリイソブチ
レンにパーオキサイドを添加したゴム組成物をタイヤ内
面に配置し、これをタイヤ加硫時に熱分解することによ
って粘着性シーラントを得るようにしたものが提案され
ている。
【０００６】しかしながら、上記粘着性シーラントの内
側にベタツキ防止のためゴムシートを配置するような構
造にした場合、ポリイソブチレンにパーオキサイドを添
加したゴム組成物は加硫時に熱分解したときに、多量の
ガスを発生するため、図３に示すように、その多量のガ
スが粘着性シーラント層８とその内側のゴムシート層９
との間に滞留ガス１１として溜まり、ゴムシート層９が
剥がれてしまうという問題があった。
側にベタツキ防止のためゴムシートを配置するような構
造にした場合、ポリイソブチレンにパーオキサイドを添
加したゴム組成物は加硫時に熱分解したときに、多量の
ガスを発生するため、図３に示すように、その多量のガ
スが粘着性シーラント層８とその内側のゴムシート層９
との間に滞留ガス１１として溜まり、ゴムシート層９が
剥がれてしまうという問題があった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
イソブチレンとパーオキサイドとの組成物の熱処理から
粘着性シーラントを形成する方法において、タイヤ内面
に配置したゴムシートの剥がれの防止を可能にし、優れ
たパンク防止性能を有する空気入りタイヤ及びその製造
方法を提供することにある。
イソブチレンとパーオキサイドとの組成物の熱処理から
粘着性シーラントを形成する方法において、タイヤ内面
に配置したゴムシートの剥がれの防止を可能にし、優れ
たパンク防止性能を有する空気入りタイヤ及びその製造
方法を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の空気入りタイヤは、ポリイソブチレン１００重量部
にパーオキサイド０．２〜２０重量部を配合したゴム組
成物を加熱処理して得られる粘着性シーラントをタイヤ
内面の少なくともトレッド部に対応する領域に配置し、
更にその内側の最内層としてブタジエンゴムを主成分と
するゴム組成物からなるゴムシートを配置したことを特
徴とする。
明の空気入りタイヤは、ポリイソブチレン１００重量部
にパーオキサイド０．２〜２０重量部を配合したゴム組
成物を加熱処理して得られる粘着性シーラントをタイヤ
内面の少なくともトレッド部に対応する領域に配置し、
更にその内側の最内層としてブタジエンゴムを主成分と
するゴム組成物からなるゴムシートを配置したことを特
徴とする。
【０００９】また、本発明の空気入りタイヤの製造方法
は、ポリイソブチレン１００重量部にパーオキサイド
０．２〜２０重量部を配合したゴム組成物を未加硫タイ
ヤの少なくともトレッド部に対応する領域の内面に配置
し、更にその内側に最内層としてブタジエンゴムを主成
分とするゴム組成物からなるゴムシートを配置し、該未
加硫タイヤを加硫熱処理することにより前記ゴム組成物
を粘着性シーラントにすることを特徴とする。
は、ポリイソブチレン１００重量部にパーオキサイド
０．２〜２０重量部を配合したゴム組成物を未加硫タイ
ヤの少なくともトレッド部に対応する領域の内面に配置
し、更にその内側に最内層としてブタジエンゴムを主成
分とするゴム組成物からなるゴムシートを配置し、該未
加硫タイヤを加硫熱処理することにより前記ゴム組成物
を粘着性シーラントにすることを特徴とする。
【００１０】このように、ポリイソブチレン及びパーオ
キサイドからなるゴム組成物から得られる粘着性シーラ
ントの内面に配置するゴムシートとして、ガス透過性に
優れたブタジエンゴムを主成分とするゴム組成物からな
るゴムシートを配置したため、ポリイソブチレンが分解
するときに発生するガスはブタジエンゴムを主成分とす
るゴムシートを透過して、粘着性シーラント層とゴムシ
ートとの間に溜まることがないため、ゴムシートの剥が
れを防止することができる。したがって、上記ポリイソ
ブチレンの分解物である粘着性シーラントによる優れた
パンク防止性能を得ることができる。
キサイドからなるゴム組成物から得られる粘着性シーラ
ントの内面に配置するゴムシートとして、ガス透過性に
優れたブタジエンゴムを主成分とするゴム組成物からな
るゴムシートを配置したため、ポリイソブチレンが分解
するときに発生するガスはブタジエンゴムを主成分とす
るゴムシートを透過して、粘着性シーラント層とゴムシ
ートとの間に溜まることがないため、ゴムシートの剥が
れを防止することができる。したがって、上記ポリイソ
ブチレンの分解物である粘着性シーラントによる優れた
パンク防止性能を得ることができる。
【００１１】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。
の図面を参照しながら詳細に説明する。
【００１２】図１は本発明の空気入りタイヤの一例であ
り、子午線半断面を示している。
り、子午線半断面を示している。
【００１３】１はトレッド部、２はサイドウォール部、
３はビード部である。タイヤ内側にはカーカス層４が配
置され、その両端部が左右一対のビードコア５, ５間に
装架されている。トレッド部１におけるカーカス層４の
外周には、ベルト層６が設けられている。さらに、カー
カス層４の内側には非ガス透過性のインナーライナー７
が配置され、その内側のトレッド部に対応する位置に粘
着性シーラント層８が配置されている。さらに内側にタ
イヤ最内層として、ブタジエンゴムを主成分とするゴム
シート層９がベタツキ防止のために配置されている。
３はビード部である。タイヤ内側にはカーカス層４が配
置され、その両端部が左右一対のビードコア５, ５間に
装架されている。トレッド部１におけるカーカス層４の
外周には、ベルト層６が設けられている。さらに、カー
カス層４の内側には非ガス透過性のインナーライナー７
が配置され、その内側のトレッド部に対応する位置に粘
着性シーラント層８が配置されている。さらに内側にタ
イヤ最内層として、ブタジエンゴムを主成分とするゴム
シート層９がベタツキ防止のために配置されている。
【００１４】このような構成の空気入りタイヤの製造方
法は、通常の空気入りタイヤの製造工程において、ポリ
イソブチレンにパーオキサイドを配合したゴム組成物を
未加硫タイヤ内面に配置し、更にその内面にブタジエン
ゴムを主成分とするゴム組成物からなる未加硫のゴムシ
ートを配置し、この未加硫タイヤを加硫する時にポリイ
ソブチレンにパーオキサイドを配合したゴム組成物を熱
分解させて粘着性シーラントにする。
法は、通常の空気入りタイヤの製造工程において、ポリ
イソブチレンにパーオキサイドを配合したゴム組成物を
未加硫タイヤ内面に配置し、更にその内面にブタジエン
ゴムを主成分とするゴム組成物からなる未加硫のゴムシ
ートを配置し、この未加硫タイヤを加硫する時にポリイ
ソブチレンにパーオキサイドを配合したゴム組成物を熱
分解させて粘着性シーラントにする。
【００１５】このように、ポリイソブチレンにパーオキ
サイドを配合したゴム組成物の内側に、最内層としてガ
ス透過性に優れたブタジエンゴムを主成分とするゴムシ
ートを配置したため、パーオキサイドが分解してラジカ
ルが発生し、そのラジカルによってポリイソブチレンが
分解されて粘着性シーラントが生成するときに発生する
多量のガスが、ブタジエンゴムを主成分とするゴムシー
ト層を透過する。そのため、発生ガスが、粘着性シーラ
ント層８とゴムシート層９との間に溜まることがなくな
り、ゴムシート層９の剥離を防止することができる。
サイドを配合したゴム組成物の内側に、最内層としてガ
ス透過性に優れたブタジエンゴムを主成分とするゴムシ
ートを配置したため、パーオキサイドが分解してラジカ
ルが発生し、そのラジカルによってポリイソブチレンが
分解されて粘着性シーラントが生成するときに発生する
多量のガスが、ブタジエンゴムを主成分とするゴムシー
ト層を透過する。そのため、発生ガスが、粘着性シーラ
ント層８とゴムシート層９との間に溜まることがなくな
り、ゴムシート層９の剥離を防止することができる。
【００１６】上記構成の空気入りタイヤによるパンクレ
ス効果は、次のようにして得られる。図２に示すよう
に、釘１０がトレッド部１からインナーライナー７、粘
着性シーラント層８及びゴムシート層９まで貫通した場
合、粘着性シーラント層８が、釘１０に密着するように
まとわりついてシールするため空気が漏出することはな
い。また、高速走行により遠心力で釘１０が抜けるとき
は、釘１０の周囲にまとわりついた粘着性シーラント層
８がトレッド部１の貫通穴にひきずり込まれてシールす
るため空気漏れを起こすことはない。
ス効果は、次のようにして得られる。図２に示すよう
に、釘１０がトレッド部１からインナーライナー７、粘
着性シーラント層８及びゴムシート層９まで貫通した場
合、粘着性シーラント層８が、釘１０に密着するように
まとわりついてシールするため空気が漏出することはな
い。また、高速走行により遠心力で釘１０が抜けるとき
は、釘１０の周囲にまとわりついた粘着性シーラント層
８がトレッド部１の貫通穴にひきずり込まれてシールす
るため空気漏れを起こすことはない。
【００１７】本発明において粘着性シーラントを生成す
るために使用するゴム組成物中のゴム成分は、ポリイソ
ブチレンである。
るために使用するゴム組成物中のゴム成分は、ポリイソ
ブチレンである。
【００１８】また、ゴム組成物中のパーオキサイドは、
上記ポリイソブチレン１００重量部に対し０．２〜２０
重量部を配合することが必要である。パーオキサイドの
添加量がポリイソブチレン１００重量部に対して、０．
２重量部より少ない場合には、ポリイソブチレンが十分
に分解されないため、パンク防止効果を十分に発揮する
ことができない。また、２０重量部を超えると、添加量
が多すぎるため分解が進行し過ぎて、粘着性シーラント
の粘度が低くなり過ぎ、パンク防止効果が十分に得られ
ない。
上記ポリイソブチレン１００重量部に対し０．２〜２０
重量部を配合することが必要である。パーオキサイドの
添加量がポリイソブチレン１００重量部に対して、０．
２重量部より少ない場合には、ポリイソブチレンが十分
に分解されないため、パンク防止効果を十分に発揮する
ことができない。また、２０重量部を超えると、添加量
が多すぎるため分解が進行し過ぎて、粘着性シーラント
の粘度が低くなり過ぎ、パンク防止効果が十分に得られ
ない。
【００１９】パーオキサイドとしては、アシルパーオキ
サイド類（例えば、ベンゾイルパーオキサイド、Ｐ−ク
ロロベンゾイルパーオキサイド）、ケトンパーオキサイ
ド類（例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド）、
パーオキシエステル類（例えば，ｔ−ブチルパーオキシ
アセテート、ｔ−ブチルパーオキシベンゾエート、ｔ−
ブチルパーオキシフタレート）、アルキルパーオキサイ
ド類（例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−ｔ−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、１，３−ビス（ｔ−ブチル
パーオキシイソプロピル）ベンゼン）、ハイドロパーオ
キサイド類（例えば、ｔ−ブチルハイドロパーオキサイ
ド）等が使用できる。
サイド類（例えば、ベンゾイルパーオキサイド、Ｐ−ク
ロロベンゾイルパーオキサイド）、ケトンパーオキサイ
ド類（例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド）、
パーオキシエステル類（例えば，ｔ−ブチルパーオキシ
アセテート、ｔ−ブチルパーオキシベンゾエート、ｔ−
ブチルパーオキシフタレート）、アルキルパーオキサイ
ド類（例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−ｔ−ブチ
ルパーオキシベンゾエート、１，３−ビス（ｔ−ブチル
パーオキシイソプロピル）ベンゼン）、ハイドロパーオ
キサイド類（例えば、ｔ−ブチルハイドロパーオキサイ
ド）等が使用できる。
【００２０】また、粘着性シーラント層の厚さは、１〜
４ｍｍであることが好ましい。１ｍｍより薄いと、粘着
性シーラントの量が少なくなるため、パンク防止効果が
低減し、４ｍｍより厚いと、タイヤ重量が増加する。
４ｍｍであることが好ましい。１ｍｍより薄いと、粘着
性シーラントの量が少なくなるため、パンク防止効果が
低減し、４ｍｍより厚いと、タイヤ重量が増加する。
【００２１】本発明で粘着性シーラントの生成に使用す
るゴム組成物には、必要に応じて、パーオキサイドによ
るポリマーの分解を促進するためナフテン酸コバルトの
ような触媒を添加したり、カーボンブラック、シリカ等
の無機充填剤を添加したり、ポリブテンのような粘着剤
を添加したり、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プ
ロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル等の可塑剤
を添加してもよい。但し、クレーはパーオキサイドの分
解を妨げるので好ましくない。
るゴム組成物には、必要に応じて、パーオキサイドによ
るポリマーの分解を促進するためナフテン酸コバルトの
ような触媒を添加したり、カーボンブラック、シリカ等
の無機充填剤を添加したり、ポリブテンのような粘着剤
を添加したり、芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プ
ロセスオイル、パラフィン系プロセスオイル等の可塑剤
を添加してもよい。但し、クレーはパーオキサイドの分
解を妨げるので好ましくない。
【００２２】粘着性シーラントによるベタツキ防止に使
用するタイヤ最内層のゴムシートは、ブタジエンゴムを
主成分とするゴム組成物からなる。ブタジエンゴムは他
のゴム成分に比べてガス透過性に優れており、その含有
量としてはゴム組成物中のゴム成分の３０ｗｔ％以上が
好ましい。３０ｗｔ％より少ないとガス透過性が悪化
し、ポリイソブチレンの分解によって発生したガスを透
過し難くなる。ブタジエンゴム以外のゴム成分はブチル
ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等の一
般的にタイヤに使用されるゴム成分が配合される。ゴム
成分としては全量がブタジエンゴムであってもよい。
用するタイヤ最内層のゴムシートは、ブタジエンゴムを
主成分とするゴム組成物からなる。ブタジエンゴムは他
のゴム成分に比べてガス透過性に優れており、その含有
量としてはゴム組成物中のゴム成分の３０ｗｔ％以上が
好ましい。３０ｗｔ％より少ないとガス透過性が悪化
し、ポリイソブチレンの分解によって発生したガスを透
過し難くなる。ブタジエンゴム以外のゴム成分はブチル
ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等の一
般的にタイヤに使用されるゴム成分が配合される。ゴム
成分としては全量がブタジエンゴムであってもよい。
【００２３】ゴム成分以外の成分としては、通常ゴム組
成物の配合物として使用されている、無機充填材、有機
充填剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤等を
配合することができる。
成物の配合物として使用されている、無機充填材、有機
充填剤、可塑剤、加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤等を
配合することができる。
【００２４】最内層のゴムシートの厚さは０．５ｍｍ〜
２．０ｍｍが好ましい。０．５ｍｍより小さいとシート
の強度が低下し破損し易くなり、２．０ｍｍより大きい
とシートが重くなるため、タイヤ重量を増加させること
になる。
２．０ｍｍが好ましい。０．５ｍｍより小さいとシート
の強度が低下し破損し易くなり、２．０ｍｍより大きい
とシートが重くなるため、タイヤ重量を増加させること
になる。
【００２５】本発明は図で例示した空気入りラジアルタ
イヤに限定されるものでなく、空気入りバイアスタイヤ
について同様に適用することができる。
イヤに限定されるものでなく、空気入りバイアスタイヤ
について同様に適用することができる。
【００２６】
【実施例】実施例１、比較例１, ２
タイヤサイズを２０５／６５Ｒ１５、粘着性シーラント
層の厚さを３ｍｍ、最内層のゴムシート層の厚さを１ｍ
ｍとする点を共通にし、粘着性シーラントを下記共通組
成のゴム組成物から形成するに当り、ゴムシートの組成
を表１のように異ならせた３種類の空気入りラジアルタ
イヤ（実施例１、比較例１，２）を製作した。
層の厚さを３ｍｍ、最内層のゴムシート層の厚さを１ｍ
ｍとする点を共通にし、粘着性シーラントを下記共通組
成のゴム組成物から形成するに当り、ゴムシートの組成
を表１のように異ならせた３種類の空気入りラジアルタ
イヤ（実施例１、比較例１，２）を製作した。
【００２７】
ゴム組成物配合材 重量部
ポリイソブチレン １００
パーオキサイド（ＤＣＰ） １５
ＦＥＦ（カーボンブラック） ３０
ポリブテン １０
これら３種類のタイヤについて、タイヤ製造後の最内層
のゴムシートの剥離の有無を評価した。結果を表１に示
す。
のゴムシートの剥離の有無を評価した。結果を表１に示
す。
【００２８】
【表１】
表１から明かなように、ブタジエンゴムを主成分とする
ゴム組成物をゴムシート層とした実施例１は、加硫時に
発生するガスを透過するため剥離が無く、その他のゴム
組成物をゴムシート層とした比較例１，２は、そのガス
を透過しないため、剥離が発生している。
ゴム組成物をゴムシート層とした実施例１は、加硫時に
発生するガスを透過するため剥離が無く、その他のゴム
組成物をゴムシート層とした比較例１，２は、そのガス
を透過しないため、剥離が発生している。
【００２９】
【発明の効果】上述したように本発明の空気入りタイヤ
及びその製造方法によれば、ポリイソブチレン及びパー
オキサイドからなるゴム組成物から得られる粘着性シー
ラントの内面に配置するゴムシートとして、ガス透過性
に優れたブタジエンゴムを主成分とするゴム組成物から
なるゴムシートを配置したため、ポリイソブチレンが分
解するときに発生するガスはブタジエンゴムを主成分と
するゴムシートを透過して、粘着性シーラント層とゴム
シートとの間に溜まることがないため、ゴムシートの剥
がれを防止することができる。したがって、上記ポリイ
ソブチレンの分解物である粘着性シーラントによる優れ
たパンク防止性能を得ることができる。
及びその製造方法によれば、ポリイソブチレン及びパー
オキサイドからなるゴム組成物から得られる粘着性シー
ラントの内面に配置するゴムシートとして、ガス透過性
に優れたブタジエンゴムを主成分とするゴム組成物から
なるゴムシートを配置したため、ポリイソブチレンが分
解するときに発生するガスはブタジエンゴムを主成分と
するゴムシートを透過して、粘着性シーラント層とゴム
シートとの間に溜まることがないため、ゴムシートの剥
がれを防止することができる。したがって、上記ポリイ
ソブチレンの分解物である粘着性シーラントによる優れ
たパンク防止性能を得ることができる。
【図１】本発明の空気入りタイヤの子午線半断面図であ
る。
る。
【図２】図１の空気入りタイヤに刺さった釘を抜き取る
状態を示した説明図である。
状態を示した説明図である。
【図３】空気入りタイヤの粘着性シーラント層の内側に
ガスが滞留した状態を示した説明図である。
ガスが滞留した状態を示した説明図である。
１ トレッド部
２ サイドウォール部
３ ビード部
４ カーカス層
５ ビードコア
６ ベルト層
７ インナーライナー
８ 粘着性シーラント層
９ ゴムシート層
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
// Ｂ２９Ｌ 30:00 Ｂ２９Ｌ 30:00
(72)発明者 中北 一誠
神奈川県平塚市追分２番１号 横浜ゴム株
式会社平塚製造所内
(72)発明者 内藤 充
神奈川県平塚市追分２番１号 横浜ゴム株
式会社平塚製造所内
(72)発明者 福富 崇之
神奈川県平塚市追分２番１号 横浜ゴム株
式会社平塚製造所内
Ｆターム(参考） 4F212 AA12 AA46 AB03 AH20 VA02
VC02 VC03 VC32 VD20 VK02
4F213 AA45 AB03 AE10 AH20 WA15
WA32 WA36 WA40 WM02 WM05
WM15 WM29 WM35 WM38 WM39
4H017 AA04 AB07 AC11 AD06 AE01
Claims (5)
- 【請求項１】 ポリイソブチレン１００重量部にパーオ
キサイド０．２〜２０重量部を配合したゴム組成物を加
熱処理して得られる粘着性シーラントをタイヤ内面の少
なくともトレッド部に対応する領域に配置し、更にその
内側の最内層としてブタジエンゴムを含有するゴム組成
物からなるゴムシートを配置した空気入りタイヤ。 - 【請求項２】 前記ゴムシートを構成するゴム組成物中
の前記ブタジエンゴムの配合量が、該ゴム組成物中のゴ
ム成分の３０ｗｔ％以上である請求項１に記載の空気入
りタイヤ。 - 【請求項３】 前記粘着性シーラントの厚さが１〜４ｍ
ｍである請求項１又は２に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項４】 ポリイソブチレン１００重量部にパーオ
キサイド０．２〜２０重量部を配合したゴム組成物を未
加硫タイヤの少なくともトレッド部に対応する領域の内
面に配置し、更にその内側に最内層としてブタジエンゴ
ムを主成分とするゴム組成物からなるゴムシートを配置
し、該未加硫タイヤを加硫熱処理することにより前記ゴ
ム組成物を粘着性シーラントにする空気入りタイヤの製
造方法。 - 【請求項５】 前記ゴムシートを構成するゴム組成物中
の前記ブタジエンゴムの配合量が、該ゴム組成物中のゴ
ム成分の３０ｗｔ％以上である請求項４に記載の空気入
りタイヤの製造方法。
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