JP2017044275A - 埋設式ガス栓の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】添設板11とガイド板12で略L字状の揺動金具1を形成し、締付けネジ16の揺動金具1より先端に鍔部21側へ移動可能に螺合するナット金具13を設け、揺動金具1は、ガイド板12がケーシングの底壁裏面に沿い且つ添設板11が底壁の周縁の外側でネジ軸の先端を向く挿入姿勢に付勢され、締付けネジ16を締付けると揺動金具1は付勢力に抗して90度回動し、ガイド板12がケーシングの周壁に沿い且つ添設板11が鍔部21に略平行な取付姿勢となる。
【選択図】図4
Description
このものでは、図5及び図6に示すように、床板(4)に開けたガス栓取付用孔(40)から、床下に既設のガス配管(41)を室内へ引き出すと共に、これを、予めケーシング(30)内に固定させたガス栓本体(3)に接続し、その後、ガス配管(41)と共に、ガス栓本体(3)を収納させたケーシング(30)をガス栓取付用孔(40)内に落とし込んで、ガス栓取付用孔(40)の周辺の床板(4)に固定させる。
ケーシング(30)の上方開放端には、床板(4)の表面側からガス栓取付用孔(40)の周辺に係止させる鍔部(31)が張り出している。また、床面(4)の裏面側には添設板(32)が設けられている。これら鍔部(31)と添設板(32)とで床板(4)のガス栓取付用孔(40)の周辺を表裏から挟み込み、添設板(32)に螺合させた締付けネジ(36)で締付けることにより、床板(4)は、鍔部(31)と添設板(32)とによって表裏から挟圧されて、ケーシング(30)はガス栓取付用孔(40)内に取り付けられる。
前記ケーシングの底壁を貫通した状態で固定されるガス栓本体と、
前記ケーシングの開放端から半径方向外側に張り出すと共に、前記ガス栓取付用孔周辺の壁板又は床板の表面に添設される鍔部と、
前記ガス栓取付用孔周辺の壁板又は床板の裏面に添設される添設板と、
前記鍔部及び添設板を貫通し且つ前記ケーシングの周壁側へ揺動可能な締付けネジとを有し、
前記締付けネジを締め付けることにより、前記鍔部と前記添設板とで、前記ガス栓取付用孔の周辺の壁板又は床板を表裏から挟圧する形式の埋設式ガス栓の取付構造』において、ケーシングの周壁に締付けネジや添設板を逃がすための逃がし孔等を設けることなく、ケーシングを締付けネジや添設板と共にガス栓取付用孔内に容易に落とし込んで固定することができる埋設式ガス栓の取付構造を提供することを課題とする。
締付けネジのネジ軸はケーシングの深さよりも長く設定され、
前記ネジ軸に、前記揺動金具を抜け止め状態に支持し且つ締付けネジの締め付けに伴って鍔部側へ移動可能なナット金具が螺合され、
前記ナット金具が締付けネジのネジ軸の先端近傍に位置するとき、ガイド板がケーシングの底壁の裏面に略平行に位置し且つ添設板が前記底壁の周縁より外側にてネジ軸の先端に向く挿入姿勢に保持されるように揺動金具を付勢する付勢手段が設けられ、
締付けネジが締付けられると、揺動金具は、ナット金具の移動に伴って、前記付勢手段の付勢力に抗して90度回動し、ガイド板がケーシングの周壁に沿い且つ添設板が鍔部の裏側に略平行に位置する取付姿勢となる』ことを特徴とする。
ケーシングの底壁を貫通するようにガス栓本体を取り付けると共に、壁板又は床板に開けられたガス栓取付用孔から、その裏側に予め配設されているガス配管を室内へ引き出して前記ガス栓本体に接続させる。ケーシングの鍔部の所定位置に締付けネジを貫通させた後、そのネジ軸に断面略L字状の揺動金具を挿通させ、さらに、ナット金具を螺合させる。
ネジ軸の長さはケーシングの深さよりも長く設定されているから、ナット金具をネジ軸の先端に位置させれば、揺動金具は、ケーシングの底壁を超えた位置でナット金具により抜け止め状態に保持される。このとき、揺動金具は、ガイド板がケーシングの底壁の裏面に略平行に位置し且つ添設板がケーシングの底壁の周縁よりも外側にてネジ軸の先端側へ向く挿入姿勢に保持されるように、付勢手段によって付勢され、これに伴い、締付けネジも、ケーシングの周壁側(内側)に揺動させられた姿勢となる。
前記付勢手段の付勢力によって揺動金具を前記挿入姿勢に保持し、締付けネジをケーシングの周壁側に揺動させた状態に保持した状態で、ケーシングを、締付けネジ、揺動金具及びナット金具と共にガス栓取付用孔に挿入し、鍔部をその周辺の壁板又は床板の表面に添設させる。
各耳部の先端近傍に係止孔が貫通し、
前記付勢手段は、前記ガス栓本体のうちケーシングの底壁から外方に突出している部分に一回以上巻回させてなるコイル部と、前記コイル部の両端に延長し且つ前記ガス栓から離反する方向に引っ張られることにより前記コイル部を弾性的に縮径させる一対の腕部とからなる金属線バネとし、
前記腕部の先端は前記耳部の係止孔にそれぞれ係止されている』ことが望ましい。
このものでは、揺動金具が前記挿入姿勢のとき、コイル部はガス栓本体より大径に巻回されており、揺動金具が挿通姿勢から取付姿勢へ90度回動するとき、耳部に係止させた腕部の先端が回動方向に引っ張られることにより、コイル部が縮径方向に弾性変形するように設定されている。すなわち、揺動金具は、金属線バネの弾性復帰力によって、挿入姿勢に保持されることとなる。
一対の締付けネジの各々に前記揺動金具と前記付勢手段を具備させている』ものが望ましい。
ケーシングを略円筒状とすることで、壁板や床板に形成するガス栓取付用孔を、ホールソーを使って円形に形成することができるから、施工の作業性が良い。この円形のガス栓取付用孔にケーシングを挿入すると、ケーシングの対向する両側壁を構成する平面部と円形のガス栓取付用孔の周縁との間に、比較的広い隙間が生じる。この隙間に対応する鍔部にネジ挿通孔が形成され、これに、揺動金具やナット金具を具備させた締付けネジが挿通されると共に、揺動金具は、付勢手段によって、挿入姿勢に保持された状態に付勢される態様となるため、ケーシングをガス栓取付用孔に挿入するとき、揺動金具やナット金具がガス栓取付用孔に引っ掛かることがなく、ケーシングのガス栓取付用孔への挿入が容易となる。
また、締付けネジを締付けて揺動金具を移動させる際に、ガイド板を平面部に沿わせることができるから、揺動金具をスムーズに且つ真っ直ぐに移動させることができると共に、ケーシングは、鍔部のうち、対向する2か所で挟圧されることとなるから、ケーシングを安定した状態でガス栓取付用孔内に固定させることができる。
このものでは、揺動金具を締付けネジの先端にナット金具と共に具備させた状態で挿入姿勢に付勢させると、ネジ軸の一部が凹溝に嵌入可能となるから、締付けネジを、凹溝の深さ分、ケーシング側へ大きく揺動させた状態に付勢させることができる。
また、締付けネジの締付けによって、ガイド板に設けた凸条をケーシングの両側壁に設けた凹溝内に嵌め込んだ状態で揺動金具を鍔部側に移動させることができるので、添設板が壁板や床板の裏面に対して歪むことなくまっすぐに取付姿勢を保持したまま引き上げることができる。
このものでは、ケーシングの底壁に形成されるガス栓挿通孔からの通気を、ガス栓取付部によって遮断する構成としたから、ガス栓挿通孔から底壁の裏側の冷気や塵芥がケーシング内に侵入してくることはない。また、前記ガス栓本体と前記ガス栓挿通孔との隙間から小物等をケーシングの裏側へ落とす不都合もない。
また、締付けネジを締付けるだけで、揺動金具を、付勢手段の付勢力に抗して90度回動させて、ガイド板がケーシングの周壁に沿い且つ添設板が壁板や床板に平行となる取付姿勢と姿勢変更することができ、この取付姿勢のまま壁板や床板の裏面に向かって移動させて、鍔部と添設板で壁板や床板を挟圧させてケーシングを取り付けることができるので、ケーシングのガス栓取付用孔への取付作業が容易となり、施工性が向上する。
さらに、施工後の取付方向の変更やガス栓のメンテナンスにおいても、締付けネジを初期位置まで緩めるだけで揺動金具を初期位置(挿入姿勢)に復帰させることができ、ガス栓本体をガス配管と共に容易に引き出すことができるので、メンテナンス性に優れたものとなる。
この実施の形態に採用するガス栓は、図1に示すように、下流端にソケット接続用のプラグ部(2a)が接続されていると共に、上流端にガス配管(41)が接続される配管接続筒部(2b)が形成されている略L字状のガス栓本体(2)からなり、ケーシング(20)の底壁(20a)には、ガス栓本体(2)の前記下流端側がちょうど挿通可能な大きさのガス栓挿通孔(22)が形成されている。
ガス栓本体(2)の前記下流端側の周面の所定位置には、図2に示すように、対向位置にそれぞれネジ孔(24a)が形成されたガス栓取付部(24)が張り出していると共に、ネジ孔(24a)に対応するケーシング(20)の底壁(20a)の所定箇所には、ネジ挿通孔(図示せず)が形成されている。
この鍔部(21)のうち、平面部(251)(252)側に続く各位置には、ネジ挿通孔(261)(262)がそれぞれ形成されている。
一方の金属線バネ(5a)は、図2の実線で示すように、一方の平面部(251)側からガス栓本体(2)に、余裕をもって1〜2回巻回させた後、その先端を同じ平面部(251)側へ延長させておく。これにより、ガス栓本体(2)に巻回させたコイル部(50)と、その両側から一方の平面部(251)側に同様に延びる一対の腕部(51)(51)とによって、金属線バネ(5a)が形成され、腕部(51)(51)を同時にガス栓本体(2)から離反する方向に引っ張ることにより、コイル部(50)は縮径方向に弾性変形するように設定されている。
なお、他方の金属線バネ(5b)は、同図の二点鎖線に示すように、他方の平面部(252)側に腕部(51)(51)が突出するように、ガス栓本体(2)に巻回させてコイル部(50)を形成している。
なお、各平面部(251)(252)の深さ方向に沿った中心線上には、締付けネジ(16)のネジ軸が嵌入可能な幅の凹溝(25a)がそれぞれ形成されている。
また、ガイド板(12)の、平面部(251)(252)に接触する側の面には、凹溝(25a)に嵌入可能な凸条(12a)が突設されている(図4の点線で示す揺動金具(1)参照)。
揺動金具(1)の姿勢を、図3のケーシング(20)の右側又は図4の下側の二点鎖線に示すように、ガイド板(12)を底壁(20a)の裏面に沿って位置させると共に添設板(11)が締付けネジ(16)のネジ軸に沿ってその先端側を向く挿入姿勢とし、ガイド板(12)の基端部近傍をナット金具(13)の張出板(13b)(13b)の上端で支持させる。
これにより、図3のケーシング(20)の右側に示すように、耳部(10) (10)に係止させた金属線バネ(5b)によって、揺動金具(1)がガス栓本体(2)側へ引っ張られることにより、締付けネジ(16)は平面部(252)側へ揺動させられ、締付けネジ(16)のネジ軸が平面部(252)の凹溝(25a)内に嵌り込むと共に、揺動金具(1)の殆ど全体がケーシング(20)の底壁(20a)の下方に位置する挿入姿勢が保持されるように設定されている。
揺動金具(1)が90度回動することにより、金属線バネ(5a)の両腕部(51)(51)が引っ張られ、コイル部(50)の直径が、同図の二点鎖線に示すように、弾性的に縮径させられることにより、揺動金具(1)に弾性復帰力が作用することとなる。
この取付姿勢にて、締付けネジ(16)をさらに締付けると、ナット金具(13)の張出板(13b)(13b)がガイド板(12)に当接することよって回動阻止状態となるため、締付けネジ(16)の締付けに伴って、ナット金具(13)は揺動金具(1)を押し上げながら、さらに上方へ移動していき、ガイド板(12)の凸条(12a)が平面部(251)の凹溝(25a)に嵌り込んだ姿勢のまま、添設板(11)が、床板(4)の裏面に到達することとなる。
なお、金属線バネ(5a)(5b)の長さは、耳部(10)(10)に腕部(51)(51)の先端を係止させた状態で、揺動金具(1)を挿入姿勢から取付姿勢とし、さらに、添設板(11)が床板(4)のガス栓取付用孔(40)の周辺の裏側に添設されるまで引き上げられるのに十分足りる長さに設定されている。
この化粧板(42)の中央部には、着脱ユニット(15)の開閉蓋(15a)がちょうど露出する大きさの窓部(43)が開放している。
なお、上記実施の形態では、床板埋設式のガス栓の取付構造について説明したが、壁板にでも同様に設置可能であることは言うまでもない。
(11)・・・・・・・・添設板
(12)・・・・・・・・ガイド板
(13)・・・・・・・・ナット金具
(16)・・・・・・・・締付けネジ
(2) ・・・・・・・・ガス栓本体
(20)・・・・・・・・ケーシング
(20a) ・・・・・・・底壁
(21)・・・・・・・・鍔部
(4) ・・・・・・・・床板
(40)・・・・・・・・ガス栓取付用孔
(5a)(5b)・・・・・・金属線バネ(付勢手段)
Claims (5)
- 壁板又は床板に形成されたガス栓取付用孔内に落とし込んで固定されるケーシングと、
前記ケーシングの底壁を貫通した状態で固定されるガス栓本体と、
前記ケーシングの開放端から半径方向外側に張り出すと共に、前記ガス栓取付用孔周辺の壁板又は床板の表面に添設される鍔部と、
前記ガス栓取付用孔周辺の壁板又は床板の裏面に添設される添設板と、
前記鍔部及び添設板を貫通し且つ前記ケーシングの周壁側へ揺動可能な締付けネジとを有し、
前記締付けネジを締め付けることにより、前記鍔部と前記添設板とで、前記ガス栓取付用孔の周辺の壁板又は床板を表裏から挟圧する形式の埋設式ガス栓の取付構造において、
添設板の一辺から、添設板に対して直角方向にガイド板を延設させて断面略L字状の揺動金具が形成され、
締付けネジのネジ軸はケーシングの深さよりも長く設定され、
前記ネジ軸に、前記揺動金具を抜け止め状態に支持し且つ締付けネジの締め付けに伴って鍔部側へ移動可能なナット金具が螺合され、
前記ナット金具が締付けネジのネジ軸の先端近傍に位置するとき、ガイド板がケーシングの底壁の裏面に略平行に位置し且つ添設板が前記底壁の周縁より外側にてネジ軸の先端に向く挿入姿勢に保持されるように揺動金具を付勢する付勢手段が設けられ、
締付けネジが締付けられると、揺動金具は、ナット金具の移動に伴って、前記付勢手段の付勢力に抗して90度回動し、ガイド板がケーシングの周壁に沿い且つ添設板が鍔部の裏側に略平行に位置する取付姿勢となる埋設式ガス栓の取付構造。 - 請求項1に記載の埋設式ガス栓の取付構造において、前記ガイド板の両側辺からガイド板に対して直角に且つ前記添設板と同じ方向に突出する一対の耳部が設けられ、
各耳部の先端近傍に係止孔が貫通し、
前記付勢手段は、前記ガス栓本体のうちケーシングの底壁から外方に突出している部分に一回以上巻回させてなるコイル部と、前記コイル部の両端に延長し且つ前記ガス栓本体から離反する方向に引っ張られることにより前記コイル部を弾性的に縮径させる一対の腕部とからなる金属線バネとし、
前記腕部の先端は前記耳部の係止孔にそれぞれ係止されている埋設式ガス栓の取付構造。 - 請求項1又は2に記載の埋設式ガス栓の取付構造において、前記ケーシングは略円筒状に形成されると共に、その周壁のうち、対向する両側壁に、相互に平行に位置する平面部が形成され、この平面部側に位置する前記鍔部の各位置に前記締付けネジを挿通させるネジ挿通孔がそれぞれ形成され、
一対の締付けネジの各々に前記揺動金具と前記付勢手段を具備させている埋設式ガス栓の取付構造。 - 請求項3に記載の埋設式ガス栓の取付構造において、前記ケーシングの深さ方向に沿った前記平面部の中心線上に、締付けネジのネジ軸が嵌入可能な凹溝が形成されると共に、前記ガイド板の前記平面部に沿う側の面に、前記凹溝に摺動可能に嵌り込む凸条が形成されている埋設式ガス栓の取付構造。
- 請求項1から4のいずれかに記載の埋設式ガス栓の取付構造において、ケーシングの底壁にガス栓本体を挿通させるためのガス栓挿通孔が形成され、前記ガス栓本体を取り付けるためのガス栓取付部は、前記ガス栓本体と前記ガス栓挿通孔との隙間を閉塞するように、前記ケーシングの底壁に設けられる埋設式ガス栓の取付構造。
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