JP2007139677A - 放射性物質収納容器およびその製造方法 - Google Patents

放射性物質収納容器およびその製造方法 Download PDF

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一央 船曳
Yoshihiro Yasui
啓裕 安井
Tadahiro Hoshikawa
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Abstract

【課題】遮へい部材が充填される領域の硬化時の温度の平坦化を図りつつ、遮へい機能を長期間にわたって維持する。
【解決手段】放射性物質収納容器は、放射性物質を収納する内筒13と、内筒13の外周に伝熱フィン14を介して設けられた外筒15と、内筒13、外筒15および伝熱フィン14で少なくとも囲まれて外筒15の軸線方向に延設された遮へい部材収容部16と、遮へい部材収容部16に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材Rとを備え、熱伝導部材17を、遮へい部材収容部16内において、内筒13、外筒15および伝熱フィン14のいずれからも離間して設ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射性物質の輸送や貯蔵に用いる放射性物質収納容器およびその製造方法に関するものである。
従来、原子力発電所の原子炉炉心で一定期間使用された後、炉心から取り出された放射性物質としての使用済燃料集合体は、発電所内の使用済燃料貯蔵プールに所定の冷却期間保管され、その後、ウラン、プルトニウム等の再利用可能な核燃料物質を回収するため、放射線の遮へい性能を有したキャスク等の放射性物質収納容器に収納され、トレーラ、船舶等で燃料再処理施設に輸送される。また、燃料再処理施設へ輸送されるまでの間、放射性物質貯蔵施設において放射性物質収納容器による中間貯蔵が実施あるいは計画されている。
放射性物質収納容器として金属キャスクが知られている。金属キャスクは、内筒と外筒とを有し、内筒の内側に設けられた金属製バスケットに放射性物質が収納される。放射性物質が沸騰水型軽水炉燃料である場合には、最大約70体の使用済燃料集合体が収納される。内筒は、上方が開口した炭素鋼製の筒であり、ガンマ線を遮へいする機能を備えている。内筒の外周面には熱伝導性が高い銅等の金属板で構成された伝熱フィンが周方向に間隔を置いて取り付けられ、この伝熱フィンを介して外筒が取り付けられている。そして、これらの内筒、外筒および伝熱フィンで囲われる領域に、中性子を遮へいする遮へい部材としてレジンが充填されている。
このような金属キャスクは、開口部に放射性物質の漏洩を防止する一次蓋が取り付けられ、さらにその外側に二次蓋が取り付けられる。
レジンは、水素原子を多数含む、すなわち水素数密度が高い物質であり、一般に高分子化合物が使用される。種々の高分子化合物のうち、金属キャスクでは、耐熱性と水素数密度のバランスがよいという特徴を活かして、エポキシ樹脂が利用される。この場合には、液状のエポキシ主剤と硬化剤、これに難燃性を付与する水酸化アルミニウム、および中性子吸収体である炭化ホウ素を均一になるように混合し、前記領域に充填して常温において硬化させて使用する。
常温硬化型のエポキシ樹脂からなるレジンとしては、エポキシ主剤に対して、硬化剤としてアミン系化合物、特に脂肪族や脂環式のアミンを用いることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、レジンが充填される領域にハニカム材が挿入され、伝熱効率を向上させたキャスクが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特許第3150672号公報 特開2001−318187号公報
前記したエポキシ主剤と脂肪族あるいは脂環式のアミンとは、通常、常温においても反応速度が大きいことが知られている。そのため、前記領域に充填した後は、常温環境においても数時間ないし数日のうちに硬化が完了する。このとき、硬化に伴って反応熱が発生することとなるが、その熱はやがて外筒や内筒から放熱される。
このようなエポキシ樹脂系のレジンは、それ自体、熱伝導率が低いので、硬化時には、充填された領域内の中央部付近の温度が、内筒や外筒あるいは伝熱フィンに接する周辺部付近の温度に比べて高くなる傾向にある。ここで、レジンの温度が高くなると、硬化反応速度は大きくなり、それに応じた速度で反応熱が発生することとなるが、その温度分布は、レジンが充填される領域の横断面寸法等に依存する。
一方、硬化時のレジンの温度が場所により異なると、エポキシの架橋状態が影響を受け、その結果、硬化後のレジンの物性値が場所により異なる。ここでいう物性値とは、水素密度やホウ素密度などの遮へい性能に直結するものではなく、熱膨張係数などの機械的なものであるので、キャスクの性能には本質的な影響はないが、仮に機械的な物性値に大きな分布が生じる場合には、レジンが充填される領域の周りを含めた部分の構造設計に反映することが適切であり、設計が煩雑である。
この点、特許文献2に記載されたキャスクでは、レジンが充填される領域にハニカム材が挿入されており、このハニカム材によって、硬化反応の進捗度が均一化され、硬化後のレジンの物性値が場所により異なるという現象が生じにくい。
しかしながら、このキャスクでは、使用時に内筒に伝わった崩壊熱がハニカム材を介してキャスクの外表面側に伝わる構造であるので、ハニカム材に複合されたレジンが常に高温に曝されることとなり、レジンの性能劣化を来たすおそれがある。
そこで、本発明の目的は、遮へい部材が充填される領域の硬化時の温度の平坦化を図りつつ、遮へい機能を長期間にわたって維持することができる放射性物質収納容器およびその製造方法を提供することを課題とする。
前記した目的を達成するため、本発明では、熱伝導部材が遮へい部材収容部内に配置されているので、硬化後の遮へい部材の物性値を均一化させることができ、また、熱伝導部材が遮へい部材収容部内において、内筒、外筒および伝熱フィンのいずれからも離間して設けられている構成としたので、放射性物質収納容器の使用時に、内筒に伝わった崩壊熱が熱伝導部材を介して外筒に伝わることが回避され、遮へい部材収容部内に充填された遮へい部材が高温に曝されるのを防止することができる。したがって、簡単な構造で、遮へい機能を長期間にわたって維持することができる。
熱伝導部材は、遮へい部材収容部の軸線方向にわたって配置することにより、硬化後の遮へい部材の物性値をより一層均一化することができ、また、熱伝導部材の軸線方向にわたって充填パイプの挿通孔を形成することにより、この挿通孔を通じて充填パイプを軸線方向に移動させることができ、気泡の巻き込みを回避した遮へい部材の充填が可能となって、物性値をより均一化することができる。
また、遮へい部材収容部の横断面を仕切部材で区画する構成とすることにより、一つの遮へい部材収容部をこれよりも小さい横断面を備えた複数の遮へい部材収容部に分割することができ、分割された一つあたりの区画に充填される遮へい部材の充填量が少なくなって、放熱効率を向上させることができ、反応熱の発生を少なくすることができる。これにより、硬化後の遮へい部材の物性値を均一化することができる。仕切部材は、内筒と外筒との間、あるいは伝熱フィン間に渡されて設ける構成とすることができる。
本発明によれば、遮へい部材が充填される領域の硬化時の温度の平坦化を図りつつ、遮へい機能を長期間にわたって維持することができる放射性物質収納容器およびその製造方法が得られる。
次に、本発明の放射性物質収納容器を適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施形態では、放射性物質収納容器として原子力発電所から発生する使用済燃料を収納する金属製のキャスクCについて説明する。また、以下の説明において、「上」「下」は、キャスクCが立てられた状態(図1の状態)を基準とする。
(実施形態1)
図1に示すように、キャスクCは、放射性物質を収納する内筒13と、この内筒13の外周に伝熱フィン14(図2(a)(b)参照)を介して設けられた外筒15と、これらの内筒13、伝熱フィン14および外筒15で少なくとも囲まれてキャスクCの軸線方向に延設された遮へい部材収容部16と、この遮へい部材収容部16に充填されて収容される放射線遮へい用のレジンRと、遮へい部材収容部16内に配置され、レジンRの硬化時の熱を発散させる熱伝導部材17とを備えて構成される。
内筒13の上部開口には、一次蓋11および二次蓋12が取り付けられる。また、外筒15の上部および下部には、キャスクCの吊上げ吊下し等に使用されるトラニオン18が周方向に所定の間隔を置いて複数個設けられている。本実施形態では、上部に4個(図1では2個のみ図示)、下部に2個設けられているが、その数や形状は任意に設定することができる。
図2(a)に示すように、内筒13の内側には、使用済燃料集合体(不図示)を収納するための収納部20が設けられている。収納部20には、中性子吸収材を含む平板状の金属板を平面視で格子状に組んでなるバスケット21が設けられている。金属板としては、ボロン含有ステンレス鋼の他、熱伝導率の大きいボロン含有アルミニウム合金等が用いられる。
遮へい部材収容部16は、前記したように、内筒13、伝熱フィン14および外筒15で少なくとも囲まれてキャスクCの周方向略全体に設けられており、それぞれが平面視で扇形を呈している。この遮へい部材収容部16を形成する内筒13および外筒15は、放射線(主としてγ線等)を遮へいすることが可能な炭素鋼等の材料からなる。また、伝熱フィン14は、熱伝導性に優れた銅等の材料からなる。さらに、遮へい部材収容部16に収容されるレジンRは、中性子線を遮へいすることが可能であり、例えば、耐熱性と水素数密度のバランスがよいという特徴を活かして、エポキシ樹脂が利用される。この場合には、液状のエポキシ主剤と硬化剤、これに難燃性を付与する水酸化アルミニウム、および中性子吸収体である炭化ホウ素を均一になるように混合してなる。内筒13、外筒15および遮へい部材収容部16の厚さは、収納される使用済燃料集合体の特性等を考慮して適宜決定される。なお、本実施形態のキャスクCでは、図1に示すように、一次蓋11および内筒13の底部13aにも、同様のレジンRが充填されて硬化されている。
熱伝導部材17は、銅等の熱伝導性に優れた線材を直方体状の網状体に形成してなり、各面に相当する網状体部分は平坦となっている。このような熱伝導部材17は、図2(b)に示すように、遮へい部材収容部16内において、内筒13、伝熱フィン14および外筒15のいずれからも離間した状態で、遮へい部材収容部16の軸線方向全体にわたって設けられている。つまり、熱伝導部材17は、遮へい部材収容部16内において、内筒13、伝熱フィン14および外筒15のいずれに対しても非接触状態となっている。また、熱伝導部材17には、挿通孔17aが熱伝導部材17の軸線方向全体にわたって設けられている。この挿通孔17aには、レジンRを充填するための充填パイプP(図3(a)参照)が挿通可能となっている。
このような熱伝導部材17は、図3(a)に示すような平面視H形を呈した規制部材30,31を用いて、遮へい部材収容部16内に配置される。規制部材30は、遮へい部材収容部16内の図示しない底部に載置可能な大きさに形成され、四隅の上面の内側部分には、熱伝導部材17の下端角部をそれぞれ保持する位置規制片30aが突設されている。また、規制部材31は、遮へい部材収容部16の上部開口に取付可能となっており、四隅の下面の内側部分には、熱伝導部材17の上端角部をそれぞれ保持する位置規制片31aが垂設されているとともに、遮へい部材収容部16の上部開口に係合するための係合片31bがそれぞれ垂設されている。規制部材31には、熱伝導部材17の挿通孔17aに対応する位置に、充填パイプPの挿通孔31cが設けられている。
遮へい部材収容部16への熱伝導部材17の取り付けおよびレジンRの充填は、次のようにして行われる。
はじめに、キャスクCを縦置きにした状態で、遮へい部材収容部16内の図示しない底部に規制部材30を載置する。次に、クレーン等を用いて熱伝導部材17を遮へい部材収容部16の内部に挿入し、規制部材30の各位置規制片30aの内側に熱伝導部材17の下端角部を係合させて保持する。その後、規制部材31を遮へい部材収容部16の上部開口に取り付けると同時に、各位置規制片31aの内側に熱伝導部材17の上端角部を係合させて保持する。これにより、熱伝導部材17は、遮へい部材収容部16内において、内筒13、伝熱フィン14および外筒15のいずれからも離間した状態に配置される(図2(b)参照)。
その後、規制部材31の挿通孔31cを通じて熱伝導部材17の挿通孔17aに充填パイプPを挿通する。このとき、充填パイプPは、熱伝導部材17の挿通孔17aの下端まで挿入する。そして、この状態で、レジンRの充填を開始する。
ここで、充填中は、充填パイプPの吐出口の高さ調節を行う。つまり、充填されたレジンRの液面よりも下方に充填パイプPの吐出口を位置させつつ、レジンRを充填することにより上昇してくるレジンRの液面高さにあわせて、充填パイプPを上昇させる操作を行う。液面高さの確認は、図3(b)に示すように、規制部材31の切欠部31dを通じて目視で行うことができる。これにより、レジンR内に気泡が混入するのを好適に防止することができる。なお、レジンRの単位時間あたりの充填量と遮へい部材収容部16の容積との関係に基づいて、充填パイプPをクレーン等を用いて自動で上昇させるように構成することもできる。
ここで、レジンRの内部における最高温度と最低温度との差は、遮へい部材収容部16の横断面の寸法、内筒13や外筒15に接する部分の周長によって決まってくる。レジンRは、それ自体が発熱源であり、また、断熱材でもあるので、一般的な従来のキャスクでは、横断面の中心部から内筒13、伝熱フィン14、外筒15などの放熱面への距離が長くなると、横断面の中央部分での温度は高くなり、温度分布を生じ易くなる。これに対して、本実施形態では、遮へい部材収容部16内にレジンRに複合される状態に熱伝導部材17が配置されているので、熱伝導部材17を介して放熱効率をよくすることができ、レジンRの温度の平坦化を図ることができる。これにより、温度が偏った状態でレジンRが硬化するのを回避することができるとともに、温度の平坦化を図ることができるので、遮へい部材収容部16の横断面の寸法を大きくすることができる。
以下では、本実施形態において得られる効果を説明する。
(1)熱伝導部材17が遮へい部材収容部16内に配置されているので、硬化時のレジンRの温度を平坦化することができ、硬化後のレジンRの物性値を均一化させることができる。
ここで、レジンRが硬化する際には、体積収縮が起こるので、場所によって硬化反応の進捗度が異なると、先に硬化する部位に向かって周囲の未硬化レジンRが引っ張られる現象を生じ、硬化したレジンRの内部には、残留応力が生じる可能性がある。これに対して、本実施形態では、レジンRの硬化反応が均一に進むようになり、物性値の均一性を確保することができるとともに、残留応力の発生を良好に防止することができる。このことは、キャスクCの設計の煩雑化の回避に繋がる。
また、熱伝導部材17が遮へい部材収容部16内において、内筒13、伝熱フィン14および外筒15のいずれからも離間して設けられているので、キャスクCの使用時に、内筒13に伝わった崩壊熱が熱伝導部材17を介して外筒15に伝わることがなく、遮へい部材収容部16内に充填されたレジンRが高温に曝されるのを防止することができる。したがって、簡単な構造で、レジンRの硬化時の温度の平坦化を図りつつ、遮へい機能を長期間にわたって維持することができる。
(2)レジンRの硬化時の温度の平坦化を図ることができるので、伝熱フィン14間の距離を長くして溶接箇所を少なくしたいという設計の要望に答えることができ、キャスクCの製造コストを削減することができる。
(3)レジンRの硬化時の温度の平坦化を図ることができるので、遮へい部材収容部16の厚みをキャスクCの遮へいの要求仕様により厚くすることも可能となり、将来収納対象になり得る高燃焼度燃料などにも好適に対応して収納することができる。
(4)熱伝導部材17は、遮へい部材収容部16の軸線方向全体にわたって配置されているので、硬化後のレジンRの物性値をより一層均一化することができる。
(5)熱伝導部材17には、軸線方向全体にわたって充填パイプの挿通孔17aが形成されているので、レジンRの充填時に、この挿通孔17aを通じて充填パイプPを軸線方向に移動させることができ、気泡の巻き込みを回避したレジンRの充填が可能となって、物性値をより均一化することができる。
(6)規制部材30,31は、遮へい部材収容部16内における熱伝導部材17の位置を、遮へい部材収容部16の横断面の中央へ寄せて保持するので、レジンRの充填時および硬化時に熱伝導部材17が移動したり倒れたりすることを確実に防止することができ、熱伝導部材17の機能を良好に得ることができる。
(7)熱伝導部材17は、網状体で構成されているので、レジンRの硬化時の温度の平坦化を効果的に行うことができ、物性値の均一化を図ることができる。
図4(a)〜(e)に遮へい部材収容部16に配置される熱伝導部材17の変形例を示す。図4(a)では、平板状の熱伝導部材17を内筒13から外筒15へ向かう方向(キャスクCの径方向:遮へい部材収容部16の横断面の短手方向)に配置した例を示す。また、図4(b)では、同じく平板状の熱伝導部材17を相互に隣接する伝熱フィン14から伝熱フィン14へ向かう方向(キャスクCの周方向:遮へい部材収容部16の横断面の長手方向)に配置した例を示す。また、図4(c)では、平板状の熱伝導部材17を対角線方向に配置した例を示し、さらに、図4(d)では、平板状の熱伝導部材17を複数枚用いてこれらを放射状に配置した例を示す。また、図4(e)では、平板状の熱伝導部材17を螺旋状に湾曲させて配置した例を示す。いずれの例においても、硬化後のレジンRの物性値を均一化させることができ、また、熱伝導部材17が遮へい部材収容部16内において、内筒13、伝熱フィン14および外筒15のいずれからも離間して設けられているので、レジンRが高温に曝されるのを防止でき、遮へい機能を長期間にわたって維持することができる。
(実施形態2)
本発明の他の実施形態である放射性物質収納容器について説明する。本実施形態では、図5(a)〜(c)に示すように、遮へい部材収容部16がその横断面を区画する仕切部材40により分割された構成となっており、遮へい部材収容部16の横断面が小さくなることによって、レジンR内で反応熱が生じるのを抑制することができる構成となっている。したがって、遮へい部材収容部16の全体の横断面は大きいままで、実施形態1で説明したような熱伝導部材17(図2(a)(b)参照)を用いずに、硬化時の温度の平坦化を図ることができるようになっている。
仕切部材40は、熱伝導性のよい部材、例えば、銅等の部材を平板状に形成してなる。本実施形態では、仕切部材40が、遮へい部材収容部16の軸線方向略全体にわたって内設されている。
図5(a)(b)では、仕切部材40が、いずれも相互に隣接する伝熱フィン14間に溶接固定されている。図5(a)では、1枚の仕切部材40によって、遮へい部材収容部16がキャスクC(図2(a)参照、以下同様)の径方向に2つの区画16A,16Bに分割されている。また、図5(b)では、2枚の仕切部材40によって、遮へい部材収容部16がキャスクCの径方向に3つの区画16A,16B,16Cに分割されている。さらに、図5(c)では、2枚の仕切部材40を前記とは異なる方向、つまり、内筒13と外筒15との間(キャスクCの略径方向)に溶接固定してあり、遮へい部材収容部16がキャスクCの周方向に3つの区画16A,16B,16Cに分割されている。なお、レジンRは、各区画に対して順に充填される。
ところで、このような遮へい部材収容部16を備えたキャスクCにおいては、仕切部材40が設けられている分、使用時に内筒13から伝わる崩壊熱は、仕切部材40の溶接固定箇所を通じて、伝熱フィン14等から各仕切部材40にも伝わる。例えば、図5(a)に示す例では、内筒13から伝熱フィン14を介して外筒15に熱が伝わる一方、伝熱フィン14を介して仕切部材40にも熱が伝わる。しかしながら、仕切部材40は、遮へい部材収容部16を単に仕切る役割を果たすものであるので、レジンRの全体が加熱されることにはならない。つまり、例えば、図5(a)中、細かい斜線で示すように、加熱される部分は、内筒13に接する部分、伝熱フィン14に接する部分、仕切部材40における伝熱フィン14との固定近傍部分、および外筒15における伝熱フィン14との固定近傍部分となる。したがって、レジンRが加熱される部分は端の部分となるので、遮へい機能が長期間にわたって維持されるようになる。
ここで、図5(c)に示すように仕切部材40をキャスクCの径方向に設ける場合には、外筒15の外表面の法線Hに対して15°〜90°の角度で遮へい部材収容部16内に配置する。これにより、仕切部材40を通って漏れる放射線を好適に遮へいすることができる。
本実施形態では、以下に記す効果を生じる。
本実施形態では、遮へい部材収容部16の横断面を仕切部材40で区画する構成としたので、例えば、図5(a)に示すように、一つの遮へい部材収容部16をこれよりも小さい横断面を備えた複数の区画16A,16Bに分割することができ、分割された一つあたりの区画に充填されるレジンRの充填量が少なくなる。これにより、放熱効率を向上させることができ、反応熱が発生するのを抑制することができ、硬化後のレジンRの物性値を均一化することができる。また、簡単な構造で、遮へい機能を長期間にわたって維持することができる。
図6(a)に本実施形態の変形例を示す。この例では、遮へい部材収容部16内に、その横断面を区画する仕切部材40を内設する点は、前記例と同様であるが、各区画16A,16Bに対して、仕切部材40で区画された部分の横断面寸法よりも小さな横断面寸法を有するレジンRの硬化物R1を収容するようにした点が異なる。
硬化物R1は、概略次のようにして作製することができる。はじめに、硬化物R1を形成するための枠体Wを形成し、図7(a)に示すように、混練機1からレジンRをポンプ2で吸い上げて、これを充填パイプPから枠体Wに充填する。その後、図7(b)に示すように、枠体Wに充填されたレジンRを時間をかけて硬化する。その後、図7(c)に示すように、枠抜きして硬化物R1を得る。
ここで、図6(a)では、平板状の硬化物R1を用いたが、図6(b)に示すように、仕切部材40で分割された扇形の区画16A,16Bの形状に合わせて、湾曲板状の硬化物R2を形成して、これを各区画16A,16Bに収容するように構成してもよい。
さらに、図6(c)に示すように、仕切部材40で硬化物R3を直接囲むように形成し、これを遮へい部材収容部16に収容するようにしてもよい。この例では、仕切部材40を遮へい部材収容部16に内設する手間が省ける。なお、遮へい部材収容部16内に硬化物R1等を収容した後は、遮へい部材収容部16内にレジンRを充填して、隙間を埋める。
このような変形例によれば、遮へい部材収容部16の全体に対してレジンRを充填する場合に比べて、充填を簡易にしかも短時間で行うことができ、製造コストを低減することができる。
図8(a)〜(d)に仕切部材40の変形例をさらに示す。これらの例では、仕切部材40を前記のような平板状ではない筒状に形成して、遮へい部材収容部16を複数の区画に分割したものである。図8(a)では、仕切部材40が平面視で略正方形に形成されており、仕切部材40により3つの領域(2つの外側領域16A(区画)および1つの内側領域16B(区画))に分割される。このような仕切部材40を用いた場合には、はじめに、2つの外側領域16Aに対してレジンRを充填しておき、次に、内側領域16BにレジンRを充填するとよい。これにより、仕切部材40が2つの外側領域16Aに充填されたレジンRにより両側から保持されるようになり、充填時における仕切部材40の倒れ込み等が好適に阻止される。
また、図8(b)では、仕切部材40が内筒13と外筒15とに内接する平面視で略台形に形成されており、さらに、図8(c)では、仕切部材40が内筒13と外筒15とに内接する平面視で略平行四辺形に形成されている。また、図8(d)では、仕切部材40が内筒13と外筒15とに接する平面視で略円形に形成されている。いずれの仕切部材40においても、一つの遮へい部材収容部16を複数の小さい区画16A,16B,16Aに好適に分割することができ、レジンRが充填される一つあたりの領域を小さくすることができる。これにより、放熱効率を向上させることができ、反応熱が生じるのを抑制することができる。したがって、硬化後のレジンRの物性値を均一化することができる。また、遮へい機能を長期間にわたって維持することができるようになる。
(実施形態3)
本発明の他の実施形態である放射性物質収納容器について説明する。本実施形態では、レジンRの充填方法に特徴があり、図9に示すように、レジンRを遮へい部材収容部16の周方向に一つ置きに、所定量充填する構成としてある。これは、レジンRの硬化時において、レジンRの最高温度と最低温度との温度差が、所定値以下に抑えられるようにするためである。
充填方法を模式的に説明すると、図10(a)に示すように、まず、第1段階として、レジンRを遮へい部材収容部16の周方向に一つ置きに所定量充填してこれを硬化し、硬化部R10を形成する。このとき、硬化する過程のレジンRの最高温度と最低温度との差が、所定の温度以下、例えば、15℃以下に抑えられるように、レジンRの充填量を設定する。
次に、第2段階として、図10(b)に示すように、硬化部R10同士の間にレジンRを充填するとともに、硬化部R10の上にもレジンRを充填してこれらを硬化し、硬化部R11および硬化部R12を形成する。このとき、硬化された硬化部R11および硬化部R12は、キャスクCの軸線方向に段違いとなり、相互に隣合う位置には存在しない。つまり、相互に隣合う位置に存在する場合に比べて、放熱効率が上がる。これにより、硬化部R11および硬化部R12は、硬化する過程のレジンRの最高温度と最低温度との差が、所定の温度以下、例えば、15℃以下に抑えられるようになる(図10(b)では硬化部R12のみ温度を模式表示)。
次に、第3段階として、図10(c)に示すように、硬化部R11の上にレジンRを充填するとともに、硬化部R12の上にもレジンRを充填してこれらを硬化し、硬化部R13および硬化部R14を形成する。このときも同様にして、硬化部R13および硬化部R14は、キャスクCの軸線方向に段違いとなり、相互に隣合う位置には存在しないので、前記と同様に放熱効率が上がる。これにより、硬化部R13および硬化部R14は、硬化する過程のレジンRの最高温度と最低温度との差が、所定の温度以下、例えば、15℃以下に抑えられるようになる(図10(c)では硬化部R14のみ温度を模式表示)。
その後、このような段階的な充填を繰り返し行うことで、キャスクCの軸線方向には、レジンRが積層状態に硬化されてゆき、遮へい部材収容部16の全体にレジンRが収容される。
本実施形態によれば、次のような効果を奏する。
本実施形態では、遮へい部材収容部16に充填されたレジンRの硬化時における内部の最高温度と最低温度との温度差が所定値以下に抑えられるように、レジンRを遮へい部材収容部16の周方向に一つ置きに、所定量充填されるようになっているので、放熱効率を向上させることができ、反応熱が生じるのを抑えることができる。これにより、硬化後のレジンRの物性値を均一化することができる。
なお、本発明は、以上の実施形態に限定されることはなく、例えば、レジンRの充填時に、外筒15の外表面の温度を測定し、その測定した温度から遮へい部材収容部16に充填されたレジンRの硬化時における温度を推定しながらレジンRを硬化するように構成してもよい。
図11は外筒15の外表面の温度とレジンRの温度との関係を示すグラフであり、図中符号(イ)で示した実線は、遮へい部材収容部16の横断面の中央部付近における推定温度の解析結果を示し、同じく符号(ロ)で示した一点差線は、遮へい部材収容部16の横断面の端部付近における推定温度の解析結果を示し、同じく符号(ハ)で示した細線は、外筒15の外表面の推定温度の解析結果を示し、また、符号(ニ)で示した点線は、外筒15の外表面の実測温度を示している。
ここで、充填されたレジンRの温度分布は、硬化時の反応熱や反応速度、さらには、レジンR、および内筒13や外筒15等、遮へい部材収容部16を形成している部材の熱的物性値等を用いた解析により推定することができ、外筒15の外表面温度(ハ)も解析で推定することができる。これにより、レジンRを充填した後、硬化時における外筒15の外表面の実測温度(二)が、解析により推定した外筒15の外表面温度(ハ)と同等になっていれば、解析結果は妥当であり、レジンRの中心部や端部の推定温度(イ)(ロ)は妥当であると考えられる。つまり、測定した外筒15の外表面の実測温度(ニ)に基づいて、レジンRの硬化時における所定の時刻T1等に対応した中央部付近や端部付近の推定温度(イ)(ロ)を得ることができ、レジンRの温度を監視しながら硬化が適正に行われているか否かを評価することができる。また、この評価に基づいて、次に充填するレジンRの調整等を行うこともでき、硬化後のレジンRの物性値をより一層均一化することが可能となる。
また、図12に示すように、実施形態2で説明した仕切部材40を用い、区画16A,16Bを形成して、ここに硬化物R50を収容するように構成した場合には、硬化物R50をキャスクCの軸方向に2つに分割して構成するようにしてもよい。この場合、一方の硬化物50Aの下端部に、遮へい部材収容部16の周方向に連なる凸条部51Aを形成するとともに、他方の硬化物50Bに、前記凸条部51Aが嵌合する凹溝部51Bを形成する。このような構成とすることにより、硬化物50Aと硬化物50Bとの対向部分が嵌め合い構造となり、この繋ぎ目部分を通過する放射線が好適に遮へいされる。
さらに、前記実施形態1における熱伝導部材17は、遮へい部材収容部16内に先にレジンRを充填しておいて、後から遮へい部材収容部16内に挿入するように構成してもよい。この場合、先に充填したレジンRの粘度が500dPa・sに達するまでに、熱伝導部材17を遮へい部材収容部16に挿入するように構成する。これにより、気泡の混入を防止しつつ、熱伝導部材17を後入れで配置することができ、製造工程の簡略化を図りつつ、製造コストの低減が可能となる。
また、前記実施形態2における硬化物R1等は、遮へい部材収容部16内において、内筒13に近い側に収容される構成とするのがよい。このような構成とすることにより、硬化物R1を内筒13に対する断熱材として利用しながらレジンRの硬化を行うことができ、内筒13側に反応熱が逃げないようにすることができる。これにより、レジンRの硬化時の温度の平坦化を図ることができる。
本発明の実施形態1に係る放射性物質収納容器としてのキャスクを示す模式断面図である。 (a)は図1のキャスクの模式横断面図、(b)は要部の模式拡大図である。 (a)は熱伝導部材の組み付けを説明するための分解斜視図、(b)は組み付け後の規制部材の取付状態を示す説明図である。 (a)〜(e)は遮へい部材収容部に配置される熱伝導部材の変形例を示す部分断面図である。 (a)〜(c)は本発明の実施形態2に係る放射性物質収納容器についての要部の模式断面図である。 (a)〜(c)は変形例を示した模式断面図である。 (a)〜(c)は硬化物の作製手順を示した説明図である。 (a)〜(d)は仕切部材の変形例を示した模式断面図である。 本発明の実施形態3に係る放射性物質収納容器としてのキャスクを示す一部切断斜視図である。 (a)〜(c)は充填手順の説明図である。 外筒の外表面の温度とレジンの温度との関係を示すグラフである。 変形例を示す模式斜視図である。
符号の説明
13 内筒
14 伝熱フィン
15 外筒
16 遮へい部材収容部
17 熱伝導部材
17a 挿通孔
30 規制部材
30a 位置規制片
31 規制部材
31a 位置規制片
40 仕切部材
50A 硬化物
50B 硬化物
51A 凸条部
51B 凹溝部
R10〜R14 硬化部
R50 硬化物
C キャスク
P 充填パイプ
R レジン
R1 硬化物
R2 硬化物
R3 硬化物

Claims (22)

  1. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、前記遮へい部材収容部内に配置され、前記遮へい部材の硬化時の熱を発散させる熱伝導部材と、を備え、
    前記熱伝導部材は、前記遮へい部材収容部内において、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンのいずれからも離間して設けられたことを特徴とする放射性物質収納容器。
  2. 前記熱伝導部材は、前記遮へい部材収容部の軸線方向にわたって設けられたことを特徴とする請求項1に記載の放射性物質収納容器。
  3. 前記熱伝導部材には、軸線方向にわたって前記遮へい部材充填用の充填パイプを挿通する挿通孔が設けられたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の放射性物質収納容器。
  4. 前記遮へい部材収容部内における前記熱伝導部材の位置を規制する規制部材を備え、
    前記規制部材は、前記遮へい部材収容部内における前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンの少なくとも1つと、前記熱伝導部材との間に介在して、前記熱伝導部材の位置を前記遮へい部材収容部の横断面の中央へ寄せることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の放射性物質収納容器。
  5. 前記熱伝導部材は、網状体で構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の放射性物質収納容器。
  6. 前記熱伝導部材は、平面視で直線状、曲線状、格子状、放射状、渦巻き状あるいはこれらのいずれかを組み合わせた形状を呈していることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の放射性物質収納容器。
  7. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、を備え、
    前記遮へい部材収容部の軸線方向にわたって内設され、前記遮へい部材収容部の横断面を区画する仕切部材を具備したことを特徴とする放射性物質収納容器。
  8. 前記仕切部材は、前記内筒と前記外筒との間に渡されて設けられることで、前記遮へい部材収容部の横断面を区画することを特徴とする請求項7に記載の放射性物質収納容器。
  9. 前記仕切部材は、相互に隣合う前記伝熱フィン間に渡されて設けられることで、前記遮へい部材収容部の横断面を区画することを特徴とする請求項7に記載の放射性物質収納容器。
  10. 前記仕切部材は、筒状を呈しており、その筒部で前記遮へい部材収容部の横断面を区画することを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか1項に記載の放射性物質収納容器。
  11. 前記仕切部材は、平面視で直線状を呈する直線部分を含んでおり、この直線部分が、前記外筒の外表面の法線に対して15°〜90°の角度で前記遮へい部材収容部内に配置されることを特徴とする請求項7から請求項10のいずれか1項に記載の放射性物質収納容器。
  12. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、この遮へい部材収容部内に配置され、前記遮へい部材の硬化時の熱を発散させる熱伝導部材と、を備えた放射性物質収納容器の製造方法であって、
    前記遮へい部材収容部内に、前記熱伝導部材を、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンのいずれからも離間して設ける工程と、
    前記遮へい部材収容部内に、前記遮へい部材を充填する工程と、
    を含むことを特徴とする放射性物質収納容器の製造方法。
  13. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、この遮へい部材収容部内に配置され、前記遮へい部材の硬化時の熱を発散させる熱伝導部材と、を備えた放射性物質収納容器の製造方法であって、
    前記熱伝導部材には、軸線方向にわたって前記遮へい部材充填用の充填パイプを挿通する挿通孔が設けられており、
    前記遮へい部材収容部内に、前記熱伝導部材を、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンのいずれからも離間して配置する工程と、
    前記挿通孔を通じて前記充填パイプを熱伝導部材内に配置する工程と、
    前記充填パイプを通じて前記遮へい部材収容部内に、前記遮へい部材を充填する工程と、
    を含むことを特徴とする放射性物質収納容器の製造方法。
  14. 前記充填パイプは、充填された前記遮へい部材の液面よりも下方に前記充填パイプの吐出口を位置させつつ、前記遮へい部材を充填することにより上昇してくる前記遮へい部材の液面高さにあわせて上昇されることを特徴とする請求項13に記載の放射性物質収納容器の製造方法。
  15. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、を備えた放射性物質収納容器の製造方法であって、
    前記遮へい部材収容部内に、その横断面を区画する仕切部材を当該遮へい部材収容部の軸線方向にわたって内設する工程と、
    前記仕切部材により区画された部分に前記遮へい部材を順次充填する工程と、
    を含むことを特徴とする放射性物質収納容器の製造方法。
  16. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、を備えた放射性物質収納容器の製造方法であって、
    前記遮へい部材収容部内に、その横断面を区画する仕切部材を当該遮へい部材収容部の軸線方向にわたって内設する工程と、
    前記仕切部材で区画された部分の横断面寸法よりも小さな横断面寸法を有する前記遮へい部材の硬化物を予め形成する工程と、
    形成した前記硬化物を前記遮へい部材収容部内に一つまたは二つ以上収容する工程と、
    収容された前記硬化物と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンとの隙間に前記遮へい部材を充填する工程と、
    を含むことを特徴とする放射性物質収納容器の製造方法。
  17. 前記硬化物は、前記遮へい部材収容部内において、前記内筒に近い側に収容されることを特徴とする請求項16に記載の放射性物質収納容器の製造方法。
  18. 前記硬化物は、前記遮へい部材収容部の軸線方向に分割された複数の硬化物からなることを特徴とする請求項16または請求項17に記載の放射性物質収納容器の製造方法。
  19. 前記遮へい部材収容部の軸線方向に分割された複数の硬化物同士の対向部位には、一方の前記硬化物に、前記遮へい部材収容部の周方向に連なる凸条部が形成され、他方の前記硬化物に、前記凸条部が嵌合する凹溝部が形成されており、
    前記遮へい部材収容部内において、前記凸条部と前記凹溝部とが嵌合する状態に前記硬化物が収容されることを特徴とする請求項18に記載の放射性物質収納容器の製造方法。
  20. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、前記遮へい部材収容部内に配置され、前記遮へい部材の硬化時の熱を発散させる熱伝導部材と、を備えた放射性物質収納容器の製造方法であって、
    前記遮へい部材収容部内に前記遮へい部材を充填する工程と、
    前記遮へい部材が充填された前記遮へい部材収容部内に前記熱伝導部材を挿入して配置する工程とを備え、
    前記熱伝導部材は、前記遮へい部材収容部内に充填された前記遮へい部材の粘度が500dPa・sに達するまでに、前記遮へい部材収容部に挿入されることを特徴とする放射性物質収納容器の製造方法。
  21. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、を備えた放射性物質収納容器の製造方法であって、
    測定した前記外筒の外表面の温度から前記遮へい部材収容部に充填された前記遮へい部材の硬化時における温度を推定しながら前記遮へい部材を硬化することを特徴とする放射性物質収納容器の製造方法。
  22. 放射性物質を収納する内筒と、この内筒の外周に伝熱フィンを介して設けられた外筒と、前記内筒、前記外筒および前記伝熱フィンで少なくとも囲まれて前記外筒の軸線方向に延設された遮へい部材収容部と、この遮へい部材収容部に充填されて収容される放射線遮へい用の遮へい部材と、前記遮へい部材収容部内に配置され、前記遮へい部材の硬化時の熱を発散させる熱伝導部材と、を備え、前記遮へい部材収容部が周方向に複数設けられた放射性物質収納容器の製造方法であって、
    前記遮へい部材収容部に充填された前記遮へい部材の硬化時における内部の最高温度と最低温度との温度差が所定値以下に抑えられるように、前記遮へい部材を前記遮へい部材収容部の周方向に一つ置きに、所定量充填することを特徴とする放射性物質収納容器の製造方法。
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