JP2017044661A - 使用済み核燃料用容器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このように、この使用済み核燃料用容器では、複数の中性子遮蔽体の間の非充填領域が、中性子遮蔽体が熱膨張する際の伸び代を収容する領域となる。
また、型部材が、充填された樹脂材料とともに遮蔽部を形成するため、より多くの樹脂材料で放射線(中性子)を遮蔽できる。
そのため、簡易な方法で、非充填領域を形成しながら、放射線(中性子)を良好に遮蔽可能な中性子遮蔽体を形成できる。
その結果、各中性子遮蔽体が熱膨張したときに、本体、伝熱フィン及び外筒に負荷がかかることを効率的に抑制できる。
そのため、使用済み核燃料用容器内において、非充填領域を安定的に配置できる。
また、本体の外周面に沿って非充填領域が形成されるため、伝熱フィンに沿って非充填領域が形成されるような構成と比較して、放射線(中性子)を良好に遮蔽できる。
そのため、使用済み核燃料用容器内において、非充填領域を安定的に配置できる。
また、外筒の内周面に沿って非充填領域が形成されるため、伝熱フィンに沿って非充填領域が形成されるような構成と比較して、放射線(中性子)を良好に遮蔽できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る使用済み核燃料用容器1であって、保管される状態の使用済み核燃料用容器1を示した斜視図である。なお、図1では、使用済み核燃料用容器1の一部を切り欠いて示している。
使用済み核燃料用容器1は、使用済み核燃料を収容するためのものであって、本体2と、外筒3と、遮蔽体4と、バスケット5と、蓋体6とを備えている。
遮蔽体4は、本体2と外筒3との間に配置されている。後述するように、遮蔽体4は、放射線(中性子)を遮蔽するように構成されている。
蓋体6は、本体2の他端部に取り付けられている。蓋体6は、円板形状に形成されており、本体2の開口2Aを密閉するように覆っている。
また、使用済み核燃料用容器1は、使用済み核燃料を輸送する輸送用容器としても用いられる。
図2は、図1の使用済み核燃料用容器1が輸送される状態を示した斜視図である。なお、図2では、使用済み核燃料用容器1の一部を切り欠いて示している。
図3は、図1の使用済み核燃料用容器1を示した平断面図である。
なお、以下の説明では、使用済み核燃料用容器1を、水平面に載置した状態を基準として説明する。
使用済み核燃料用容器1においては、本体2と外筒3との間に複数の伝熱フィン11が配置されている。
なお、各中空部42は、各中性子遮蔽体41の内部に配置されていればよい。例えば、各中空部42は、外筒3側に配置されてもよく、本体2側に配置されてもよい。
具体的には、図5に示すように、各中空部42は、本体2の径方向(幅方向)の寸法L1が、例えば、0.5cm以上、2.0cm以下である。また、各中空部42は、本体2の径方向に対する直交方向の寸法L2が、例えば、10cm以上、13cm以下である。また、図4に示すように、各中空部42は、上下方向の寸法L3が、例えば、400cm以上、500cm以下である。
各中性子遮蔽体41では、中空部42を除く部分が遮蔽部43として形成されている。各中性子遮蔽体41は、遮蔽部43によって放射線(中性子)を遮蔽する。
図6は、図1の使用済み核燃料用容器1の製造方法を説明するための平断面図である。なお、図6では、後述する型部材を概略的に示している。
その後、各充填領域12内に型部材13を配置する。
型部材13は、長尺状の部材であって、水素原子を多く含む樹脂材料からなり、例えば、エポキシ系樹脂などの樹脂材料からなる。型部材13は、1対の分割部材131を備えている。
各分割部材131は、長尺状の板状に形成されている。各分割部材131には、凹部131Aが形成されている。
なお、各型部材13は、各充填領域12の内部に配置されていればよい。例えば、各型部材13は、外筒3側に配置されてもよく、本体2側に配置されてもよい。
なお、非充填領域20は、各充填領域12の内部に配置されていればよい。例えば、各型部材13は、外筒3側に配置されてもよく、本体2側に配置されてもよい。
この状態で、各充填領域12に、液状の樹脂材料が充填される。具体的には、各非充填領域20を除く各充填領域12に、樹脂材料が充填される。なお、この各充填領域12に充填される樹脂材料は、型部材13を形成する樹脂材料と同種の樹脂材料である。また、同種の樹脂材料とは、型部材13を形成する樹脂材料と同一の樹脂材料だけでなく、同一の主成分を有する樹脂材料を含む概念である。
その後は、本体2が、上下反転されることにより図4の状態となり、上記した使用済み核燃料用容器1を構成する各部材が適宜取り付けられることにより、使用済み核燃料用容器1が構成される。
(1)本実施形態では、図6に示すように、各充填領域12に型部材13が配置されて非充填領域20が形成される。そして、非充填領域20を除く各充填領域12に型部材13と同種の樹脂材料が充填されることにより、型部材13及び充填された樹脂材料を遮蔽部43(図5参照)とする各中性子遮蔽体41(図5参照)が形成される。
また、充填された樹脂材料が、型部材13と一体となって遮蔽部43を形成するため、より多くの樹脂材料で放射線(中性子)を遮蔽できる。
そのため、簡易な方法で、非充填領域20を形成しながら、放射線(中性子)を良好に遮蔽可能な中性子遮蔽体41を形成できる。
その結果、各中性子遮蔽体41が熱膨張したときに、本体2、伝熱フィン11及び外筒3に負荷がかかることを効率的に抑制できる。
図7及び図8を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。なお、以下において、上記した第1実施形態と同様の構成には同様の符号を付し、その説明を省略する。
対して、第2実施形態では、図7に示すように、型部材14が、各充填領域12内において、本体2に沿うように配置される。
詳しくは、第2実施形態では、各充填領域12内に、型部材13に代えて、型部材14が配置される。
ただし、型部材14は、当該型部材14を形成する樹脂材料とは異種の樹脂材料により本体2の外周面に取り付けられてもよいし、樹脂材料以外の材料を用いて本体2の外周面に取り付けられてもよい。
次いで、各充填領域12に、型部材14を形成する樹脂材料と同種の樹脂材料が充填される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
そのため、使用済み核燃料用容器1内において、非充填領域21を安定的に配置できる。
上記した第1実施形態では、型部材13は、凹部131Aが形成された1対の分割部材131が接合されることにより形成される。そして、その型部材13が各充填領域12内の中央部に配置されることにより、非充填領域20が形成される。
対して、第3実施形態では、図8に示すように、型部材15が、各充填領域12内において、外筒3に沿うように配置される。
詳しくは、第3実施形態では、各充填領域12内に、型部材13に代えて、型部材15が配置される。
ただし、型部材15は、当該型部材15を形成する樹脂材料とは異種の樹脂材料により外筒3の内周面に取り付けられてもよいし、樹脂材料以外の材料を用いて外筒3の内周面に取り付けられてもよい。
次いで、各充填領域12に、型部材15を形成する樹脂材料と同種の樹脂材料が充填される。
本実施形態によれば、第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
そのため、使用済み核燃料用容器1内において、非充填領域22を安定的に配置できる。
2 本体
3 外筒
11 伝熱フィン
12 充填領域
13〜15 型部材
20〜22 非充填領域
41 中性子遮蔽体
43 遮蔽部
Claims (4)
- 内部に使用済み核燃料を収容可能であり、外周面から外方に向かって複数の伝熱フィンが延びている筒状の本体に対して、外側を覆うように外筒を被せる外筒設置工程と、
前記本体の外周面と前記外筒の内周面との間において、前記複数の伝熱フィンの間に形成された複数の充填領域のそれぞれに、樹脂材料からなる型部材を配置することにより、非充填領域を形成する型配置工程と、
前記非充填領域を除く前記複数の充填領域のそれぞれに前記型部材と同種の樹脂材料を充填することにより、前記型部材及び当該充填された樹脂材料を遮蔽部とする複数の中性子遮蔽体を形成する遮蔽体形成工程と、を含むことを特徴とする使用済み核燃料用容器の製造方法。 - 前記型配置工程では、前記非充填領域を前記本体の軸線方向に沿って形成することを特徴とする請求項1に記載の使用済み核燃料用容器の製造方法。
- 前記型配置工程では、前記型部材を前記本体の外周面に取り付けることにより、前記型部材と前記本体の外周面との間に前記非充填領域を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の使用済み核燃料用容器の製造方法。
- 前記型配置工程では、前記型部材を前記外筒の内周面に取り付けることにより、前記型部材と前記外筒の内周面との間に前記非充填領域を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の使用済み核燃料用容器の製造方法。
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