JP2017038539A - 脂質二分子膜基板 - Google Patents

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吉晃 樫村
梓 大嶋
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梓 大嶋
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Koji Sumitomo
弘二 住友
寛 中島
Hiroshi Nakajima
寛 中島
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Abstract

【課題】光学的測定、および分子レベルでのチャネル信号を計測する電気生理計測において、イオン流入のない脂質二分子膜基板の提供。【解決手段】基板10と、基板10上に少なくとも1つのウェル20と、ウェル20の開口部21を覆った脂質二分子膜30と、を備え、脂質二分子膜30が正電荷又は負電荷を持つ脂質二分子膜基板であり、脂質二分子膜30が正電荷であるとき、基板10が負電荷であり、脂質二分子膜30が負電荷であるとき、基板10が正電荷である脂質二分子膜基板。【選択図】図1

Description

本発明は、脂質二分子膜基板に関する。
コンピュータや携帯電話などの半導体産業に不可欠の技術となっているナノテクノロジーは、今やその加工レベルはナノメートルオーダーまで到達している。近年、このナノテクノロジーによる微細加工技術と、DNAやタンパク質などの生体分子を扱うバイオテクノロジーとを融合させた、いわゆるナノバイオテクノロジーの動きが急速に展開しつつあり、基礎研究分野だけではなく、医療、創薬等、様々な方面への応用が期待されている。特に、基板上にDNAを高密度に配列したDNAチップは実用化され、大きな産業となっている。
近年では、ポストゲノムの流れから、膜タンパク質も脚光を浴びている。細胞膜中に存在する膜タンパク質は、様々な病気の発生や薬剤応答・免疫反応などの生理的機能に大きく関連した生体分子であり、現在では市販医薬品の約60%以上が膜タンパク質をターゲットとしていることが知られている。しかしながら、膜タンパク質は多種多様であり、しかも取り扱いが難しいため、機能解析には膨大な時間と費用がかかるという問題がある。
そのため、膜タンパク質を半導体基板上にアレイ化した超小型のバイオチップが実現できれば、多くの膜タンパク質の機能を同時かつ高速に解析することが可能となるため、新薬開発に要する時間の短縮や費用の低減など多くの効果が期待される。
膜タンパク質を基板上で解析する方法としては、細胞そのものを基板上に配列し、パッチクランプ法により機能計測する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、通常細胞膜上には目的とする膜タンパク質以外の膜タンパク質も複数存在しており、ある薬剤で刺激しても得られた応答が目的の膜タンパク質によるものなのかが不明瞭であるという問題があった。そのため、精製した膜タンパク質を用いたインビトロ(in vitro)の測定系の必要性が高まってきている。
インビトロ系で代表的な膜タンパク質を配置する方法としては、脂質分子をn−デカンなどの有機溶媒に溶解し、水溶液中で脂質溶液を基板上に設けられた小孔に塗りつけることにより形成した黒膜に、膜タンパク質を融合させる方法があり(例えば、非特許文献2参照)。この方法では、形成された黒膜の残留有機溶媒や不均一性が、膜タンパク質の生理活性に影響を与える可能性が指摘されている。
これらの問題を改善するために、本発明者らは、人工的に作製したウェルを有し、該ウェル開口部にオーバーハング形状を有した基板を用い、その上部に巨大脂質膜ベシクルを展開させることにより、膜タンパク質を含む人工脂質二分子膜を再構成した基板を提案した(例えば、非特許文献3参照)。このように作製した脂質二分子膜基板は、巨大脂質膜ベシクルを用いているために有機溶剤を含まず、再構成した膜タンパク質が活性を持つことも光学的手法(蛍光観察)によって確認されている。
上述のように、膜タンパク質を含む人工脂質二分子膜を再構成した基板を用いて、膜タンパク質の機能を光学的手法により計測することに成功したが、膜タンパク質が存在しない状態でも外部からのイオン流入を示唆する結果が観測されるという問題があった。これは、基板と脂質二分子膜との間には厚さ1−2nm程度の薄い水層が存在することが知られており(例えば、非特許文献4参照)、ここからのイオン拡散がイオン流入の原因であると考えられている。
K. Schroeder et al. 著、Journal of Biomolecular Screening誌、第8巻、50頁(2012年) 「最新パッチクランプ実験技術法」岡田泰伸 編、158-159頁 (2001年,吉岡書店) K. Sumitomo et al. 著、Biosensors and Bioelectronics誌、第31巻、445頁(2012年) S. J. Johnson et al. 著、Biophysical Journal誌、第59巻、289頁(1991年)
上述した外部からのイオン流入は、光学的測定ではそれほど問題とはならなかったが、分子レベルでのチャネル信号を計測する電気生理計測では、バックグラウンドノイズレベル(数pA)の微小電流を計測する必要があるために問題であった。
上記事情に鑑み、本発明は、イオン流入のない脂質二分子膜基板を提供することを目的としている。
本発明は、以下のとおりである。
(1)基板と、基板上に少なくとも1つのウェルと、該ウェルの開口部を覆った脂質二分子膜と、を備え、前記脂質二分子膜が正電荷又は負電荷を持つことを特徴とする脂質二分子膜基板。
(2)前記脂質二分子膜が正電荷であるとき、前記基板が負電荷であり、前記脂質二分子膜が負電荷であるとき、前記基板が正電荷である、(1)に記載の脂質二分子膜基板。
(3)前記ウェルの開口部に該開口部を狭める方向に延びるオーバーハング部と、前記基板の表面側であって、前記脂質二分子膜の下側に薄膜層と、を備え、前記オーバーハング部が前記薄膜層により形成された、(1)又は(2)に記載の脂質二分子膜基板。
(4)前記開口部の形状が円形又は四角形であり、その内径又は一辺の長さが100nm〜10μmである、(1)〜(3)のいずれか一つに記載の脂質二分子膜基板。
(5)前記ウェルの内部に蛍光物質が配置された、(1)〜(4)のいずれか一つに記載の脂質二分子膜基板。
(6)前記ウェルの底部に電極を有する、(1)〜(4)のいずれか一つに記載の脂質二分子膜基板。
(7)前記電極が銀及び塩化銀からなる電極(銀/塩化銀電極)である、(6)に記載の脂質二分子膜基板。
本発明により、イオン流入のない脂質二分子膜基板を提供することが可能となる。さらに、本発明により、分子レベルでの膜タンパク質の機能計測が可能となる。
本実施形態における脂質二分子膜基板の一例を示した概念図である。 本実施形態における脂質二分子膜基板の一例を示した概念図である。 本実施形態における脂質二分子膜基板の一例を示した概念図である。 本実施形態における脂質二分子膜基板の一例を示した概念図である。 実施例1におけるカルセインを封入した脂質二分子膜基板の蛍光を観測した画像である。 試験例1における脂質二分子膜基板の経時変化を観測した画像である。 脂質二分子膜で覆われたウェルからのイオン流入について、推測し得るメカニズムを説明した模式図である。 実施例2における脂質二分子膜基板2の作製途中(ウェル20の開口部21を脂質二分子膜30で覆う前の段階)の断面の模式図である。 実施例3における脂質二分子膜基板2の断面の模式図である。 実施例3におけるウェル内部を電子顕微鏡で観測した画像である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
<脂質二分子膜基板>
≪第一実施形態≫
一実施形態において、本発明は、基板と、基板上に少なくとも1つのウェルと、該ウェルの開口部を覆った脂質二分子膜と、を備え、前記脂質二分子膜が正電荷又は負電荷を持つことを特徴とする脂質二分子膜基板を提供する。
本実施形態の脂質二分子膜基板によれば、基板と脂質二分子膜との間の水層からのイオン流入を抑制することができる。
また、膜タンパク質のチャネル電流はバックグラウンドノイズと同等レベルであるため、従来の技術では、得られた応答がチャネル電流であるのかイオン流入によるものであるのか判別が困難であった。しかしながら、本実施形態の脂質二分子膜基板によれば、イオン流入が抑制されるため、分子レベルでの膜タンパク質の機能計測が可能となる。さらに、アレイ化することにより、創薬分野でのハイスループットスクリーニングへの応用等が期待される。
図1は、本実施形態における脂質二分子膜基板の一例を示した概念図である。本実施形態における脂質二分子膜基板は、光学的手法(蛍光測定)を利用した膜タンパク質の機能の測定に好適な脂質二分子膜基板としての態様である(以下、脂質二分子膜基板1とする)。脂質二分子膜基板1は、図1に示すように、基板10にウェル20が形成されている。
以下、各構成について詳述する。
基板10の材質は、蛍光顕微鏡によるウェル20の蛍光観察を妨げず、通常用いる溶液のpH範囲内(3〜10)で基板表面が正又は負に荷電するものが挙げられ、中でも負に荷電するものが好ましい。基板10の材質として、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物、石英、マイカ、ガラスなどを挙げることができる。
基板10は、ウェル20を有している。ウェル20の数は特に限定されず、例えば1〜10000個であることが好ましい。ウェル20の形状は、底面を有する凹状の孔とする。ウェル0の開口部21の形状は、脂質二分子膜を安定に形成する観点から、円形状又は四角形状であることが好ましい。さらに、円形状の開口部21の直径又は四角形状の開口部21の一辺は、100nm〜10μmであることが好ましい。100nm以上である場合、膜タンパク質のサイズが10〜20nm程度であるため、膜タンパク質を配置することができる。10μmである場合、巨大脂質膜ベシクルによりウェルを覆うことができる。
また、ウェル20の深さは、脂質二分子膜30がウェル20の底面に接触しない深さがあればよく、開口部21の大きさに応じて適宜設計すればよい。
基板10へのウェル20の形成方法は、例えば、フォトリソグラフィ法、電子ビームリソグラフィ法、ドライエッチング法等の微細加工技術を適用することができる。
基板10の表面には、ウェル20の開口部21にオーバーハング部11aを形成するための薄膜層11が設けられている。脂質二分子膜によるウェルのシール効率を上げるために、ウェル20の開口部21には、オーバーハング部(ひさし部)11aが設けられていることが好ましい。オーバーハング部11aは、基板10の上面を延長するように、ウェル20の開口部21を狭める方向に延ばして形成されている。
薄膜層11の材質は、脂質二分子膜30が付着すれば、基板10の材質と同じでも、違う材質でも構わない。オーバーハング部11aの作製過程において、選択的エッチング法を適用できることから、異なる材質を用いることが好ましい。薄膜層11の厚さは、50nm〜500nmであることが好ましい。
脂質二分子膜30は正電荷又は負電荷を持ち、脂質二分子膜30が正電荷であるとき、基板10が負電荷であり、脂質二分子膜30が負電荷であるとき、基板10が正電荷であることが好ましい。中でも、脂質二分子膜30が正電荷であるとき、基板10が負電荷であることがより好ましい。脂質二分子膜30と基板10とが異なる電荷を持つことにより、基板と脂質二分子膜との間の水層からのイオン流入を抑制することができる。
「脂質二分子膜」とは、「巨大脂質膜ベクシル」とは、片方の末端に親水性の官能基を有し、もう片方の末端に疎水性の脂肪酸を有する脂質分子が、親水性の官能基を外側に、疎水性の脂肪酸を内側にして並び、二重層構造を形成した膜を意味する。また、「巨大脂質膜ベクシル」とは、上記脂肪二分子膜が水溶液中で小胞(ベクシル)化し、その平均粒径がμmオーダー以上のものを意味する。
脂質二分子膜30の脂質分子の種類としては、例えば1,2−ジオレイルー3−トリメチルアンモニウムプロパン、1、2−ジオレイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリンなどのカチオン性脂質分子等が挙げられる。また、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルイノシトールホスフェイト、ホスファチジン酸、ホスファチジルグリセロール、スフィンゴ脂質などの中性あるいはアニオン性脂質との混合物を用いてもよい。これら脂質分子は、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。
脂質二分子膜30の形成方法としては、例えば、その直径が10μm以上の巨大脂質ベシクルを、基板上で展開することにより脂質二分子膜30を得る方法が挙げられる。この形成方法を採用した場合、基板10に複数のウェル20を設けた場合に、それら複数のウェル20を、一度に、また安定に脂質二分子膜30で覆うことが可能となる。
巨大脂質膜ベシクルを作製する代表的な手法としては、静置水和法(例えば、「Ken-ichirou Akashi., et al., Preparation of Giant Liposomes in Physiological Conditions and Their Characterization under an Optical Microscope, Biophysical Journal., 71, 3242-3250, 1996.」参照)や電界形成法(例えば、「D.S. Dimitrov., et al., Lipid swelling and liposome formation mediated by electric fields, Bioelectrochemistry and Bioenergetics, 19, 323-336, 1988」参照)がある。
ベシクルの作製手法は特に限定されないが、巨大ベシクルが作製しやすく、また反応時間や反応プロセスの簡易性から、電界形成法を採用することが好ましい。
電界形成法は、酸化インジウムスズ(ITO)などの電極上に、脂質分子を薄膜化した後、交流電場をかけて水溶液中に巨大脂質膜ベシクルを形成する手法である。サイズのそろったベシクルを得るためには、ITO基板上に厚さ数十nm〜数μmの均一な脂質分子の薄膜を形成することが好ましく、また、交流電場は数百mV〜2V程度の印加条件が好ましい。数百mVよりも高い電場強度の場合、ベシクルの収量が高く、2Vよりも低い電場強度の場合、ベシクルの構造破壊や水の電気分解が生じることを防ぐことができる。
なお、図2に示すように、脂質二分子膜30に、膜タンパク質31を配置してもよい。図2に示した本実施形態の脂質二分子膜基板において、例えば、蛍光強度の変化を、蛍光顕微鏡で観察することにより、膜タンパク質31の機能測定を行うことができる。膜タンパク質31を脂質二分子膜30へ配置する方法は、ベシクルフュージョン法等の公知の方法を適用できる。
また、ウェル20内部には、ウェル内のイオン濃度変化計測のために、蛍光物質22が配置されていてもよい。「蛍光物質」としては、例えば、カルシウムイオンと結合することで蛍光特性が変化する蛍光プローブ、pH依存的に蛍光強度が変化する蛍光プローブ、塩素イオン濃度に比例して蛍光強度が変化する蛍光プローブ等が挙げられる。具体的には、1−[6−Amino−2−(5−carboxy−2−oxazolyl)−5−benzofuranyloxy]−2−(2−amino−5−methylphenoxy)ethane−N,N,N’,N’−tetraacetic acid,pentapotassium salt(試薬名:Fluo2)、1−[2−Amino−5−(2,7−dichloro−6−hydroxy−3−oxo−9−xanthenyl)phenoxy]−2−(2−amino−5−methylphenoxy)ethane−N,N,N’,N’−tetraacetic acid(試薬名:Fluo3)、1−[2−Amino―5−(2,7−difluoro−6−acetoxymethoxy−3−oxo−9−xanthenyl)phenoxy]−2−(2−amino−5−methylphenoxy)ethane−N,N,N’,N’−tetraacetic acid,tetra(acetoxymethyl) ester(試薬名:Fluo4−AM)、2’,7’−Bis(carboxyethyl)−4 or 5−carboxyfluorescein(試薬名:BCECF)、N−Ethoxycarbonylmethyl−6−methoxyquinolinium bromide(試薬名:MQAE)等が挙げられる。
≪第二実施形態≫
一実施形態において、本発明は、前記ウェルの底部に電極を有する、上記の脂質二分子膜基板を提供する。
本実施形態の脂質二分子膜基板によれば、電気生理的に膜タンパク質の機能測定を行うことができる。
図3は、本実施形態における脂質二分子膜基板の一例を示した概念図である。本実施形態の脂質二分子膜基板2は、ウェル20の内部に電極40を有する点が、第一実施形態と相違する。第一実施形態と同一態様部分については、同一符号を付して説明を省略し、第一実施形態と相違する点について、以下に説明する。
本実施形態の脂質二分子膜基板2は、ウェル20の内部に電極40が埋め込まれている。電極40の材質としては、例えば、銀、塩化銀、銀表面を塩化銀で加工したもの(銀/塩化銀)、金、白金などが挙げられる。中でも、銀/塩化銀であることが好ましい。
また、電極の材質が金である場合、電解質溶液中で金表面に形成される電気二重層がしばしば微小な膜タンパク質のチャネル電流計測の妨げになる場合がある。よって、電極40は不分極電極であることが好ましい。
本実施形態の脂質二分子膜基板2は、上述の第一実施形態と同様に、脂質二分子膜30でウェル20の開口部21を覆い、開口部21を覆っている部分の脂質二分子膜30に膜タンパク質を再構成することで、膜タンパク質の機能を測定することができる。
膜タンパク質の機能測定に際しては、ウェル20の外部23に対向電極41を配置すればよい。電極40および対向電極41は、パッチクランプ測定装置などの電気生理計測システムに接続することができる。
なお、図4に示すように、脂質二分子膜30に、膜タンパク質31を配置してもよい。図4に示した本実施形態の脂質二分子膜基板において、例えば、膜タンパク質31を透過したイオン電流をパッチクランプ測定装置で計測することにより、膜タンパク質の機能測定を行うことができる。膜タンパク質31を脂質二分子膜30へ配置する方法は、ベシクルフュージョン法等の公知の方法を適用できる。
本実施形態の脂質二分子膜基板2は、ウェル20の内部に蛍光物質22を配置しないことが好ましい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
(脂質二分子膜基板の作製)
基板本体10には、シリコン基板を用いた。基板本体10の上面に、120nmの厚さのシリコン酸化膜層による薄膜層11を、熱酸化法により形成した。さらに、フォトリソグラフィ法とドライエッチング法を用いて、円形状の開口部(直径2μmあるいは4μm)を持つウェル20を形成した。深さは、1μmとした。さらに、水酸化カリウム溶液(10重量%)により、シリコン酸化膜層による薄膜層11の下の基板本体10を、選択的にエッチングすることにより、ウェル20の開口部21の四隅にオーバーハング部11aを形成した。
(巨大脂質膜ベクシルの作製及び基板への展開)
脂質二分子膜30は以下のようにして形成した。ジフィタニルホスファチジルコリン(DPhPC)(70モル%)と1、2−ジオレイル−sn−グリセロ−3−エチルホスホコリン(EDOPC)(10モル%)とコレステロール(20モル%)との混合クロロホルム溶液(濃度2.5mM、蛍光ラベル剤として、ローダミン‐ジヘキサデカニルホスファチジルエタノールアミン(Rhod−DHPE)を1モル%添加)を調製した。
続いて、ITO基板(SiO上に膜厚100nmのITOが薄膜化された基板、サイズ40×40mm、50〜100Ω/cm)上に、前記クロロホルム溶液200μLを均一に塗布した。この基板を、室温で2時間、減圧乾燥して、クロロホルム溶媒を完全に除去することで、均一なリン脂質薄膜をITO基板上に形成した。その上に、窓部を有するシリコンゴム(外寸30×30mm、厚さ1mmのシリコンゴムを20×20mmのサイズでくり貫いた窓部を有する)を密着して配置し、窓部に200mMのスクロース水溶液500μLを滴下した。さらに、その上部にITO基板を気泡が入らないように配置し、シリコンゴム窓部にある溶液をITO基板で挟み込んだ。
続いて、ITO基板にクリップ電極を接合し、60℃のホットプレート上で、交流電場(正弦波、1V、10Hz)を2時間印加することで、電界形成法により粗製巨大脂質膜ベシクルのスクロース分散液を回収した。
このままでも使用可能だが、以下の過程によって巨大脂質膜ベシクルの精製を行った。まず、回収分散液を10μmポアのメンブレンフィルタでろ過し、微小な脂質膜ベシクルや脂質塊を除いた。さらに200mMグルコース溶液を5ml流した後、フィルタ上部の液を回収した。一晩放置後、底部に溜まった巨大脂質膜ベシクルを分取し、200mMスクロース溶液中に再分散させた。
次に、前述のようにして作製した、ウェル20を有する基板本体10の上に、蛍光分子22を含む溶液(200mMグルコース、30μM fluo−4、500μM EDTA、20mM 塩化ナトリウムの混合溶液)100μLを滴下した。fluo−4はカルシウムイオン指示薬でカルシウムイオンの存在可で緑色の蛍光を発する。さらに、前記巨大脂質膜ベシクル溶液2μLを溶液中に滴下し、5分間静置することで巨大脂質膜ベシクルを基板上に展開し、脂質二分子膜30を得た。さらに、ウェル20の外部溶液23を、200mMグルコース溶液に置換することで、外部23から蛍光分子22を除去した。
ウェル20aの内部に蛍光物質が安定に閉じ込められたことを確認した。図5は、fluo−4の代わりにカルセインを封入した脂質二分子膜基板の蛍光を観測した画像である。脂質二分子膜30に覆われているウェル20aからは、明るい蛍光が観察され、蛍光分子がウェル20aの内部に安定に閉じ込められていることが分かる。一方、脂質二分子膜30に覆われていないウェル20bからは、蛍光分子が流失し、蛍光は観察されなかった。
[比較例1]
中性の脂質二分子膜であるDPhPC(80モル%)とコレステロール(20モル%)の混合脂質を用いた以外は、実施例1と同様の手順により、ウェル内部にfluo−4を封入した脂質二分子膜基板を作製した。
[比較例2]
アニオン性の脂質膜であるDPhPC(70モル%)とジオレイルホスファチジルセリン(DOPS)(10モル%)とコレステロール(20モル%)の混合脂質についても上記と同様の手順により、ウェル内部にfluo−4を封入した脂質二分子膜基板を作製した。
[試験例1]イオン流入の計測
コントロールとして、膜タンパク質を含まない脂質二分子膜基板1について、外部23に塩化カルシウム水溶液を加え、蛍光顕微鏡を用いて、ウェル内部の蛍光強度の経時変化を計測した。
次に、実施例1、比較例1及び比較例2の脂質二分子膜基板の経時変化を計測した。観測結果を図6に示す。典型的な観測結果として、塩化カルシウム水溶液を加えた直後(t=0)、2分後、8分後の蛍光像を示した。
なお、図6(a)は比較例1の中性脂質膜を用いた脂質二分子膜基板、図6(b)は比較例2のアニオン性脂質二分子膜を用いた脂質二分子膜基板、図6(c)は実施例1のカチオン性脂質二分子膜を用いた脂質二分子膜基板を示している。
いずれの脂質二分子膜基板も、円形状の脂質二分子膜30と、脂質二分子膜で覆われたウェル20a、脂質二分子膜で覆われていないウェル20bから構成されている。
図6(a)と図6(c)に関しては、脂質二分子膜で覆われたウェル20aを矢印で示してある。図6(b)に関しては、ほとんどのウェルが脂質二分子膜で覆われたウェル20aである。
塩化カルシウム水溶液を加えた直後(t=0)は、いずれの脂質二分子膜基板でもほとんど蛍光強度の変化は見られなかった。比較例1の中性脂質二分子膜からなる脂質二分子膜基板では5〜15分程度でカルシウムイオン流入を示すfluo−4の蛍光が脂質二分子膜で覆われたウェル20aから観測された。
同様のイオン流入は、比較例2のアニオン性脂質二分子膜からなる脂質二分子膜基板では、0.5−3分で見られ、リーク速度が大きいことがわかった。一方、実施例1のカチオン性脂質二分子膜からなる脂質二分子膜基板では、30分以上経過してもイオンリークは観測されなかった。
脂質二分子膜の電荷によるイオン流入の差は、負にチャージした基板表面と脂質二分子膜との間の静電相互作用が変化したことによるものと考えられる。図7は、脂質二分子膜で覆われたウェルからのイオン流入について、推測し得るメカニズムを説明した模式図である。脂質二分子膜と基板表面との間に厚さ1−2nmの薄い水層が存在することが知られている。この水層を通してカルシウムイオンが拡散し、イオン流入が起こると考えられる。中性脂質二分子膜と比べ、アニオン性脂質二分子膜では水層が厚くなったことにより流入速度が大きくなり、カチオン性脂質二分子膜では水層が薄くなったために、イオン流入が妨げられたことが示唆される。
以上の結果から、脂質二分子膜基板に膜タンパク質を再構成し、低ノイズ及び高感度な機能計測をするためには、カチオン性脂質二分子膜からなる脂質二分子膜基板が好適であることが明らかとなった。
[実施例2]
(脂質二分子膜基板の作製)
図8は、脂質二分子膜基板2の作製途中(ウェル20の開口部21を脂質二分子膜30で覆う前の段階)の断面の模式図である。図8を参照して説明する。
絶縁層13(厚さ120nmの熱酸化膜を使用した。)で被覆されたSiウエハ14を基板として用いた。このSiウエハ14上に、金60nmを堆積してフォトリソグラフィ法によりパターニングすることにより、厚さ約60nmの電極40を形成した。この電極40は、十分に大きなパッド部(300um四方)に接続され、通常のワイヤボンディングによりパッチクランプ計測器などの電気生理測定装置へ接続することが可能である。
さらに、電極40の上に、絶縁層12としてシリコン窒化膜をプラズマCVD法により1μm堆積した。さらに、絶縁層12の上に、オーバーハング形状層である薄膜層11としてシリコン酸化膜を、スパッタ法を用いて、200nm堆積した。
このように形成した基板10に、レジスト膜50を用いてフォトリソグラフィ法とドライエッチング法によりウェル20および開口部21を形成した。このウェル形成のエッチングは、電極40に届くまで行った。
このドライエッチングの過程で、シリコン酸化膜からなるオーバーハング形状層である薄膜層11とシリコン窒化膜からなる絶縁層12の間の選択性を利用することで、図8に示すようなオーバーハング部11aを形成した。ウェル20および開口部21を形成後に、レジスト膜50を洗浄・除去することで、電極40をウェル20に備えた基板を得た。
(巨大脂質膜ベクシルの作製及び基板への展開)
上記において作製した、電極40を井戸部20に備えた基板の上に、実施例1と同様に、カチオン性脂質二分子膜からなる巨大脂質膜ベシクルを展開することにより、ウェル20の開口部21をカチオン性脂質二分子膜30で覆った。
さらに、脂質二分子膜30において開口部21を覆う部分に、膜タンパク質31をベシクルフュージョン法により再構成した。これにより、電極40と対向電極41の間に電圧を印加した場合に、その間に流れる電流を計測することで、膜タンパク質を介したイオン電流を検出することができる。
[実施例3]
(脂質二分子膜基板の作製)
図9は、実施例3における脂質二分子膜基板2の断面の模式図である。不分極電極60を備えている点で、実施例2と異なる。
不分極電極部60として、電気生理計測に好適な銀/塩化銀を採用した。電極部を形成した後、銀メッキ液(プレシャスファブ Ag4710、田中貴金属)200πLを井戸部上に滴下した。メッキ液中にマニュアルプローバに接続した銀線を入れ、電極部40もマニュアルプローバに接続した。銀線と電極40の間に定電流(0.1〜0.5nA)を1分間通電することにより、電極部40の表面を銀メッキした。その後、塩素系漂白液に2分間浸漬させることにより、銀表面を塩素化し、銀/塩化銀電極とした。
図10は、ウェル内部を電子顕微鏡で観測した画像である。図10からウェル底部に、銀/塩化銀電極部が形成されていることが確かめられた。また、銀/塩化銀表面が凹凸を有し、表面積が増大しているため、電気生理計測をする上でより好ましい形状になっていることが明らかとなった。
(巨大脂質膜ベクシルの作製及び基板への展開)
上記において作製した、不分極電極60をウェル20に備えた基板の上に、実施例2と同様に、カチオン性脂質二分子膜からなる巨大脂質膜ベシクルを展開することにより、ウェル20の開口部21をカチオン性脂質二分子膜30で覆った。
さらに、脂質二分子膜30において開口部21を覆う部分に、膜タンパク質31をベシクルフュージョン法などにより再構成した。これにより、電極40と対向電極41の間に電圧を印加した場合に、その間に流れる電流を計測することで、膜タンパク質を介したイオン電流を検出することができる。
本発明により、イオン流入のない脂質二分子膜基板を提供することが可能となる。さらに、本発明により、分子レベルでの膜タンパク質の機能計測が可能となる。
1…脂質二分子膜基板1,2…脂質二分子膜基板2,10…基板,11…薄膜層,11a…オーバーハング部,12,13…絶縁層,14…Siウエハ,20…ウェル,20a…脂質二分子膜で覆われたウェル,20b…脂質二分子膜で覆われていないウェル,21…開口部,22…蛍光物質,23…ウェルの外部,30…脂質二分子膜,31…膜タンパク質,40…電極,41…対向電極,50…レジスト膜,60…不分極電極。

Claims (7)

  1. 基板と、基板上に少なくとも1つのウェルと、該ウェルの開口部を覆った脂質二分子膜と、を備え、
    前記脂質二分子膜が正電荷又は負電荷を持つことを特徴とする脂質二分子膜基板。
  2. 前記脂質二分子膜が正電荷であるとき、前記基板が負電荷であり、
    前記脂質二分子膜が負電荷であるとき、前記基板が正電荷である、請求項1に記載の脂質二分子膜基板。
  3. 前記ウェルの開口部に該開口部を狭める方向に延びるオーバーハング部と、
    前記基板の表面側であって、前記脂質二分子膜の下側に薄膜層と、を備え、
    前記オーバーハング部が前記薄膜層により形成された、請求項1又は2に記載の脂質二分子膜基板。
  4. 前記開口部の形状が円形又は四角形であり、その内径又は一辺の長さが100nm〜10μmである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の脂質二分子膜基板。
  5. 前記ウェルの内部に蛍光物質が配置された、請求項1〜4のいずれか一項に記載の脂質二分子膜基板。
  6. 前記ウェルの底部に電極を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の脂質二分子膜基板。
  7. 前記電極が銀及び塩化銀からなる電極(銀/塩化銀電極)である、請求項6に記載の脂質二分子膜基板。
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