図1は、本発明に係る電気接続装置の一例の要部を示す。
図1において、電気接続装置は、例えば、半導体素子DCとプリント配線基板PCBとを電気的に接続するICソケットとされる。そのICソケットは、プリント配線基板PCBに複数個配置されている。なお、図1においては、1個のICソケットの一部分を代表的に示す。
ICソケットは、プリント配線基板PCBの実装面に固定され半導体素子DCを収容するソケット本体部12と、ソケット本体部12内に配され半導体素子DCの電極部DCEをプリント配線基板PCBのコンタクトパッドCPに電気的に接続する複数個のコンタクト端子10と、を主な要素として含んで構成されている。
半導体素子DCは、例えば、LGA形のパッケージで形成される半導体素子とされ、その下面に縦横に複数個の電極部DCEを有している。
ソケット本体部12は、上述の半導体素子DCの各電極部DCEを後述する本発明に係る検査用コンタクト端子の各実施例のコンタクト端子の可動接点部に対し位置決めするものとされる。
ソケット本体部12は、例えば、樹脂材料で成形され、上述の半導体素子DCの電極部DCEの配置に対応するように縦横に所定の間隔をもって形成されるコンタクト端子収容部12Ri(i=1〜n,nは正の整数)を有している。隣接するコンタクト端子収容部12Riは、仕切壁12wi(i=1〜n,nは正の整数)により仕切られている。
コンタクト端子収容部12Riの下端部は、プリント配線基板PCBの実装面に向けて開口するとともに、コンタクト端子収容部12Riの上端部は、ソケット本体部12における半導体素子DCを位置決めする位置決め部(不図示)の開口端に対し開口している。コンタクト端子収容部12Riの内周部には、二点鎖線で示されるように、後述するコンタクト端子10のデバイス接続用プランジャ14におけるスカート部が係合される段差部が形成されている。これにより、コンタクト端子10のデバイス接続用プランジャ14が、半導体素子DCにより押圧されていない場合、コンタクト端子10の脱落が回避されるとともに、デバイス接続用プランジャ14におけるコンタクト端子収容部12Riの中心軸線に沿った位置が、位置決めされることとなる。
本発明に係る検査用コンタクト端子の第1実施例としてのコンタクト端子10は、図2に拡大されて示されるように、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ16と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ16とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としてのコイルスプリング18と、から構成されている。
デバイス接続用プランジャ14は、図2に拡大されて示されるように、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。デバイス接続用プランジャ14の上端部には、4本の接触片14C1,14C2,14C3,および、14C4が円周方向に沿って略90°間隔で一体に形成されている。接触片14C1は、図2(B)に拡大して示されるように、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って所定の傾斜角度をもって斜めに上方に向けて延びるように円筒部と一体に形成されている。その先端に形成される可動接点部14e1は、向かい合う接触片14C3に向けて中心軸線を越えた位置に形成されている。接触片14C2、14C3、および、14C4の全長は、それぞれ、接触片14C1の全長に比して短く設定されている。接触片14C2は、その先端が中心を通る直線に沿って所定の傾斜角度をもって向かい合う接触片14C4に向けて斜め上方に向けて延びるように円筒部と一体に形成されている。接触片14C2、14C3、および、14C4の先端にそれぞれ、形成された可動接点部14e2,14e3,および、14e4は、接触片14C1の可動接点部14e1およびその円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。
デバイス接続用プランジャ14の円筒部の下端部には、図2(B)に拡大されて示されるように、円周方向に沿って均等の間隔で3箇所にスカート部14S1、14S2、および、14S3が形成されている。スカート部14S1、14S2、および、14S3の折曲部には、上述のコンタクト端子収容部12Riの段差部が係合されている。スカート部14S1、14S2、および、14S3相互間には、それぞれ、基板接続用プランジャ16の脱落を回避するための抜け止め片が形成されている。各抜け止め片の先端は、基板接続用プランジャ16およびコイルスプリング18がデバイス接続用プランジャ14内に組み込まれた後、図2(A)に二点鎖線で示されるように、基板接続用プランジャ16の外周部に向けて折り曲げられる。
基板接続用プランジャ16は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ16の上端部には、デバイス接続用プランジャ14の円筒部内に挿入される拡径部が形成されている。その拡径部の直径は、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内径よりも若干小に設定されている。これにより、図4に拡大されて示されるように、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ16の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされる。
基板接続用プランジャ16の下端部には、図2(C)に拡大されて示されるように、2本の接触片16C1および16C2が一体に形成されている。接触片16C1は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って中心に向けて折り曲げられ延びるように円筒部と一体に形成されている。接触片16C2は、接触片16C1に対し円周方向に沿って所定の角度だけ離隔して形成されている。接触片16C1および16C2の先端にそれぞれ、形成された可動接点部16e1,16e2は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。接触片16C1および16C2には、後述するコイルスプリング18の下端が受け止められる。
コイルスプリング18は、図1に拡大されて示されるように、例えば、ピアノ線、または、ステンレス鋼線等で作られている。例えば、ステンレス鋼線で作られるコイルスプリング18が使用される場合、コンタクト端子が、比較的高温下の検査においても使用可能となる。なお、付勢部材としてのコイルスプリング18は、斯かる例に限られることなく、例えば、耐熱性ゴム材料、ポリマー等の他の弾性材料により形成されてもよい。
コイルスプリング18は、デバイス接続用プランジャ14の円筒部内に挿入され接触片14C1、14C2、14C3、および、14C4で受け止められる大径部18Aと、基板接続用プランジャ16の円筒部に挿入され接触片16C1および16C2で受け止められる小径部18Bと、大径部18Aの下端と小径部18Bの上端とを連結する連結部とから構成されている。
コイルスプリング18に押圧力が作用しない場合、図1に示されるように、大径部18Aおよび小径部18Bは、共通の中心軸線上で同心状態にある。
また、コイルスプリング18の大径部18Aに押圧力が中心軸線に対し右斜め上方から作用した場合、図4に示されるように、大径部18Aの中心軸線が、小径部18Bの中心軸線に対し所定の角度で容易に交差するようにコイルスプリング18の大径部18Aが若干折れ曲がった状態となる。
デバイス接続用プランジャ14および基板接続用プランジャ16が、例えば、プレス加工により成形される場合、各素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図3(A)および(B)に示されるように、デバイス接続用プランジャ用ブランク14´、および、基板接続用プランジャブランク16´が得られる。デバイス接続用プランジャ用ブランク14´は、一方の長辺の端部に、右側の端部から順次、接触片14C1に対応する部分14´C1、接触片14C2、接触片14C3、および、14C4に対応する部分14´C2,14´C3,および、14´C4が所定の間隔をもって形成されている。また、他方の長辺の端部の両端には、スカート部14S3に対応する部分14´S3が形成されている。部分14´S3相互間には,スカート部14S1に対応する部分14´S1、スカート部14S2に対応する部分14´S2が所定の間隔をもって形成されている。部分14´S1、部分14´S2、および、部分14´S3相互間には、抜け止め片に対応する部分が形成されている。
基板接続用プランジャブランク16´は、一方の長辺の端部の中央部に、接触片16C1に対応する部分16´C1、および、接触片16C2に対応する部分16´C2が所定の間隔をもって形成されている。次に、デバイス接続用プランジャ用ブランク14´および基板接続用プランジャブランク16´は、それぞれ、曲げ加工により円筒状に曲げられた後、各端部が突き合わされ、部分14´C1、部分16´C1等が折り曲げられることによりプレス成形が終了する。従って、このようなプレス加工により、廉価なデバイス接続用プランジャおよび基板接続用プランジャの大量生産が可能となる。
斯かる構成において、例えば、自動搬送機のハンドラーにより半導体素子DCがソケット本体部12の位置決め部に装着された後、自動搬送機に付設された押圧部材により、半導体素子DCがコンタクト端子10に向けて押圧される場合、図4に示されるように、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1の可動接点部14e1が、最初に半導体素子DCの電極部DCEにより、コイルスプリング18の弾性力に抗して矢印Fの示す方向に押圧されるのでデバイス接続用プランジャ14が矢印Gaの示す方向に容易に回転し傾き、基板接続用プランジャ16は、プリント配線基板PCBのコンタクトパッドCPに押し付けられるとともに、矢印Gbの示す方向に容易に回転し傾くこととなる。これにより、基板接続用プランジャ16の拡径部の所定の範囲の周縁が、図5に部分的に拡大されて示されるように、デバイス接続用プランジャ14の内周部における円弧状に形成される当接部Taで確実に摺接せしめられることとなる。
従って、斯かる状態において、検査用信号が、半導体素子DCおよびプリント配線基板PCB相互間に供給される場合、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1を通じて供給された検査用信号は、図5に示されるような円弧状の当接部Taを介して基板接続用プランジャ16に直接的に供給されるので信号路の距離が短縮化され、その結果として、そのインダクタンスが低減され、電流容量の増大も図られる。
また、コイルスプリング18のばね定数が比較的小さく設定される場合、即ち、コイルスプリング18の付勢力が比較的小さい場合であっても、デバイス接続用プランジャ14が矢印Gaの示す方向に容易に回転し傾くので基板接続用プランジャ16の拡径部の周縁が、デバイス接続用プランジャ14の内周部における円弧状の当接部Taで確実に摺接せしめられる。その結果として、当接部Taにおける接触性および電気的接触も安定することとなる。
上述のコンタクト端子10の変形例について、本願の発明者により、接触抵抗の接触回数に対する変化について検証が行われた。その検証の結果は、後述する図6に示される特性図を参照して以下に説明される。検証実験に供されたコンタクト端子の変形例は、基板接続用プランジャを除き、上述のコンタクト端子10の構成要素と同一の構成要素を有している。上述のコンタクト端子10の基板接続用プランジャ16は、2本の接触片16C1および16C2を有するものであるが、斯かるコンタクト端子の変形例は、4本の接触片を円周方向に沿って均等に有するものとされる。
斯かる検証実験は、先ず、コンタクト端子のデバイス接続用プランジャと基板接続用プランジャとを接触させた状態で所定の試験電流をコンタクト端子に供給し、コンタクト端子の接触抵抗値を測定する。次に、図示が省略される試験装置に配されたコンタクト端子のデバイス接続用プランジャと基板接続用プランジャとを連続して約2000回以上、繰り返し接触させる。その後、所定の試験電流をコンタクト端子に供給し、コンタクト端子の接触抵抗値を3回測定することにより行われた。即ち、これらの試験が、5回以上、コンタクト端子のデバイス接続用プランジャと基板接続用プランジャとを合計10000回以上繰り返し接触させることにより、行われた。
図6は、縦軸に、コンタクト端子の接触抵抗(mΩ)、横軸に接触回数(N)をとり、接触抵抗の接触回数に応じた変化を示す。接触回数NA〜NEの区分は、例えば、NAは、1回〜2000回、NBは、2001回〜4000回…に設定されている。
図6において、特性線L1は、接触回数の各区分における3回の接触抵抗の測定値の平均値を結んだ特性線とされる。特性線L1から明らかなように、接触抵抗値の平均値の変化は、抵抗値R1.4以上抵抗値R4以下の比較的小さい範囲にある。接触回数の各区分NA〜NEにおける接触抵抗値のばらつきの範囲は、それぞれ、R2近傍からR3.5までの値、R1.8近傍からR3.8までの値、R1.9近傍からR3.5までの値、R1.8近傍からR3.0までの値、R1.4からR3.2までの値とされる。
図8は、比較例としてのコンタクト端子20における同様な検証実験による検証の結果を示す。
コンタクト端子20は、図7に拡大されて示されるように、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ24と、デバイス接続用プランジャ24の内側に配され第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ26と、デバイス接続用プランジャ24と基板接続用プランジャ26とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としてのコイルスプリング18と、から構成されている。なお、図7において、図1に示される例における構成要素と同一の構成要素について同一の符号を付して示し、その重複説明を省略する。
デバイス接続用プランジャ24は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。デバイス接続用プランジャ24の上端部には、同一の長さを有する4本の接触片24C1,24C2,24C3,および、24C4が円周方向に沿って略90°間隔で一体に形成されている。接触片24C1、24C2、24C3、および、24C4の先端にそれぞれ、形成された可動接点部は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。デバイス接続用プランジャ24の円筒部の下端部には、円周方向に沿って均等の間隔で3箇所にスカート部が形成されている。
基板接続用プランジャ26は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ26の上端部には、デバイス接続用プランジャ24の円筒部内に挿入される拡径部が形成されている。その拡径部の直径は、デバイス接続用プランジャ24の円筒部の内径よりも若干小に設定されている。これにより、デバイス接続用プランジャ24の接触片24C1〜24C4が、図7において矢印Fで示される方向からコイルスプリング18の弾性力に抗して押圧される場合、デバイス接続用プランジャ24の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ26の拡径部は、双方の中心軸線が共通の直線上にあり、互いに所定の隙間CLをもって近接せしめられる。従って、このような構成の場合、デバイス接続用プランジャ24の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ26の拡径部は、互いに確実な接触が得られない虞がある。
基板接続用プランジャ26の下端部には、4本の接触片が円周方向に沿って均等の間隔で一体に形成されている。各接触片は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って中心に向けて折り曲げられ延びるように円筒部と一体に形成されている。各接触片には、コイルスプリング18の下端が受け止められる。
図8は、縦軸に、コンタクト端子の接触抵抗(mΩ)、横軸に接触回数(N)をとり、接触抵抗の接触回数に応じた変化を示す。接触回数Na〜Neの区分は、例えば、Naは、1回〜2000回、Nbは、2001回〜4000回…に設定されている。
図8において、特性線L2は、接触回数の各区分における3回の接触抵抗の測定値の平均値を結んだ特性線とされる。特性線L2から明らかなように、接触抵抗値の平均値の変化は、上述の特性線1に比べて抵抗値R3近傍以上抵抗値R5以下の大きい範囲にある。接触回数の各区分Na〜Neにおける接触抵抗値のばらつきの範囲は、それぞれ、上述の特性線L1に比べて大きく、R2.0近傍からR10近傍までの値、R2.0近傍からR8.8までの値、R2.0近傍からR6.0までの値、R2.0近傍からR8.0までの値、R2.0からR6.0までの値とされる。以上の説明から明らかなように、比較例としてのコンタクト端子20においては、デバイス接続用プランジャ24および基板接続用プランジャ26相互間における確実、かつ、安定した電気的な接続が得られない可能性がある。
図9(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第2実施例としてのコンタクト端子に用いられるデバイス接続用プランジャ34を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ34と、デバイス接続用プランジャ34の内側に配され上述の第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ16と、デバイス接続用プランジャ34と基板接続用プランジャ16とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。
なお、上述の基板接続用プランジャ16およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
デバイス接続用プランジャ34は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。デバイス接続用プランジャ34の上端部には、2本の接触片34C1,および、34C2が円周方向に沿って円周角θで離隔され一体に形成されている。円周角θは、例えば、60°〜150°の範囲で設定されている。接触片34C1は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って所定の傾斜角度をもって斜めに上方に向けて延びるように円筒部と一体に形成されている。その先端に形成される可動接点部34e1は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。接触片34C1、および、34C2の全長は、互いに同一に設定されている。接触片34C2は、接触片34C1に対し時計回り方向に円周角θだけ離隔された位置に円筒部と一体に形成されている。接触片34C2は、その先端が中心を通る直線に沿って所定の傾斜角度をもって斜め上方に向けて延びるように形成されている。接触片34C2の先端に形成された可動接点部34e2は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。
デバイス接続用プランジャ34の円筒部の下端部には、円周方向に沿って均等の間隔で3箇所にスカート部34S1、34S2、および、34S3が形成されている。スカート部34S3は、円筒部の下端部における上述の円周角θに対応する範囲内に位置している。スカート部34S1、34S2、および、34S3の折曲部には、上述のコンタクト端子収容部12Riの段差部が係合されている。スカート部34S1、34S2、および、34S3相互間には、抜け止め片が形成されている。
デバイス接続用プランジャ34が、例えば、プレス加工により成形される場合、素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図9(C)に示されるように、デバイス接続用プランジャ用ブランク34´が得られる。デバイス接続用プランジャ用ブランク34´は、一方の長辺の端部に、右側の端部から順次、接触片34C1に対応する部分34´C1、接触片34C2に対応する部分34´C2が所定の間隔をもって形成されている。また、他方の長辺の端部の両端には、スカート部34S3に対応する部分34´S3が形成されている。部分34´S3相互間には,スカート部34S1に対応する部分34´S1、スカート部34S2に対応する部分34´S2が所定の間隔をもって形成されている。次に、デバイス接続用プランジャ用ブランク34´が曲げ加工により円筒状に曲げられた後、接触片34C1および34C2に対応する部分34´C1、部分34´C2が折り曲げられ、各端部が突き合わされることによりプレス成形が終了する。
図10(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第3実施例としてのコンタクト端子に用いられるデバイス接続用プランジャ44を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ44と、デバイス接続用プランジャ44の内側に配され上述の第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ16と、デバイス接続用プランジャ44と基板接続用プランジャ16とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。
なお、上述の基板接続用プランジャ16およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
デバイス接続用プランジャ44は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。デバイス接続用プランジャ44の上端部には、2本の接触片44C1,および、44C2が円周方向に沿って円周角θで離隔され一体に形成されている。円周角θは、例えば、60°〜150°の範囲で設定されている。
接触片44C1は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って所定の傾斜角度をもって斜めに上方に向けて延びるように円筒部と一体に形成されている。その先端に形成される可動接点部44e1は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。接触片44C1、および、44C2の全長は、互いに同一に設定されている。接触片44C2は、接触片44C1に対し反時計回り方向に円周角θだけ離隔された位置に円筒部と一体に形成されている。接触片44C2は、その先端が中心を通る直線に沿って所定の傾斜角度をもって斜め上方に向けて延びるように形成されている。接触片44C2の先端に形成された可動接点部44e2は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。
デバイス接続用プランジャ44の円筒部の下端部には、円周方向に沿って均等の間隔で3箇所にスカート部44S1、44S2、および、44S3が形成されている。スカート部44S2は、円筒部の下端部における上述の接触片44C1に対応する位置に形成されている。スカート部44S1、44S2、および、44S3の折曲部には、上述のコンタクト端子収容部12Riの段差部が係合されている。スカート部44S1、44S2、および、44S3相互間には、抜け止め片が形成されている。
デバイス接続用プランジャ44が、例えば、プレス加工により成形される場合、素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図10(C)に示されるように、デバイス接続用プランジャ用ブランク44´が得られる。デバイス接続用プランジャ用ブランク44´は、一方の長辺の端部に、左側の端部から順次、接触片44C2に対応する部分44´C2、接触片44C1に対応する部分44´C1が所定の間隔をもって形成されている。また、他方の長辺の端部の両端には、スカート部44S3に対応する部分44´S3が形成されている。部分44´S3相互間には,スカート部44S1に対応する部分44´S1、スカート部44S2に対応する部分44´S2が所定の間隔をもって形成されている。次に、接触片44C1、44C2等が折り曲げられ、デバイス接続用プランジャ用ブランク44´が曲げ加工により円筒状に曲げられた後、接触片44C1に対応する部分44´C1等が折り曲げられ、各端部が突き合わされることによりプレス成形が終了する。
図11(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第4実施例としてのコンタクト端子に用いられるデバイス接続用プランジャ54を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ54と、デバイス接続用プランジャ54の内側に配され上述の第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ16と、デバイス接続用プランジャ54と基板接続用プランジャ16とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。
なお、上述の基板接続用プランジャ16およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
デバイス接続用プランジャ54は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。デバイス接続用プランジャ54の上端部には、円錐面を有する接触片54C1が円筒部と一体に形成されている。接触片54C1の円錐面の頂点に形成される可動接点部54e1は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、偏心した位置に形成されている。
デバイス接続用プランジャ54の円筒部の下端部には、円周方向に沿って均等の間隔で3箇所にスカート部54S1、54S2、および、54S3が形成されている。スカート部54S2は、円筒部の下端部における上述の接触片54C1に対応する位置に形成されている。スカート部54S1、54S2、および、54S3の折曲部には、上述のコンタクト端子収容部12Riの段差部が係合されている。スカート部54S1、54S2、および、54S3相互間には、抜け止め片が形成されている。
デバイス接続用プランジャ54が、例えば、プレス加工により成形される場合、素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図11(C)に示されるように、デバイス接続用プランジャ用ブランク54´が得られる。デバイス接続用プランジャ用ブランク54´は、一方の長辺の左側の端部に、接触片54C1に対応する部分54´C1が形成されている。また、他方の長辺の端部の両端には、スカート部54S3に対応する部分54´S3が形成されている。部分54´S3相互間には,スカート部54S1に対応する部分54´S1、スカート部54S2に対応する部分54´S2が所定の間隔をもって形成されている。次に、デバイス接続用プランジャ用ブランク54´が曲げ加工により円筒状に曲げられた後、接触片54C1に対応する部分54´C1等が折り曲げられ、各端部が突き合わされることによりプレス成形が終了する。
図12(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第5実施例としてのコンタクト端子に用いられる基板接続用プランジャ36を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され上述の第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ36と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ36とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。
なお、上述のデバイス接続用プランジャ14およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
基板接続用プランジャ36は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ36の上端部には、デバイス接続用プランジャ14の円筒部内に挿入される拡径部が形成されている。その拡径部の直径は、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内径よりも若干小に設定されている。これにより、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ36の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされる。
基板接続用プランジャ36の下端部には、2本の接触片36C1および36C2が一体に形成されている。接触片36C1は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って中心に向けて折り曲げられ延びるように円筒部と一体に形成されている。接触片36C2は、接触片36C1に対し円周方向に沿って反時計回り方向に所定の円周角θだけ離隔して形成されている。円周角θは、例えば、60°〜150°の範囲で設定されている。
接触片36C1および36C2の先端にそれぞれ、形成された可動接点部36e1,36e2は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。接触片36C1および36C2には、コイルスプリング18の下端が受け止められる。
基板接続用プランジャ36が、例えば、プレス加工により成形される場合、各素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図12(C)に示されるように、基板接続用プランジャブランク36´が得られる。基板接続用プランジャブランク36´は、一方の長辺の端部に、接触片36C1に対応する部分36´C1、および、接触片36C2に対応する部分36´C2が所定の間隔をもって形成されている。次に、基板接続用プランジャブランク36´は、曲げ加工により円筒状に曲げられた後、接触片36C1および36C2に対応する部分36´C1、部分36´C2が折り曲げられ、各端部が突き合わされることによりプレス成形が終了する。
図13(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第6実施例としてのコンタクト端子に用いられる基板接続用プランジャ46を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され内周部46aを有する第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ46と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ46とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。
なお、上述のデバイス接続用プランジャ14およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
基板接続用プランジャ46は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ46の上端部には、デバイス接続用プランジャ14の円筒部内に挿入される拡径部が形成されている。その拡径部の直径は、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内径よりも若干小に設定されている。これにより、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ46の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされる。
基板接続用プランジャ46の下端部には、2本の接触片46C1および46C2が一体に形成されている。接触片46C1および46C2は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って中心に向けて折り曲げられ延びるように円筒部と一体に向かい合って形成されている。
接触片46C1および46C2の先端にそれぞれ、形成された可動接点部46e1,46e2は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。接触片46C1および46C2には、コイルスプリング18の下端が受け止められる。
基板接続用プランジャ46が、例えば、プレス加工により成形される場合、各素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図13(C)に示されるように、基板接続用プランジャブランク46´が得られる。基板接続用プランジャブランク46´は、一方の長辺の端部に、接触片46C1に対応する部分46´C1、および、接触片46C2に対応する部分46´C2が所定の間隔をもって形成されている。次に、基板接続用プランジャブランク46´は、曲げ加工により円筒状に曲げられた後、部分46´C1、部分46´C2が折り曲げられ、各端部が突き合わされることによりプレス成形が終了する。
図14(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第7実施例としてのコンタクト端子に用いられる基板接続用プランジャ56を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され内周部56aを有する第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ56と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ56とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。なお、上述のデバイス接続用プランジャ14およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
基板接続用プランジャ56は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ56の上端部には、デバイス接続用プランジャ14の円筒部内に挿入される拡径部が形成されている。その拡径部の直径は、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内径よりも若干小に設定されている。これにより、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ56の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされる。
基板接続用プランジャ56の下端部には、2本の接触片56C1および56C2が一体に形成されている。接触片56C2は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って中心に向けて折り曲げられ延びるように接触片56C1に向かい合って円筒部と一体に形成されている。接触片56C1は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って中心軸線を越えて斜め上方に延びている。接触片56C1の先端面は、中心軸線の位置から所定量CLaだけ突出している。所定量CLaは、例えば、0.01mm以上0.05mm以下に設定されている。従って、接触片56C1の全長は、接触片56C2の全長に比して大に設定されている。
接触片56C1の先端に形成された可動接点部56e1は、その円筒の中心軸線と一致した位置にあり、接触片56C2の先端に形成された可動接点部56e2は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。接触片56C1および56C2には、コイルスプリング18の下端が受け止められる。
基板接続用プランジャ56が、例えば、プレス加工により成形される場合、各素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図14(C)に示されるように、基板接続用プランジャブランク56´が得られる。基板接続用プランジャブランク56´は、一方の長辺の端部に、接触片56C1に対応する部分56´C1、および、接触片56C2に対応する部分56´C2が所定の間隔をもって形成されている。その際、長辺の端部と一体とされる部分56´C1の基端から末端までの長さは、対応する部分56´C2の長さに比して大に設定されている。
次に、基板接続用プランジャブランク56´は、曲げ加工により円筒状に曲げられた後、部分56´C1および部分56´C2が折り曲げられ各端部が突き合わされることによりプレス成形が終了する。
図15(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第8実施例としてのコンタクト端子に用いられる基板接続用プランジャ66を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され内周部66aを有する第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ66と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ66とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。なお、上述のデバイス接続用プランジャ14およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
基板接続用プランジャ66は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ66の上端部には、デバイス接続用プランジャ14の円筒部内に挿入される拡径部が形成されている。その拡径部の直径は、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内径よりも若干小に設定されている。これにより、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ66の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされる。
基板接続用プランジャ66の下端部には、1個の接触片66C1が連結片66tを介して一体に形成されている。円形の接触片66C1は、その円筒の中心軸線に対し半径方向に離隔した位置に略半球部を有している。接触片66C1の略半球部に形成された可動接点部66e1は、その円筒の中心を通る直線上にあって中心軸線に対し所定距離、離隔した位置にある。接触片66C1には、コイルスプリング18の下端が受け止められる。
基板接続用プランジャ66が、例えば、プレス加工により成形される場合、各素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図15(C)に示されるように、基板接続用プランジャブランク66´が得られる。基板接続用プランジャブランク66´は、一方の長辺の端部に、連結片66tに対応する部分66´tを介して接触片66C1に対応する部分66´C1が形成されている。
次に、基板接続用プランジャブランク56´は、曲げ加工により円筒状に曲げられた後、部分66´tを介して接触片66C1に対応する部分66´C1が開口端を塞ぐように折り曲げられ、各端部が突き合わされるとともに、部分66´C1および部分66´tが、形成されたプレス成形が終了する。
図16(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第9実施例としてのコンタクト端子に用いられる基板接続用プランジャ76を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され内周部76aを有する第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ76と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ76とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。なお、上述のデバイス接続用プランジャ14およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
基板接続用プランジャ76は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ76の上端部には、デバイス接続用プランジャ14の円筒部内に挿入される拡径部が形成されている。その拡径部の直径は、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内径よりも若干小に設定されている。これにより、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ76の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされる。
基板接続用プランジャ76の下端部には、1個の接触片76C1が連結片76tを介して一体に形成されている。半円形の接触片76C1は、その円筒の中心軸線に対し半径方向に離隔した位置に可動接点部76e1を有している。接触片76C1には、コイルスプリング18の下端が受け止められる。
基板接続用プランジャ76が、例えば、プレス加工により成形される場合、各素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図16(C)に示されるように、基板接続用プランジャブランク76´が得られる。基板接続用プランジャブランク76´は、一方の長辺の端部に、連結片76tに対応する部分76´tを介して接触片76C1に対応する部分76´C1が形成されている。
次に、基板接続用プランジャブランク76´は、曲げ加工により円筒状に曲げられた後、各端部が突き合わされるとともに、部分76´C1および部分76´tが、形成された開口端に向けて折り曲げられることによりプレス成形が終了する。
図17(A)および(B)は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第10実施例としてのコンタクト端子に用いられる基板接続用プランジャ86を示す。斯かるコンタクト端子は、第1のプランジャとしての円筒形のデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され内周部86aを有する第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ86と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ86とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。なお、上述のデバイス接続用プランジャ14およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
基板接続用プランジャ86は、例えば、ベリリュウム銅などの薄板金属材料でプレス加工により略円筒形に成形され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ86の上端部には、デバイス接続用プランジャ14の円筒部内に挿入される拡径部が形成されている。その拡径部の直径は、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内径よりも若干小に設定されている。これにより、デバイス接続用プランジャ14の接触片14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ86の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされる。
基板接続用プランジャ86の下端部には、2本の接触片86C1および86C2が一体に形成されている。接触片86C2は、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って中心に向けて折り曲げられ延びるように接触片86C1に向かい合って円筒部と一体に形成されている。接触片86C1は、接触片86C2よりも拡径部に対しさらに離隔した位置で、その先端がその円筒の中心を通る直線に沿って中心に向けて折り曲げられ延びている。その際、接触片86C1および接触片86C2の折り曲げ部分の長さは、略同一に設定されている。
接触片86C1および86C2の先端に、それぞれ、形成された可動接点部86e1および可動接点部86e2は、その円筒の中心軸線に対し所定距離、離隔した位置に形成されている。接触片86C1および86C2には、コイルスプリング18の下端が受け止められる。
基板接続用プランジャ86が、例えば、プレス加工により成形される場合、各素材が所定の金型により打ち抜かれることにより、図17(C)に示されるように、基板接続用プランジャブランク86´が得られる。基板接続用プランジャブランク86´は、一方の長辺の端部に、接触片86C1に対応する部分86´C1、および、接触片86C2に対応する部分86´C2が所定の間隔をもって形成されている。
次に、基板接続用プランジャブランク86´は、曲げ加工により円筒状に曲げられた後、各端部が突き合わされ、部分86´C1、および、部分86´C2が折り曲げられることによりプレス成形が終了する。
図18は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第11実施例としてのコンタクト端子30に用いられるデバイス接続用プランジャ32を示す。斯かるコンタクト端子30は、第1のプランジャとしてのデバイス接続用プランジャ32と、デバイス接続用プランジャ32の内側に配され上述の第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ16と、デバイス接続用プランジャ32と基板接続用プランジャ16とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。なお、上述の基板接続用プランジャ16およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
デバイス接続用プランジャ32は、例えば、ベリリュウム銅などの金属材料で切削加工により略円筒形に形成され金メッキ処理されている。デバイス接続用プランジャ32は、基板接続用プランジャ16およびコイルスプリング18を所定の隙間をもって収容する内周部を有している。また、デバイス接続用プランジャ32における半導体素子の電極部に当接する端部には、複数のクラウン形状の接点部32C1および32C2が形成されている。これにより、デバイス接続用プランジャ32の接点部32C1および32C2が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ32の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ16の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされることとなる。
斯かる構成においても、デバイス接続用プランジャ32の接点部32C1および32C2が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ32が容易に回転し傾き、基板接続用プランジャ16は、プリント配線基板PCBのコンタクトパッドCPに押し付けられるとともに、容易に回転し傾くこととなる。これにより、基板接続用プランジャ16の拡径部の所定の範囲の周縁が、デバイス接続用プランジャ32の内周部における当接部で確実に摺接せしめられることとなる。
なお、上述の例においては、デバイス接続用プランジャ32と基板接続用プランジャ16とが組み合わされているが、斯かる例に限られることなく、例えば、上述の第5実施例乃至第10実施例における基板接続用プランジャとデバイス接続用プランジャ32とが組み合わされても良い。
図19は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第12実施例としてのコンタクト端子40に用いられる基板接続用プランジャ42を示す。斯かるコンタクト端子40は、第1のプランジャとしてのデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され上述の第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ42と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ42とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。なお、上述のデバイス接続用プランジャ14およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
基板接続用プランジャ42は、例えば、ベリリュウム銅などの金属材料で切削加工により略円筒形に形成され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ42は、デバイス接続用プランジャ14の内周部に所定の隙間をもって挿入される拡径部を上端に有している。また、基板接続用プランジャ42は、コイルスプリング18を所定の隙間をもって収容する内周部を有している。さらに、基板接続用プランジャ42の下端に形成される尖頭状部に、接点部42e1が形成されている。これにより、デバイス接続用プランジャ14の接点部14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ42の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされることとなる。
斯かる構成においても、デバイス接続用プランジャ14の接点部14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14が容易に回転し傾き、基板接続用プランジャ42は、プリント配線基板PCBのコンタクトパッドCPに押し付けられるとともに、容易に回転し傾くこととなる。これにより、基板接続用プランジャ42の拡径部の所定の範囲の周縁が、デバイス接続用プランジャ14の内周部における当接部で確実に摺接せしめられることとなる。なお、上述の例においては、基板接続用プランジャ42とデバイス接続用プランジャ14とが組み合わされているが、斯かる例に限られることなく、例えば、基板接続用プランジャ42と上述の第2実施例乃至第4実施例におけるデバイス接続用プランジャとが組み合わされても良い。
図20は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第13実施例としてのコンタクト端子50に用いられる第2プランジャとしての基板接続用プランジャ52を示す。
斯かるコンタクト端子50は、第1のプランジャとしてのデバイス接続用プランジャ14と、デバイス接続用プランジャ14の内側に配され上述の第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ52と、デバイス接続用プランジャ14と基板接続用プランジャ52とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としての上述のコイルスプリング18と、から構成されている。なお、上述のデバイス接続用プランジャ14およびコイルスプリング18は、重複説明を省略する。
基板接続用プランジャ52は、例えば、ベリリュウム銅などの金属材料で切削加工により略円筒形に形成され金メッキ処理されている。基板接続用プランジャ52は、デバイス接続用プランジャ14の内周部に所定の隙間をもって挿入される拡径部を上端に有している。また、基板接続用プランジャ52は、コイルスプリング18の内側に挿入されその下端を受け止めるばね受け部52Dを上端に有している。さらに、基板接続用プランジャ52の下端に形成される尖頭状部に、接点部52e1が形成されている。これにより、デバイス接続用プランジャ14の接点部14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14の円筒部の内周部、および、基板接続用プランジャ52の拡径部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされることとなる。
斯かる構成においても、デバイス接続用プランジャ14の接点部14C1が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ14が容易に回転し傾き、基板接続用プランジャ52は、プリント配線基板PCBのコンタクトパッドCPに押し付けられるとともに、容易に回転し傾くこととなる。これにより、基板接続用プランジャ52の拡径部の所定の範囲の周縁が、デバイス接続用プランジャ14の内周部における当接部で確実に摺接せしめられることとなる。
図21は、本発明に係る検査用コンタクト端子の第14実施例としてのコンタクト端子60に用いられるデバイス用プランジャ62を示す。
斯かるコンタクト端子60は、第1のプランジャとしてのデバイス接続用プランジャ62と、デバイス接続用プランジャ62を内側に収容する第2のプランジャとしての円筒形の基板接続用プランジャ14´と、デバイス接続用プランジャ62と基板接続用プランジャ14´とを互いに離隔する方向に付勢する付勢部材としてのコイルスプリング18と、から構成されている。なお、上述のコイルスプリング18は、重複説明を省略する。また、基板接続用プランジャ14´の構造は、デバイス接続用プランジャ14と同一の構造を有するので重複説明を省略する。
デバイス接続用プランジャ62は、例えば、ベリリュウム銅などの金属材料で切削加工により略円筒形に形成され金メッキ処理されている。デバイス接続用プランジャ62は、コイルスプリング18の内側に挿入されコイルスプリング18の上端を受け止めるばね受け部62Dを拡径部の下端面に有している。また、デバイス接続用プランジャ62における半導体素子の電極部に当接する端部には、複数のクラウン形状の接点部62C1および62C2が形成されている。これにより、デバイス接続用プランジャ62の接点部62C1および62C2が押圧される場合、デバイス接続用プランジャ62の拡径部、および、基板接続用プランジャ14´の内周部が、双方の中心軸線が相対的に互いに所定の角度で交差し接触可能とされることとなる。
斯かる構成においても、デバイス接続用プランジャ62の接点部62C1および62C2が押圧される場合、基板接続用プランジャ14´が容易に回転し傾き、基板接続用プランジャ14´は、プリント配線基板PCBのコンタクトパッドCPに押し付けられるとともに、デバイス接続用プランジャ62に対し容易に回転し傾くこととなる。これにより、基板接続用プランジャ14´の拡径部の所定の範囲の周縁が、デバイス接続用プランジャ62の拡径部における当接部で確実に摺接せしめられることとなる。
さらに、上述の本発明に係る検査用コンタクト端子の第2実施例乃至第4実施例においては、デバイス接続用プランジャが基板接続用プランジャ16と組み合わされているが、斯かる例に限られることなく、例えば、デバイス接続用プランジャが上述の第5実施例乃至第10実施例における基板接続用プランジャと組み合わされても良い。
そして、上述の本発明に係る電気接続装置の一例が、ICソケットに適用されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、ボードツウボードコネクタ、ケーブル用コネクタ、および、プローブカード等の他の装置に適用されてもよいことは勿論である。