JP2017042821A - 金属管の挿し口突部の形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】挿し口1の突部6を円滑に形成する。
【解決手段】挿し口1を受口2に挿し込み、その挿し口先端の突部6がロックリング4に係止することによって、挿し口が受口から離脱することを阻止する離脱防止機能を発揮する、遠心鋳造法により製造される金属管Pである。遠心鋳造された直部と同一内外径の挿し口端部外周に、前記突部に対応する形状の凹部53を有してその凹部から直部側がその直部外径と同一の内径の外型51を当てがい、その外型が当てがわれた挿し口端部の内周に内型52を当てがい、その内外の型51、52で、挿し口端部を鍛造して前記突部6を有する挿し口先端部を形成する。このとき、直部よりも挿し口端部側を肉厚に鋳造し、内型はその周方向で複数に分割し、その分割片52cを管Pの半径方向に押圧杆54でもって移動させて内外の型による挿し口端部の鍛造を行う。
【選択図】図5

Description

この発明は、遠心鋳造法により製造される鋳鉄管等の金属管の挿し口突部の形成方法に関し、特に、継手部に離脱防止機能や伸縮機能を備える耐震管等の金属管の挿し口突部の形成方法に関するものである。
水道管などに使用される鋳鉄管は、内外径が一定の円筒形の直部と、その一端に設けられ内外径が直部より大きい受口と、他端に設けられた挿し口とから構成されるものが多い(本願図11参照)。
その鋳鉄管において、その継手部に離脱防止機能や伸縮機能を備えた耐震管と称されるものがあり、その種類として、GX形、S形、US形、NS形、S50形等があり、これらの継手部は、受口に対し挿し口を離脱防止、それに加えて所要範囲において伸縮可能(抜き差し可能)としたものである。
例えば、図11に示す継手部は、一方の管Pの挿し口1を他の管Pの受口2に挿し込むとともに、その挿し口1と受口2の間の全周に止水リング(ゴム輪)3及びロックリング4を嵌め込んだ構成である。この継手部は、挿し口1の先端外周の突部6が受口2の奥端2aとロックリング4との間を移動し得て、その移動長さの伸縮機能を発揮し、突部6がロックリング4に係止することによって、挿し口1が受口2から離脱することを阻止する離脱防止機能を発揮する。なお、図11において、挿し口1の左側から受口2に至る部分が直部5となる(図12参照)。
一方、この種の耐震管Pは、通常、球状黒鉛鋳鉄からなるダクタイル鋳鉄管からなり、その製造、例えば、図12に示すダクタイル鋳鉄管Pの遠心鋳造は、円筒形モールド(鋳型)11をローラ12により回転し、取鍋13から三角取鍋14を介して鋳込用トラフ15に溶湯cを送り込み、そのトラフ15をモールド11内の軸心方向に移動して溶湯cをモールド11内に鋳込んで(注湯し)、所要厚の円筒状溶湯層(鋳鉄管)Pを形成する(特許文献1、段落0025、図8参照)。
この遠心鋳造によっては上記挿し口1の突部6を形成することは非常に困難である。このため、その挿し口1の先端外周に突部6を設ける一手段として、図13に示すように、挿し口1の先端外周に周方向一つ割り締まり勝手の金属製リング21を嵌め(巻き付け)、そのリング21の両側周面をアークによる隅肉溶接し、その各隅肉溶接部22、22を所要形状にグラインダ加工や旋盤加工などによって整形して突部6を設けるものがある(特許文献2段落0005〜同0008、図5参照)。
他の手段として、図14に示すように、外側に溝切り加工23を施したリング24を挿し口1の先端外周に巻き付け、その溝23をアークにより溶け落としてリング24を挿し口1に取り付けて突部6を設けるものがある(特許文献2、要約、図1等参照)。
さらに、他の手段として、図15に示すように、鋳鉄管の挿し口1を固相線より80〜100℃低い鍛造可能な温度まで、加熱昇温し、その挿し口1をクランプダイス31とスライディングマンドレル32を用いた据え込み鍛造によって突部6を形成するものもある(特許文献3、要約、図1等参照)。
また、他の手段として、図16に示すように、鋳鉄管Pの挿し口1を塑性変形し得る温度であって、急冷後管壁組織にセメンタイトが晶出しない温度まで加熱し、その挿し口1を外型35とストッパ36を用いて、当て板37を介してピストンロッド38により、管Pを管軸方向に圧縮し、挿し口1を管の半径方向に膨出塑性変形させ、そのまま冷却することで、膨出する突部6を形成するものもある(特許文献4、請求項1、図1〜図4等参照)。
また、図17に示すように、挿し口1を直部よりも肉厚に鋳造し(同図(a))、その肉厚の挿し口1の外周面を切削(網目部分)することにより、突部6を形成するものもある(特許文献5、要約、図1、図2等参照)。
特開2005−288475号公報 特開平9−122910号公報 特開平9−96386号公報 特開2004−344903号公報 特開2014−188571号公報
上記図13、図14に示すリング21、24のアーク溶接は、被溶接部が急加熱・急冷されるため、溶接部は熱影響を受けて材質的・機械的変化が生じ、溶接変形や溶接残留応力が生じる。そのため、適切な溶接条件の設定が必要であり、材料によっては、溶接後の熱処理が必要な場合もある。すなわち、アーク溶接によるリング21、24による突部6の形成は、溶接材料やリングが必要であったり、また、熱処理が必要であったりとコスト高となっている。また、図14に示す突部6にあっては、リング24の両側周囲24aに隙間が生じるため、その隙間を塗装する必要がある。このため、作業性も悪いものとなっている。
図15、図16に示す方法は、管Pの管軸方向に圧縮力が生じるため、管Pが動かないように強固に固定する必要があり、それがなされていないと、挿し口1端部が所要の形状に成形されず、適切な形状の突部6が形成されない場合や管Pの直線状態が担保できない場合が生じる恐れがある。
また、図16の方法は、挿し口1の外周面の変形と同様に、管内面側も湾曲し(変形し)、管内面が全長に亘って真っ直ぐにならない場合がある。
因みに、図16の外型35は、特許文献4段落0023第5〜6行に記載のように「膨出部(突部)6の膨出量を一定にする」ものである(突部6を成形するもの(鍛造型)ではない)。
図17の方法は、切削によって突部6を形成しているため、その作業性が悪い上に、挿し口1の内面が内側に膨出しているため、その内径が他の部分(直部5)より小径となる。
この発明は、以上の実状の下、上記突部6の別の成形方法を提供することを課題とする。
上記課題を達成するため、この発明は、挿し口を内外型により鍛造することによって突部を形成することとしたのである。鍛造であれば、アーク溶接のように溶接変形や溶接残留応力が生じず、また、内外型によるため、その鍛造型によって挿し口が支持固定されて管軸方向への力が生じ難く、管の直線性を容易に担保でき、突部の成形も型通りに行うことができ、作業性も良い。
この発明の具体的な構成としては、内外径が一定な円筒状直部と、その直部の一端に設けられて内外径が前記直部より大きい受口と、同他端に設けられて前記受口に嵌り得る外径の挿し口とからなり、挿し口を受口に挿し込み、その挿し口先端外周の突部が受口内のロックリングに係止することによって、挿し口が受口から離脱することを阻止する離脱防止機能を発揮する、遠心鋳造法により製造される金属管の前記挿し口突部の形成方法において、前記遠心鋳造法により製造された前記挿し口端部外周に、前記突部に対応する形状の凹部を有する外型を当てがい、その外型が当てがわれた挿し口端部の内周に内型を当てがい、その内外の型で、前記挿し口端部を鍛造して前記突部を有する挿し口先端部を形成する構成を採用することができる。
この構成において、上記挿し口端部は上記直部と内外径が等しくすることが好ましく、また、上記外型の内径は凹部から直部側がその直部の外径と同一にすることが好ましい。
上記内外の型による挿し口端部の鍛造の際、その鍛造圧を付与する手段としては、従来の種々の態様を採用すればよいが、例えば、上記内型の挿し口端部の内周への押圧面は直部の内径と同一外径から挿し口の軸方向に徐々に縮径しており、外型を固定した状態で、内型を前記軸方向の前記縮径する方向に移動させ、内外の型で挿し口端部の鍛造を行う構成を採用することができる。
他の手段としては、上記内型をその周方向で複数に分割し、その分割片を金属管の半径方向に移動させて前記内外の型による挿し口端部の鍛造を行う手段を採用することができる。このとき、内型内にその軸方向に長い押圧杆を設け、その押圧杆を前記軸方向に移動させて、押圧杆外周面の前記軸方向のテーパ面でもって前記分割片を金属管の半径方向に移動させて内外の型で挿し口端部の鍛造を行う構成を採用することができる。
また、他の手段としては、上記内型をその周方向で複数に分割するとともに、その各分割片の分割面を内型軸方向に向かって周方向に傾斜するテーパ面とし、その対向するテーパ面の間隔が狭くなる方向が同一の一方の分割片と他方の分割片とに分け、その一方の分割片と他方の分割片とを相対的に前記軸方向に移動させて、一方及び他方の分割片群を金属管の半径方向に移動させて内外の型で挿し口端部の鍛造を行う構成を採用することができる。
さらに、他の手段としては、上記内型をローラとし、そのローラで上記外型が当てがわれた挿し口端部の内周面を圧延し、前記内外の型で、前記挿し口端部を鍛造する構成を採用することができる。このとき、上記外型もローラとし、その内外のローラによって挿し口端部の圧延鍛造を行う構成を採用することもできる。
以上の各構成において、上記直部よりも挿し口端部側を肉厚に鋳造し、その肉厚の挿し口端部の外周に、上記外型を当てがい、前記肉厚の挿し口端部の内周に前記直部の内径と同一外径の押圧面を有する内型を当てがい、その内外の型で、前記肉厚の挿し口端部を鍛造して上記突部を有する挿し口先端部を形成することとすることができる。
このようにすれば、挿し口の内外径が直部と同じとし得て受口に嵌め易いものとなる。
また、以上の各構成において、挿し口の先端は、必要に応じて、不要な部分を削除(切削)して突部から所要長さとしたり、先に向かって下りテーパ面としたりすることができる。そのテーパ面は、遠心鋳造時における鋳込みによって形成するようにしても良い。
この発明は、以上のように、内外型による鍛造によって突部を形成するようにしたので、管の直進性を担保しつつ、突部を容易に形成できる。
この発明に係る挿し口突部の形成方法の一実施形態の挿し口鋳造説明用部分断面図 同実施形態の突部形成説明図であり、(a)は鍛造前の要部切断正面図、(b)は鍛造後の要部切断正面図 同突部形成説明用要部切断正面図 他の各実施形態の突部形成説明図であり、(a)は鍛造後の挿し口先端テーパ面も形成した要部切断正面図、(b)は挿し口を肉厚としなかった鍛造後の要部切断正面図 他の実施形態の突部形成説明図であり、(a)は鍛造前の要部切断正面図、(b)は同要部切断側面図 同実施形態の鍛造後の要部切断正面図 さらに他の実施形態の突部形成説明図であり、(a)は鍛造前の要部切断正面図、(b)は鍛造途中の要部切断正面図、(c)は鍛造後の要部切断正面図 同実施形態の内型を示し、(a)はその内型及びその押し具の斜視図、(b)は内型の分解斜視図 さらに他の実施形態の突部形成説明図であり、(a)は鍛造前の要部切断正面図、(b)は同要部切断右側面図 同実施形態の鍛造後の要部切断正面図 さらに他の実施形態の突部形成説明図であり、(a)は鍛造前の要部切断正面図、(b)は同要部切断右側面図 同実施形態の鍛造後の要部切断正面図 金属管の継手部の一例の断面図 この発明に係る遠心鋳造装置の一例の概略断面図 従来例の突部の要部切断正面図 従来例の突部の要部切断正面図 従来例の突部の要部切断正面図 従来例の突部の要部切断正面図 従来の突部の形成例を示し、(a)は遠心鋳造時の要部切断正面図、(b)は突部の形成説明用要部切断正面図
この発明に係る金属管の挿し口突部の形成方法の一実施形態を図1〜図3に示し、この実施形態はダクタイル鋳鉄管であって、上記GX形、S形、US形、NS形、S50形等の継手構造の離脱防止機能を有するものである。
この鋳鉄管Pは、従来と同様に、図12で示す遠心鋳造によって製造される。その鋳造時、図1に示すように、鋳型11の挿し口1部分への注湯量を直部5等に比べて増やすとともに、鋳型11を外から水冷したり、鋳型11内に注ぐ溶湯をシャワー水等で冷やしたりすることによって、溶湯の冷却速度を早くして、挿し口1の内側を膨らませて直部5に対して肉厚とする。
つぎに、脱型後の鋳鉄管Pを図2に示す鍛造装置にセットする。その鍛造は、冷間鍛造、熱間鍛造、又は溶湯鍛造等を採用し得るが、鋳造管Pの挿し口1の温度が鍛造可能な温度、例えば、鋳造後の半凝固状態又は焼鈍処理後の600℃以上の溶湯鍛造又は熱間鍛造とすることが好ましい。
鍛造装置は、剛体金属からなる円筒状外型(外金型)51と同内型(内金型)52とからなり、外型51の内周面は、突部6に対応する凹部(キャビティ)53が全周に形成され、その凹部53の両端から前後方向(直部側及び先端側方向)は直部5の外径と同一の内径となっている。内型52は円錐台状の押圧部52aとその短径面から突出した引き出し杆52bとから成って、図2(a)から同(b)に示すように、その引き出し杆52bを矢印の方向に引き出すことによって挿し口1の内面を押圧する。
このとき、a矢印に示すように、挿し口1端面及び外型51の端面を押圧固定して、挿し口1及び外型51の移動を阻止すると共に、挿し口1の外側(図2において右側)に膨出する力を阻止することができる。このようにすると、凹部53への挿し口1の膨出(材料膨出)が助長されて突部6の形成が円滑となる。
この内型52の押圧によって、図2(a)矢印で示すように、肉厚の挿し口1部分の外面が上記凹部53内に塑性変形して突部6が形成される(図2(b))。すなわち、鍛造によって突部6が形成される。
その後、脱型し、必要に応じて、突部6の外側面や挿し口1の先端を切削して、所要の突部6の形状とするとともに、先端下りテーパ面1aとする(図3)。また、焼鈍熱処理して加工によって生じた残留応力を適宜に除去する。
なお、内型52の押圧部52aの外周面52aは軸方向直線状(図2(a)の実線)でなくても、同図鎖線で示すように円弧状とすることができる。また、その直線状及び円弧状も直部5(挿し口1)の内径Rと同一径で引き出し杆52b側に一定距離延びた後、円弧状又は直線テーパ状とし得る。前記一定距離は、引き抜き力と挿し口1部分の塑性変形度合いを考慮して適宜に設定する。
他の実施形態を図5、図6に示し、この実施形態の鍛造装置は、上記実施形態と同様に、剛体金属からなる円筒状外型51と同内型52及び押圧杆54とから成り、内型52は、周方向複数に分割されている。その分割数は2以上、3、4、5、6・・等と任意であり、等分割が好ましい。この実施形態では8等分割している。その各分割片52cの間隙tは、内型52が拡径する際、各分割片52cが干渉せず、かつ挿し口1の押圧時(接圧時)にはできるだけ、狭くなって押圧面に段差が生じないように、実験等によって適宜に設定する。内型52は受板55によって長さ方向に移動が規制(阻止)される。
押圧杆54は、途中から円錐台状となっており、その円錐面54aは内型52(分割片52c)の内面の円錐面52dに対応しており(ほぼ同一傾斜の円錐面となっており)、白抜き矢印に示すように、この押圧杆54を引き出すと、その両円錐面(テーパ面)54a、52dでもって内型52の分割片52cが半径方向に移動し、挿し口1を押圧する(図6)。テーパ面54a、52dを逆方向(テーパ面52dでは、図5(a)の右方向に拡がる方向)に形成して押圧杆54を押し込むことによって内型52の分割片52cを半径方向に移動させるようにすることができる。
この押圧によって、図5矢印で示すように、肉厚の挿し口1部分の外面が上記凹部53内に塑性変形して突部6が形成される(図6)。このとき、同様に、図5(a)のa矢印に示すように、挿し口1の先端面に押圧力を付与して挿し口1の外側(同図において右側)に膨出する力を阻止することができる。また、図6に示す突部6を鍛造し得た時、押圧杆54の円錐台状の直線部の径R’は、挿し口端部内面全長が直部5の内径と同一径となるように設定することが好ましい。
その後、脱型し、必要に応じて、突部6の外側面や挿し口1の先端を切削して、所要の突部6の形状とするとともに、先端下りテーパ面1aとする(図3)。
上記実施形態において、図2、図4(a)に示すように、外型51の外端内面を下りテーパ面51aとして、鍛造時に上記テーパ面1aを形成するようにすることができる。このとき、テーパ面51aの無い内面が真っ直ぐな(フラットな)図5(a)で示す外型51に比べて、テーパ面51aを有する外型51は、鍛造時に材料の流動がそのテーパ面51aで妨げられ、鍛造に必要な力が多大になる。
また、挿し口1の管厚が薄肉化しても良い場合は、図4(b)に示すように、上記の肉厚とせずに、従来と同様に、挿し口1を直部5と同一肉厚とし、外周面が円弧状に膨らんだ内型52でもって鍛造するようにすることができる。
さらに他の実施形態を図7、図8に示し、この実施形態の鍛造装置は、上記実施形態と同様に、剛体金属からなる円筒状外型51と同内型62及びその内型用押し具63a、63bとからなる。
内型62はその周方向に複数に分割されているとともに、その各分割片62a、62bの分割面が内型62の軸方向に向かって周方向に傾斜するテーパ面62cとなっており、その対向するテーパ面62c、62cの間隔が狭くなる方向が同一の一方(図7において、隣接するテーパ面62c、62cが左方向に向かって近づいているテーパ面62c)の分割片62aの群と他方(同隣接するテーパ面62cが右方向に向かって近づいているテーパ面62c)の分割片62bの群とに分けられている。
分割片62a、62bのテーパ面62cは後述の各分割片62a、62bの拡径が円滑に行われれば何れの角度でも良いが、例えば、挿し口1の軸方向(管軸方向)に対して「15度」「−15度」などとする。また、分割片62a、62bの分割数は4以上の偶数、6、8、10・・等と任意であり、等分割が好ましい。この実施形態では8等分割して、両分割片62a、62bをそれぞれ4片の群としている。
内型用押し具63a、63bは、円環状本体の側面に歯63’を設けたものであり、その歯63’の数は内型62の分割数に対応させ、この実施形態では4本としている。
この実施形態の鍛造装置は、図7(a)に示すように、外型51内に挿し口1を挿入し、その挿し口1内に内型62を装填するとともに、その内型62の一方の分割片62aの端面に一方の押し具63aを、他方の分割片63bの端面に他方の押し具63bをそれぞれ歯63’を介して当てがう。
この状態において、一方の押し具63aを固定し、図7各図矢印Fで示すように、他方の押し具63bを押し込むと、図7(a)→同図(b)→同図(c)に示すように、各分割片62a、62bがテーパ状分割面62cを介して挿し口1の半径方向に拡がり(移動し)、それに伴って肉厚の挿し口1部分の外面が凹部53内に塑性変形して突部6が形成される(図7(c))。その分割片62a、62bの拡径の際、隣接する分割片62aと62bとの間には図5(b)に示す間隙tは生じない。
突部6の鍛造後、脱型し、同様に、必要に応じて、突部6の外側面や挿し口1の先端を切削して、所要の突部6の形状とするとともに、先端下りテーパ面1aとする(図3)。
この実施形態の鍛造装置をプレス機に組み込み、外径:117mm、管厚:8.5mmのダクタイル鋳鉄管(FCD420−10)に対し、管温度750℃、プレス荷重F:280tonの条件で、挿し口1の鍛造を行ったところ、高さh:2.5mmの突部6を円滑に成形することができた(図7(c)参照)。
さらに、他の実施形態の鍛造装置を図9Aに示すように、内型をローラ72とし、そのローラ72で外型51が当てがわれた挿し口1端部の内周面を押圧し、同図(b)に示すように、外型51とともに挿し口1を回転しつつ(矢印)、ローラ72を挿し口1を介して外型51に押し付けて圧延する。
この圧延によって、図9Bに示すように、肉厚の挿し口1部分の外面が凹部53内に塑性変形して突部6が形成される。
この実施形態において、図10Aに示すように、外型51も円柱(円筒)状ローラ71とし、両ローラ71、72で挿し口1を圧延し、図10Bに示すように、肉厚の挿し口1部分の外面を凹部53内に塑性変形して突部6を形成することもできる。
上記実施形態の遠心鋳造鋳鉄管に限らず、この発明は、突部6を有して離脱防止機能を有する各種の鋳造管において採用できる。また、甲切管や乙切管であっても、同様にして挿し口部分に突部6を形成することもできる。
さらに、鋳鉄管に限らず、鍛造できる金属管であれば、この発明を採用し得ることは勿論である。
このように、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
P 鋳造管(金属管)
c 溶湯
1 挿し口
2 受口
3 止水リング(ゴム輪)
4 ロックリング
5 直部
6 突部
11 遠心鋳造用モールド型(鋳型)
51 外型
52 内型
52a 内型の押圧部
52b 同引き出し杆
52c 同分割片
53 キャビティ(凹部)
54 内型の押圧杆
55 受板
62 内型
62a、62b 内型62の分割片
62c 内型62のテーパ状分割面
63a、63b 押し具
71 外型をなすローラ
72 内型をなすローラ

Claims (8)

  1. 内外径が一定の円筒状直部(5)と、その直部(5)の一端に設けられて内外径が前記直部(5)より大きい受口(2)と、同他端に設けられて前記受口(2)に嵌り得る外径の挿し口(1)とからなり、前記挿し口(1)を前記受口(2)に挿し込み、その挿し口(1)先端外周の突部(6)が前記受口(2)内のロックリング(4)に係止することによって、挿し口(1)が受口(2)から離脱することを阻止する離脱防止機能を発揮する、遠心鋳造法により製造される金属管(P)の前記挿し口突部(6)の形成方法であって、
    上記遠心鋳造法により製造された上記挿し口端部外周に、上記突部(6)に対応する形状の凹部(53)を有する外型(51)を当てがい、その外型(51)が当てがわれた挿し口端部の内周に内型(52)を当てがい、その内外の型(51、52)で、前記挿し口端部を鍛造して上記突部(6)を有する挿し口先端部を形成することを特徴とする金属管の挿し口突部の形成方法。
  2. 上記内型(52)の上記挿し口(1)端部の内周への押圧面は上記直部(5)の内径と同一の外径から前記挿し口(1)の軸方向に徐々に縮径しており、外型(51)を固定した状態で、前記内型(52)を前記軸方向の前記縮径する方向に移動させて、内外の型(51、52)で挿し口端部の鍛造を行うことを特徴とする請求項1に記載の金属管の挿し口突部の形成方法。
  3. 上記内型(52)をその周方向で複数に分割し、その分割片(52c)を金属管(P)の半径方向に移動させて内外の型(51、52)で挿し口端部の鍛造を行うことを特徴とする請求項1に記載の金属管の挿し口突部の形成方法。
  4. 上記内型(52)内にその軸方向に長い押圧杆(54)を設け、その押圧杆(54)を前記軸方向に移動させて、押圧杆(54)外周面の前記軸方向のテーパ面(54a)でもって上記分割片(52c)を金属管(P)の半径方向に移動させることを特徴とする請求3に記載の金属管の挿し口突部の形成方法。
  5. 上記内型をその周方向で複数に分割するとともに、その各分割片(62a、62b)の分割面を内型(62)の軸方向に向かって周方向に傾斜するテーパ面(62c)とし、その対向するテーパ面の間隔が狭くなる方向が同一の一方の分割片(62a)と他方の分割片(62b)とに分け、その一方の分割片(62a)と他方の分割片(62b)とを相対的に前記軸方向に移動させて、一方及び他方の分割片(62a、62b)を金属管(P)の半径方向に移動させて、上記内外の型(51、52)で挿し口端部の鍛造を行うことを特徴とする請求項1に記載の金属管の挿し口突部の形成方法。
  6. 上記内型をローラ(72)とし、そのローラ(72)で上記外型(51)が当てがわれた挿し口端部の内周面を圧延し、前記内外の型(51、72)で、前記挿し口端部の鍛造を行うことを特徴とする請求項1に記載の金属管の挿し口突部の形成方法。
  7. 上記外型もローラ(71)とし、その外型ローラ(71)と上記内型ローラ(72)によって上記挿し口端部の鍛造を行うことを特徴とする請求項6に記載の金属管の挿し口突部の形成方法。
  8. 上記直部(5)よりも挿し口端部を肉厚に鋳造し、その肉厚の挿し口端部を鍛造して上記突部(6)を有する挿し口先端部を形成することを特徴とする請求項1乃至7の何れか一つに記載の金属管の挿し口突部の形成方法。
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