JP2017052360A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
Description
このように形成されたヘッドレストによって、後突時に、着座者の頭部及び頸部の両方を保護でき、特に、頚部が弱い女性に効果的であった。
このため、車が後面衝突した場合、この隙間の部分に背骨が入り込むようになり、衝突荷重を緩和する効果が低くなることがあった。
上記構成によれば、頭部にあたる領域、頸部にあたる領域、及び胸部にあたる領域に当接するようにヘッドレストの状態が変化することで、ヘッドレストと着座者の接触面積が増えて、後突時に着座者に加わる衝突荷重を緩和することができる。
上記構成によれば、着座者の頸部と胸部の背面側に沿うようにヘッドレストが形成されることとなり、後突時に着座者に加わる衝突荷重を緩和することができる。
上記構成によれば、ヘッドレストにおける頭部にあたる領域、頸部にあたる領域、及び胸部にあたる領域に当接する部位が連なって形成されていることで、後突時に、これらの隙間に着座者の体の一部が入ることを防止できるため、着座者に加わる衝突荷重を好適に緩和することができる。
上記構成によれば、支持部材によって、後突時に着座者に加わる衝突荷重を緩和することができる。
上記構成によれば、エアセルによって、着座者の体にフィットするように後突時のヘッドレストの状態を変形させることができるため、着座者に加わる衝突荷重を緩和しつつ軽量化することができる。
上記構成によれば、低反発材によって、着座者の体にフィットするように後突時のヘッドレストの状態を変形させることができ、低コストで着座者に加わる衝突荷重を緩和することができる。
上記構成によれば、エアバッグによって、着座者の体にフィットするように後突時のヘッドレストの状態を変形させることができ、着座者に加わる衝突荷重を緩和することができる。
上記構成によれば、保持部材により支持部材を後方から保持することで、支持部材の後方への沈み込みを防止することができ、支持部材による衝突荷重の緩和する機能を維持することができる。
上記構成によれば、保持部材がヘッドレストピラーと一体的に形成されているため、製造効率を高めることができる。
本発明によれば、後突時に着座者に加わる衝突荷重を緩和しつつ軽量化することができる。
本発明によれば、低コストで後突時に着座者に加わる衝突荷重を緩和することができる。
本発明によれば、着座者に加わる衝突荷重を緩和する機能を維持することができる。
本発明によれば、後突時に着座者に加わる衝突荷重を緩和し、製造効率を高めることができる。
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
本発明の実施形態に係る車両用シートSの全体的な構成について、図1及び図2を主に参照して説明する。なお、図1は、シートバックS1を示す斜視図、図2は、後突時の着座者Hと車両用シートSの状態を示す側面図である。
シートバックS1は、着座者Hの腰部の背面側を主に支持するシートバック本体1と、着座者Hの頭部、頸部及び胸部の背面側を支持するヘッドレスト2とを備える。
なお、以下において、着座者Hの頭部にあたる背面側の領域を第1領域R1、頸部にあたる背面側の領域を第2領域R2、胸部にあたる背面側の領域を第3領域R3という。
次に、ヘッドレスト2について、図1及び図2に加えて、図3〜図5を参照して説明する。なお、図3は、低反発フォーム20を備えるヘッドレスト2を示す模式的な断面図、図4は、エアセル21を備えるヘッドレスト2を示す模式的な断面図、図5は、エアバッグ22を備えるヘッドレスト2を示す模式的な断面図である。なお、図3〜図5においては、ヘッドレスト2における表皮を省略して示している。
さらに、ヘッドレスト2は、上下に移動可能であるため、体格の異なる着座者Hが座ったとしてもヘッドレスト2の上下位置が体格に合う位置に調整されていれば、体格に関わらず、着座者Hの頭部、頸部及び胸部の背面側に加わる衝突荷重を緩和できることとなる。
ヘッドレスト2は、図3に示すように、通常のウレタンフォームではなく、着座者Hを支持する支持部材及び低反発材としての軟質ウレタン等の低反発フォーム20から構成されるものであってもよい。このように、低反発フォーム20から構成されるものであれば、着座者Hの押圧されることによって着座者Hの体型に合うように変形するため、上記のように、ヘッドレスト2の上下の各部位の前後方向の突出量を異ならせることは必須ではない。このため、通常運転時の触感をより良好にし、また美観を良好にすることを重視するような形状を採用することができる。
エアセル21を備えるヘッドレスト2によれば、車両の後突時に、着座者Hに当接することによりエアセル21が押し潰されること(換言すると、変化すること)によって、着座者Hに後方から加わる衝突荷重を緩和することができる。そして、エアセル21によれば、内部の空間の分だけヘッドレスト2を軽量化することができる。
具体的には、ヘッドレスト2は、着座者Hの頭部及び頸部のみに対向する位置に形成されている。そして、車両の後突時、又は図示せぬセンサによる信号に基づいて図示せぬECUが後突を予測したときに、着座者Hの胸部の背面側まで延出するようにエアバッグ22がヘッドレスト2から膨出する(換言すると、変化する)というものである。
このようにすれば、通常運転時には、エアバッグ22がヘッドレスト2の内部に収納されているため、着座者Hの頭部、頸部及び胸部背面に接触することなく違和感を着座者Hに与えない。特に、このとき、エアバッグ22は着座者Hの頭部及び頸部に当接しないため頭部の動きを制限することがない。そして、後突時には、着座者Hの頭部、頸部及び胸部の背面側まで支持するようにできる。
上記のヘッドレスト2における着座者Hに当接する部位の後ろ側に何の保持部材を設けない構成について説明した。
しかし、何の保持部材もヘッドレスト2に設けられていなければ、後突時に着座者Hがヘッドレスト2に当接することにより、ヘッドレスト2がピラー3の間に沈み込むように変形してしまうことがある。この場合には、ヘッドレスト2の衝突荷重を緩和する機能が低下することとなる。
なお、図6は、プレート5付きのピラー3を備えるヘッドレスト2を示す模式的な断面図、図7は、直線部40、折返し部41及び連結部42を備え、プレート5が取り付けられたピラー4を示す斜視図、図8は、ワイヤ5aが架け渡されたピラー4を示す斜視図、図9は、直線部40、折返し部41、連結部42及び架設部43を備えるピラー4を示す斜視図である。
特に、プレート5がピラー3の上部31に回動可能に取り付けられていると、プレート5を回動させることにより、着座者Hの頸部を支持する部位のヘッドレスト2の膨らみを調整できることとなる。
なお、上記においては、低反発フォーム20を備えるヘッドレスト2に、ピラー3及びプレート5を設ける構成について図6に示して説明したが、低反発フォーム20を備えるものの他、ウレタンフォームから成るものや、エアセル21やエアバッグ22を備えるものに適用してもよい。
特に、エアセル21又はエアバッグ22の後方にプレート5を設けるようにすることで、エアセル21の後方への変形を規制できるため反発力を高めることができ、エアバッグ22については、後方に膨らむことを制限して前方に素早く膨出させることができる。
そして、プレート5の側面部及び下面部は、U字状の連結部42の内側に固定されている。
このような構成によれば、プレート5が連結部42によって幅方向及び下方向から支持されることになるため、プレート5の耐衝撃性を高めることができる。
このように、連結部42に一体的に形成された架設部43を有するピラー4によれば、プレート5と比べて体積が小さい分、軽量化することができ、さらに、一体的に成形することによって、他部材を取り付ける作業を必要とせず、剛性を確保することができる。
P1 第1部位
P2 第2部位
P3 第3部位
R1 第1領域(頭部にあたる領域)
R2 第2領域(頸部にあたる領域)
R3 第3領域(胸部にあたる領域)
S 車両用シート(乗物用シート)
S1 シートバック
S2 シートクッション
1 シートバック本体
2 ヘッドレスト
20 低反発フォーム(低反発材,支持部材)
21 エアセル(支持部材)
22 エアバッグ(支持部材)
3,4 ピラー(ヘッドレストピラー)
30,40 直線部
31 上部
41 折返し部
42 連結部
43 架設部(保持部材)
5 プレート(保持部材)
5a ワイヤ(保持部材)
Claims (10)
- シートバックの上端部にヘッドレストを備えた乗物用シートであって、
前記ヘッドレストの下端部は、前記シートバックの上端よりも下方に延出し、かつ、前記シートバックの前記上端部よりも前側に位置し、
前記乗物用シートが搭載された乗物に対して後方から衝突荷重が入力された際に、着座者の背面のうち、頭部にあたる領域、頸部にあたる領域、及び胸部にあたる領域に前記ヘッドレストが当接することを特徴とする乗物用シート。 - 前記乗物用シートが搭載された前記乗物に対して後方から衝突荷重が入力された際に、前記着座者の背面のうち、前記頭部にあたる領域、前記頸部にあたる領域、及び前記胸部にあたる領域に当接するように、前記ヘッドレストの状態が変化することを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
- 前記ヘッドレストにおける前記頸部にあたる領域に当接する部位は、前記胸部にあたる領域に当接する部位よりもシート前後方向の前側に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の乗物用シート。
- 前記ヘッドレストにおける前記頭部にあたる領域、前記頸部にあたる領域、及び前記胸部にあたる領域に当接する部位は、連なって形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の乗物用シート。
- 前記ヘッドレストは、前記ヘッドレストにおける前記頭部にあたる領域から前記胸部にあたる領域に当接する部位の後方に、前記着座者を支持する支持部材を有し、
該支持部材によって前記ヘッドレストの状態が変化することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の乗物用シート。 - 前記支持部材は、エアセルであり、該エアセルによって前記ヘッドレストの状態が変化することを特徴とする請求項5に記載の乗物用シート。
- 前記支持部材は、低反発材であり、該低反発材によって前記ヘッドレストの状態が変化することを特徴とする請求項5に記載の乗物用シート。
- 前記支持部材は、エアバッグであり、該エアバッグによって前記ヘッドレストの状態が変化することを特徴とする請求項5に記載の乗物用シート。
- 前記ヘッドレストは、前記支持部材を後方から保持する保持部材を有し、
該保持部材は、ヘッドレストピラーに取り付けられたプレートであり、
該プレートは、前記ヘッドレストの前面に沿う向きで前記ヘッドレストピラーに取り付けられていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の乗物用シート。 - 前記ヘッドレストは、ヘッドレストピラーと、前記支持部材を後方から保持する保持部材とを有し、
該保持部材は、前記ヘッドレストピラーと一体的に形成されていることを特徴とする請求項5乃至8のいずれか一項に記載の乗物用シート。
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