JP2017031741A - 測定装置、及び締固め判定方法 - Google Patents

測定装置、及び締固め判定方法 Download PDF

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【課題】本発明は、あらゆる現場で使用することができると共に、打設現場における任意の場所を容易に測定することができる測定装置、及び締固め判定方法を提供する。【解決手段】バイブレータがコンクリートを振動させることによってコンクリートを締め固めるときに、コンクリートが十分に締め固められたか否かをコンクリートに埋め込むことによって測定する測定装置である。この測定装置は、棒状に伸びる中空の筐体2と、筐体2の長手方向に延びる側面2cに沿って配置される低剛性の膜部材14の内側に接触した状態で配置される加速度センサ13と、を備え、筐体2がコンクリートに埋め込まれたときに、膜部材14の外側がコンクリートに接触する。【選択図】図4

Description

本発明は、コンクリートが締め固められたか否かを測定する測定装置、及びコンクリートの締固め判定方法に関する。
特開2014−218852号公報には、コンクリートの締固め管理システムが記載されている。この締固め管理システムは、コンクリートに埋め込まれた状態でコンクリートを振動させる複数のバイブレータと、バイブレータからの振動を受ける中空状の受信部材と、受信部材の内部における下端近傍に配置された加速度センサとを備えている。この締固め管理システムでは、4本のバイブレータが自走式コンクリート締固め機のベースマシンに取り付けられており、この4本のバイブレータの振動によってコンクリートが締め固められる。
また、この締固め管理システムは、加速度センサで得られた振動の時系列変化を分析して締固めの終了タイミングを判定する演算処理部を備えている。この演算処理部は、加速度センサから出力された加速度の卓越振動数がバイブレータの加振振動数にほぼ一致したときに、コンクリートの締固めが終了したものと判定する。
特開2014−218852号公報
前述した締固め管理システムは、4本のバイブレータがコンクリート締固め機のベースマシンに固定されており、大掛かりなシステムとなっている。このような締固め管理システムは、ダムのコンクリートの締固めを行う大規模なコンクリート打設現場では使用可能である。しかしながら、機器やシステムが大掛かりであるため、大規模な現場以外で用いることは困難であり、例えば一人の作業員が容易に締固めを管理できるといったことは望めない。また、前述の締固め管理システムは、大規模であり小回りが利かないため、打設現場における任意の場所を容易に測定することができない、という問題を抱えている。
本発明は、あらゆる現場で使用することができると共に、打設現場における任意の場所を容易に測定することができる測定装置、及び締固め判定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る測定装置は、振動体がコンクリートを振動させることによってコンクリートを締め固めるときに、コンクリートが十分に締め固められたか否かをコンクリートに埋め込むことによって測定する測定装置であって、棒状に伸びる中空の筐体と、筐体の長手方向に延びる面に沿って配置される低剛性の膜部材の内側に接触した状態で配置される加速度センサと、を備え、筐体がコンクリートに埋め込まれたときに、膜部材の外側がコンクリートに接触する。
本発明に係る測定装置では、棒状に伸びる中空の筐体がコンクリートに埋め込まれ、加速度センサがコンクリート中で伝わる振動の加速度を検出する。よって、コンクリート打設現場の狭小な箇所であっても、作業者が棒状の筐体を埋め込むことによって加速度を簡単に検出することができ、あらゆる現場で容易に使用することができる。このように、本発明に係る測定装置では、棒状の筐体を埋め込むだけで容易に加速度を検出することができ、コンクリート打設現場における任意の場所を簡単に測定することができるので、任意の場所にて容易に締固め管理を行うことができる。また、測定後には、筐体をコンクリートから抜き取り、この筐体を別の箇所に埋め込むことにより、筐体及び加速度センサをあらゆる箇所で使い回すことができる。更に、本発明に係る測定装置では、加速度センサは、筐体の長手方向に延びる面に沿って配置される低剛性の膜部材の内側に接触した状態で配置され、筐体がコンクリートに埋め込まれたときに膜部材の外側がコンクリートに接触する。よって、加速度センサを膜部材によって保護することができる。また、振動体からのコンクリートの振動は、膜部材を介して直接加速度センサに伝達するので、加速度センサが検出する加速度のデータの精度を向上させることができる。従って、締固め判断の際に必要なデータの精度を高めることができるので、締固め判断の精度を高めることもできる。また、コンクリートが締め固められたか否かの判断において、従来は、作業者が見た目で判断していることがあった。このような場合には、作業者が熟練しているか否かによって締め固められたか否かの判断が変わるので、コンクリートの仕上がりの品質にばらつきが生じるという問題があった。しかしながら、本発明に係る測定装置では、筐体をコンクリートに埋め込むだけで高精度な加速度のデータを取得することができるので、作業者が熟練しているか否かに拘わらず、締固めの判定を高精度に行うことができコンクリートの仕上がりを高品質にすることができる。
また、加速度センサと筐体との間には、筐体から加速度センサへの振動の伝播を抑制する振動絶縁部材が介在していてもよい。この場合、筐体から加速度センサに伝わる振動の伝播を抑制することができ、加速度センサに付与される余計な振動を遮断することができる。従って、加速度センサには、膜部材を介してコンクリートからの振動を高精度に付与することができるので、加速度センサによって得られる加速度を高精度にすることができる。
また、膜部材は、防水性を有する材料で構成されていてもよい。これにより、膜部材から加速度センサへの水の浸入を回避することができるので、加速度センサの損傷等の発生を抑制することができる。
また、筐体の長手方向の一端が尖っていてもよい。この場合、コンクリートに対する筐体の抜き差しを容易に行うことができ、筐体の抜き差しに伴ってコンクリートに形成される筐体の跡が残らないようにすることもできる。また、コンクリートに対する筐体の抜き差しを容易に行うことができるので、筐体及び加速度センサの使い回しを一層容易に行うことができる。
また、筐体の膜部材が配置される面は平坦となっていてもよい。このように膜部材が配置される面を平坦とすることによって、膜部材及び加速度センサが配置される面を容易に把握することができる。従って、膜部材及び加速度センサが配置される筐体の面を簡単に振動体に向けることができ、コンクリート内への筐体及び加速度センサの埋め込みを一層容易に行うことができる。
また、筐体を長手方向に直交する面で切断したときの断面形状は、多角形となっていてもよい。この場合、筐体は、長手方向に延びる複数の平面によって構成される。よって、筐体の表面が平坦となっているので、コンクリートに対する筐体の抜き差しを一層容易に行うことが可能となる。
また、加速度センサが検出した加速度を用いてコンクリートが十分に締め固められたか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果を報知する報知手段と、を備えてもよい。この場合、加速度センサから得られた加速度のデータを用いて判定部がコンクリートの締固めの状態を判定し、この判定の結果が報知手段によって作業者等に報知される。従って、加速度センサによって得られた高精度な加速度のデータに基づいて締固めの判定がなされ、この結果が作業者等に報知されるので、作業者等は高精度な判定結果を知ることができる。よって、熟練しているか否かに拘わらず、作業者等は、コンクリートの締固め管理を一層高精度に行うことができる。
本発明に係る締固め判定方法は、前述した測定装置を用いることによって行われる締固め判定方法であって、振動体と測定装置との距離に応じて計測した加速度に基づいて、コンクリートが十分に締め固められたか否かを判定する。
本発明に係る締固め判定方法では、前述した測定装置を用いて、棒状に伸びる中空の筐体がコンクリートに埋め込まれ、加速度センサがコンクリート中で伝わる振動の加速度を検出する。よって、振動体と測定装置との間の距離に応じた高精度な加速度のデータ取得が可能となり、締固めの判定を高精度に行うことができコンクリートの仕上がりを高品質にすることができる。また、本発明に係る締固め判定方法は、前述した測定装置を用いて行われるので、前述した効果と同様の効果を得ることができる。
本発明に係る測定装置、及び締固め判定方法は、あらゆる現場で使用することができると共に、打設現場における任意の場所を容易に測定することができる。
本実施形態に係る測定装置とバイブレータとをコンクリートに埋め込んだ状態の一例を示す断面図である。 (a)は、本実施形態に係る測定装置を示す斜視図である。(b)は、(a)のB−B線断面図である。 図2の測定装置の先端付近を拡大させた斜視図である。 図2の測定装置の先端付近を示す縦断面図である。 図2の測定装置の機能を示すブロック図である。 図2の測定装置及びバイブレータを配置する実験を示す平面図である。 図6のバイブレータでコンクリートを加振した実験における加速度減衰を示すグラフである。 加速度の減衰率の時系列変化を示すグラフである。 図2の測定装置で生じる振動の状態を示す断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る測定装置及び締固め判定方法の実施形態について詳細に説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係る測定装置1は、コンクリートCに埋め込まれることによって使用される。コンクリートCには、コンクリートCを締め固めるバイブレータ(振動体)Vと共に複数の測定装置1が埋め込まれており、例えば、バイブレータVの周囲に3つの測定装置1が埋め込まれる。測定装置1は、バイブレータVによる振動が伝達される範囲内に配置され、例えば、バイブレータVから50mm離れた位置、バイブレータVから110mm離れた位置、及びバイブレータVから300mm離れた位置、にそれぞれ配置される。なお、コンクリートCに埋め込まれる測定装置1の個数は、2つ以下又は4つ以上であってもよく、特に限定されない。また、測定装置1の配置態様についても特に限定されない。
測定装置1は、バイブレータVによってコンクリートCに付与された振動の加速度を測定し、この加速度のデータを用いてコンクリートCが十分に締め固められたか否かを測定及び判定する。測定装置1は、その外観形状が所定方向に伸びる棒状となっている。
図2(a)及び図2(b)に示されるように、測定装置1は、棒状に伸びる中空の筐体2と、筐体2の長手方向の一端2a側に位置するセンサ部10とを備えている。筐体2を長手方向に直交する面で切断したときの断面形状は多角形(正方形)となっている。このように、筐体2は、その断面形状が例えば正方形状となっている角パイプであり、筐体2の長手方向の一端2aは尖っている。
具体的には、筐体2は、尖っている一端2aと、一端2aに向かって傾斜する4つの三角形状のテーパ面2bと、テーパ面2bから長手方向に延びる4つの側面2cとを有する。側面2cで正方形状となっている筐体2の断面は、テーパ面2bにおいて一端2a側に向かうに従って徐々に縮小される。これにより、筐体2の一端2aは鋭利な形状となっている。また、筐体2の一端2a側には、コンクリートCの加速度を検出するセンサ部10を配置するための切り欠き2dが形成されており、この切り欠き2dにセンサ部10が配置されている。切り欠き2dの形状は、例えば矩形であるが、矩形以外であってもよい。
また、筐体2の内部では、センサ部10から一端2aの反対側に向かってケーブルKが伸びている。従って、筐体2の外面は、平坦なテーパ面2b及び側面2cで構成されるので、コンクリートCに対する筐体2の抜き差しを容易に行うことが可能となっている。
なお、断面形状が正方形状となっている筐体2に代えて、断面形状が正方形でない筐体を用いることも可能である。このように、筐体の断面形状については適宜変更することが可能であり、例えば、断面形状が円形となっている筐体を用いてもよい。
図3及び図4に示されるように、センサ部10は、筐体2の一の側面2cの内側に固定される台座11と、台座11に載置される振動絶縁体(振動絶縁部材)12と、振動絶縁体12に載置される加速度センサ13と、加速度センサ13を保護する膜部材14とを備えている。
台座11は、全体として直方体状の外観を呈しており、その底面11aが、例えばネジによって、一の側面2cの内側に固定される。台座11の底面11aの反対側には、振動絶縁体12を載置するための凹部11bが形成されている。凹部11bは、例えば矩形状となっており、この凹部11bに矩形状の振動絶縁体12が嵌め込まれる。台座11の材料は、例えばアクリル等の樹脂である。しかしながら、台座11の材料は、樹脂に限定されることなく、比較的軽量で変形しにくく且つ加工しやすい材料であれば、別の材料を用いることも可能である。
振動絶縁体12は、台座11から加速度センサ13への振動を絶縁するために設けられる。振動絶縁体12は、弾性を有する部材であり、台座11の凹部11bに縮まった状態で入り込んでいる。振動絶縁体12は、例えば、スポンジであるが、スポンジでなくてもよく、ゴム、ゲル又は樹脂等を振動絶縁体12の材料として用いることも可能である。
加速度センサ13は、コンクリートCで伝播する振動加速度を検出する。加速度センサ13からは、一端2aの反対側に向かってケーブルKが伸びており、例えば図5に示されるように、ケーブルKはアンプ15に接続されている。アンプ15には、加速度センサ13からの加速度のデータを示す電気信号が出力され、アンプ15は、この電気信号を増幅する。
また、アンプ15には、データ処理部(判定部)16及びデータ記録部17が接続されている。アンプ15によって増幅された電気信号はデータ処理部16に入力される。データ処理部16は、入力された電気信号に対してサンプリングを行いデジタルデータへの変換を行って、このデジタルデータをデータ記録部17に記録する。このようにして加速度センサ13によって検出されたコンクリートCの振動加速度のデータはデータ記録部17に記録される。
データ処理部16は、加速度センサ13が検出した加速度を用いて、コンクリートCが十分に締め固められたか否かを判定する。データ処理部16による締固めの判定方法については後述する。また、データ処理部16には、表示器(報知手段)18が接続されている。表示器18は、データ処理部16の締固めの判定結果を作業者等に報知する。表示器18は、例えば、ランプであり、データ処理部16によって締固めが終了したと判定された場合に点灯する。このように表示器18によって締固めの判定結果が表示されるので、作業者等は締固めの判定結果を簡単に知ることができる。なお、作業者等に判定結果を報知する報知手段としては、表示器18以外のものを用いることも可能であり、例えば、判定結果を音声出力するスピーカ等の音声出力手段を用いることも可能である。
以下では、加速度センサ13の仕様の一例について説明する。まず、加速度センサ13としては、標準(高感度)タイプと、大加速度(低感度)タイプの2種類のセンサを用いることができる。また、バイブレータVから100mm以内の箇所では、コンクリートCの振動の加速度が5Gを超えることがあるため、バイブレータVから50mm離れた位置の測定装置1には大加速度タイプの加速度センサ13を使用し、バイブレータVから110mm,300mm離れた位置の測定装置1には標準タイプの加速度センサ13を使用する。標準タイプの加速度センサ13で測定可能な最大加速度は50m/s2(約5G)であり、大加速度タイプの加速度センサ13で測定可能な最大加速度は500m/s2(約50G)である。また、加速度センサ13の周波数特性について、標準タイプは10Hz〜15kHz、大加速度タイプは10Hz〜10kHzである。例えば、バイブレータVの基本振動数が250Hzである場合、加速度センサ13の周波数特性として、上記の2倍の500Hzは必要である。また、加速度センサ13の周波数特性としては、複雑な加速度の分析を行う場合であっても、1kHz〜数kHzの周波数まで測定できれば十分であると考えられる。
図3及び図4に示されるように、膜部材14は、低剛性の材料で構成されている。ここで、「低剛性」とは、加えられた力に対する変形が大きいことを示している。また、膜部材14は、防水性を有する材料で構成されている。ここで「膜部材14が防水性を有する」とは、膜部材14の外部から内部への水の浸入が防止される状態を示している。膜部材14は、例えば、筐体2の切り欠き2dの全体で加速度センサ13を覆うように塗布されて形成される。また、膜部材14は、透明である。このため、膜部材14の内部を視認可能である。膜部材14は、例えば、シリコンボンドであり、シリコンで構成された部材である。
なお、膜部材14の材料は、シリコンでなくてもよく、例えば、ポリウレタン系材料、ポリアクリレート系材料、アクリル系シーリング材、ブチルゴム系シーリング材等硬化しても弾力を失わない材料であってもよい。また、膜部材14は透明でなくてもよく、貼り替えが容易なテープ状シール材でもよい。
膜部材14の一部は加速度センサ13に接触しており、筐体2を埋め込んだときにコンクリートCと加速度センサ13との間に介在する部分14aの厚さは、コンクリートCと加速度センサ13との間に介在しない部分14bの厚さと比較して薄くなっている。このようにコンクリートCと加速度センサ13との間に介在する部分14aの厚さを薄くすることにより、膜部材14の外に位置するコンクリートCから加速度センサ13に対してより高精度に振動が伝達される。一方、コンクリートCと加速度センサ13との間に介在しない部分14bの厚さを厚くすることにより、筐体2から加速度センサ13への振動を抑制している。このように膜部材14を形成することにより、コンクリートCからの振動のみを高精度に加速度センサ13に伝達することができる。
次に、測定装置1を用いた実験について説明する。図6に示されるように、本実験で使用したコンクリートCは、工場で製造されたレディミクストコンクリートであり、受入検査時のコンクリートCのスランプ値は9.0cm、コンクリートC内の空気量はコンクリートCの4.1%、コンクリートCの単位容積質量は2307kg/m3であった。
また、実験で用いた型枠Mの内寸は、縦1000mm×横1000mm×高さ300mmである。型枠M内におけるコンクリートCの上端面の高さは280mmである。そして、平面視における型枠Mの中央部分にバイブレータVを固定し、バイブレータVから50mmの位置、バイブレータVから110mmの位置、及びバイブレータVから300mmの位置、の3箇所に測定装置1を挿入した。測定装置1の鉛直深さは140mmとした。また、バイブレータVは、平面視で円柱状となっており、バイブレータVの外径は40mmである。更に、バイブレータVの加振周波数は連続的に可変である。
測定装置1の加速度センサ13としては、前述したように、バイブレータVから50mm離れた位置の測定装置1には大加速度タイプの加速度センサ13を使用し、バイブレータVから110mm,300mm離れた位置の測定装置1には標準タイプの加速度センサ13を使用した。以下では、バイブレータVによる加振周波数を170Hzとした場合の実験結果について説明する。
まず、バイブレータVによってコンクリートCを170Hzで加振した場合には、コンクリートCの締固めが進行している様子を目視で確認することができた。測定装置1の加速度センサ13で測定した加速度の波形には時間的変動が見られたので、加振を行っている時間に対応する加速度のデータについて実効値(二乗平均値、RMS)を求め、この実効値を各測定点における加速度の代表値とした。
バイブレータVから各測定装置1までの距離と加速度との関係を図7に示している。図7に示されるように、測定されたコンクリートC中の振動加速度は、バイブレータVからの距離に応じて指数関数的に減少していることが分かる。すなわち、yを加速度、xをバイブレータVからの距離とすると、yとxの関係は、
y=e−ax
で表される。なお、上記式のaは、加速度の減衰率である。
一般に振動の距離減衰を表すとされる指数関数で図7の実験結果を近似した場合の相関係数は0.9以上と高く、本実験では測定装置1によって精度良く加速度を測定できていることが分かる。また、加速度減衰の時間的な変化に着目すると、図7に示されるように、加振から4秒後までの間で、距離に応じた加速度の減衰の傾向が変化していることが分かる。
加速度減衰の強さの時間的な変化を詳細に調べた結果を図8に示している。図8のグラフにおいて、縦軸は、加速度の減衰率を示しており、具体的には前述の式の係数aの値を示している。バイブレータVでコンクリートCを170Hzで加振した場合における加速度の減衰率の値を1秒ごとに求めると、締固めの進行に伴って加速度の減衰率が低下していることが分かり、一定時間(10秒程度)経過すると減衰率の値が概ね一定になっていることが分かる。
以上の実験により、測定装置1でコンクリートC中の加速度を測定したところ、締固め度合の変化に応じて、加速度の減衰率の値が変化することを確認できた。従って、加速度センサ13でコンクリートCの振動加速度を検出し、例えば、データ処理部16が振動加速度から減衰率を算出し、減衰率の値が一定となったときにデータ処理部16が締固め完了を判定することにより、有効な締固め判定を行うことができる。
このように、データ処理部16による締固めの判定方法としては、例えば、データ処理部16が、加速度センサ13によって検出された加速度から減衰率を算出し、減衰率の値が一定になったときに締固めが十分に行われたと判定し、減衰率の値が一定となっていないときには締固めが十分でないと判定する。また、本実施形態に係る締固めの判定方法では、バイブレータVと測定装置1との距離に応じて計測した加速度に基づいて、コンクリートCが十分に締め固められたか否かを判定する。そして、コンクリートCの加速度の減衰率等、加速度センサ13から得られた加速度からデータ処理部16が種々のデータを算出し、これらのデータを締固めの判定指標として用いることができる。
以上、本実施形態の測定装置1では、例えば図2に示されるように、棒状に伸びる中空の筐体2がコンクリートCに埋め込まれ、加速度センサ13がコンクリートCで伝わる振動の加速度を検出する。よって、例えば、コンクリートCの打設現場における狭小な場所であっても、作業者が棒状の筐体2を埋め込むことによって加速度を簡単に検出することができ、あらゆる現場で容易に使用することができる。このように、測定装置1では、棒状の筐体2を埋め込むだけで容易に加速度を検出することができ、コンクリートCの打設現場における任意の場所を簡単に測定することができるので、任意の場所で容易に締固め管理を行うことができる。
また、測定後には、筐体2をコンクリートCから抜き取り、この筐体2を別の箇所に埋め込むことにより、測定装置1をあらゆる箇所で使い回すことができる。更に、測定装置1では、図4に示されるように、加速度センサ13は、筐体2の長手方向に延びる側面2cに沿って配置される低剛性の膜部材14の内側に接触した状態で配置され、筐体2がコンクリートCに埋め込まれたときに膜部材14の外側がコンクリートCに接触する。よって、加速度センサ13を膜部材14によって保護することができる。また、バイブレータVからのコンクリートCの振動は、膜部材14を介して直接加速度センサ13に伝達するので、加速度センサ13が検出する加速度のデータの精度を向上させることができる。
従って、締固め判断の際に必要なデータの精度を高めることができるので、締固め判断の精度を高めることもできる。具体的には、測定装置1では、筐体2をコンクリートCに埋め込むだけで高精度な加速度のデータを取得することができるので、作業者が熟練しているか否かに拘わらず、締固めの判定を高精度に行うことができコンクリートCの仕上がりを高品質にすることができる。
また、加速度センサ13と筐体2との間には、筐体2から加速度センサ13への振動の伝播を抑制する振動絶縁体12が介在している。よって、筐体2から加速度センサ13に伝わる振動の伝播を抑制することができ、加速度センサ13に付与される筐体2からの余計な振動を遮断することができる。具体的には、図9に示されるように、振動絶縁体12から加速度センサ13への振動は絶縁されると共に、筐体2から膜部材14の厚い部分14bを介した振動の伝播も抑制される。従って、加速度センサ13には、膜部材14の薄い部分14aからのコンクリートCの振動のみが高精度に付与されるので、加速度センサ13によって得られる加速度を高精度にすることができる。
また、膜部材14は、防水性を有する材料で構成されているので、膜部材14から加速度センサ13への水の浸入を回避することができる。従って、加速度センサ13の損傷等の発生を抑制することができる。
また、図4に示されるように、筐体2の長手方向の一端2aは尖っている。従って、コンクリートCに対する筐体2の抜き差しを容易に行うことができ、筐体2の抜き差しに伴ってコンクリートCに形成される筐体2の跡が残らないようにすることもできる。また、コンクリートCに対する筐体2の抜き差しを容易に行うことができるので、測定装置1の使い回しを一層容易に行うことができる。
また、筐体2の膜部材14が配置される側面2cは平坦となっている。このように膜部材14が配置される側面2cを平坦とすることによって、膜部材14及び加速度センサ13が配置される側面2cを容易に把握することができる。従って、膜部材14及び加速度センサ13が配置される側面2cを簡単にバイブレータVに向けることができるので、コンクリートC内への測定装置1の埋め込みを容易に行うことができる。
また、図2(b)に示されるように、筐体2を長手方向に直交する面で切断したときの断面形状は、正方形となっている。従って、筐体2は、その長手方向に延びる複数の平面である4つの側面2cによって構成される。よって、筐体2をコンクリートCに対して一層容易に抜き差しすることが可能となる。
また、図5に示されるように、測定装置1は、加速度センサ13が検出した加速度を用いてコンクリートCが十分に締め固められたかを判定するデータ処理部16と、データ処理部16の判定結果を報知する表示器18とを備えている。よって、加速度センサ13から得られた加速度のデータを用いてデータ処理部16が締固めの状態を判定し、この判定の結果が表示器18によって報知される。従って、加速度センサ13によって得られた高精度な加速度のデータに基づいて締固めの判定がなされ、この結果が作業者等に報知されるので、作業者等は高精度な判定結果を知ることができる。よって、熟練しているか否かに拘わらず、作業者等は、コンクリートCの締固め管理を一層高精度に行うことができる。
また、本実施形態における締固め判定方法では、測定装置1を用いて、棒状に伸びる筐体2がコンクリートCに埋め込まれ、加速度センサ13がコンクリートC中で伝わる振動の加速度を検出する。よって、バイブレータVからの測定装置1の距離に応じた高精度な加速度のデータ取得が可能となり、締固めの判定を高精度に行うことができ、コンクリートCの仕上がりを高品質にすることができる。また、この締固め判定方法は、前述した測定装置1を用いて行われるので、前述した効果と同様の効果を得ることができる。
以上、実施形態について説明したが、本発明は前述の実施形態に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能であることは、当業者によって容易に認識される。
例えば、前述の実施形態では、筐体2における一つの側面2cに加速度センサ13及び膜部材14が設けられていた。しかしながら、筐体2における複数の側面2cに加速度センサ13及び膜部材14が設けられていてもよい。この場合、各加速度センサ13が、複数の方向から伝達される振動の加速度を検出することが可能となる。
1…測定装置、2…筐体、2a…一端、2b…テーパ面、2c…側面(面)、10…センサ部、11…台座、11a…底面、11b…凹部、12…振動絶縁体(振動絶縁部材)、13…加速度センサ、14…膜部材、14a,14b…部分、15…アンプ、16…データ処理部、17…データ記録部、18…表示器、C…コンクリート、K…ケーブル、M…型枠、V…バイブレータ。

Claims (8)

  1. 振動体がコンクリートを振動させることによって前記コンクリートを締め固めるときに、前記コンクリートが十分に締め固められたか否かを前記コンクリートに埋め込むことによって測定する測定装置であって、
    棒状に伸びる中空の筐体と、
    前記筐体の長手方向に延びる面に沿って配置される低剛性の膜部材の内側に接触した状態で配置される加速度センサと、を備え、
    前記筐体が前記コンクリートに埋め込まれたときに、前記膜部材の外側が前記コンクリートに接触する、
    測定装置。
  2. 前記加速度センサと前記筐体との間には、前記筐体から前記加速度センサへの振動の伝播を抑制する振動絶縁部材が介在している、
    請求項1に記載の測定装置。
  3. 前記膜部材は、防水性を有する材料で構成されている、
    請求項1又は2に記載の測定装置。
  4. 前記筐体の長手方向の一端が尖っている、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の測定装置。
  5. 前記筐体の前記膜部材が配置される面は平坦となっている、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の測定装置。
  6. 前記筐体を前記長手方向に直交する面で切断したときの断面形状は、多角形となっている、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の測定装置。
  7. 前記加速度センサが検出した加速度を用いて前記コンクリートが十分に締め固められたか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定結果を報知する報知手段と、を備える、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の測定装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の測定装置を用いることによって行われる締固め判定方法であって、
    前記振動体と前記測定装置との距離に応じて計測した加速度に基づいて、前記コンクリートが十分に締め固められたか否かを判定する、
    締固め判定方法。
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