JP2017035276A - 頭部用のクッション - Google Patents
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Description
また、使用者が横向きに姿勢を変えるとき、頭部は凹溝の左右の丘部に乗り上げるので、肩と頭部側面の大きい段差に対応することができる。このため、寝返りしやすい。
そして、前記左右の丘部の上面に、凹溝と略平行に複数本の深溝が形成されているから、丘部の上面に頭部が乗り上げても、深溝の空間に向けてクッションが弾性変形することにより頭部を軟らかく丘部に乗せることができ、寝返りしやすい。
さらに、前記左右の丘部の上面が、左右端に向かって上昇する緩やかな傾斜面ないし湾曲面に形成されているから、丘部に頭部が乗り上げたとき、外側にいくことを穏やかに抑制する。また外側に転がりかけたときでも、穏やかに内側に戻るように促す。そして、横向きの姿勢から仰向きに戻るとき、再び頭部は凹溝に入りやすい。
さらに、頭を回転するに従い、次第に深溝の間の突出する部分の先端付近が顔面に触れ、いくらか使用者に違和感を与え、それにより頭部が外側にいくことを穏やかに抑制することが期待される。
さらに、頭骨後部の左右の突起、すなわち頸椎の根本近辺の突起が凹溝の傾斜している底部で支えられることが期待される。そして、その突起で頭部の当接部が押圧されることが期待される。
また、頭骨後部の左右の突起、すなわち頸椎の根本近辺の突起がV字状に傾斜している底部で支えられることが期待される。そしてその突起で頭部の当接部が押圧されることが期待される。
「1.クッションの概略」
図1に示す頭部用のクッション10は、基本的には横長の偏平な直方体の形態を有し、上面の中央部には、前後に延びる凹溝11が形成されている。凹溝11の底部12は、比較的浅い略V字状の断面形状を備えている。底部12の端部からは、立ち壁14が立ち上がっている。この実施形態ではいくらか上拡がりに立ち上がっている。底部12の凹溝11の左右に残された部位は丘部15である。
また、この実施形態では、凹溝11、耳収容溝17およびV溝18が僅かの間隔をあけて並んでいるので、残されている上面16の面積は少ないが、図2aの符号19aの想像線で示すように、外側に向かっていくらか上昇するように傾斜している。この実施形態では符号Bで示す付近を下端として内側および外側に向かっていくらか上昇するように傾斜している。その曲率半径は390〜430mm、好ましくは400〜420mmである。
さらに、前記耳収容溝17およびV溝18の底部を結ぶ線は、前記想像線19aと平行な想像線19bに示すように、いくらか下向きに凸となるように前記符号B付近を下端とするように形成されている。その曲率半径は420〜460mm、好ましくは430〜450mmである。これにより、溝深さが同じになるので、丘部15の柔軟性を同じような程度に揃えている。
なお、図2aに示すように、その溝底が外向きに下方に傾斜しているが、真っ直ぐであってもよいし、いくらか上方に傾斜していてもよい。
さらに、隣接する溝の間に形成された上面16の幅は1〜10mm、好ましくは3〜7mmである。
前記V溝18の本数は、丘部15の左右幅に応じて増減させるのがよい。図2aに示すように、頭の大きさを考えると、本実施形態のV溝18ならば、寝返りを打った頭部を乗せることができる幅として、少なくとも3本以上は必要である。
なお、図1のクッション10において、アタッチメント13が取り付けられていない切り欠きなどの形成されたクッション(図1の下方のもの)をクッション本体と呼び、図1では符号10cを付している。
また、前後の脚部13a、13bの間で、凹溝の底部12との間にはスペース13dがある。このスペース13dにより前記連結部13cが下方に弾性変形する。
そのアタッチメント13の高さは20〜80mmで、好ましくは40〜60mmが好ましい。アタッチメント13の脚部は1本でもよい。
このクッション10を使用する場合は、仰向きに寝て、図2aに示すように中央の凹溝11に頭部21を乗せる。凹溝11は比較的浅いので、使用者の耳たぶ21bは凹溝11に入らない。そして頭部21の後面22が凹溝11の底部12によって支持される。頭部21が大きい使用者の場合は、立ち壁14が外側に弾力的に拡がって左右から挟むので、頭部21は一層安定する。頭部21が小さく立ち壁で挟まれない場合も、V字状の底部12で安定して支持される。首部はアタッチメント13で支持される。
像線21aで示すように、頭部が凹溝11から転がり出て、丘部15の上面16に乗る。
その上面16は凹溝11の底部12よりも高い位置にあるので、寝返りによって生ずる肩23と頭部21aの段差を吸収する。それにより、横向きの状態でも寝心地がよい。さらに耳たぶ21bが耳収容溝17内に入るので、耳たぶ21bが圧迫されず、一層快適である。
また、前記左右の丘部15の上面が、左右端に向かって上昇する緩やかな傾斜面ないし湾曲面に形成されているから、丘部に頭部が乗り上げたとき、外側にいくことを穏やかに抑制する。また外側に転がりかけたときでも、穏やかに内側に戻るように促す。そして、横向きの姿勢から仰向きに戻るとき、再び頭部は凹溝に入りやすく、容易に仰向きに姿勢に戻ることができる。さらに、頭が外側に回転するに従い、次第にV溝の間の弾性片18aの先端が顔面に触れるので、それも頭部が外側にいくことを穏やかに抑制する。
なお、多数のV溝18はタイヤのトレッドパターンのような形状を呈しており、頭部が外側にいくに従って、立ち上がったV溝間の上面16(すなわち弾性片18aの先端面)が頭部あるいは顔面と正面から接触するようになり、頭部の移動を弾力的に押し戻すような作用が期待される。
そして、前記アタッチメント13は、コンピュータ操作やデスクワークなどの日常の業務で硬直した首の筋を反らすことにより、その筋を伸ばすことができる。
「3.その他」
図3に示すクッション24は、図1に示すクッション10のものとアタッチメントが異なり、他の部位の構成は同じである。このためアタッチメントおよびそれを取り付ける部位の説明をし、同じ部分には同じ符号を付してその説明を省略する。
前記クッション24のクッション本体24cの底部12の前端にはほぼ正方形の切り欠き24aが形成されている。さらにその後ろには同形の貫通孔24bが形成されている。それらの切り欠き24aおよび貫通孔24bには、アタッチメント25が脱着自在に取り付けられる。
そのアタッチメント25は、切り欠き24aに係合される脚部25aと、貫通孔24bに嵌め込まれる脚部25bとを有しており、それらの間を連結するように上方に凸の連結部25cが設けられている。そのアタッチメント25は、平面視で細長の長方形であり、その中央付近で最も上方向に突出する湾曲形状にされている。このものは、首の頸椎を効率的に支持するものである。
以上、本発明の頭部用のクッションの実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の範囲内で種々変更することができる。
例えば、前記アタッチメント13、25は、取り付け・取り外しが可能であり、取り外してクッションの本体のみを使用することもできる。ここでクッションとは、最初から切り欠きおよび貫通孔を形成せず、アタッチメントの取り付けが予定されていないものを含む。
前記アタッチメント13、25はクッション本体10cに一体に設けられてもよい。
さらに、前記アタッチメント13、25は、形状の異なるものを複数個用意しておき、異なるものに変更してもよい。例えば高さや幅の異なるものに交換する。
のを穏やかに抑制するようにしてもよい。例えば、V溝18の深さを外側に向けて次第に浅くする、隣接するV溝18の間隔を空けるなどである。
また、上面16の幅を小さくし、顔面に与える違和感を増大して、外側にいくのを抑制するようにしてもよい。その場合は、V溝の間隔を狭くしたり、V溝の角度を大きくする。
また、符号B付近を下端とせず、さらに内側あるいは外側であってもよい。
また、V溝18に代えて、長方形の溝やU字状の深溝でもよい。ただし、V字状の溝はカッターで切り込むなどの加工が容易である。そして、長方形の溝やU字状の溝を採用し、丘部をいくらか硬くしてもよい。あるいは、それらの溝を部分的に用いてもよい。例えば丘部15の外側に長方形の溝やU字状のも溝を採用するなどである。
図4に示すクッション26は、中央の凹溝11の底部12に高分子材料製の発泡体からなるプレート27が敷かれている。そして、図1のクッション本体10cの切り欠き10aおよび貫通孔10bが形成されていない。それ以外はクッション本体10cとほぼ同じである。
前記プレート27は接着剤や熱溶着などで固定されている。着脱自在に嵌めてもよい。プレート27は2枚一対としてもよく、1枚のプレートを折り曲げて用いてもよい。あらかじめV字状に成形されたものでもよい。プレート27は他の部位よりも固く、反発力が強い。そのプレート27の堅さは発泡密度や材質を選択することによって調整することができる。
図5aに示すクッション30は、凹溝11が略円弧状であること、丘部15にV溝18を設けず、切り欠き10aおよび貫通孔10bを形成しない以外は図1のクッション本体10cと実質的に同一である。耳収容溝17の断面形状は浅い円弧状を呈している。また、丘部15の上面16は下に凸となるように緩く湾曲している。このクッション30は凹溝11が円弧状であるので、胴部の転がりを抑制し、安定させる働きがある。他の点については図1のクッション10と同様の作用効果を奏する。
その他、たとえば図1のクッション10の凹溝11の底部12に頭部の指圧のツボを支持するような突起ないし突条を設けてもよい。図4のクッション26のプレート27や、図5aのクッション30のプレート28についても、同様の突起ないし突条を設けることができる。また、クッションの底面を平坦面とするほか、通気性を与えたり、クッション
性を高める目的で凹溝を形成してもよい。また、ソファや安楽椅子の上部の前面などに固定するため、底面に面ファスナーなどの固定手段を設けてもよい。
10a 切り欠き
10b 貫通孔
10c クッション本体
11 凹溝
12 底部
13 アタッチメント
13a 前脚部
13b 後脚部
13c 連結部
13d スペース
14 立ち壁
15 丘部
16 上面
17 耳収容溝
18 V溝
18a 弾性片
19a 想像線
19b 想像線
20 袋
21 頭部
21a 横向きの頭部
21b 耳たぶ
22 後面
23 肩
24 クッション
24a 切り欠き
24b 貫通孔
24c クッション本体
25 アタッチメント
25a 前脚部
25b 後脚部
25c 連結部
26 クッション
27 プレート
28 プレート
29 V溝
30 クッション
31 プレート
32 クッション
B 下端
Claims (4)
- 弾力性を有する発泡体からなり、
その上面の中央に頭部を乗せる凹溝が形成されると共に、その凹溝の左右に丘部が形成され、
その左右の丘部の上面に、凹溝と略平行に複数本の深溝が形成されており、
前記左右の丘部の上面が、左右端に向かって上昇する緩やかな傾斜面ないし湾曲面に形成されている、頭部用のクッション。 - 前記左右の丘部の上面の、凹溝よりいくらか離れた部位に、使用者が側方を向いたときに耳たぶを収容する耳収容溝が形成されている請求項1記載の頭部用のクッション。
- 前記凹溝の底部が頭部の後部突起近辺を支える略V字状の断面形状を備えている、請求項1または2記載の頭部用のクッション。
- 前記凹溝の底部に首部を支持する突出部が設けられている請求項1、2または3のいずれかに記載の頭部用のクッション。
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