JP2017040138A - 防護柵 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)
本実施形態の防護柵1では、挿入管9の本体9aの側面に突起11が設けられ、挿入管9が上方へ移動した位置で当該突起11を用いて支持筒7に保持されることにより、緊急時において挿入管9の紛失のおそれを低減している。具体的には、挿入管9の本体9aうち支持筒7に挿入される側面には、当該側面から突出する突起11が設けられ、一方、支持筒7には、上下方向に延び、かつ、当該支持筒7の上端13で開放されている溝12が形成されている。しかも、支持筒7の上端13は、突起11が当接可能な形状として水平に延びる平坦な面を有する。そのため、支持筒7の側面から突出する突起11が支持筒7に形成された溝12の中を上下方向へ移動可能であるので、支持筒7は、突起11が支持筒7に干渉することなく、上下方向に昇降することが可能である。一方、緊急時には、挿入管9を上方へ移動させて、地面Gに固定された固定筒10から引き抜くとともに突起11を支持筒7の上端13まで移動させる。そして、挿入管9を支持筒7の中心軸回りに(例えば90度程度)回転させて、突起11を溝12から外れる位置まで移動させ、支持筒7の上端13に突起11を当接させることにより、当該突起11を支持筒7に係合させることが可能である。これにより、挿入管9は、支持筒7に対して突起11を介して支持筒7の上端13にぶら下がった状態で当該支持筒7に保持されるので、緊急時に挿入管9が紛失するおそれが無くなり、挿入管9の保管および管理を容易に行うことが可能である。
本実施形態の防護柵1では、連結部21は、溝12が形成された支持筒7を支柱3に連結することにより、支持筒7を補強することが可能である。具体的には、当該連結部21を構成する第1プレート22および第2プレート23が支持筒7における溝12の両側の部分を支柱3に連結することにより、支持筒7を補強する。その結果、防護柵1に自動車などが衝突することによって当該防護柵1に大きな衝撃が作用した場合でも、支持筒7は溝12が広がるなどの変形することを抑えることが可能である。これにより、支持筒7の変形を抑えながら支持筒7から挿入管9へ衝撃を伝播させ、さらにその衝撃を当該挿入管9を介して固定筒10が固定された地面Gに伝播させることが可能である。
本実施形態の防護柵1では、連結部21を構成する第1部材および第2部材としての第1プレート22および第2プレート23は、支持筒7の溝12の長手方向に延びるように配置されているので、当該第1プレート22および第2プレート23が支持筒7における溝12の両側の部分をそれぞれ支柱3に連結することにより、防護柵1に自動車が衝突することによって当該防護柵1に大きな衝撃が作用した場合でも、支持筒7における溝12が広がるなどの変形を溝12の長手方向の広い範囲で抑えることが可能である。
本実施形態の防護柵1では、第1プレート22および第2プレート23が互いに重なり合わない高さに配置されているので、当該第1プレート22および第2プレート23を支持筒7に溶接などで固定する作業が容易である。しかも、第1プレート22および第2プレート23が重なり合わない配置なので、突起11が溝12の内部を移動する状態を、外部から常時視認しやすい。
本実施形態の防護柵1では、溝12の幅方向に厚みを有する第1プレート22および第2プレート23によって第1部材および第2部材が構成されているので、第1部材および第2部材の設置スペースの増大を抑えることが可能である。しかも、鋼板などのプレートによって第1部材および第2部材を安価に構成することが可能である。
本実施形態の防護柵1の支柱3および支持筒7は、支持台6を貫通した状態で、当該支持台6の少なくとも上面および下面のいずれかの面に対して溶接によって固定されている。このように、支柱3及び支持筒7が支持台6に対して溶接によって強固に固定されるので、支柱3が受けた衝撃を支持台6を介して支持筒7へ確実に伝達することが可能である。
(A)
上記の実施形態の防護柵1では、第1プレート22および第2プレート23が互いに重なり合わない高さに配置されているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の防護柵1の変形例では、図10〜11に示されるように、第1プレート22および第2プレート23は、溝12の幅方向において重なり合うように同じ高さに配置されていてもよい。この場合、第1プレート22および第2プレート23が配置された高さの位置で支持筒7における溝12が広がるなどの変形を確実に抑えることが可能である。
上記の実施形態の防護柵1では、連結部21を構成する第1部材および第2部材が溝12の幅方向に厚みを有する第1プレート22および第2プレート23によって構成されているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明における第1部材および第2部材は、支持筒7の溝12の幅方向における両側の部分をそれぞれ個別に支柱3に連結することが可能であれば、いかなる形状でもよく、プレート形状以外の形状(例えば柱状体や棒状体など)であってもよい。
また、本発明の連結部は、支持筒7の溝12の幅方向における両側の部分をそれぞれ支柱3に連結することが可能な構成であればいかなる形態でもよい。したがって、本発明では、図6〜13に示される第1プレート22(第1部材)および第2プレート23(第2部材)を有する形態の連結部21に限定するものではなく、連結部の他の形態として、例えば、図14〜16に示されるような一体型の連結部31を採用してもよい。
上記実施形態では、転動部材の一例として、道路上を任意の方向へ水平移動が可能なキャスタ8を例に挙げて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、少なくともビームパイプ4の延びる方向と直交する方向へ道路上を転動することが可能な転動部材を採用すればよい。これによっても、緊急時に、防護柵1を所定の位置(例えば、中央分離帯内部の固定式の防護柵が分断された区間)から移動させることが可能である。
上記実施形態では、挿入部材の一例として、円筒状の挿入管9を例にあげて説明しているが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の挿入部材は、支持筒7に挿入および離脱が可能で、かつ、当該支持筒7の内部で当該支持筒の中心軸回りに回転可能な外径を有し、前記支持筒よりも長い形態であれば、いかなる形態の部材を採用してもよい。したがって、円筒の外周面の一部が平坦になっている形状(すなわち、D字状の断面の形状)を有する管を挿入部材に採用してもよい。または、管以外の部材、例えば中実丸棒などの挿入部材に採用してもよい。
上記実施形態では、ビームの一例としてビームパイプ4を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明のビームは、支柱3を横切る方向に延び、互いに異なる支柱3に連結されたものであればよく、筒体からなるビームパイプ4以外にも種々の形態のものを含む。例えば、ガードレールなどの板状のビームや中実丸棒などの棒状のビームなども本発明のビームに含まれる。
2 台車部
3 支柱
4 ビームパイプ
5 台車部固定部
7 支持筒
9 挿入管(挿入部材)
10 固定筒
21、31、40 連結部
22 第1部材
23 第2部材
32 第1連結脚
33 第2連結脚
34 幅方向部分
Claims (9)
- 道路または当該道路に隣接する場所における所定の位置に配置される防護柵であって、
前記道路の上を移動可能な複数の台車部と、
前記台車部の上にそれぞれ立設された支柱と、
前記支柱を横切る方向に延び、互いに異なる前記支柱に連結されたビームと、
前記台車部を前記道路の所定の位置に着脱自在に固定する台車部固定部と
を備えており、
前記台車部は、
前記支柱を支持する支持台と、
前記支持台に貫通した状態で立設された支持筒と、
当該支持台の下部に設けられ、少なくとも前記ビームの延びる方向と直交する方向へ前記道路上を転動することが可能な転動部材と、
を備えており、
前記台車部固定部は、
前記支持筒に挿入および離脱が可能で、かつ、当該支持筒の内部で当該支持筒の中心軸回りに回転可能な外径を有し、前記支持筒よりも長い挿入部材と、
前記所定の位置の地面に固定され、前記挿入部材が挿入および離脱が可能な内径を有する固定筒と
を備えており、
前記挿入部材のうち前記支持筒に挿入される側面には、当該側面から突出する突起が設けられ、
前記支持筒には、上下方向に延び、前記突起の上下方向への移動を許容する溝が形成され、当該溝は、前記支持筒の上端で開放しており、
前記支持筒は、前記突起が当接可能な形状の上端を有する、
ことを特徴とする防護柵。 - 前記支持筒と前記支柱とを連結する連結部をさらに備え、
前記連結部は、前記支持筒の前記溝の幅方向における両側の部分をそれぞれ前記支柱に連結することが可能な構成を有する、
請求項1に記載の防護柵。 - 前記連結部は、前記支持筒の前記溝の幅方向における一方の側の部分と前記支柱とを連結する第1部材と、当該溝の他方の側の部分と前記支柱とを連結する第2部材とを備えており、
前記第1部材および前記第2部材は、前記溝の長手方向に延びるように配置されている、
請求項2に記載の防護柵。 - 前記第1部材および前記第2部材は、前記溝の幅方向において重なり合わないように互いに異なる高さに配置されている、
請求項3に記載の防護柵。 - 前記第1部材および前記第2部材は、前記溝の幅方向において重なり合うように同じ高さに配置されている、
請求項3に記載の防護柵。 - 前記第1部材および前記第2部材は、前記溝の全長を覆うことが可能な長さを有する、
請求項5に記載の防護柵。 - 前記第1部材および前記第2部材は、前記溝の幅方向に厚みを有する第1プレートおよび第2プレートによって構成されている、
請求項3から6のいずれかに記載の防護柵。 - 前記連結部は、
前記支持筒の前記溝の幅方向における一方の側の部分に連結された第1連結脚と、
当該溝の他方の側の部分に連結された第2連結脚と、
前記支柱に連結され、前記溝の幅方向に延び、前記第1連結脚と前記第2連結脚とを連結する幅方向部分と
を有しており、
前記第1連結脚と、前記第2連結脚と、前記幅方向部分とによって、前記突起が前記溝に沿って移動する際に当該突起の通過を許容する大きさを有する空間が形成されている、請求項2に記載の防護柵。 - 前記支柱および前記支持筒は、前記支持台を貫通した状態で、当該支持台の少なくとも上面および下面のいずれかの面に対して溶接によって固定されている、
請求項1から8のいずれかに記載の防護柵。
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