JP2017025365A - 通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材 - Google Patents

通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材 Download PDF

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【課題】通信端末機器のケースボディの材料として、高い強度と伸びを兼ね備え、さらにむらの無い陽極酸化皮膜を形成できるアルミニウム合金材を提供する。【解決手段】アルミニウム合金材は、Si:0.7〜1.2質量%、Mg:0.6〜1.0質量%、Fe:0.4〜0.6質量%、Ti:0.005〜0.05質量%、Cu:0.3〜0.45%質量、Cr:0.15〜0.25質量%、Mn:0.2〜0.3質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなる。【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの通信端末機器のケースボディに使用されるアルミニウム合金材およびその関連技術に関する。
よく知られているように、上記通信端末機器は筐体に電池や液晶パネル、電子基板などを組み込んだ構造をしている。前記筐体は上面が開放された有底の薄い箱型をなし、液晶パネル、電子基板、電池などの機能部品を収納するケースボディと、そのケースボディの開放上面を閉じる液晶パネル上面を覆う板状のクリアカバーとによって構成されるのが一般的である。
前記ケースボディの素材には軽量で成形性の良いアルミニウム合金が用いられ、直方体の素材を切削加工して箱型に成形するのが一般的なケースボディの製造方法である。ケースボディには落下時の衝撃から液晶パネルなどの内部機能部品を保するために強度だけでなく衝撃吸収力が必要であり、その素材の特性として高いレベルでの強度と伸びが求められる。また、ケースボディは通信端末機器の外装面を形成するものであるから、意匠性を重視して陽極酸化処理が施される(特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載されたケースボディ用素材は7000系アルミニウム合金用アルミニウム合金押出材であり、その化学組成に基づいて強度が高く、かつ断面全体が等軸結晶組織であることで色むらがなく黄色みを帯びないシルバー色の陽極酸化皮膜を形成できるとされている。特許文献2に記載されたケースボディ用素材は5000系アルミニウム合金材であり、Cu濃度を0.05質量%以下に規制することで5000系合金特有の黄色みを無くし、美しい陽極酸化皮膜を形成できるとされている。
特開2012−246555号公報 特開2009−209426号公報
しかし、7000系アルミニウム合金は高濃度のZnを含有する合金であり、陽極酸化処理液はZnで汚染されるために通常の処理装置を使用できないという問題点がある。また、5000系アルミニウム合金は一般に強度に難がある。特許文献2の請求項4に記載された5000系アルミニウム合金は引張強さが250〜380MPa、耐力が120〜320MPaであるが、ケースボディの素材にさらに高い強度が要求されている。
また、ケースボディの箱型形状を切削加工ではなくダイカストで成形する方法もある。しかし、ダイカスト用金型内にアルミニウム合金溶湯を圧入する際に、薄肉部にアルミニウム合金溶湯が充分に廻らず、そのため薄肉部に欠陥が生じたり、微細な形状部分を正確に形成することができなかったりすることが多い。またダイカストによってケースボディを製造する場合、素材のアルミニウム合金としては、主にダイカスト時の湯流れ性の観点からその成分組成を選択せざるを得ず、そのためケースボディに要求される諸特性、特に強度や伸び、剛性、陽極酸化処理性を必ずしも満足させ得ないことが多かったのが実情である。
本発明は、上述した背景技術に鑑み、通信端末機器のケースボディの材料であり、高い強度と伸びを兼ね備え、さらにむらの無い陽極酸化皮膜を形成できるアルミニウム合金材およびその関連技術を提供することを目的とする。
即ち、本発明は下記[1]〜[7]に記載の構成を有する。
[1]通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材であり、
Si:0.7〜1.2質量%、Mg:0.6〜1.0質量%、Fe:0.4〜0.6質量%、Ti:0.005〜0.05質量%、Cu:0.3〜0.45%質量、Cr:0.15〜0.25質量%、Mn:0.2〜0.3質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなることを特徴とする通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材。
[2]さらに、B:0.001〜0.01質量%およびZr:0.05〜0.2質量%のうちの少なくとも一方を含有する前項1に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材。
[3]表面から深さ0.5mmの面における結晶粒の平均粒径が0.5〜50μmである前項1または2に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材。
[4]金属間化合物のうちの円相当直径が0.12〜0.25μmのものを中サイズとし、任意の断面のSEM観察による170μmの視野内に存在する中サイズ金属間化合物が100個以下である前項1〜3のうちのいずれか1項に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材。
[5]Si:0.7〜1.2質量%、Mg:0.6〜1.0質量%、Fe:0.4〜0.6質量%、Ti:0.005〜0.05質量%、Cu:0.3〜0.45%質量、Cr:0.15〜0.25質量%、Mn:0.2〜0.3質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金塊に対し、470〜550℃で3〜16時間保持する均質化処理を行った後に塑性加工して塑性加工品を得、
前記塑性加工品を530〜570℃で0.5〜3時間保持して溶体化処理を行い、さらに160〜200℃で3〜30時間保持する時効処理を行うことを特徴とする通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材の製造方法。
[6]前項1〜4のうちのいずれか1項に記載のアルミニウム合金材からなることを特徴とする通信端末機器のケースボディ。
[7]前記ケースボディの外装面が切削加工により形成され、この外装面における結晶粒の平均粒径が0.5〜50μmである前項6に記載された通信端末機器のケースボディ。
上記[1]に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材は、その組成により高い強度と伸びを兼ね備え、かつ結晶粒が微細化されるのでむらの無い均一な陽極酸化皮膜を形成できる。
上記[2]に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材は、BおよびZrのうちの少なくとも一方の添加によって結晶粒が微細化される。
上記[3]に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材は、表面から深さ0.5mmの面における結晶粒の平均粒径が0.5〜50μmであり、0.5mmよりも深い部分の結晶粒は深さ0.5mmにおける結晶粒と同等かそれよりも微細化されている。
上記[4]に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材は、170μmのSEM観察視野内に存在する中サイズ金属間化合物の個数が100個以下となされているので、強度と伸びとが高いレベルで両立している。
上記[5]に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材の製造方法によれば、高い強度と伸びを兼ね備え、むらの無い均一な陽極酸化皮膜を形成できる素材を作製できる。
上記[6]に記載の通信端末機器のケースボディは、高い強度と伸びを兼ね備え、むらの無い均一な陽極酸化皮膜を形成できる。
上記[7]に記載の通信端末機器のケースボディは特にむらの無い均一な陽極酸化皮膜を形成できる。
通信端末機器のケースボディ用素材および切削加工によって形成するケースボディの斜視図である。
本発明の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材は、合金の化学組成を規定し、要すればさらに金属組織を規定することにより、高い強度と伸びを兼ね備え、むらの無い均一な陽極酸化皮膜を形成することができる。高い強度とはJIS Z2241金属材料引張試験方法による0.2%耐力が360MPa以上であり、良好な伸びとは同試験方法による伸びが15%以上であり、本発明のアルミニウム合金材はこれらの機械的性質を有している。
[アルミニウム合金材の化学組成]
本発明のアルミニウム合金材は、Si、Mg、Fe、Ti、Cu、Cr、Mnを含有し、要すればさらにBおよびZrのうちの少なくとも一方を含有している。以下に、各元素の添加意義および適正濃度について詳述する。
Siは、Mgと共同し、主として時効析出物であるβ’−MgSiの析出硬化により合金に強度を付与する元素である。この時効析出物の量はSi濃度および後述するMg濃度に依存し、Si濃度が0.7質量%未満では前記時効析出物量が少ないために十分な強度が得られない。一方、Si濃度が1.2質量%を超えると平衡相MgSiが晶出し、伸びを低下させる。従って、合金に強度と伸びとをバランス良く付与するために、Si濃度は0.7〜1.2質量%とする。好ましいSi濃度は0.8〜1.1質量%であり、更に好ましい範囲は0.9〜1.1質量%である。
Mgはそれ自体の固溶による強度上昇と、Siと共同して時効析出物であるβ’−MgSiの析出硬化により強度を付与する元素である。Siと同じく、Mg濃度が0.6質量%未満では十分な強度が得られず、1.0質量%を超えると平衡相MgSiの晶出によって伸びが低下する。従って、合金に強度と伸びとをバランス良く付与するために、Mg濃度は0.6〜1.0質量%とする。好ましいMg濃度は0.7〜1.0質量%であり、更に好ましい範囲は0.7〜0.9質量%である。
上述したように、合金の強度および伸びはSi濃度およびMg濃度に依存し、強度上昇に寄与するのはβ’−MgSiである。このβ’−MgSiの含有量が0.5質量%では強度が極めて低下する。一方、β’−MgSiの含有量が1.5質量%を超えると伸びが低下し、成形性が低下する。従って、合金中にβ’−MgSiが0.5〜1.5質量%の範囲内に存在していることが強度と伸びとを高レベルで兼ね備えることの条件となる。換言すると、0.5〜1.5質量%のβ’−MgSiを形成できるSi濃度およびMg濃度であることが必要である。上述したSiおよびMgの濃度範囲は0.5〜1.5質量%のβ’−MgSiを形成しうる濃度範囲である。
また、Siが過剰に添加されると、Siの一部はβ’−MgSiを形成せずに残Siとして単独で存在する。この残SiはT4の熱処理で固溶していると、固溶硬化によって強度が上昇する。残Siの濃度が0.1質量%未満では十分な強度が得られない。一方、残Siの濃度が1.0質量%を超えると、強度は上昇するものの伸びが低下して成形性が悪化する。従って、合金中の残Si濃度は0.1〜1.0質量%であることが好ましい。上述したSiおよびMgの濃度範囲は残Si濃度が0.1〜1.0質量%のとなる濃度範囲である。
Cuは、時効析出物であるθ’−CuAlの形成により合金に強度を付与する元素である。合金の強度上昇は、β’−MgSiの形成によるものだけではなく、Cuの添加によって緻密で微細なθ’−CuAlが形成されること、さらにθ’−CuAlによってβ’−MgSiを微細化されることによる、合金中のCu濃度が0.3質量%未満ではθ’−CuAlの形成量が少なく上記効果が少ない。一方、0.45質量%を超えると、θ’−CuAlの形成量が増えて強度は上昇するが伸びが低下する。θ’−CuAlは室温でも成長するので経時変化により強度は上昇するが、それに伴って伸びが低下し、また材料組織の粒界腐食が顕著になって耐食性も低下する。従って、Cu濃度は0.3〜0.45質量%とし、好ましいCu濃度は0.33〜0.43質量%である。
Feは合金強度に影響を及ぼす元素である。Fe濃度が0.4質量%未満では結晶粒が粗大化して強度が低下する。一方、0.6質量%を超えると粗大な晶出物が生成されて強度および伸びが低下する。従って、Fe濃度は0.4〜0.6質量%とし、好ましいFe濃度は0.45〜0.55質量%である。
Tiは鋳塊の結晶粒を微細化し、かつ伸びを向上させて成形性を向上させる元素である。合金中のTi濃度が0.005質量%未満では上記効果が少なく、0.05質量%を超えると粗大な晶出物が生成されて成形性が低下する。従って、Ti濃度は0.005〜0.05質量%とし、好ましいTi濃度は0.008〜0.03質量%である。結晶粒を微細化することによりむらの無い均一な陽極酸化皮膜を形成することができる。
Crは、AlCrの析出によって合金に強度を付与する元素である。合金中のCr濃度がは0.15質量%未満では上記効果が少なく、0.25質量%を超えると巨大な晶出物が増えて強度および伸びが低下する。従って、Cr濃度は0.15〜0.25質量%とし、好ましいCr濃度は0.16〜0.23質量%である。
Mnは、固溶による硬化とAlMnの析出によって合金に強度を付与する元素である。合金中のMn濃度が0.2質量%未満では上記効果が少なく、0.3質量%を超えると粗大な晶出物が増えて強度および伸びが低下する。従って、Mn濃度は0.2〜0.3質量%とし、好ましいMn濃度は0.22〜0.28質量%である。
BおよびZrは結晶粒に影響を及ぼす元素であり、Bは結晶粒の微細化を高める効果があり、Zrは再結晶を防止する効果がある。これらの元素は、B:0.001〜0.01質量%およびZr:0.05〜0.2質量%のうちの少なくとも一方を添加することが好ましい。
アルミニウム合金の残部組成はAlおよび不可避不純物である。
[金属組織]
通信端末機器のケースボディは通信端末機器の外装面を形成するものであるから、陽極酸化処理を施して表面品質を高めるのが一般的である。陽極酸化皮膜は発色や光沢が均一でむらのない皮膜が美しいとされている。陽極酸化処理性は被処理面の結晶組織に影響を受け、被処理面の結晶組織が微細化されているとむらが無く均一な美しい陽極酸化皮膜を形成することができる。
図1に示すように、ケースボディ10は上面が開放された箱型形状が一般的である。このような箱型のケースボディ10は、扁平な直方体の素材20の一方の面を切り込むように切削して収容空間としての凹部11を形成し、これにより底壁12および四方の側壁13を形成して作製される。前記素材20は所要厚さH1の押出材または圧延材を所要寸法に切断するか、鍛造によって作製される。素材20の表面は、押出材のダイス接触面または切断面、圧延材のロール接触面または切断面、あるいは鍛造材の表面であり、押出材、圧延材、鍛造材等の加工面、即ち押出ダイス、圧延ロール、鍛造型との接触面は粗大再結晶組織となることが多い。前記ケースボディ10の箱型形状は直方体の素材20に凹部11を形成しただけでも得られるが、このように成形したケースボディ10は底壁12の外面、側壁13の外面、側壁13の上面に素材20表面の粗大結晶組織が現れ、むらの無い均一な陽極酸化皮膜の形成に最適な状態ではない。しかも、ケースボディ10の底壁12の外面、側壁13の外面、側壁13の上面は外装面となるので、凹部11よりも美しい外観が求められる。本発明が規定する組成の合金は表面を除いて結晶組織が微細化されているので、素材20の表面がケースボディ10の外面とならないように、素材10の表層部を切削等により除去して微細結晶組織を露出させることが好ましい。図1に示したケースボディ10の作製例では、ケースボディ10の底壁12の外面、側壁13の外面および上面に対応する面において素材20の表層部を除去している。
上述した素材10表面の結晶組織に鑑み、本発明は、均一な陽極酸化皮膜を形成できる条件を所定深さにおける結晶組織によって規定する。即ち、本発明においては、アルミニウム合金材の表面から深さ0.5mmの面における結晶粒の平均粒径が0.5〜50μmとなされた合金材を推奨する。平均粒径50μm以下の微細結晶組織であればむらの無い均一な陽極酸化皮膜を形成することができ、平均結晶粒径が15μm以下であればなお一層好ましい。表面から深さ0.5mmおける結晶組織で規定するのは、粗大結晶組織は表層部にのみ存在するので、深さ0.5mmの面の結晶組織を把握することで素材全体の結晶組織を把握できるからである。深さ0.5mmの面における結晶粒の大きさは、0.5mmよりも深い部分の結晶粒が深さ0.5mmにおける結晶粒と同等かそれよりも微細化されていることを示している。
アルミニウム合金材の深さ0.5mmの面における結晶粒径は、例えば以下の方法で測定する。
アルミニウム合金材の表面を深さ0.5mmまで切削加工する。切削加工面をダイヤモンドペーストなどの研磨材を用いて鏡面研磨する。研磨面をアルコールなどで脱脂した後に、温浴で40℃程度に加熱した10%濃度の苛性ソーダ(水酸化ナトリウム水溶液)に30秒ほど浸漬し、取り出した後、流水で洗浄後、10%濃度の希硝酸に浸漬し、取り出し、流水で洗浄する。このエッチング処理後の面を顕微鏡にて観察し、結晶粒が概ね50〜200個程度となる倍率でスケールを入れて写真撮影する。写真上で任意の直線(長さL)を引いて、この直線が横切る結晶粒数(n個)を数える。単視野平均粒子径(x1)=L1÷n1と定義する。任意の5視野において撮影したもの単視野平均粒子径の平均値を平均粒子径(x)と定義する。すなわち次の計算式で計算される。x=(x1+x2+x3+x4+x5)÷5
本発明の通信端末機器のケースボディは、図示例のような四角形の箱型であることに限定されない。また、直方体の素材から凹部を形成する切削加工によって成形することにも限定されない。例えば、鍛造によって凹部を有する素材を成形し、素材表面を薄く切削して微細結晶組織を有する外装面に加工してもよい。
[金属間化合物のサイズ分布状態]
本発明のアルミニウム合金材において形成される金属間化合物は上記のアルミニウム合金の化学組成で説明したMgSi、CuAl、AlMn、AlCr等であり、これらの金属化合物のサイズおよび個数が合金材の機械的性質に影響を及ぼす。本発明は、これらの金属間化合物のサイズについて、円相当直径(断面積が等価となる円の直径)が0.12〜0.25μmのものを中サイズ、円相当直径が0.05μm以上で0.12μm未満のものを小サイズと定義し、アルミニウム合金材の任意の断面においてSEM(Scanning Electron Microscope、走査型電子顕微鏡)観察による170μmの視野内に存在する金属間化合物の個数に基づいて金属組織を規定する。前記視野はアルミニウム合金材の断面における観察部位を限定するものではなく、表層部付近でも中心部付近でも良い。
本発明のアルミニウム合金材は、前記視野内の中サイズ金属間化合物の個数(A)が100個以下であることが好ましい。中サイズ金属間化合物の個数(A)が100個を超えると強度および伸びが低下するおそれがある。また、中サイズ金属間化合物の特に好ましい個数(A)は70個以下である。
アルミニウム合金材のさらに高い強度と良好な伸びを両立させる条件として、中サイズ金属間化合物の個数(A)を100個以下とした上で、中サイズ金属間化合物の個数(A)と小サイズ金属間化合物の個数(B)との関係を相対的に規定することを推奨できる。即ち、小サイズ金属間化合物の個数(B)が中サイズ金属間化合物の個数(A)数の2倍以上存在することが好ましく、B/A≧2なる関係を満たしていることが好ましい。特に好ましい個数の関係はB/A≧5である。また、中サイズ金属間化合物と小サイズ金属間化合物の合計個数(A+B)に対して中サイズ金属間化合物の個数(A)の占める割合[〔A/(A+B)〕×100]が30%以下であることが好ましく、特に15%以下であることが好ましい。
[アルミニウム合金材の製造方法]
上述した結晶組織および金属間化合物のサイズ分布状態は、合金の化学組成を規定した上でアルミニウム合金材の製造工程において所定の熱処理を行うことによって得ることができる。
アルミニウム合金材が押出、圧延、鍛造等による塑性加工品である場合は、これらの塑性加工に供するアルミニウム合金塊の均質化処理、塑性加工品に対する溶体化処理および時効処理を所定の条件で行う。
均質化処理はアルミニウム合金塊を470℃〜550℃で3〜16時間保持することにより行う。470℃未満または3時間未満の処理では、Mg−Si系金属間化合物が十分に固溶されず、また遷移元素を含む分散相の析出が十分でないために、強度および伸びが向上しない。一方、550℃を超えまたは16時間を超える処理では、バーニングが発生して熱間加工時に割れ等が発生するおそれがある。均質化処理の特に好ましい処理温度は480〜520℃であり、特に好ましい処理時間は7〜10時間である。
溶体化処理は塑性加工品を530〜570℃で0.5〜3時間保持することにより行う。前記条件で処理すれば添加されている元素が十分に固溶されるので固溶度が大きくなり、Mg−Si系化合物の分布を一層緻密にすることができる。特に好ましい溶体化処理温度は550〜570℃であり、処理時間は1〜3時間である。
時効処理は160〜200℃で3〜30時間保持することにより行う。160℃未満では最高強度に達するまでの時間が著しく長くなる。一方、200℃を超えると微細な析出物を得ることができない。また、3時間未満の時効処理では高い強度が得られず、30時間を超えるとMg−Si系化合物の析出物が粗大化して強度低下を招くおそれがある。特に好ましい時効処理の温度は165〜185℃であり、特に好ましい処理時間は5〜20時間である。
本発明において、所要形状を得るための塑性加工方法は限定されず、押出、圧延、鍛造等の任意の方法を適用できる。塑性加工が押出の場合は、押出直後の押出材温度が450〜550℃となるように熱間押出を行うことが好ましい。押出材温度が450℃未満では加工中に変形圧力が著しく増加して生産性が低下する。一方、550℃を超えると加工中に蓄積されたひずみが熱入力により動的回復して再結晶し、結晶粒径を粗大化するおそれがある。特に好ましい押出直後の押出材温度は480〜530℃である。また、上記押出材温度に規定した上で、さらに温度補償ひずみ因子(Zパラメータ)を3×10〜15×10−1の範囲に設定することが好ましい。また塑性加工が鍛造の場合は、加工率として20〜80%、鍛造温度としては400℃〜530℃に設定することが好ましい。
以下に本発明の実施例を記す。なお、以下の実施例は本発明の作用、効果を明確化するためのものであって、実施例に記載された条件が本発明の技術的範囲を限定するものでない。
表1に示した実施例1〜9および比較例10〜13の化学組成のアルミニウム合金からなるビレットを500℃で7時間保持して均質化処理を行った後、熱間で、断面の幅W1:105mm×高さH1:7.5mmの断面四角形の角材を押し出した。この押出において、押出直後の押出材の温度は表1に示す温度であった。さらに、前記押出材を570℃で1時間保持して溶体化処理を行い、170℃で13時間保持して時効処理を行った。
前記押出材について、以下の方法で金属間化合物および機械的性質を調べた。
(金属間化合物)
時効処理後の各押出材を押出方向に対して垂直な面で切断し、その切断面をポリシャーで研磨してSEM観察面とした。観察はFE−SEM(電界放出型走査電子顕微鏡、日本電子株式会社製のJSM−7000F)により、加速電圧:7kV、電流:6nA、倍率:×8000で行った。撮影したSEM画像は、画像解析ソフト(WIN−ROOF)により2値化処理後に金属間化合物を検出し、検出した金属間化合物の面積と等価面積を有する円の直径に換算した。そして、170μmの視野内において、円相当直径が0.12〜0.25μmの金属間化合物を中サイズとして計数し、0.05μm以上で0.12μm未満の金属間化合物を小サイズとして計数した。表1に、中サイズ金属間化合物の個数(A)および小サイズ金属間化合物の個数(B)を示すとともに、中サイズ金属間化合物と小サイズ金属間化合物の個数の比率(B/A)、および中サイズ金属間化合物と小サイズ金属間化合物の合計個数に対して中サイズ金属間化合物の占める割合(%)=〔A/(A+B)〕×100を示す。
また、上記の実施例および比較例のうち、実施例4および比較例10の金属間化合物のサイズ別個数、累積個数および累積比率を表2および表3に示す。
(機械的性質)
JIS Z2241金属材料引張試験方法に基づいて、前記押出材の引張強度、0.2%耐力および伸びを測定した。
さらに、押出材を長さD1:150mmに切断し、図1に示す素材20を作製した。前記素材20は幅W1×長さD1×高さH1の扁平な直方体である。
(結晶組織)
前記素材20の全ての面を、エンドミルにて0.5mmの切削代で表面切削して、幅W2×長さD2×高さH2の扁平な直方体に加工し、さらに上面から切り込んで深さ4.7mmの凹部11を形成するともに、厚さ1.8mmの底壁12および側壁13を形成してケースボディ10を作製した。
前記ケースボディ10の底壁12の外面、即ちW2×D2の面の結晶組織を顕微鏡下で観察し、結晶の平均粒径を調べた。この観察面は押出材の表面から深さ0.5mmの面である。
(陽極酸化処理皮膜)
切削により得たケースボディ10の全面をショットブラスト処理をして平滑化し、脱脂処理後に陽極酸化処理を施して厚さ15μmの陽極酸化皮膜を形成した。陽極酸化処理条件は、電解浴組成:15%希硫酸、浴温:15℃、電流密度:3A/dm、電解時間:5分である。陽極酸化処理後に、封孔処理として着色材を加えた沸騰水で2分処理して着色した。
陽極酸化皮膜を形成したケースボディを目視観察し、皮膜のむらの有無を評価した。むらの有無の判定基準は、ケース外装面に光沢や色調の異なる模様が観察されるかどうかで判断した。
これらの測定結果を表1に併せて示す。
Figure 2017025365
Figure 2017025365
Figure 2017025365
次に、実施例20〜23として、表1の実施例4のアルミニウム合金に対し、均質化処理条件および押出条件を変えて実施例1等と同一形状の押出材を作製した。表4に、各例の均質化処理条件、押出直後の押出材温度を示す。押出材に対する溶体化処理および時効処理は各例で共通である。
作製した各押出材について、実施例1等と同じ方法により、素材20およびケースボディ10作製し、機械的性質、結晶組織、金属間化合物および陽極酸化皮膜を調べた。これらの結果を表4に示す。
Figure 2017025365
表1〜4に示した結果より、実施例のアルミニウム材は、ケースボディに要求される高い強度と良好な伸びとを兼ね備え、かつ陽極酸化処理性も良好であった。
本発明は、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの通信端末機器のケースボディの材料として好適に利用できる。
10…ケースボディ
11…凹部
12…底壁
13…側壁
20…素材

Claims (7)

  1. 通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材であり、
    Si:0.7〜1.2質量%、Mg:0.6〜1.0質量%、Fe:0.4〜0.6質量%、Ti:0.005〜0.05質量%、Cu:0.3〜0.45%質量、Cr:0.15〜0.25質量%、Mn:0.2〜0.3質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなることを特徴とする通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材。
  2. さらに、B:0.001〜0.01質量%およびZr:0.05〜0.2質量%のうちの少なくとも一方を含有する請求項1に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材。
  3. 表面から深さ0.5mmの面における結晶粒の平均粒径が0.5〜50μmである請求項1または2に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材。
  4. 金属間化合物のうちの円相当直径が0.12〜0.25μmのものを中サイズとし、任意の断面のSEM観察による170μmの視野内に存在する中サイズ金属間化合物が100個以下である請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材。
  5. Si:0.7〜1.2質量%、Mg:0.6〜1.0質量%、Fe:0.4〜0.6質量%、Ti:0.005〜0.05質量%、Cu:0.3〜0.45%質量、Cr:0.15〜0.25質量%、Mn:0.2〜0.3質量%を含有し、残部がAlおよび不可避的不純物からなるアルミニウム合金塊に対し、470〜550℃で3〜16時間保持する均質化処理を行った後に塑性加工して塑性加工品を得、
    前記塑性加工品を530〜570℃で0.5〜3時間保持して容体化処理を行い、さらに160〜200℃で3〜30時間保持する時効処理を行うことを特徴とする通信端末機器ケースボディ用アルミニウム合金材の製造方法。
  6. 請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載のアルミニウム合金材からなることを特徴とする通信端末機器のケースボディ。
  7. 前記ケースボディの外装面が切削加工により形成され、この外装面における結晶粒の平均粒径が0.5〜50μmである請求項6に記載された通信端末機器のケースボディ。
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