JP2017032495A - 感温素子および温度センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】出力線とパッド部との間の剥離を低減できる感温素子および温度センサを提供する。【解決手段】温度センサ1の感温素子3は、被覆部材65の熱膨張係数が、セラミックス基体51の熱膨張係数よりも小さく、かつ、出力線5の熱膨張係数よりも小さい状態で構成されている。このため、850℃以上の高温状態と常温状態との間の温度変化に晒された場合でも、温度変化に伴う被覆部材65の体積変化量が、セラミックス基体51の体積変化量よりも小さく、かつ出力線5の体積変化量よりも小さくなるため、被覆部材65からセラミックス基体51および出力線5のそれぞれに対して圧縮応力をかけることができる。また、金属およびガラスの合計を100vol%とした場合のパッド部59におけるガラスの含有率は12.5〜40.0vol%であり、感温素子3は、出力線5とパッド部59との固着力が良好となる。【選択図】図2

Description

本発明は、例えば内燃機関(例えば、自動車エンジンなど)の排気系などにおいて使用される感温素子およびその感温素子を備えた温度センサに関する。
従来より、内燃機関(例えば、自動車エンジンなど)の排気系において使用される温度センサとして、金属抵抗体(白金抵抗体など)を有する感温素子を備えた温度センサが知られている。この温度センサは、温度変化による金属抵抗体の電気抵抗値の変化を利用して、被測定物(被測定ガスなど)の温度を検出するものである(特許文献1参照)。
上述した感温素子としては、図12に例示するように、例えばアルミナ基板P1の表面に、白金抵抗体P2に接続されたPtからなる薄膜端子P3が形成されるとともに、薄膜端子P3の表面にPtペーストによって形成された厚膜のパッド部P4が形成され、そのパッド部P4にPtからなる出力線P5が接合されたものが知られている。なお、出力線P5は、図示しない金属芯線に接合されており、パッド部P4や出力線P5は、ガラスからなる被覆部材P6に覆われている。
特開2006−234632号公報
上述した従来技術では、高温(例えば850℃以上)での常用使用が殆どなく、熱衝撃条件が厳しくなかったために、出力線P5とパッド部P4との間の剥離は問題とされてこなかった。
しかしながら、近年では、エンジンのダウンサイズ化が図られており、それによって、温度センサの使用領域がより高温にシフトしている。その結果、温度変化の幅が大きくなるので、大きな温度変化による熱膨張の大きな変化によって、出力線P5とパッド部P4とが剥離する恐れがあった。
この出力線P5とパッド部P4とが剥離すると、温度センサの性能が劣化するので、その対策が重要である。
なお、出力線P5とパッド部P4との間の固着力を高める方法として、セラミックス基体(アルミナ基板P1)の材料を変更することにより、セラミックス基体の熱膨張係数を小さくすることが考えられる。しかしながら、セラミックス基体の材料を変更すると熱膨張係数自体は小さくすることが可能であるものの、セラミックス基体として必要なその他の性能が不十分となる可能性があった。このように、セラミックス基体としての必要な性能を満たした上で、さらに熱膨張係数を小さくすることは技術的に困難であった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、出力線とパッド部との間の剥離を低減できる感温素子および温度センサを提供することを目的とする。
本発明の1つの局面における感温素子は、セラミックス基体と、金属抵抗体層と、パッド部と、出力線と、被覆部材と、を備えており、パッド部は、金属およびガラスを含んでいる。
金属抵抗体層は、セラミックス基体に積層されている。パッド部は、導電性であり、セラミックス基体の上に形成されるとともに、金属抵抗体層と電気的に接続される。なお、「セラミックス基体の上に形成される」とは、パッド部がセラミックス基体に直接積層される形態のみならず、パッド部が他部材(金属抵抗体層など)を介してセラミックス基体に積層される形態も含んだ概念である。
出力線は、導電性であり、パッド部に接合されている。被覆部材は、ガラスを主成分とし、出力線のうち少なくともパッド部に接合される部位を被覆する部材である。
出力線の熱膨張係数は、セラミックス基体の熱膨張係数よりも大きい。被覆部材の熱膨張係数は、セラミックス基体の熱膨張係数よりも小さい。パッド部における金属およびガラスの合計を100vol%とした場合において、パッド部におけるガラスの含有率は12.5〜40.0vol%である。
この感温素子は、被覆部材の熱膨張係数が、セラミックス基体の熱膨張係数よりも小さく、かつ、出力線の熱膨張係数よりも小さい状態で構成されている。このため、850℃以上の高温状態と常温状態との間の温度変化に晒された場合でも、温度変化に伴う被覆部材の体積変化量が、セラミックス基体の体積変化量よりも小さく、かつ出力線の体積変化量よりも小さくなる。そして、特に高温状態では、被覆部材の体積増加量がセラミックス基体および出力線の体積増加量よりも小さいため、被覆部材からセラミックス基体および出力線のそれぞれに対して圧縮応力をかけることができる。
このように、被覆部材がセラミックス基体および出力線に対して圧縮応力をかけることで、セラミックス基体と出力線とが離れることを抑制でき、これに伴い、出力線とパッド部との間の固着力を高めることができる。
これにより、出力線とパッド部との間における剥離を低減することができるので、感温素子の耐久劣化を抑制することができる。
また、パッド部における金属およびガラスの合計を100vol%とした場合において、パッド部におけるガラスの含有率は12.5〜40.0vol%である。
パッド部におけるガラスの含有率がこのような数値範囲である場合には、後述する試験結果によれば、出力線とパッド部との固着力が良好となる。
よって、この感温素子によれば、出力線とパッド部との間の剥離を低減できる感温素子を実現できる。
なお、ここで、「主成分」とは、対象とする部材に最も多く含まれる材料(即ち含有量の割合(vol%)が最も多い材料)を示している。
次に、上述の感温素子においては、被覆部材のガラスは、アルカリ金属元素を実質的に含まない構成であってもよい。
このように、被覆部材のガラスがアルカリ金属元素を実質的に含まない構成であれば、マイグレーションの発生を抑制でき、金属抵抗体層の変質を抑えることができる。また、被覆部材のガラスがアルカリ金属元素を実質的に含まない構成であれば、被覆部材を通じて漏洩電流が発生するのを抑制でき、感温素子としての温度検出精度が低下するのを抑制できる。
なお、「被覆部材のガラスがアルカリ金属元素を実質的に含まない」とは、例えば、「被覆部材のガラスにおけるアルカリ金属元素の含有量が0.2wt%以下(0wt%を含む)であること」を意味する。
次に、上述の感温素子においては、被覆部材のガラスは、軟化点を有する非晶質ガラスであってもよい。
軟化点を有する非晶質ガラスは、熱膨張差による応力を転移点以上の温度で緩和できるため、転移点以上の温度範囲において、より一層、セラミックス基体と出力線とが離れることを抑制でき、出力線とパッド部との間の固着力を高めることができる。
そして、上述の感温素子においては、被覆部材のガラスは、ガラス転移点が700℃以上であり、軟化点が900℃以上であってもよい。ガラス転移点が700℃以上であることで、700℃以上の温度範囲において、より一層、出力線とパッド部との間の固着力を高めることができる。
また、軟化点が900℃以上であることで、850℃の環境下において、被覆部材のガラスが軟化することを抑制でき、出力線とパッド部との間の固着力が低下することを抑制できる。
次に、上述の感温素子は、被覆部材のガラスはパッド部のガラスとは異なる、という構成であってもよい。
これにより、被覆部材とパッド部とが互いに熱膨張係数が異なるものとなり、被覆部材がパッド部および出力線に対して圧縮応力をかけることで、パッド部および出力線が互いに離れることを抑制できる。これに伴い、出力線とパッド部との間の固着力を高めることができる。
次に、上述の感温素子は、パッド部の熱膨張係数はセラミックス基体の熱膨張係数よりも大きく、出力線の熱膨張係数はパッド部の熱膨張係数以上である、という構成であってもよい。
この場合、出力線、パッド部、セラミックス基体、被覆部材のそれぞれの熱膨張係数の大小関係を比較すると、「出力線≧パッド部>セラミックス基体>被覆部材」という関係となる。
このような関係であれば、850℃以上の高温状態と常温状態との間の温度変化に晒された場合でも、温度変化に伴う被覆部材の体積変化量が、セラミックス基体の体積変化量よりも小さく、かつパッド部および出力線の体積変化量よりも小さくなる。そして、特に高温状態では、被覆部材の体積増加量がセラミックス基体、パッド部および出力線の体積増加量よりも小さいため、被覆部材からセラミックス基体、パッド部および出力線のそれぞれに対して圧縮応力をかけることができる。
このように、被覆部材がセラミックス基体、パッド部および出力線に対して圧縮応力をかけることで、セラミックス基体、パッド部、出力線が互いに離れることを抑制でき、これに伴い、出力線とパッド部との間の固着力を高めることができる。
また、温度変化に伴うパッド部の体積変化量は、セラミックス基体の体積変化量よりも大きいが、出力線の体積変化量よりも小さいか同等である。このような関係であれば、850℃以上の温度環境においても、出力線とパッド部との剥離が生じがたくなる。
次に、上述の感温素子においては、パッド部は、出力線に接合される表面層と、セラミックス基体および金属抵抗体層のうち少なくとも一方に当接する下位層と、を有する多層構造であってもよい。
表面層は、金属で形成され、下位層は、金属およびガラスを含んで形成される。
このように、パッド部が表面層および下位層を有する多層構造であることで、パッド部と出力線との接合状態が良好になると共に、パッド部とセラミックス基体との接合状態およびパッド部と金属抵抗体層との接合状態が良好になる。これにより、より一層、出力線とパッド部との剥離が生じがたくなる。
本発明の他の局面における温度センサは、上述の感温素子を備える。
このような温度センサは、出力線とパッド部との間の剥離を低減できる感温素子を備えるため、出力線とパッド部との間の剥離を低減でき、850℃以上の高温環境下でも破損しがたい温度センサを実現できる。
以下、本発明の各構成について説明する。
・金属抵抗体層を構成する金属抵抗体(測温抵抗体)は、温度によって抵抗が変化する物質であり、この金属抵抗体としては、例えばPtが挙げられる。なお、金属抵抗体としては、JIS C 1604−1997に規定されるPt100、Pt10が挙げられる。
・出力線やパッド部に含まれる金属としては、Pt又はPt合金を用いて形成される金属や、Ni又はNi−Cr合金等の金属が挙げられる。Pt合金としては、Ptを主成分とする例えばPt−Rh、Pt−Ir、Pt−Pd、Pt−Sr、Pt−ZrOの各合金が挙げられる。なお、出力線としては、Pt又は前記Pt合金を用いて形成される線材が挙げられる。
・パッド部に含まれるガラスとしては、例えば下記のガラスが挙げられる。
[ケイ酸塩ガラス]SiOを含み、その他の元素としては、アルカリ土類金属酸化物(MgO、CaO、BaO、SrO)を含む。
[アルミノケイ酸塩ガラス]SiO、Alを含み、その他の元素としては、アルカリ土類金属酸化物(MgO、CaO、BaO、SrO)を含む。
[ホウ酸塩ガラス]Bを含み、その他の元素としては、アルカリ土類金属酸化物(MgO、CaO、BaO、SrO)を含む。
[ホウケイ酸塩ガラス]B、SiOを含み、その他の元素としては、アルカリ土類金属酸化物(MgO、CaO、BaO、SrO)を含む。
[リンケイ酸塩ガラス]P、SiOを含み、その他の元素としては、アルカリ土類金属酸化物(MgO、CaO、BaO、SrO)を含む。
・ガラス材料としては、金属及びガラス(即ちセラミックス基体の熱膨張係数よりも熱膨張係数が小さいガラス)のみが好ましいが、金属及びガラスを主成分(50vol%を上回る割合)として他の成分を加えてもよい。例えばセラミックフィラーを混在させてもよい。これにより、ガラスの流動性を低減することができるので、耐熱性を向上できる。
なお、セラミックフィラーとしては、アルミナ、マグネシア、ジルコン、スピネル、コージエライト、ムライト、ステアタイト、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミ等の高温絶縁性セラミックを用いることができる。
・ガラス材料のガラスとして、結晶化ガラスを用いることができる。これにより、ガラスの流動性を低減することができるので、耐熱性を向上できる。また、結晶化ガラスの場合、溶融点が900℃以上であってもよい。
・被覆部材のガラス成分としては、上述したガラスと同様な各種の材料を使用できる。なお、被覆部材のガラス成分とパッド部のガラス成分は異なっていてもよい。
本発明の感温素子および温度センサによれば、出力線とパッド部との間の剥離を低減できる。
第1実施形態の温度センサの構造を示す部分破断断面図である。 (a)は(b)のA−A断面を示す断面図、(b)は第1実施形態の感温素子の平面を示す平面図である(但し被覆部材は除き、セラミックス被覆層は透過して示す)。 第1実施形態の感温素子を分解して示す斜視図である(被覆部材は除き、セラミックス被覆層は透過して示す)。 第1実施形態の感温素子の製造工程を順を追って示す説明図である。 第1実施形態の感温素子の製造手順を平面視で示す説明図である。 (a)は(b)のB−B断面を示す断面図、(b)は第2実施形態の第2感温素子の平面を示す平面図である(但し被覆部材は除き、セラミックス被覆層は透過して示す)。 第2実施形態の第2感温素子を分解して示す斜視図である(被覆部材は除き、セラミックス被覆層は透過して示す)。 (a)は(b)のC−C断面を示す断面図、(b)は第3実施形態の第3感温素子の平面を示す平面図である(但し被覆部材は除き、セラミックス被覆層は透過して示す)。 第3実施形態の第3感温素子を分解して示す斜視図である(被覆部材は除き、セラミックス被覆層は透過して示す)。 第3実施形態の第3感温素子の製造工程を順を追って示す説明図である。 (a)は(b)のD−D断面を示す断面図、(b)は第4実施形態の第4感温素子の平面を示す平面図(但し被覆部材は除き、セラミックス被覆層は透過して示す)、(c)はパッド部と端子部の平面形状を示す説明図である。 従来技術の説明図である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
尚、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
[1.第1実施形態]
[1−1.全体構成]
本実施形態に係る温度センサの構造を説明する。
図1は、温度センサ1の一部を破断して内部構造を示した説明図である。
温度センサ1は、内燃機関の排気管などの流通管に装着されることにより、測定対象流体が流れる流通管内に配置されて、測定対象流体(排気ガス)の温度検出に用いられるものである。排気ガスの温度が0℃前後の低温域から1000℃前後の高温域まで急激に変化するのに伴って、温度センサ1も上記温度範囲内で上昇−冷却する冷熱サイクルを受ける。
なお、ここでは、温度センサ1の長手方向が軸線方向であり、図1の上下方向である。また、温度センサ1の先端側は図1の下側であり、後端側は図1の上側である。
この温度センサ1は、感温素子3と、シース部7と、金属チューブ9(内筒9ともいう)と、取付部材11と、ナット部13と、を備えている。
感温素子3は、測定対象ガスが流れる流通管内に配置される測温素子であり、金属チューブ9の内部に配置されるものである。
この感温素子3には、後に詳述するように、温度によって内部の金属抵抗体の電気的特性(電気抵抗値)が変化する感温部4と、この感温部4に接続された一対の出力線5(素子電極線5)と、が設けられている。
感温部4は、サーミスタ素子、Pt抵抗体等を用いて構成される。感温部4として、サーミスタ素子(サーミスタ焼結体)を用いる場合には、例えば、(Sr,Y)(Al,Mn,Fe)Oをベース組成としたペロブスカイト型酸化物を用いることができる。
シース部7は、一対の金属芯線15(シース芯線15)を外筒17の内側にて絶縁保持するものである。このシース部7には、金属製の外筒17と、導電性金属を用いて形成される一対の金属芯線15と、外筒17と2本の金属芯線15との間を電気的に絶縁して金属芯線15を保持する絶縁粉末(図示せず)と、が設けられている。
一般に、感温素子3の素子電極線5は、高価な材料(例えば、Pt−Rh線等)を用いて形成されるが、感温素子3で生成される検出信号を伝達する金属芯線15は、安価な材料(例えば、SUS等)で形成することでコストダウンが図られている。
金属チューブ9は、軸線方向に延びる筒状の部材の先端側を閉塞して形成した有底筒状の部材であり、耐腐食性金属(例えば、耐熱性金属でもあるSUS310Sなどのステンレス合金)を用いて形成されたものである。
この金属チューブ9は、鋼板の深絞り加工によりチューブ先端19(底部19)が閉塞した軸線方向に延びる筒状に形成され、筒状のチューブ後端が開放した形状に形成されている。また、金属チューブ9は、チューブ後端側が取付部材11の第2段部38の内面に当接するように、軸線方向寸法が設定されている。
更に、金属チューブ9の内部には、感温素子3およびセメント23(保持部材23)が配置されている。この金属チューブ9には、先端部分に小径部25が形成され、その後端側に小径部25よりも径が大きな大径部27が形成されている。そして、この小径部25および大径部27の間は、段差部29により接続されている。
セメント23は、感温素子3の周囲に充填されるものであり、感温素子3を保持してその揺動を防止するものである。このセメント23としては、熱伝導率が高く、高耐熱、高絶縁性の材料を用いて構成される。
セメント23としては、例えば、AlやMgOなどの酸化物、AlNやTiNやSiやBN等の窒化物、および、SiCやTiCやZrC等の炭化物が主体のセメントを用いてもよい。または、セメント23としては、AlやMgOなどの酸化物、AlNやTiNやSiやBN等の窒化物、および、SiCやTiCやZrC等の炭化物が主体で、AlやSiOやMgO等の無機バインダーを混合したセメントを用いてもよい。
取付部材11は、金属チューブ9を支持する部材であり、少なくとも金属チューブ9の先端が外部に露出する状態で金属チューブ9の後端側の外周面を取り囲んで、金属チューブ9を支持するものである。この取付部材11には、径方向外側に突出する突出部31と、突出部31の後端側に位置すると共に軸線方向に延びる後端側鞘部33と、が設けられている。
突出部31は、先端側に取り付け座35が設けられた環状の部材である。取り付け座35は、先端側に向かって径が小さくなるテ―パ形状の部材であり、排気管(図示せず)のセンサ取り付け位置の形状に対応したものである。排気管のセンサ取り付け位置は、取り付け座35に当接する部位として、温度センサ1の後端側に向かって径が大きくなるテ―パ部を備えて形成されている。
なお、取付部材11は、排気管のセンサ取り付け位置に配置されると、取り付け座35がセンサ取り付け位置のテーパ部に密着し、排気管から外部への排気ガスの漏出を抑制するものである。
後端側鞘部33は、環状に形成された部材であり、この後端側鞘部33には、先端側に位置する第1段部37と、第1段部37よりも外径が小さな第2段部38と、が形成されている。
取付部材11が金属チューブ9の後端部に圧入された後、第2段部38と金属チューブ9とをレーザ溶接することで、取付部材11および金属チューブ9が互いに固定されている。
ナット部13は、六角ナット部39およびネジ部41を有する筒状の部材である。ナット部13は、取付部材11のうち突出部31の後端面にネジ部41の先端面を当接させた状態で、取付部材11の外周にて回動自在に配置される。
ナット部13のネジ部41が排気管に設けられたネジ穴と螺合することにより、温度センサ1が排気管のセンサ取り付け位置に取付けられる。
金属芯線15は、先端部が溶接点(接合部:図示せず)により、感温素子3の出力線5と電気的に接続されるものであり、後端部が抵抗溶接により加締め端子43と接続されるものである。つまり金属芯線15は、自身の後端が加締め端子43を介して外部回路、例えば車両の電子制御装置(ECU)等の接続用のリード線45と接続されるものである。
一対の金属芯線15のうち後端部分は、絶縁チューブ47によって互いに絶縁されており、一対の加締め端子43も絶縁チューブ47により互いに絶縁されている。リード線45は、導線を絶縁性の被覆材により被覆したものであり、このリード線45は、耐熱ゴム製の補助リング49の内部を貫通して配置されている。
[1−2.感温素子]
次に、本実施形態の要部である感温素子3の構成について説明する。
図2及び図3に示すように、本実施形態の感温素子3は、セラミックス基板51(セラミックス基体51)と、セラミックス基板51の一方(図2(a)の上側)の主面に形成された金属抵抗体層53と、同じ主面に形成された揮発抑制層55と、同じ主面の後端側(図2(a)の左側)にて金属抵抗体層53の表面の一部に形成された一対のパッド部59a、59b(パッド部59と総称する)と、各パッド部59の表面に接合された前記一対の出力線5a、5b(出力線5と総称する)と、金属抵抗体層53の先端側の上側(図2(a)の上側)を覆うセラミックス被覆層63と、出力線5の先端側及び一対のパッド部59等を覆う被覆部材65と、を備えている。
なお、感温部4は、感温素子3のうち、出力線5以外の板状部分である。
以下、各構成について説明する。
セラミックス基板51は、例えば純度99.9%のアルミナを用いて形成される(平面視で)長方形の板材である。このセラミックス基板51の熱膨張係数は、例えば7.0×10−6/℃(20−300℃)である。
金属抵抗体層53は、金属抵抗体である例えばPtを用いて形成される(例えば厚さが0.5〜3.0μmの)導電性を有する薄膜であり、先端側の細線部71と後端側の一対の端子部73a、73b(端子部73と総称する)とを備える。
このうち、細線部71は、線幅の狭い(例えば幅寸法が20μmの)細線であり、セラミックス被覆層63で覆われた領域内にて複数回蛇行するように形成されている。
一方、各端子部73は、細線部71の後端側の一対の端部にそれぞれ接続されて後端側に伸びるように形成された(細線部71より幅の広い)端子である。
詳しくは、各端子部73は、(細線部71と接続された)先端側の長方形の端子先端部73a1、73b1と、後端側の長方形の端子後端部73a2、73b2と、を備えて構成され、全体として(平面視で)凸形状となっている。なお、端子後端部73a2、73b2は、端子先端部73a1、73b1よりも幅寸法(図2(b)のY方向の寸法)が広く、面積が大きな端子である。
揮発抑制層55は、金属抵抗体層53と同様な材料を用いて形成される同様な厚さの層であり、金属抵抗体層53と同じ平面にて、金属抵抗体層53の細線部71の先端側及び幅方向(Y方向)の両側を囲むような形状に形成されている。これにより、揮発抑制層55は、その形成材料である白金の揮発に伴い白金蒸気圧を発生し、金属抵抗体層53の揮発を抑制する。
パッド部59は、端子後端部73a2、73b2の表面にて、端子後端部73a2、73b2の外周より僅かに内側に形成された(平面視で)長方形の導電性を有する層であり、その厚みは、金属抵抗体層53より厚い(例えば厚さ1〜30μmの)厚膜である。
このパッド部59は、Pt及びガラス(即ちセラミックス基板51の熱膨張係数よりも熱膨張係数が小さいガラス)を用いて形成された混合材料で形成されている。パッド部59におけるPtとガラスの割合は、Pt及びガラスの合計を100vol%とした場合、ガラスの含有率が12.5〜40.0vol%の範囲内に設定されている。本実施形態のパッド部59におけるガラスの含有率は、40vol%である。
なお、パッド部59は、前記金属及びガラス以外に、金属及びガラスに例えばセラミックフィラー等を添加した(金属及びガラスを主成分とする)ガラス系材料を使用してもよい。
パッド部59に含まれるガラスは、例えば転移点が700℃以上で軟化点が900℃以上の高耐熱ガラス(非晶質ガラス)であり、ここでは、その組成は、例えばSiO:52質量%、CaO:25質量%、Al:15質量%、SrO:8質量%である。
パッド部59に含まれるガラスとしては、上述したようにセラミックス基板51の熱膨張係数よりも熱膨張係数が小さいだけでなく、出力線5の熱膨張係数より熱膨張係数が小さいガラス(例えば熱膨張係数が4.0×10−6/℃〜6.8×10−6/℃(20−300℃)の範囲のガラス)が使用される。
なお、このガラスとしては、セラミックス基板51及び出力線5の熱膨張係数より小さい熱膨張係数を有する各種のガラス、例えば上述したケイ酸塩ガラス、アルミノケイ酸塩ガラス、ホウ酸塩ガラス、ホウケイ酸塩ガラス、リンケイ酸塩ガラス等、各種のガラスを採用できる。
そして、上述した金属及びガラスを含むパッド部59の熱膨張係数は、温度センサ1の使用温度領域(例えば20−300℃)において、例えば6.0×10−6/℃〜9.5×10−6/℃の範囲内であり、出力線5の熱膨張係数より小さい熱膨張係数に設定されている。本実施形態では、パッド部59の熱膨張係数は、7.5×10−6/℃である。
出力線5は、Ptを用いて形成される線材であって熱膨張係数が9.5×10−6/℃(20−300℃)の線材(Pt線)であり、その先端は、パッド部59の表面に接合されている。なお、出力線5としては、Pt合金を用いてもよい。
この出力線5は、パラレル溶接(抵抗溶接)によってパッド部59に接合されるので、出力線5とパッド部59との接合部分75(図2(a)参照)はスポット状に形成される。
セラミックス被覆層63は、例えば純度99.9%のアルミナを用いて形成される基板であり、このセラミックス被覆層63によって、金属抵抗体層53の細線部71及び端子先端部73a1、73b1の先端側と揮発抑制層55とが覆われている。
なお、セラミックス被覆層63は、例えば純度99.9%のアルミナを用いて形成される接合層64(図2(a)参照)によって、セラミックス基板51等に接合されている。
被覆部材65は、例えば前記パッド部59のガラスと同じガラス材料(異なっていてもよい)を用いて形成されるガラス被覆層であり、被覆部材65の熱膨張係数は、セラミックス基体51の熱膨張係数より小さい。この被覆部材65によって、出力線5の先端側、パッド部59、セラミックス被覆層63の後端側が覆われることで、これらが被覆部材65によって気密状態で保持される。本実施形態では、被覆部材65の熱膨張係数は、6.0×10−6/℃(20−300℃)である。また、被覆部材65のガラス材料は、アルカリ金属元素を実質的に含まないガラス材料である。具体的には、被覆部材65のガラス材料は、アルカリ金属元素の含有量が0.2wt%以下(0wt%を含む)である。
特に、本実施形態では、上述したように、ガラスを主成分とし出力線5より熱膨張係数の小さい被覆部材65が、出力線5のうち少なくともパッド部59に接合される部位を被覆するように形成され、且つ、パッド部59は、金属及びガラス(セラミックス基板51の熱膨張係数よりも熱膨張係数が小さいガラス)を主成分とする、ガラス系材料を用いて形成されるとともに、パッド部59の熱膨張係数は出力線5の熱膨張係数と同じか、出力線5の熱膨張係数より小さく設定されている。
詳しくは、パッド部59は、Ptとガラスとの混合割合は、Pt及びガラスの合計を100vol%とした場合、ガラスの含有率が12.5〜40.0vol%の範囲内である。しかも、パッド部59の熱膨張係数は、出力線5の熱膨張係数と同じか、出力線5より熱膨張係数が小さくなるよう設定されている。
[1−3.感温素子の製造方法]
次に、感温素子3の製造方法について説明する。
図4及び図5に示すように、まず、セラミックス基板51の母材(図示せず)を、超音波洗浄によって洗浄する。なお、この母材とは、複数の感温素子3を1枚の大判の基板から作製するための板材であり、図5では、母材のうち1つの感温素子3に相当する部分を示している。
次に、金属抵抗体層53及び揮発抑制層55を形成するために、母材(従ってセラミックス基板51)の表面のうち、金属抵抗体層53及び揮発抑制層55の形成する表面部分に、周知のPVD法(例えば、スパッタリング法)によってPt膜(図示せず)を形成する。
次に、周知のレジスト膜形成、露光処理、現像、エッチング、レジスト膜剥離等のフォトリソグラフィ工程によって、図5(a)に示すように、金属抵抗体層53及び揮発抑制層55を形成する。
次に、アニール処理(エイジング処理)を行う。なお、アニール処理としては、ここでは、大気又はN雰囲気下で、1000〜1400℃に加熱し、その後、自然冷却を行う。
次に、パッド部59の組成となるように、例えばPt材料(粉末)が95質量部及び前記組成のガラス粉末が5質量部の合計100質量部に対して10質量部に相当するセルロース樹脂を加えた材料を用いて、Pt−ガラスペースト59Pを作製する。
そして、図5(b)に示すように、そのPt−ガラスペースト59Pを、パッド部59を形成する箇所に印刷する。即ち、Pt−ガラスペースト59Pを、金属抵抗体層53の端子部73の端子後端部73a2、73b2の表面に、(端子後端部73a2、73b2の外周より内側の範囲にて)長方形状に印刷する。
次に、アルミナ粉末を90質量部とブチラール樹脂を10質量部とを加えてアルミナペースト(図示せず)を作製し、そのアルミナペーストを、母材(従ってセラミックス基板51)上のセラミックス被覆層63で覆う箇所(接合層64となる箇所)に印刷する。
次に、同じく図5(b)に(透視して)示すように、アルミナペーストを印刷した箇所に重ねるように、(焼成済みのセラミックス基板である)セラミックス被覆層63を配置する。
次に、上述したように、表面に各層などが配置された母材(従ってセラミックス基板51)を、焼成温度1000〜1400℃で2時間焼成する。これによって、各ペーストが焼成される。
次に、ダイシングによって、母材を後述する溶接向けのワークサイズにカットする。
次に、図5(c)に示すように、パッド部59との重なり部分を有するように出力線5を配置し、パラレル溶接(抵抗溶接)によって、出力線5をパッド部59に接合する。
次に、被覆部材65の組成のガラス材料(粉末)を90質量部とブチラール樹脂を10質量部とを加えてガラスペースト(図示せず)を作製し、そのガラスペーストを、被覆部材65を形成する箇所に塗布する。即ち、ガラスペーストを、出力線5の先端側、パッド部59、セラミックス被覆層63の後端側を覆うように塗布する。
次に、例えば焼成温度1000〜1400℃で2時間、ガラスを焼成する。
次に、ダイシングによって、ワークサイズの基板をカットして、各感温素子3を分離する。
このように、上述した工程によって、感温素子3を製造することができる。
なお、温度センサ1は、上述したように製造された感温素子3を、従来と同様な手順で組み付けることによって製造することができる。
[1−4.評価試験]
ここで、感温素子3を用いて、出力線とパッド部との間の固着力を評価する評価試験を実施した。
なお、この評価試験では、パッド部(電極パッド)の成分(白金、ガラス)、被覆部材の熱膨張係数、セラミックス基板の熱膨張係数などが異なる複数種類の感温素子([表1]参照)を用いて、出力線とパッド部との間の固着力を評価した。各種類の感温素子について、それぞれ10個の試料を作製した。
この評価試験では、金属材料引張試験(JIS Z2241:2011)に準拠した方法により、出力線とパッド部との固着力を評価した。具体的には、試料である感温素子のセラミックス基板側を固定し、出力線を引っ張り、出力線の断線や抜け(パッド部からの剥がれ)の状態により、固着力を評価した。その評価結果を[表1]に示す。なお、引っ張りの際には、出力線の断線又は抜けが生じるまで、150MPa(必要荷重)以上の荷重を加えた。
なお、[表1]では、固着力の判定基準として、◎は「全数、必要荷重以上となっても抜けがなく断線したこと」を示し、○は「全数、必要荷重以上となった場合に抜けが生じたこと」を示し、×は「全数、抜けが発生し、必要荷重までに抜けが生じたものもあること」を示している。
そして、[表1]では、出力線、セラミックス基板、被覆部材の熱膨張係数と、電極パッド(パッド部)の組成と、固着力の評価結果と、を示している。
[表1]に示す評価結果によれば、試料No.1〜27のうち、試料No.7,8,9,12,13,14,16,17,19,20,21の評価結果は、◎または○である。このことから、出力線の熱膨張係数がセラミックス基体の熱膨張係数よりも大きく、被覆部材の熱膨張係数がセラミックス基体の熱膨張係数よりも小さく、パッド部におけるガラス材料の含有率が12.5〜40.0vol%である感温素子は、固着力が良好であることが判る。
なお、試料No.1〜5については、被覆部材による圧縮応力が低いために、出力線とパッド部との固着力が低下したと考えられる。試料No.6,11,18については、パッド部とセラミックス基板との密着性が不足するとともに、パッド部と被覆部材との熱膨張差が大きいために、出力線とパッド部との固着力が低下したと考えられる。試料No.10,15,22については、ガラスの析出による出力線とパッド部との密着性が不足したために、出力線とパッド部との固着力が低下したと考えられる。
また、試料No.23〜31のうち、試料No.24〜31の評価結果は、◎または○である。このことから、出力線の熱膨張係数がセラミックス基体の熱膨張係数と同等である場合には、「被覆部材の熱膨張係数がセラミックス基体の熱膨張係数よりも小さく、被覆部材の熱膨張係数が4.5×10−6/℃以上であり、パッド部におけるガラス材料の含有率が25.0vol%である」という条件を満たす感温素子は、固着力が良好であることが判る。
なお、試料No.23については、被覆部材による圧縮応力が低いために、出力線とパッド部との固着力が低下したと考えられる。
[1−5.効果]
以上説明したように、本実施形態の温度センサ1に備えられる感温素子3は、セラミックス基板51(セラミックス基体51)と、金属抵抗体層53と、一対のパッド部59a、59b(パッド部59)と、一対の出力線5a、5b(出力線5)と、被覆部材65と、を備えている。このうち、パッド部59は、金属(Pt)およびガラスを含んだ混合材料を用いて構成されている。
そして、出力線5の熱膨張係数(9.5×10−6/℃(20−300℃))は、セラミックス基体51の熱膨張係数(7.0×10−6/℃(20−300℃))よりも大きい。セラミックス基体51の熱膨張係数は、被覆部材65の熱膨張係数(6.0×10−6/℃(20−300℃))よりも大きい。また、パッド部59における金属およびガラスの合計を100vol%とした場合において、パッド部59におけるガラスの含有率は12.5〜40.0vol%である。
この感温素子3は、被覆部材65の熱膨張係数が、セラミックス基体51の熱膨張係数よりも小さく、かつ、出力線5の熱膨張係数よりも小さい状態で構成されている。このため、850℃以上の高温状態と常温状態との間の温度変化に晒された場合でも、温度変化に伴う被覆部材65の体積変化量が、セラミックス基体51の体積変化量よりも小さく、かつ出力線5の体積変化量よりも小さくなる。そして、特に高温状態では、被覆部材65の体積増加量がセラミックス基体51および出力線5の体積増加量よりも小さいため、被覆部材65からセラミックス基体51および出力線5のそれぞれに対して圧縮応力をかけることができる。
このように、被覆部材65がセラミックス基体51および出力線5に対して圧縮応力をかけることで、セラミックス基体51と出力線5とが離れることを抑制でき、これに伴い、出力線5とパッド部59との間の固着力を高めることができる。
これにより、出力線5とパッド部59との間における剥離を低減することができるので、感温素子3の耐久劣化を抑制することができる。
また、パッド部59における金属およびガラスの合計を100vol%とした場合において、ガラスの含有率は12.5〜40.0vol%であり、パッド部59におけるガラスの含有率がこのような数値範囲である場合には、上述の試験結果によれば、出力線5とパッド部59との固着力が良好となる。
よって、感温素子3によれば、出力線5とパッド部59との間の剥離を低減できる。
次に、被覆部材65のガラス材料は、アルカリ金属元素の含有量が0.2wt%以下(0wt%を含む)であり、アルカリ金属元素を実質的に含まないガラス材料である。
このように、被覆部材65のガラスがアルカリ金属元素を実質的に含まない構成であれば、マイグレーションの発生を抑制でき、金属抵抗体層53の変質を抑えることができる。また、被覆部材65のガラスがアルカリ金属元素を実質的に含まない構成であれば、被覆部材65を通じて漏洩電流が発生するのを抑制でき、感温素子3としての温度検出精度が低下するのを抑制できる。
次に、被覆部材65のガラス材料は、軟化点を有する非晶質ガラスであり、ガラス転移点が700℃以上であり、軟化点が900℃以上である。
軟化点を有する非晶質ガラスは、熱膨張差による応力を転移点以上の温度で緩和できるため、転移点以上の温度範囲において、より一層、セラミックス基体51と出力線5とが離れることを抑制でき、出力線5とパッド部59との間の固着力を高めることができる。
そして、被覆部材65のガラス材料におけるガラス転移点が700℃以上であるため、700℃以上の温度範囲において、より一層、出力線5とパッド部59との間の固着力を高めることができる。
また、パッド部59に含まれるガラスの軟化点は900℃以上であるので、感温素子3は900℃に到る高温の範囲まで好適に使用することができる。
また、本実施形態の温度センサ1は、出力線5とパッド部59との間の剥離を低減できる感温素子3を備えるため、850℃以上の高温環境下でも破損しがたい温度センサを実現できる。
[1−6.特許請求の範囲との対応関係]
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
温度センサ1が温度センサの一例に相当し、感温素子3が感温素子の一例に相当し、セラミックス基板51(セラミックス基体51)がセラミックス基体の一例に相当し、金属抵抗体層53が金属抵抗体層の一例に相当し、パッド部59(パッド部59a,59b)がパッド部の一例に相当し、出力線5(出力線5a,5b)が出力線の一例に相当し、被覆部材65が被覆部材の一例に相当する。
[2.第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の構成要素についての説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
第2実施形態の温度センサは、第1実施形態と比べて、感温素子のパッド部及び金属抵抗体層の端子部の構成が異なる。
図6及び図7に示すように、第2実施形態の第2感温素子103は、セラミックス基板151と、セラミックス基板151の一方(図6(a)の上側)の主面に形成された金属抵抗体層153と、同じ主面に形成された揮発抑制層155と、同じ主面の後端側(図6(a)の左側)にて金属抵抗体層153の表面の一部に形成された一対のパッド部159a、159b(パッド部159と総称する)と、各パッド部159の表面に接合された一対の出力線105a、105b(出力線105と総称する)と、金属抵抗体層153の先端側の上側(図6(a)の上側)を覆うセラミックス被覆層163と、出力線105の先端側及び一対のパッド部159等を覆う被覆部材165と、を備えている。
第2感温素子103において、金属抵抗体層153は、先端側にて複数回蛇行する細線部171と、細線部171の両端に接続された一対の端子部173a、173b(端子部173と総称する)と、を備えて構成されている。
第2感温素子103の金属抵抗体層153は、各端子部173の平面形状が、感温素子3の金属抵抗体層53の各端子部73とは異なる。
詳しくは、各端子部173は、長方形の各端子先端部173a1、173b1と、端子先端部173a1、173b1より幅が広く面積が大きな各端子後端部173a2、173b2と、を備えて構成されている。各端子後端部173a2、173b2は、平面視で出力線105の存在する領域まで至っていない。
そして、各パッド部159は、各端子後端部173a2、173b2の表面全体を覆うとともに、同じ幅寸法で後端側に延びており、その後端側にてセラミックス基板151と直接に接触している。
つまり、出力線105の下方(図6(a)の下方)の領域及びその径方向(図6(b)の上下方向)においては、各端子後端部173a2、173b2は存在せず、各パッド部159とセラミックス基板151とが直接に接合して密着している。
なお、各部材の材料等は、第1実施形態の感温素子3と同様であり、製造手順も(パッド部159や端子部173の形状は異なるが)基本的に第1実施形態の感温素子3と同様である。
よって、第2感温素子103は、感温素子3と同様な効果を奏するとともに、(Pt及びガラスを用いて形成される)パッド部159とセラミックス基板151とが直接に接触しているので、パッド部159とセラミックス基板151との接合強度が高いという利点がある。
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
第2感温素子103が感温素子の一例に相当し、セラミックス基板151(セラミックス基体151)がセラミックス基体の一例に相当し、金属抵抗体層153が金属抵抗体層の一例に相当し、パッド部159(パッド部159a,159b)がパッド部の一例に相当し、出力線105(出力線105a,105b)が出力線の一例に相当し、被覆部材165が被覆部材の一例に相当する。
[3.第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の構成要素についての説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
第3実施形態の温度センサは、第1実施形態と比べて、感温素子のパッド部が複数の層を備えて構成されている点が異なる。
[3−1.第3感温素子]
まず、第3実施形態の第3感温素子203の構成について説明する。
図8及び図9に示すように、第3感温素子203は、セラミックス基板251と、セラミックス基板251の一方(図8(a)の上側)の主面に形成された金属抵抗体層253と、同じ主面に形成された揮発抑制層255と、同じ主面の後端側(図8(a)の左側)に形成された一対の第1パッド部257a、257b(第1パッド部257と総称する)と、金属抵抗体層253の後端側の一部及び第1パッド部257を覆うように形成された一対の第2パッド部259a、259b(第2パッド部259と総称する)と、各第2パッド部259の表面に接合された一対の出力線205a、205b(出力線205と総称する)と、金属抵抗体層253の先端側の上側(図8(a)の上側)を覆うセラミックス被覆層263と、出力線205の先端側及び一対の第2パッド部259等を覆う被覆部材265と、を備えている。
第3感温素子203において、金属抵抗体層253は、先端側にて複数回蛇行する細線部271と、細線部271の両端に接続された一対の端子部273a、273b(端子部273と総称する)と、を備えて構成されている。
各端子部273は、細線部271と接続された先端側の長方形の端子先端部273a1、273b1と、後端側の長方形の端子後端部273a2、273b2と、を備えて構成され、全体として(平面視で)凸形状となっている。なお、端子後端部273a2、273b2は、端子先端部273a1、273b1よりも幅寸法(図8(b)の紙面上下方向の寸法)が広く、面積が大きな端子である。
第3感温素子203では、各端子後端部273a2、273b2に積層されるように、一対の長方形の第1パッド部257(図8(b)のメッシュ部分)が形成されている。なお、第1パッド部257は、金属抵抗体層253より厚い、例えば1〜30μmの厚膜である。第1パッド部257は、第1実施形態の感温素子3のパッド部59と同様に、Pt及びガラスを用いて形成された混合材料で構成されている。第1パッド部257におけるPtとガラスの割合は、Pt及びガラスの合計を100vol%とした場合、ガラスの含有率が12.5〜40.0vol%の範囲内に設定されている。第1パッド部257におけるガラスの含有率は、40vol%である。
また、第3感温素子203では、一対の長方形の第1パッド部257に積層されるように、一対の長方形の第2パッド部259(図8(b)のメッシュ部分)が形成されている。なお、第2パッド部259は、第1パッド部257と同様の厚さ寸法(例えば1〜30μm)の厚膜である。第2パッド部259は、Ptを用いて構成されている。
[3−2.第3感温素子の製造方法]
次に、第3感温素子203の製造方法について説明する。
なお、第3感温素子203の製造方法は、基本的には、第1実施形態の感温素子3とほぼ同様であるので、簡単に説明する。
図10に示すように、第3感温素子203の製造方法は、第1実施形態の感温素子3の製造方法と同様に、まず、基板洗浄、Pt膜形成、フォトリソグラフィ工程、アニール処理を実施する。
次に、第1パッド部257を形成するために、第1パッド部257の組成に対応したPt−ガラスペーストを作製する。具体的には、第1実施形態のパッド部59を形成するためのペーストと同様に、Pt材料(粉末)を95質量部及びガラス粉末を5質量部の合計100質量部に対して10質量部に相当するセルロース樹脂を加えた材料を用いて、Pt−ガラスペーストを作製する。
そして、この第1パッド部257を形成するためのPt−ガラスペーストを、第1パッド部257の形成部分に印刷する。
次に、第2パッド部259を形成するために、第2パッド部259の組成に対応したPtペーストを作製する。具体的には、100質量部のPt材料に対して10質量部のセルロース樹脂を加えた材料を用いて、第2パッド部259を形成するためのPtペーストを作製する。
そして、第2パッド部259を形成するためのPtペーストを、第2パッド部259の形成部分に印刷する。
その後、第1実施形態と同様に、(接合層264の)アルミナペースト印刷、セラミックス被覆層263の装着、各ペーストの焼成、(ワークサイズの)ダイシング、出力線205の溶接、(被覆部材265の)ガラスペースト塗布、(被覆部材265の)ガラス焼成、第3感温素子203のダイシングを行って、第3感温素子203を作製する。
[3−3.効果]
第3感温素子203は、第1実施形態の感温素子3と同様の効果を奏する。
また、第3感温素子203は、パッド部として第1パッド部257および第2パッド部259を備えており、パッド部が多層構造である。
このうち、第2パッド部259は、Ptを用いて構成されており、出力線205に接合される。第1パッド部257は、Pt及びガラスを用いて形成された混合材料で構成されており、金属抵抗体層253の端子部273の上に形成される。
このように、パッド部が第1パッド部257および第2パッド部259を備える多層構造であることで、パッド部と出力線205との接合状態が良好になると共に、パッド部と金属抵抗体層253(詳細には、端子部273)との接合状態が良好になる。
これにより、第3感温素子203は、より一層、出力線とパッド部との剥離が生じがたくなる。
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
第3感温素子203が感温素子の一例に相当し、セラミックス基板251(セラミックス基体251)がセラミックス基体の一例に相当し、金属抵抗体層253が金属抵抗体層の一例に相当する。第1パッド部257(第1パッド部257a,257b)および第2パッド部259(第2パッド部259a,259b)がパッド部の一例に相当し、出力線205(出力線205a,205b)が出力線の一例に相当し、被覆部材265が被覆部材の一例に相当する。
[4.第4実施形態]
次に、第4実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の構成要素についての説明は省略し、異なる部分を中心に説明する。
第4実施形態の温度センサは、第1実施形態と比べて、感温素子の金属抵抗体層の形状(配置)が異なる。
具体的には、図11に示すように、第4実施形態の第4感温素子303は、セラミックス基板351と、セラミックス基板351の主面に形成された金属抵抗体層353と、同じ主面に形成された揮発抑制層355と、金属抵抗体層353の一対の端子部373の後端側を覆うように形成された一対のパッド部359と、各パッド部359の表面に接合された一対の出力線305と、金属抵抗体層353の先端側の上側を覆うセラミックス被覆層363と、出力線305の先端側及び一対のパッド部359等を覆う被覆部材365と、を備えている。
第4感温素子303では、金属抵抗体層353の一対の端子部373の後端側は、(平面視で)パッド部359より幅寸法(図11(c)の上下方向の寸法)が狭く、出力線305の直下の範囲まで形成されている。
端子部373の後端側がパッド部359より幅寸法が狭く形成されることから、パッド部359は、セラミックス基板351と直接接触する部分(幅方向の両端や先端側の一部)を有している。
このような構成の第4感温素子303は、第1実施形態の感温素子3と同様な効果を奏する。また、第4感温素子303は、パッド部359とセラミックス基板351との接合性が高いという効果がある。つまり、パッド部359が強固にセラミックス基板351に密着しているので、第4感温素子303は、耐久性が高いという利点がある。
ここで、特許請求の範囲と本実施形態とにおける文言の対応関係について説明する。
第4感温素子303が感温素子の一例に相当し、セラミックス基板351(セラミックス基体351)がセラミックス基体の一例に相当し、金属抵抗体層353が金属抵抗体層の一例に相当する。パッド部359がパッド部の一例に相当し、出力線305が出力線の一例に相当し、被覆部材365が被覆部材の一例に相当する。
[5.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、様々な態様にて実施することが可能である。
例えば、第1実施形態の感温素子3においては、被覆部材65は、パッド部59のガラスと同じガラス材料を用いて形成されるガラス被覆層であるが、被覆部材はこのような構成に限られることはない。つまり、被覆部材は、パッド部のガラスとは異なるガラス材料を用いて形成されるガラス被覆層であってもよい。
そして、被覆部材がパッド部のガラスとは異なるガラス材料を用いて形成される構成の感温素子においては、パッド部の熱膨張係数はセラミックス基体の熱膨張係数よりも大きく、出力線の熱膨張係数はパッド部の熱膨張係数以上である、という構成を採ることができる。
このような感温素子においては、出力線、パッド部、セラミックス基体、被覆部材のそれぞれの熱膨張係数を比較すると、「出力線≧パッド部>セラミックス基体>被覆部材」の関係となる。
このような関係を有する感温素子においては、850℃以上の高温状態と常温状態との間の温度変化に晒された場合でも、温度変化に伴う被覆部材の体積変化量が、セラミックス基体の体積変化量よりも小さく、かつパッド部および出力線の体積変化量よりも小さくなる。そして、特に高温状態では、被覆部材の体積増加量がセラミックス基体、パッド部および出力線の体積増加量よりも小さいため、被覆部材からセラミックス基体、パッド部および出力線のそれぞれに対して圧縮応力をかけることができる。
このように、被覆部材がセラミックス基体、パッド部および出力線に対して圧縮応力をかけることで、セラミックス基体、パッド部、出力線が互いに離れることを抑制でき、これに伴い、出力線とパッド部との間の固着力を高めることができる。
また、このような感温素子においては、温度変化に伴うパッド部の体積変化量は、セラミックス基体の体積変化量よりも大きいが、出力線の体積変化量よりも小さいか同等である。このような関係を有する感温素子であれば、850℃以上の温度環境においても、出力線とパッド部との剥離が生じがたくなる。
次に、パッド部が表面層および下位層を備える多層構造である感温素子は、上述の第3感温素子203のように、下位層が金属抵抗体層のみと接合される構成に限られることはない。具体的には、パッド部が多層構造である感温素子としては、下位層がセラミックス基体のみと接合される構成や、下位層がセラミックス基体および金属抵抗体層のそれぞれと接合される構成などを採ることができる。
また、感温素子を構成する各部材(例えば、セラミックス基板、金属抵抗体層、出力線、被覆部材など)の材料は、上記実施形態に記載の材料に限られることはなく、本発明の技術的範囲に含まれる限り、任意の材料を採用することができる。
さらに、感温素子を収容する温度センサの構成としては、上記構成に限られることはなく、公知の各種の構成を採用できる。
1…温度センサ、3…感温素子、4…感温部、5…出力線(素子電極線)、7…シース部、9…金属チューブ(内筒)、11…取付部材、13…ナット部、15…金属芯線(シース芯線)、17…外筒、19…チューブ先端(底部)、23…セメント(保持部材)、51…セラミックス基板(セラミックス基体)、53…金属抵抗体層、55…揮発抑制層、59…パッド部、63…セラミックス被覆層、64…接合層、65…被覆部材、71…細線部、73…端子部、75…接合部分、103…第2感温素子、105…出力線、151…セラミックス基板(セラミックス基体)、153…金属抵抗体層、155…揮発抑制層、159…パッド部、163…セラミックス被覆層、165…被覆部材、171…細線部、173…端子部、203…第3感温素子、205…出力線、251…セラミックス基板(セラミックス基体)、253…金属抵抗体層、255…揮発抑制層、257…第1パッド部、259…第2パッド部、263…セラミックス被覆層、264…接合層、265…被覆部材、271…細線部、273…端子部、303…第4感温素子、305…出力線、351…セラミックス基板(セラミックス基体)、353…金属抵抗体層、355…揮発抑制層、359…パッド部、363…セラミックス被覆層、365…被覆部材、373…端子部。

Claims (6)

  1. セラミックス基体と、
    前記セラミックス基体に積層された金属抵抗体層と、
    前記セラミックス基体の上に形成されるとともに、前記金属抵抗体層と電気的に接続された導電性のパッド部と、
    前記パッド部に接合された導電性の出力線と、
    ガラスを主成分とし、前記出力線のうち少なくとも前記パッド部に接合される部位を被覆する被覆部材と、
    を備えた感温素子において、
    前記出力線の熱膨張係数は、前記セラミックス基体の熱膨張係数よりも大きく、
    前記被覆部材の熱膨張係数は、前記セラミックス基体の熱膨張係数よりも小さく、
    前記パッド部は、金属およびガラスを含んでおり、
    前記パッド部における前記金属および前記ガラスの合計を100vol%とした場合において、前記パッド部における前記ガラスの含有率は12.5〜40.0vol%である、
    感温素子。
  2. 前記被覆部材のガラスは、アルカリ金属元素を実質的に含まない、
    請求項1に記載の感温素子。
  3. 前記被覆部材のガラスは、軟化点を有する非晶質ガラスである、
    請求項1または請求項2に記載の感温素子。
  4. 前記被覆部材のガラスは、前記パッド部のガラスとは異なる、
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の感温素子。
  5. 前記パッド部は、前記出力線に接合される表面層と、前記セラミックス基体および前記金属抵抗体層のうち少なくとも一方に当接する下位層と、を有する多層構造であり、
    前記表面層は、金属で形成され、
    前記下位層は、金属およびガラスを含んで形成される、
    請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の感温素子。
  6. 感温素子を備える温度センサであって、
    請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の感温素子を備える、
    温度センサ。
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