JP6165011B2 - 放射性物質収納容器 - Google Patents

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Description

本発明は、放射性廃棄物を収納し、輸送、貯蔵する放射性物質収納容器に関する。
原子力発電プラントの原子炉などで発生した放射性廃棄物は、放射性物質収納容器に収納され、貯蔵施設や再処理施設などに搬送され、貯蔵または再処理される。このような放射性物質収納容器は、上部が開口した底付きの円筒形状をなす胴部と、複数の放射性廃棄物を個々に収納可能な複数のセルを有するバスケットと、胴部の上部に固定される蓋部とから構成されている。また、放射性物質収納容器は、胴部の外周に、胴部の外周面との間に密閉空間を形成するように外筒が配設されており、当該空間内に中性子遮蔽体が設けられている。また、外筒は、その内周面と胴部の外周面との間に放熱用の伝熱フィンが設けられている。
従来、例えば、特許文献1に記載の放射性物質収納容器(キャスクおよび冷却フィン取付方法)は、伝熱フィン(内部フィン)が胴部の外周面に溶接され、この伝熱フィンに外筒が溶接されている。また、外筒と胴部と伝熱フィンとにより形成される空間に中性子遮蔽機能を有するレジンが充填されている。
特開2001−201589号公報
ところで、外筒は、伝熱フィンにより伝達された熱を放熱し、中性子遮蔽体は中性子を遮蔽する。伝熱フィンは、円筒形状の胴部に、円筒形状の中心軸に対して直角の方向である軸直角方向に設けられている場合、そこには中性子遮蔽体が存在しないことから伝熱フィンに沿って中性子を遮蔽する機能がなくなる。そこで、伝熱フィンは、特許文献1に示されるように、軸直角方向から傾いており、かつ各伝熱フィンが回転対称の位置となるように設けられていることで、胴部の軸直角方向の位置に必ず中性子遮蔽体が存在するように構成されている。
しかし、各伝熱フィンが回転対称の位置となるように設けられていると、燃料収納時の熱による放射性物質収納容器の構成する部材の材質が異なり、それぞれ熱伸びが異なることから、伝熱フィンの熱伸びで外筒と胴部との相互間に回転力が発生し、伝熱フィンの溶接部分、外筒と胴部の溶接部分、外筒端部の溶接部分に応力が発生することになり、溶接部分の健全性が低下するおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、放射性物質収納容器の構成する部材の熱伸びに対して伝熱フィン、外筒、胴部の各接合部分の健全性を確保することのできる放射性物質収納容器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための第1の発明の放射性物質収納容器は、一方に開口部が形成されて他方に閉塞部が形成されて筒形状をなし、その内部に放射性物質が収納される胴本体と、前記開口部を閉塞するように前記胴本体に対して着脱可能な蓋部と、前記胴本体の外周部に設けられて中性子遮蔽体を収容する外筒と、前記胴本体の軸方向に延在する板状に形成されて前記外筒内で前記胴本体と前記外筒とに接合され前記胴本体の周方向に複数配置された伝熱フィンと、を備える放射性物質収納容器において、前記伝熱フィンは、前記胴本体の軸直角方向に対して正逆双方向に傾斜して設けられていることを特徴とする。
この放射性物質収納容器によれば、伝熱フィンを胴本体の軸直角方向に対して傾斜して設けることで、中性子遮蔽体で胴本体の周囲を漏れなく囲み、中性子遮蔽性能を十分に機能させることができる。しかも、伝熱フィンの傾斜方向を正逆双方向として胴本体の周方向に複数配置することで、放射性物質の収納時の熱による伝熱フィンの熱伸びによって外筒と胴本体との相互間に発生する周方向の回転力を相互に打ち消し合い、特に外筒と胴本体との接合部分に生じる応力を抑制するため、当該接合部分の健全性を確保することができる。
また、第2の発明の放射性物質収納容器は、第1の発明において、前記伝熱フィンは、対称配置されていることを特徴とする。
この放射性物質収納容器によれば、伝熱フィンを対称配置することで、伝熱フィンの熱伸びによる外筒と胴本体との相互間に発生する回転力をより打ち消し合って、特に外筒と胴本体との接合部分に生じる応力を抑制するため、伝熱フィンの熱変形に対して外筒と胴本体との合部分の健全性を確保する効果を顕著に得ることができる。
また、第3の発明の放射性物質収納容器は、第1または第2の発明において、前記伝熱フィンは、傾斜方向が異なる数を同じくして配置されていることを特徴とする。
この放射性物質収納容器によれば、伝熱フィンの傾斜方向が異なる数を同じくすることで、伝熱フィンの熱伸びによる外筒と胴本体との相互間に発生する回転力をより打ち消し合って、伝熱フィン、外筒、胴本体の各接合部分に生じる応力を抑制するため、伝熱フィンの熱変形に対して外筒と胴本体との接合部分の健全性を確保する効果を顕著に得ることができる。
また、第4の発明の放射性物質収納容器では、第1〜第3のいずれか一つの発明において、前記胴本体の円筒形状の内周面を内壁とするキャビティの内部に、放射性物質を挿入する放射性物質収納部を区画形成するバスケットが配置されており、複数の前記伝熱フィンは、前記キャビティの内壁と前記放射性物質収納部との距離の大小に応じ、比較的距離の小さい部分に対応する前記胴本体の外周面に接合される端部が密に配置され、比較的距離の大きい部分に対応する前記胴本体の外周面に接合される端部が粗に配置されることを特徴とする。
キャビティの内壁と放射性物質収納部との距離が小さいと、放射性物質収納部に収納した放射性物質がキャビティの内壁に対してより近くに配置されるため、放射性物質の収納時の熱量が比較的多くなる傾向となる。従って、この比較的距離の小さい部分に対応する胴本体の外周面に接合される複数の伝熱フィンの端部が密に配置されることで、放熱性を高めることができる。一方、キャビティの内壁と放射性物質収納部との距離が大きいと、放射性物質収納部に収納した放射性物質がキャビティの内壁に対してより遠くに配置されるため、放射性物質の収納時の熱量が比較的少なくなる傾向となる。従って、この比較的距離の大きい部分に対応する胴本体の外周面に接合される複数の伝熱フィンの端部が粗に配置されることで、適した放熱性とすることができる。この結果、放射性物質収納容器全体としての放熱性を均一化することができる。
また、第5の発明の放射性物質収納容器では、第1〜第4のいずれか一つの発明において、前記胴本体の外周に固定され前記外筒の外側に突出してトラニオンが設けられており、前記胴本体の周方向で隣接する前記伝熱フィンが傾斜方向を逆とされて前記胴本体の外周面に向けて端部が離れる間に前記トラニオンが配置されていることを特徴とする。
胴本体の周方向で隣接する伝熱フィンが傾斜方向を逆とされて胴本体の外周面に向けて端部が離れる間は、胴本体の外周面が大きく空けられているため、トラニオンを取り付けるに最適である。しかも、この部分において隣接する伝熱フィンは外筒に向けて端部が近づいているため、トラニオンを設ける胴本体の上下方向に伝熱フィンを設けなくても放熱性を維持できる。
また、第6の発明の放射性物質収納容器では、第5の発明において、前記胴本体の円筒形状の内周面を内壁とするキャビティの内部に、放射性物質を挿入する放射性物質収納部を区画形成するバスケットが配置されており、前記トラニオンは、前記キャビティの内壁と前記放射性物質収納部との距離の大小に応じ、比較的距離の大きい部分に対応する前記胴本体の外周面に配置されていることを特徴とする。
キャビティの内壁と放射性物質収納部との距離が比較的大きいと、放射性物質収納部に収納した放射性物質がキャビティの内壁に対してより遠くに配置されるため、放射性物質の収納時の熱量が比較的小さくなる傾向となる。従って、この比較的距離の大きい部分に対応する胴本体の外周面にトラニオンを設けることで、放熱性に影響なくトラニオンを配置することができる。
本発明によれば、伝熱フィンの熱変形に対して外筒と胴本体との接合部分の健全性を確保することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る放射性物質収納容器としてのキャスクの縦断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る放射性物質収納容器としてのキャスクの平断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る放射性物質収納容器としてのキャスクの他の構成の平断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る放射性物質収納容器としてのキャスクの他の構成の平断面図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、本実施形態に係る放射性物質収納容器としてのキャスクの縦断面図であり、図2〜図4は、本実施形態に係る放射性物質収納容器としてのキャスクの平断面図である。
放射性物質収納容器としてのキャスク11は、胴部12と蓋部13とバスケット14とから構成されている。胴部12は、胴本体21の一方、つまり、上部に開口部22が形成され、他方、つまり、下部に底部(閉塞部)23が形成された円筒形状をなしており、内部に放射性物質(例えば、使用済燃料集合体:図示略)を収納可能となっている。すなわち、胴本体21は、内部にキャビティ24が設けられ、このキャビティ24は、円筒形状の胴本体21の内周面を内壁とする円柱形状の空間を有する。このキャビティ24にバスケット14が配置されている。バスケット14は、複数の放射性物質を個々に収納するセルを複数有している。バスケット14は、図1に示すようにバスケット本体14Aを有する。バスケット本体14Aは、互いに平行かつ所定間隔で配置されるセルとしての放射性物質収納部14Bが上下方向で連続して形成されている。上下方向とは、キャスク11において胴部12の円筒形状の中心軸CLに沿う方向(軸方向ともいう)であり、胴本体21の上下方向に相当する。本実施形態において、放射性物質収納部14Bは、図2に示すように形成されている。このため、バスケット本体14Aは、板状部材を格子状に組み合わせることで放射性物質収納部14Bが区画形成されている。このため、キャビティ24の内周面とバスケット本体14Aの外周との間に隙間が生じ、この隙間を埋めるように熱伝達が可能な中空のスペーサ14Cが設けられている。そして、胴本体21は、下部に底部23が溶接により結合されており、この胴本体21および底部23は、γ線遮蔽機能を有する炭素鋼製の鍛造品となっている。胴本体21および底部23は、炭素鋼の代わりにステンレス鋼を用いることもできる。また、胴本体21および底部23は、球状黒鉛鋳鉄や炭素鋼鋳鋼などの鋳造品を用いることもできる。
胴部12は、胴本体21の外周側に所定の隙間を空けて外筒25が配設されており、胴本体21の外周面と外筒25の内周面との間に、熱伝達を行う銅製の伝熱フィン25Aが所定間隔をおいて複数設けられている。そして、胴部12は、胴本体21と外筒25と伝熱フィン25Aに区画された空間部に、水素を多く含有する高分子材料であって中性子遮蔽機能を有するボロンまたはボロン化合物を含有したレジン(中性子遮蔽体)26が流動状態で図示しないパイプ等を介して注入され、固化されている。外筒25は、その上下方向(軸方向)の両端に、胴本体21の外周面との隙間を塞ぐように外周面に接合される蓋部25Bが設けられている。
また、胴部12は、底部23の下側に複数の連結板27により所定の隙間を空けて底板28が連結されていてもよく、この連結板27と底板28との空間部にレジン(中性子遮蔽体)29が設けられている。さらに、胴部12は、外周部における所定の位置にトラニオン41が固定されている。トラニオン41は、胴本体21の外周に固定され、外筒25の外側に突出して設けられている。
胴部12における胴本体21の開口部22を閉塞する蓋部13は、一次蓋部31と二次蓋部32によって構成されている。一次蓋部31は、γ線を遮蔽するステンレス鋼または炭素鋼からなる円盤形状である。また、二次蓋部32も、ステンレス鋼製または炭素鋼製の円盤形状であるが、その内部にレジン(中性子遮蔽体)33が封入されている。この一次蓋部31および二次蓋部32は、ステンレス鋼製または炭素鋼製のボルト(図示略)により胴本体21の上端部に着脱自在に取付けられている。この場合、一次蓋部31および二次蓋部32と胴本体21との間に、それぞれ図示しない金属ガスケットが介装され、内部の密封性を確保している。なお、レジン33は、一次蓋部31の内部に設けられていてもよく、一次蓋部31にのみ設けられていてもよい。また、蓋部13の周囲には、レジンを封入した補助遮蔽体34が設けられる場合もある。また、図示しないが一次蓋部31と二次蓋部32のさらに外側に三次蓋部が設けられる場合もある。
上述したキャスク11において、外筒25の伝熱フィン25Aは、図2〜図4に示すように、胴本体21の軸直角方向(胴本体21の半径方向であって胴部12の円筒形状の中心軸CLに対して直角の方向)に対して傾斜して設けられている。中性子は、胴本体21の軸直角方向に放出され、これと同方向に沿って伝熱フィン25Aを配置した場合、当該伝熱フィン25Aを配置した軸直角方向にレジン26が存在していないため、レジン26による中性子遮蔽性能が十分に機能しないおそれがある。このため、伝熱フィン25Aを胴本体21の軸直角方向に対して傾斜して設けることで、レジン26で胴本体21の周囲を漏れなく囲み、中性子遮蔽性能を十分に機能させることができる。
さらに、伝熱フィン25Aは、その傾斜方向が正逆双方向とされて胴本体21の周方向に複数配置されている。傾斜方向が正逆双方向とは、図2〜図4に示す平面視で、例えば胴本体21との接合部分を軸直角となる軸直角線DL上に置いた場合に当該軸直角線DLの一方(正方向とする)に傾斜する伝熱フィン25Aと、反対側の他方(逆方向とする)に傾斜する伝熱フィン25Aとがあることを意味する。複数の伝熱フィン25Aの傾斜方向が同方向である場合、放射性物質の収納時の熱による伝熱フィン25Aの熱伸びで外筒25と胴本体21との相互間に、胴本体21の中心軸の廻りに回転力が発生し、伝熱フィン25Aの溶接接合部分、外筒25と蓋部25Bとの溶接接合部分、蓋部25Bと胴本体21との溶接接合部分に応力が発生することになり、当該溶接接合部分の健全性が低下するおそれがある。このため、伝熱フィン25Aの傾斜方向を正逆双方向として胴本体21の周方向に複数配置することで、伝熱フィン25Aの熱伸びによる外筒25と胴本体21との相互間に発生する回転力を相互に打ち消し合い、特に外筒25と胴本体21との溶接接合部分に生じる応力を抑制するため、当該溶接接合部分の健全性を確保することができる。
このように、本実施形態のキャスク11は、一方に開口部22が形成されて他方に底部(閉塞部)23が形成されて筒形状をなし、その内部に放射性物質が収納される胴本体21と、開口部22を閉塞するように胴本体21に対して着脱可能な蓋部13と、胴本体21の外周部に設けられて中性子遮蔽体を収容する外筒25と、胴本体21の軸方向に延在する板状に形成されて外筒25内で胴本体21と外筒25とに接合され胴本体21の周方向に複数配置された伝熱フィン25Aと、を備えており、伝熱フィン25Aは、胴本体21の軸直角方向に対して正逆双方向に傾斜して設けられている。これにより、伝熱フィン25Aの熱変形に対して伝熱フィン25Aの接合部分、外筒25と蓋部25Bとの溶接接合部分、蓋部25Bと胴本体21との溶接接合部分の健全性を確保することができるものである。
また、本実施形態のキャスク11では、図2〜図4に示すように、伝熱フィン25Aは、対称配置されていることが好ましい。
図2に示すキャスク11は、同じ傾斜方向の伝熱フィン25Aを隣接して4つ配置した組を1つの単位として、胴本体21の周方向での位置が不均一(伝熱フィン25Aの中心に軸直角線DLを置いた場合に軸直角線DLの間隔が均等でないこと)となるように、傾斜が正逆双方向の組を胴本体21の周方向に交互に配置しつつ、胴本体21の中心軸を基準に対称に配置している。しかも、図2に示すキャスク11は、同じ傾斜方向の伝熱フィン25Aを隣接して4つ配置した組を1つの単位として、傾斜が正逆双方向の組を胴本体21の周方向に交互に配置しつつ、胴本体21の半径方向で対称に配置している。
図3に示すキャスク11は、同じ傾斜方向の伝熱フィン25Aを隣接して2つ配置した組を1つの単位として、胴本体21の周方向での位置が不均一となるように、傾斜が正逆双方向の組を胴本体21の周方向に交互に配置しつつ、胴本体21の中心軸を基準に対称に配置している。しかも、図3に示すキャスク11は、同じ傾斜方向の伝熱フィン25Aを隣接して2つ配置した組を1つの単位として、傾斜が正逆双方向の組を胴本体21の周方向に交互に配置しつつ、胴本体21の半径方向で対称に配置している。
図4に示すキャスク11は、胴本体21の周方向での位置が均一(伝熱フィン25Aの中心に軸直角線DLを置いた場合に軸直角線DLの間隔が均等であること)となるように、異なる傾斜方向の伝熱フィン25Aを隣接して等間隔で交互に配置しつつ、胴本体21の中心軸を基準に対称に配置している。しかも、図4に示すキャスク11は、異なる傾斜方向の伝熱フィン25Aを隣接して交互に配置しつつ、胴本体21の半径方向で対称に配置している。
このキャスク11によれば、伝熱フィン25Aを対称配置することで、伝熱フィン25Aの熱伸びによる外筒25と胴本体21との相互間に発生する回転力をより打ち消し合って伝熱フィン25Aの溶接接合部分、外筒25と蓋部25Bとの溶接接合部分、蓋部25Bと胴本体21との溶接接合部分に生じる応力を抑制するため、伝熱フィン25Aの熱変形に対して外筒25と胴本体21との接合部分の健全性を確保する効果を顕著に得ることができる。
また、本実施形態のキャスク11では、図2〜図4に示すように、伝熱フィン25Aは、傾斜方向が異なる数を同じくして配置されていることが好ましい。
このキャスク11によれば、伝熱フィン25Aの傾斜方向が異なる数を同じくすることで、伝熱フィン25Aの熱伸びによる外筒25と胴本体21との相互間に発生する回転力をより打ち消し合って、伝熱フィン25Aの溶接接合部分、外筒25と蓋部25Bとの溶接接合部分、蓋部25Bと胴本体21との溶接接合部分に生じる応力を抑制するため、伝熱フィン25Aの熱変形に対して外筒25と胴本体21との接合部分の健全性を確保する効果を顕著に得ることができる。
また、本実施形態のキャスク11は、胴本体21の円筒形状の内周面を内壁とするキャビティ24の内部に、放射性物質を挿入する放射性物質収納部14Bを区画形成するバスケット14(バスケット本体14A)が配置されており、複数の伝熱フィン25Aは、図2に示すように、キャビティ24の内壁と放射性物質収納部14Bとの距離の大小に応じ、比較的距離の小さい部分(図2に符号Aで示す)であってスペーサ14Cの小さい部分に対応する胴本体21の外周面に接合される端部が密に配置され、比較的距離の大きい部分(図2に符号Bで示す)であってスペーサ14Cの大きい部分に対応する胴本体21の外周面に接合される端部が粗に配置されることが好ましい。
キャビティ24の内壁と放射性物質収納部14Bとの距離が小さいと、放射性物質収納部14Bに収納した放射性物質がキャビティ24の内壁に対してより近くに配置されるため、放射性物質の収納時の熱量が比較的多くなる傾向となる。従って、この比較的距離の小さい部分に対応する胴本体21の外周面に接合される複数の伝熱フィン25Aの端部が密に配置されることで、放熱性を高めることができる。一方、キャビティ24の内壁と放射性物質収納部14Bとの距離が大きいと、放射性物質収納部14Bに収納した放射性物質がキャビティ24の内壁に対してより遠くに配置されるため、放射性物質の収納時の熱量が比較的少なくなる傾向となる。従って、この比較的距離の大きい部分に対応する胴本体21の外周面に接合される複数の伝熱フィン25Aの端部が粗に配置されることで、適した放熱性とすることができる。この結果、キャスク11全体としての放熱性を均一化することができる。
また、本実施形態のキャスク11では、図2〜図4に示すように、胴本体21の外周に固定され外筒25の外側に突出してトラニオン41が設けられており、胴本体21の周方向で隣接する伝熱フィン25Aが傾斜方向を逆とされて胴本体21の外周面に向けて端部が離れる間(図2〜図4に符号Cで示す)にトラニオン41が配置されていることが好ましい。
胴本体21の周方向で隣接する伝熱フィン25Aが傾斜方向を逆とされて胴本体21の外周面に向けて端部が離れる間は、胴本体21の外周面が大きく空けられているため、トラニオン41を取り付けるに最適である。しかも、この部分において隣接する伝熱フィン25Aは外筒25に向けて端部が近づいているため、トラニオン41を設ける胴本体21の上下方向(軸方向)であって図1に示すトラニオン41の間に伝熱フィン25Aを設けなくても放熱性を維持できる。なお、図1に示すトラニオン41の間に伝熱フィン25Aを設けると、当該伝熱フィン25Aの上下方向の端部は、トラニオン41に接合できず接合する部位が存在しないため接合強度が低下することになるが、トラニオン41の間に伝熱フィン25Aを設けなくても放熱性を維持できることから、接合強度の問題もない。
また、本実施形態のキャスク11は、図2〜図4に示すように、胴本体21の円筒形状の内周面を内壁とするキャビティ24の内部に、放射性物質を挿入する放射性物質収納部14Bを区画形成するバスケット14が配置されており、トラニオン41は、キャビティ24の内壁と放射性物質収納部14Bとの距離の大小に応じ、比較的距離の大きい部分(図2に符号Bで示す)であってスペーサ14Cの大きい部分に対応する胴本体21の外周面(図2〜図4に符号Cで示す)に配置されていることが好ましい。
キャビティ24の内壁と放射性物質収納部14Bとの距離が比較的大きいと、放射性物質収納部14Bに収納した放射性物質がキャビティ24の内壁に対してより遠くに配置されるため、放射性物質の収納時の熱量が比較的小さくなる傾向となる。従って、この比較的距離の大きい部分に対応する胴本体21の外周面にトラニオン41を設けることで、放熱性に影響なくトラニオン41を配置することができる。
11 キャスク(放射性物質収納容器)
13 蓋部
14 バスケット
14A バスケット本体
14B 放射性物質収納部
21 胴本体
22 開口部
23 底部(閉塞部)
24 キャビティ
25 外筒
25A 伝熱フィン
26 レジン(中性子遮蔽体)
41 トラニオン

Claims (5)

  1. 一方に開口部が形成されて他方に閉塞部が形成されて筒形状をなし、その内部に放射性物質が収納される胴本体と、
    前記開口部を閉塞するように前記胴本体に対して着脱可能な蓋部と、
    前記胴本体の外周部に設けられて中性子遮蔽体を収容する外筒と、
    前記胴本体の軸方向に延在する板状に形成されて前記外筒内で前記胴本体と前記外筒とに接合され前記胴本体の周方向に複数配置されており、前記胴本体の軸直角となる軸直角線上に前記胴本体との接合部分を置いた場合に前記軸直角線対して正逆双方向に傾斜して設けられている伝熱フィンと、
    を備える放射性物質収納容器において、
    前記胴本体の円筒形状の内周面を内壁とするキャビティの内部に、放射性物質を挿入する放射性物質収納部を区画形成するバスケット本体と、前記キャビティの内壁と前記バスケット本体の外周との隙間に形成された中空のスペーサとを有するバスケットが配置され、前記スペーサは、前記キャビティの内壁と前記放射性物質収納部との距離の大きい部分と小さい部分とをなしており、
    前記胴本体の円筒形状の内周面を内壁とするキャビティの内部に、放射性物質を挿入する放射性物質収納部を区画形成するバスケットが配置されており、
    複数の前記伝熱フィンは、前記スペーサの小さい部分に対応する前記胴本体の外周面に接合される端部が密に配置され、前記スペーサの大きい部分に対応する前記胴本体の外周面に接合される端部が粗に配置されることを特徴とする放射性物質収納容器。
  2. 一方に開口部が形成されて他方に閉塞部が形成されて筒形状をなし、その内部に放射性物質が収納される胴本体と、
    前記開口部を閉塞するように前記胴本体に対して着脱可能な蓋部と、
    前記胴本体の外周部に設けられて中性子遮蔽体を収容する外筒と、
    前記胴本体の軸方向に延在する板状に形成されて前記外筒内で前記胴本体と前記外筒とに接合され前記胴本体の周方向に複数配置されており、前記胴本体の軸直角方向に対して正逆双方向に傾斜して設けられている伝熱フィンと、
    を備える放射性物質収納容器において、
    前記胴本体の外周に固定され前記外筒の外側に突出してトラニオンが設けられており、
    前記胴本体の周方向で隣接する前記伝熱フィンが傾斜方向を逆とされて前記胴本体の外周面に向けて端部が離れる間に前記トラニオンが配置されていることを特徴とする放射性物質収納容器。
  3. 一方に開口部が形成されて他方に閉塞部が形成されて筒形状をなし、その内部に放射性物質が収納される胴本体と、
    前記開口部を閉塞するように前記胴本体に対して着脱可能な蓋部と、
    前記胴本体の外周部に設けられて中性子遮蔽体を収容する外筒と、
    前記胴本体の軸方向に延在する板状に形成されて前記外筒内で前記胴本体と前記外筒とに接合され前記胴本体の周方向に複数配置されており、前記胴本体の軸直角方向に対して正逆双方向に傾斜して設けられている伝熱フィンと、
    を備える放射性物質収納容器において、
    前記胴本体の外周に固定され前記外筒の外側に突出してトラニオンが設けられており、
    前記胴本体の周方向で隣接する前記伝熱フィンが傾斜方向を逆とされて前記胴本体の外周面に向けて端部が離れる間に前記トラニオンが配置され、
    かつ、前記胴本体の円筒形状の内周面を内壁とするキャビティの内部に、放射性物質を挿入する放射性物質収納部を区画形成するバスケット本体と、前記キャビティの内壁と前記バスケット本体の外周との隙間に形成された中空のスペーサとを有するバスケットが配置され、前記スペーサは、前記キャビティの内壁と前記放射性物質収納部との距離の大きい部分と小さい部分とをなしており、
    前記トラニオンは、前記スペーサの大きい部分に対応する前記胴本体の外周面に配置されていることを特徴とする請求項に記載の放射性物質収納容器。
  4. 前記伝熱フィンは、対称配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の放射性物質収納容器。
  5. 前記伝熱フィンは、傾斜方向が異なる数を同じくして配置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の放射性物質収納容器。
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