JP2017028057A - 電子回路装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】抵抗体で発生した熱を十分に放熱させ、かつ高周波ノイズを低減することが可能な電子回路装置を提供する。
【解決手段】電子回路装置(1)は、第1回路パターン(31)と第2回路パターン(32)とを有する基板(10)と、第1回路パターン(31)と接続される第1電気接続部(51)と第1対向面(52A)を含む第1対向部(52)とを有する第1ヒートシンク(41)と、第2回路パターン(32)と接続される第2電気接続部(61)と第2対向面(62A)を含む第2対向部(62)とを有する第2ヒートシンク(42)と、前記第1ヒートシンク(41)又は前記第2ヒートシンク(42)の少なくとも一方に熱的に接続され、通電により発熱すると共に高周波ノイズを発生する抵抗体(20)と、前記第1ヒートシンク(41)と前記第2ヒートシンク(42)とを電気的に絶縁する絶縁体(90)と、を備える。
【選択図】図3
【解決手段】電子回路装置(1)は、第1回路パターン(31)と第2回路パターン(32)とを有する基板(10)と、第1回路パターン(31)と接続される第1電気接続部(51)と第1対向面(52A)を含む第1対向部(52)とを有する第1ヒートシンク(41)と、第2回路パターン(32)と接続される第2電気接続部(61)と第2対向面(62A)を含む第2対向部(62)とを有する第2ヒートシンク(42)と、前記第1ヒートシンク(41)又は前記第2ヒートシンク(42)の少なくとも一方に熱的に接続され、通電により発熱すると共に高周波ノイズを発生する抵抗体(20)と、前記第1ヒートシンク(41)と前記第2ヒートシンク(42)とを電気的に絶縁する絶縁体(90)と、を備える。
【選択図】図3
Description
本発明は、電子回路装置に関する。
従来、回路内における電流値を検出するためのシャント抵抗が基板上に実装された電子回路装置が知られている(特許文献1)。この電子回路装置では、基板上に形成された回路パターンにシャント抵抗の両端子が接続され、当該回路パターンから引き出された電流検出パターンが電流検出回路に接続されている。この電流検出回路において、シャント抵抗の電圧値と抵抗値とに基づいて当該シャント抵抗を流れる電流値が検出される。
下記特許文献1には、この種の電子回路装置を備えた電力変換装置が開示されている。この電力変換装置は空気調和装置の圧縮機用モータの駆動に用いられ、シャント抵抗及び電流検出回路によりモータに流れる電流値を検出する。
上記特許文献1では、シャント抵抗の端子間に通電されることにより発熱が生じるため、これを効率的に放熱させるための構造が必要となる。またシャント抵抗は、端子間に通電されることにより高周波ノイズを発生するため、これにより電流検出回路による電流値の検出精度が悪化するという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、抵抗体で発生した熱を十分に放熱させ、かつ高周波ノイズを低減することが可能な電子回路装置を提供することである。
本発明の一局面に係る電子回路装置(1,1A,1B,1C)は、第1回路パターン(31)と、前記第1回路パターン(31)と電気的に絶縁された第2回路パターン(32)と、を有する基板(10)と、前記第1回路パターン(31)と電気的に接続される第1電気接続部(51)と、前記第1電気接続部(51)に繋がれ、かつ前記基板(10)から離れる方向に延びる第1対向面(52A)を含む第1対向部(52)と、を有し、導電性の金属部材からなる第1ヒートシンク(41)と、前記第2回路パターン(32)と電気的に接続される第2電気接続部(61)と、前記第2電気接続部(61)に繋がれ、かつ前記基板(10)から離れる方向に延びるとともに前記第1対向面(52A)と間隔(D)を空けて対向する第2対向面(62A)を含む第2対向部(62)と、を有し、導電性の金属部材からなる第2ヒートシンク(42)と、前記第1ヒートシンク(41)又は前記第2ヒートシンク(42)の少なくとも一方に熱的に接続され、前記第1回路パターン(31)に接続される第1端子(21)及び前記第2回路パターン(32)に接続される第2端子(22)を有し、前記基板(10)に面実装され、前記第1及び第2端子(21,22)間に通電されることにより発熱すると共に高周波ノイズを発生する抵抗体(20)と、前記第1対向面(52A)と前記第2対向面(62A)とにより挟まれ、前記第1ヒートシンク(41)と前記第2ヒートシンク(42)とを電気的に絶縁する絶縁体(90)と、を備えている。
上記電子回路装置(1,1A,1B,1C)では、抵抗体(20)への通電により発熱が生じたときに、抵抗体(20)並びに第1及び第2回路パターン(31,32)から第1及び第2ヒートシンク(41,42)へ伝熱させることにより、効率的に放熱させることができる。また上記電子回路装置(1,1A,1B,1C)では、第1ヒートシンク(41)と第2ヒートシンク(42)とを電気的に絶縁した状態で第1対向面(52A)と第2対向面(62A)との間に絶縁体(90)を挟むことにより、第1及び第2回路パターン(31,32)間においてコンデンサを含む模擬的なフィルタ回路が形成されている。これにより、抵抗体(20)への通電時に生じる高周波ノイズを効果的にフィルタリングすることができる。
上記電子回路装置(1,1B,1C)は、前記第1及び第2電気接続部(51,61)の少なくとも一方から突設されたリード部(41A,42A)をさらに備えていてもよい。前記第1及び第2ヒートシンク(41,42)の少なくとも一方は、前記リード部(41A,42A)が前記基板(10)の厚み方向に挿入されることにより前記基板(10)に固定されていてもよい。
上記構成によれば、リード部(41A,42A)を介してヒートシンク(41,42)を基板(10)に対して強固に固定することができる。
上記電子回路装置(1B)において、前記第1及び第2電気接続部(51,61)の少なくとも一方は、前記リード部(41A,42A)を介して前記基板(10)に形成された回路パターン(31,32)と電気的に接続されていてもよい。
上記構成によれば、第1及び第2電気接続部(51,61)を回路パターン(31,32)に直接接触させて電気的に接触させる場合に比べて、リード部(41A,42A)を介して回路パターン(31,32)との電気的な接触を確保することにより、ヒートシンク(41,42)の構造の自由度がより大きくなる。
上記電子回路装置(1A)において、前記第1及び第2電気接続部(51,61)の少なくとも一方は、前記基板(10)に形成された回路パターン(31,32)の表面に沿って延びる延在部(58,68)を有していてもよい。前記第1及び第2ヒートシンク(41,42)の少なくとも一方は、前記延在部(58,68)が前記回路パターン(31,32)に面実装されることにより前記基板(10)に固定されていてもよい。
上記構成によれば、ヒートシンク(41,42)と回路パターン(31,32)との接触面積が大きくなるため、通電時に抵抗体(20)から回路パターン(31,32)へ伝熱した熱をヒートシンク(41,42)側へ効率的に放熱させることができる。その結果、回路パターン(31,32)における温度上昇を効果的に抑制することができる。
上記電子回路装置(1,1A,1B,1C)は、伝熱性を有する接着部材(70)をさらに備えていてもよい。前記抵抗体(20)は、前記接着部材(70)を介して前記第1及び第2ヒートシンク(41,42)の少なくとも一方と熱的に接続されていてもよい。
上記構成によれば、通電時に抵抗体(20)において発生した熱を、接着部材(70)を介してヒートシンク(41,42)側へ効率的に放熱させることができる。
上記電子回路装置(1,1A,1B,1C)において、前記抵抗体(20)は、前記第1回路パターン(31)と前記第2回路パターン(32)との間を流れる電流を検出するためのシャント抵抗(20)であってもよい。
上記構成によれば、シャント抵抗(20)への通電により発生する高周波ノイズを、第1及び第2ヒートシンク(41,42)と絶縁体(90)とにより構成されるコンデンサを含む模擬的なフィルタ回路により効果的にフィルタリングすることができる。その結果、シャント抵抗(20)を用いた電流値の検出精度の悪化を防ぐことができる。
上記電子回路装置(1,1A,1B)において、前記第1及び第2ヒートシンク(41,42)は、前記抵抗体(20)を中心として対称な形状を有していてもよい。
上記構成によれば、通電時において抵抗体(20)から第1及び第2ヒートシンク(41,42)のそれぞれに対して均一に放熱させることができる。
上記電子回路装置(1,1A,1B,1C)において、前記第1及び第2対向面(52A,62A)は、互いに平行な平面であってもよい。
上記構成によれば、第1及び第2対向面(52A,62A)間の距離を正確に設定することが可能となり、高周波ノイズ除去のためのコンデンサを容易に構成することができる。
本発明によれば、抵抗体で発生した熱を十分に放熱させ、かつ高周波ノイズを低減することが可能な電子回路装置を提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態につき詳細に説明する。
(実施形態1)
[電力変換装置の構成]
まず、本発明の実施形態1に係る電子回路装置1を備えた電力変換装置2の構成について、図1を参照して説明する。図1は、電力変換装置2の回路図である。
[電力変換装置の構成]
まず、本発明の実施形態1に係る電子回路装置1を備えた電力変換装置2の構成について、図1を参照して説明する。図1は、電力変換装置2の回路図である。
電力変換装置2は、商用交流電源(図示しない)からの入力交流電圧を所定の周波数を有する出力交流電圧に変換してモータMに供給する装置である。モータMは、埋込磁石同期モータであり、空気調和機の圧縮機の駆動に用いられる。電力変換装置2は、コンバータ3と、インバータ4と、電子回路装置1と、電流検出回路5と、を有している。
コンバータ3は、整流回路であり、交流電源(図示しない)からの入力交流電圧を直流電圧に変換する。コンバータ3は、第1配線W1及び第2配線W2によりインバータ4と電気的に接続されている。
インバータ4は、直流電圧を出力交流電圧に変換してモータMに供給する。インバータ4は、複数(6つ)のスイッチング素子S1〜S6と、当該スイッチング素子S1〜S6の各々に対して逆並列に接続された複数(6つ)の還流ダイオードD1〜D6と、を有している。スイッチング素子S1〜S6は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)などのパワー半導体素子である。第1スイッチング素子S1と第4スイッチング素子S4とが接続される第1接続点P1、第2スイッチング素子S2と第5スイッチング素子S5とが接続される第2接続点P2、及び第3スイッチング素子S3と第6スイッチング素子S6とが接続される第3接続点P3は、モータMの各相(u相、v相、w相)のコイルにそれぞれ接続されている。
電子回路装置1は、モータMに流れる電流を検出するためのシャント抵抗20(抵抗体)を有し、第1配線W1に設けられている。シャント抵抗20は、インバータ4側の第1配線W1に接続される第1端子21と、コンバータ3側の第1配線W1に接続される第2端子22と、を有している。
電流検出回路5は、シャント抵抗20の両端子側に位置する第1配線W1よりそれぞれ引き出された検出パターン23,24に接続されている。電流検出回路5は、シャント抵抗20の端子電圧値と抵抗値とに基づいて当該シャント抵抗20に流れる電流を検出する。電流検出回路5は、シャント抵抗20の電圧波形におけるノイズであるオーバーシュートやリンギングなどを除去するためのフィルタ回路(図示しない)や、シャント抵抗20の電圧値を増幅するための増幅回路(図示しない)などを有している。
[電子回路装置の構成]
次に、上記電子回路装置1の詳細な構成について、図2及び図3を主に参照して説明する。図2は、電子回路装置1の全体構造を示した斜視図である。図3は、図2中の線分III−IIIに沿った電子回路装置1の断面構造を示している。電子回路装置1は、基板10と、第1回路パターン31と、第2回路パターン32と、第1裏面パターン33と、第2裏面パターン34と、第1検出パターン24と、第2検出パターン23と、第1端子21及び第2端子22を有するシャント抵抗20と、第1ヒートシンク41と、第2ヒートシンク42と、第1リード部41Aと、第2リード部42Aと、絶縁体90と、を有している。
次に、上記電子回路装置1の詳細な構成について、図2及び図3を主に参照して説明する。図2は、電子回路装置1の全体構造を示した斜視図である。図3は、図2中の線分III−IIIに沿った電子回路装置1の断面構造を示している。電子回路装置1は、基板10と、第1回路パターン31と、第2回路パターン32と、第1裏面パターン33と、第2裏面パターン34と、第1検出パターン24と、第2検出パターン23と、第1端子21及び第2端子22を有するシャント抵抗20と、第1ヒートシンク41と、第2ヒートシンク42と、第1リード部41Aと、第2リード部42Aと、絶縁体90と、を有している。
基板10は、CEM3やFR4などの絶縁基板である。基板10は、一方の主面である第1面10Aと、他方の主面である第2面10Bと、を含む。基板10は、第1面10Aの平面視において第1方向D1に長手方向を有する長方形状からなる。
第1回路パターン31は、シャント抵抗20に電流を流すための回路パターンであり、第1面10Aに形成されている。第1回路パターン31は、シャント抵抗20の第1端子21と電気的に接続されており、図1の回路図においてシャント抵抗20の第1端子21とインバータ4との間に位置する第1配線W1の一部を構成している。第1回路パターン31は、銅、アルミニウム又はこれらの合金などの導電性材料からなる。第1回路パターン31は、第1面10Aの平面視において第1方向D1に長手方向を有する長方形状からなり、かつ第1面10Aにおいて第1方向D1に垂直な第2方向D2における中央部よりも一方の端面側に形成されている。
第2回路パターン32は、シャント抵抗20から電流が流れる回路パターンであり、第1面10Aに形成されている。第2回路パターン32は、シャント抵抗20の第2端子22と電気的に接続されており、図1の回路図においてシャント抵抗20の第2端子22とコンバータ3との間に位置する第1配線W1の一部を構成している。第2回路パターン32は、第1回路パターン31と同様の導電性材料からなり、かつ第1回路パターン31と略同じ大きさの長方形状を有する。第2回路パターン32の第2方向D2における幅W2は、第1回路パターン31の幅W1と略同じである。第2回路パターン32は、第1回路パターン31に対して第2方向D2における位置が略同じであり、かつ第1回路パターン31との間に隙間Sを空けた状態で第1面10Aに形成されている。つまり、第2回路パターン32は、隙間Sにより第1回路パターン31と電気的に絶縁され、第1方向D1において第1回路パターン31と並んで形成されている。
第1及び第2裏面パターン33,34は、第1及び第2回路パターン31,32と同様に伝熱性の高い導電性材料からなる。第1裏面パターン33は、第1回路パターン31と同様に通電するためのパターンであり、第2面10Bにおいて基板10を挟んで第1回路パターン31と対向するように形成されている。第2裏面パターン34は、第2回路パターン32と同様に通電するためのパターンであり、第2面10Bにおいて基板10を挟んで第2回路パターン32と対向するように形成されている。第1裏面パターン33は基板10を貫通する第1リード41Aを介して第1回路パターン31と電気的に接続され、第2裏面パターン34は基板10を貫通する第2リード42Aを介して第2回路パターン32と電気的に接続されている。
第1及び第2検出パターン24,23は、シャント抵抗20の電圧を検出するためのものであり、第1面10Aにおいて第1及び第2回路パターン31,32の間に形成されている。第1及び第2検出パターン24,23は、間隔を保持しつつ第2方向D2に略平行なライン状に延出され、その延出端に電流検出回路5(図1)が配置されている。
シャント抵抗20は、モータMに流れる電流を検出するためのものであり、第1面10Aにおいて基板10に面実装されている。シャント抵抗20は、略直方体形状の抵抗本体25と、当該抵抗本体25の下面に設けられた第1及び第2端子21,22とからなる。第1端子21は半田付けなどにより第1回路パターン31に接続され、第2端子22は同様に半田付けなどにより第2回路パターン32に接続されている。シャント抵抗20は、基板10の第1面10Aと第1及び第2ヒートシンク41,42の内面とにより囲まれた空間内に収容されている。
シャント抵抗20は、第1及び第2端子21,22間に通電されることによりジュール熱によって発熱し(1W程度)、また高周波ノイズを発生する。より詳細には、シャント抵抗20を流れる電流に時間変化が生じると、当該電流の周りに形成される磁界に時間変化が生じ、その結果シャント抵抗20の周囲に存在する導体(第1及び第2検出パターン24,23)においてノイズ電流が誘起される。また、シャント抵抗20を流れる電流はオーバーシュートやリンギングを含んでおり、これについても電流検出時のノイズとなる。
第1ヒートシンク41は、通電時にシャント抵抗20で発生した熱及びシャント抵抗20から第1回路パターン31に伝熱された熱を放熱させるためのものである。第1ヒートシンク41は、銅などの伝熱性の高い導電性の金属部材からなる放熱板であり、第1及び第2屈曲部54,55において略直角に屈曲させた形状を有する。
第1ヒートシンク41の高さH1は15mm程度であり、幅W3は7〜8mm程度であり、厚みT1は0.5mm程度である。第1ヒートシンク41は、第1回路パターン31と電気的に接続される第1電気接続部51と、第1屈曲部54において第1電気接続部51に繋がれた第1対向部52と、を有する。第1屈曲部54は、第1対向部52の下端部に設けられている。第1ヒートシンク41は、他の電子素子や電子回路装置を収容する筐体、放熱器などとの干渉を防ぐためにサイズが制限されている。具体的には、第1ヒートシンク41の高さH1は、コンバータ3の出力を平滑化して直流電圧を生成し、インバータ4に隣接して配置される電解コンデンサの高さよりも低く設定されている。
第1電気接続部51は、第1面10Aの上方に間隔をおいて当該第1面10Aと略平行に延びる第1平行部51Aと、第2屈曲部55において第1平行部51Aに繋がれ、かつ第1面10Aに接近する方向に延びる第1垂直部51Bと、を有する。第2屈曲部55は、第1平行部51Aの一方の端部(第1屈曲部54と反対側の端部)に設けられている。第1電気接続部51は、第1平行部51Aと第1垂直部51Bとの接続部においてL字状に屈曲した形状を有する。
第1平行部51Aの下面には、シャント抵抗20の上面との熱接続を確保するための部分である第1熱接続部56が設けられている。第1平行部51Aは、第1熱接続部56においてシャント抵抗20に固定されるとともに、当該シャント抵抗20と熱的に接続されている。第1垂直部51Bの第1端面51C(第1平行部51Aとの接続部と反対側の端面)は、半田付けなどにより第1回路パターン31に接続されている。これにより、第1電気接続部51は、第1回路パターン31と電気的に接続されている。
第1対向部52は、長方形状を有する平板からなる。第1対向部52は、第2ヒートシンク42側に向いた平面である第1対向面52Aを有する。第1対向面52Aは、長方形状の平面であり、基板10から離れる方向(第1面10Aに垂直な方向)に延びている。
第2ヒートシンク42は、通電時にシャント抵抗20で発生した熱及びシャント抵抗20から第2回路パターン32に伝熱された熱を放熱させるためのものである。第2ヒートシンク42は、第1ヒートシンク41と同様に、銅などの伝熱性の高い導電性の金属部材からなる放熱板であり、第3及び第4屈曲部64,65において略直角に屈曲した形状を有する。第2ヒートシンク42は、第2回路パターン32と電気的に接続される第2電気接続部61と、第3屈曲部64において第2電気接続部61に繋がれた第2対向部62と、を有する。第3屈曲部64は、第2対向部62の下端部に設けられている。
第2電気接続部61は、第1平行部51Aと略同じ高さ位置で第1面10Aと略平行に延びる第2平行部61Aと、第4屈曲部65において第2平行部61Aに繋がれ、かつ第1面10Aに接近する方向に延びる第2垂直部61Bと、を有する。第4屈曲部65は、第2平行部61Aの一方の端部(第3屈曲部64と反対側の端部)に設けられている。第2電気接続部61は、第2平行部61Aと第2垂直部61Bとの接続部においてL字状に屈曲した形状を有する。図3に示すように、第1及び第2平行部51A,61Aの下面と、第1及び第2垂直部51B,61Bの側面と、基板10の第1面10Aとによって、シャント抵抗20が収容される空間が形成されている。つまり、第1及び第2ヒートシンク41,42は、L字形状を有する第1及び第2電気接続部51,61により、基板10の第1面10Aに実装されたシャント抵抗20を収容している。
第2平行部61Aの下面には、第1熱接続部56と隣接し、シャント抵抗20の上面との熱接続を確保するための部分である第2熱接続部66が設けられている。第2平行部61Aは、第2熱接続部66においてシャント抵抗20に固定されるとともに、当該シャント抵抗20と熱的に接続されている。第2垂直部61Bの第2端面61C(第2平行部61Aとの接続部と反対側の端面)は、半田付けなどにより第2回路パターン32に接続されている。これにより、第2電気接続部61は、第2回路パターン32と電気的に接続されている。
第2対向部62は、第1対向部52と略同じ大きさの長方形状を有する平板からなる。第2対向部62は、第1ヒートシンク41側に向いた平面である第2対向面62Aを有する。第2対向面62Aは、第1対向面52Aと略同じ面積の長方形状の平面であり、基板10から離れる方向(第1面10Aに垂直な方向)に延びている。第2対向面62Aは、第1対向面52Aに対して平行な平面であり、かつ第1対向面52Aに対して間隔Dを空けて対向している。間隔Dは、第1面10Aに垂直な方向において略一定値となるように設定されている(数μm程度)。
第2ヒートシンク42は、シャント抵抗20及び絶縁体90を中心として第1ヒートシンク41と対称な形状を有する(図3)。即ち、第2ヒートシンク42の形状及び各寸法(高さH2、幅W4、厚みT2など)は第1ヒートシンク41と略同じであり、かつ第1及び第2熱接続部56,66の水平方向の長さが略同じである。また、シャント抵抗20と第1ヒートシンク41との間に形成される第1空間V1の体積は、シャント抵抗20と第2ヒートシンク42との間に形成される第2空間V2の体積と略同じである。
絶縁体90は、セラミックスなどの高誘電率の材料(比誘電率が20000程度)からなる。絶縁体90は、第1対向面52Aと第2対向面62Aとに挟まれることにより(図3)、第1対向部52と第2対向部62とを互いに電気的に絶縁している。絶縁体90は、第1対向面52Aと第2対向面62Aとの間隔Dの全体に亘って配置されている。これにより、電子回路装置1では、第1対向部52及び第2対向部62を電極としたコンデンサ91(図4)が構成されている。つまり、絶縁体90は、第1ヒートシンク41と第2ヒートシンク42を絶縁し、第1回路パターン31と第2回路パターン32とが電気的に短絡しないようにするだけでなく、第1ヒートシンク41と第2ヒートシンク42との間にコンデンサ91を形成する機能を果たしている。このコンデンサ91の静電容量C(F)は、第1及び第2対向面52A,62Aの面積をS(m2)、間隔Dの大きさをd(m)、絶縁体90の誘電率をεとしたときに、C=εS/d、と表される。
図4は、上記コンデンサ91を含む模擬的なフィルタ回路の構成を示している。電子回路装置1では、シャント抵抗20に対してコンデンサ91が並列に接続されたRC回路が構成されている。このRC回路により、シャント抵抗20への通電時に生じる高周波ノイズをカットすることができる。コンデンサ91の静電容量C(F)は、所望のカットオフ周波数に合わせて適宜設定することができる。
上記電子回路装置1は、伝熱性及び電気的な絶縁性を有する接着部材70をさらに有する。接着部材70は、シャント抵抗20の上面20A全体に塗布されており、かつ第1及び第2平行部51A,61Aの下面に設けられた第1及び第2熱接続部56,66に接触している。これにより、シャント抵抗20は、接着部材70により第1及び第2ヒートシンク41,42の各々に固定され、かつ接着部材70を介して第1及び第2ヒートシンク41,42の両方に対して熱的に接続されている。これにより、通電時にシャント抵抗20において生じた熱を、接着部材70を介して第1及び第2ヒートシンク41,42側へ放熱させることができる。
第1及び第2ヒートシンク41,42は、棒状端子である第1及び第2リード部41A,42Aをさらに有する。第1リード部41Aは、第1垂直部51Bが延びる方向に沿って第1端面51Cから突設されており、第2リード部42Aは第2垂直部61Bが延びる方向に沿って第2端面61Cから突設されている。第1及び第2リード部41A,42Aは、略同じ長さを有し、基板10の厚みよりも長くなっている。第1ヒートシンク41は第1リード部41Aが基板10を貫通するまで厚み方向に挿入されることにより基板10に固定され、第2ヒートシンク42は第2リード部42Aが基板10を貫通するまで厚み方向に挿入されることにより基板10に固定されている。
[電子回路装置の組み立て]
次に、上記電子回路装置1の組み立て手順について、図2,図3及び図5を参照して説明する。
次に、上記電子回路装置1の組み立て手順について、図2,図3及び図5を参照して説明する。
まず、第1及び第2回路パターン31,32が第1面10A上に形成された基板10が準備される。次に、第1及び第2回路パターン31,32の各々に両端子21,22が接続されるようにシャント抵抗20が第1面10A上に実装される(図5)。
次に、第1及び第2ヒートシンク41,42が各々準備される。そして、第1及び第2対向面52A,62Aの間に絶縁体90が挟み込まれ、第1及び第2ヒートシンク41,42が互いに固定された組立体が作製される。
次に、シャント抵抗20の上面20A全体に接着部材70が塗布される。その後、第1リード部41Aが基板10の厚み方向に挿入されると共に第1端面51Cが第1回路パターン31に半田付けされ、第2リード部42Aが基板10の厚み方向に挿入されると共に第2端面61Cが第2回路パターン32に半田付けされる。この際、接着部材70に対して第1及び第2平行部51A,61Aの第1及び第2熱接続部56,66が接触するように第1及び第2ヒートシンク41,42がシャント抵抗20に押し付けられ、第1及び第2ヒートシンク41,42がシャント抵抗20に対して固定される。以上のような手順により、上記電子回路装置1が組み立てられる。
[作用効果]
次に、上記電子回路装置1による作用効果について説明する。
次に、上記電子回路装置1による作用効果について説明する。
上記電子回路装置1では、シャント抵抗20への通電により発熱が生じたときに、シャント抵抗20並びに第1及び第2回路パターン31,32から第1及び第2ヒートシンク41,42へ伝熱させることにより、効率的に放熱させることができる。また上記電子回路装置1では、第1ヒートシンク41と第2ヒートシンク42とを電気的に絶縁した状態で第1対向面52Aと第2対向面62Aとの間に絶縁体90を挟むことにより、第1及び第2回路パターン31,32間においてコンデンサ91を含む模擬的なフィルタ回路が形成されている。これにより、シャント抵抗20への通電時に生じる高周波ノイズを効果的にフィルタリングすることができる。その結果、電流検出回路5におけるフィルタ回路を簡素化すると共に、シャント抵抗20を用いた電流値の検出精度の悪化を防ぐことができる。
上記電子回路装置1は、第1及び第2電気接続部51,61から突設されたリード部41A,42Aを有する。第1及び第2ヒートシンク41,42は、リード部41A,42Aが基板10の厚み方向に挿入されることにより基板10に固定されている。これにより、リード部41A,42Aを介して第1及び第2ヒートシンク41,42を基板10に対して強固に固定することができる。
上記電子回路装置1は、伝熱性を有する接着部材70を有する。シャント抵抗20は、接着部材70を介して第1及び第2ヒートシンク41,42と熱的に接続されている。これにより、通電時にシャント抵抗20において発生した熱を、接着部材70を介して第1及び第2ヒートシンク41,42側へ効率的に放熱させることができる。
上記電子回路装置1において、第1及び第2ヒートシンク41,42は、シャント抵抗20を中心として対称な形状を有する。これにより、通電時においてシャント抵抗20から第1及び第2ヒートシンク41,42のそれぞれに対して均一に放熱させることができる。
上記電子回路装置1において、第1及び第2対向面52A,62Aは、互いに平行な平面である。これにより、第1及び第2対向面52A,62Aの間隔Dを正確に設定することが可能となり、コンデンサ91を容易に構成することができる。
[変形例]
次に、上記実施形態1に係る電子回路装置1の変形例について説明する。
次に、上記実施形態1に係る電子回路装置1の変形例について説明する。
上記電子回路装置1において、第2電気接続部61の第2端面61Cにおいて第2リード部42Aが省略され、第1ヒートシンク41のみが第1リード部41Aを介して基板10に固定されてもよい。また第1電気接続部51の第1端面51Cにおいて第1リード部41Aが省略され、第2ヒートシンク42のみが第2リード部42Aを介して基板10に固定されてもよい。
上記電子回路装置1において、放熱性を一層向上させるために、第1及び第2ヒートシンク41,42の少なくともいずれか一方(両方又は一方)に放熱フィンがさらに設けられてもよい。
上記電子回路装置1において、接着部材70が省略され、第1及び第2熱接続部56,66をシャント抵抗20の上面20Aに密接させるようにしてもよい。
上記電子回路装置1において、シャント抵抗20以外の抵抗体であって、端子間の通電により発熱すると共に高周波ノイズを発生するものが用いられてもよい。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2に係る電子回路装置1Aの構成について、図6を参照して説明する。実施形態2に係る電子回路装置1Aは、基本的には上記実施形態1の場合と同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態2に係る電子回路装置1Aは、第1及び第2ヒートシンク41,42が第1及び第2回路パターン31,32に面実装される点において上記実施形態1と異なっている。
次に、本発明の実施形態2に係る電子回路装置1Aの構成について、図6を参照して説明する。実施形態2に係る電子回路装置1Aは、基本的には上記実施形態1の場合と同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態2に係る電子回路装置1Aは、第1及び第2ヒートシンク41,42が第1及び第2回路パターン31,32に面実装される点において上記実施形態1と異なっている。
実施形態2において、第1ヒートシンク41は、銅などの伝熱性の高い金属部材からなる放熱板であり、第1,第2,第5屈曲部54,55,57において略直角に屈曲した形状を有する。第1ヒートシンク41は、第1電気接続部51と、第1電気接続部51に繋がれた第1対向部52と、を有する。
第1電気接続部51は、第1平行部51A及び第1垂直部51Bに加え、第1回路パターン31の表面に沿って延びる第1延在部58をさらに有する。第1延在部58は、第1垂直部51Bの下端部に設けられた第5屈曲部57において第1垂直部51Bに繋がれている。第1延在部58は、第1回路パターン31に対して面接触し、半田付けなどにより第1回路パターン31に固定されている。即ち、第1ヒートシンク41は、第1リード部41A(図3)によらず、第1延在部58が第1回路パターン31に面実装されることにより基板10に固定されている。
第2ヒートシンク42は、第1ヒートシンク41と同様に、第3,第4,第6屈曲部64,65,67において略直角に屈曲した形状の放熱板からなる。第2ヒートシンク42は、第2電気接続部61と、第2電気接続部61に繋がれた第2対向部62と、を有する。
第2電気接続部61は、第2平行部61A及び第2垂直部61Bに加え、第2回路パターン32の表面に沿って延びる第2延在部68をさらに有する。第2延在部68は、第2垂直部61Bの下端部に設けられた第6屈曲部67において第2垂直部61Bに繋がれている。第2延在部68は、第1延在部58と略同じ長さを有し、第2回路パターン32に対して面接触すると共に、半田付けなどにより第2回路パターン32に固定されている。即ち、第2ヒートシンク42は、第2リード部42A(図3)によらず、第2延在部68が第2回路パターン32に面実装されることにより基板10に固定されている。
実施形態2では、上記実施形態1に比べて第1及び第2ヒートシンク41,42と第1及び第2回路パターン31,32との接触面積が大きくなる。そのため、通電時にシャント抵抗20から第1及び第2回路パターン31,32へ伝熱した熱を第1及び第2ヒートシンク41,42側へ効率的に放熱させることができる。その結果、第1及び第2回路パターン31,32における温度上昇を効果的に抑制することができる。
実施形態2において、第2延在部68が省略され、かつ第1延在部58を第1回路パターン31に面実装することにより第1ヒートシンク41が基板10に固定されてもよい。また第1延在部58が省略され、かつ第2延在部68を第2回路パターン32に面実装することにより第2ヒートシンク42が基板10に固定されてもよい。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3に係る電子回路装置1Bの構成について、図7を参照して説明する。実施形態3に係る電子回路装置1Bは、基本的には上記実施形態1の場合と同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態3に係る電子回路装置1Bは、第1及び第2ヒートシンク41,42が第1及び第2リード部41A,42Aを介して第1及び第2回路パターン31,32と電気的に接続されている点で上記実施形態1と異なっている。
次に、本発明の実施形態3に係る電子回路装置1Bの構成について、図7を参照して説明する。実施形態3に係る電子回路装置1Bは、基本的には上記実施形態1の場合と同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態3に係る電子回路装置1Bは、第1及び第2ヒートシンク41,42が第1及び第2リード部41A,42Aを介して第1及び第2回路パターン31,32と電気的に接続されている点で上記実施形態1と異なっている。
実施形態3において、第1ヒートシンク41は、第1面10Aと略平行な第1電気接続部51と、第1面10Aに垂直な方向に延びる第1対向部52とからなる。第1対向部52の下端部には第1屈曲部54が設けられ、第1ヒートシンク41は当該第1屈曲部54において略直角に屈曲したL字状の放熱板からなる。即ち、実施形態3では、第1垂直部51B(図3)の構成が省略されている。
第1電気接続部51の一端部(第1屈曲部54と反対側の端部)の下面からは、基板10に接近する方向(第1面10Aに垂直な方向)に延びる導電性の棒状端子である第1リード部41Aが突設されている。第1ヒートシンク41は、第1リード部41Aが基板10を貫通するまで厚み方向に挿入されることにより基板10に固定されている。第1電気接続部51は、第1回路パターン31と直接接触せず、第1リード部41Aを介して第1回路パターン31と電気的に接続されている。
第2ヒートシンク42は、第1面10Aと略平行な第2電気接続部61と、第1面10Aに垂直な方向に延びる第2対向部62とからなる。第2対向部62の下端部には第3屈曲部64が設けられ、第2ヒートシンク42は当該第3屈曲部64において略直角に屈曲したL字状の放熱板からなる。即ち、実施形態3では、第2垂直部61B(図3)の構成が省略されている。
第2電気接続部61の一端部(第3屈曲部64と反対側の端部)の下面からは、基板10に接近する方向(第1面10Aに垂直な方向)に延びる導電性の棒状端子である第2リード部42Aが突設されている。第2リード部42Aは、第1リード部41Aと略同じ長さを有する。第2ヒートシンク42は、第2リード部42Aが基板10を貫通するまで厚み方向に挿入されることにより基板10に固定されている。第2電気接続部61は、第2回路パターン32と直接接触せず、第2リード部42Aを介して第2回路パターン32に対して電気的に接続されている。
実施形態3では、第1リード部41Aを介して第1電気接続部51が第1回路パターン31と電気的に接続され、第2リード部42Aを介して第2電気接続部61が第2回路パターン32と電気的に接続される。これにより、第1及び第2電気接続部51,61の各々を第1及び第2回路パターン31,32に直接接触させて電気的な接続を得る場合に比べて、第1及び第2ヒートシンク41,42の形状の自由度がより大きくなる。即ち、第1及び第2ヒートシンク41,42の形状において設計値と微小な誤差がある場合でも、第1及び第2リード部41A,42Aを介することにより、第1及び第2回路パターン31,32に対して確実に電気的に接続することができる。
実施形態3において、第1及び第2電気接続部51,61の両方が第1及び第2リード部41A,42Aを介して第1及び第2回路パターン31,32と電気的に接続される場合に限定されず、第1電気接続部51のみが第1リード部41Aを介して第1回路パターン31と電気的に接続されてもよいし、第2電気接続部61のみが第2リード部42Aを介して第2回路パターン32と電気的に接続されてもよい。
(実施形態4)
次に、本発明の実施形態4に係る電子回路装置1Cの構成について、図8を参照して説明する。実施形態4に係る電子回路装置1Cは、基本的には上記実施形態1の場合と同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態4に係る電子回路装置1Cは、第1及び第2ヒートシンク41,42がシャント抵抗20を中心として非対称な形状を有する点で上記実施形態1と異なっている。
次に、本発明の実施形態4に係る電子回路装置1Cの構成について、図8を参照して説明する。実施形態4に係る電子回路装置1Cは、基本的には上記実施形態1の場合と同様の構成を有し、かつ同様の効果を奏する。しかし、実施形態4に係る電子回路装置1Cは、第1及び第2ヒートシンク41,42がシャント抵抗20を中心として非対称な形状を有する点で上記実施形態1と異なっている。
実施形態4において、第1ヒートシンク41は、上記実施形態1と同様に、第1電気接続部51と、第1対向面52Aを含む第1対向部52と、を有する。第1電気接続部51は、第1面10Aに略平行な第1平行部51Aと、基板10に接近する方向に延びる第1垂直部51Bと、を有する。
一方、第2ヒートシンク42は、第2回路パターン32と接触することにより電気的に接続され、第1面10Aに垂直な方向(基板10から離れる方向)に延びる第2電気接続部61と、第2対向面62Aを含み、かつ第2電気接続部61に繋がれるとともに第2電気接続部61と同様に第1面10Aに垂直な方向に延びる第2対向部62と、を有する。即ち、実施形態4では、第2電気接続部61が屈曲した形状を有さず(図3)、第2電気接続部61及び第2対向部62からなる一枚の平板状の放熱板によって第2ヒートシンク42が構成されている。
実施形態4では、第1及び第2ヒートシンク41,42は、シャント抵抗20を中心として非対称な形状を有している。このため、第1ヒートシンク41は、第1平行部51Aに相当する分だけ第2ヒートシンク42よりも放熱面積が大きくなっている。なお、第1及び第2ヒートシンク41,42の放熱面積とは、当該第1及び第2ヒートシンク41,42の外面全体の面積である。
シャント抵抗20の上面20Aに塗布された接着部材70は、第1平行部51Aの下面に設けられた第1熱接続部56にのみ接触し、第2ヒートシンク42には接触していない。つまり、第2ヒートシンク42は、シャント抵抗20との熱接続部を有さず、シャント抵抗20との間に空間を有している。このため、シャント抵抗20は、接着部材70により第1ヒートシンク41に対してのみ固定されると共に、第1ヒートシンク41に対してのみ熱的に接続されている。この場合でも、通電時にシャント抵抗20において生じた熱を第1ヒートシンク41側へ効果的に放熱させることができる。
実施形態4では、第1回路パターン31側において第2回路パターン32側よりも発熱量が大きい電子素子が接続されることが好ましい。具体的には、第1回路パターン31側において発熱量が大きい電子素子であるインバータ4(図1)が接続され、第2回路パターン32側においてインバータ4よりも発熱量が小さい電解コンデンサ(図示されていない)が接続されてもよい。この場合には、第2ヒートシンク42よりも放熱面積が大きく、放熱能力が高い第1ヒートシンク41によって効率的に放熱させることができる。
(実験例)
[放熱効果に関するシュミレーション]
上記実施形態1に係る電子回路装置1において、ヒートシンク41,42による放熱効果についてシュミレーションを行った。シュミレーションの条件としては、ヒートシンク41,42の高さH1,H2を15mm、厚みT1,T2を0.5mm、シャント抵抗20の発熱量を1W、環境温度を20℃、気流条件を自然対流、とした。そして、通電によりシャント抵抗20が発熱した場合において、シャント抵抗20の最大温度及び回路パターン31,32の最大温度をそれぞれシュミレーションした。また比較例として、ヒートシンク41,42を省略した条件において、同様にシャント抵抗20の最大温度及び回路パターン31,32の最大温度をシュミレーションした。
[放熱効果に関するシュミレーション]
上記実施形態1に係る電子回路装置1において、ヒートシンク41,42による放熱効果についてシュミレーションを行った。シュミレーションの条件としては、ヒートシンク41,42の高さH1,H2を15mm、厚みT1,T2を0.5mm、シャント抵抗20の発熱量を1W、環境温度を20℃、気流条件を自然対流、とした。そして、通電によりシャント抵抗20が発熱した場合において、シャント抵抗20の最大温度及び回路パターン31,32の最大温度をそれぞれシュミレーションした。また比較例として、ヒートシンク41,42を省略した条件において、同様にシャント抵抗20の最大温度及び回路パターン31,32の最大温度をシュミレーションした。
上記シュミレーションの結果、比較例の場合ではシャント抵抗20の最大温度が105.7℃であり、かつ回路パターン31,32の最大温度が105.3℃であったのに対し、上記実施形態1ではシャント抵抗20の最大温度が87.8℃にまで下がり、かつ回路パターン31,32の最大温度が87.6℃にまで下がった。従って、上記実施形態1に係る電子回路装置1によれば、シャント抵抗20の発熱時において十分な放熱効果が得られることが分かった。
[高周波ノイズ除去に関するシュミレーション]
上記実施形態1に係る電子回路装置1において、高周波ノイズ除去効果についてシュミレーションを行った。具体的には、ヒートシンク41,42の形状に基づいて電磁界解析を行い、ヒートシンク41,42と絶縁体90とにより構成されるコンデンサ91の静電容量C(F)を計算した。そして、コンデンサ91の静電容量C(F)を反映させた状態でインバータ電流を流したときにシャント抵抗20に発生する電圧を回路シュミレーションした。また比較例として、ヒートシンク41,42を省略した条件において、同様にシャント抵抗20に発生する電圧を回路シュミレーションした。また本シュミレーションは、電流検出回路5においてフィルタ回路を省略した条件で行った。
上記実施形態1に係る電子回路装置1において、高周波ノイズ除去効果についてシュミレーションを行った。具体的には、ヒートシンク41,42の形状に基づいて電磁界解析を行い、ヒートシンク41,42と絶縁体90とにより構成されるコンデンサ91の静電容量C(F)を計算した。そして、コンデンサ91の静電容量C(F)を反映させた状態でインバータ電流を流したときにシャント抵抗20に発生する電圧を回路シュミレーションした。また比較例として、ヒートシンク41,42を省略した条件において、同様にシャント抵抗20に発生する電圧を回路シュミレーションした。また本シュミレーションは、電流検出回路5においてフィルタ回路を省略した条件で行った。
図9のグラフは、上記回路シュミレーションにより得られたシャント抵抗20の電圧波形を示している。図9のグラフ中、(A)は上記実施形態1に係る電子回路装置1による結果を示し、(B)はヒートシンク41,42が省略された比較例における結果を示している。図9のグラフから明らかなように、(B)では電圧の立上がり時にオーバーシュートが見られたのに対し、(A)ではオーバーシュートが大幅に抑制された。従って、上記実施形態1に係る電子回路装置1によれば、電流検出回路5においてフィルタ回路を省略した場合でも、オーバーシュートを抑制することができることが分かった。
今回開示された実施形態及びその変形例は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲により示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B,1C 電子回路装置、10 基板、20 シャント抵抗(抵抗体)、31 第1回路パターン、32 第2回路パターン、41 第1ヒートシンク、41A 第1リード部、42 第2ヒートシンク、42A 第2リード部、51 第1電気接続部、52 第1対向部、52A 第1対向面、58 第1延在部(延在部)、61 第2電気接続部、62 第2対向部、62A 第2対向面、68 第2延在部(延在部)、70 接着部材、90 絶縁体、D 間隔
Claims (8)
- 第1回路パターン(31)と、前記第1回路パターン(31)と電気的に絶縁された第2回路パターン(32)と、を有する基板(10)と、
前記第1回路パターン(31)と電気的に接続される第1電気接続部(51)と、前記第1電気接続部(51)に繋がれ、かつ前記基板(10)から離れる方向に延びる第1対向面(52A)を含む第1対向部(52)と、を有し、導電性の金属部材からなる第1ヒートシンク(41)と、
前記第2回路パターン(32)と電気的に接続される第2電気接続部(61)と、前記第2電気接続部(61)に繋がれ、かつ前記基板(10)から離れる方向に延びるとともに前記第1対向面(52A)と間隔(D)を空けて対向する第2対向面(62A)を含む第2対向部(62)と、を有し、導電性の金属部材からなる第2ヒートシンク(42)と、
前記第1ヒートシンク(41)又は前記第2ヒートシンク(42)の少なくとも一方に熱的に接続され、前記第1回路パターン(31)に接続される第1端子(21)及び前記第2回路パターン(32)に接続される第2端子(22)を有し、前記基板(10)に面実装され、前記第1及び第2端子(21,22)間に通電されることにより発熱すると共に高周波ノイズを発生する抵抗体(20)と、
前記第1対向面(52A)と前記第2対向面(62A)とにより挟まれ、前記第1ヒートシンク(41)と前記第2ヒートシンク(42)とを電気的に絶縁する絶縁体(90)と、を備えた、電子回路装置(1,1A,1B,1C)。 - 前記第1及び第2電気接続部(51,61)の少なくとも一方から突設されたリード部(41A,42A)をさらに備え、
前記第1及び第2ヒートシンク(41,42)の少なくとも一方は、前記リード部(41A,42A)が前記基板(10)の厚み方向に挿入されることにより前記基板(10)に固定されている、請求項1に記載の電子回路装置(1,1B,1C)。 - 前記第1及び第2電気接続部(51,61)の少なくとも一方は、前記リード部(41A,42A)を介して前記基板(10)に形成された回路パターン(31,32)と電気的に接続されている、請求項2に記載の電子回路装置(1B)。
- 前記第1及び第2電気接続部(51,61)の少なくとも一方は、前記基板(10)に形成された回路パターン(31,32)の表面に沿って延びる延在部(58,68)を有し、
前記第1及び第2ヒートシンク(41,42)の少なくとも一方は、前記延在部(58,68)が前記回路パターン(31,32)に面実装されることにより前記基板(10)に固定されている、請求項1に記載の電子回路装置(1A)。 - 伝熱性を有する接着部材(70)をさらに備え、
前記抵抗体(20)は、前記接着部材(70)を介して前記第1及び第2ヒートシンク(41,42)の少なくとも一方と熱的に接続されている、請求項1〜4の何れか1項に記載の電子回路装置(1,1A,1B,1C)。 - 前記抵抗体(20)は、前記第1回路パターン(31)と前記第2回路パターン(32)との間を流れる電流を検出するためのシャント抵抗(20)である、請求項1〜5の何れか1項に記載の電子回路装置(1,1A,1B,1C)。
- 前記第1及び第2ヒートシンク(41,42)は、前記抵抗体(20)を中心として対称な形状を有する、請求項1〜6の何れか1項に記載の電子回路装置(1,1A,1B)。
- 前記第1及び第2対向面(52A,62A)は、互いに平行な平面である、請求項1〜7の何れか1項に記載の電子回路装置(1,1A,1B,1C)。
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