JP2017048945A - 吸着式熱交換器および吸着式熱交換器の作製方法 - Google Patents

吸着式熱交換器および吸着式熱交換器の作製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】吸着材とバインダの分布に大きな偏りを生ずること無く、吸着材モジュールを生産性良く作製する。【解決手段】吸着材モジュール3の本体部31で互いに間隔を開けて配置された複数の伝熱部材34を収容する領域αに吸着材が保持されており、吸着材が、活性炭41と非極性のバインダ樹脂42とを混合した吸着材コンポジット4である吸着式熱交換器1の作製方法であって、活性炭と、非極性かつ水溶性のバインダ樹脂42とをエタノール中に分散させたゲル状の吸着材コンポジット剤45を、領域αに加圧充填する充填工程(ステップ102)と、領域αに吸着材コンポジット剤45に含まれるエタノールと水を蒸発させる蒸発工程(ステップ103)と、第1の温度範囲よりも高い第2の温度範囲(例えば、120〜150℃)で加熱してバインダ樹脂42を硬化させる硬化工程(ステップ104)と、を有する構成とした。【選択図】図2

Description

本発明は、吸着式熱交換器および吸着式熱交換器の作製方法に関する。
特許文献1には、互いに間隔を開けて配置された複数の伝熱板(伝熱部材)の間に、吸着材が充填された吸着材モジュールの作製方法が開示されている。
特許文献2には、互いに間隔を開けて配置された複数の伝熱板(伝熱部材)の間に、所定の大きさの塊にモジュール化した吸着材を圧入して作製する吸着コア(吸着材モジュール)の作製方法が開示されている。
特許第3867348号公報 特許第3777669号公報
特許文献1の作製方法では、水を吸着して飽和した吸着材を、伝熱部材と伝熱部材の間の隙間に充填する工程と、接着剤を水で希釈した接着剤溶液を、伝熱部材と伝熱部材の間の隙間に充填する工程と、を経て吸着材モジュールを作製している。
しかし、吸着材モジュールでは、伝熱部材と伝熱部材の間の隙間が狭く、充填した吸着材と、充填した接着剤(バインダ)とが均一に混ざり難いため、最終的に得られた吸着材モジュールでは、吸着材とバインダの分布に偏りが生じる虞があった。
特許文献2の作製方法では、伝熱部材と伝熱部材の間の隙間毎に、モジュール化した吸着材を用意して、モジュール化した吸着材を、隙間の各々に圧入する必要があり、吸着材モジュールの生産効率に課題があった。
そのため、吸着材とバインダの分布に大きな偏りを生ずること無く、吸着材モジュールを生産性良く作製できるようにすることが求められている。
本発明は、
吸着材の加熱/冷却により、前記吸着材への被吸着媒体の吸着/脱着を行うように構成された吸着式熱交換器において、
前記吸着材を、活性炭と非極性樹脂バインダとを混合した吸着材コンポジットとした構成の吸着式熱交換器とした。
本発明によれば、非極性の活性炭と非極性のバインダ樹脂との組み合わせは、親和性が低い組み合わせとなる。そのため、活性炭と非極性の樹脂バインダとを混合しても、バインダ樹脂は、活性炭に吸着されることなく、活性炭との間の弱い分子間力で、活性炭に緩く結合した状態となる。これにより、活性炭とバインダ樹脂とが強固に結合することなく略均等に分布することになるので、活性炭とバインダ樹脂の分布に大きな偏りを生じることがない。
実施の形態にかかる吸着式熱交換器の斜視図である。 実施の形態にかかる吸着式熱交換器の作製方法を説明するフローチャートである。 吸着材コンポジットを保持させる前の吸着材モジュールの型枠へのセットを説明する図である。 吸着材モジュールへの吸着材コンポジット剤の加圧充填を説明する図である。 吸着材コンポジット剤を説明する図である。 吸着材コンポジット剤から作成される吸着材コンポジットを説明する図である。 吸着材コンポジットを保持した吸着材モジュールを備える吸着式熱交換器の吸着性能を説明する図である。
[吸着式熱交換器の構成]
図1は、実施の形態にかかる吸着式熱交換器1の斜視図であり、吸着式熱交換器1の一部を切り欠いて示した図である。
図1に示すように、吸着式熱交換器1は、冷媒(CG_in、CG_out)の吸着/脱着が可能な吸着材コンポジット4を本体部31に保持させた吸着材モジュール3と、吸着材モジュール3の吸着材コンポジット4が設けられた領域(図中、仮想線で示す領域α)を収容すると共に冷媒(被吸着媒体)CGが通流する筒状ケース2と、から構成される。
この吸着式熱交換器1では、本体部31の内部を通流する低温/高温の熱交換媒体(W_in、W_out)により、吸着材コンポジット4を冷却/加熱することで、冷媒CGの吸着材コンポジット4への吸着/脱着を行うようになっている。
吸着材モジュール3では、間隔をあけて互いに平行に配置された分岐タンク32と合流タンク33との間に、熱交換媒体が通流する伝熱部材34が、間隔をあけて複数設けられている。
伝熱部材34の各々は、分岐タンク32および合流タンク33に直交する向きで設けられていると共に、長手方向の一端と他端が、それぞれ分岐タンク32と合流タンク33の内部空間32a、33a(図4参照)に連通している。
分岐タンク32と合流タンク33には、熱交換媒体Wの供給管36と排出管37とが、それぞれ接続されている。
これら供給管36と排出管37は、分岐タンク32と合流タンク33の長手方向の中央を通る中心線X上で同軸に配置されていると共に、筒状ケース2の一端部21と他端部22を貫通して設けられている。
この吸着式熱交換器1では、供給管36を介して分岐タンク32に供給された高温/低温の熱交換媒体Wが、分岐タンク32で分配されて各伝熱部材34の内部を通流したのち、合流タンク33と排出管37を通って、吸着式熱交換器1の外部に排出されるようになっている。
本体部31では、伝熱部材34を収容する領域α(図中、仮想線で示す領域)に吸着材コンポジット4が保持されており、この領域α内では、伝熱部材34と伝熱部材34との間の隙間S(図3の(b)参照)にも、冷媒CGの吸着/脱着が可能な吸着材コンポジット4が保持されている。
ここで、本体部31で隣接する伝熱部材34と伝熱部材34の間には、コルゲートフィン35が設けられている(図3の(b)参照)。このコルゲートフィン35は、伝熱部材34と隣り合う伝熱部材34の互いの向かう合う側面に接触した状態で、ロウ付けなどにより固定されており、伝熱部材34と伝熱部材34との間の隙間に充填された吸着材コンポジット4は、コルゲートフィン35と伝熱部材34の間にも、隙間なく充填されている。
そのため、本体部31の内部を通流する低温/高温の熱交換媒体により、吸着材コンポジット4を冷却/加熱することで、冷媒CGの吸着材コンポジット4に対する吸着/脱着を行う際に、伝熱部材34と伝熱部材34との間の隙間に充填された吸着材コンポジット4のほぼ総てを、効率よく冷却/加熱できるようになっている。
[吸着材コンポジット]
図6の(b)に示すように、吸着材コンポジット4は、表面に多くの微細孔を有する多孔質粒子41と、バインダ樹脂42との混合材であり、多孔質粒子41とバインダ樹脂42を溶媒46に分散したゲル状の吸着材コンポジット剤45(図6の(a)参照)を、伝熱部材34、34の間の隙間Sを含む伝熱部材34を囲む領域αに加圧充填したのち、後記する蒸発工程による溶媒46の除去と、後記する硬化工程によるバインダ樹脂42の硬化を経て作成された固体状の部材である。
[多孔質粒子]
多孔質粒子41は、温度に応じて冷媒CGを吸着/脱着するものであり、バインダ樹脂42は、伝熱部材34を囲む領域αに充填された吸着材コンポジット4の形状を保持すると共に、吸着材コンポジット4と伝熱部材34とを接続して、伝熱部材34を囲む領域αに吸着材コンポジット4を保持するものである。
多孔質粒子41は、弱アニオン性を有する吸着材料であり、実施の形態では、この多孔質粒子41として非極性の活性炭(以下、活性炭もまた、符号41を用いて表記する)を採用している。
ここで、吸着材コンポジット4に含まれる活性炭41の粒径は、120ミクロン以下であることが好ましい。
これは、活性炭41の粒径が大きくなると、活性炭41の嵩密度が高くなるので、伝熱部材34を囲む領域αに充填できる活性炭41の総量が少なくなり、活性炭41で吸着できる冷媒CGの総量が少なくなってしまうからである。
また、活性炭41の粒径が大きくなると、活性炭41の表面積が大きくなるので、活性炭41の表面に付着するバインダ樹脂42の総量が増えることになり、冷媒CGを吸着する活性炭41の表面がバインダ樹脂42により覆われて、冷媒CGの吸着量が少なくなるからである。
さらに、活性炭41の表面がバインダ樹脂42により覆われると、伝熱部材34を囲む領域αに充填された活性炭41の形状保持に寄与するバインダ樹脂42の総量が少なくなり、バインダ樹脂42を硬化させた後の吸着材コンポジット4の形状を、所定形状で保持し続けることが難しくなる。そうすると、吸着材コンポジット4が、伝熱部材34を囲む領域αから脱落して、吸着式熱交換器1での吸着/脱着に関与する活性炭41の総量が少なくなるので、冷媒CGの吸着/脱着を適切に行うことが困難になるからである。
また、活性炭41の粒径の下限は、吸着材コンポジット4の内部において活性炭41が、隣接する他の活性炭41との間に冷媒CGが通流可能な隙間Sx(図6の(b)参照)を確保できる最小の粒径であることが好ましい。
これは、吸着材コンポジット4の内部において活性炭41が、隣接する他の活性炭41との間に隙間なく密に詰まった状態で配置されていると、冷媒CGが吸着材コンポジット4の内部に侵入できなくなるので、冷媒CGが吸着材コンポジット4の表面領域のみで吸着されて、内部領域で吸着され難くなる。
そうすると、吸着材コンポジット4に含まれる活性炭41の総てを冷媒CGの吸着に関与させることができなくなるので、吸着材コンポジット4全体での冷媒CGの吸着量が、少なくなってしまうからである。
[バインダ樹脂、溶媒]
バインダ樹脂42は、アニオン性で非極性の水溶性樹脂である。
前記した活性炭41が、弱アニオン性で非極性の性質を有しているので、バインダ樹脂42を、非極性の樹脂とすることで、非極性の活性炭41と非極性のバインダ樹脂42との組み合わせは、親和性が低い組み合わせとなる。
そのため、活性炭41とバインダ樹脂42とを混合した混合物では、活性炭41の周囲に分布するバインダ樹脂42は、活性炭41に吸着されることなく、活性炭41との間の弱い分子間力で、活性炭に緩く結合した状態となる。
実施の形態では、非極性の性質を持つ活性炭41およびバインダ樹脂42との親和性の高い極性溶媒を、溶媒46として用いている。
具体的には、溶媒46として、エタノールを用いているが、溶媒46は、エタノールのみに限定されるものではなく、エタノールの代わりに水を溶媒46として採用することや、水とエタノールとの混合溶媒を溶媒46として採用しても良い。
エタノールのような極性溶媒を溶媒46として用いると、この溶媒46が、緩く結合した活性炭41とバインダ樹脂42の間に侵入して、活性炭41およびバインダ樹脂42と、前記した分子間力よりも強い力で結合する。
そのため、活性炭41とバインダ樹脂42とを溶媒46に分散して後記する吸着材コンポジット剤45を調整すると、溶媒46が、結合力の弱い活性炭41とバインダ樹脂42との間に侵入して、活性炭41とバインダ樹脂42との間に保持された状態で、活性炭41とバインダ樹脂42に結合する結果、ゲル状の吸着材コンポジット剤45が作成される。
そして、このゲル状の吸着材コンポジット剤45は、溶媒46を内部に保持するために、活性炭41およびバインダ樹脂42と溶媒46とが分離し難い特性を有しており、ゲル状の吸着材コンポジット剤45は、形状を整えやすく、かつ型崩れし難いという特徴を有している。
実施の形態では、活性炭41に対するバインダ樹脂42の重量比率が1:0.05〜1:0.15の範囲となるようにバインダ樹脂42の量が設定されていることが好ましい。
これは、活性炭41に対するバインダ樹脂42の重量比率が、1:0.05よりも小さくなると、活性炭41に対するバインダ樹脂42の相対的な量が少なくなって、活性炭41を型崩れさせることなく結着しておくことができなくなるからである。
この場合には、バインダ樹脂42を硬化させて得られた吸着材コンポジット4が型崩れして、伝熱部材34を囲む領域αから脱落する結果、本体部31を通流する熱交換媒体Wで加熱/冷却できる活性炭41の量が少なくなってしまう。
これにより、吸着式熱交換器1での冷媒CGの吸着/脱着に関与する活性炭41の総量が少なくなるので、冷媒CGの吸着/脱着を適切に行うことが困難になるためである。
また、活性炭41に対するバインダ樹脂42の重量比率が、1:0.15よりも大きくなると、活性炭41に対するバインダ樹脂42の相対的な量が多くなって、活性炭41を型崩れさせることなく結着しておくことができるものの、冷媒CGの活性炭41への吸着を阻害して、冷媒CGの吸着率が低下してしまうためである。
さらに、活性炭41とバインダ樹脂42とを溶媒46に分散させた吸着材コンポジット剤45では、活性炭41に対する溶媒46(エタノール)の重量比率が1:3〜1:5の範囲となるように、溶媒46の量を設定することで、ゲル状の吸着材コンポジット剤45を調整している。
活性炭41に対する溶媒46の重量比率が1:3よりも少なくなると、調整した吸着材コンポジット剤45が、ボソボソの固体状態となってゲル状にならないので、伝熱部材34、34の間の隙間を含む伝熱部材34を囲む領域αに、吸着材コンポジット剤45を隙間なく充填することができないからである。
活性炭41に対する溶媒46の重量比率が1:5よりも多くなると、調整した吸着材コンポジット剤45の粘度が低くなりすぎて、伝熱部材34、34の間の隙間Sを含む伝熱部材34を囲む領域αに吸着材コンポジット剤45を充填しようとしても、吸着材コンポジット剤45を領域α内に留まらせることができないからである。
さらに吸着材コンポジット剤45の粘度が低すぎると、ゲル状の吸着材コンポジット剤45の形状安定性が低下するため、吸着式熱交換器1を作成する際の取り扱いが難しくなるからである。
[吸着材コンポジット剤の作製方法]
吸着式熱交換器1を作製する際には、活性炭41とバインダ樹脂42を溶媒46に分散させたゲル状の吸着材コンポジット剤45を事前に作製しておく。
ここで、吸着材コンポジット剤45の調整方法を、多孔質粒子41が活性炭41であり、溶媒46がエタノールであり、バインダ樹脂42が非極性の水溶性樹脂である場合を例に挙げて説明する。
初めに、所定量の活性炭41に、エタノールを少量ずつ加えながら混合して、活性炭41とエタノールとの混合物を調整する(第1混合工程)。この際に、活性炭に対するエタノールの重量比率が1:3〜1:5となるように、活性炭41とエタノールの量が設定される。
これにより、エタノールが活性炭41に吸着されて、活性炭41がエタノールで飽和したペースト状の混合物が得られることになる。
この活性炭41とエタノールとの混合物に、非極性の水溶性樹脂を水および/またはエタノールに分散させたバインダ樹脂42の水溶液を、少量ずつ加えながら混合して吸着材コンポジット剤45を調整する(第2混合工程)。
この際に、混合物に含まれる活性炭41に対するバインダ樹脂42の重量比率が1:0.05〜1:0.15となるように、非極性の水溶性のバインダ樹脂42の量が設定される。
これにより、活性炭41とバインダ樹脂42とが略均等に分布するように混合されたゲル状の吸着材コンポジット剤45が得られることになる。
ここで、活性炭41とエタノールとを混合すると、エタノールが活性炭41に吸着されることによる吸着熱が発生する。
そのため、この吸着熱で温度が上昇した混合物にバインダ樹脂42の水溶液を加える際に、混合物の温度がバインダ樹脂42の軟化温度を超えていると、加えたバインダ樹脂42の少なくとも一部が、一時的に軟化したのち硬化してしまう。
そうすると、活性炭41とバインダ樹脂42とが略均等に分布するように混合されたゲル状の吸着材コンポジット剤45が得られない場合がある。
そのため、第1混合工程と、第2混合工程との間に、第1混合工程で調整された混合物を、バインダ樹脂42の軟化温度未満まで冷却する工程(冷却工程)を設けても良い。
実施の形態では、混合物に含まれる活性炭41に対する非極性のバインダ樹脂42の重量比率を1:0.05〜1:0.15に設定して、混合物にバインダ樹脂42を混合して作製したゲル状(半固形状)の吸着材コンポジット剤45が調整されるようにしている。
ここで、図5に示すように、ゲル状の吸着材コンポジット剤45の長手方向の長さL1は、本体部31の伝熱部材34の長手方向の長さL2とほぼ同じ長さに設定されており、吸着材コンポジット剤45の幅方向の長さW1は、分岐タンク32または合流タンク33の幅方向の長さW2とほぼ同じ長さに設定されており、吸着材コンポジット剤45の高さH1は、分岐タンク32または合流タンク33の高さH2とほぼ同じ高さに設定されている。
よって、吸着材コンポジット剤45の体積は、少なくとも伝熱部材34を収容する領域αの体積よりも大きくなり、ゲル状の吸着材コンポジット剤45を伝熱部材34の上方から押し込むことで(後記する充填工程(図2のステップ102))、吸着材コンポジット剤45を伝熱部材34の間に隙間なく確実に充填することができる。
[吸着器の作製方法]
次に、吸着式熱交換器1の作製方法を説明する。
図2は、吸着式熱交換器1の作製方法を説明するフローチャートである。
図3は、吸着材コンポジット4を保持させる前の吸着材モジュール3の本体部31の型枠7へのセットを説明する図であり、(a)は、本体部31を型枠7にセットする直前の状態を示す斜視図であり、(b)は、本体部31を型枠7にセットした後の平面図である。なお、図3の(a)では、説明の便宜上、コルゲートフィン35の図示を省略しており、図3の(b)では、型枠7と吸着材モジュール3とを視覚的に区別できるようにするために、型枠7の周壁71にハッチングを付して示している。
図4は、型枠7の内側の本体部31の伝熱部材34を囲む領域αへの吸着材コンポジット剤45の加圧充填を説明する図であって、型枠7で保持された本体部31周りを、図3の(b)におけるA−A線に沿って切断した断面図であり、(a)は、ゲル状の吸着材コンポジット剤45の加圧充填前の状態を示す図であり、(b)は、吸着材コンポジット剤45の加圧充填後の状態を示す図である。
図5は、ゲル状の吸着材コンポジット剤45の形状であって、型枠7の内側の伝熱部材34を囲む領域αへの吸着材コンポジット剤45の加圧充填の際に用意される吸着材コンポジット剤45の形状を説明する図である。
図6は、吸着材コンポジット剤45から吸着材コンポジット4を作成する過程を説明する図であり、(a)は、本体部31の伝熱部材34を囲む領域αに充填された吸着材コンポジット剤45の一部を拡大して示した模式図であり、(b)は、後記する蒸発工程により、吸着材コンポジット剤45から溶媒46を蒸発させて作成した吸着材コンポジット4での活性炭(多孔質粒子41)とバインダ樹脂42の分布を示す模式図である。
図3の(a)および(b)に示すように、上方が開口した有底の型枠7に、吸着材モジュール3の本体部31をセットして、本体部31の分岐タンク32と合流タンク33との間で互いに間隔を開けて配置された複数の伝熱部材34の領域を、型枠7の内側に配置する(図2のステップ101:配置工程)。
ここで、型枠7は、本体部31の周囲を全周に亘って囲む周壁71と、周壁71の下方の開口を封止する底壁72とを有する有底角筒形状を成しており、配置工程(ステップ101)において本体部31は、型枠7の上方の開口71aから型枠7に挿入されて、供給管36と排出管37とが周壁71に設けた支持溝71bでそれぞれ支持された状態で、型枠7にセットされる。
この状態において、型枠7の周壁71の内側が、吸着材コンポジット4を伝熱部材34に保持させるための領域(伝熱部材34を囲む領域α)となる。
そして、図4の(a)に示すように、直方体形状に成形したゲル状の吸着材コンポジット剤45を、型枠7にセットされた本体部31の伝熱部材34の領域上に載置する。
ゲル状の吸着材コンポジット剤45を本体部31に載置したのち、押圧部材8により吸着材コンポジット剤45を型枠7内に押し込む方向に押圧すると(図4の(a)、矢印参照)、押圧部材8により押された吸着材コンポジット剤45が、型枠7の周壁71の内側の領域α内に加圧充填されて、伝熱部材34を収容する領域α内に隙間無く充填されることになる。
これにより、伝熱部材34と伝熱部材34の間のコルゲートフィン35で囲まれた狭い隙間S(図3の(b)参照)や、コルゲートフィン35と周壁71との間の隙間Saにも、空気を内部に取り込むことなく吸着材コンポジット剤45が充填される。
領域αへの吸着材コンポジット剤45の充填を完了すると、吸着材モジュール3と型枠7とを一緒に、第1の温度範囲(例えば、80〜100℃)で所定時間加熱して、吸着材コンポジット剤45に含まれるエタノールと水を蒸発させる(図2のステップ103:蒸発工程)。
このステップ103では、溶媒(エタノール)と、バインダ樹脂42の水溶液に含まれている水分を蒸発させているので、第1の温度範囲は、溶媒と水の両方を蒸発させることができる温度範囲であることが好ましい。
実施の形態では、吸着材コンポジット剤45の作成に使用した溶媒がエタノールであり、バインダ樹脂42が、非極性の水溶性樹脂を水に分散させたバインダ樹脂水溶液であるので、エタノールと水の両方を蒸発させることができる温度範囲に、前記した第1の温度範囲が設定されている。
よって、第1の温度範囲は、溶媒やバインダ樹脂に応じて設定される。
この蒸発工程では、ゲル状の吸着材コンポジット剤45に含まれる溶媒や水を除去して、吸着材コンポジット4としている。
ここで、ゲル状の吸着材コンポジット剤45の流動性は低く、溶媒や水の除去により吸着材コンポジット剤45の内部に微細な隙間が形成されても、周囲の吸着材コンポジット剤45が移動して隙間を速やかに塞ぐことができないので、蒸発工程で吸着材コンポジット剤45から溶媒や水が除去されて得られた吸着材コンポジット4では、溶媒や水が存在していた部分が微細な隙間Sxとして残ることになる(図6の(b)参照)。
吸着材コンポジット4では、吸着材コンポジット4の中に形成されたこの微細な隙間Sxが、互いに連通して毛細血管状の隙間Sxが形成されており(図6の(b)参照)、吸着式熱交換器1の筒状ケース2内に供給されたエタノールなどの冷媒(CG_in:図1参照)が、吸着材コンポジット4の隙間Sxから、吸着材コンポジット4の内部に侵入できるようになっている。
そのため、吸着材コンポジット4の内部に形成された隙間Sxにより、吸着材コンポジット4の全体に冷媒CGを吸着させることができると共に、吸着に要する時間を短縮できるので、吸着材コンポジット4に対する吸着効率が向上している。
蒸発工程での処理が終了すると、本体部31と型枠7とを一緒に、第2の温度範囲(例えば、120〜150℃)で所定時間加熱して、吸着材コンポジット剤45に含まれるバインダ樹脂42を軟化させたのちに硬化させる(図2のステップ104:硬化工程)。
このステップ104の第2の温度範囲は、バインダ樹脂42を軟化させることができる温度範囲であることが好ましい。
実施の形態では、軟化する温度が、前記した第1の温度範囲よりも高いバインダ樹脂42を用いて吸着材コンポジット4を作成しているので、第2の温度範囲は、前記した第1の温度範囲よりも高い温度範囲であって、採用されているバインダ樹脂42に応じて設定される。
これにより、軟化した後に硬化したバインダ樹脂42が、吸着材コンポジット4同士を繋いで吸着材コンポジット4の塊の形状を保持すると共に、吸着材コンポジット4と伝熱部材34とを接続するので、吸着材コンポジット4の塊を、伝熱部材34を収容する領域αに保持し続けることが可能になる。
次に、吸着材コンポジット4を有する吸着式熱交換器1の吸着性能について説明する。
図7は、吸着材コンポジット4の吸着性能を説明する吸着等温線であって、多孔質粒子41(活性炭)と混合するバインダ樹脂42の種類(非極性、極性)に応じた冷媒CGの吸着量Wt/%の違いと、非極性のバインダ樹脂の含有量に応じた冷媒CGの吸着量Wt/%の違いと、カチオン性のバインダ樹脂をドープした場合の冷媒CGの吸着量Wt/%の違いと、を示したグラフである。
ここで、図7の横軸は、平衡圧力を飽和蒸気圧で割った相対圧であり、縦軸は、吸着材コンポジット4の単位質量あたりの吸着可能な冷媒量(Wt%)である。
なお、(1)基準値Aのグラフ(図中△を繋いだグラフA)は、活性炭(多孔質粒子41)のみからなる吸着材Aの吸着量を示している。
(2)比較値Bのグラフ(図中●と繋いだグラフB)は、活性炭(多孔質粒子41)と、極性を持つバインダ樹脂とから成る吸着材コンポジット4Bの吸着量を示している。
なお、この場合の活性炭41に対するバインダ樹脂42の重量比率は、1:0.05(5%)である。
(3)比較値Cのグラフ(図中◎を繋いだグラフC)は、活性炭(多孔質粒子41)と、非極性のバインダ樹脂42とから成る吸着材コンポジット4Cの吸着量を示している。
なお、この場合の活性炭41に対するバインダ樹脂42の重量比率は、1:0.05(5%)である。
(4)比較値Dのグラフ(図中○を繋いだグラフD)は、活性炭(多孔質粒子41)と、非極性のバインダ樹脂42とから成る吸着材コンポジット4Dの吸着量を示している。
なお、この場合の活性炭41に対するバインダ樹脂42の重量比率は、1:0.10(10%)である。
(5)比較値Eのグラフ(図中□を繋いだグラフE)は、活性炭(多孔質粒子41)と、非極性のバインダ樹脂42と、極性を持つバインダ樹脂とから成る吸着材コンポジット4Eの吸着量を示している。
なお、この場合の活性炭41に対する非極性のバインダ樹脂42の重量比率は、1:0.05(5%)であり、活性炭41に対する極性を持つバインダ樹脂の重量比率は、1:0.05(5%)である。
図7に示すように、吸着材コンポジットに含まれるバインダ樹脂が、活性炭との親和性の高い極性を持つバインダ樹脂である場合(比較値B)、冷媒(被吸着媒体)の吸着量は、基準値Aの場合の冷媒の吸着量よりも、約30%低下する。
これに対して、吸着材コンポジットに含まれるバインダ樹脂が、活性炭との親和性の低い非極性のバインダ樹脂である場合(比較値C)、冷媒(被吸着媒体)の吸着量は、基準値Aの場合の冷媒の吸着量と、略同じとなる。
そして、非極性のバインダ樹脂の活性炭に対する重量比率が増えると、基準値Aの場合の冷媒(被吸着媒体)の吸着量よりも低くなるが、重量比率が10%である場合(比較値D)の吸着量は、基準値Aの場合の冷媒(被吸着媒体)の吸着量よりも、約10%の低いだけであるので、極性を持つバインダ樹脂の活性炭に対する重量比率が5%の場合(比較値B)よりも、吸着量が多く、良好な結果が得られた。
よって、非極性のバインダ樹脂を用いる場合には、極性を持つバインダ樹脂の場合よりも、バインダ樹脂の重量比率を増やすことができるので、この場合には、最終的に得られる吸着材コンポジットの形状安定性を向上させることができることになる。
また、吸着材コンポジットに含まれるバインダ樹脂を、活性炭との親和性の低い非極性のバインダ樹脂と、活性炭との親和性の高い極性を持つバインダ樹脂との混合物とし、各々の活性炭に対する重量比率を5%とした場合(比較値E)には、極性を持つバインダ樹脂のみが活性炭に対して重量比率で5%含んでいる場合(比較値B)の場合よりも吸着量が多いことが確認された。
以上の通り、実施の形態では、
(1)吸着材の加熱/冷却により、吸着材への冷媒(被吸着媒体)の吸着/脱着を行うように構成した吸着式熱交換器1において、
吸着材を、活性炭41と非極性のバインダ樹脂42とを混合した吸着材コンポジット4とした構成とした。
活性炭は、弱アニオン性で非極性の性質を有しているので、非極性の活性炭と非極性のバインダ樹脂42との組み合わせは、親和性が低い組み合わせとなる。そのため、活性炭と非極性の樹脂バインダとを混合しても、バインダ樹脂42は、活性炭に吸着されることなく、活性炭との間の弱い分子間力で、活性炭に緩く結合した状態となる。
そのため、吸着材コンポジット剤45では、活性炭とバインダ樹脂42とが強固に結合することなく略均等に分布することになるので、活性炭とバインダ樹脂の分布に大きな偏りを生じることがない。
また、バインダ樹脂42が活性炭に吸着されて、活性炭の表面を覆うことがないので、吸着材コンポジット4は、活性炭が持つ本来の吸着性能に近い吸着性能を発揮することができる。活性炭との親和性が高い極性を持つバインダ樹脂42を使用すると、バインダ樹脂42が活性炭に吸着されることにより、活性炭が持つ本来の吸着性能が大きく損なわれるが、かかる事態の発生を生じることを好適に防止できる。
(2)吸着材コンポジット4は、活性炭41に対する非極性のバインダ樹脂42の重量比率が、1:0.05〜1:0.15である構成とした。
このように構成すると、バインダ樹脂42を硬化させた後の吸着材コンポジット剤45の形状を、所定形状で適切に保持し続けることができる。
(3)吸着材モジュール3の本体部31で互いに間隔を開けて配置された複数の伝熱部材34を収容する領域αに吸着材が保持されており、前記吸着材が、活性炭41と非極性のバインダ樹脂42とを混合した吸着材コンポジット4である吸着式熱交換器1の作製方法であって、
活性炭(多孔質粒子41)と非極性のバインダ樹脂42とを、極性を持つ溶媒46であるエタノール中に分散させたゲル状の吸着材コンポジット剤45を、領域αに加圧充填して、少なくとも伝熱部材34と伝熱部材34の間の隙間Sに吸着材コンポジット剤45を充填する充填工程(ステップ102)と、
領域αに吸着材コンポジット剤45が充填された吸着材モジュール3の本体部31を、溶媒46を蒸発させる第1の温度範囲(例えば、80〜100℃)で加熱して、溶媒46を蒸発させる蒸発工程(ステップ103)と、
蒸発工程(ステップ103)で溶媒46を蒸発させた本体部10を、第1の温度範囲よりも高い第2の温度範囲(例えば、120〜150℃)で加熱して、バインダ樹脂42を硬化させる硬化工程(ステップ104)と、を有する構成とした。
このように構成すると、溶媒46を除去した後の吸着材コンポジット4でのバインダ樹脂42の分布が均一になるので、硬化工程(ステップ104)によりバインダ樹脂42を硬化させると、硬化したバインダ樹脂42により吸着材コンポジット4全体の形状を保持することができる。
よって、伝熱部材34と伝熱部材34の間の隙間Sに充填された吸着材コンポジット4を、吸着式熱交換器1から脱落させることなく、所定位置に保持しつつけることが可能になる。
また、蒸発工程(ステップ103)にて溶媒46を蒸発させると、溶媒46の位置していた領域が微細な隙間Sxとして残るので、溶媒46を冷媒と同じエタノールとすることで、この隙間Sxが、吸着材コンポジット4に含まれる活性炭が吸脱着する冷媒(エタノール)の通流路として機能するので、吸着材コンポジット4での冷媒の吸着速度が向上する。
(4)吸着材コンポジット4における活性炭に対する非極性のバインダ樹脂42の重量比率が、1:0.05〜1:0.15である構成とした。
このように構成すると、バインダ樹脂42を硬化させた後の吸着材コンポジット4の形状を、所定形状で保持し続けることができる。
(5)吸着材コンポジット剤45における活性炭に対する極性溶媒の重量比率が、1:3〜1:5である構成とした。
このように構成すると、複数の伝熱部材34を収容する領域αへの吸着材コンポジット剤45の加圧充填に適した柔らかさを持つゲル状の吸着材コンポジット剤45を調整することができる。
これにより、領域α内、その中でも伝熱部材34と伝熱部材34の間の隙間Sに、吸着材コンポジット剤45を隙間無く充填することが可能となる。
なお、前記した実施の形態では、溶媒46としてエタノールを用いる場合を例示して説明したが、溶媒としてカルキ等の不純物を含まない純水(工業用水)を用いても良い。
この場合にも、活性炭(多孔質粒子41)と非極性のバインダ樹脂42とを溶媒である水に分散させることで、ゲル状の吸着材コンポジット剤を調整することができる。
よって、溶媒46がエタノールの場合と略同様の作用効果を奏し得る。
また、前記した蒸発工程(ステップ103)では、吸着材コンポジット剤45に含まれる溶媒および水を蒸発させるための第1の温度範囲が、80〜100℃である場合を例示したが、この第1の温度範囲を、例えば、50〜70℃に設定して、溶媒および水を、時間を掛けて蒸発させるようにしても良い。
(6)また、前記した実施の形態では、吸着材コンポジット4に含まれるバインダ樹脂42が、活性炭との親和性が低い非極性のバインダ樹脂である場合を例示したが、バインダ樹脂42を非極性のバインダ樹脂と、活性炭との親和性が高いバインダ樹脂(極性を持つバインダ樹脂)との混合物としても良い。
この場合には、極性を持つバインダ樹脂と活性炭との結合が強くなるので、最終的に得られる吸着材コンポジット4の形状をより強固に保持することができ、吸着材コンポジット4を吸着式熱交換器1から脱落させることなく所定位置に保持しつつけることが可能になる。
さらに、図7の比較値Eのグラフ(図中□を繋いだグラフ)に示すように、吸着材コンポジットに含まれるバインダ樹脂を、活性炭との親和性の低い非極性のバインダ樹脂と、活性炭との親和性の高い極性を持つバインダ樹脂との混合物とし、各々の活性炭に対する重量比率を5%とした場合には、極性を持つバインダ樹脂のみが活性炭に対して重量比率で5%含んでいる場合(比較値B)の場合よりも吸着量が多くなるので、吸着特性を大きく低下させること無く、吸着材コンポジット4Eをより強固に形成できることになる。
この場合には、伝熱部材34の表面の防錆処理を、アニオン性の処理剤を用いて行うことで、カチオン性のバインダ樹脂42とアニオン性の処理剤とが強固に結びつくので、吸着材コンポジット4の塊を、伝熱部材34を収容する領域αにより確実に保持し続けることが可能になる。
また、前記した実施の形態では、非極性の水溶性樹脂を水および/またはエタノールに分散させたバインダ樹脂42の水溶液を、活性炭とエタノールとの混合物に混ぜ合わせる場合を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、非極性の水溶性樹脂を水に分散させたバインダ樹脂の水溶液を、活性炭とエタノールの混合物に混ぜ合わせる構成としてもよい。
また、非極性の水溶性樹脂をエタノールに分散させたバインダ樹脂の溶液を、活性炭とエタノールの混合物に混ぜ合わせる構成としてもよい。
この場合には、蒸発工程(ステップ103)における第1の温度範囲をより低い温度範囲とすることができる。
1 吸着式熱交換器
2 筒状ケース
3 吸着材モジュール
31 本体部
32 分岐タンク
33 合流タンク
34 伝熱部材
35 コルゲートフィン
4(4A〜4E) 吸着材コンポジット
41 多孔質粒子(活性炭)
42 バインダ樹脂
45 充填材コンポジット剤
46 溶媒
7 型枠
71 底壁
72 周壁
W 熱交換媒体
CG 冷媒(被吸着媒体)

Claims (7)

  1. 吸着材の加熱/冷却により、前記吸着材への被吸着媒体の吸着/脱着を行うように構成した吸着式熱交換器において、
    前記吸着材を、活性炭と非極性樹脂バインダとを混合した吸着材コンポジットとしたことを特徴とする吸着式熱交換器。
  2. 前記吸着材コンポジットは、前記活性炭に対する前記非極性樹脂バインダの重量比率が、1:0.05〜1:0.15であることを特徴とする請求項1に記載の吸着式熱交換器。
  3. 前記吸着材コンポジットは、極性樹脂バインダをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の吸着式熱交換器。
  4. 本体部で互いに間隔を開けて配置された複数の伝熱部材を収容する領域に吸着材が充填された吸着式熱交換器の作製方法であって、
    活性炭と非極性樹脂バインダとを極性溶媒中に分散させたゲル状の吸着材コンポジット剤を、前記領域に加圧充填する充填工程と、
    前記領域に前記ゲル状の吸着材コンポジット剤が充填された前記本体部を、前記極性溶媒を蒸発させる第1温度範囲で加熱して、前記溶媒を蒸発させる蒸発工程と、
    前記蒸発工程にて前記極性溶媒を蒸発させた本体部を、前記第1の温度範囲よりも高い第2温度範囲で加熱して、前記非極性樹脂バインダを硬化させる硬化工程と、を有することを特徴とする吸着式熱交換器の作製方法。
  5. 前記活性炭に対する前記非極性樹脂バインダの重量比率が、1:0.05〜1:0.15であることを特徴とする請求項4に記載の吸着式熱交換器の作製方法。
  6. 前記活性炭に対する前記極性溶媒の重量比率が、1:3〜1:5であることを特徴とする請求項4に記載の吸着式熱交換器の作製方法。
  7. 前記ゲル状の吸着材コンポジット剤は、極性樹脂バインダをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の吸着式熱交換器の作製方法。
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