JP2017050256A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】投光される照明光において、意図しない輝度ムラまたは色ムラが発生することを抑制する。
【解決手段】照明装置(100)は、レーザ素子(1)と発光部(8)と投光レンズ(12)を備える。発光部は、小空隙蛍光部材からなり、かつ、発光部の入射面と出射面とは異なり、かつ互いに対向していない面である。
【選択図】図1

Description

本発明は、照明光を投光する照明装置に関する。
近年、励起光源として発光ダイオード(LED;Light Emitting Diode)や半導体レーザ(LD;Laser Diode)等の半導体発光素子を用い、これらの励起光源から生じた励起光を、蛍光体を含む発光部に照射することによって発生する蛍光を照明光として用いる発光装置の研究が盛んになってきている。このような発光装置の一例として特許文献1〜4が挙げられる。
特許文献1の発光装置は、蛍光体が分散された発光部の側面からレーザ光を照射して、当該発光部から白色光を放出する。特許文献2の発光装置は、蛍光結晶からなる蛍光材料の側面にレーザ光を照射して、当該蛍光材料の上面から、レーザ光とは異なる波長の2次光を放出する。特許文献3の発光装置は、単結晶または多結晶の蛍光体を利用したダウンコンバート材料の下面に短波長の1次光を照射して、当該ダウンコンバート材料の上面および側面から、当該1次光より長波長のダウンコンバートされた2次光を放出する。特許文献4の発光装置は、板状の蛍光体を用いた波長変換部材の側面に励起光を照射して、当該波長変換部材の上面から白色光を放出する。そして、特許文献4の車両用灯具は、当該発光装置と、所定の配光パターンを形成する光学系とを備える。
特開2014−82057号公報(2014年5月8日公開) 特開2010−251686号公報(2010年11月4日公開) 特表2013−539477号公報(2013年10月24日公表) 特開2013−187406号公報(2013年9月19日公開)
しかしながら、特許文献1では、発光部に蛍光体粒子以外の材料(樹脂)等が含まれる。すなわち、蛍光体粒子間に大きな空隙(すなわち蛍光体粒子以外の樹脂等の部材または空孔)が存在する。この場合、発光部の内部における励起光または蛍光の散乱が大きいため、発光部の側面から励起光を入射させる構成においては、発光部を均一に発光させることが困難である。また、発光部の大きさをある程度小さくした場合、または発光部から出射される光の発光パターンを、発光装置の外部において結像させる場合には特に、その投影像(投光パターン)には蛍光体粒子がまばらに存在することに起因した色ムラが発生する。
また、特許文献2〜4には、投光される照明光において、意図しない輝度ムラおよび色ムラが発生することを抑制するという課題もその解決方法についても一切開示されていない。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、投光される照明光において、意図しない輝度ムラまたは色ムラが発生することを抑制することが可能な照明装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る照明装置は、
励起光を出射する励起光源と、
上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発する発光部と、
上記発光部が発した蛍光を少なくとも含む照明光を投光する投光部と、を備え、
上記発光部は、小空隙蛍光部材からなり、
上記発光部は、上記励起光源が出射した励起光を入射する入射面と、上記照明光を出射する出射面と、を備え、
上記入射面と上記出射面とは互いに異なり、かつ互いに対向していない面であり、
上記小空隙蛍光部材は、内部に存在する空隙の幅が、0nm以上かつ上記励起光の波長の10分の1以下である部材である。
本発明の一態様によれば、投光される照明光において、意図しない輝度ムラまたは色ムラが発生することを抑制することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る照明装置の構成の一例を示す図である。 上記照明装置の発光部およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。 本発明の実施形態1に係る小空隙蛍光部材(蛍光体板)内における空隙の幅について説明するための概略図である。 本発明の実施形態2に係る照明装置の構成の一例を示す図である。 上記照明装置の発光部およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。 上記発光部の変形例を示す図である。 本発明の実施形態3に係る照明装置の構成の一例を示す図である。 上記照明装置の発光部およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。 本発明の実施形態4に係る照明装置の構成の一例を示す図である。 上記照明装置の発光部およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。 本発明の実施形態5に係る照明装置の構成の一例を示す図である。 上記照明装置の発光部およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。 上記発光部に形成される窪み部の構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態6に係る照明装置の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について、図1および図2に基づいて説明すれば以下の通りである。
<照明装置100の構成>
まず、図1および図2を参照して、本実施形態の照明装置100について説明する。図1は、照明装置100の構成を示す図である。また、図2は、本実施形態の発光部8およびその周辺の構成を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。
図1および図2に示すように、照明装置100は、レーザ素子1(励起光源)、光ファイバ2、光ファイバコンバイナ3、ヒートシンク4a、放熱フィン4b、光ファイバ固定部材5、支持台6、集光レンズ7、発光部8、遮光性部材9、反射防止コーティング膜10、半田材11および投光レンズ12(投光部、投影レンズ)を備えている。なお、主として、レーザ素子1、光ファイバ2の一部、光ファイバコンバイナ3、ヒートシンク4a、放熱フィン4bおよびレーザ素子1の駆動用の電源回路(不図示)によって半導体レーザユニットが形成される。また、投光レンズ12以外の構成により発光装置が形成される。
(レーザ素子1)
レーザ素子1は、レーザ光L1(励起光)を出射する励起光源として機能する発光素子である。レーザ素子1は、1チップに1つの発光点を有するものであってもよく、1チップに複数の発光点を有するものであっても良い。レーザ素子1は電極端子(不図示)を備え、当該電極端子には配線(不図示)が接続されている。レーザ素子1は、配線および電極端子を介して、駆動用の電源回路(不図示)に接続されている。
レーザ素子1は、直径5.6mmの金属パッケージに実装され、1個あたりの出力1.5Wで、波長450nmのレーザ光L1を発振する。なお、発振波長域はこれに限定されず、レーザ素子1は、420nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する、いわゆる青色近傍のレーザ光を発振してもよい。上記発振波長域は、発光部8に含める蛍光体の種類、または発光部8の入射面8aに設けられる蛍光体の種類等に応じて適宜選択すれば良い。
本実施形態では、照明装置100の励起光源として、3個のレーザ素子1を用いている。複数のレーザ素子1を用いることにより、励起強度を高めることができる。本実施形態では、上述した通り、レーザ素子1の出力は1個あたり1.5Wであるため、3個のレーザ素子1の出力の合計は4.5Wとなる。なお、レーザ素子1の個数は3個に限られず、その出力等に応じて決定すればよい。
また、レーザ素子1は、ヒートシンク4aと接続されている。ヒートシンク4aは、レーザ素子1で発生した熱を、放熱フィン4b等を介して放熱する。このため、ヒートシンク4aには、熱伝導率の高いアルミニウム等の金属材料を用いることが好ましい。
放熱フィン4bは、ヒートシンク4aに設けられており、ヒートシンク4aの熱を空気中に放熱させる放熱機構として機能する。放熱フィン4bは、複数の放熱板を有するものであり、大気との接触面積を増加させることにより放熱効率を高めている。なお、放熱フィン4bには、ヒートシンク4aと同様に、熱伝導率の高い材料を用いることが好ましい。
レーザ素子1は、レーザ光L1を出射するときに発熱するが、高温環境化では、その性能を十分に発揮できない。そこで、ヒートシンク4aおよび放熱フィン4bを設けることにより、レーザ素子1が高温になることを防止することができる。なお、レーザ素子1の放熱機構として、水冷機構や強制空冷機構等を用いても良い。
なお、本願の励起光源(特に、実施形態1〜5の励起光源)として、例えばLEDを用いることも可能である。
(光ファイバ2)
光ファイバ2は、レーザ素子1から出射されたレーザ光L1を、集光レンズ7を介して発光部8へと導く導光部材である。この光ファイバ2は、レーザ素子1から出射されたレーザ光L1を受け取る入射端部2aと、入射端部2aから入射したレーザ光L1を出射する出射端部2bとを有する。
光ファイバ2は、中心のコアを、当該コアよりも屈折率の低いクラッドで覆った2層構造をしている。コアは、レーザ光L1の吸収損失がほとんどない石英ガラス(酸化ケイ素)を主成分とするものである。クラッドは、コアよりも屈折率の低い石英ガラスまたは合成樹脂材料を主成分とするものである。例えば、光ファイバ2は、コアの径が200μm、クラッドの径が800μm、開口数NAが0.1の石英製の光ファイバである。光ファイバ2の構造、太さおよび材質は上述したものに限定されず、光ファイバ2の長軸方向に対して垂直な断面が矩形であっても、コアの当該断面が円形であっても良い。
本実施形態では、光ファイバ2は、入射端部2a側において、複数の光ファイバ2cを備えており、入射端部2aがレーザ素子1の発光点と対向するように、各レーザ素子1と光学的に結合されている。これらの複数の光ファイバ2cは、光ファイバコンバイナ3によって1本の光ファイバ2dに融着されている。レーザ素子1と光ファイバコンバイナ3との間で用いられる光ファイバ2cとしては、複数のレーザ素子1にそれぞれ光学的に結合された複数の光ファイバをバンドル状にしたバンドルファイバであってもよい。
また、光ファイバ2は、出射端部2b側において、1本の光ファイバ2dを備えており、出射端部2bが集光レンズ7と対向するように、集光レンズ7と光学的に結合されている。光ファイバ2dは、出射端部2b近傍において、光ファイバ固定部材5によって支持されている。この構成により、出射端部2bから出射されたレーザ光L1が、集光レンズ7を介して、発光部8へと導光される。
なお、全ての光ファイバ2が上記円形のコアの光ファイバである必要は必ずしもない。例えば、(i)レーザ素子1と光ファイバコンバイナ3との間で用いられる光ファイバ2は、光ファイバ2の上記断面が円形状であり、コアの径が100μm、クラッドの径が240μm、開口数NAが0.22の石英製のものであり、(ii)光ファイバコンバイナ3と光ファイバ固定部材5との間で用いられる光ファイバ2は、上記円形コア型の光ファイバであってもよい。また、円形のコアの光ファイバではなく、矩形のコアの光ファイバを用いてもよい。
また、光ファイバコンバイナ3を用いる必要は必ずしもなく、光ファイバ2として、例
えば、バンドルファイバを用いるだけであってもよい。この場合、入射端部2aが各レーザ素子1と対向するように配置され、出射端部2bが光ファイバ固定部材5によって束ねられてもよい。
さらに、光ファイバ2が複数本用いられる必要は必ずしもなく、1本であってもよい。この場合、レンズやミラー等の部材を用いて、複数のレーザ素子1から出射されたレーザ光L1を1本の光ファイバ2にカップリングさせても良い。また、レーザ素子1と発光部8とを光学的に結合する導光部材として光ファイバ2以外の部材を用いてもよく、導光部材の種類は限定されない。
(光ファイバコンバイナ3)
光ファイバコンバイナ3は、各レーザ素子1と対向するように配置された複数の光ファイバ2cを束ね、1本の光ファイバ2dに融着させることにより、光ファイバ2cおよび2dを光学的に結合するものである。
(光ファイバ固定部材5)
光ファイバ固定部材5は、光ファイバ2(本実施形態では光ファイバ2d)を支持するものであり、支持台6の表面に配置されている。光ファイバ固定部材5には、貫通孔(不図示)が設けられており、その貫通孔において光ファイバ2が貫入および固定されている。貫通孔は、光ファイバ2の光軸と、集光レンズ7の光軸とが略一致する位置に設けられている。
(支持台6)
支持台6は、その表面において発光部8を支持するものである。また、支持台6は、その表面において光ファイバ固定部材5を支持する。支持台6は、レーザ光L1および蛍光に対して高い反射率を有していることが好ましい。また、支持台6は、発光部8で発生した熱を効率良く放熱するために、高い熱伝導性を有していることが好ましい。すなわち、支持台6は、放熱性基板であることが好ましい。これらの観点から、支持台6はアルミニウムから構成されることが好ましいが、これに限らず、その他の金属またはセラミック等の他の材料から構成されてもよい。
(集光レンズ7)
集光レンズ7は、入射したレーザ光L1の光路を制御し、制御したレーザ光L1を収束光として、発光部8の入射面8aへと出射する導光部材である。集光レンズ7は、支持台6の表面の、光ファイバ固定部材5および発光部8の間に配置されている。集光レンズ7としては、例えば、直径2mmの非球面凸レンズ(ガラス製)が用いられる。
(発光部8)
発光部8は、レーザ素子1から出射されたレーザ光L1を受けて蛍光を発するものであり、支持台6の表面に固定されている。発光部8は、例えば、ガラスや樹脂等を含まない蛍光体(蛍光物質)のみから構成された板状部材(直方体形状の部材)である。本実施形態では、上記蛍光体として、単結晶の、Ceを賦活したイットリウムとアルミニウムとの複合酸化物からなるガーネット構造の蛍光体(YAG:Ce蛍光体)が用いられる。YAG:Ce蛍光体は、ピーク波長が約550nmである黄色の蛍光を発する。具体的には、このガーネット構造の蛍光体は、一般式(Y,Lu,Gd)(Al,Ga)12:Ceで表される材料系である。なお、上記一般式では、括弧内の元素の群のうち、少なくともいずれか1つが選択されればよい。このガーネット構造の蛍光体は、発光特性および熱伝導特性に優れた発光装置を実現することができる。
本実施形態では、単結晶のYAG:Ce蛍光体が用いられるが、これに限らず、内部に有する空隙の幅が、可視光線の波長の10分の1以下であるような、空隙が小さな板状の蛍光体(蛍光部材)を発光部8として用いることができる。具体的には、空隙の幅(空隙幅)は、0nm以上40nm以下であれば良い。
本願では、上記のような小さな空隙を有する蛍光体、または空隙を全く有さない蛍光体を、「小空隙蛍光部材(小空隙蛍光体板)」と定義する。換言すれば、上記小空隙蛍光部材とは、その内部に存在する空隙の幅が、可視光の波長の10分の1以下である部材(例えば、蛍光体板)を意味する。より具体的には、空隙の幅は、0nm以上かつ40nm以下である。すなわち、空隙の幅を記号tとして表せば、0nm≦t≦40nmである。そして、本願の発光部8は、小空隙蛍光部材から構成されるものと換言できる。
なお、上述の定義によれば、「小空隙蛍光部材」という用語の意味には、空隙が存在している(0nm<t≦40nmである)蛍光部材(蛍光体板)のみならず、空隙が存在していない(t=0nmである)蛍光部材もが包含されていることに留意されたい。すなわち、本発明の一態様において、「小空隙」という文言には、「空隙が存在していない」という意味が包含されている。
本願発明者らは、蛍光体結晶中の空隙の幅が40nm以下である場合、蛍光部材中での光の散乱がほとんど生じず、内部を光が導波することを実験的に見出した。すなわち、空隙の幅が40nm以下である場合、レーザ光L1および蛍光に対する散乱(内部散乱)効果は、全く発生しないか、または非常に発生しにくいことが、検討の結果、分かった。この「40nm」という値は、可視光線(約400nm以上800nm以下)の波長の10分の1以下に相当する。換言すれば、この「40nm」という値は、励起光(青色光の場合:420nm以上490nm以下)または蛍光(励起光より長波長の光)に比べ、10分の1程度かそれ以下に相当する。また、この値は、可視光線がミー散乱を生じさせる散乱体のサイズの下限値にほぼ一致する。すなわち、上記結果は、当該下限値以下となるとミー散乱が生じないという一般的な見解と合致する。
本願では、上述のように、実験的に見出されたこのような小さなサイズの空隙を有するか、もしくは空隙を全く有さない蛍光部材を「小空隙蛍光部材」と定義している。そして、このような小空隙蛍光部材は、本願のように発光部8の側面からレーザ光L1を入射し、発光部8の内部を均一に導波させることによって、発光部8を色ムラなく均一な輝度で発光させるのに適している。特に、発光部8は空隙を全く含まない材料(すなわち、空隙の幅が0である材料)で構成されることが好ましい。例えば単結晶の蛍光体がそのような材料に相当する。
また、上述の「空隙」とは、蛍光部材内の結晶間の隙間(換言すれば粒界)を意味する。一例として、空隙は、内部に空気のみが存在している空洞である。但し、空隙の内部には、何らかの異物(例:蛍光部材の原料であるアルミナ等)が入り込んでいてもよい。空隙は、内部の結晶の粒界またはボイド等が発光部8の形成過程でできる。
なお、上記異物としては、上記例の他、蛍光体以外の樹脂・ガラス・セラミック等の部材または不純物等を含む。上記異物がこれらの物質からなる場合であっても、空隙の幅は、上述のとおり0nm≦t≦40nmと小さい。そのため、発光部8は、蛍光体を樹脂等に分散させた発光部とは異なる構造となる。
また、上述の「空隙の幅」とは、蛍光部材内において隣接する結晶(結晶粒)間の距離の最大値を意味する。図3は、本実施形態に係る小空隙蛍光部材(蛍光体板)内における空隙の幅について説明するための概略図である。図3には、隣接する結晶間の距離として、距離d1〜d4が示されている。例えば、距離d1〜d4のうち、距離d1が最大の距離であれば、この距離d1が空隙の幅である。
なお、上述の距離d1〜d4を測定するためには、蛍光部材の断面を切り出した後に、光学顕微鏡、SEM(Scanning Electron Microscope,走査型電子顕微鏡)、またはTEM(Transmission Electron Microscope,透過型電子顕微鏡)等の測定機器によって、当該断面の観察像を得ればよい。当該観察像を解析することにより、距離d1〜d4を測定することができる。すなわち、空隙の幅を測定することが可能となる。
上記小空隙蛍光部材としては、例えば、上記単結晶のYAG:Ce蛍光体の他、多結晶のYAG:Ce蛍光体、または、単結晶もしくは多結晶のLuAG(ルテチウム・アルミニウム・ガーネット)蛍光体が用いられてもよい。すなわち、上記蛍光体は、単結晶または多結晶のガーネット構造の蛍光体であればよい。なお、上記蛍光体は、黄色の蛍光を発するものに限らず、レーザ光L1の発振波長域、または照明光L2の色に応じて、他の蛍光を発する単結晶または多結晶の蛍光体であってもよい。
ここで、本願において、「単結晶の蛍光体」とは、発光部8を構成する物質が蛍光物質のみであり、かつ全面に渡って結晶の面方位が揃っている状態を示す。この場合、発光部8には粒界が存在しないため、粒界部分に発生する空隙が存在せず、入射された励起光および発生した蛍光は発光部8の内部でほとんど散乱されない。また、本願において、「多結晶の蛍光体」とは、発光部8を構成する物質が蛍光物質のみであり、かつ内部で結晶の面方位が揃っていない状態を示す。この場合、発光部8には粒界が存在するものの、その粒界部分の空隙の幅が可視光線の波長の10分の1以下であれば、入射された励起光および発生した蛍光は発光部8の内部で散乱されにくい。すなわち、本願では、単結晶や多結晶等の、散乱が生じにくい板状の蛍光体を発光部としている。そのため、従来よりも照明光L2の明るさを向上させることができる。換言すれば、発光部8は、高輝度な照明光L2を出力することができる。
なお、単結晶の蛍光体は、多結晶の蛍光体に比べ熱伝導率が高い。そのため、単結晶の蛍光体を発光部8に用いた場合には、多結晶の蛍光体に比べ、発光部8で発生した熱を逃げやすくすることができる。これにより、発光部8の温度をより下げることができるので、発光部8における励起光から蛍光への変換効率を向上させることができる。それゆえ、単結晶の蛍光体を発光部8に用いた場合には、多結晶の蛍光体を用いた場合よりも、より高輝度な照明光L2を出力することができる。この点を考慮すれば、本願の発光部8として単結晶の蛍光体を用いることが好ましい。
また、上記「多結晶の蛍光体」には、蛍光体粒子を焼結して固めた「焼結体」も包含されるが、本願では単結晶・多結晶・焼結体に係らず、上記で説明した特徴を持つ「小空隙蛍光部材」を発光部8として用いることとする。
また、発光部8は、図2の(a)に示すように、レーザ素子1が出射したレーザ光L1を入射する入射面8aと、少なくとも発光部8で発した蛍光を出射する出射面8bと、を備えている。本実施形態では、集光レンズ7と対向する、発光部8の側面の1つ(図2では、x−z面に平行な面のうち、−y方向を向いた面)が入射面8aであり、発光部8の上面(図2では、x−y面に平行で+z方向を向いた面)が出射面8bである。すなわち、入射面8aおよび出射面8bは、互いに異なる面であり、かつ互いに対向していない面である。レーザ光L1は、入射面8aに入射され、発光部8の内部において+y方向に導光(伝播)される。レーザ光L1は、その伝播過程において、発光部8を構成するYAG:Ce蛍光体を励起し、黄色の蛍光を発生させる。そして、レーザ光L1および黄色の蛍光は、照明光L2として、出射面8bから放出される。
すなわち、発光部8では、(1)入射面8aに入射されたレーザ光L1の進行方向と、(2)入射面8aと異なる面であり、かつ入射面8aと対向していない出射面8bから出射された照明光L2の進行方向とは、互いに異なっている。なお、当該レーザ光L1または照明光L2の進行方向とは、レーザ光L1または照明光L2の放射分布のうち、最も光量が多い(光度が高い)方向を指す。本実施形態では、発光部8の側面(入射面8a)からレーザ光L1が入射し、発光部8の上面(出射面8b)から照明光L2が出射される。したがって、発光部8は、入射面と出射面とが対向する、所謂透過型の発光部ではない。なお、励起光が主に入射する面と、蛍光が外部に主に出射される面とが対向している発光部を、透過型の発光部と称する。
また、発光部8が上述の小空隙蛍光部材で構成されている場合、レーザ光L1および蛍光は、発光部8の内部において略均一に広がるように、発光部8の内部を伝播する。そのため、発光部8における照明光L2の発光形状は、出射面8bの形状(+z方向から−z方向に向かって発光部8を見たときの形状)に対応した形状となる。すなわち、照明光L2は、出射面8bの形状に対応した形状の投影像を形成する。
上記出射面8bの形状に対応した形状とは、出射面8bと同一の形状に限らず、出射面8bと略同一の形状も含む。例えば、出射面8bの形状が長方形の場合、長方形の各辺がぼやけた形状(例えば長方形を含む略楕円形状)を含む。また、本実施形態では、後述のように、遮光性部材9によって上記投影像の形状が規定される。したがって、本願において、遮光性部材9が出射面8bの一部に設けられている場合には、上記出射面8bの形状に対応した形状とは、後述の開口の形状(露出部分の形状)に対応した形状を指す。なお、遮光性部材9を設けない場合、または遮光性部材9が上記投影像の形状を規定しないように設けられている場合には、上記出射面8bの形状に対応した形状とは、出射面8bの形状自体に対応した形状を指す。
ここで、蛍光体粒子をガラス等に分散させた蛍光体含有ガラス層を発光部に用いた場合、その内部に離散的に分散された蛍光体粒子の分布は、投光レンズ12を介して、照明装置100の外部にそのまま投光されることになる。そのため、投光された照明光には色ムラ(本実施形態では、青色と黄色とのムラ)が生じる傾向がある。一方、本実施形態では、上述のように発光部8が小空隙蛍光部材から構成され、かつ入射面8aに入射されたレーザ光L1の進行方向と異なる進行方向に(すなわち、出射面8bから)照明光L2が出射される。そのため、発光部8の内部において、レーザ光L1と、当該レーザ光L1により励起された蛍光とを略均一に広がるように伝播させて、照明光L2として出射面8bから取り出すことができる。それゆえ、発光部8において離散的な発光(本実施形態では、黄色の蛍光)が生じることを防止することができるので、上記のような色ムラの発生を抑制することができる。
また、本実施形態では、黄色の蛍光体を発光部8に含め、450nm(青色)のレーザ光L1(または、420nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する、いわゆる青色近傍のレーザ光L1)を照射することで白色光(いわゆる、擬似白色光)が得られる。例えば、ヘッドランプの照明光は、所定の範囲の色度を有する白色にしなければならないことが、法律により規定されている。照明装置100は、白色光を照明光L2として投光することができるので、照明装置100をヘッドランプ(車両用前照灯)として適用することができる。
なお、例えば、小空隙蛍光部材として、緑色の蛍光体および赤色の蛍光体を発光部8に含め、青色または青色近傍のレーザ光L1を照射することで上記擬似白色を得てもよい。また、小空隙蛍光部材として、青色、緑色および赤色の蛍光体を発光部8に含め、405nmのレーザ光L1(すなわち、青紫色の励起光)を照射することにより、照明光L2として白色光を発生させてもよい。この場合、レーザ素子1は、青紫色の励起光を出射する。また、この場合には、発光部8から出射される照明光L2は、発光部8が励起した蛍光のみを含む。
また、照明光L2として白色光が発光部8から出射される必要は必ずしもない。例えば、発光部8を構成する蛍光体が1種類であり、レーザ光L1で励起された蛍光のみが発光部8から出射される構成であってもよい。上述のように、本実施形態では、発光部8が小空隙蛍光部材から構成され、かつ入射面8aに入射されたレーザ光L1の進行方向と異なる進行方向に照明光L2が出射される。そのため、発光部8において面内に分布を持った発光が生じることを防止することができる。それゆえ、発光部8から上記蛍光のみが出射された場合に、当該蛍光(すなわち照明光L2)において、意図しない輝度ムラが発生することを抑制することができる。
次に、小空隙蛍光部材の製造方法の一例を示す。小空隙蛍光部材が多結晶の蛍光体で構成される場合、まず、サブミクロンサイズの酸化物の粉末を原料として、液相法または固相法により蛍光体原料粉末を作成する。例えば、蛍光体原料粉末がYAG:Ce蛍光体である場合、酸化物は酸化イットリウム、酸化アルミニウム、および酸化セリウムなどである。その後、蛍光体原料粉末を金型などで成型し、真空焼結させる。
上述の方法を用いることで、空隙の幅が0nmより大きく、かつ40nm以下である発光部8が得られる。この発光部8は、空隙の幅が狭いため、熱伝導率が高くなる。このため、発光部8の温度は、高密度の励起光を照射しても上昇しにくい。したがって、発光部8の発光効率の低下を抑制することができるので、高輝度かつ高効率の発光装置を提供することができる。さらに、上述の方法によれば、発光部8が製品に近い形状で形成されるため、材料のロスが小さく、かつ加工に要する時間を短縮できる。すなわち、上述の方法は、高い量産性を有する。
また、発光部8が単結晶の蛍光体で構成される場合、発光部8を製造する方法の例としては、液相法、例えばCZ(Czochralski;チョクラルスキー)法が挙げられる。具体的には、まず、酸化物粉末を乾式混合などにより混合粉末にし、当該混合粉末をるつぼに入れて加熱することで、融液を作製する。次に、蛍光体の種結晶(例えばYAGの場合、YAG単結晶)を用意し、当該種結晶を上記融液に接触させた後、回転させながら引き上げる。この時、引き上げ温度は2000℃程度とする。これにより、<111>方向の単結晶インゴットを育成することができる。その後、当該インゴットを所望の大きさに切り出す。この時、切り出し方によっては、<001>または<110>方向の単結晶インゴットを得ることもできる。
上述の方法で得られた単結晶インゴットは、空隙がない(空隙の幅が0である)ため、多結晶の蛍光体で形成された発光部8と比較して、さらに熱伝導率が高くなる(10W/m・K程度)。このため、発光部8の温度は、高密度の励起光を照射した場合に、より上昇しにくくなる。したがって、単結晶の蛍光体から構成される発光部8は、多結晶の蛍光体から構成される発光部8に比べ、さらに発光効率の低下を抑制することができ、さらに高輝度および高効率の発光装置を提供することができる。さらに、上述の方法によれば、単結晶インゴットは、蛍光体の融点以上の温度で融液から作成されるため、高い結晶性を有する。すなわち、発光部8における欠陥が少なくなる。このため、発光部8の温度特性が向上し、温度の上昇による発光効率の低下が抑制される。
また、発光部8の出射面8bは、図2の(a)に示すように、複数の凹部と複数の凸部とが交互に形成された凹凸形状(粗面)を有している。本実施形態では、出射面8bの凹凸形状は、出射面8bを、薬品を用いた化学的なエッチング法、または物理的なエッチング法(例えばサンドブラスト法など)によってランダムに形成されている。また、上記凹凸形状において、互いに隣接する凹部および凸部の平均間隔(ピッチ)は、発光部8が発する蛍光のピーク波長よりも長く、例えば1μm以上である。なお、上記凹凸形状はランダムに形成されていなくてもよく、凹部および凸部が例えば周期的に形成されていてもよい。この場合、凹部および凸部の周期が上記ピッチとなる。
発光部8に小空隙蛍光部材を用いているため、発光部8の内部において、レーザ光L1および蛍光が横方向(x−y面内方向)にほとんど散乱されず伝播される。そのため、出射面8bに加工が施されない場合には、出射面8bからレーザ光L1および蛍光を効率的に取り出すことが困難である。本実施形態では、出射面8bに上記のような凹凸形状を設けた部分(粗面化された部分)が散乱因子となるため、レーザ光L1および蛍光を照明光L2として効率的に外部に放出させることができる。
ここで、本願においては、入射面8aに入射されたレーザ光L1の進行方向と、出射面8bから出射された照明光L2の進行方向とが互いに異なっている。発光部8が薄い平板状であり、かつ、入射面8aが薄い平板の側面であり、出射面8bがその平板の上面である場合、発光部8の内部を伝搬するレーザ光L1および蛍光は上面である出射面8bにて内部側で全反射を起こすため、内部を伝播するレーザ光および蛍光を出射面8bから外部へと効率的には取り出しにくい。したがって、出射面8bに散乱機能を有する構成を設けることは、発光部8の内部を伝播するレーザ光および蛍光を外部に効率的に取り出す点において非常に効果的である。
また、発光部8は、本実施形態では光ファイバ2および集光レンズ7を介して、レーザ素子1と離隔して設けられている。実施形態2、4,5では、集光レンズ7を介して、レーザ素子1と離隔して設けられている。なお、実施形態3、6おいては、レーザ素子1またはLED61が接触していてもよいし、僅かに離隔させていてもよい。
(遮光性部材9)
遮光性部材9は、出射面8bから出射される照明光L2の一部を遮光するものである。そして、上記投影像の形状は、遮光性部材9の形状によって規定される。具体的には、図2に示すように、遮光性部材9は、出射面8bの端部(角部)8cを覆うことにより、遮光性部材9により形成される、出射面8bにおける開口の形状を規定している。図2の(b)に示す斜線部分が、出射面8bのうち、遮光性部材9によって覆われている部分を示す。そして、出射面8bのうち、遮光性部材9によって覆われていない部分(露出部分)が上記開口である。すなわち、図2の(b)において、上記斜線部分および上記露出部分をあわせた領域が出射面8bである。
このように遮光性部材9を出射面8bの一部を覆うように設けることで、出射面8bの形状によらず、上記開口の形状により、発光部8における上記発光形状を制御することができる。また、上記開口の形状を、出射面8bにおける遮光性部材9の形状により制御することができる。すなわち、上記遮光性部材9の、出射面8bを覆っている部分の形状を変更するだけで、上記開口の形状を変更することができる。それゆえ、出射面8bから出射される照明光L2の投影像を任意の形状に変更することができる。また、出射面8bの端部から、意図しない照明光L2が出射されることを防止することができる。そのため、出射面8bの端部8cにおいて制御できないレーザ光L1および蛍光の散乱によって、発光部8から出射される照明光L2の発光分布に乱れが生じること(端部8cにおける異常散乱の影響)を抑制することができる。すなわち、照明光L2を、出射面8bの上記開口(所望の部分)以外から、発光部8の外部に出射されることを抑制することができる。
なお、遮光性部材9を設けない、または遮光性部材9が上記投影像の形状を規定しないように設けられている場合には、出射面8b自体の形状により、発光部8における上記発光形状を制御することができる。
本実施形態では、上記開口(露出部分)の大きさは0.5mm×1mmである。すなわち、発光部8の出射面8bの大きさは、少なくとも0.5mm×1mmよりも大きい。また、図2の(b)に示すように、上記開口の形状はx方向に長辺を有する長方形である。そのため、発光部8における上記発光形状は、略長方形となる。また、発光部8の厚さは、0.3mmである。なお、発光部8の大きさ、および上記開口の大きさは、照明装置100の用途等によって適宜設定することができる。
また、本実施形態では、遮光性部材9は、出射面8bの端部8cだけではなく、発光部8の、入射面8a以外の側面に設けられている。これにより、発光部8の側面から、意図しない照明光L2が出射されることを防止することができる。
また、遮光性部材9は、照明光L2を反射する反射性材料を含んでいる。具体的には、遮光性部材9の、発光部8の表面と対向する表面に、反射膜が設けられている。この反射膜は、例えばアルミニウム蒸着膜である。これにより、レーザ光L1を発光部8の内部へと反射することができるため、発光部8の発光効率を向上させることができる。なお、反射膜は、アルミニウム蒸着膜に限らず、誘電体多層膜等のHR(High Reflection)コート膜であってもよい。
なお、本実施形態では、遮光性部材9が、発光部8の入射面8a以外の側面を覆っているが、当該側面を覆う部材は、遮光性部材9とは別体であってもよい。この場合、遮光性部材9が出射面8bの端部8cに、上記反射性材料が上記側面にそれぞれ設けられる。
(反射防止コーティング膜10)
反射防止コーティング膜10は、発光部8の入射面8aに入射されるレーザ光L1の、入射面8aにおける反射を防止するものであり、入射面8aに設けられている。すなわち、入射面8aには反射防止コーティングが施されている。本実施形態では、反射防止コーティング膜10としては、例えば、無反射コーティング膜(AR(Anti Reflection)コーティング膜)、スパッタ法により積層された多層コーティング膜等の誘電体膜が用いられる。本実施形態では、反射防止コーティング膜10は、酸化アルミニウムで構成されている。
(半田材11)
半田材11は、図2の(a)に示すように、発光部8を支持台6に固定するものである。具体的には、半田材11は、発光部の裏面(発光部8の、出射面8bと対向する表面)を支持台6の表面に固定する。また、半田材11は金属製であるため、発光部8で発生した熱を支持台6に逃がすことができる。なお、放熱効果を考慮しなければ、半田材11の代わりに、非金属(例えば樹脂)の接着材を用いてもよい。
(投光レンズ12)
投光レンズ12は、発光部8から出射された照明光L2を透過し、照明装置100の外部に投光する投光用の凸レンズ(投光系)である。すなわち、投光レンズ12は、発光部8が発した蛍光を少なくとも含む照明光L2を投光するものである。本実施形態では、発光部8を透過したレーザ光L1と発光部8が発した蛍光とが照明光L2として投光される。投光レンズ12は、発光部8の出射面8bと対向するように配置されており、発光部8から出射された照明光L2を屈折させることで、所定の角度範囲に投光する。これにより、発光部8の内部を伝播し、発光部8から出射された照明光L2を、投光レンズ12からその外部(+z方向)へと投光することができる。
また、投光レンズ12は、出射面8bの形状に対応した形状の投影像を形成するように、照明光L2を投光する。上述のとおり、レーザ光L1および蛍光は、発光部8の内部において略均一に広がるように、発光部8の内部を伝播する。そのため、投光レンズ12は、出射面8bの形状(本実施形態では、上記開口の形状)に対応した形状の投影像を有する照明光L2を投光することができる。
<本実施形態の主な効果>
照明装置100では、発光部8から出射された蛍光を少なくとも含む照明光L2が、投光レンズ12によって投光される。発光部8は、小空隙蛍光部材からなり、かつ、入射面8aと出射面8bとは互いに異なり、かつ互いに対向していない面である。
そのため、蛍光体粒子を封止した発光部8を用いた場合と異なり、照明装置100は、発光部8から照明光L2を略均一に出射することができ、当該照明光L2を投光レンズ12から投光することができる。それゆえ、投光される照明光L2において、意図しない輝度ムラまたは色ムラが発生することを抑制することができる。
また、発光部8が小空隙蛍光部材からなっている場合、発光部8の内部にて散乱が生じにくい。出射面8bを粗面化することにより、発光部8の内部(具体的には、出射面8bの近傍)において上記散乱を生じさせることができる。それゆえ、発光部8が蛍光体のみからなる場合であっても、照明光L2を発光部8の外部に効率良く取り出すことができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図4〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図4は、照明装置200の構成の一例を示す図である。図5は、本実施形態の発光部8およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。図6は、本実施形態の発光部8の変形例を示す図である。
<照明装置200の構成>
本実施形態の照明装置200は、図4および図5に示すように、レーザ素子1、支持台6、集光レンズ7、発光部8、遮光性部材9、半田材11、レーザ素子固定部材21およびリフレクタ22(投光部)を備えている。リフレクタ22以外の構成により発光装置が形成される。
照明装置200は、レーザ素子固定部材21と、投光レンズ12に代えてリフレクタ22とを備えている点で、実施形態1の照明装置100とは異なる。また、発光部8の形状が、実施形態1の発光部8とは異なる。また、照明装置200は、光ファイバ2、光ファイバコンバイナ3および光ファイバ固定部材5を備えていない点で、照明装置100と異なる。すなわち、照明装置200では、レーザ素子1から出射されたレーザ光L1は、光ファイバ2を介さずに直接、集光レンズ7に入射される。また、反射防止コーティング膜10を備えていない。
(レーザ素子1)
本実施形態では、出力3Wで、波長450nmのレーザ光L1を発振する1個のレーザ素子1が、レーザ素子固定部材21に固定されている。なお、図示しないが、実施形態1と同様、レーザ素子1は、駆動用の電源回路に接続されているとともに、放熱フィンを有するヒートシンクに接続されている。
(レーザ素子固定部材21)
レーザ素子固定部材21は、発光部8の入射面8aがレーザ素子1と対向するようにレーザ素子1を支持するものであり、支持台6の表面に配置されている。また、レーザ素子固定部材21は、リフレクタ22を固定している。
(発光部8)
本実施形態の発光部8は、実施形態1の発光部8と同様、小空隙蛍光部材、具体的には単結晶のYAG:Ce蛍光体で構成された板状部材である。これに限らず、発光部8は、例えば、多結晶のYAG:Ce蛍光体、または、単結晶もしくは多結晶のLuAG蛍光体であってもよい。なお、発光部8に用いられる蛍光体は、黄色の蛍光を発するものに限らず、レーザ光L1の発振波長域、または照明光L2の色に応じて、他の蛍光を発する単結晶または多結晶の蛍光体であってもよい。
また、図5の(a)に示すように、入射面8aは、反射防止コーティング膜10が設けられる代わりに、モスアイ構造(同図の点線)を有している。これにより、入射面8aにおけるレーザ光L1の反射を抑制することができるので、レーザ光L1の利用効率を向上させることができる。
ここで、モスアイ構造とは、複数の凹部と複数の凸部とが交互に形成された凹凸形状であるが、凹部および凸部のピッチがレーザ光L1のピーク波長よりも短い。このピッチとは、凹部および凸部が周期的に設けられている場合には、その周期を指し、ランダムに設けられている場合には、その平均間隔を指す。本実施形態では、入射面8aは、モスアイ構造として、ピッチが150nm未満で、高さ数百nmの微細な凹凸形状を有している。
また、図5の(a)および(b)に示すように、出射面8bには、発光部8から出射される照明光L2を回折する複数の溝(図5の(a)に示す凹部、図5の(b)に示す点線)が形成されている。本実施形態では、上記複数の溝が回折格子として機能し、特に、出射面8bを、発光部8の面内を導波する光を出射面8b側に回折するように設定された回折格子とすることが好ましい。図5に示すように、上記複数の溝は、y方向に周期的に、ストライプ状に設けられている。換言すれば、遮光性部材9は、出射面8bがストライプ状である、上記開口の形状を規定している。なお、図5の(b)に示す斜線部分が、出射面8bのうち、遮光性部材9によって覆われている部分を示す。特に、光が発光部の上面と大凡平行に進行する本願のような平板状の発光部8においては、出射面8bを、回折格子のピッチがブラッグ波長の4倍となる2次の回折格子とすることにより、発光部8の内部においてy方向に伝播されたレーザ光L1および蛍光を、±y方向に反射するとともに、±z方向に回折させることができる。
また、本実施形態では、上記開口の大きさは、0.2mm×1mmである。すなわち、出射面8bの大きさは、少なくとも0.2mm×1mmよりも大きい。また、図5の(b)に示すように、上記開口の形状はy方向に長辺を有する長方形である。そのため、発光部8における上記発光形状は、略長方形となる。また、発光部8の厚さは、0.3mmである。
ここで、上記複数の溝を2次の回折格子として機能させる場合、単結晶のYAG:Ce蛍光体から青色の波長域の光を出射させるためには、当該複数の溝が形成するピッチは約0.25μmとなる。また、単結晶のYAG:Ce蛍光体から黄色の波長域の光を出射させるためには、当該複数の溝が形成するピッチは約0.3μmとなる。この点を考慮し、本実施形態では、上記複数の溝のピッチrは、0.25μm以上0.3μm以下である(またはこの範囲でピッチrが変調される)ことが好ましい。特に、ピッチrは、0.25μmおよび0.3μmの中間値0.275μmまたはその近傍の値であることが好ましい。
上記複数の溝の形状は、図5の(a)に示すように、略サイン波形状であるが、これに限らず、発光部8から出射される照明光L2を回折できれば、任意の形状を選択することができる。また、上記複数の溝は、電子ビーム露光法や二光束干渉露光法などの公知の方法によるパターンの形成(マスク形成)とドライエッチング法等による選択的エッチングとの組み合わせにより形成することができる。
このように、出射面8bに回折格子として機能する複数の溝が形成されることにより、発光部8から出射される照明光L2が回折されるので、発光部8から照明光L2を、+z方向に効率良く取り出すことができる。
なお、上記複数の溝は回折格子として機能するため、微小な構造である。そのため、リフレクタ22(または実施形態1の投光レンズ12)等の投光部から投光された照明光L2が形成する投影像(投光パターン)には反映されない。
(本実施形態の発光部8の変形例)
発光部8に上記複数の溝を設ける場合、y方向にのみ周期的に設ける必要は必ずしもない。図6の(a)および(b)に示すように、上記複数の溝は、x方向に周期的に設けられてもよい。図6に示すように、上記複数の溝において、X方向のピッチとY方向のピッチとが略一致しているが、当該2つのピッチが一致している必要は必ずしもない。ただし、照明光L2を+z方向に効率良く取り出すことを考慮すれば、上記複数の溝は2次の回折格子として機能することが好ましい。また、図6の(b)に示すように、上記複数の溝が形成されたときの凸部の形状はピラミッド形状となっているが、照明光L2を効率良く取り出せれば、その形状は任意に設定することができる。なお、上記複数の溝は、x方向にのみ設けられてもよい。
(リフレクタ22)
リフレクタ22は、発光部8から出射された照明光L2を反射し、照明装置200の外部に投光する凹面鏡(投光系)である。すなわち、リフレクタ22は、発光部8が発した蛍光を少なくとも含む照明光L2を投光するものである。このリフレクタ22は、例えば、金属薄膜がその表面に形成された部材であっても良く、金属製の部材であっても良い。
リフレクタ22は、放物線の対称軸を回転軸として、当該放物線を回転させることによって形成される反射曲面を、上記の回転軸に平行な平面で切断することによって得られる部分曲面の少なくとも一部をその反射曲面に含んでいるパラボラミラー(パラボラリフレクタ)である。本実施形態では、リフレクタ22は、発光部8から放出された照明光L2を投光する方向に、半円形の開口部を有するハーフパラボラミラーである。
リフレクタ22のほぼ焦点の位置に配置された発光部8から出射された照明光L2は、リフレクタ22によって、平行に近い光線束を形成して開口部から+y方向に投光される。これにより、照明光L2を狭い立体角内に効率的に投光することができる。
また、実施形態1と同様、リフレクタ22は、出射面8bの形状に対応した形状の投影像を形成するように、照明光L2を投光する。それゆえ、出射面8bの形状(本実施形態では、上記開口の形状)に対応した形状の投影像を有する照明光L2を投光することができる。
なお、リフレクタ22は、円形の開口部を有するフルパラボラミラー、またはその一部を含むものであっても良い。また、パラボラミラー以外にも、楕円面を有するもの(楕円ミラー)や自由曲面形状を有するもの(自由曲面ミラー)、または、マルチファセット化されたもの(マルチファセットミラー、マルチリフレクタ)を用いることができる。また、これらのミラーを任意に組み合わせたものを、リフレクタ22として採用してもよい。さらに、リフレクタ22の一部に曲面ではない部分を含めても良い。また、リフレクタ22は、発光部8における上記発光形状を拡大投影するようなものであっても良い。また、リフレクタ22は、凹面鏡とレンズとを組み合わせたものであっても良い。
(本実施形態の主な効果)
照明装置200は、実施形態1と同様、発光部8としての小空隙蛍光部材から出射された照明光L2をリフレクタ22によって投光することにより、意図しない輝度ムラまたは色ムラの発生が抑制された照明光L2を外部に投光することができる。また、出射面8bに複数の溝を設けることにより、実施形態1と同様、発光部8から出射される照明光L2を散乱させることができるので、発光部8の外部に効率良く取り出すことができる。
また、複数の溝を設けることによって、発光部8から出射される照明光L2は回折される。それゆえ、発光部8の外部にさらに効率良く取り出すことができる。
また、入射面8aにモスアイ構造を設けているので、入射面8aにおけるレーザ光L1の反射を抑制でき、発光部8の発光効率を高めることができる。
〔実施形態3〕
本発明の他の実施形態について、図7および図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図7は、照明装置300の構成の一例を示す図である。図8は、本実施形態の発光部8およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。
<照明装置300の構成>
本実施形態の照明装置300は、図7および図8に示すように、レーザ素子1、支持台6、発光部8、遮光性部材9、反射防止コーティング膜10、半田材11、投光レンズ12およびレーザ素子固定部材21を備えている。投光レンズ12以外の構成により発光装置が形成される。
照明装置300は、リフレクタ22に代えて投光レンズ12を備えている点で、実施形態2の照明装置200とは異なる。また、反射防止コーティング膜10を備えており入射面8aがモスアイ構造を有していない点で、かつ集光レンズ7を備えていない点で、照明装置200と異なる。また、発光部8の形状および蛍光体が、実施形態1の発光部8とは異なる。
(レーザ素子1)
本実施形態では、実施形態2と同様、出力3Wで、波長450nmのレーザ光L1を発振する1個のレーザ素子1が、レーザ素子固定部材21に固定されている。また、レーザ素子1は、反射防止コーティング膜10の近傍に(すなわち、発光部8の近傍に)配置されている。すなわち、照明装置300では、レーザ素子1から出射されたレーザ光L1は、光ファイバ2や集光レンズ7等の光学系を介さずに直接、発光部8に入射される。
(発光部8)
本実施形態の発光部8は、小空隙蛍光部材、具体的には多結晶のYAG:Ce蛍光体で構成された板状部材である。これに限らず、発光部8は、例えば、単結晶のYAG:Ce蛍光体、または、単結晶もしくは多結晶のLuAG蛍光体であってもよい。なお、発光部8に用いられる蛍光体は、黄色の蛍光を発するものに限らず、レーザ光L1の発振波長域、または照明光L2の色に応じて、他の蛍光を発する単結晶または多結晶の蛍光体であってもよい。
入射面8aには、実施形態1と同様、レーザ光L1の反射を防止する反射防止コーティング膜10が設けられている。ただし、本実施形態の反射防止コーティング膜10は、酸化珪素で構成される。出射面8bには、図8の(a)に示すように、実施形態1と同様、照明光L2を散乱させる凹凸形状が形成されている。
また、図8の(a)に示すように、発光部8の、入射面8aから遠ざかる方向の厚さは、入射面8aから遠ざかるに従い厚くなっている。すなわち、発光部8の上記厚さは、上記方向に徐々に厚くなるような厚さ分布を有している。この入射面8aから遠ざかる方向(+y方向)は、入射面8aに入射されるレーザ光L1の入射方向(進行方向)と略一致している。
レーザ光L1が発光部8の内部を伝播するとき、レーザ光L1は、入射面8aから遠ざかるに従い減衰する。入射面8aから遠ざかるほど上記厚さを厚くすることにより、入射面8aから遠ざかるほど蛍光体の量を増やすことができる。それゆえ、レーザ光L1が減衰しても、その分蛍光体の量が増えるため、照明光L2の輝度分布(y方向の照明光L2の発光分布)を略均一にすることができる。
また、図8の(b)に示すように、上記開口の形状が、自動車のすれ違い用前照灯(ロービーム)の配光パターン(投光パターン)に対応した形状(当該配光パターンと略相似な形状)となるように、遮光性部材9の、出射面8bを覆う部分の形状が規定されている。なお、図8の(b)に示す斜線部分が、出射面8bのうち、遮光性部材9によって覆われている部分を示す。
この場合、投光レンズ12は、発光部8から出射された照明光L2を路面に投光することにより、上記投影像として、上記すれ違い用前照灯の配光パターンを形成することができる。そして、照明装置300を上記すれ違い用前照灯に適用することができる。
なお、遮光性部材9を設けない場合、または遮光性部材9が上記投影像の形状を規定しない場合には、上記出射面8bの形状自体が自動車のすれ違い用前照灯の配光パターンに対応した形状とすることができる。
このように、上記開口の形状(または出射面8b自体の形状)を、上記すれ違い用前照灯の配光パターン等の複雑な配光パターンに対応させることができる。すなわち、上記開口の形状を複雑な多角形とすることができる。しかし、本願の上記開口の形状(または出射面8b自体の形状)は、長方形(例えば実施形態1,2)や正方形(例えば実施形態3〜6)等の単純な形状であってもよいし、円形、楕円形等であってもよい。すなわち、様々な配光パターンに合わせて、上記開口の形状を任意に変更してもよい。これにより、発光部8における上記発光形状を、任意の形状とすることができる。それゆえ、本願の発光部8を備えた照明装置を、様々な照明装置に適用可能である。
また、本実施形態では、出射面8bの大きさは、少なくとも上記開口の大きさよりも大きい。また、発光部8の厚さは、0.1mm(入射面8aと対向する側面側の最も厚い箇所)である。
<本実施形態の主な効果>
照明装置300は、実施形態1と同様、小空隙蛍光部材で構成された発光部8および投光レンズ12によって、意図しない輝度ムラまたは色ムラの発生が抑制された照明光L2を外部に(+z方向)投光することができる。また、出射面8bに粗面を形成することにより、実施形態1と同様、発光部8の外部に効率良く取り出すことができる。
また、発光部8の上記厚さが入射面8aから遠ざかるに従い厚くなっている。そのため、照明光L2の輝度分布を略均一にすることができる。
また、上記開口または出射面8bの形状を、自動車のすれ違い用前照灯の配光パターンに対応した形状とすることにより、照明装置300をすれ違い用前照灯に適用することができる。
〔実施形態4〕
本発明の他の実施形態について、図9および図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図9は、照明装置400の構成の一例を示す図である。図10は、本実施形態の発光部8およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。
<照明装置400の構成>
本実施形態の照明装置400は、図9および図10に示すように、レーザ素子1、支持台6、集光レンズ7、発光部8、遮光性部材9、半田材11、投光レンズ12、レーザ素子固定部材21、リフレクタ22および蛍光体粒子42を備えている。投光レンズ12およびリフレクタ22以外の構成により発光装置が形成される。
照明装置400では、発光部8の形状およびその周辺構成が、実施形態2の発光部8の形状およびその周辺構成とは異なる。また、照明装置400は、リフレクタ22の照明光L2の投光先に投光レンズ12を備えている。照明装置400のそれ以外の構成は、実施形態2の照明装置200と同一である。
(発光部8)
本実施形態の発光部8は、小空隙蛍光部材、具体的には単結晶のYAG:Ce蛍光体で構成された板状部材である。これに限らず、発光部8は、例えば、多結晶のYAG:Ce蛍光体、または、単結晶もしくは多結晶のLuAG蛍光体であってもよい。
また、図10の(a)に示すように、入射面8aは、実施形態2と同様、モスアイ構造を有している(同図の点線)。これにより、入射面8aにおけるレーザ光L1の反射を抑制することができる。なお、発光部8に用いられる蛍光体は、黄色の蛍光を発するものに限らず、レーザ光L1の発振波長域、または照明光L2の色に応じて、他の蛍光を発する単結晶または多結晶の蛍光体であってもよい。
また、図10の(a)に示すように、出射面8bには、上記各実施形態のように、凹凸形状や複数の溝等を形成するための加工がなされていない。すなわち、出射面8bは、面一の形状である。その代りに、出射面8bには、発光部8を透過した励起光を受けて発光する蛍光体粒子42が設けられている。すなわち、出射面8bには、発光部8に用いられる単結晶または多結晶の蛍光体ではなく、粒子状の蛍光体からなる粒子層が設けられている。
上述のように、発光部8に小空隙蛍光部材である単結晶または多結晶の蛍光体を用いているため、当該内部において、レーザ光L1および蛍光が横方向(x−y面内方向)にほとんど散乱されず伝播される。そのため、出射面8bに加工が施されない場合には、出射面8bからレーザ光L1および蛍光を効率的に取り出すことが困難である。しかし、出射面8bに蛍光体粒子42を設けることにより、当該蛍光体粒子42によって出射面8bの上に凹凸形状を形成することができる。そのため、発光部8から出射された照明光L2を蛍光体粒子42によって散乱することができ、当該照明光L2を発光部8から効率良く取り出すことができる。
本実施形態では、上記蛍光体粒子42として、レーザ素子1から出射されたレーザ光L1(青色光)により励起されて赤色の蛍光を発するCASN蛍光体が用いられている。そして、スプレーコーティング法などの公知の方法を用いて、粒子状のCASN蛍光体を出射面8bに堆積させて、当該粒子状のCASN蛍光体を出射面8bの上に敷き詰めることにより、当該CASN蛍光体を出射面8bに設けている。
このように、上記蛍光体粒子42としてCASN蛍光体を用いることにより、発光部8を構成するYAG:Ce蛍光体から出射された黄色の蛍光に、CASN蛍光体から出射された赤色の蛍光を混合させることができる。そのため、照明光L2としての白色光に赤味成分を追加することができるため、照明光L2の演色性を向上させることができる。すなわち、照明装置400は、演色性に優れた白色光(照明光L2)を投光することができる。
なお、上記蛍光体粒子42としてCASN蛍光体を用いる必要は必ずしもなく、その他の赤色を発光する蛍光体(例えば、sCASN蛍光体)を用いてもよい。また、演色性を考慮しなければ、上記蛍光体粒子42として赤色の蛍光を発する蛍光体を用いる必要は必ずしもない。例えば、上記蛍光体粒子42として、粒子状のYAG:Ce蛍光体を用いてもよい。
また、本実施形態では、上記開口の大きさは、0.5mm×0.5mmである。すなわち、出射面8bの大きさは、少なくとも0.5mm×0.5mmよりも大きい。また、発光部8の厚さは、0.2mmである。また、図10の(b)に示すように、上記開口の形状は正方形である。すなわち、発光部8における上記発光形状は、略正方形の形状となる。
(投光レンズ12およびリフレクタ22)
投光レンズ12およびリフレクタ22は、発光部8から出射された蛍光を含む照明光L2を照明装置400の外部に投光するものである。
具体的には、リフレクタ22は、発光部8から出射された蛍光を含む照明光L2を反射し、開口部と対向して設けられた投光レンズ12へと導光する。この点、本実施形態のリフレクタ22は導光機能を有するともいえる。投光レンズ12は、リフレクタ22から出射された照明光L2を透過し、照明装置400の外部に(+y方向に)投光する。これにより、リフレクタ22から出射された照明光L2を投光する角度範囲を制御することができる。また、照明装置400をプロジェクション型投光器として実現することができる。
また、実施形態1と同様、リフレクタ22は、出射面8bの形状に対応した形状の投影像を形成するように、照明光L2を投光する。それゆえ、出射面8bの形状(本実施形態では、上記開口の形状)に対応した形状の投影像を有する照明光L2を投光することができる。
<本実施形態の主な効果>
照明装置400は、実施形態1と同様、小空隙蛍光部材で構成された発光部8および投光レンズ12によって、意図しない輝度ムラまたは色ムラの発生が抑制された照明光L2を外部に投光することができる。また、出射面8bに蛍光体粒子42を設けることにより、実施形態1と同様、発光部8から出射される照明光L2を散乱させることができるので、発光部8の外部に効率良く取り出すことができる。
〔実施形態5〕
本発明の他の実施形態について、図11〜図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図11は、照明装置500の構成の一例を示す図である。図12は、本実施形態の発光部8およびその周辺の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。図13は、窪み部51の構成の一例を示す図である。
<照明装置500の構成>
本実施形態の照明装置500は、図11および図12に示すように、レーザ素子1、支持台6、集光レンズ7、発光部8、遮光性部材9、半田材11、投光レンズ12、レーザ素子固定部材21および蛍光体粒子42を備えている。投光レンズ12以外の構成により発光装置が形成される。
照明装置500は、発光部8の形状および蛍光体が実施形態1の発光部8とは異なる。また、発光部8の周辺構成についても、実施形態1の発光部8の周辺構成とは異なる。それ以外の発光装置を構成する部材は、実施形態2の発光装置を構成する部材と同一である。また、実施形態2とは異なり、リフレクタ22ではなく投光レンズ12を備えている。
(発光部8)
本実施形態の発光部8は、小空隙蛍光部材、具体的には単結晶のLuAG蛍光体で構成された板状部材である。このLuAG蛍光体も、実施形態1で述べたガーネット構造の蛍光体の一種である。発光部8は、単結晶のLuAG蛍光体に限らず、例えば、多結晶のLuAG蛍光体、または、単結晶もしくは多結晶のYAG:Ce蛍光体で構成されてもよい。なお、発光部8に用いられる蛍光体は、黄色の蛍光を発するものに限らず、レーザ光L1の発振波長域、または照明光L2の色に応じて、他の蛍光を発する単結晶または多結晶の蛍光体であってもよい。
図12および図13に示すように、入射面8aには、その内部において、レーザ素子1から出射されたレーザ光L1を受光する窪み部51が形成されている。これにより、窪み部51の内部で反射したレーザ光L1を、その内部において、再び発光部8へと入射させることが可能となるため、発光部8に吸収されなかったレーザ光L1がレーザ素子1側に反射されることを抑制することができる。それゆえ、レーザ光L1の利用効率を向上させることができる。
窪み部51は、入射面8aの、レーザ光L1の入射位置に形成される。すなわち、窪み部51にレーザ素子1から出射されたレーザ光L1が入射されるように、レーザ素子1および発光部8の相対的な位置関係が規定されている。本実施形態では、窪み部51は、図13に示すように、入射位置側については、略正方形の、レーザ光L1を受光する開口部を有する略直方体形状となっている。また、窪み部51の、入射位置から遠い部分は、略直方体形状の底面(開口部)の大きさおよび形状と略同一の底面を有する三角錐形状となっている。すなわち、窪み部51の先端部は、先細り形状となっている。窪み部51の形状はこれに限らず、レーザ光L1を受光し、かつその内部で反射したレーザ光L1が再び入射しやすい構成(レーザ光L1が、その内部で多重散乱しても窪み部51の外部には出てこない構成)であればよい。
なお、窪み部51の内面に、凹凸形状を設けてもよい。この場合、窪み部51の内部で反射したレーザ光L1を、凸部にて受光しやすくすることができる。そのため、レーザ光L1の利用効率をさらに向上させることができる。
また、図12の(a)に示すように、発光部8の、入射面8aから遠ざかる方向の厚さは、入射面8aから遠ざかるに従い薄くなっている。すなわち、発光部8の上記厚さは、上記方向に徐々に薄くなるような厚さ分布を有しており、さらに換言すれば、発光部8の形状(層厚分布)が楔形である。この入射面8aから遠ざかる方向(+y方向)は、入射面8aに入射されるレーザ光L1の入射方向(進行方向)と略一致している。
レーザ光L1が発光部8の内部を伝播するとき、レーザ光L1は、入射面8aから遠ざかるに従い減衰する。入射面8aから遠ざかるほど上記厚さを薄くなっているため、入射面8aから遠ざかるほど蛍光体の量が減少する。それゆえ、入射面8a付近から出射される照明光L2の輝度が最も高くなり、上記方向に向かうにつれて照明光L2の輝度が小さくなる。そして、入射面8aから最も離隔した位置付近において、照明光L2の輝度が最も小さくなる。このように、照明装置500は、投光領域における照明光L2の輝度分布が不均一となるように制御することができる。それゆえ、このような輝度分布が要求される照明装置に、有効に使用することができる。例えば、照明装置500を自動車の前照灯(ヘッドランプ)として使用した場合、水平線よりわずかに下方を最も明るく照らす必要があるすれ違い用前照灯(ロービーム)として好適に使用することができる。
また、図12の(a)および(b)に示すように、出射面8bには、実施形態4と同様、発光部8を透過したレーザ光L1を受けて発光する蛍光体粒子42が設けられている。すなわち、出射面8bは、面一の形状である。これにより、出射面8bを加工せずとも、照明光L2を発光部8から効率良く取り出すことができる。
また、本実施形態では、上記蛍光体粒子42としてsCASN蛍光体を用いている。そのため、実施形態4と同様、発光部8を構成するLuAG蛍光体から出射された黄色の蛍光に、sCASN蛍光体から出射された赤色の蛍光を混合させることができる。それゆえ、照明装置500は、演色性に優れた白色光(照明光L2)を投光することができる。
なお、上記蛍光体粒子42としてsCASN蛍光体を用いる必要は必ずしもなく、その他の赤色を発光する蛍光体(例えば、CASN蛍光体)を用いてもよい。また、演色性を考慮しなければ、上記蛍光体粒子42として赤色の蛍光を発する蛍光体を用いる必要は必ずしもない。例えば、上記蛍光体粒子42として、粒子状のYAG:Ce蛍光体を用いてもよい。また、粒子状のsCASN蛍光体の出射面8bへの設置方法は、実施形態4と同様である。
また、本実施形態では、上記開口の大きさは、1.0mm×1.0mmである。すなわち、出射面8bの大きさは、少なくとも1.0mm×1.0mmよりも大きい。また、発光部8の厚さは、0.3mm(入射面8a側の最も厚い箇所)である。また、図12の(a)に示すように、上記開口の形状は正方形である。すなわち、発光部8における上記発光形状は、略正方形の形状となる。
<本実施形態の主な効果>
照明装置500は、実施形態1と同様、小空隙蛍光部材で構成された発光部8および投光レンズ12によって、意図しない輝度ムラまたは色ムラの発生が抑制された照明光L2を外部に(+z方向に)投光することができる。また、出射面8bに蛍光体粒子42を設けることにより、実施形態4と同様、発光部8の外部に効率良く取り出すことができる。
また、入射面8aには、窪み部51が形成されているため、レーザ光L1の利用効率を向上させることができる。
また、発光部8の上記厚さが入射面8aから遠ざかるに従い薄くなっている。そのため、投光領域における照明光L2の輝度分布が不均一であることが要求される照明装置に、照明装置500を有効に使用することができる。
〔実施形態6〕
本発明の他の実施形態について、図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。図14は、照明装置600の構成の一例を示す図であり、(a)はその側面図、(b)はその上面図である。
<照明装置600の構成>
本実施形態の照明装置600は、図14に示すように、支持台6、発光部8、LED61(励起光源)、散乱粒子62およびリフレクタ63(投光部)を備えている。なお、図示していないが、実施形態1と同様、発光部8は、半田材11を介して支持台6に固定されている。リフレクタ63以外の構成により発光装置が形成される。
(支持台6)
本実施形態の支持台6は、発光部8の他、LED61およびリフレクタ63を固定する部材である。また、支持台6が金属製の場合、LED61および発光部8において生じた熱を効率良く逃がすことができる。
(LED61)
LED61は、励起光を出射する励起光源として機能する発光素子である。LED61は、1チップに1つの発光点を有するものであってもよく、1チップに複数の発光点を有するものであっても良い。LED61は電極端子(不図示)を備え、当該電極端子には配線(不図示)が接続されている。LED61は、配線および電極端子を介して、駆動用の電源回路(不図示)に接続されている。
LED61は、波長450nmの励起光(実施形態1のレーザ光L1に相当)を発光する。なお、発光波長域はこれに限定されず、LED61は、420nm以上490nm以下の波長範囲にピーク波長を有する、いわゆる青色近傍の励起光を発光してもよい。上記発振波長域は、発光部8に含める蛍光体の種類、または発光部8の入射面8aに設けられる蛍光体の種類等に応じて適宜選択すれば良い。
また、本実施形態では、LED61として、エッジエミッション型青色LEDを用いているが、これに限らず、他の構造を有するLEDであってもよい。
本実施形態では、照明装置100の励起光源として、4個のLED61を用いている。各LED61は、それぞれの発光点が、直方体形状である発光部8の4つすべての側面のそれぞれに対向するように配置されている。このように、複数のLED61を用いることにより、励起強度を高めることができる。なお、レーザ素子1の個数は4個に限られず、その出力等に応じて決定すればよい。例えば、4つの側面のそれぞれに対向するように、2つずつLED61を備えてもよいし、1つの側面に対向するように1つのLED61を備えてもよい。
なお、本実施形態では、励起光源としてLED61を用いているが、レーザ素子1を用いてもよい。
(発光部8)
本実施形態の発光部8は、小空隙蛍光部材、具体的には多結晶のYAG:Ce蛍光体で構成された板状部材である。これに限らず、発光部8は、例えば、単結晶のYAG:Ce蛍光体、または、単結晶もしくは多結晶のLuAG蛍光体であってもよい。なお、発光部8に用いられる蛍光体は、黄色の蛍光を発するものに限らず、励起光の発振波長域、または照明光L2の色に応じて、他の蛍光を発する単結晶または多結晶の蛍光体であってもよい。
また、入射面8aには、モスアイ構造や反射防止コーティング膜10等の、励起光の反射を防止する構成は設けられていないが、当該構成が設けられていてもよい。また、側面の全てに対向するようにLED61が設けられない場合には、LED61と対向する側面以外の側面には、励起光および蛍光を反射する反射膜が設けられてもよい。
また、図14の(a)および(b)に示すように、出射面8bには、発光部8から出射される照明光L2を散乱する散乱粒子62が設けられている。すなわち、出射面8bは面一の形状であり、かつ、出射面8bには、発光部8に用いられる単結晶または多結晶の蛍光体ではなく、粒子状の散乱材からなる粒子層が設けられている。これにより、出射面8bを加工せずとも、散乱粒子62によって出射面8bの上に凹凸形状を形成することができる。それゆえ、照明光L2を散乱粒子62によって散乱させることができる。それゆえ、照明装置600は、照明光L2を発光部8から効率良く取り出すことができる。
本実施形態では、散乱粒子62として、例えばアルミナを用いている。また、散乱粒子62は、スプレーコーティング等の公知の方法を用いて、散乱粒子62を出射面8bに堆積させることにより、出射面8bに設けられる。
また、本実施形態では、出射面8bの大きさは、5.0mm×5.0mmである。また、発光部8の厚さは、1.0mmである。また、図14の(b)に示すように、出射面8bの形状は正方形である。すなわち、発光部8における上記発光形状は、略正方形の形状となる。
なお、発光部8における上記発光形状を規定するために、出射面8bの一部に、遮光性部材9が設けられてもよい。この場合、上記開口の大きさが5.0mm×5.0mmとなり、出射面8bの大きさは少なくとも当該開口の大きさよりも大きい。また、上記開口の形状を正方形とすることができる。また、LED61と対向する側面以外の側面が存在する場合には、当該LED61が対向しない側面には、遮光性部材9が設けられてもよい。
(リフレクタ63)
リフレクタ63は、リフレクタ22と同様、発光部8から出射された蛍光を含む照明光L2を反射し、照明装置600の外部に投光するリフレクタ(投光系)である。リフレクタ63は、リフレクタ22を、円形の開口部を有するパラボラミラー(フルパラボラミラー)として使用したものである。
また、発光部8は、リフレクタ63のほぼ焦点の位置に配置されるように、支持台6に固定されているので、照明光L2の少なくとも一部は、リフレクタ22によって、平行に近い光線束を形成して開口部から+z方向に投光される。
また、実施形態1と同様、リフレクタ63は、出射面8bの形状(遮光性部材9により開口が規定される場合には、上記開口の形状)に対応した形状の投影像を形成するように、照明光L2を投光する。それゆえ、出射面8bの形状に対応した形状の投影像を有する照明光L2を投光することができる。
<本実施形態の主な効果>
照明装置600は、実施形態1と同様、小空隙蛍光部材で構成された発光部8およびリフレクタ63によって、意図しない輝度ムラまたは色ムラの発生が抑制された照明光L2を外部に投光することができる。また、出射面8bに散乱粒子62を設けることにより、照明光L2を発光部8の外部に効率良く取り出すことができる。
〔本発明の適用例〕
本願の照明装置は、車両用前照灯(例えば自動車の前照灯)やダウンライト等の照明装置に適用可能である。ダウンライトは、家屋、乗物などの構造物の天井に設置される照明装置である。その他にも、本願の照明装置は、車両以外の移動物体(例えば、人間・船舶・航空機・潜水艇・ロケットなど)のヘッドランプとして実現されてもよいし、サーチライト、プロジェクタ、ダウンライト以外の室内照明器具(スタンドランプなど)として実現されてもよい。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る照明装置(100〜600)は、
励起光(レーザ光L1)を出射する励起光源(レーザ素子1、LED61)と、
上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発する発光部(8)と、
上記発光部が発した蛍光を少なくとも含む照明光(L2)を投光する投光部(投光レンズ12、リフレクタ22、リフレクタ63)と、を備え、
上記発光部は、小空隙蛍光部材からなり、
上記発光部は、上記励起光源が出射した励起光を入射する入射面(8a)と、上記照明光を出射する出射面(8b)と、を備え、
上記入射面と上記出射面とは互いに異なり、かつ互いに対向していない面であり、
上記小空隙蛍光部材は、内部に存在する空隙の幅が、0nm以上かつ上記励起光の波長の10分の1以下である部材である。
上記構成によれば、発光部が上記小空隙蛍光部材からなり、かつ、励起光が入射する入射面と、照明光を出射する出射面とは互いに異なり、かつ互いに対向していない面である。そのため、発光部の内部において、励起光と、当該励起光により励起された蛍光とを略均一に広がるように導波(伝播)させて、発光部から出射させることができる。そして、このように発光部の内部を導波し、発光部から出射された励起光および蛍光を含む照明光を、投光部からその外部へと投光することができる。
それゆえ、本発明の一態様に係る照明装置によれば、投光する照明光において、意図しない輝度ムラまたは色ムラが発生することを抑制することができる。そして、所望の輝度分布を有する照明光を投光することができる。
本発明の態様2に係る照明装置(100〜600)は、態様1において、
上記空隙の幅は、0nm以上かつ40nm以下であることが好ましい。
上記構成によれば、上述のように、投光する照明光において、意図しない輝度ムラまたは色ムラが発生することを抑制することができる。
さらに、本発明の態様3に係る照明装置は、態様1または2において、
上記発光部は、単結晶の蛍光体からなることが好ましい。
上記構成によれば、発光部の内部での照明光の散乱がより少なくなり、より均一な照明光の発光分布を得ることができる。また、熱伝導率が高いため、発光部で発生した熱を逃げやすくすることができる。これにより、発光部における励起光から蛍光への変換効率を向上させることができる。それゆえ、発光部は、高輝度な照明光を出力することができる。
さらに、本発明の態様4に係る照明装置は、態様1から3のいずれかにおいて、
上記投光部は、上記出射面の形状に対応した形状の投影像を形成するように、上記照明光を投光することが好ましい。
上記構成によれば、照明光は、発光部の内部において略均一に広がるように、発光部の内部を導光する。そのため、上記構成のように、照明光は、発光部の出射面の形状に対応した形状の投影像を形成する。それゆえ、出射面の形状に対応した形状の投影像を有する照明光を投光することができる。
さらに、本発明の態様5に係る照明装置は、態様4において、
上記出射面から出射される上記照明光の一部を遮光する遮光性部材(9)を備え、
上記投影像の形状は、上記遮光性部材の形状によって規定されていることが好ましい。
上記構成によれば、遮光性部材の形状を変更するだけで、出射面から出射される照明光の投影像を任意の形状に変更することができる。
さらに、本発明の態様6に係る照明装置は、態様5において、
上記遮光性部材は、上記出射面の端部(8c)を覆っていることが好ましい。
上記構成によれば、出射面の端部から、意図しない照明光が出射されることを防止することができる。
さらに、本発明の態様7に係る照明装置は、態様5または6において、
上記遮光性部材は、上記照明光を反射する反射性材料を含んでいることが好ましい。
上記構成によれば、照明光を発光部の内部へと反射することができるので、発光効率を向上させることができる。
さらに、本発明の態様8に係る照明装置は、態様1から7のいずれかにおいて、
上記発光部から出射される上記照明光を反射する反射性材料が、上記発光部の、上記入射面以外の側面に設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、発光部の側面から、意図しない照明光が出射されることを防止することができる。
さらに、本発明の態様9に係る照明装置は、態様1から8のいずれかにおいて、
上記発光部の、上記入射面から遠ざかる方向の厚さは、上記入射面から遠ざかるに従い厚くなっていることが好ましい。
上記構成によれば、入射面から遠ざかるに従い励起光は減衰する。上記構成によれば、入射面から遠ざかるほど上記厚さが厚くなるため、入射面から遠ざかるほど蛍光体の量を増やすことができる。それゆえ、励起光が減衰しても、その分蛍光体の量が増えるため、照明光の輝度分布を略均一にすることができる。
さらに、本発明の態様10に係る照明装置は、態様1から8のいずれかにおいて、
上記発光部の、上記入射面から遠ざかる方向の厚さは、上記入射面から遠ざかるに従い薄くなっていることが好ましい。
上記構成によれば、入射面から遠ざかるほど、発光部から出射される照明光の輝度が小さくすることができる。それゆえ、本発明の一態様に係る照明装置を、投光領域における照明光の輝度分布が不均一であることが要求される照明装置に、有効に使用することができる。
さらに、本発明の態様11に係る照明装置は、態様1から10のいずれかにおいて、
上記入射面には、反射防止コーティングが施されていることが好ましい。
上記構成によれば、入射面における励起光の反射を抑制することができるので、励起光の利用効率を向上させることができる。
さらに、本発明の態様12に係る照明装置は、態様1から11のいずれかにおいて、
上記入射面は、モスアイ構造を有していることが好ましい。
上記構成によれば、入射面における励起光の反射を抑制することができるので、励起光の利用効率を向上させることができる。
さらに、本発明の態様13に係る照明装置は、態様1から12のいずれかにおいて、
上記入射面には、窪み部(51)が形成されており、
上記窪み部は、その内部において、上記励起光源から出射された励起光を受光することが好ましい。
上記構成によれば、窪み部の内部で反射した励起光を、その内部において、再び発光部へと入射させることが可能となる。それゆえ、励起光の利用効率を向上させることができる。
さらに、本発明の態様14に係る照明装置は、態様1から13のいずれかにおいて、
上記出射面は、複数の凹部と複数の凸部とが交互に形成された凹凸形状を有し、
互いに隣接する上記凹部および上記凸部の平均間隔(ピッチr)は、上記蛍光のピーク波長よりも長いことが好ましい。
上記構成によれば、凹凸形状が、発光部から出射される照明光の散乱因子となる。そのため、発光部から照明光を効率良く取り出すことができる。
さらに、本発明の態様15に係る照明装置は、態様1から14のいずれかにおいて、
上記出射面には、上記発光部を透過した励起光を受けて発光する蛍光体粒子(42)が設けられていることが好ましい。
上記構成によれば、蛍光体粒子(すなわち、粒子状の蛍光体)が上記散乱因子となる。そのため、発光部から照明光を効率良く取り出すことができる。
さらに、本発明の態様16に係る照明装置は、態様1から15のいずれかにおいて、
上記出射面には、上記発光部から出射される上記照明光を回折する複数の溝が形成されていることが好ましい。
上記構成によれば、複数の溝を透過することにより、上記照明光が回折される。それゆえ、発光部から照明光を効率良く取り出すことができる。
さらに、本発明の態様17に係る照明装置は、態様1から16のいずれかにおいて、
上記小空隙蛍光部材は、単結晶または多結晶のガーネット構造の蛍光体であることが好ましい。
上記構成によれば、発光特性に優れた照明装置を実現することができる。
さらに、本発明の態様18に係る照明装置は、態様1から17のいずれかにおいて、
上記出射面の形状は、自動車のすれ違い用前照灯の配光パターンに対応した形状であることが好ましい。
上記構成によれば、本発明の一態様に係る照明装置を、自動車のすれ違い用前照灯に適用することができる。
さらに、本発明の態様19に係る照明装置は、態様1から18のいずれかにおいて、
自動車の前照灯であることが好ましい。
上記構成によれば、投光する照明光において意図しない輝度ムラまたは色ムラが発生することを抑制可能な自動車の前照灯を実現することができる。
さらに、本発明の態様20に係る照明装置は、態様1から19のいずれかにおいて、
すれ違い前照灯であることが好ましい。
上記構成によれば、投光する照明光において意図しない輝度ムラまたは色ムラが発生することを抑制可能なすれ違い前照灯を実現することができる。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1 レーザ素子(励起光源)、
8 発光部
8a 入射面
8b 出射面
8c 端部
9 遮光性部材
12 投光レンズ(投光部)
22 リフレクタ(投光部)
42 蛍光体粒子
51 窪み部
61 LED(励起光源)
63 リフレクタ(投光部)
100〜600 照明装置
L1 レーザ光(励起光)
L2 照明光

Claims (20)

  1. 励起光を出射する励起光源と、
    上記励起光源から出射された励起光を受けて蛍光を発する発光部と、
    上記発光部が発した蛍光を少なくとも含む照明光を投光する投光部と、を備え、
    上記発光部は、小空隙蛍光部材からなり、
    上記発光部は、上記励起光源が出射した励起光を入射する入射面と、上記照明光を出射する出射面と、を備え、
    上記入射面と上記出射面とは互いに異なり、かつ互いに対向していない面であり、
    上記小空隙蛍光部材は、内部に存在する空隙の幅が、0nm以上かつ上記励起光の波長の10分の1以下である部材であることを特徴とする照明装置。
  2. 上記空隙の幅は、0nm以上かつ40nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 上記発光部は、単結晶の蛍光体からなることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 上記投光部は、上記出射面の形状に対応した形状の投影像を形成するように、上記照明光を投光することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の照明装置。
  5. 上記出射面から出射される上記照明光の一部を遮光する遮光性部材を備え、
    上記投影像の形状は、上記遮光性部材の形状によって規定されていることを特徴とする請求項4に記載の照明装置。
  6. 上記遮光性部材は、上記出射面の端部を覆っていることを特徴とする請求項5に記載の照明装置。
  7. 上記遮光性部材は、上記照明光を反射する反射性材料を含んでいることを特徴とする請求項5または6に記載の照明装置。
  8. 上記発光部から出射される上記照明光を反射する反射性材料が、上記発光部の、上記入射面以外の側面に設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の照明装置。
  9. 上記発光部の、上記入射面から遠ざかる方向の厚さは、上記入射面から遠ざかるに従い厚くなっていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の照明装置。
  10. 上記発光部の、上記入射面から遠ざかる方向の厚さは、上記入射面から遠ざかるに従い薄くなっていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の照明装置。
  11. 上記入射面には、反射防止コーティングが施されていることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の照明装置。
  12. 上記入射面は、モスアイ構造を有していることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の照明装置。
  13. 上記入射面には、窪み部が形成されており、
    上記窪み部は、その内部において、上記励起光源から出射された励起光を受光することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の照明装置。
  14. 上記出射面は、複数の凹部と複数の凸部とが交互に形成された凹凸形状を有し、
    互いに隣接する上記凹部および上記凸部の平均間隔は、上記蛍光のピーク波長よりも長いことを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の照明装置。
  15. 上記出射面には、上記発光部を透過した励起光を受けて発光する蛍光体粒子が設けられていることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載の照明装置。
  16. 上記出射面には、上記発光部から出射される上記照明光を回折する複数の溝が形成されていることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載の照明装置。
  17. 上記小空隙蛍光部材は、単結晶または多結晶のガーネット構造の蛍光体であることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載の照明装置。
  18. 上記出射面の形状は、自動車のすれ違い用前照灯の配光パターンに対応した形状であることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の照明装置。
  19. 自動車の前照灯であることを特徴とする請求項1から18のいずれか1項に記載の照明装置。
  20. すれ違い前照灯であることを特徴とする請求項19に記載の照明装置。
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