JP2017025467A5 - - Google Patents
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Description
本発明は、経糸と、織り出した緯糸とを有する、織機において織物を織るための方法に関するものである。本発明は、このような方法によるニアネットシェイプ織物(nea−net shape fabric)及びこのような方法によるニアネットシェイプ織物を織るための織機に関するものでもある。
複合織物の製造の分野においては、織物の経糸及び緯糸のための異なる材料を用いることでいわゆる「3D製品」を得ることが知られている。例えば、航空機産業及び自動車産業の分野では、カーボンのような高価な材料を節約するために、及び後に最終的な織物から取り除かれ、廃棄される大量の材料を織ることを避けるために、最終的な形状に近い形状を有する複合構造を製造する必要がある。
通常、製造者は、三次元的な模様が創造されるべき織物の部分を規定する。そして、製造者は、最終的な形状へフィットさせるために後に切断されるこれらの部分における強化された緯糸を引き出す。切り捨てられる製品の一部は、廃棄されるとともに、例えばカーボン、ケブラ(登録商標)、ガラスなどの強化された繊維を含む高価な材料の有意量を含み得る。織物がその最終的な形状へ一旦切断されると、通常は、添加された樹脂を有する熱硬化性樹脂である型内へ導入される。
古典的な織機においては、緯糸は開放されたひ口へ引き出され、織物の幅にわたって延びる。このような公知の織機はフレキシブルではない。なぜなら、緯糸が織物全体における固定された長さをもって挿入されるためである。
いくつかの材料を節約するために、特許文献1には、強化材料のブランクを織ることが示唆されている。完全な織物が強化された経糸を含むとともに、これら糸の一部が後に切り捨てられるため、材料の浪費が完全に避けられない。
特許文献2には、織物における模様を得るために緯糸高価をどのように加えるかが説明されている。加えられた緯糸は、無端であるとともに、この方法を実行するために必要な技術は針に基づくものであって、複雑なものである。
特許文献3には、短い長さの緯糸と、切り捨てられる必要がある不織布の側部とを有する織物を織るための方法が開示されている。高速の織機が用いられる場合には、短い緯糸は、経糸に対して不正確に位置決めされやすい。
他方、特許文献4からは、織手によって与えられるパラメータに依存して、織機のヘドルを駆動するため、及びひ口を適合させるために、電気アクチュエータを用いることが知られている。
本発明は、ニアネットシェイプ織物を効率的に織ることを可能にし、大きい範囲で材料の浪費を回避する新たな方法によってこれらの問題を解決することを目的とするものである。
この目的のために、本発明は、経糸と、織り出した緯糸とを有する、織機において織物を織るための方法であって、織機が、経糸搬送ユニットと、ひ口を形成するために経糸を移動させるヘドルと、垂直方向の経路に沿って各ヘドルを垂直方向へ移動させるための機構と、各緯糸をひ口内において挿入し、緯糸軸線に沿って与えられた位置で緯糸を解放するための緯糸挿入手段と、緯糸を緯糸挿入手段へ搬送するための緯糸搬送手段とを含む上記方法に関するものである。この方法は、少なくとも2つの連続するピックについて、少なくとも以下のステップ、
a)ひ口を開口し;
b)緯糸挿入手段によって、緯糸搬送手段によって提供される緯糸の第1の端部を挟み上げ;
c)緯糸軸線に沿って前記ひ口へ緯糸を引き;
d)緯糸軸線に沿ったあらかじめ設定された位置において緯糸を解放し;
e)ひ口から挿入手段を引き込み;及び
f)緯糸をおさ打ちする
を含む。経糸のあらかじめ設定されたグループの経糸を移動させることで、ステップc)の間にひ口が挿入された緯糸の周囲へ半閉鎖位置へ閉鎖される。
a)ひ口を開口し;
b)緯糸挿入手段によって、緯糸搬送手段によって提供される緯糸の第1の端部を挟み上げ;
c)緯糸軸線に沿って前記ひ口へ緯糸を引き;
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e)ひ口から挿入手段を引き込み;及び
f)緯糸をおさ打ちする
を含む。経糸のあらかじめ設定されたグループの経糸を移動させることで、ステップc)の間にひ口が挿入された緯糸の周囲へ半閉鎖位置へ閉鎖される。
本発明により、織物の全幅の一部においてのみひ口内に導入するために緯糸が比較的短い長さに切断されるとしても、この緯糸が部分的に閉鎖されたひ口、すなわち半閉鎖された位置における経糸の高さでのひ口により、緯糸に沿った並進運動中に緯糸を案内することが可能である。特に、緯糸がひ口へ引かれるときに、半閉鎖位置にある経糸は、上方から及び/又は下方から、挿入された緯糸に接触することが可能である。さらに、半閉鎖位置における経糸も、その併進運動中にこの糸上での摩擦によって緯糸を緊張させることが可能である。半閉鎖された位置は、それぞれ上側のひ口及び下側のひ口に属する経糸のあらかじめ設定されたグループの2つの経糸が緯糸の呼び径の1.5倍以下、特にこの呼び径の1.2倍以下の距離だけ垂直方向に分離される位置として規定されている。
本発明により、必要であれば1つのピックから他のピック(pick:つまみとるところ)へ調整される所望の長さで緯糸を切断することが可能となり、この緯糸を織物の幅に沿った所定の位置で落下させるか、又は解放することが可能となり、この位置も、1つのピックから他のピックへ調整される。したがって、大きな汎用性が本発明の方法によって得られ、これにより、強化された緯糸がその実際に有用な長さへ切断されるニアネットシェイプ織物を材料の廃棄物を出さずに、又は非常にわずかな材料の廃棄物をもって製造することが可能となる。
有利であるが必須ではない本発明の別の形態によれば、本発明の方法は、技術的に許容可能な設定を取り入れた以下の特徴の1つ又はいくつかと組み合わせることが可能である:
−ステップc)の間に個々のアクチュエータを介して緯糸の周囲におけるひ口の閉鎖が行われ、個々のアクチュエータは、その逆向きの経路(逆向きに動く相補的経路)及び対応するひ口開口角度に沿ってヘドルの位置を制御すること。
−ステップc)の間に、緯糸軸線に沿った緯糸の位置に依存して、緯糸の周囲におけるひ口の閉鎖が徐々に緯糸軸線に沿って生じること。
ステップc)が、以下の素段階:c1)緯糸軸線に沿った第1の軸線方向位置まで緯糸をひ口へ引き;c2)緯糸搬送ユニットにおいて緯糸を把持し;c3)あらかじめ設定された長さに緯糸を切断し;c4)緯糸軸線に沿った第2の軸線方向位置まで、切断された前記緯糸をひ口へ更に引くことを含む一方、素段階c1)及び/又は素段階c4)の間に緯糸の周囲におけるひ口の閉鎖が生じること。
素段階c1)の間に、前記素段階c3)において用いられる切断装置の少なくとも近傍において糸の周囲においてひ口が閉鎖されること。
これに代えて、ステップb)の前に、緯糸があらかじめ設定された長さに切断されること。
ステップc)の間に、緯糸における第1の端部とは反対側の第2の端部の少なくとも周囲においてひ口が閉鎖されること。
ステップe)とf)の間で行われる補足ステップg)であって、この補足ステップg)は:
g)経糸のあらかじめ設定されたグループの少なくとも一部に対して前記ひ口が再度開口されること
を含むこと。
g)経糸のあらかじめ設定されたグループの少なくとも一部に対して前記ひ口が再度開口されること
を含むこと。
各ピックについて、逆向きの経路に沿った各ヘドルの位置が、以下のプロフィル:
−完全に閉鎖された位置から完全に開放された位置へ徐々に移行し、そして完全に閉鎖された位置へ戻る第1の包括的なプロフィルに基づく第1のプロフィル、
−完全に閉鎖された位置から開放された位置へ徐々に移行し、そして半閉鎖された位置に移行し、最後に完全に閉鎖された位置へ移行する第2の包括的なプロフィルに基づく第2のプロフィル、
−完全に閉鎖された位置から開放された位置へ徐々に移行し、そして半閉鎖された位置へ移行し、そして、開放された位置へ移行し、最後に完全に閉鎖された位置へ移行する第3の包括的なプロフィルに基づく第3のプロフィル
のうち少なくとも2つの間で選択されたあらかじめ設定されたプロフィルに基づいて制御されること。
−完全に閉鎖された位置から完全に開放された位置へ徐々に移行し、そして完全に閉鎖された位置へ戻る第1の包括的なプロフィルに基づく第1のプロフィル、
−完全に閉鎖された位置から開放された位置へ徐々に移行し、そして半閉鎖された位置に移行し、最後に完全に閉鎖された位置へ移行する第2の包括的なプロフィルに基づく第2のプロフィル、
−完全に閉鎖された位置から開放された位置へ徐々に移行し、そして半閉鎖された位置へ移行し、そして、開放された位置へ移行し、最後に完全に閉鎖された位置へ移行する第3の包括的なプロフィルに基づく第3のプロフィル
のうち少なくとも2つの間で選択されたあらかじめ設定されたプロフィルに基づいて制御されること。
あらかじめ設定された各プロフィルが、対応する包括的なプロフィルとのその差を表す少なくとも1つのパラメータにより規定されること。
織物の幅よりも小さな累積された全長の少なくとも2つの緯糸が、連続的なピックの間に前記ひ口内へ挿入されるとともに、ステップd)の間に、緯糸軸線に沿った異なる複数の位置において、これら位置の間で重なることなく解放されること。
重ねられた緯糸の異なるレイヤを含む織物を織るために、これらレイヤが、重ねられた緯糸を重ねられたひ口内へ同時に挿入するか、又は緯糸を連続したひ口へ連続的に挿入することで、及び緯糸の積み重ねを形成するために経糸の形成を介して緯糸のこれらグループを織り交ぜることで得られ、重ねられた緯糸の位置、長さ及び場合によっては積み重ねにおける緯糸の数が各ピックに対して調整されること。
さらに、本発明は、複数の経糸と、複数の緯糸とを含むニアネットシェイプ織物に関するものであり、、該織物が、上記方法によって織られているとともに、織物の幅よりも小さな全長を有する少なくとも1つの緯糸と、異なる長さを有する重ねられた緯糸の異なるレイヤとを含んでいる。
最後に、本発明は、上記方法によるニアネットシェイプ織物を織るための織機に関するものであり、該織機が、経糸搬送ユニットと;ひ口を形成するために前記経糸を移動させるためのヘドルと;垂直方向の経路に沿って各ヘドルを移動させるための機構と;ひ口へ各緯糸を挿入するため、及び緯糸軸線に沿った所定の位置において緯糸を解放するための緯糸挿入手段と;緯糸を緯糸挿入手段へ搬送するための緯糸搬送手段と;ステップb)において緯糸の第1の端部を挟み上げるため、ステップc)においてひ口へ緯糸を引くため、及び緯糸軸線に沿ったあらかじめ設定された位置で、ステップd)において前記緯糸を解放するためのプログラム可能なクランプ手段と;緯糸軸線に沿ったあらかじめ設定された位置で、ステップc)の間に、挿入された緯糸の周囲においてひ口を半閉鎖するためのアクチュエータを含むプログラム可能な機構とを含んでいる。
有利には、各ピックに対して規定された長さにおいて各緯糸を切断するためのプログラム可能な切断手段を含んでいる。
本発明は、以下の説明に基づいてより良好に理解されることができ、この説明は、添付の図面に対応しているとともに、本発明の対象を限定することなく例示として示されている。
本発明の方法は、図1に示されたタイプの織機において実行されることができる。この織機2は、複数の経糸412,414及び複数の緯糸61,62を織り交ぜるために用いられる。
図1では、織機2が単一のひ口S1を規定しているものの、図14〜図17に示されているように、本発明は、2つの重ねられたひ口S1及びS2を規定する織機によって実行されることも可能である。
経糸は、経糸材料を織機へ供給する糸パッケージ10を含むクリール(creel)8から出される。これに代えて、経糸ビームスタンドをクリール8の代わりに用いることが可能である。クリール8又は経糸ビームスタンドは、織機2のための糸搬送ユニットを形成する。経糸は、ポリエステル、ポリアミド又は他の比較的安価な熱可塑性の材料で構成されている。これに代えて、経糸は、ガラス、カーボン又は他のより複雑な材料で構成されることが可能である。
緯糸は、繊維によって強化されているか、又はカーボン、ケブラ、アラミド又はガラス繊維のような繊維で構成されている。この例では、緯糸は経糸4よりも複雑でより高価である。
ジャカード開口機構12は複数のヘドル14をコントロールし、各ヘドルは、クリール8から来る各経糸を案内するアイレット16を備えている。図1には6つのヘドル及び6本の経糸のみが示されているが、実際には、織機2は数千の経糸及びヘドル14を含んでいる。各ヘドルは、通糸綜絖20に属し、対応するコード18に結合されている。各コード18は、ジャカード開口機構12の電気的なアクチュエータによって個々に駆動される。ヘドル14の下方に位置する不図示の弾性手段は、これらヘドルのそれぞれ1つを下方へ向けて力を及ぼす。したがって、開口機構12により、図1において双方向矢印A1で示された垂直な逆向きの経路に沿ってヘドル14の垂直位置と、対応するひ口開口角度とを制御することが可能である。
これにより、1つの緯糸61を収容するよう設定されたひ口S1を形成することができる。ひ口S1は、上側の経糸412と下側の経糸414の間で規定されている。
Xは、この織機において織られる織物Fの長さに対して平行な織機2の長手軸を示している。Yは、織物Fの幅に対して平行な織機2の横軸を示している。ひ口Sは緯糸軸線Y1を規定しており、この緯糸軸線Y1は軸線Yに対して平行に延びているとともに、緯糸軸線に沿って緯糸61がひ口S内へ挿入される。
レピア21が緯糸61をひ口S1へ又はひ口S1内へ引くために用いられる。
レピア21は、緯糸61のグリップエンドに対応した終端クランプ24を備えている。
経糸61は、経糸搬送ユニット28に属する糸パッケージ26から供給される。
本発明の不図示の選択的な特徴によれば、織機2は、異なる糸パッケージの群を内包しており、各糸パッケージは、カーボン、ケブラ、アラミド若しくはガラスのような強化された繊維の所定のタイプを有する経糸を含むか、又は異なる呼び径を有する経糸を含んでいる。そして、緯糸搬送ユニット28は、必要な緯糸61,62を製織中に各ピックのために搬送するために、緯糸セレクタも含んでいる。
緯糸搬送ユニット28も糸パッケージ26とひ口S1の間に配置された切断装置又ははさみ30を含んでいる。緯糸搬送ユニット28は、レピア21へ緯糸61を提供することが可能なクランプ31の形態の保持手段も備えている。このようなクランプ31は、緯糸を緯糸軸線Y1に沿って可動とする開放された位置とこのような移動が阻止されるロック位置の間で可動な2つの滑らかな顎部312,314を含んでいる。単純化のために、クランプ31は図1にのみ示されている。
ビーム32は、織機2において織られた織物Fを巻き付けるために用いられる。
レピア21は、例えば電気アクチュエータを含む不図示の駆動手段によって軸線Y1に沿って並進駆動される。
織機2は、挿入された緯糸61をおさ打ちするために不図示のスレー機構によって駆動されるおさ34も含んでいる。
電子制御ユニット40は、他の間でジャカード開口機構12、緯糸搬送ユニット28の切断装置30及び保持クランプ31、おさ34の不図示のスレー機構、レピア21の不図示の駆動手段及びそのクランプ24を駆動するために用いられる。電子制御ユニット40は、コントロールされるこれら全てのアクチュエータに、単純化のために図1では不図示のワイヤ接続又はワイヤレス接続を介して接続されている。
メモリユニット42が製織織物Fのために、各ピックにおいて、デザイン(模様)及び用いられるべき材料のタイプに関するパラメータを保存するために用いられる。ひ口開口及びヘドル14の閉鎖運動に関するいくつかの他のパラメータは、電子制御ユニット40のライブラリに保存されることが可能である。メモリユニット42及び/又は電子制御ユニット40に保存されたデータにより、特にジャカード開口機構12の電気アクチュエータを介してアイレット16の垂直位置の精密な制御が可能となる。特に、各アイレット16の位置は、織物Fの製織中に各ピックに対して規定されたプロフィルに基づいて制御されることが可能である。
このようなプロフィルが図9〜図11に示されている。
これら図面のそれぞれにおいては、ピック中の水平軸線が織機2の主軸の回転角θを示している。この回転角は、ピック中に0〜360°となる。これは、ピック中に経過する時間で表される。したがって、プロフィルを、図9〜図11において時間の関数として表すことも可能である。これらの図面では、zはヘドル4のアイレット16の高さを表す。この軸線上では、0が経糸の交差面π0に相当する。おさ打ち後、経糸は、織られるべき模様を考慮して次のピックのために期待されるひ口を形成するために、交差面から上昇するか、又は下降する。
図9では、対応する経糸が交差面π0にあるθ=0°での初期位置P1と経糸もひ口の完全に閉鎖された位置に対応する交差面π0に位置するθ=360°での最終位置P2の間の半円形の経路にほぼ一致する、包括的な正のOプロフィルG1+が示されている。これら2つの位置P1とP2の間では、包括的なプロフィルG1+は、θについて約180°に等しく、高さzがひ口が完全に開口されたトップ位置に相当する最大値ZG1を有する第3の点Pmaxを通る。
この包括的なプロフィルG1+は、上側のひ口に対して正である。水平軸線に関して包括的なプロフィルG1+と対称な負の包括的なプロフィルG1−は、下側のひ口のために用いられる。
プロフィルQ1+が包括的なプロフィルG1+に基づく場合には、プロフィルQ1+はこの包括的なプロフィルに対するその偏差によって規定されることができる。特に、プロフィルQ1+の最大振幅ZQ1は、最大振幅ZG1に対する差dA1によって規定されることができる。さらに、角度差dθ1は、点PmaxとプロフィルQ1+がその最大振幅ZQ1に達する点Qmaxの間で規定されることができる。したがって、包括的なプロフィルG1+に基づく異なるプロフィルQ1+は、dA1及びdθ1の差の値によって規定されることができる。
類似のように、下側のプロフィルQ1−は、包括的なプロフィルG1−に基づくとともに、偏差dA1及びdθ1に類似の偏差によって規定されることができる。
図10には、P字状の包括的なプロフィルG2が示されている。この包括的なプロフィルは、図9のように規定された第1の位置P1から第2の位置P2へ至っている。包括的なプロフィルG2+は、開口されたひ口位置に対応する最大高さZG2での第1のプレートと、交差面π0に関して高さZG2よりも低い高さZG2’での第2のプレートとを含んでいる。ほぼ垂直な遷移で2つのプレートが接続されている。この包括的なプロフィルG2+は、上側の経糸を制御するために用いられる。
水平軸線に関して包括的なプロフィルG2+と対称な他の包括的なプロフィルG2−は、下側の経糸を制御するために用いられる。
包括的なプロフィルG2+に基づくプロフィルQ2+は、この包括的なプロフィルに対するその偏差によって規定されており、この偏差は、このプロフィルの代表点についての振幅差dA1及びdA2並びに角度差dθ1及びdθ2によって規定されている。dA1及びdθ1は、図9におけるように規定されている。dA2は、高さZG2’と平面π0に対するプロフィルQ2+の第2のプレートの高さZQ2’の差として規定されている。dθ2は、プロフィルG2+が高さZG2’に対する点とプロフィルQ2+がZQ2’に達する点の間の角度差として規定されている。
同様のアプローチは負のプロフィルQ2−及びG2−にも用いられることができる。
図11に示された包括的なプロフィルG3+は、全体的にC字状であるとともに、第1のプレートを含んでおり、ひ口の開口された位置にほぼ一致する最大高さZG3において高さZG2とほぼ同じである。包括的なプロフィルG3+は、高さZG2’にほぼ等しく、ひ口の半閉鎖された位置に対応する高さZG3’での第2のプレートも含んでいる。高さZG3もひ口の解放された位置に対応する。包括的なプロフィルG3+に基づくプロフィルQ3+は、3つの垂直方向のオフセットdA1、dA2及びdA3並びに3つの角度オフセットdθ1、dθ2及びdθ3により、この包括的なプロフィルに対するその偏差によって規定されている。dA1、dA2、dθ1及びdθ2は、図10におけるように規定されている。dA3は、高さZG3”と平面π0に対するプロフィルQ3+の第3のプレートの高さZQ3”の間の高さにおける差として規定されている。dθ3は、プロフィルG3+が高さZG3”に達する点とプロフィルQ3+が高さZQ3”に達する点の間の角度差として規定されている。
類似のように、水平軸線に関して包括的なプロフィルG3+と対称な包括的な負のプロフィルG3−が実際の負のプロフィルQ3−に対する基礎として規定及び提供されることができる。
偏差パラメータdA1、dA2、dA3、dθ1、dθ2及び/又はdθ3は、ひ口S1及びS2を精密に制御するために、各ピック及び各ヘドルに対して規定されている。
本発明による第1の方法が織機2において図2〜図8に示されている。図2には、ピックの開始時における織機が示されている。レピア21は、交差面π0の上方及び下方でそれぞれ延びる上側の経糸412と下側の経糸414の層の間に形成されたひ口S1の外にある。緯糸軸線Y1は、平面π0に含まれている。
図2の構成においては、クランプ24が開放された構成でひ口S1の外側にある。各ピックの開始時には、レピア21の駆動手段及び切断装置30は、ひ口S1内へ挿入されるべき緯糸61の長さL61及び織物Fの、軸線Y及びY1に対して平行な幅Wに沿ったこの緯糸の位置について電子制御ユニット40から指令を受ける。さらに、レピア21の駆動手段は、レピア21の線形な変位プロフィル、特に最大の速度及び加速度に関する指令を受ける。実際、これらパラメータは、用いられるべき緯糸のタイプに依存して変更可能である。
図3の構成において、及び矢印A2によって示されているように、レピア21は、電子制御ユニット40から受ける変位プロフィル指令に従いひ口S1内で、不図示の保持手段によって緯糸搬送ユニット28内の所定の位置に保持された緯糸61の自由端612へ向けて移動する。
図4の構成では、クランプ24は、端部612へ到達しているとともに、緯糸61のこの部分において閉じ、その結果、このクランプがこの端部612を挟み上げる。
そして、図5において矢印A3で示すように、レピア21は、図3の運動に比して逆方向へ駆動されるので、織物Fの幅Wにおいてひ口S1を先に通過するクランプ24がひ口S1内で戻り、緯糸軸線Y1に沿って緯糸61をひ口へ引き込む。
移動中に、緯糸搬送ユニット28の保持手段が解放され、その結果、緯糸61が軸線Y1に沿って自由に移動可能である。
緯糸61の端部612とはさみ30の間の距離は、所定のピックにおける緯糸61のために規定されたあらかじめ設定された長さL61と同一であり、レピア21は、軸線Y1に沿ったその並進運動を停止し、緯糸搬送ユニット28の保持手段が緯糸を把持するために作動される。そして、はさみ30は、図5に示されているように、長さL61で緯糸61を切断するように作動される。
61’は、はさみ30の作動後、かつ、次のピックのために準備された緯糸搬送ユニット28に残った緯糸の一部を示している。
そして、矢印A3におけるレピア21の運動が再び開始され、その結果、クランプ24が切断された緯糸61を更にひ口61へ引く。
換言すれば、クランプ24の顎部が緯糸61の端部612をつかむ図4の受取位置からスタートして、レピア21は、図5に示された軸線X1に沿った第1の軸線方向位置へ緯糸を移動させ、そこでは緯糸61が緯糸搬送ユニット28の保持手段によって所定の位置へ保持される。そして、緯糸がこの第1の位置で切断され、この第1の位置からスタートした後、レピア21は、切断された緯糸を図6に示されている軸線Y1に沿って第2の軸線方向位置までひ口へ更に引く。
挿入中には、経糸のグループG4が、このグループG4の全ての上側の経糸412が下方へ向けて平面π0へ移動する半閉鎖位置へもたらされ、一方、このグループG4の全ての下側の経糸414は、図6における第2の軸線方向位置へ到達するために、緯糸についての平面π0へ向けて下方へ移動する。換言すれば、ひ口S1は、経糸のグループG4の高さにおいて緯糸61の周囲で閉鎖されている。
図7に示されているように、軸線Y1を含む垂直平面P1を考慮する。軸線Xに沿って平面P1から1cm未満だけ延びる範囲Zが規定されている。
図7に示すように、この構成では、範囲Z内でグループG4における上側と下側の経糸412,414の間で測った垂直方向の距離d4は、緯糸61の呼び外径D61と同じオーダーである。比率d4/D61は、1.5以下、好ましくは1.2以下に選択されている。実際には、比率d4/D61は、可能であれば好ましくは1未満に選択される。
これにより、ひ口S1内に既に係合した緯糸61の周囲において、緯糸61の周囲でひ口を閉鎖させる経糸グループG4の上側の経糸412及び下側の経糸414でそれぞれ構成された2つの案内レイヤGL1及びGL2を形成することが可能である。案内レイヤGL1及びGL2は、互いにほぼ平行となっている。換言すれば、半閉鎖位置における上側の経糸412及び下側の経糸414がほぼ平行である。「ほぼ平行」とは、レイヤGL1及びGL2が10°未満、好ましくは5°未満異なっていることを意味する。
案内レイヤGL1及びGL2は有用である。なぜなら、端部612とは反対の切断された緯糸の第2の端部614が緯糸搬送ユニット28内にまだ存在する緯糸611の一部61’から取り外されることで、切断された緯糸61が緯糸搬送ユニット28によって垂直方向に保持されることができないためである。さらに、軸線Y1に対する切断された緯糸61の横方向の運動に依存して、上側の経糸412及び/又は下側の経糸414は、挿入されたこの緯糸の上方及び/又は下方からひ口S1内で移動する切断された緯糸61へ接触し、これを案内することが可能である。
さらに、比率d4/D61を、第1の軸線方向位置から第2の位置へ緯糸が引き込まれるときに切断された緯糸へ摩擦力が作用するように選択することが可能であり、この結果、挿入された緯糸の緊張が生じる。このような場合には、比率d4/D61も好ましくは1以下に選択される。
有利には、糸グループG4の規定をピック中に変更可能である。このような場合には、緯糸軸線に沿って緯糸61が移動するため、緯糸61の周囲でのひ口S1の閉鎖がこの緯糸軸線Y1に沿って徐々に生じ、その結果、半閉鎖されたひ口がこの軸線に沿って追従する。
最初と、緯糸61が図6の第2の軸線方向位置にある場合には、糸グループG4が緯糸61のひ口S1の入口範囲にあるはさみ30の近傍に位置する経糸を含んでいる。
そして、切断された緯糸61が軸線Y1に沿ってひ口S1の出口範囲へ向けてレピア21へ追従する場合には、糸グループG4の規定が変更され、その結果、切断された緯糸61の多くが、案内するとともに、潜在的に摩擦する2つのレイヤGL1とGL2の間で、全てひ口S1内の経路に沿い、上述の第2の位置の後に位置したまま残される。
経糸412又は414が糸グループG4に属することができ、一度だけクランプ24がこの経糸を越えてひ口S1の出口範囲へ向かっていく。
本発明の方法の1つの形態によれば、経糸61は、クランプ24によって挟み上げられる前に、所望の長さ又はあらかじめ設定された長さL61に切断されることができる。そして、上述の第2の軸線方向位置を用いる必要がなく、切断された緯糸が連続的にひ口S1へ、又はひ口S1内へ引かれることができる一方、ひ口は、挿入され移動する緯糸61の周囲で徐々に閉鎖される。
方法の他の1つの形態によれば、ひ口は徐々に閉鎖されず、経糸のグループG4が同時にステップc)の最後又はステップc4)の最後に半閉鎖された位置へもたらされる。
矢印A3の方向におけるレピア及び切断された緯糸61の並進運動は、軸線Y1に沿って、織物Fの幅Wに沿ったその所望の位置に対応するあらかじめ設定された第3の位置に緯糸61が達するまでつづく。実際、軸線Y1に沿ったこの第3の位置は、電子制御ユニットによって、クランプ24が緯糸61の端部612を解放するようになっている0〜360°の間の位置角度αへ変換される。角度αは、図10及び図11において、経糸が半閉鎖された位置へもたらされた角度よりも大きな角度として示されている。0〜360°の角度αの異なる位置を考慮することができる。
図8の例では、緯糸61は、軸線Y1に沿って、ひ口内へ先に挿入された他の緯糸を越えてもたらされている。端部612が一旦解放されると、レピア21及びそのクランプ24は、ひ口S1から引き出される。そして、おさ34が織物Fの維持された位置へ向けて緯糸61を押すために用いられる。この緯糸が先に挿入された緯糸からずれているため、これら2つの緯糸は、軸線Y及びY1に対して平行な軸線YWに沿って互いに整列されている。
緯糸61の周囲のひ口S1を閉鎖するために、異なる正のプロフィルQ1+、Q2+、Q3+及び対応する負のプロフィルQ1−、Q2−、Q3−が、上述のように用いられることが可能である。類似のように、上述の第1、第2及び第3の軸線方向位置は、緯糸長さL61及び軸線Yに沿ったその意図する位置に依存して各ピックに対して調整可能である。
プロフィルQ1+及びQ1−は、糸グループG4に属さない経糸に対して用いられる。
糸グループG4では、距離d4の半分に等しい高さZG2’を有する包括的なプロフィルG2に基づくプロフィルQ2+を用いることが可能である。パラメータdA1、dθ1、dA2及びdθ2は、緯糸61の周囲におけるグループG4内でのひ口S1の累進的な閉鎖を得るために、緯糸方向に沿って各経糸412に対して設定されている。
これに代えて、又はこれとの組合せにおいて、このプロフィルによって関係する各経糸の高さにおける緯糸の通過後にひ口を再度開放することを含むプロフィルQ3+及びQ3−を用いることも可能である。ここでも、パラメータdA1、dθ1、dA2、dθ2、dA3、dθ3により、軸線Y1に沿った段階的なひ口の閉鎖及び再開放が可能となる。
プロフィルQ3+又はQ3−がおさ打ち後に緯糸61と共に織られないままである経糸412及び414のために用いられる場合には、ひ口がおさ34によるおさ打ち前にわずかに再開放され、このおさは、軸線Xに沿った緯糸61の移動を促進するものである。なぜなら、高さZQ3”が直径D61の半分よりも大きいことから、グループG4の経糸412,414との摩擦がないことによりこの運動が減速されるためである。
それぞれ包括的なプロフィルG1+、G1−、G2+、G2−、G3+及びG3−に基づくプロフィルQ1+、Q1−、Q2+、Q2−、Q3+及びQ3−は、各ピックについて、すなわち各緯糸61の挿入について組み合わされることが可能である。
上述の方法は、少なくとも2つの連続するピックのために実行される。実際には、この方法は、緯糸61が組み入れられた織物Fの範囲に対応するいくつかのピックのために実行される。
5つの緯糸がそれぞれ符号W1、W2、W3、W4及びW5で区別され得る図8の構成が考慮される。これら緯糸は、この順番でひ口S1内へ連続的に導入される。この例では、緯糸W4及びW5は、軸線YWに沿って配列されている。図8には、それぞれ符号a1、a2、・・・ai、...a30で区別された30本の経糸が示されている。
下記の表1には、緯糸W1〜W5の挿入に対応する5つのピック中における経糸aiに対して用いられる包括的なプロフィルが示されており、iは0〜30は整数である。
この表には、各緯糸に対していられる最終的な構成に依存して異なる包括的なプロフィルを用いることができることが示されている。さらに、これら包括的なプロフィルのそれぞれは、各緯糸61の実際の長さL61及び直径d61に対してひ口S1を調整するために、上述のものとして、偏差パラメータdA1、dΔ1・・・によって適合される。
図8には、2つの連続するピックの間にひ口S1へ挿入された緯糸W4及びW5が解放され、2つの位置の間で重なりがなく、軸線YWに沿った異なる位置に配置されることが示されている。換言すれば、緯糸W4及びW5は、軸線YWに沿った互いからオフセットされている。さらに、これらの累積された全長、すなわち長さL61と緯糸W4の長さの合計は、幅Wよりも小さい。
図12及び図13に示された本発明の第2の方法では、図12において矢印A3で示されているように緯糸61はひ口S1へ引かれる一方、いくつかの経糸412,414は、やはり図12に示されているようにその閉鎖位置へ至るとともに糸グループG4を形成する。グループG4は、はさみの近傍に配置されているが、これに代えて、他の実施例と同じように、ひ口の閉鎖が後に生じることも可能である。糸グループG4の糸412,414の数は、緯糸61のための所望の長さL61に依存する軸線Y1に沿った位置においてレピア21が停止する図13の構成までひ口S1における緯糸61に追従するように、ひ口へレピア21が移動するに従って連続的に増加する。この構成において、クランプ31及びはさみ30は、緯糸61を保持し、これを切断するために連続的に作動される。したがって、この方法は、緯糸61の周囲でのひ口S1の閉鎖がこの緯糸の保持及び切断の前に生じるという点で第1の方法とは異なっている。ひ口の閉鎖も、上述の本発明の第1の方法のように、緯糸61の切断後に生じる。これは必須のものではない。
図14〜図17に示された本発明の第3の実施例では、重ねられた2つのひ口S1,S2への2つの緯糸61,62を引くために2つのレピア21,22が用いられる。この方法は、二重ひ口織機において、少なくとも2つの連続したピックのために、実際には比較的多数のピックのために実行されることが可能である。
この方法の図14は、第1の方法の図2に対応している。2つの緯糸は、緯糸搬送ユニット28によって保持される。図15の構成では、レピア21,22のクランプ24は、端部612,622によってそれぞれ緯糸61,62を挟み上げる。そして、レピア21は、図16において矢印A3で示されているようにひ口S1,S2内で緯糸61,62を引く。図16には、緯糸62のための所望の長さL62が緯糸61のための所望の長さL61よりも短いことが示されている。したがって、緯糸62が図16に示された位置の前に切断される一方、緯糸61はこの位置で切断される。この位置では、レピア22のクランプ24が緯糸62の端部622を解放する一方、レピア21のクランプ24は緯糸61の端部612をまだ保持している。
図16に示されているように、経糸の第1のグループG4が緯糸61の周囲における半閉鎖された位置へもたらされる一方、経糸の第2のグループG4’は、緯糸62の周囲における半閉鎖された位置へもたらされる。換言すれば、ひ口S1,S2は、経糸グループG4,G4’の高さにおいて緯糸61,62の周囲において閉鎖されている。これら位置も、図17の構成において保持されている。
図17に示されているように、緯糸61,62のそれぞれの第2の端部614,624がほぼ垂直に整列されていても緯糸61,62の第1の端部612,622が織物Fの幅の方向に沿ってオフセットされるように、緯糸62が軸線Y2に沿って引かれる距離よりも長い距離において緯糸61が緯糸軸線Y1に沿って引かれる。
図14〜図17の方法により、重ねられた緯糸61,62を重ねられたひ口S1,S2へ同時に挿入することで、及び連続するピックの間で生成された経糸のプロフィルのようにひ口分布(配置状態)を変更することで、重ねられた緯糸の異なるレイヤ(layer:層)を有する織物Fを形成することが可能となる。
図14〜図17にも図示された選択的なアプローチによれば、この方法により、織物F内で緯糸を上下に重ねることが可能である。この方法では、2つの緯糸61,62が2つのひ口S1,S2へ同時に挿入されるため、4つの緯糸の積み重ねを2つの連続するピック内で形成することができる。積み重ねられたこれら緯糸は、ここでは結合糸として用いられる経糸によって結び付けられている。図14〜図17に示すように、緯糸の積み重ねは、4本未満の糸、例えば2本の糸で構成されることができる。
したがって、織物Fの所望の模様に依存して、位置角度αによって規定されるように、緯糸の積み重ねの位置を各ピックに対して織物の幅に沿って調整することが可能である。重ねられた緯糸の長さL61,L62と、場合によっては積み重ねられた緯糸の数を個々に調整することも可能である。
本発明の第1の2つの方法において緯糸の積み重ねを用いることも可能である。
いずれの場合にも、重ねられた緯糸の軸線Y1、Y2に沿った位置は及び対応するそれらの各長さを、各ピックに対して調整することができる。
緯糸の断面は、図面において円形である。しかしながら、この緯糸は、平坦であってもよいか、又は他の所望の断面を有することが可能である。この断面が円形でないならば、距離d4は、グループ44の経糸の半閉鎖位置を規定するために、この断面の垂直方向の最大寸法に対して規定される。この値d4も、プロフィルQ2+、Q2−、Q3+又はQ3−についての偏差セットパラメータdA2又はdA3を決定するために用いられる。
上述の好ましい実施例は、ジャカード電気開口機構12を用いている。しかしながら、本発明は、他の種類の開口機構、特に経糸のいくつかのあらかじめ設定されたグループをヘドルフレームを介して一緒に制御する開口機構と共に用いられることも可能である。
緯糸挿入手段が1つ又はいくつかの受けレピアによって形成されている場合には、本発明は上述されている。しかしながら、本発明は、他の種類の挿入手段、特にエアジェット織機又はウォータジェット織機においても用いられることが可能である。
好ましい実施例では、各レピアヘッドのクランプ24は、電線を介したエネルギー源から動力供給される。これに代えて、他のアクチュエータタイプ、特に埋め込まれたエネルギーアキュムレータをクランプ24の高さで用いることが可能である。このクランプは、ワイヤレス技術によって動作することが可能である。
さらに、織物F内の各緯糸の位置を、この緯糸を隣接する経糸と共にのり付けするか、又は熱硬化させることで横軸Yに沿って固定することが可能である。
1つ又は2つのレピア及び1つ又は2つのひ口を用いる場合には、本発明は上述されている。これに代えて、2つより多くのレピア及び2つより多くのひ口を用いることも可能である。
包括的なプロフィルG1+、G1−、G2+、G2−、G3+及びG3−が明らかに本発明に適合されていても、糸グループG4,G4’に対して他のプロフィルタイプを用いることも可能である。さらに、これらプロフィルにおいて用いられている高さの尺度及び時間の尺度又は角度の尺度は、織機2について望ましい運動学に適合されることが可能である。
これに代えて、対応する包括的なプロフィルG1+、G1−、G2+、・・・に対する実際のプロフィルQ1+、Q1−、Q2+、・・・の偏差は、1つのパラメータ又は少なくとも3つのパラメータによって規定される。
上述の実施例及び代替的な実施例を、本発明の新たな実施例を構成するために組み合わせることが可能である。
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