JP2014010917A - 照明装置および車両用前照灯 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヘッドランプ1は、入射端面20aから入射した、特定の光強度分布を有する入射光を、当該光強度分布を維持したまま導光し、出射端面20bから出射するマルチコアファイバ20と、入射端面20aに入射する入射光を生成する光源部10と、出射端面20bから出射された出射光または当該出射光を変換した光を外部へ投光する投光部30とを備える。
【選択図】図1
Description
入射部から入射した、特定の光強度分布を有する入射光を、当該光強度分布を維持したまま導光し、出射部から出射する導光部と、
上記入射部に入射する上記入射光を生成する光源部と、
上記出射部から出射された出射光または当該出射光を変換した光を外部へ投光する投光部とを備えることを特徴としている。
上記光強度分布制御部は、上記励起光の上記発光部における照射パターンを変化させることにより上記入射光の光強度分布を変化させることが好ましい。
励起光を受けて蛍光を発する発光部と、
上記発光部が発した蛍光を上記入射光として上記入射部に集光する集光部とを備えるこが好ましい。
上記導光部は、上記出射光として上記励起光を上記出射部から出射し、
上記投光部は、上記発光部が発した蛍光を投光することが好ましい。
上記の構成によれば、所望の投光パターンに対応する光強度分布を有する励起光を光源部において生成し、導光部は、生成された励起光を、その光強度分布を維持したまま導光する。そして、発光部は、励起光を蛍光に変換し、投光部は、当該蛍光を外部へ投光する。そのため、投光部から投光される照明光は、所望の投光パターンを形成するものとなる。
入射部から入射した、特定の光強度分布を有する入射光を、当該光強度分布を維持したまま導光し、出射部から出射する導光部と、
上記入射部に入射する上記入射光を生成する光源部と、
上記出射部から出射された出射光または当該出射光を変換した光を外部へ投光する投光部とを備える構成である。
本発明の実施の一形態について図1〜図7に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施形態のヘッドランプ1は、特定の投光パターン(所望の投光パターン)を形成する照明装置である。
図1は、ヘッドランプ1の構成を示す図である。図1に示すように、ヘッドランプ1は、光源部(光強度分布生成部)10、マルチコアファイバ20(導光部)、投光部30および点灯制御部(光強度分布生成部、光強度分布制御部)50を備えている。
光源部10は、投光パターンに対応する光強度分布を有する光(投光用光線束と称する)を生成し、当該投光用光線束を、マルチコアファイバ20の入射端面20aへ入射させる。すなわち、光源部10は、入射端面20aに入射する入射光を生成する。
レーザ素子11は、励起光としてのレーザ光を出射する励起光源として機能する発光素子である。図1に示すように、光源部10には、レーザ素子11が複数設けられており、複数のレーザ素子11のそれぞれからレーザ光が発振される。レーザ素子11は、1チップに1つの発光点を有するものであってもよく、1チップに複数の発光点を有するものであっても良い。
放熱部12は、レーザ素子11で発生した熱をレーザ素子11から受け取ることにより、レーザ素子11から放熱させる放熱機構として機能する。このため、放熱部12には、熱伝導率の高い金属材料(アルミニウムなど)を用いることが好ましい。
立上ミラー13は、複数のレーザ素子11から出射されたレーザ光のそれぞれを反射し、発光部14へ導光することにより、発光部14のレーザ光照射面14aにおいて、投光パターンに対応する光強度分布を有するレーザ光照射パターン(以下、単に照射パターンと称する)を形成する光学部材である。レーザ光照射面14aとは、発光部14が有する面のうち、主にレーザ光が照射される面である。
立上ミラー13は、機材であるAlNセラミックに、反射膜であるAlおよび酸化防止膜としての酸化アルミをコートしたものであるが、本構成に限定されるものではない。
発光部14は、レーザ光を吸収して蛍光を発する蛍光体(蛍光物質)を含んでおり、レーザ素子11から発振されたレーザ光を受けて蛍光を発するものである。
発光部14から発せられた蛍光が、効率的に楕円ミラー16で反射して、制御されることが可能なように、発光部14は、支持部15の傾斜部15a上に傾いて配置されている。傾斜部15aは、レーザ光の入射方向に対して垂直な面を基準として、その入射方向に15°程度傾斜して構成されている。
本実施形態では、レーザ素子11によって発振された波長395nmのレーザ光を受けて、白色の蛍光を発するように、発光部14の蛍光体として、BAM(BaMgAl10O17:Eu)、BSON(Ba3Si6O12N2:Eu)、Eu−α(Ca−α−SiAlON:Eu)など、複数種類の蛍光体を混合して用いている。しかし、上記蛍光体は、これらに限定されるものではなく、例えば、自動車用にヘッドランプ1が使用される場合、ヘッドランプ1の照明光が、法律により規定されている所定の範囲の色度を有する白色となるように適宜選択されれば良い。また、照明などの用途であれば、適宜必要な色度が出るように、蛍光体を単独で用いても良いし、複数種類の蛍光体を適宜混合して用いても良い。
発光部14を封止型とした場合の封止材は、例えば、ガラス材(無機ガラス、有機無機ハイブリッドガラス)、シリコーン樹脂などの樹脂材料である。ガラス材として低融点ガラスを用いても良い。封止材は、透明性の高いものが好ましく、レーザ光が高出力の場合には、耐熱性の高いものが好ましい。ゾルゲル法により、酸化ケイ素や酸化チタンなどにより封止する構造でも良い。
発光部14を薄膜型とした場合は、Al、Cu、AlNセラミック、SiCセラミック、酸化アルミ、Siなどを基板として用いる。なお、基板と蛍光体との間に、Al、Ag、BaSO4などを光学特性向上を目的として、挿入しても良い。その基板の上に蛍光体の粒子を塗布あるいは堆積させた後、基板毎に、所望の大きさに分割する。その後、支持部15に高熱伝導接着剤により固定する。
熱伝導性の高い金属などからなる支持部15は、その一端の傾斜部15aにおいて発光部14を支持し、発光部14が楕円ミラー16の略焦点位置に位置するように、楕円ミラー16に接続されている。
楕円ミラー16は、発光部14が発した蛍光をマルチコアファイバ20の入射端面20aに集光する反射鏡である。この楕円ミラー16は、楕円を、当該楕円の対称軸を中心として回転させたときに形成される曲面の一部を反射面の形状として有している。また、楕円ミラー16は、レーザ光が入射される側に第1焦点を有しており、第1焦点近傍に発光部14が設置されている。また、楕円ミラー16の第2焦点近傍に、マルチコアファイバ20の入射端面20aが位置している。
本実施の形態では、楕円ミラー16は、FRPを基材とし、その上に反射膜としてAlコート、さらにその上に、Alの酸化防止を目的とした酸化ケイ素をコートしたものを用いている。
レーザ光カットフィルタ17は、特定の波長域の光を遮断する。本実施の形態では、レーザ光カットフィルタ17は、400nm以下の波長の光をカットし、レーザ素子11から出射される波長395nmのレーザ光を遮断することができる。それゆえ、発光部14によって蛍光に変換されなかったレーザ光が楕円ミラー16の外部へ出射されることを防止できる。
マルチコアファイバは、共通のクラッドに複数のコアが形成された光ファイバである。このマルチコアファイバ20は、入射端面(入射部)20aから入射した特定の光強度分布を有する投光用光線束を、当該光強度分布を維持したまま導光し、出射端面20bから出射する。光源部10が生成した投光用光線束を受け入れるために、マルチコアファイバ20の入射端面20a(入射瞳)との楕円ミラー16の第2焦点(出射瞳)とが一致するように配置されている。
マルチコアファイバ20のかわりに、バンドルファイバを使用することができる。バンドルファイバは、複数の光ファイバを束ねた構成となっている。図3は、バンドルファイバ21の入射端面21aを示す図である。バンドルファイバ21は、図3に示すように、複数のコア21cを備えており、各コア21cが、各々別個に、クラッド20dにより包含されている。つまり、コア21cを包含したクラッド20dが複数束ねられた構成となっている。バンドルファイバ21は、例えば、コア径が50μmであり、ファイバ数(コア数)が100本のものを用いることができる。
図4(a)は、マルチコアファイバ20のコア20cの配置を示す断面図であり、図4(b)は、バンドルファイバ21のコア21cの配置を示す断面図である。マルチコアファイバ20であってもバンドルファイバ21であっても、コアの数が多く、密に充填されているほど、入射端面における光強度分布をより精密に出射端面において再現できる。換言すれば、入射端面においてコアが占める割合が高いほど、入射端面における光パターンは、出射端面においてより忠実に再現できる。
投光部30は、マルチコアファイバ20の出射端面20bから出射された投光用光線束(出射光)を照明光として外部へ投光する。概ね輝度不変則が成り立つように光源部10およびマルチコアファイバ20が設計されているため、光源部10において生成された光の輝度が投光部30においても保たれている。この投光部30は、レンズ31を備えている。
レンズ31は、マルチコアファイバ20の出射端面20bから出射した投光用光線束を略平行光にして、その平行光を照明光としてヘッドランプ1の前方へ投光する光学部材である。なお、略平行光とは、完全に平行な光である必要はなく、投光角(光度が半値となる頂角)が20°以下であれば良い。レンズ31の直径は、例えば、90mmである。
点灯制御部50は、マルチコアファイバ20に入射端面20aに入射する入射光の光強度分布を変化させる制御部である。より具体的には、点灯制御部50は、複数のレーザ素子11のそれぞれについて出力制御(点灯および消灯)を行うとともに、立上ミラー13の位置または角度を制御することにより、発光部14のレーザ光照射面14aにおけるレーザ光の照射パターンを形成および変更する。
図5は、ヘッドランプ1において、光源部10で生成された投光用光線束が、マルチコアファイバ20および投光部30を経て、外部へ投光されるまでの過程を示す図である。図5(a)には、ヘッドランプ1の構成が示されている。
上述のように、発光部14のレーザ光照射面14aにおける照射パターンが最終的な投光パターンに対応する光強度分布を有している。よって、当該照射パターンを変更することにより、投光パターンを変更することができる。そこで、以下では上記照射パターンを変更する機構の例について説明する。
照射パターンの変更は、点灯制御部50を介して行われる。ヘッドランプ1の投光パターンとして、予め複数の投光パターン(所定投光パターン)が定められており、点灯制御部50は、これら複数の所定投光パターンを上述の機構を用いて切り替えても良い。複数の所定投光パターンとは、例えば、ハイビーム(走行用前照灯)の配光特性基準を満たす投光パターンおよびロービーム(すれ違い用前照灯)の配光特性基準を満たす投光パターン、夕方用配光パターンおよび夜間用配光パターン、雨天時用配光パターンおよび非雨天時用配光パターンである。
以上のように、ヘッドランプ1では、光源部10にて生成した、特定の光強度分布を有する投光用光線束を、マルチコアファイバ20により上記光強度分布を維持したまま投光部30へ導光し、投光部30から略平行光として外部へ投光する。投光部30から投光される照明光の配光パターンは、光源部10にて生成した投光用光線束の光強度分布に対応したものとなる。
<ヘッドランプ1Aの構成>
図6は、ヘッドランプ1の変形例であるヘッドランプ1Aを説明するための図である。図6に示すように、ヘッドランプ1Aは、図1に示すヘッドランプ1とは異なり、光源部10にかえて光源部10Aを備えている。
上述の実施形態では、投光部30における投光手段としてレンズ31を用いる構成について説明したが、投光手段として反射鏡(リフレクタ)を用いても良い。
軸外し放物ミラー31Bは、マルチコアファイバ20の出射端面20bから出射した投光用光線束を略平行光にして、その平行光を照明光としてヘッドランプ1Bの前方へ投光する光学部材である。
本発明の別の実施の形態であるヘッドランプ100について図8および図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。ここで、ヘッドランプ100も、ヘッドランプ1と同様に、所望の投光パターンを形成する照明光を出射する照明装置である。
図8は、ヘッドランプ100の構成を示す図である。図8に示すように、ヘッドランプ100は、図1に示すヘッドランプ1とは異なり、光源部10にかえて光源部110を、投光部30にかえて投光部130を備えている。
光源部110は、図1に示す光源部10とは異なり、発光部14を備えておらず、レーザ素子11から出射されたレーザ光は蛍光に変換されずにマルチコアファイバ20によって投光部130まで導光される。
集光レンズ111は、レーザ素子11から出射され立上ミラー13によって反射および配光制御されたレーザ光を入射端面20aに集光する光学部材である。この集光レンズ111は、一方の面からレーザ光を受け入れ、透過および屈折させることにより当該レーザ光を集光する。ここで、マルチコアファイバ20の入射端面20aと集光レンズ111の焦点位置とは概ね一致している。
投光部130は、マルチコアファイバ20の出射端面20bから出射されたレーザ光(出射光)を波長変換した光(蛍光)を外部へ投光する。この投光部130は、結像レンズ131、パラボラミラー132、発光部14、支持部15およびレーザ光カットフィルタ17を備えている。また、投光部130は、マルチコアファイバ20の出射端面20bから出射された励起用光線束を、結像レンズ131に受け入れる。
結像レンズ131は、マルチコアファイバ20の出射端面20bと発光部14との間に配置されており、出射端面20bから出射された励起用光線束を発光部14のレーザ光照射面14aに集光することにより、励起用光線束が有する光強度分布に対応する光パターンを結像させる。結像された光パターンを照射パターンと称する。
パラボラミラー132は、励起用光線束を受けることで発光部14が発した蛍光を配光制御し、外部に向けて投光することにより、特定の投光パターンを形成する。発光部14は、パラボラミラー132の略焦点位置に配置されている。
図9は、ヘッドランプ100において、光源部110で生成された励起用光線束が、マルチコアファイバ20によって投光部130に導光され、蛍光に変換された後、外部へ投光されるまでの過程を示す図である。図9(a)には、ヘッドランプ100の構成が示されている。
上述のように、ヘッドランプ100は、所望の投光パターンに対応する光強度分布を有する励起用光線束を光源部110において生成し、生成した励起用光線束を、その光強度分布を維持したままマルチコアファイバ20により投光部130まで導光する。そして、投光部130において、励起用光線束を蛍光に変換し、外部へ投光する。そのため、投光部130から投光される照明光は、所望の投光パターンを形成するものとなる。
本発明のさらに別の実施の形態について図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。ヘッドランプ200も、ヘッドランプ1と同様に、特定の投光パターンを形成する照明光を出射する照明装置である。
図10は、ヘッドランプ200の構成を示す図である。ここで、図8に示すヘッドランプ100と比較すると、ヘッドランプ200は、図10に示すように、投光部130にかえて投光部230を備えている。
投光部230は、発光部231、ハウジング232、投光レンズ233およびレーザ光カットフィルタ17を備えている。また、投光部230は、マルチコアファイバ20の出射端面20b側の一部分を含んでおり、マルチコアファイバ20の出射端面20bは、発光部231と近接または接触する位置に配置されている。
ところで、上述のヘッドランプ100では、レーザ素子11から出射されたレーザ光が発光部14に照射され、レーザ素子11が位置する側に、主に蛍光が出射される。このような発光部14を、本願では「反射型の発光部」と称することにする。
ハウジング232は、発光部231、投光レンズ233およびレーザ光カットフィルタを包含するケースである。なお、ハウジング232は、ヘッドランプ100の投光部130が備えているパラボラミラー132のようなリフレクタではない。
投光レンズ233は、発光部231が発光した光を受け入れ、透過および屈折させ、略平行光に変換して外部へ投光する。
上述のように、ヘッドランプ200では、透過型の発光部231と投光レンズ233とを組み合わせて用いている。このような構成を用いた場合にも、反射型の発光部を用いた場合と同様に小型の投光部を実現できる。
本発明のさらに別の実施の形態について図11に基づいて説明すれば、以下のとおりである。ヘッドランプ300も、ヘッドランプ1と同様に、特定の投光パターンを形成する照明光を出射する照明装置である。なお、ヘッドランプ300は、後述するように、光源部に発光部(蛍光体)を備えているとともに、レーザ光の照射形態がスキャンタイプであるヘッドランプに分類することができる。
図11は、ヘッドランプ300の構成を示す図である。ここで、図1に示すヘッドランプ1と比較すると、ヘッドランプ300は、図11に示すように、光源部10にかえて光源部310を備えている。
光源部310は、光源部10の立上ミラー13にかえて、導光制御部311、MEMS(Micro Electro Mechanical System)ミラー312およびMEMSミラー支持部313を備えている。以下では、光源部10と比較することにより、光源部310の構成を説明する。
導光制御部311は、レーザ素子11から出射されるレーザ光を、MEMSミラー312へ導光するための制御部である。ここで、導光制御部311は、レーザ素子11から出射されるレーザ光のエネルギー強度分布をトップハット分布にしている。導光制御部311として、例えば、光学ロッド、マルチモードファイバなどを用いることができる。
MEMSミラー312は、機械部品と電子回路とを融合し微細部品を形成した微小ミラーを備えたミラーであり、導光制御部311から出射されたレーザ光を反射して、発光部14のレーザ光照射面14a上へ照射する。
MEMSミラー312の微小ミラーは、例えば、MEMSミラー312が設置されている面内の方向であって、重力方向に垂直なX軸方向および/または当該方向と垂直なY方向に角度を変化させ、その角度変化により、発光部14のレーザ光照射面14aに照射するレーザ光の照射パターンを変化させる。つまり、MEMSミラー312の微小ミラーは、発光部14に照射されるレーザ光の照射位置を変化させる。
MEMSミラー支持部313は、MEMSミラー312を支持するための部材である。ここで、MEMSミラー支持部313は、MEMSミラー312が導光制御部311を介してレーザ素子11から照射されるレーザ光を発光部14の方向へ反射できるように、MEMSミラー312を所定の位置または角度に固定している。
MEMSミラー駆動制御部350は、MEMSミラー312が備えている微小ミラーの位置または角度を制御するための制御部である。より具体的には、MEMSミラー駆動制御部350は、MEMSミラー312の微小ミラーの位置または角度を制御することにより、発光部14のレーザ光照射面14aにおけるレーザ光の照射パターンを形成および変更する。
上述のように、ヘッドランプ300は、導光制御部311およびMEMSミラー312を用いて、発光部14へのレーザ光の照射をスキャンタイプにすることにより、レーザ素子11の個数を減らすことができる。また、MEMSミラー312の微小ミラーの位置または角度を、ソフトウェアを用いて変更することにより、発光部14のレーザ光照射面14aに形成するレーザ光の照射パターンを、簡単に変更することができる。
本発明のさらに別の実施の形態について図12および図13に基づいて説明すれば、以下のとおりである。ヘッドランプ400も、ヘッドランプ1と同様に、特定の投光パターンを形成する照明光を出射する照明装置である。なお、ヘッドランプ400は、後述するように、投光部に発光部(蛍光体)を備えているとともに、レーザ光の照射形態がスキャンタイプであるヘッドランプに分類することができる。
図12は、ヘッドランプ400の構成を示す図である。ここで、図8に示すヘッドランプ100と比較すると、ヘッドランプ400は、図12に示すように、光源部110にかえて光源部410および集光レンズ駆動制御部450を備えている。
光源部410は、主に、光源部110の集光レンズ111にかえて、ソレノイドアクチュエータにより駆動される集光レンズ411を備えている。以下では、光源部110と比較することにより、光源部410の構成を説明する。
集光レンズ411は、レーザ素子11から出射されたレーザ光をマルチコアファイバ20の入射端面20aに集光する光学素子である。この集光レンズ111は、一方の面からレーザ光を受け入れ、透過および屈折させることにより当該レーザ光を集光する。ここで、マルチコアファイバ20の入射端面20aと集光レンズ411の焦点位置とは概ね一致している。また、集光レンズ411は、ソレノイドアクチュエータにより駆動される。これにより、マルチコアファイバ20の入射端面20aへのレーザ光の集光位置を変更することができ、最終的には、投光部130の発光部14のレーザ光照射面14a上の照射パターンを変化させることができる。
図13は、集光レンズ411をソレノイドアクチュエータ412により制御する構成を示す図である。また、図13は、図12に示すヘッドランプ400を、別の視点から見た斜視図である。図13に示すように、集光レンズ411は、ソレノイドアクチュエータ412に取り付けられており、位置および角度を制御できるようになっている。
放熱部420は、レーザ素子11で発生した熱をレーザ素子11から受け取ることにより、レーザ素子11から放熱させる放熱機構として機能する。このため、放熱部420には、熱伝導率の高い金属材料(アルミニウムなど)を用いることが好ましい。また、図12に示すように、放熱部420は、大気などの冷却媒体に触れる表面積を大きくするために、表面の一部分がフィン形状になっていても良い。
集光レンズ駆動制御部450は、ソレノイドアクチュエータ412を介して集光レンズ411の位置または角度を制御するための制御部である。より具体的には、集光レンズ駆動制御部450は、ソレノイドアクチュエータ412を介して集光レンズ411の位置または角度を制御することにより、マルチコアファイバ20の入射端面20aにおけるレーザ光の光強度分布を形成および変更する。これにより、マルチコアファイバ20の出射端面20bから出射する出射光の光強度分布を変化させ、最終的には、投光部130の発光部14へ照射するレーザ光の照射パターンを変化させる。
上述のように、ヘッドランプ400は、集光レンズ411およびソレノイドアクチュエータ412を用いて、投光部130の発光部14へのレーザ光の照射をスキャンタイプにすることにより、レーザ素子11の個数を減らすことができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1A ヘッドランプ(照明装置、車両用前照灯)
1B ヘッドランプ(照明装置、車両用前照灯)
10 光源部
10A 光源部
14 発光部
16 楕円ミラー(集光部)
16A 球面ミラー(集光部)
20 マルチコアファイバ(導光部)
20a 入射端面(入射部)
20b 出射端面(出射部)
21 バンドルファイバ(導光部)
21a 入射端面(入射部)
30 投光部
40 照射パターン
50 点灯制御部(光強度分布生成部、光強度分布制御部)
100 ヘッドランプ(照明装置、車両用前照灯)
110 光源部
130 投光部
200 ヘッドランプ(照明装置、車両用前照灯)
230 投光部
231 発光部
300 ヘッドランプ(照明装置、車両用前照灯)
400 ヘッドランプ(照明装置、車両用前照灯)
Claims (10)
- 入射部から入射した、特定の光強度分布を有する入射光を、当該光強度分布を維持したまま導光し、出射部から出射する導光部と、
上記入射部に入射する上記入射光を生成する光源部と、
上記出射部から出射された出射光または当該出射光を変換した光を外部へ投光する投光部とを備えることを特徴とする照明装置。 - 上記入射光の光強度分布を生成する光強度分布生成部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
- 上記入射光の光強度分布を変化させる光強度分布制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
- 上記光源部は、励起光を受けて蛍光を発する発光部を備え、
上記光強度分布制御部は、上記励起光の上記発光部における照射パターンを変化させることにより上記入射光の光強度分布を変化させることを特徴とする請求項3に記載の照明装置。 - 上記光源部は、
励起光を受けて蛍光を発する発光部と、
上記発光部が発した蛍光を上記入射光として上記入射部に集光する集光部とを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。 - 上記集光部は、楕円ミラーであることを特徴とする請求項5に記載の照明装置。
- 励起光を受けて蛍光を発する発光部をさらに備え、
上記導光部は、上記出射光として上記励起光を上記出射部から出射し、
上記投光部は、上記発光部が発した蛍光を投光することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。 - 上記導光部は、マルチコアファイバであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
- 上記導光部は、バンドルファイバであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の照明装置。
- 請求項1〜9に記載の照明装置を備える車両用前照灯。
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