JP2017041214A - 車種判別装置 - Google Patents
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また、特許文献2に記載の装置では、反射点の高さが路面よりも所定以上に高い場合に車両が存在すると判定しこの反射点が車両の形状を構成するものとしているが、路面からの高さ以外の空間情報についての開示がなく、形状認識の具体的な手法についての開示もない。
二次元スキャナー61は、MEMSスキャナー又はプレーナー型アクチュエーターとも呼ばれ、ミラーを直交する2軸の周りに回転させるように傾斜させることができ、入射光を所望の角度方向に反射する。これにより、特定方向からの入射光を2次元的な方向をカバーするように走査することが可能になる。なお、二次元スキャナー61として、プレーナー型アクチュエーターのほかに、ポリゴンミラーやガルバノミラーなどを用いてもよい。
レーザー投光部62は、レーザー光LLを発光する発光素子62aを有しており、レーザー光LLを所望のタイミングで射出させることができる。レーザー投光部62には、ミラーやレンズが組み込まれており、上記発光素子62aからのレーザー光LLは、ビームスプリッター68aを介して二次元スキャナー61に投光される。なお、レーザー投光部62に付随して、レーザー光LLの投光タイミングを監視する発光モニター68bが設けられている。
レーザー受光部63は、レーザー光LLを受光するための受光素子63aを有している。レーザー受光部63には、ミラーやレンズが組み込まれており、レーザー投光部62から二次元スキャナー61を経て対象物に投光され、対象物で反射されたレーザー光LLを再度二次元スキャナー61を介して上記受光素子63aに導くことができる。
測距計測部65は、レーザー受光部63から送られる受光信号を検出するための共振回路及び立上り回路を有する。これにより、対象物で反射されたレーザー光LLの受光タイミングを検出することができ、これと発光モニター68bから送られる投光タイミングとから、投光から受光までの時間差を計測することができる。この時間差は、デジタルデータとして、制御部67に出力される。
制御部67には、測距計測部65で得た投光から受光までの時間差から対象物までの距離を算出する距離値算出回路(不図示)が設けられている。また、制御部67は、二次元スキャナー61の動作を監視しており、レーザー光LLの投光方向と関連づけて対象物までの距離を決定することができる。具体的には、二次元スキャナー61により走査した検出範囲に対応してレーザー受光部63の受光素子63aを構成する各画素における距離値を取得することができる。受光素子63aの画素は、距離画像センサー23aから対象物への方位情報を有しており、この方位情報は、レーザー光LLの投光方向に相当する。このようにしてして得たレーザー光LLの投光方向と対象物までの距離(物体距離)とを含む距離画像データは、制御部67に接続された外部機器(具体的には制御装置23c)に出力される。
券出力部71は、制御部79の制御下で動作し、車種判別装置23によって判別エリアAR内で車両VHが検出され入庫待ち状態と判断された場合に、車両VHの運転者に対して駐車券を出力する。この際、券出力部71は、入庫時間、車種等の情報を駐車券に印字する。
通過検知部72は、ゲート装置22のポール22aを挟んで判別エリアARの反対側に車両VHが移動したか否かを検出する。通過検知部72が車両VHの移動を検出した場合、ポール22aを下げさせるゲート装置22による通行の遮断が可能になる。なお、通過検知部72は、車種判別装置23の出力を利用して判別エリアARからの車両VHの前進(前方外部への移動)を検出するものとできるが、これに限らず、ループコイルを備える車両検出装置を用いることもできる。
表示部74は、制御部79の制御下で動作し、車両VHの運転者に対して案内情報を提示し、或いは操作部75の操作を要求する表示を行う。操作部75は、制御部79の制御下で動作し、車両VHの運転者による操作を受け付けるためのものであり、操作ボタンや操作キーを備える。操作部75は、車両VHの運転者が無線通信型カードをかざすことで無線通信型カードから情報を読み取るためのカードリーダーを有するものであってもよい。
記憶部76は、制御部79の制御下で動作し、通信部77を介して車種判別装置23から受け取った判別エリアAR内への車両VHの進入や車種に関する情報を記録する。また、記憶部76は、券出力部71を介して発券した駐車券への記録内容を記憶する。
通信部77は、制御部79の制御下で動作し、車種判別装置23から入庫に関連する各種情報を受け取ることができ、ゲート装置22に車両VHの通過を許可する開放や車両VHの通過を禁止する遮断を指示する指令を送信する。また、通信部77は、発券装置21とは別に設けた精算装置81といった出庫側の装置に対して入庫に関連する各種情報を随時送信することができ、発券装置21や精算装置81を統括する上位サーバーに入庫に関連する各種情報を送信することもできる。
制御部79は、券出力部71、通過検知部72、表示部74、操作部75、記憶部76、及び通信部77の動作を管理しており、車種判別装置23及びゲート装置22と連動した入庫すなわち車両VHの受け入れを可能にする。
具体的には、距離画像処理部52は、前回取得した1つ前のフレームの距離画像データを記憶部53から読み出して、今回のフレームの距離画像データと比較して、測定点が略同一箇所に留まっているもののみを維持する。例えば特定の画素位置P(x,y)に着目して、物体距離Dの変化が許容範囲にある場合は、距離計測点の情報が維持され、物体距離Dの変化が許容範囲外又は物体距離Dが不検出となった場合は、距離計測点の情報が削除される。或いは、特定の画素位置P(x,y)及びその周囲の画素位置P(x±Δ,y±Δ)に着目し、同一画素を含むいずれか一対以上の画素の物体距離Dを比較してそれらの差が許容範囲内にある場合は、距離計測点の情報が維持される。連続フレーム処理により、雨、雪等の微小点に起因するノイズを除去することができる。
具体的には、距離画像処理部52は、距離画像データの画素に対して収縮処理及び膨張処理を実行する。収縮処理は、周辺の全てに距離計測点が存在する画素のみを抽出する。膨張処理は、周辺に1つでも距離計測点が存在する画素のみを抽出する。これにより、孤立した画素や、周囲から突出した画素に対応する距離計測点が除去され、距離画像データ中の飛び点や輪郭のガタツキのようなノイズが除去される。
図1を参照すると、判別エリアARを基準とする3次元座標系は、例えばXYZのデカルト座標系又は直交座標系である。特定の距離観測点OPを想定した場合、距離画像センサー23aを起点とする距離観測点OPまでのベクトルV1(x1,y1,z1)は、距離画像データに含まれる画素位置から換算した単位ベクトル的な方位角をαとし、この方位角αに対応する物体距離をDとしてベクトルV1(α,D)で表すことができる。ここで、距離画像センサー23aから見たその光軸を基準とする方位角αと3次元座標系における方位角との関係は、距離画像センサー23aを設置する際に、距離画像センサー23aの正面方向とXYZ軸との関係として測定されており、記憶部53に保持された差分方位δを用いた変換式により、距離画像センサー23aを基準とする方位角αを3次元XYZ座標系内の方位角β(=α+δ)に変換することができる。つまり、画像基準の距離観測点OPまでのベクトルV1(α,D)から、XYZ軸に方位を合わせた距離観測点OPまでのベクトルV1'(β,D)を得ることができる。また、距離画像センサー23aから3次元XYZ座標系の原点OまでのベクトルV2(β0,D0)は、距離画像センサー23aを設置する際に予め計測によって求めてあり、記憶部53に記録されている。よって、距離観測点OPの判別エリアARを基準とする3次元座標位置は、
Vn(X,Y,Z)=V1−V2
で与えられる。
つまり、CPU51は、距離画像センサー23aによって得た距離画像データから距離が計測された各画素について、距離画像センサー23aから距離計測点までの位置情報(α,D)又はベクトルV1を算出し、これを判別エリアARと角度を一致させた位置情報(β,D)又はベクトルV1'に変換することや原点の修正によって、最終的に判別エリアARを基準とする3次元座標系内での座標位置Vnを算出している。なお、以上では、説明の便宜上、距離画像データに基づいて段階的な変換処理を行って反射又は距離が検出された各画素のXYZ直交座標系における距離計測点の座標位置Vnを決定するとしているが、これらの変換処理又は演算処理を段階的に順次行う必要はなく、かかる変換又は演算を一括して行うことができる。
以上の座標変換処理に際しては、判別エリアARを基準として対象物の座標位置Vn(X,Y,Z)を得ているが、この座標位置Vnをそのまま用いるのではなく、これをセル化することもできる。すなわち、検出された対象物の座標位置Vnを3次元の格子点に配置された単位格子のいずれに属するかの情報に変換することで、検出された対象物を3次格子のアドレスとして管理することができる。ここで、単位格子又は単位セルは、距離分解能にもよるが、例えば一辺が数mm〜数cmの立方体又は直方体等とすることができる。
なお、対象物の座標位置Vnをセル化する場合、図5で説明した連続フレーム処理をセル化後の物体検出点に対して行うこともできる。この場合、物体検出点が比較的小体積で高速移動するような場合を判定対象から除外できる。また、対象物の座標位置Vnをセル化する場合、図5で説明した輪郭修正処理をセル化後の物体検出点に対して行うこともできる。この場合、物体検出点が比較的小体積で孤立する場合を判定対象から除外できる。
以上でラベリングされた一群のデータの空間的な広がりが狭い場合や、群を構成するデータが少ない場合、微小ラベルとして存在を無視することができる。
なお、対象物の座標位置Vnをセル化して3次格子のアドレスで管理する場合、ラベリングは、着目するセルが互いに隣接する場合又は着目するセルがセル単位で所定以下に近接する場合にこれらを一群として扱うこととする。
Claims (9)
- 駐車場の入出場口に配置される入出管理装置に付随して設けられて車両を検出する距離画像センサーと、
前記距離画像センサーによって取得した距離画像データを座標変換することによって得た通路を基準とする3次元的な空間占有情報に基づいて車種を判別する処理部と、を備える車種判別装置。 - 前記処理部は、取得した距離画像データが入出場口に付帯する判別エリア内に対応するか否かを判別する、請求項1に記載の車種判別装置。
- 前記処理部は、取得した距離画像データをグループ化してグループ単位で管理するラベリングを行う、請求項1及び2のいずれか一項に記載の車種判別装置。
- 前記処理部は、ラベリングの前又は後において、時系列的に連続する距離画像データにおいて略同位置に検出されていることを条件とするフィルター処理と、画素の膨張及び収縮を行う輪郭修正処理とのうち少なくとも1つを含むノイズ除去処理を行う、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車種判別装置。
- 前記処理部は、ラベリングによって得た特定の形状要素について、通行方向に垂直な水平方向の横幅が自動車用の所定の第1基準値以上である場合、前記特定の形状要素が自動車に相当すると判定する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車種判別装置。
- 前記処理部は、ラベリングによって得た特定の形状要素について、通行方向に垂直な水平方向の横幅が自動車用の所定の第1基準値未満であり、かつ、当該特定の形状要素を通路面に投影した面積が所定の第2基準値以上である場合、前記特定の形状要素が自動二輪車に相当すると判定する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車種判別装置。
- 前記処理部は、ラベリングによって得た特定の形状要素について、通行方向に垂直な水平方向の横幅が自動車用の所定の第1基準値未満であり、かつ、当該特定の形状要素を通路面に投影した面積が所定の第2基準値未満で所定の第3基準値以上である場合、前記特定の形状要素が人に相当すると判定する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の車種判別装置。
- 前記入出管理装置は、駐車券を発行する発券装置を含み、距離画像センサーは、前記発券装置に付随するゲートを通過する前の車両を検出する、請求項1〜7のいずれか一項に記載の車種判別装置。
- 前記距離画像センサーは、MEMSスキャナーを有するレーザー送受信用の光学系を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の車種判別装置。
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