JP2017034733A - 非接触充電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる非接触充電システムを提供する。
【解決手段】非接触充電システムは、送電部240と、温度センサ315と、電源ECU250及び充電ECU360からなる制御部とを備える。送電部240は、送電部240と受電部310との間に電磁波を照射する。温度センサ315は、送電部と受電部との間の温度を検知する。制御部は、送電部240により電磁波が照射されているときの、温度センサ315の出力を用いて金属異物を検知する。また、制御部は、蓄電装置350を所定電力で充電するための本格送電が送電部240により開始される前に、本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波を異物に照射するように送電部240を制御する。
【選択図】図1

Description

この発明は非接触充電システムに関し、特に、送電装置と受電装置との間で非接触で電力伝送する非接触充電システムに関する。
特許文献1は、電力伝送システムを開示する。この電力伝送システムは、送電装置と受電装置とを備え、非接触で電力伝送を行う。非接触での電力伝送は、送電装置に含まれるコイルに電流が流れることで形成される電磁界が、受電装置に含まれるコイルに電流を生じさせることで実現される。電磁界上に金属異物が存在する場合には、金属異物に渦電流が生じ、金属異物の温度が上昇する。特許文献1における送電装置及び受電装置の各々は、温度センサを含み、温度センサの出力を用いて金属異物を検知する。
特開2014−158315号公報 特開2013−154815号公報 特開2013−146154号公報 特開2013−146148号公報 特開2013−110822号公報 特開2013−126327号公報
しかしながら、金属異物の実際の温度が温度センサの出力に反映されるまでには多少のタイムラグが生じる場合がある。特許文献1に開示される電力伝送システムのように、温度センサの出力を用いて金属異物を検知する場合には、このタイムラグが問題となり得る。特に、電磁界上に配置された金属異物が温度上昇しやすい材料により構成されている場合には、金属異物が検知された時点で、金属異物の温度が過度に上昇しているような事態が生じ得る。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる非接触充電システムを提供することである。
この発明のある局面における非接触充電システムは、送電装置の送電部と受電装置の受電部との間において非接触で電力伝送し、受電装置に含まれる蓄電装置を充電する。この非接触充電システムは、照射部と、温度センサと、制御部とを備える。照射部は、送電部と受電部との間に電磁波を照射する。温度センサは、送電部と受電部との間の温度を検知する。制御部は、照射部により電磁波が照射されているときの温度センサの出力を用いて金属異物を検知する。そして、制御部は、蓄電装置を所定電力で充電するための本格送電が送電部により開始される前に、本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波を照射するように照射部を制御する。
弱い電磁波が金属異物に照射されている場合には、強い電磁波が金属異物に照射されている場合よりも金属異物の温度上昇はなだらかである。温度上昇がなだらかである場合には、金属異物の実温度が温度センサの出力に反映されるまでのタイムラグの間における金属異物の温度上昇が小さい。したがって、温度センサの出力により金属異物が検知された時点で、金属異物の実温度が過度に上昇している可能性は低い。この非接触充電システムにおいては、本格送電の開始前に、本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波が送電部と受電部との間に照射されることで、金属異物が検知される。したがって、この非接触充電システムによれば、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる。
好ましくは、照射部は送電部である。制御部は、送電電力を段階的に増加させるように送電部を制御する。また、制御部は、送電部よる送電電力を段階的に増加させたときの温度センサの出力を用いて金属異物を検知する。
送電電力が小さい場合には、異物には弱い電磁波が照射される。したがって、送電電力が小さい場合には、送電に伴う金属異物の温度上昇はなだらかである。この非接触充電システムにおいては、送電電力の増加は段階的に徐々に行なわれるため、送電電力が本格送電における送電電力よりも小さい段階で金属異物が検知され得る。すなわち、送電部の本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波が送電部と受電部との間へ照射されている段階で金属異物が検知され得る。したがって、この非接触充電システムによれば、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる。
好ましくは、非接触充電システムは撮像部をさらに備える。撮像部は、送電部と受電部との間の空間を撮像する。そして、制御部は、撮像部により撮像された画像に異物が含まれていない場合には、画像に異物が含まれている場合よりも、送電電力の増加度合いを高めるように送電部を制御する。
この非接触充電システムにおいては、撮像部により撮像された画像に異物が含まれていない場合には、画像に異物が含まれている場合よりも、送電電力の増加度合いが高まる。その結果、この非接触充電システムによれば、金属異物が存在する可能性が高い場合には、送電電力の増加度合いを低くすることで送電電力が小さい段階で金属異物を検知し得、かつ、金属異物が存在しない可能性が高い場合には、送電電力を早期に最終的な目標電力まで増加させることができる。
この発明によれば、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる非接触充電システムを提供することができる。
実施の形態1による非接触充電システムの全体構成図である。 金属異物の温度が温度センサの出力に反映されるまでのタイムラグが引き起こす問題、及び、実施の形態1による非接触充電システムがこの問題をどのように解決しているかを説明するための図である。 金属異物検知の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1の変形例における金属異物検知の動作を示すフローチャートである。 実施の形態2による非接触充電システムの全体構成図である。 カメラにより異物が検知された場合の送電電力の推移と、カメラにより異物が検知されなかった場合の送電電力の推移とを比較する図である。 送電開始前における異物検知の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3による非接触充電システムの全体構成図である。 過度な高温に対するマージン、送電電力の増加量、及び温度センサの出力の関係を示す図である。 過度な高温に対するマージン、及び送電電力の増加量の動的変更動作を説明するためのフローチャートである。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下では、複数の実施の形態について説明するが、各実施の形態で説明された構成を適宜組み合わせることは出願当初から予定されている。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
<非接触充電システムの構成>
図1は、この発明の実施の形態1による非接触充電システムの全体構成図である。図1を参照して、この非接触充電システムは、送電装置10と、受電装置20とを備える。受電装置20は車両に搭載される。
送電装置10は、力率改善(PFC(Power Factor Correction))回路210と、インバータ220と、フィルタ回路230と、送電部240とを含む。また、送電装置10は、電源ECU(Electronic Control Unit)250と、通信部260と、電圧センサ270と、電流センサ272とをさらに含む。
PFC回路210は、交流電源100(たとえば系統電源)から受ける交流電力を整流してインバータ220へ供給するとともに、入力電流を正弦波に近づけることで力率を改善することができる。このPFC回路210には、公知の種々のPFC回路を採用し得る。
インバータ220は、PFC回路210から受ける直流電力を、所定の伝送周波数を有する送電電力(交流)に変換する。インバータ220によって生成された送電電力は、フィルタ回路230を通じて送電部240へ供給される。インバータ220は、たとえば単相ブリッジ回路によって構成される。
フィルタ回路230は、インバータ220と送電部240との間に設けられ、インバータ220から発生する高調波ノイズを抑制する。フィルタ回路230は、たとえば、インダクタ及びキャパシタを含むLCフィルタによって構成される。
送電部240は、伝送周波数を有する交流電力(送電電力)をインバータ220からフィルタ回路230を通じて受け、送電部240の周囲に生成される電磁界を通じて、受電装置20の受電部310へ非接触で送電する。送電部240は、たとえば、受電部310へ非接触で送電するための共振回路を含む。共振回路は、コイルとキャパシタとによって構成され得る。
電圧センサ270は、送電部240に供給される送電電圧を検出し、その検出値を電源ECU250へ出力する。電流センサ272は、送電部240に供給される送電電流を検出し、その検出値を電源ECU250へ出力する。電圧センサ270及び電流センサ272の検出値に基づいて、送電部240へ供給される送電電力を検出することができる。
電源ECU250は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置、入出力バッファ等を含み(いずれも図示せず)、各種センサや機器からの信号を受けるとともに、送電装置10における各種機器の制御を行なう。一例として、電源ECU250は、所定の伝送周波数を有する送電電力をインバータ220が生成するように、インバータ220のスイッチング制御を行なう。各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
電源ECU250により実行される主要な制御として、電源ECU250は、送電装置10から受電装置20への電力伝送中に、送電装置10における送電電力が目標値に近づくように、送電電力の検出値に基づくフィードバック制御(送電電力制御)を実行する。具体的には、電源ECU250は、送電電力が目標値に一致するように、送電電力の検出値に基づいてインバータ220を制御する。なお、送電電力の目標値は、受電装置20の受電状況に基づき生成され、この実施の形態1では、受電装置20おいて生成されて送電装置10へ送信される。
通信部260は、受電装置20の通信部370と無線通信するように構成され、受電装置20から送信される送電電力目標値を受信するほか、送電の開始/停止や受電装置20の受電状況等の情報を受電装置20とやり取りする。
一方、受電装置20は、受電部310と、フィルタ回路320と、整流部330と、リレー回路340と、蓄電装置350とを含む。また、受電装置20は、充電ECU360と、通信部370と、電圧センサ380と、電流センサ382とをさらに含む。
受電部310は、送電装置10の送電部240から出力される電力(交流)を非接触で受電する。受電部310は、たとえば、送電部240から非接触で受電するための共振回路を含む。共振回路は、コイルとキャパシタとによって構成され得る。受電部310は、受電した電力をフィルタ回路320を通じて整流部330へ出力する。
また、受電部310付近には、温度センサ315が設けられている。温度センサ315は、受電部310と送電部240との間に形成される空間の温度を検知する。受電部310と送電部240との間に金属異物が存在する場合に送電部240による送電が行なわれると、金属異物において渦電流が生じる。その結果、金属異物の温度が上昇する。したがって、温度センサ315の出力を監視することで、受電部310と送電部240との間に金属異物が存在するか否かを判断することができる。たとえば、温度センサ315は、焦電センサ、サーミスタ、熱電対、ボロメータ、サーモパイル等で構成される。
フィルタ回路320は、受電部310と整流部330との間に設けられ、受電時に発生する高調波ノイズを抑制する。フィルタ回路320は、たとえば、インダクタ及びキャパシタを含むLCフィルタによって構成される。整流部330は、受電部310によって受電された交流電力を整流して蓄電装置350へ出力する。
蓄電装置350は、再充電可能な直流電源であり、たとえばリチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池を含んで構成される。蓄電装置350は、整流部330から出力される電力を蓄える。そして、蓄電装置350は、その蓄えられた電力を図示しない負荷駆動装置等へ供給する。なお、蓄電装置350として大容量のキャパシタも採用可能である。なお、リレー回路340は、整流部330と蓄電装置350との間に設けられ、送電装置10による蓄電装置350の充電時にオンされる。
電圧センサ380は、整流部330の出力電圧(受電電圧)を検出し、その検出値を充電ECU360へ出力する。電流センサ382は、整流部330からの出力電流(受電電流)を検出し、その検出値を充電ECU360へ出力する。電圧センサ380及び電流センサ382の検出値に基づいて、受電部310による受電電力(すなわち、蓄電装置350の充電電力)を検出することができる。
充電ECU360は、CPU、記憶装置、入出力バッファ等を含み(いずれも図示せず)、各種センサや機器からの信号を受けるとともに、受電装置20における各種機器の制御を行なう。各種制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。
充電ECU360により実行される主要な制御として、充電ECU360は、送電装置10からの受電中に、受電装置20における受電電力が所望の目標値となるように、送電装置10における送電電力の目標値を生成する。具体的には、充電ECU360は、受電電力の検出値と目標値との偏差に基づいて、送電装置10における送電電力の目標値を生成する。そして、充電ECU360は、通信部370を制御することによって、生成された送電電力目標値を送電装置10へ送信する。
また、充電ECU360は、送電部240による送電中に、温度センサ315の出力を監視する。充電ECU360は、温度センサ315の出力が閾値温度よりも高くなった場合に、受電部310と送電部240との間に金属異物が存在すると判断する。金属異物検知については、後ほど詳しく説明する。
通信部370は、送電装置10の通信部260と無線通信するように構成され、充電ECU360において生成される送電電力目標値(送電電力指令)を送電装置10へ送信するほか、電力伝送の開始/停止に関する情報を送電装置10とやり取りしたり、受電装置20の受電状況(受電電圧や受電電流、受電電力等)を送電装置10へ送信したりする。
この非接触充電システムにおいては、インバータ220からフィルタ回路230を通じて送電部240へ、所定の伝送周波数を有する交流電力(送電電力)が供給される。送電部240及び受電部310の各々は、コイルとキャパシタとを含み、伝送周波数において共振するように設計されている。送電部240及び受電部310の共振強度を示すQ値は、100以上であることが好ましい。
送電装置10において、インバータ220から送電部240へ送電電力が供給されると、送電部240のコイルと受電部310のコイルとの間に形成される電磁界を通じて、送電部240から受電部310へエネルギー(電力)が移動する。受電部310へ移動したエネルギー(電力)は、フィルタ回路320及び整流部330を通じて蓄電装置350へ供給される。
そして、この非接触充電システムにおいては、受電装置20における受電電力が所望の目標値となるように、送電装置10において送電電力が調整される。具体的には、受電装置20における受電電力とその目標値との偏差に基づいて、送電装置10における送電電力の目標値が算出され、送電装置10において送電電力とその目標値との偏差に基づくフィードバック制御が実行される。
上述のように、この非接触充電システムにおいては、充電ECU360は、温度センサ315の出力を用いて金属異物を検知する。しかしながら、金属異物の実際の温度が温度センサ315の出力に反映されるまでには多少のタイムラグがある。温度センサ315の出力を用いて金属異物を検知する場合には、このタイムラグが問題となる。特に、送電部240と受電部310との間に存在する金属異物が温度上昇しやすい材料により構成されている場合には、金属異物が検知された時点で、金属異物の温度が過度に上昇しているような事態が生じ得る。
この実施の形態1に従う非接触充電システムにおいては、電源ECU250及び充電ECU360からなる制御部は、送電部240による本格送電の開始前に、本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波を送電部240と受電部310との間に照射するように送電部240を制御する。ここで、本格送電とは、蓄電装置350を所定電力(最終的な目標電力)で充電するための送電のことをいう。すなわち、本格送電とは、最終的な目標電力の送電のことである。そして、制御部は、送電部240により電磁波が照射されたときの温度センサ315の出力を用いて金属異物を検知する。具体的には、制御部は、送電電力を最終的な目標電力よりも小さい送電電力から段階的に増加させるように送電部240を制御することで、本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波を本格送電の開始前に生じさせる。そして、制御部は、送電部240による送電電力を段階的に増加させたときの、温度センサ315の出力を用いて金属異物を検知する。これにより、この非接触充電システムによれば、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる。
図2は、金属異物の実際の温度が温度センサ315の出力に反映されるまでのタイムラグがどのような問題を引き起こすか、及び、この非接触充電システムにおいてこの問題がどのように解決されているかを説明するための図である。図2を参照して、横軸は時間を示す。縦軸の上段はこの実施の形態1における送電電力、金属異物の実温度、及び温度センサ315の出力の変化を示し、縦軸の下段は比較例における送電電力、金属異物の実温度、及び温度センサ315の出力の変化を示す。
送電部240と受電部310との間に金属異物が存在する状態で、比較例のように送電電力が急速に目標電力P0まで増加すると、金属異物の実温度もそれに伴い急速に上昇する。温度センサ315の出力に金属異物の実温度が反映されるまでに多少のタイムラグがあるため、金属異物の実温度の上昇が開始されてから検知遅延時間の経過後に温度センサ315の出力の上昇が開始する。時刻tB1において、温度センサ315の出力が、金属異物の存在が検知される閾値温度TA2に達すると、送電部240による送電は停止する。なお、この閾値温度TA2には、過度な高温TA1よりも低い温度が設定される。すなわち、この閾値温度TA2は、過度な高温TA1に対して所定マージンを有している。なお、過度な高温TA1は、金属異物の故障を引き起こし得る温度や、金属異物に触れた人がやけどし得る温度に設定され得る。この比較例においては、時刻tB1において、金属異物の実温度は既に過度な高温を超過している。このように、送電部240と受電部310との間に金属異物が存在する状態で、送電電力が急速に目標電力まで増加すると、温度センサ315の出力により金属異物が検知された時点で、金属異物の実温度が既に過度な高温となり得る。
本実施の形態における非接触充電システムにおいては、たとえば、時刻tA0,tA1、tA2、tA3において送電電力が段階的に増加される。送電電力の増加段階においては、最終的な目標電力P0による送電時よりも、弱い電磁波が異物に照射される。金属異物に照射される電磁波が弱いほど金属異物の温度上昇は緩やかである。金属異物の温度上昇が緩やかな場合には、金属異物の温度上昇が急な場合よりも、温度センサ315の検知遅延時間内における金属異物の温度上昇が小さい。その結果、金属異物の実温度と、温度センサ315の出力との差が小さくなる。すなわち、金属異物に照射される電磁波が弱いほど、温度センサ315の検知遅延に起因する温度センサ315の出力と金属異物の実温度との差は小さくなる。その結果、温度センサ315の出力が閾値温度TA2となった時点で、金属異物の実温度が過度な高温TA1を超過する可能性が低減される。本実施の形態の場合は、時刻tA4(時刻tA4時点の送電電力P1<目標電力P0)において、温度センサ315の出力が閾値温度TA2に達する。しかしながら、比較例とは異なり、金属異物の実温度はこの時点で過度な高温TA1となっていない。
<金属異物検知>
図3は、この実施の形態1における金属異物検知の動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、所定時間毎又は所定条件の成立時にメインルーチンから呼び出されて実行される。
図3を参照して、送電装置10及び受電装置20において送受電の準備が完了すると、送電電力として初期値が設定され、送電部240による送電が開始される(ステップS100)。具体的には、充電ECU360が送電電力の目標値として初期値を設定し、通信部370及び通信部260を介して、送電電力の目標値を電源ECU250に送信する。電源ECU250は、受信した目標値の電力を送電するように送電部240を制御する。たとえば、送電電力の初期値は、温度上昇しやすい材料(たとえば、ガルバリウム鋼板(登録商標))の温度上昇がなだらかとなる値が設定される。
初期値の電力の送電が開始されると、充電ECU360は、温度センサ315の出力が閾値温度以上となったか否かを判断する(ステップS110)。このような判断をするのは、温度センサ315の出力が閾値温度以上となっている場合には、金属異物に生じた渦電流が原因で温度上昇が生じている可能性が高く、金属異物を検知することができるからである。閾値温度は、金属異物の実温度が温度センサ315の出力に反映されるまでのタイムラグの影響を低減するため、金属異物の故障を引き起こす等の過度な高温よりも低い温度となっている。過度な高温に対してどの程度のマージンをとった温度を閾値温度とするかは、温度センサ315の検知遅延時間、温度上昇しやすい材料の温度上昇度合い、及び送電電力の増加量等から決定される。
温度センサ315の出力が閾値温度未満であると判断されると(ステップS110においてNO)、充電ECU360は、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS120)。所定時間とは、一定値の電力を継続して送電する時間である。この所定時間をどの程度の時間とするかは、温度センサ315の検知遅延時間、温度上昇しやすい材料の温度上昇度合い、及び送電電力の増加量等から決定される。送電電力の最終的な目標電力よりも低い電力の送電を所定時間継続して行うことで、温度センサ315の出力が閾値温度以上となる場合がある。すなわち、最終的な目標電力での電力伝送(本格送電)により生じる電磁波よりも弱い電磁波を金属異物に照射している段階で、温度センサ315の出力が閾値温度以上となる場合がある。この場合には、照射する電磁波が弱い段階(送電電力が低い段階)で、金属異物が検知され得る。
所定時間が経過していない判断されると(ステップS120においてNO)、処理は、ステップS110に移行する。一方、所定時間が経過していると判断されると(ステップS120においてYES)、充電ECU360は、送電電力の目標値が既に最終的な目標電力となっているか否かを判断する(ステップS130)。最終的な目標電力とは、蓄電装置350の性能や充電状態等により決まる電力値である。最終的な目標電力を送電することにより、蓄電装置350を効率的に充電することができる。
既に送電電力の目標値が最終的な目標電力となっていると判断されると(ステップS130においてYES)、処理は、ステップS110に移行する。一方、送電電力の目標値が最終的な目標電力となっていないと判断されると(ステップS130においてNO)、充電ECU360は、送電電力の目標値を所定量増加し、目標値を電源ECU250へ送信する。これにより、電源ECU250は、増加後の目標値の電力を送電するように送電部240を制御する(ステップS140)。そして、処理は、ステップS110に移行する。
ステップS110において、温度センサ315の出力が閾値温度以上であると判断されると(ステップS110においてYES)、充電ECU360は、送電部240と受電部310との間に金属異物が存在することを検知する(ステップS150)。金属異物が検知されると、充電ECU360は、送電電力の目標値に0を設定し、電源ECU250に送信する。これにより、電源ECU250は、送電を停止するように送電部240を制御する(ステップS160)。
このように、この実施の形態1に従う非接触充電システムにおいては、電源ECU250及び充電ECU360からなる制御部は、送電部240による本格送電の開始前に、本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波を異物に照射するように送電部240を制御する。そして、制御部は、異物に電磁波が照射されたときの温度センサ315の出力を用いて金属異物を検知する。これにより、この非接触充電システムによれば、異物に弱い電磁波を照射することで金属異物を検知でき、結果として、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる。
また、この実施の形態1に従う非接触充電システムにおいては、電源ECU250及び充電ECU360からなる制御部は、送電電力を段階的に増加させるように送電部240を制御し、送電部240による送電電力が段階的に増加している場合に、温度センサ315の出力を用いて金属異物を検知する。これにより、この非接触充電システムによれば、送電電力が低い段階で金属異物を検知でき、結果として、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる。
(実施の形態1の変形例)
実施の形態1における金属異物検知は、温度センサ315の出力が閾値温度以上となったか否かにより行われた。この変形例においては、実施の形態1とは異なり、温度センサ315の出力の変化量が所定温度以上か否かにより金属異物検知が行なわれる。すなわち、実施の形態1に関する図3のフローチャートにおいては、ステップS110において、温度センサ315の出力が閾値温度以上となったか否かが判断された。この変形例においては、図3のステップS110における判断内容が異なる。
<金属異物検知>
図4は、実施の形態1の変形例における金属異物検知の動作を示すフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、所定時間毎又は所定条件の成立時にメインルーチンから呼び出されて実行される。図4を参照して、上述の通り、図3と比較して、ステップS110の内容が異なる。
ステップS100において初期値の電力の送電が開始されると、充電ECU360は、温度センサ315の出力の変化が所定温度以上であるか否かを判断する(ステップS110A)。たとえば、ステップS110Aにおいては、所定間隔における温度センサ315の出力変化が観測される。たとえば、送電部240と受電部310との間に金属異物が存在する状態で送電部240による送電が行なわれる場合に、金属異物の熱容量が小さいときは、大きいときよりも温度の上昇速度が速い。このような場合には、温度センサ315の出力が閾値温度になった段階で金属異物の実温度が既に過度に高温になっているような場合も考えられる。一方、温度センサ315の出力の上昇速度が速い場合には、金属異物が存在する可能性が高く、そのような場合には温度センサ315の出力が閾値温度に達する前に金属異物の存在を検知することが有効である。
そこで、ステップS110Aにおいて、温度センサ315の出力の変化が所定温度以上であると判断されると、充電ECU360は、金属異物の存在を検知する(ステップS150)。このような構成によれば、温度上昇が急な金属異物に関して、温度が閾値温度に達する前の段階で早期に金属異物を検知することができる。
なお、必ずしもこのような構成には限定されない。たとえば、温度センサ315の出力が所定より低い段階では、変形例で説明したように温度センサ315の出力変化により金属異物を検知し、温度センサ315の出力が所定以上の段階では、実施の形態1で説明したように温度センサ315の出力が閾値温度以上となったか否かにより金属異物を検知するような構成としてもよい。このような構成によれば、温度上昇が急な金属異物に関しては早期に検知することができ、かつ、温度上昇が急ではない金属異物に関しては温度が閾値温度まで上昇することで確実に検知することができる。
(実施の形態2)
実施の形態1においては、送電部240による送電電力は段階的に増加する。これにより、実施の形態1による非接触充電システムによれば、送電電力が低い段階(金属異物に照射する電磁波が弱い段階)で金属異物を検知でき、結果として、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物検知することができる。しかしながら、実施の形態1においては、送電部240と受電部310との間に異物が存在しない場合も、送電電力の増加は段階的に行われる。したがって、送電部240と受電部310との間に異物が存在しない場合も、送電電力が最終的な目標電力に達するのに時間を要してしまう。
実施の形態2は、実施の形態1と異なり、受電装置20がさらにカメラ500を備える。この実施の形態2においては、送電部240による送電開始前に、カメラ500により撮影された画像を解析することで異物の存在が検知される。異物が検知されなかった場合には、送電電力の目標値は、急速に最終的な目標電力へと増加される。一方、異物が検知された場合には、異物が金属異物である可能性があるので、送電電力の目標値を段階的に増加させることで、金属異物の検知が行なわれる。
このように、実施の形態2による非接触充電システムにおいては、カメラにより撮像された画像に異物が含まれていない場合には、画像に異物が含まれている場合よりも、送電電力の増加度合いが高まる。その結果、この非接触充電システムによれば、金属異物が存在する可能性が高い場合に、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができ、金属異物が存在しない可能性が高い場合に、送電電力を早期に最終的な目標電力まで増加させることができる。
<非接触充電システムの構成>
図5は、実施の形態2による非接触充電システムの全体構成図である。図5を参照して、この実施の形態2による非接触充電システムは、実施の形態1と比較して、受電装置20にカメラ500が追加されている点、及び充電ECU360Aが充電ECU360に対してカメラ500を用いた機能を有している点で異なる。
カメラ500は、受電装置20が搭載される車両の底面に搭載される。カメラ500は、受電部310と送電部240との間の空間の画像を撮像し、画像データを生成する。カメラ500により生成された画像データは、充電ECU360Aに出力される。
充電ECU360Aは、入力された画像データを解析し、画像に異物が含まれているか否かを判断する。なお、画像に含まれる異物の検知方法としては、種々の公知の手法が用いられ得る。
このように、この実施の形態2による非接触充電システムに含まれる受電装置20においては、カメラ500により撮像された画像に異物が含まれるか否かが判断される。そして、その判断結果により、送電部240による送電方法が決定される。
図6は、カメラ500により異物が検知された場合の送電電力の推移と、カメラ500により異物が検知されなかった場合の送電電力の推移とを比較する図である。図6を参照して、横軸は時間を示す。縦軸の上段はカメラ500により異物が検知されなかった場合の送電電力の推移を示し、縦軸の下段はカメラ500により異物が検知された場合の送電電力の推移を示す。
カメラ500により異物が検知されなかった場合には、時刻tC1において、送電部240による送電の開始とともに、送電電力が急速に最終的な目標電力まで増加する。これにより、送電電力を早期に目標電力まで増加させることができる。なお、必ずしも送電電力を目標電力まで急速に増加させる必要はなく、たとえば、送電電力を段階的に増加する場合の一段階での増加量を大きくするような構成としてもよい。
一方、カメラ500により異物が検知された場合には、時刻tC1、tC2、tC3と段階的に送電電力が増加する。カメラ500により検知された異物が必ずしも金属異物とは限らないので、異物が金属異物でない場合には、送電電力は最終的な目標電力まで段階的に増加される。一方、送電電力が段階的に増加している途中で、温度センサ315の出力が閾値温度に達すると、送電部240による送電は停止する。以下、送電部240による送電開始前における異物検知の動作について説明する。
<送電開始前の異物検知>
図7は、送電開始前における異物検知の動作を説明するためのフローチャートである。なお、このフローチャートに示される処理は、所定時間毎又は所定条件の成立時にメインルーチンから呼び出されて実行される。
図7を参照して、送電部240による送電を開始する前に、充電ECU360Aは、送電部240と受電部310との間の空間の画像を撮像するようにカメラ500を制御する(ステップS200)。これにより、送電部240と受電部310との間の空間の画像を示す画像データが生成される。
カメラ500により画像データが生成されると、充電ECU360Aは、生成された画像データを解析し(ステップS210)、画像に異物が含まれているか否かを判断する(ステップS220)。
異物が含まれていると判断されると(ステップS220においてYES)、その異物が金属異物である可能性があるので、実施の形態1において説明された送電電力を段階的に増加させる制御が実行される(ステップS230)。一方、異物が含まれていないと判断されると(ステップS220においてNO)、当然金属異物も含まれていないので、送電電力を急速に最終的な目標電力まで増加させる制御が実行される(ステップS240)。
この非接触充電システムにおいては、カメラにより撮像された画像に異物が含まれていない場合には、画像に異物が含まれている場合よりも、送電電力の増加度合いが高まる。これにより、この非接触充電システムによれば、金属異物が存在する可能性が高い場合に、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができ、金属異物が存在しない可能性が高い場合に、送電電力を早期に最終的な目標電力まで増加させることができる。
(実施の形態3)
実施の形態1においては、金属異物が存在すると判断する閾値温度を任意の一定温度とした。すなわち、実施の形態1においては、過度な高温と閾値温度との差(マージン)が一定である例について説明した。この実施の形態3においては、このマージンを動的に変更する例について説明する。また、実施の形態1においては、送電電力を段階的に増加させる際の増加量を一定量とした。この実施の形態3においては、送電電力を段階的に増加させる際の増加量を動的に変更する例について説明する。
図8は、実施の形態3による非接触充電システムの全体構成図である。図8を参照して、この実施の形態3による非接触充電システムは、実施の形態1と比較して、充電ECU360Bが充電ECU360に対して、送電開始時の温度センサ315の出力の大きさによりマージンを変更する機能、送電電力の増加量を動的に変更する機能、及び過度な高温に対するマージンを動的に変更して閾値温度を決定する機能を有する点で異なる。
図9は、この実施の形態3における、送電開始時の温度センサ315の出力、過度な高温に対するマージン、及び送電電力の増加量の関係を示す図である。図9を参照して、横軸は送電開始時の温度センサ315の出力を示し、縦軸はマージンの大きさを示す。各実線は、送電電力の増加量A1〜A4を示す。増加量は、A1からA4に向かうほど大きくなる。
増加量A1〜A4のそれぞれにおいて、温度T1,T2,T3,T4までは一定のマージンが設定されている。増加量A1〜A4のそれぞれにおいて、温度T1,T2,T3,T4を超過すると、送電開始時の温度が大きくなるほどマージンの大きさが大きくなる。
このように、この実施の形態3においては、送電開始時の温度センサ315の出力が大きい場合に小さい場合よりもマージンが大きくなる傾向がある。すなわち、送電開始時の温度センサ315の出力が大きい場合には、小さい場合よりも閾値温度として低い温度が設定される傾向にある。これは、送電開始時における温度センサ315の出力が大きい場合には、小さい場合よりも送電部240と受電部310との間に金属異物が存在する可能性が高いと考えられ、閾値温度を低く設定することで早期に金属異物を検知することができるからである。
また、上述の通り、過度な高温に対するマージンは、温度センサ315の検知遅延時間、温度上昇しやすい材料の温度上昇度合い、及び送電電力の増加量等から決定される。したがって、このマージンが一定である場合には、送電電力の増加量は、たとえば、ガルバリウム鋼板(登録商標)が検知遅延時間において上昇する温度がこのマージンに収まるように設定される。したがって、このマージンが一定である場合には、送電電力の増加量も大きく変更できない。送電電力の増加量を大きく変更することができないとすると、送電電力が最終的な目標電力に到達するのに長時間を要することになる。
そこで、この実施の形態3においては、このマージンを変更可能とすることで送電電力の増加量の変更を可能としている。再び図9を参照して、この実施の形態3においては、送電電力の増加量が大きい場合の方が小さい場合よりもマージンとして大きな値が設定される傾向がある。たとえば、温度センサ315の出力が温度T1を超過すると、増加量A4におけるマージンは、増加量A3におけるマージンよりも大きくなり、温度センサ315の出力が温度T2を超過すると、増加量A3におけるマージンは、増加量A2におけるマージンよりも大きくなる。これは、送電電力の増加量が大きくなると、金属異物の温度の上昇度合いが大きくなり、温度センサ315の検知遅延時間内に上昇する金属異物の温度を収めるためのマージンも大きくする必要があるからである。以下、このマージン及び送電電力の増加量を動的に変更する具体的な処理について説明する。
<マージン及び送電電力増加量の動的変更>
図10は、このマージン、及び送電電力の増加量の動的変更動作を説明するためのフローチャートである。このフローチャートに示される処理は、所定時間毎又は所定条件の成立時にメインルーチンから呼び出されて実行される。また、この処理と並行して、図3のフローチャートに示される処理が実行される。
送電部240による送電が開始されると、充電ECU360Bは、温度センサ315の出力の変化量を検知する(ステップS300)。そして、充電ECU360Bは、温度センサ315の出力の変化量より送電電力の増加量を決定する(ステップS310)。具体的には、温度センサ315の出力の変化量が小さい場合には、金属異物が存在する可能性が低いので、送電電力の増加量として大きな値(たとえば、図9の増加量A4)が設定される。一方、温度センサ315の出力の変化量が大きい場合には、金属異物が存在する可能性が高いので、送電電力の増加量として小さな値(たとえば、図9の増加量A1)が設定される。
送電電力の増加量が決定されると、充電ECU360Bは、図9の関係を示すデータ、及び送電開始時の温度センサ315の出力を用いてマージンの大きさを決定する(ステップS320)。たとえば、送電開始時の温度センサ315の出力が温度T1を超過している場合に、送電電力の増加量として増加量A4が設定されているときの方が、増加量として増加量A1が設定されているときよりも大きなマージンが設定される。したがって、送電電力の増加量が変動したとしても、送電電力の増加に伴い上昇した金属異物の温度は、変動したマージンにより吸収され得る。なお、図9の関係を示すデータは、充電ECU360B内の不図示の内部メモリに記憶されている。
このように、この実施の形態3に従う非接触充電システムにおいては、送電電力の増加量を動的に変更しつつ、閾値温度を決定するための過度な高温に対するマージンを動的に変更する。これにより、この非接触充電システムによれば、金属異物が存在しない場合には、送電電力をなるべく速く目標電力に到達させることができる。
(他の実施の形態)
以上のように、この発明の実施の形態として実施の形態1〜3を説明した。しかしながら、この発明は必ずしもこれらの実施の形態に限定されない。ここでは、他の実施の形態の一例について説明する。
実施の形態1〜3においては、最終的な目標電力よりも小さい電力を送電部240により送電することで、最終的な目標電力での電力伝送により生じる電磁波よりも弱い電磁波が照射された。しかしながら、必ずしもこのような構成には限定されない。たとえば、送電部240とは別に、電磁波を照射するための照射装置を設けてもよい。たとえば、照射装置としては、電磁波を発生するコイルやアンテナ、電磁波としての光を異物に照射する赤外線ライト等が考えられる。この場合においても、本格送電の開始前に、本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波が照射装置により照射される。これにより、本格送電中に金属異物が検知される場合よりも、金属異物の温度が過度に上昇する前に金属異物を検知することができる。なお、この場合には、照射装置により照射する電磁波を段階的に上昇させてもよいし、させなくてもよい。
また、実施の形態1〜3においては、送電電力の目標値の設定を充電ECU360、充電ECU360A、充電ECU360Bが行なうこととした。しかしながら、必ずしもこのような例には限定されない。たとえば、送電装置10側の電源ECU250により送電電力の目標値を設定するような構成としてもよい。
また、実施の形態1〜3においては、温度センサ315は、受電装置20側に設けられることとした。しかしながら、必ずしもこのような例には限定されない。たとえば、送電装置10側に設けられてもよいし、送電装置10側と受電装置20側との両方に設けられてもよい。
また、実施の形態1〜3においては、充電ECU360、充電ECU360A、充電ECU360Bが金属異物検知を行うこととした。しかしながら、必ずしもこのような構成には限定されない。たとえば、送電装置10側の電源ECU250により金属異物の検知を行ってもよいし、送電装置10側と受電装置20側との両方で金属異物の検知を行ってもよい。
また、実施の形態2においては、カメラ500は受電装置20側に設けられることとした。しかしながら、必ずしもこのような構成には限定されない。たとえば、カメラ500は、送電装置10側に設けられてもよいし、送電装置10側と受電装置20側との両方に設けられてもよい。
なお、上記において、送電部240は、この発明における「送電部」の一実施例に対応し、受電部310は、この発明における「受電部」の一実施例に対応し、温度センサ315は、この発明における「温度センサ」の一実施例に対応する。また、送電部240は、この発明における「照射部」の一実施例にも対応する。そして、電源ECU250及び充電ECU360からなる構成は、この発明における「制御部」の一実施例に対応する。また、カメラ500は、この発明における「撮像部」の一実施例に対応する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 送電装置、20 受電装置、100 交流電源、210 PFC回路、220 インバータ、230,320 フィルタ回路、240 送電部、250 電源ECU、260,370 通信部、270,380 電圧センサ、272,382 電流センサ、310 受電部、315 温度センサ、330 整流部、340 リレー回路、350 蓄電装置、360 充電ECU、500 カメラ。

Claims (3)

  1. 送電装置の送電部と受電装置の受電部との間において非接触で電力伝送し、前記受電装置に含まれる蓄電装置を充電する非接触充電システムであって、
    前記送電部と前記受電部との間に電磁波を照射する照射部と、
    前記送電部と前記受電部との間の温度を検知する温度センサと、
    前記照射部により電磁波が照射されているときの前記温度センサの出力を用いて金属異物を検知する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記蓄電装置を所定電力で充電するための本格送電が前記送電部により開始される前に、前記本格送電により生じる電磁波よりも弱い電磁波を照射するように前記照射部を制御する、非接触充電システム。
  2. 前記照射部は前記送電部であり、
    前記制御部は、
    送電電力を段階的に増加させるように前記送電部を制御し、
    前記送電部による送電電力を段階的に増加させたときの前記温度センサの出力を用いて金属異物を検知する、請求項1に記載の非接触充電システム。
  3. 前記送電部と前記受電部との間の空間を撮像する撮像部をさらに備え、
    前記制御部は、前記撮像部により撮像された画像に異物が含まれていない場合には、前記画像に異物が含まれている場合よりも、送電電力の増加度合いを高めるように前記送電部を制御する、請求項2に記載の非接触充電システム。
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