JP2017044338A - 樹脂管、樹脂管の製造方法、及び配管構造 - Google Patents

樹脂管、樹脂管の製造方法、及び配管構造 Download PDF

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Abstract

【課題】耐久性が向上された樹脂管、耐久性が向上された樹脂管を得ることができる樹脂管の製造方法、及び、耐久性が向上された配管構造を提供する。【解決手段】本発明の樹脂管は、可撓性のある樹脂製の管10であって、外力が作用していない初期状態において、湾曲した管の中心軸線Oに対して曲率中心C1側の外周面部分の曲率半径R1が、750mm以上であり、初期状態から、初期状態での管の湾曲の向きとは逆向きに湾曲し、かつ、中心軸線に対して曲率中心C2側の外周面部分の曲率半径R2が管について予め定められた最小曲げ半径であるような、曲げ状態へと、管を曲げたとき、初期状態での中心軸線に対して曲率中心C1側に位置していた内周面部分20の歪みが、8.5%以下となる。【選択図】図1

Description

この発明は、ポリブテンや架橋ポリエチレン等からなる、可撓性のある樹脂管、該樹脂管の製造方法、及び、該樹脂管を用いた配管構造に関するものである。
近年、ポリブテンや架橋ポリエチレン等からなる可撓性樹脂管は、可撓性の無い金属管や塩化ビニル管等とは異なり、数十m(メートル)オーダーの長さにわたって円環状に巻かれて梱包された状態で、保管や搬送ができ、また、施工現場で使用される際には、所望の長さに切断して所望の方向に曲げながら配管できる等の利点があることから、建築物の給水又は給湯用の配管構造に多く使用されている(例えば、特許文献1)。
特開2001-65008号公報
しかしながら、上述したような可撓性樹脂管においては、急な角度で(ひいては小さな曲率半径で)曲げられた状態で配管された場合に、長期間の使用後に、その曲げられた部分で管の内周面にクラックが生じ易くなり、クラックが生じた場合には、クラックが管の周壁を貫通して、漏水の発生に至るおそれがあった。このクラック発生のメカニズムについて、図4を参照しながら詳しく説明する。
図4(a)は、配管される前の、外力が作用していない初期状態における可撓性樹脂管(以下、単に「管」という。)100を示している。図4(b)は、図4(a)の管100を、急な角度で曲げて配管された状態で示している。図4(b)に示すように、管100の中心軸線Oに沿う断面で観たときに、配管された管100における、曲げられた部分では、管100の中心軸線Oに対して曲率中心C側の周壁部分に、圧縮方向の応力負荷が掛かるとともに、中心軸線Oに対して曲率中心Cとは反対側の周壁部分に、引張方向の応力負荷が掛かる。一方、一般的に、管100を構成する樹脂には、樹脂の酸化による劣化を抑制するために、酸化防止剤が添加されているが、その酸化防止剤は、管100の内周側から搬送流体中に流出する。また、一般的に、水道水には、消毒のために塩素が含まれているが、塩素は、樹脂の酸化による劣化を促進する作用がある。このように、管100を構成する樹脂内の酸化防止剤が徐々に減少することや、管100が常に管100内の水に含まれる塩素に晒されること等に起因して、時間の経過とともに、管100は、内周側から徐々に劣化していく。管100の内周側の劣化がある程度進行すると、引張方向の応力負荷が常に掛かっている、中心軸線Oに対して曲率中心Cとは反対側の内周面部分に、略円周方向に沿うクラック101が発生し易いこととなる。
ところで、図4(a)の例のように、従来の管100は、施工現場で使用される際に、梱包材から出された状態(配管される前の、外力が作用していない初期状態)では、一定の向きに400mm程度の曲率半径をもって湾曲するような、いわゆる巻き癖が付いているものである。このような巻き癖は、管100の製造時において、樹脂の押出成形によって管状に成形された後に、巻き取られた状態で硬化される間に管100に付与されるものである。そして、図4の例のように、管100が、初期状態での管100の湾曲の向き(巻き癖の向き)とは逆向きに曲げられて配管される場合、仮に初期状態での管100の湾曲の向きと同じ向きに曲げられて配管される場合に比べて、管100に作用する応力負荷がより大きくなることから、クラックがより発生し易くなる。
クラックの発生をなるべく抑制するためには、施工現場で、管100の初期状態での湾曲の向きとは逆向きに曲げた状態で管100を配管しないことが理想的ではあるが、例えば、壁又は躯体に貫通させた後に給湯器の下に接続する場合、逆向きに曲げた状態で配管される頻度が高い。また、建物内の水廻り器具を配置する位置や管の配設レイアウト等の自由度を制限することとなり、現実的には難しい。
このように、従来の可撓性樹脂管に対しては、耐久性の向上が求められていた。
この発明は、上述した課題を解決するためのものであり、耐久性が向上された樹脂管、耐久性が向上された樹脂管を得ることができる樹脂管の製造方法、及び、耐久性が向上された配管構造を提供することを目的とするものである。
本発明の樹脂管は、可撓性のある樹脂製の管であって、外力が作用していない初期状態において、湾曲した管の中心軸線に対して曲率中心C1側の外周面部分の曲率半径R1が、750mm以上であり、前記初期状態から、前記初期状態での管の湾曲の向きとは逆向きに湾曲し、かつ、前記中心軸線に対して曲率中心C2側の外周面部分の曲率半径R2が管について予め定められた最小曲げ半径であるような、曲げ状態へと、管を曲げたとき、前記初期状態での前記中心軸線に対して曲率中心C1側に位置していた内周面部分の歪みが、8.5%以下となることを特徴とする。
本発明の樹脂管によれば、耐久性を向上できる。
本発明の樹脂管は、梱包材によって、巻かれた状態を維持されていると、好適である。
これによれば、管を傷等から保護できる。
本発明の樹脂管において、前記管の長さは10m以上であってもよい。
本発明の樹脂管の製造方法は、上記の樹脂管を製造する方法であって、押出成形によって熱可塑性樹脂を管状体に成形する、押出成形工程と、前記押出成形工程の後、前記管状体を直線状に延在させた状態で硬化する、硬化工程と、前記硬化工程の後、前記管状体を巻き、梱包材によって、該管状体を巻かれた状態に維持し、これにより前記樹脂管を得る、梱包工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の樹脂管の製造方法によれば、管の耐久性を向上できる。
本発明の配管構造は、上記の樹脂管を用いて、建築物に配設された、給水又は給湯用の配管構造である。
本発明の配管構造によれば、耐久性を向上できる。
この発明によれば、耐久性が向上された樹脂管、耐久性が向上された樹脂管を得ることができる樹脂管の製造方法、及び、耐久性が向上された配管構造を提供することができる。
本発明の樹脂管の一実施形態を説明するための、管の中心軸線に沿う断面図であり、図1(a)は管を初期状態で示しており、図1(b)は管を曲げ状態で示している。 樹脂管の耐久性試験の結果を示すグラフである。 本発明の樹脂管の一実施形態を得るまでの工程を説明するための図である。 従来の樹脂管の課題を説明するための、管の中心軸線に沿う断面図であり、図4(a)は管を初期状態で示しており、図4(b)は管を曲げて配管された状態で示している。
以下に、図面を参照しつつ、この発明に係る樹脂管、樹脂管の製造方法、及び配管構造の実施形態を、それぞれ例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る樹脂管(以下、単に「管」ともいう。)10を示している。本実施形態の管10は、例えばポリブテン又は架橋ポリエチレン(PEX)等の熱可塑性樹脂からなる、可撓性のある樹脂管であり、例えば建築物に配設される給水又は給湯用の配管構造に好適に用いられるものである。管10の呼び径は、例えば10〜25等である。ただし、本実施形態の管10は、水以外の流体(液体や気体)用の配管構造にも使用できる。
ここで、「可撓性のある」とは、弾性率が200〜900MPaであり、5%程度の材料歪があっても破断することがない材料からなることを指す。
本実施形態の管10は、押出成形工程及び硬化工程を経て管が製造された後に、梱包材によって約10m以上(例えば30m又は60m)の長さにわたって円環状に巻かれた状態で維持されながら保管及び搬送され、その後、施工現場で使用される際等に梱包材から取り出されたものである。
図1(a)は、本実施形態の管10が、管10に外力が作用していない初期状態にあるときの様子を示している。本実施形態の管10は、初期状態において、管10の中心軸線Oを通る断面で観たときに、湾曲した管10の中心軸線Oに対して曲率中心C1側の管10の外周面部分の曲率半径R1が、750mm以上である。ここで、初期状態での管10の上記曲率半径R1とは、管10に付いた巻き癖のみに起因する曲率半径である。このように、本実施形態の樹脂管10の初期状態での上記曲率半径R1は、上述した従来の樹脂管のものよりも、大きくされている。言い換えれば、本実施形態の樹脂管10の巻き癖は、従来の樹脂管の巻き癖よりも小さくされている。
これにより、初期状態から、初期状態での湾曲の向き(巻き癖の向き)とは逆向きに湾曲した所定の曲げ状態へと、管を曲げたときの、管の変形量(ひいては歪み)を、従来の樹脂管と比べて、低減できる。よって、仮に、管10が、巻き癖の向きとは逆向きに曲げた状態で配管された場合に、管10に作用する応力負荷を低減でき、ひいては、その曲げられた部分でのクラックの発生を抑制できる。これにより、管10(及び管10を用いた配管構造)の耐久性を向上できる。
管10の巻き癖は後述する製造方法を適宜調整することで低減できる。
なお、耐久性向上の観点から、管10の巻き癖は、小さければ小さいほど良い。よって、初期状態において、管10の中心軸線Oを通る断面で観たときに、管10の中心軸線Oに対して曲率中心C1側の外周面部分の曲率半径R1が、900mm以上であると好適である。
図1(b)は、本実施形態の管10が、初期状態での管10の湾曲の向きとは逆向きに湾曲するように曲げられた、曲げ状態にあるときの様子を示している。図1(b)に示す曲げ状態では、管10の中心軸線Oに対して曲率中心C2側の管10の外周面部分の曲率半径R2が、管10について予め定められた最小曲げ半径となるようにされている。なお、以下では、このような曲げ状態を、単に「曲げ状態」ともいう。本例において、管10について予め定められた最小曲げ半径は、管10の外径Dの10倍である(すなわち、R2=10D)。
なお、「管について予め定められた最小曲げ半径」とは、その管の製造者によって、あるいは、その管に関連する協会(例えば、架橋ポリエチレン管工業会)又は規格によって、推奨又は規定される、管の配管施工時の最小曲げ半径(曲げ半径の最小値)を指す。例えば、架橋ポリエチレン管工業会では、架橋ポリエチレン製の管の最小曲げ半径の推奨値(目安)が管の呼び径毎に定められているが、いずれの呼び径においても、管の外径Dの約10倍に相当する最小曲げ半径が定められている(架橋ポリエチレン管工業会の技術資料 第5章 施工基準(5) 曲げ配管 1)。また、株式会社ブリヂストンにより製造販売されるポリブテン製の管については、同社により、最小曲げ半径として、管の外径Dの10倍が推奨されている。
本実施形態の管10は、図1(a)の初期状態から図1(b)の曲げ状態へと、管10を曲げたとき、管10の中心軸線Oを通る断面で観たときに、初期状態での管10の中心軸線Oに対して曲率中心C1側に位置していた所定の内周面部分20の歪みが、8.5%以下となる。
上記の歪みは、以下の式(1)で求めることができる:
歪み={(Y−X)/X}×100 (%) ・・・(1)
ここで、式(1)におけるXは、管10の中心軸線Oを通る断面で観たときに、初期状態における管10の中心軸線Oに対して曲率中心C1側にある、予め任意に選択される所定の内周面部分20の長さである。式(1)におけるYは、管10の中心軸線Oを通る断面で観たときに、初期状態で測定対象とされた該所定の内周面部分(以下、「測定対象部分」ともいう。)20の、管10が曲げ状態にあるときでの長さである。なお、この測定対象部分20は、管10が曲げ状態にあるときは、管10の中心軸線Oに対して曲率中心C2とは反対側に位置することとなる。
式(1)における長さX、Yは、歪みゲージを測定対象部分20に設けて、測定により求めてもよいし、あるいは、一部計算により求めてもよい。一部計算により長さX、Yを求める方法としては、例えば、管10の中心軸線Oを通る断面で観たときに、初期状態において測定対象部分20に対して曲率中心C1側にある所定の外周面部分について、初期状態及び曲げ状態での長さをそれぞれ測定し、その測定結果を用いて算出する方法がある。その場合、その測定結果と、管10の外径D、周壁の厚さT、初期状態での曲率半径R1、及び曲げ状態での曲率半径R2(本例では、10D)等とを用いて、測定対象部分20の長さX、Yを算出できる。
本実施形態の管10は、初期状態から上記の曲げ状態へと、曲げられたときに、上記歪みが8.5%以下となるので、仮に、管10が、巻き癖の向きとは逆向きに曲げた状態で配管された場合に、管10に作用する応力負荷を低減でき、ひいては、その曲げられた部分でのクラックの発生を抑制できる。これにより、管10(及び管10を用いた配管構造)の耐久性を向上できる。以下、図2を参照して、この効果についてさらに詳しく説明する。
図2は、通常のポリブテン製の管を用いて実施した、耐久性試験の結果を示すグラフである。この耐久性試験では、12本の管を、それぞれ3本ずつ、上記式(1)で求まる歪みが5.6%、6.8%、8.5%、9.7%となるように曲げられた、曲げ状態に維持するとともに、各管に連続的に通水して、それぞれの管が破断するまでに掛かった時間を測定した。各管は、寸法が同一であり、また、管の巻き癖(初期状態での、管の中心軸線に対して曲率中心側の外周面部分の曲率半径)が同じであった。各管の歪みは、曲げの程度(曲げ状態における、管の中心軸線に対して曲率中心側の外周面部分の曲率半径)を調整することによって、それぞれの値に調整された。試験中、各管の歪みや、管内を通る水の温度、圧力、及び残留塩素濃度(水中の塩素成分の濃度)が、常に一定となるように、制御した。
図2の結果から判るように、管の歪みが5.6%、6.8%、8.5%の場合は、管の歪みが9.7%の場合に比べて、管が破断するまでに掛かる時間が大幅に長かった。
この試験結果から裏付けられるように、本実施形態の管10は、上述した初期状態から曲げ状態へと管10を曲げたときの上記歪みが8.5%以下となるので、良好な耐久性が得られるものである。
また、この試験結果から判るように、上記歪みは低いほど管の耐久性を向上できる。よって、上記歪みは、6.8%以下であると好ましく、5.6%以下であるとさらに好ましいといえる。
つぎに、図3を参照して、本実施形態の管10を得るための製造方法の一例を説明する。
まず、管10を構成する熱可塑性樹脂(ポリブテンや架橋ポリエチレン等)を、押出成形によって管状体に成形する(押出成形工程)。
その後、図3(a)に示すように、成形された管状体を、例えば約10m以上(例えば30m又は60m)の長さにわたって、直線状にまっすぐ延在させた状態で、所定時間かけて硬化させる(硬化工程)。これにより、巻き癖の無い、直線状の可撓性樹脂の管状体が得られる。ここで、「硬化」とは、樹脂が硬くなる化学反応を指しており、例えば樹脂がポリブテンの場合は、結晶化を指しており、例えば樹脂が架橋ポリエチレンの場合は、架橋反応を指している。
上述のように、耐久性の向上の観点から、管の巻き癖は、小さければ小さいほど好ましく、全く無いことが最も理想的である。しかし、約10m以上にもわたる管を保管及び搬送するにあたっては、スペースの制約の観点から、管をまっすぐ延ばした状態に維持することは現実的に難しい。
そこで、硬化工程の後、図3(b)に示すように、硬化が完了した管状体を、約10m以上(例えば30m又は60m)の長さにわたって、円環状に巻き、梱包材40によって、その巻かれた状態を維持する(梱包工程)。管状体は、梱包された状態で、保管及び搬送されることとなる。その間、梱包材40によって、管状体は、傷等から保護される。また、管状体は、梱包材40によって円環状に巻かれた状態が維持される間、時間の経過と共に徐々に巻き癖が付いていくこととなる。
そして、施工現場等で使用される際に、管状体が梱包材40から取り出されると、本実施形態の管10が得られる。
なお、上述した硬化工程において、押出成形工程により得られた管状体を直線状に延在させた状態で硬化させる際に、管状体がポリブテン製の場合は結晶化させる時間や温度を調整することで、また、管状体が架橋ポリエチレン製の場合は架橋度を調整することで、その後の梱包工程において巻き癖を付きにくくすることができる。ひいては、梱包工程後に得られる管の巻き癖を低減できる。
なお、管に付く巻き癖をなるべく抑制する観点から、梱包工程において梱包材40によって維持される管10の円環形状は、内径d1が700mm以上であり、外径d2が900mm以上であると、好適である。また、梱包材40により梱包された管10の良好な搬送性を得る観点から、梱包工程において梱包材40によって維持される管10の円環形状は、内径d1が900mm以下であり、外径d2が、1100m以下であると、好適である。
なお、本実施形態の管10は、その初期状態での上記曲率半径R1を、梱包材40の最大半径(すなわち梱包材40の外径d2の半分)よりも大きくすることができる。このため、梱包工程において管が梱包材40によって巻かれている間、管の保管又は搬送に要するスペースを小さくできるほか、持ち運びしやすいため施工作業を軽労化することができる。
また、管に付く巻き癖をなるべく抑制する観点から、梱包工程後に梱包材40によって管10が巻かれた状態を維持される期間は、3ヶ月間以内であることが好ましい。
約10m以上の長さの管を保管及び搬送する際には、事実上、スペースの制約の観点から、管をまっすぐ延ばした状態で行うことは難しいため、管を巻いた状態で行うことが必要となる。このため、梱包工程後に得られる本実施形態の管10は初期状態において、管10の中心軸線Oを通る断面で観たときに、管10の中心軸線Oに対して曲率中心C1側の外周面部分の曲率半径R1は、事実上、約1800mm以下となりやすい。また、同様の観点から、梱包工程後に得られる本実施形態の管10は、初期状態から曲げ状態へと管10を曲げたときの上記歪みが、事実上、約3.0%以上となりやすい。なお、梱包工程後に得られる本実施形態の管10において、初期状態での上記曲率半径R1が1800mmである場合、初期状態から曲げ状態へと管10を曲げたときの上記歪みは、3.0%となる。
なお、梱包工程において、管10の外周側を、他の管状部材で覆ってもよい。管10を覆う他の管状部材としては、例えば、保温用、緩衝用、傷つき防止用の管状部材が好適である。
このように、上記の例では、硬化工程において、管をまっすぐ延在させた状態で硬化させ、硬化完了後に、梱包工程において、管を巻いた状態とすることにより、従来のように硬化工程から管を巻いた状態とする場合に比べて、梱包材から取り出した状態での管の巻き癖を、大幅に低減できる。これにより、上述したような、巻き癖の少ない、耐久性の向上された管100が得られる。また、本実施形態の管10を用いて建築物に配設される給水又は給湯用の配管構造も、耐久性が向上されることとなる。
なお、本実施形態の管10は、上述のように耐久性が向上されているので、言い換えれば、仮に従来の樹脂管で許容されていたよりも急な角度で曲げて配管した場合でも、従来の樹脂管と同じ期間にわたって管のクラックや破断等の発生を抑制できることとなる。
例えば、本実施形態の管10は、呼び径を13(すなわち外径を17mm)とした場合、曲げ半径を150〜170mmにまで小さくしても、従来の樹脂管と同じ期間にわたって管のクラックや破断等の発生を抑制できる。
本発明による樹脂管は、例えば給水・給湯用の配管構造に用いられる、ポリブテン製又は架橋ポリエチレン製等の可撓性樹脂管に、用いることができる。
10、100:樹脂管、 20:測定対象部分(内周面部分)、 40:梱包材、 101:クラック、 C、C1、C2:曲率中心、 D:管の外径、 O:中心軸線

Claims (5)

  1. 可撓性のある樹脂製の管であって、
    外力が作用していない初期状態において、湾曲した管の中心軸線に対して曲率中心C1側の外周面部分の曲率半径R1が、750mm以上であり、
    前記初期状態から、前記初期状態での管の湾曲の向きとは逆向きに湾曲し、かつ、前記中心軸線に対して曲率中心C2側の外周面部分の曲率半径R2が管について予め定められた最小曲げ半径であるような、曲げ状態へと、管を曲げたとき、前記初期状態での前記中心軸線に対して曲率中心C1側に位置していた内周面部分の歪みが、8.5%以下となることを特徴とする、樹脂管。
  2. 前記管は、梱包材によって、巻かれた状態を維持されている、請求項1に記載の樹脂管。
  3. 前記管の長さは10m以上である、請求項1又は2に記載の樹脂管。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂管を製造する方法であって、
    押出成形によって熱可塑性樹脂を管状体に成形する、押出成形工程と、
    前記押出成形工程の後、前記管状体を直線状に延在させた状態で硬化する、硬化工程と、
    前記硬化工程の後、前記管状体を巻き、梱包材によって、該管状体を巻かれた状態に維持し、これにより前記樹脂管を得る、梱包工程と、
    を含むことを特徴とする、樹脂管の製造方法。
  5. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂管を用いて、建築物に配設された、給水又は給湯用の配管構造。
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