JP2017047843A - 乗物用シートのアームレスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗物用シートのシートバックにアームレストが回転可能に配設されたアームレスト装置において、軽量簡潔な構造で乗物急制動時のアームレスト飛び出しの防止と操作時の節度感向上を可能とするアームレスト装置を提供する。
【解決手段】シートバック20とアームレスト30との間に設けられた軸ピン31aを中心にシートバック20に対してアームレスト30が収納凹部内に収納された格納位置と前倒しした使用位置との間で回転可能に配設される。バックフレーム21からアームレスト30に向かって軸ピン31aと平行に突出して延びた緩衝ピン21cと、アームレスト30のフレーム31に設けられアームレスト30が格納位置と使用位置との間にある場合に軸ピン31aと緩衝ピン21cとの間で圧縮変形されて軸ピン31aに対する緩衝ピン21cの回転に摺動抵抗を与える緩衝部材31eと、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗物用シートのアームレスト装置に関する。
リアシートのシートバックに回転可能に配設された乗物用シートのアームレスト装置が知られている。かかるアームレスト装置においては、乗物の急制動時にシートバックからアームレストが飛び出すのを防止するとともに、通常時にシートバックからアームレストを出し入れする際には適度な抵抗を与えて急激な動きが生じないようにする必要がある。特許文献1に記載の技術においては、シートバックに対するアームレストの回転軸にダンパを配設することにより上記要請に応えている。
特開2002−67767号公報
上述のアームレスト装置においては、ダンパが大きく高価であって乗物用シートの軽量化、低コスト化が図りづらいという問題があった。
このような問題に鑑み本発明の課題は、乗物用シートのシートバックにアームレストが回転可能に配設されたアームレスト装置において、軽量簡潔な構造で乗物急制動時のアームレスト飛び出しの防止と操作時の節度感向上を可能とするアームレスト装置を提供することにある。
本発明の第1発明は、乗物用シートのアームレスト装置であって、シートバックとアームレストとの間に設けられた回転軸を中心に前記シートバックに対してアームレストが前記シートバックに形成された収納凹部内に収納された格納位置と前倒しした使用位置との間で回転可能に配設され、前記シートバック又は前記アームレストのいずれか一方から前記アームレスト又は前記シートバックのいずれか他方に向かって前記回転軸と平行に突出して延びた突出部と、前記シートバック又は前記アームレストの前記突出部が設けられていない側に設けられ前記アームレストが前記格納位置と前記使用位置との間にある場合に前記回転軸と前記突出部の間で圧縮変形されて前記回転軸に対する前記突出部の回転に摺動抵抗を与える緩衝部材と、を有し、該緩衝部材は乗物の急制動時には前記アームレストの前記回転軸に対する回転を止め、手動操作時には回転速度を緩和するように構成されていることを特徴とする。
第1発明によれば、回転軸とシートバック又はアームレストのいずれか一方に設けられた突出部との間に、アームレスト又はシートバックのいずれか他方に設けられた緩衝部材を配置するという軽量簡潔な構造で、乗物の急制動時のアームレスト飛び出しの防止とアームレスト手動操作時の節度感向上を可能とすることができる。具体的には、乗物の急制動時には、緩衝部材は圧縮変形されたときに発生する摺動抵抗により回転軸に対する突出部の回転を止め、手動操作時には、緩衝部材は圧縮変形されたときに発生する摺動抵抗により回転軸に対する突出部の回転に抵抗を与えて回転速度を緩和する。
本発明の第2発明は、上記第1発明において、前記緩衝部材は前記回転軸と前記突出部の間において、少なくとも前記回転軸に対して前記突出部が回転する領域を埋める円板カム状に形成されるとともに、前記格納位置と前記使用位置においては圧縮変形されず、前記格納位置と前記使用位置の間においては圧縮変形されるよう半径方向に突出する凸部を有して形成されていることを特徴とする。
第2発明によれば、緩衝部材が回転軸と突出部の間において、少なくとも回転軸に対して突出部が回転する領域を埋める円板カム状の部材であるので軽量簡潔な構造とすることができ、さらに軽量化、低コスト化を図ることができる。
本発明の第3発明は、上記第2発明において、前記緩衝部材は樹脂製で部分的にインサートされたブラケットを介して前記シートバック又は前記アームレストのいずれか一方に取付けられていることを特徴とする。
第3発明によれば、緩衝部材の成形と同時にブラケットを取付けることができるので製造工程を簡略化でき低コスト化が図れる。なお、樹脂にはエラストマーやゴムも含まれるものとする。
本発明の一実施形態のアームレスト装置を備えた自動車用リアシートを斜め前方から見た斜視図である。 図1のII−II線で切断して示す断面図である。 図2のIII方向から見た側面図である。 図3のIV−IV線で切断して示す断面図である。 上記実施形態の緩衝部材の斜視図である。
図1〜図5は、本発明の一実施形態を示す。この実施形態は、自動車用リアシートに本発明を適用した例を示す。各図中、矢印により自動車用リアシートを自動車に取付けたときの各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。本実施形態の自動車用リアシート1はベンチタイプのシートであって、着座部となるシートクッション10と、背凭れとなるシートバック20と、シートバック20に取付けられたアームレスト30と、を備えている。ここで、自動車用リアシート1が、特許請求の範囲の「乗物用シート」に相当する。
図1及び図2に示すように、シートクッション10は、骨格を成すクッションフレーム11と、クッション材であるクッションパッド12と、表皮材であるクッションカバー13と、を備えている。シートバック20は、骨格を成すバックフレーム21と、クッション材であるバックパッド22と、表皮材であるバックカバー23と、を備えている。シートバック20の左右方向中央部には、アームレスト30を不使用時に収納する収納凹部24が設けられている。アームレスト30は、収納凹部24内に収納された状態においてその下部が収納凹部24の下部に対して左右方向に延びる回転軸Pを中心に、実線で示す収納状態と二点鎖線で示す使用状態との間で回転可能に支持されている。
図2に示すように、バックフレーム21を覆って配置されたバックパッド22の上からバックカバー23が被せつけられている。バックパッド22は、ウレタン発泡成形体でありバックフレーム21を覆って配置されたときに収納凹部24を形成する凹みを有する。バックカバー23は、ファブリック等の表皮と、ウレタン発泡スラブ製のラミパッドと、不織布等の裏基布と、をこの順で積層してラミネートした面状部材をバックパッド22の表面形状に沿うように複数のパーツに裁断して縫製により一体化したものである。収納凹部24においてもバックパッド22の凹みに沿ってバックカバー23が配設されて収納凹部24の内面を覆っている。
図2に示すように、アームレスト30は、後部が開放された箱状の鉄板のプレス成形品であるフレーム31を覆って配置されたウレタン発泡体製のパッド32の上からカバー33が被せつけられた構造をしている。パッド32とカバー33は、その材質、構成とも、それぞれバックパッド22とバックカバー23と実質的に同じものである。アームレスト30の後側には蓋部材が取付けられて使用状態にしたときに、その上に乗員が腕を置けるようになっているが、その構成は公知のものなので細部については説明を省略する。
図2に示すように、フレーム31の下部一側である下部右側には、軸ピン31aが回転軸Pと同軸に取付けられている。軸ピン31aは、鉄製で図2及び図4に示すように、半径の異なる円柱を同軸的に積み重ねた形状をしており、左側(フレーム31側)から第1小径部31a1、大径部31a2、第2小径部31a3を備えている。第1小径部31a1と第2小径部31a3は、同径で左右方向の長さは第2小径部31a3の方が長く第1小径部31a1の5倍程度の長さである。大径部31a2は左右方向の長さが、第2小径部31a3と同程度で、半径は第1小径部31a1及び第2小径部31a3より75%程度大きく設定されている。第2小径部31a3の左右方向中央のやや左寄り(大径部31a2寄り)には、抜け止めの機能を果たすEリング31a4を挿入して固定するための切り欠き部31a31が設けられている。フレーム31の下部右側には、軸ピン孔31bが回転軸Pと同軸に設けられその中に軸ピン31aの第1小径部31a1が挿入されて大径部31a2の左側側面部が軸ピン孔31b周縁のフレーム31右側面に当接した状態で溶接により固定されている。ここで、軸ピン31aが、特許請求の範囲の「回転軸」に相当する。
図2に示すように、フレーム31の下部他側である下部左側には、軸ピン31cの先端の小径部31c3が取付けられる回転軸Pと同軸の軸ピン孔31dが設けられている。軸ピン31cは、鉄製で、半径の異なる円柱を同軸的に積み重ねた形状をしており、左側(フレーム21側)から大径部31c1、中径部31c2、小径部31c3を備えている。小径部31c3の中径部31c2側には抜け止めの機能を果たす抜け止め部材31c4を挿入して固定するための切り欠き部31c31が設けられている。バックフレーム21に対して軸ピン31cを用いてフレーム31を取付ける構造については後述する。
図2及び図4に示すように、シートバック20の収納凹部24の下部一側である下部右側に対応するバックフレーム21には、軸ピン孔21aが回転軸Pと同軸に設けられている。軸ピン孔21aには、樹脂製で鍔付き円筒状のブッシュ31a5の外筒部が左側から(アームレスト30側から)嵌め込まれて固定される。ブッシュ31a5の内筒部に軸ピン31aの第2小径部31a3が挿入されて大径部31a2の右側側面部が、軸ピン孔21a周縁のバックフレーム21の左側面に対してブッシュ31a5の鍔部を介して当接した状態でEリング31a4が切り欠き部31a31に挿入されて抜け止め組付けされる。バックフレーム21の軸ピン孔21aの下方には緩衝ピン21cを固定するための固定孔21bが設けられている。緩衝ピン21cは、鉄製で図2及び図4に示すように、半径の異なる円柱を同軸的に積み重ねた形状をしており、右側(バックフレーム21側)から小径部21c1、大径部21c2を備えている。小径部21c1は軸ピン31aの第1小径部31a1及び第2小径部31a3と同径で、左右方向の長さは第1小径部31a1よりやや長い。大径部21c2は軸ピン31aの大径部31a2よりやや小径で、左右方向の長さは大径部31a2のほぼ半分程度である。回転軸Pと固定孔21bの軸線との間隔は軸ピン31aの大径部31a2の半径の3倍程度とされている。バックフレーム21の固定孔21bに緩衝ピン21cの小径部21c1が、左側から(アームレスト30側から)挿入されて大径部21c2の右側側面部が固定孔21b周縁のバックフレーム21左側面に当接した状態で溶接により固定されている。この状態で、軸ピン31aの大径部31a2表面と緩衝ピン21cの大径部21c2表面とは対向して配置されその最短距離は軸ピン31aの大径部31a2の半径よりやや大きいものとされる。ここで、緩衝ピン21cが、特許請求の範囲の「突出部」に相当する。
図2〜図5に示すように、軸ピン31aの大径部31a2と緩衝ピン21cの大径部21c2との間には、樹脂製の緩衝部材31eが配設されている。緩衝部材31eは、図5に示すようにポリエステル系エラストマー製の中実の樹脂部31e1と、樹脂部31e1中に一部がインサートされたブラケット部31e2と、を備える。樹脂部31e1は、略板状円環の一部の形状に形成された部材で、その肉厚は緩衝ピン21cの大径部21c2の左右方向長さよりやや短く形成されている。内径部分31e11は、軸ピン31aの大径部31a2外径の円弧部分とほぼ同一に形成され、外径部分31e12は、内径部分31e11の中心を軸とするカム形状に形成されている。具体的には、一端部から第1狭幅部31e121、第1広幅部31e122、第2狭幅部31e123、第2広幅部31e124が形成されている。第1狭幅部31e121と第2狭幅部31e123は、径方向の長さが同じでその長さは、略軸ピン31aの大径部31a2表面と緩衝ピン21cの大径部21c2表面との最短距離と同一に設定されている。第1広幅部31e122の径方向の長さは、第1狭幅部31e121及び第2狭幅部31e123の径方向の長さより25%程度大きく設定されている。第1広幅部31e122の、第1狭幅部31e121及び第2狭幅部31e123の径方向の長さより径方向に突出した部分が凸部31e127である。第2広幅部31e124の径方向の長さは、第1狭幅部31e121及び第2狭幅部31e123の径方向の長さより50%程度大きく設定されている。第1狭幅部31e121と第1広幅部31e122との間には径方向の長さが徐々に変化する第1傾斜部31e125が形成されている。第1広幅部31e122と第2狭幅部31e123との間には径方向の長さが徐々に変化する第2傾斜部31e126が形成されている。
ブラケット部31e2は、鉄板を折り曲げて形成した部材で、略矩形板状の基板部31e21と、基板部31e21の短辺側一端部から基板部31e21に対して垂直に曲げ起こしたインサート部31e22と、を備える。さらにブラケット部31e2は、基板部31e21の長辺側のインサート部31e22とは反対側端部から基板部31e21に対して垂直にインサート部31e22とは反対方向に曲げ起こした回止め部31e23を備える。基板部31e21は、その中央よりインサート部31e22と反対側寄りにボルト孔31e211が設けられている。インサート部31e22は、基板部31e21に連結された本体部31e221と、本体部31e221から回止め部31e23と反対側に向かって延びる延長部31e222が設けられている。延長部31e222の先端部は折り曲げられてボルト孔31e211の中心から離れる方向に延びるように形成されている。インサート部31e22には、本体部31e221に2個、延長部31e222の先端部に1個の計3個の孔31e223が設けられている。この孔31e223は、ブラケット部31e2のインサート部31e22を樹脂部31e1にインサート成形したとき、インサート部31e22と樹脂部31e1の密着強度を高めるためのものである。回止め部31e23は、基板部31e21をアームレスト30のフレーム31にボルト締め固定するとき、フレーム31の端部に係止して基板部31e21が回転しないように止める機能を果たす。
緩衝部材31eは、樹脂部31e1がインジェクション成形されるときにブラケット部31e2のインサート部31e22がインサートされて一体化されることで形成される。インサート部31e22の本体部31e221が樹脂部31e1の第2狭幅部31e123と第2広幅部31e124に対応し、インサート部31e22の延長部31e222が樹脂部31e1の第1狭幅部31e121と第1広幅部31e122に対応するように一体化されている。第2広幅部31e124は、インサート部31e22の本体部31e221全体を樹脂部31e1内にインサートするために広幅に形成されている。
図3及び図4に示すように、アームレスト30が収納凹部24に収納された格納位置にあるとき、緩衝部材31eは樹脂部31e1の第2狭幅部31e123が、軸ピン31aの大径部31a2と緩衝ピン21cの大径部21c2との間に挟まれた状態でアームレスト30のフレーム31にボルト締めされて取付けられている。このとき、樹脂部31e1の内径部分31e11は軸ピン31aの大径部31a2表面に対し摺動可能に当接している。
図2に示すように、シートバック20の収納凹部24の下部他側である下部左側に対応するバックフレーム21には、軸ピン孔21dが回転軸Pと同軸に設けられている。軸ピン孔21dには、樹脂製で鍔付き円筒状のブッシュ31c5の外筒部が左側から(アームレスト30の反対側から)嵌め込まれて固定される。ブッシュ31c5の内筒部に軸ピン31cの中径部31c2が挿入されて大径部31c1の右側側面部が軸ピン孔21d周縁のバックフレーム21の左側面に対してブッシュ31c5の鍔部を介して当接した状態とされている。この状態で、軸ピン31cの小径部31c3は、フレーム31の下部左側に設けられた軸ピン孔31dに通されて中径部31c2の右側側面部が軸ピン孔31d周縁のフレーム31の左側面に対して当接した状態で切り欠き部31c31に抜け止め部材31c4が挿入されて抜け止め組付けされる。
アームレスト30のシートバック20への組付けは次のように行われる。図2及び図4
に示すように、アームレスト30を格納位置にしてアームレスト30のフレーム31に取付けられた軸ピン31aの第2小径部31a3をブッシュ31a5を介してバックフレーム21の軸ピン孔21aに挿入してEリング31a4で抜け止めする。このとき、緩衝部材31eの樹脂部31e1が軸ピン31aの大径部31a2と緩衝ピン21cの大径部21c2との間に配置される。次に、アームレスト30のフレーム31に設けられた軸ピン孔31dとバックフレーム21の軸ピン孔21dの軸線を一致させて軸ピン孔21dに左側からブッシュ31c5を介して軸ピン31cを挿入して軸ピン31cの小径部31c3を軸ピン孔31dに通して抜け止め部材31c4で抜け止めする。
以上のように構成される実施形態は、以下のような作用効果を奏する。図3に実線で示すアームレスト30が格納位置にあるとき、アームレスト30の後部はシートバック20に当接して後方への回転が止められ、アームレスト30の上部及び両側部は収納凹部24内でシートバック20に対して圧接して前方への回転が止められている。なお、アームレスト30は格納位置にあるとき後方に傾いた状態にあるためアームレスト30とシートバック20の収納凹部24とはわずかな圧接状態であってもかまわないし、圧接していなくてもよい。この状態で、自動車が急制動を行うとアームレスト30が慣性力により回転軸Pを中心にシートバック20に対して回転して前方に飛び出そうとする。このとき、アームレスト30の回転とともに緩衝部材31eも樹脂部31e1の内径部分31e11が軸ピン31aの大径部31a2表面に対し摺接しながら回転する。すると、第2傾斜部31e126が緩衝ピン21cの大径部21c2表面に当接し樹脂部31e1が圧縮変形されながら回転抵抗を与えていく。そして、第1広幅部31e122の表面(凸部31e127の最大突出部表面)が緩衝ピン21cの大径部21c2表面に当接する前にアームレスト30の回転が止められる。第1広幅部31e122の径方向の長さは、第1狭幅部31e121及び第2狭幅部31e123の径方向の長さより25%程度大きく設定されて凸部31e127が設けられているが、これは、樹脂部31e1の圧縮弾性率との関係で第2傾斜部31e126の範囲内で急制動時のアームレスト30回転を止められるように設定されたものである。
次に、格納位置にあるアームレスト30を手で引き出して回転させ使用位置に配置する操作について説明する。図3に実線で示す格納位置にあるアームレスト30を引き出して回転軸Pを中心にシートバック20に対して回転させるとアームレスト30の回転とともに緩衝部材31eも樹脂部31e1の内径部分31e11が軸ピン31aの大径部31a2表面に対し摺接しながら回転する。第2傾斜部31e126が緩衝ピン21cの大径部21c2表面に当接したのちもさらに樹脂部31e1を圧縮変形させながらアームレスト30を回転させていくと回転抵抗を増しながら第1広幅部31e122の表面(凸部31e127の最大突出部表面)が緩衝ピン21cの大径部21c2表面に当接する。第2傾斜部31e126が終わって第1広幅部31e122に緩衝ピン21cの大径部21c2表面に当接し始めたとき、アームレスト30は略水平面に対して垂直な状態になる。ここからさらにアームレスト30を回転させていくとアームレスト30の自重により前方向に回転するモーメントを増加させながら自動で回転していく。このとき、第1広幅部31e122における凸部31e127が軸ピン31aの大径部31a2表面と緩衝ピン21cの大径部21c2表面との間で圧縮変形されて回転抵抗を与えながら回転していくので回転速度が大きくなりすぎることがない。これによって、第1傾斜部31e125を経由して第1狭幅部31e121が緩衝ピン21cの大径部21c2表面に当接したとき、すなわちアームレスト30が使用位置に来たとき、アームレスト30は抑制された回転速度でシートクッション10に当接し、不快なバウンド等を引き起こすことがない。また、アームレスト30が使用位置にあるとき、自動車の振動等でアームレスト30が格納位置方向に回転しようとしても第1傾斜部31e125が緩衝ピン21cの大径部21c2表面に当接して回転抵抗が与えられるので回転が止められ使用位置に維持される。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、次のようなものが挙げられる。
1.上記実施形態においては、緩衝ピン21cをバックフレーム21に取付け緩衝部材31eをアームレスト30のフレーム31に取付けたが、これに限らず、緩衝ピン21cをアームレスト30のフレーム31に取付け緩衝部材31eをバックフレームに取付けてもよい。
2.上記実施形態においては、緩衝部材31eの樹脂部31e1の第1広幅部31e122を径方向の長さが一定の形状に、すなわち、凸部31e127の突出量を一定に形成した。しかし、これに限らず、第2傾斜部31e126側端部から第1傾斜部31e125側端部に近づくにつれて径方向の長さが大きくなるように、すなわち、凸部31e127の突出量が徐々に大きくなるように形成してもよい。これによれば、アームレスト30の自重による回転モーメントが大きくなるとともに樹脂部31e1の圧縮率が大きくなって回転抵抗を大きくすることができ、使用位置にもっていくときの不快なバウンドをさらに抑制することができる。
3.上記実施形態においては、緩衝部材31eの樹脂部31e1をポリエステル系エラストマーにより形成したが、これに限らず、他のエラストマーやゴム等の弾性部材を用いてもよい。適度な圧縮変形を伴う弾性体であればその他の材料でも適用可能である。
4.上記実施形態においては、本発明を自動車のシートに適用したが、飛行機、船、電車等の乗物に搭載のシートに適用しても良い。
1 自動車用リアシート(乗物用シート)
20 シートバック
21c 緩衝ピン(突出部)
24 収納凹部
30 アームレスト
31a 軸ピン(回転軸)
31e 緩衝部材
31e1 樹脂部
31e11 内径部分
31e12 外径部分
31e121 第1狭幅部
31e122 第1広幅部
31e123 第2狭幅部
31e127 凸部
31e2 ブラケット部(ブラケット)
P 回転軸


Claims (3)

  1. 乗物用シートのアームレスト装置であって、
    シートバックとアームレストとの間に設けられた回転軸を中心に前記シートバックに対してアームレストが前記シートバックに形成された収納凹部内に収納された格納位置と前倒しした使用位置との間で回転可能に配設され、
    前記シートバック又は前記アームレストのいずれか一方から前記アームレスト又は前記シートバックのいずれか他方に向かって前記回転軸と平行に突出して延びた突出部と、前記シートバック又は前記アームレストの前記突出部が設けられていない側に設けられ前記アームレストが前記格納位置と前記使用位置との間にある場合に前記回転軸と前記突出部の間で圧縮変形されて前記回転軸に対する前記突出部の回転に摺動抵抗を与える緩衝部材と、を有し、
    該緩衝部材は乗物の急制動時には前記アームレストの前記回転軸に対する回転を止め、手動操作時には回転速度を緩和するように構成されている乗物用シートのアームレスト装置。
  2. 請求項1において、前記緩衝部材は前記回転軸と前記突出部の間において、少なくとも前記回転軸に対して前記突出部が回転する領域を埋める円板カム状に形成されるとともに、前記格納位置と前記使用位置においては圧縮変形されず、前記格納位置と前記使用位置の間においては圧縮変形されるよう半径方向に突出する凸部を有して形成されている乗物用シートのアームレスト装置。
  3. 請求項2において、前記緩衝部材は樹脂製で部分的にインサートされたブラケットを介して前記シートバック又は前記アームレストのいずれか一方に取付けられている乗物用シートのアームレスト装置。
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