JP2017031644A - 小便器、及び搬送可能トイレ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ボウル部110と、排水口150とを備え、ボウル部は、ボウル部壁面112と、外側壁面114と、上部壁面116とを有する小便器101であって、当該小便器はブロー成型することにより作製されるものであり、ボウル部壁面に形成され、当該小便器の中心軸102に対して左右対称位置の2箇所にて使用者側へ突出した状態で当該小便器の上下方向101aに延在する凸部120と、2つの上記凸部の間に位置し、両凸部を連結する円弧状の凹部130とをさらに備えた。
【選択図】図1
Description
また、小便器は、屋内に据え付けられるものの他、例えば工事現場あるいはイベント会場等へ搬送可能な簡易トイレ内に備わるものもある。
即ち、本発明の第1態様における小便器は、使用者からの尿流を受けるボウル部と、ボウル部の底部に配置された排水口とを備え、上記ボウル部は、使用者に対向し尿流が当たるボウル部壁面と、ボウル部壁面の周囲を取り囲む外側壁面と、ボウル部壁面の上部から使用者側へ延在する上部壁面とを有する小便器であって、
当該小便器は、樹脂材をブロー成型した物であり、
上記ボウル部壁面に設けられる凸部で、当該小便器の中心軸に対して左右対称位置の2箇所にて使用者側へ突出した状態で当該小便器の上下方向に延在する凸部と、
2つの上記凸部の間に位置し、両凸部を連結する円弧状の凹部と、
をさらに備えたことを特徴とする。
以下に説明する実施形態では、例えば工事現場あるいはイベント会場等で使用される、搬送可能トイレに取り付けることができる小便器を例に採るが、本実施形態はこれに限定するものではなく、屋内に据え付けられる公衆用及び家庭用の小便器に対しても適用可能である。この場合、小便器は陶器製であってもよい。また、以下の実施形態では、上述したいわゆる壁掛け式の低リップタイプの小便器を例に採るが、本実施形態は、これに限定するものではなく、ストールタイプ、あるいはいわゆる壁掛け式朝顔型にも適用することができる。
また、当該小便器101は、例えばポリエチレン材を含む熱可塑性の樹脂材を金型内でブロー成型することで、その全体が一体成型され作製されるものである。また小便器101の重さは、一例として約2kgである。
上部壁面116は、ボウル部壁面112の上部から使用者側に向かって延在する壁面である。
尚、図3Aは、図1に示すJ−J部、即ち小便器101の中心軸102に沿った断面を示している。また図1に示すように、左右方向101bにおいて凸部120は中心軸102から離れて位置している。よって図3Aにおいて凸部120を表現している線分は、凸部120の側面を表しておりその断面を示すものではない。
ここで3割未満にて頂部121が位置する場合、換言すると頂部121がM位置に近くなる場合、凸部120は尿の飛び散り防止に寄与する程度が非常に低くなってしまう。また、成型上の問題も生じるとともに、小便器101が水洗タイプの場合には段差140へ流水するためのノズル145(図5B)の取り付けが困難となるという製作上の問題も生じる。
一方、8割を超えて頂部121が位置する場合、換言すると頂部121がN位置に近くなる場合、頂部121に尿が当たる割合が多くなると予想され尿の飛び散りが多くなってしまうことが懸念される。また、小便器101が水洗タイプの場合に流水に影響が生じる可能性がある。
ここで3割未満の距離X1にて2つの凸部120を配置した場合には、2つの凸部120間に位置する凹部130が狭くなってしまうことから、凹部130以外の場所へ尿流が位置する可能性が多くなる。その結果、尿の飛び散りが多くなってしまうと想像される。
一方、6割を超える距離X1にて2つの凸部120を配置した場合には、各凸部120は外側壁面114に近接して位置することになる。よって、凸部120と外側壁面114との隙間が小さくなり、掃除等のメンテナンス上、支障が生じると思われる。
これらの結果、上述の特許文献1の小便器に比べると、たとえ尿が飛び散った場合でも尿の飛び散り距離が物理的に短くなり、小便器101の外部まで尿が飛び散ることを防止することができる。
凸部120及び凹部130を有するボウル部壁面112を構成する面についても、この手法を用いて設計することが可能である。
即ち、上述の3位置に相当する位置として、ここでは上下方向101aにおける、上述のM位置、凸部120の頂部121の位置(ここでは「T」位置と記す)、及び上述のN位置を用いる。これらの各位置における断面を規定するパラメータとして、左右方向101bにおける以下の3地点I,II,IIIでの、小便器101の奥行き方向101cにおける裏面105からの距離w1,w2,w3を用いる。ここで地点Iは小便器101の中心軸102における凹部130の位置であり、地点IIは片側の凸部120の稜線103における位置であり、地点IIIは上記稜線103と外側壁面114との間の谷106の位置である。また、距離w1,w2,w3は、それぞれ、最大値と最小値との間の値を採ることができる。
上述の、M位置、T位置、N位置のそれぞれの位置における、3地点I,II,IIIでの距離w1,w2,w3について図8に示す。
次に、本発明の第2実施形態における搬送可能トイレについて説明する。
上述した小便器101は、図6及び図7に示すように、搬送可能トイレ200のボックス内に取り付けることができる。図7では、小便器101は水洗タイプを示しているが、非水洗タイプでもよい。また、排水口150にはS字形のトラップ管210を接続しているが、ストレート管を接続してもよい。トラップ管210及びストレート管は、床面202の下方に設置されるタンクに接続される。
110…ボウル部、112…ボウル部壁面、114…外側壁面、116…上部壁面、
120…凸部、130…凹部、150…排水口、
200…搬送可能トイレ。
Claims (8)
- 使用者からの尿流を受けるボウル部(110)と、ボウル部の底部に配置された排水口(150)とを備え、上記ボウル部は、使用者に対向し尿流が当たるボウル部壁面(112)と、ボウル部壁面の周囲を取り囲む外側壁面(114)と、ボウル部壁面の上部から使用者側へ延在する上部壁面(116)とを有する小便器(101)であって、
当該小便器は、樹脂材をブロー成型した物であり、
上記ボウル部壁面に設けられる凸部で、当該小便器の中心軸(102)に対して左右対称位置の2箇所にて使用者側へ突出した状態で当該小便器の上下方向(101a)に延在する凸部(120)と、
2つの上記凸部の間に位置し、両凸部を連結する円弧状の凹部(130)と、
をさらに備えたことを特徴とする小便器。 - 上記凸部は、上記上下方向において、上記ボウル部壁面の上端のうち上記中心軸における位置と上記ボウル部壁面の変曲位置との範囲(L1)に存在する、請求項1に記載の小便器。
- 上記凸部における頂部(121)は、上記上下方向において、上記ボウル部壁面の上端のうち上記中心軸における位置から上記範囲(L1)の3割から8割の間に位置する、請求項2に記載の小便器。
- 上記凸部は、当該小便器の奥行き寸法(W)に対して2割から3割の高さを有する、請求項1から3のいずれかに記載の小便器。
- 当該小便器の左右方向(101b)において、2つの上記凸部間の距離X1は、当該小便器の全幅Xに対して3割と6割との間の値である、請求項1から4のいずれかに記載の小便器。
- 当該小便器は水洗タイプであり、
上記ボウル部壁面の上部に設けられ、ボウル部壁面を流れる水洗水の水流を調整する突起であり、当該小便器の中心を頂点として両側の上記外側壁面の方へ傾斜して延在する山形の水流調整突起(140)をさらに備えた、請求項1から5のいずれかに記載の小便器。 - 使用者からの尿流を受けるボウル部(110)と、ボウル部の底部に配置された排水口(150)とを備え、上記ボウル部は、使用者に対向し尿流が当たるボウル部壁面(112)と、ボウル部壁面の周囲を取り囲む外側壁面(114)と、ボウル部壁面の上部から使用者側へ延在する上部壁面(116)とを有する小便器(101)であって、
当該小便器は、樹脂材をブロー成型した物であり、
上記ボウル部壁面に設けられる凸部で、当該小便器の中心軸(102)に対して左右対称位置の2箇所にて使用者側へ突出した状態で当該小便器の上下方向(101a)に延在する凸部(120)と、
2つの上記凸部の間に位置し、両凸部を連結する円弧状の凹部(130)と、を備え、
上記凸部及び上記凹部を有する上記ボウル部壁面を構成する曲面は、上記上下方向において、上記ボウル部壁面の上端のうち上記中心軸における位置(M)、上記ボウル部壁面の変曲位置(N)、及び上記凸部の頂部の位置(T)の3位置における各断面をつないで形成される曲面である、
ことを特徴とする小便器。 - 請求項1から7のいずれかに記載の小便器を備えた搬送可能トイレ。
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