JP2018059176A - アルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板 - Google Patents

アルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板 Download PDF

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Abstract

【課題】陽極酸化処理後の光沢度の低下を抑制できるとともに、加工性に優れるアルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板を提供することを課題とする。【解決手段】本発明に係るアルミニウム合金板は、Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下、Fe:0.07質量%以下、Si:0.05質量%以下、であるとともに、残部がAl及び不可避的不純物であり、板の表面において、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度が40個/mm2以下であるとともに、Al−Mg系金属間化合物の面積率が1.00%以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板に関する。
アルミニウム成形品は、耐食性、機能性、意匠性の向上を目的とした表面処理が施されることが多く、表面処理の中でも、特に、陽極酸化処理が施されることが多い。そして、陽極酸化処理されたアルミニウム成形品は、輸送機器、機械部品、建築材料、器物、装飾品、構造材料として広く使用されている。
陽極酸化処理は、希硫酸やシュウ酸などを処理浴に用い、アルミニウム板を陽極として電気分解することにより、アルミニウム板の表面を電気化学的に酸化させ、酸化アルミニウムの皮膜を生成させる。
陽極酸化処理を行った後のアルミニウム板表面には、蜂の巣状の多孔質皮膜が形成されるため、沸騰純水または酢酸ニッケルなどの高温水溶液、加圧水蒸気により水和することでβアルミナ化し、孔壁を水和膨張させて孔を封じて(封孔処理という)耐食性を確保するのが一般的である。また、意匠性を付与する場合には、アルミニウムの表面を機械的または化学的に研磨したり、梨地処理などの表面調整を行ったりした後に、前記した陽極酸化処理を行うのが一般的である。
このような陽極酸化処理が施されるアルミニウム合金板に関する背景技術として、例えば、特許文献1、2が挙げられる。
特許文献1には、MgSiの化学量論組成としてのMgSi成分0.10〜0.50質量%と過剰Si量を0.50〜0.90質量%を含有するとともに、Cu成分0.10〜0.60質量%、Mn成分0.10〜0.40質量%、Ti成分0.005〜0.1質量%を含有し、Fe成分0.05質量%以下、Cr成分0.10質量%以下、Zr成分0.10質量%以下で残部がアルミニウムと不可避的不純物であることを特徴とする曲げ加工性及び陽極酸化処理後の光輝性に優れたアルミニウム合金が記載されている。
特許文献2には、Mg:3.0〜4.0質量%、Cu:0.3〜0.7質量%等を含有し、加えて、不純物をFe:0.10質量%以下、Si:0.10質量%以下、Mn:0.05質量%未満に規制し、残部Alと不可避的不純物よりなるアルミニウム合金鋳塊を400〜500℃の温度に加熱し、その後熱間圧延を行い、必要に応じてさらに冷間圧延を行って所要の板厚として得られた圧延板を、MgとCuの添加割合から求めたAl−Mg−Cu系析出物の固溶限界温度以上500℃以下の温度範囲内に加熱して直ちにもしくは保持してから5℃/sec以上の降温速度の急冷にて軟質化処理を施す、光輝性と耐応力腐食割れ性の優れた高強度アルミニウム合金圧延板の製造方法が記載されている。
特許第4942524号公報 特開平7−316757号公報
特許文献1に記載のアルミニウム合金は、強度を確保するために、MgSiの化学量論組成としてのMgSi成分量と過剰Si量とが特定されているが、合金中のMgSiが陽極酸化皮膜中に取り込まれることにより、当該皮膜が白っぽく濁ってしまう。その結果、陽極酸化処理後のアルミニウム合金は、アルミニウム特有の金属の光沢度が低下し、表面の意匠性が不十分になるという問題があった。
また、特許文献1に記載のアルミニウム合金は、MgSiを多く含んでいるため、プレス加工、絞り加工、しごき加工などを行うと、MgSiが破壊の起点となって割れなどが生じることがある。すなわち、特許文献2に記載のアルミニウム合金は加工性が悪いという問題もあった。
特許文献2に記載の製造方法によって製造されたアルミニウム合金圧延板は、Cuが添加されていることにより、陽極酸化皮膜が黄金色に着色してしまう。また、このアルミニウム合金圧延板は、不純物量の制御が不十分であるため、不純物が陽極酸化皮膜中に取り込まれることにより、当該皮膜が白っぽく濁ってしまう。その結果、陽極酸化処理後のアルミニウム合金圧延板は、アルミニウム本来のシルバーの色調が失われるだけでなく、アルミニウム特有の金属の光沢度が低下し、表面の意匠性が不十分になるという問題があった。
本発明は前記状況に鑑みてなされたものであり、陽極酸化処理後の光沢度の低下を抑制できるとともに、加工性に優れるアルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、アルミニウム合金板を構成する各成分の含有量や、表面における金属間化合物の個数密度、面積率等を詳細に特定することにより、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明に係るアルミニウム合金板は、Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下、Fe:0.07質量%以下、Si:0.05質量%以下、であるとともに、残部がAl及び不可避的不純物であり、板の表面において、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度が40個/mm以下であるとともに、Al−Mg系金属間化合物の面積率が1.00%以下である。
このアルミニウム合金板は、各成分の含有量が所定範囲内または所定値以下であるとともに、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度と、Al−Mg系金属間化合物の面積率と、が所定値以下であることから、陽極酸化処理前後の光沢度の差を小さくすることができる、言い換えると、陽極酸化処理後の光沢度の低下を抑制できるとともに、加工性に優れたものとなる。
本発明に係るアルミニウム合金板は、耐力が150N/mm以上350N/mm以下であるのが好ましい。
このアルミニウム合金板は、耐力が所定範囲内であることから、耐力が要求される製品に好適に適用することができる。
本発明に係る陽極酸化処理アルミニウム合金板は、前記したアルミニウム合金板の表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極酸化処理アルミニウム合金板であって、前記陽極酸化皮膜の表面において、Al−Mg系金属間化合物の面積率が2.00%以下である。
この陽極酸化処理アルミニウム合金板は、陽極酸化皮膜の表面においてAl−Mg系金属間化合物の面積率が所定値以下であることから、陽極酸化処理前後の光沢度の差をより小さくすることができる。
本発明に係るアルミニウム合金板は、各成分の含有量が所定範囲内または所定値以下であるとともに、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度と、Al−Mg系金属間化合物の面積率と、が所定値以下であることから、陽極酸化処理後の光沢度の低下を抑制できるとともに、加工性に優れたものとなる。
本発明に係る陽極酸化処理アルミニウム合金板は、前記したアルミニウム合金板を用いるとともに、前記陽極酸化皮膜の表面においてAl−Mg系金属間化合物の面積率が所定値以下であることから、陽極酸化処理前後の光沢度の差をより小さくすることができるとともに、加工性に優れたものとなる。
以下、本発明に係るアルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板を実施するための形態について詳細に説明する。
[アルミニウム合金板]
本実施形態に係るアルミニウム合金板は、陽極酸化処理が施されることによって、表面に陽極酸化皮膜が形成されて用いられるのに適した板材である。
そして、本実施形態に係るアルミニウム合金板は、各成分が特定されているとともに、板表面における最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度、Al−Mg系金属間化合物の面積率が特定されている。
以下、本実施形態に係るアルミニウム合金板の各成分の含有量、金属間化合物の個数密度、面積率を特定した理由について説明する。
(Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下)
Mgは、アルミニウム合金板の強度を向上させる効果がある。ただし、Mgの含有量が3.0質量%未満になるとアルミニウム合金板としての強度、具体的には耐力が不十分となるとともに、加工性も低下する。一方、Mgの含有量が6.0質量%を超えると、熱間圧延中に割れが発生する可能性がある。
したがって、Mgの含有量は、3.0質量%以上6.0質量%以下である。
なお、Mgの含有量は、強度をより向上させるという観点から、3.5質量%以上が好ましく、4.0質量%以上がより好ましい。また、Mgの含有量は、より適切に熱間圧延を実施するという観点から、5.9質量%以下が好ましく、5.0質量%以下がより好ましい。
(Fe:0.07質量%以下)
Feは、通常、地金不純物(不可避不純物)としてアルミニウム合金中に混入する。また、Feは、Al−Fe系金属間化合物を生成させる。そして、Feの含有量が0.07質量%を超えると、前記した金属間化合物が多くなり、加工性が低下する。
したがって、Feの含有量は、0.07質量%以下である。
なお、Feの含有量は、加工性の低下をより抑制するという観点から、0.05質量%以下が好ましく、0.03質量%以下がより好ましい。そして、Feの含有量は0質量%であってもよいが、0質量%とするのは困難であるため、実質的には0質量%を含まない。
(Si:0.05質量%以下)
Siは、通常、地金不純物(不可避不純物)としてアルミニウム合金中に混入する。また、Siは、Al−Fe−Si系、Mg−Si系金属間化合物を生成させる。そして、Siの含有量が0.05質量%を超えると、前記した金属間化合物が多くなり、加工性が低下する。
したがって、Siの含有量は、0.05質量%以下である。
なお、Siの含有量は、加工性の低下をより抑制するという観点から、0.03質量%以下が好ましく、0.02質量%以下がより好ましい。そして、Siの含有量は0質量%であってもよいが、0質量%とするのは困難であるため、実質的には0質量%を含まない。
(残部:Al及び不可避的不純物)
本実施形態に係るアルミニウム合金板の残部は、Al及び不可避的不純物であり、この不可避不純物としては、例えば、Cr、Zn、Cu、Mn、Ti、V、B、Zr、Mo、Ga、Ni等が挙げられる。
これらの元素の含有量は個々に、Cr:0.40質量%以下(好ましくは0.20質量%以下)、Zn:0.40質量%以下(好ましくは0.35質量%以下)、Cu:0.20質量%以下(好ましくは0.10質量%以下)、Mn:0.10質量%以下(好ましくは0.06質量%以下)、Ti:300質量ppm以下(好ましくは100質量ppm以下)、V:200質量ppm以下(好ましくは150質量ppm以下)、B:質量50ppm以下(好ましくは30質量ppm以下)、Zr:50質量ppm以下(好ましくは30質量ppm以下)、Mo:50質量ppm以下(好ましくは30質量ppm以下)、Ga:50質量ppm以下(好ましくは30質量ppm以下)、Ni:50質量ppm以下(好ましくは30質量ppm以下)であるのが好ましく、総量として0.5質量%以下であるのがより好ましい。そして、この範囲内であれば、不可避的不純物として含有される場合だけではなく、積極的に添加された場合であっても、本発明の効果を妨げない。
なお、前記した不可避的不純物の中でも、特にTi、V、B、Zr、Moは、凝固時に板幅及び板厚の中央部に偏析し、陽極酸化皮膜に筋模様を形成させることで意匠性を低下させる可能性があるため、含有量を前記した所定値以下とするのが好ましい。
前記したFe、Si、Cr、Zn、Cu、Mn、Ti、V、B、Zr、Mo、Ga、Niの含有量の規制は、例えば、三層電解法により精錬した地金を使用したり、偏析法を利用してこれらの成分を排除したりすることによって行うことができる。
(最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度)
アルミニウム合金板の表面に存在する最大長さが4μm以上の金属間化合物とは、主に、Al−Fe系、Al−Fe−Si系、Mg−Si系金属間化合物であるが、当該金属間化合物が多くなると、アルミニウム合金板の加工性を低下させてしまう。そして、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度が40個/mm以下であれば、アルミニウム合金板は優れた加工性を発揮できる。
したがって、アルミニウム合金板の表面において、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度は40個/mm以下である。
なお、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度は、加工性をより向上させるという観点から、38個/mm以下であるのが好ましく、35個/mm以下であるのがより好ましく、32個/mm以下であるのがさらに好ましく、0個/mmであってもよい。
そして、アルミニウム合金板の表面における最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度は、Fe、Siの含有量、均質化熱処理の条件等によって制御することができる。
(Al−Mg系金属間化合物の面積率)
アルミニウム合金板の表面に存在するAl−Mg系金属間化合物とは、主に、AlMgなどの金属間化合物(板表面において最大長さが1μm以下となるような微細な金属間化合物)、いわゆるβ相化合物であり、当該β相化合物が多くなると、陽極酸化処理を行った際にβ相化合物が陽極酸化皮膜中に取り込まれ、最終的には陽極酸化処理アルミニウム合金板の光沢度を低下させてしまう。そして、Al−Mg系金属間化合物の面積率が1.00%以下であれば、陽極酸化処理後の光沢度の低下を抑制することができる。
したがって、アルミニウム合金板の表面において、Al−Mg系金属間化合物の面積率は1.00%以下である。
なお、Al−Mg系金属間化合物の面積率は、陽極酸化処理後の光沢度の低下をより抑制するという観点から、0.90%以下であるのが好ましく、0.80%以下であるのがより好ましく、0.70%以下であるのがさらに好ましく、0%であってもよい。
そして、アルミニウム合金板の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率は、Mgの含有量、熱間圧延の終了温度、焼鈍条件、冷却速度等によって制御することができる。
金属間化合物の個数密度、面積率については、アルミニウム合金板の表面を研磨した後、SEM装置(例えば日本電子株式会社製JSM−7001F)、光学顕微鏡(例えば、OLYMPUS社製PMG3)で観察して金属間化合物のサイズ、個数、面積を計測し、算出することができる。
(耐力)
アルミニウム合金板の耐力については、適用する製品の仕様に応じて適宜設定すればよい。ただし、アルミニウム合金板の耐力は、電子機器の筐体、建築材料、構造材料、機器材料といった用途のアルミニウム合金板として相応な機械的強度を確保すべく、150N/mm以上であるのが好ましい。また、アルミニウム合金板の耐力は、加工時の割れ等の発生を防止すべく、350N/mm以下であるのが好ましい。
したがって、アルミニウム合金板の耐力は、150N/mm以上350N/mm以下であるのが好ましく、320N/mm以下がより好ましく、300N/mm以下がさらに好ましい。
アルミニウム合金板の耐力は、任意の調質を施すことによって制御することができる。
また、アルミニウム合金板の耐力は、JIS Z 2241:2011に準拠した金属材料引張試験によって測定することができる。
(エリクセン値)
本実施形態に係るアルミニウム合金板は、陽極酸化皮膜を形成させる前後において、任意の形状に成形されて使用されるため、加工性に優れていることが好ましい。この加工性は、エリクセン値により把握することができる。そして、アルミニウム合金板のエリクセン値は、電子機器の筐体、建築材料、構造材料、機器材料といった用途のアルミニウム合金板として相応な加工性を確保すべく、4.0mm以上であるのが好ましい。
したがって、アルミニウム合金板のエリクセン値は、4.0mm以上とするのが好ましく、6.0mm以上とするのがより好ましい。
アルミニウム合金板のエリクセン値は、アルミニウム合金板の表面に存在する最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度で調節することができる。なお、アルミニウム合金板のエリクセン値は、任意の調質を施すことによって調節することもできる。この場合、アルミニウム合金板は、調質に応じたエリクセン値を備えることができる。
また、アルミニウム合金板のエリクセン値は、JIS Z 2247:2006に準拠してエリクセン試験を行うことにより求めることができる。
(算術平均粗さ)
陽極酸化皮膜は、アルミニウム合金板の表面から深さ方向に成長するため、アルミニウム合金板表面の形態が陽極酸化処理後にも反映される。したがって、陽極酸化処理前のアルミニウム合金板の算術平均粗さRaを0.05μm以下にすることで、陽極酸化処理後にも優れた光沢を得ることができるので好ましい。なお、算術平均粗さRaが0.05μm以下であればアルミニウム合金板の表面の光沢度はほぼ一定となるため、陽極酸化処理を行った後のアルミニウム合金板の表面の光沢度もほぼ一定の値が得られる。一方、算術平均粗さRaが0.05μmを超えると光沢が不十分となる可能性があり、陽極酸化処理後にも高い光沢を得ることができない場合がある。
したがって、陽極酸化処理前のアルミニウム合金板の算術平均粗さRaは、0.05μm以下が好ましく、0.03μm以下がより好ましい。
算術平均粗さRaは、圧延、切削加工、機械研磨、化学研磨、電解研磨などで調節することができる。
また、算術平均粗さRaは、市販の表面粗さ測定装置を用いることにより測定することができる。
[陽極酸化処理アルミニウム合金板]
本実施形態に係る陽極酸化処理アルミニウム合金板は、前記したアルミニウム合金板の表面に陽極酸化皮膜が形成された板材である。
そして、本実施形態に係るアルミニウム合金板は、陽極酸化皮膜の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率が特定されている。
以下、本実施形態に係る陽極酸化処理アルミニウム合金板の金属間化合物の面積率を特定した理由について説明する。
(Al−Mg系金属間化合物の面積率)
陽極酸化処理アルミニウム合金板の陽極酸化皮膜の表面に存在するAl−Mg系金属間化合物とは、主に、AlMgなどの金属間化合物(皮膜表面において最大長さが1μm以下となるような微細な金属間化合物)、いわゆるβ相化合物であり、当該β相化合物が多くなると、最終的には陽極酸化処理アルミニウム合金板の光沢度を低下させてしまう。Al−Mg系金属間化合物が2.00%以下であれば、陽極酸化処理アルミニウム合金板の光沢度の低下をより抑制することができる。
したがって、陽極酸化処理アルミニウム合金板の陽極酸化皮膜の表面において、Al−Mg系金属間化合物の面積率は2.00%以下である。
なお、Al−Mg系金属間化合物の面積率は、陽極酸化処理アルミニウム合金板の光沢度の低下をより抑制するという観点から、1.80%以下であるのが好ましく、1.70%以下であるのがより好ましく、1.50%以下であるのがさらに好ましく、0%であってもよい。
そして、陽極酸化処理アルミニウム合金板の陽極酸化皮膜の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率は、アルミニウム合金板の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率と相関しており、Mgの含有量、熱間圧延の終了温度、焼鈍条件、冷却速度等によって制御することができる。
金属間化合物の面積率については、陽極酸化処理アルミニウム合金板の表面を光学顕微鏡(例えば、OPLUMPUS社製BX51M)で観察して金属間化合物のサイズ、個数、面積を計測し、算出することができる。
(陽極酸化皮膜の皮膜厚さ)
陽極酸化皮膜の皮膜厚さは、所望する光沢度や色調によって適宜設定すればよい。ただし、陽極酸化皮膜の皮膜厚さは、薄いほど安価になるものの、3μm未満では、十分な耐食性、耐摩耗性、意匠性が得られない場合があり、また、陽極酸化皮膜を安定して形成するのが困難となる場合がある。一方、陽極酸化皮膜の皮膜厚さが30μm以上になると、コスト高になるとともに、変形したとき皮膜にクラックが発生し易くなる場合がある。
したがって、陽極酸化皮膜の皮膜厚さは3μm以上30μm未満とするのが好ましい。
陽極酸化皮膜の皮膜厚さの制御は、陽極酸化処理に用いる電解液の種類、電解液の濃度、電流密度、処理時間、処理温度などを適宜調整することによって行うことができる。
また、陽極酸化皮膜の皮膜厚さは、一般的に入手可能な膜厚計を用いて測定することができる。
(陽極酸化処理前後における光沢度の差分)
光沢度や色調は、前記のとおり陽極酸化皮膜の皮膜厚さによって変化するが、どのような皮膜厚さにしたとしても、陽極酸化処理前後における光沢度の差分が大きいと、陽極酸化処理前後の光沢度の落差感が大きくなり、表面の意匠性が劣るという印象を使用者に与えることになる。ここで、光沢度の差分は、陽極酸化処理を行う前の光沢度と、陽極酸化処理を行って皮膜厚さが3μm以上30μm未満の陽極酸化皮膜を形成した後の光沢度との差分ΔGを算出することにより求めることができる(下記式(1)参照)。
ΔG=G陽極酸化処理前の光沢度−G陽極酸化処理後の光沢度・・・(1)
そして、アルミニウム合金板の陽極酸化処理前後の光沢度の差分ΔGが300以下であると、陽極酸化処理後におけるアルミニウム特有の金属の光沢度の低下を確実に抑制することができ、優れた意匠性を確保することができる。一方、アルミニウム合金板の陽極酸化処理前後の光沢度の差分ΔGが300を超えると、陽極酸化処理によって表面が白っぽく濁り、目視でも著しい金属光沢の低下が確認できてしまい、意匠性が劣ったものとなる可能性がある。
したがって、アルミニウム合金板の陽極酸化処理前後の光沢度の差分ΔGは、300以下が好ましく、260以下がより好ましい。
アルミニウム合金板の陽極酸化処理前後の光沢度の差分ΔGは、アルミニウム合金板の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率、陽極酸化処理アルミニウム合金板の陽極酸化皮膜の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率、などで調節することができる。
また、光沢度は、一般的に入手可能な光沢度計を用い、入射角60度にて測定することができる。
[アルミニウム合金板、陽極酸化処理アルミニウム合金板の用途]
本実施形態に係るアルミニウム合金板、陽極酸化処理アルミニウム合金板は、優れた意匠性を奏する(詳細には、陽極酸化処理後のアルミニウム特有の光沢度の低下が抑制される)とともに、優れた加工性を奏することから、意匠性と加工性が要求される製品に広く適用することができる。例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、モバイルフォンといった電子機器の筐体、建築材料、構造材料、機器材料などの様々な装飾用の製品に適用することができる。
本実施形態に係るアルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板は、以上説明したとおりであるが、その他の明示していない特性等については、従来公知のものであればよく、前記特性によって得られる効果を奏する限りにおいて、限定されないことは言うまでもない。
[アルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板の製造方法]
次に、本実施形態に係るアルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板の製造方法を説明する。
なお、本実施形態に係るアルミニウム合金板の製造方法は、鋳造工程と、均質化熱処理工程と、熱間圧延工程と、冷間圧延工程と、を含み、適宜、熱間圧延工程と冷間圧延工程との間に荒鈍工程、冷間圧延工程の後に仕上げ焼鈍工程、を含む。
また、本実施形態に係る陽極酸化処理アルミニウム合金板の製造方法は、前記のアルミニウム合金板の製造方法の最後の工程の後に陽極酸化処理工程を含み、適宜、陽極酸化処理工程の後に封孔処理工程を含む。
以下、前記各工程を中心に説明する。
(鋳造工程)
鋳造工程では、前記の成分組成であるアルミニウム合金を溶解し、DC鋳造法等の公知の鋳造法により鋳造し、アルミニウム合金の固相線温度未満まで冷却して、所定の厚さ(例えば、400〜600mm程度)の鋳塊とする。
(均質化熱処理工程)
均質化熱処理工程では、鋳造工程で鋳造した鋳塊を圧延する前に、所定温度で均質化熱処理を施す。鋳塊に均質化熱処理を施すことによって、内部応力が除去され、鋳造時に偏析した溶質元素が均質化され、また、鋳造冷却時やそれ以降に析出した金属間化合物が成長する。
この均質化熱処理工程における熱処理温度は、480〜550℃とするのが好ましく、500℃以上とするのがさらに好ましい。熱処理温度が前記の下限値未満であると、MgSi化合物の析出量が多くなり、アルミニウム合金板の表面における最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度が、所定値を超えてしまう可能性が高くなる。一方、熱処理温度が前記の上限値を超えると、鋳塊が溶けてしまい、アルミニウム合金板を得られなくなってしまう。
なお、熱処理時間については、例えば、1〜24時間とすればよい。
均質化熱処理工程は、均質化熱処理の後、冷却することなく熱間圧延を行う「1回均熱」であっても、均質化熱処理の後、一旦、熱間圧延開始温度以下(例えば、常温)まで冷却し、面削を行った後に再加熱をして熱間圧延を行う「2回均熱」であっても、均質化熱処理の後、熱間圧延開始温度まで冷却し、熱間圧延を行う「2段均熱」であってもよい。
ここで、「1回均熱」「2段均熱」を行う場合は、均質化熱処理工程の前に面削を行っておけばよい。
(熱間圧延工程)
熱間圧延工程では、均質化された鋳塊に熱間圧延を施す。
この熱間圧延工程における圧延開始温度は、例えば、400〜550℃とすればよく、圧延終了温度は、260〜350℃とするのが好ましい。圧延開始温度を前記の下限値以上とすることにより、適切にアルミニウム合金板を得ることができる。一方、圧延開始温度が前記の上限値を超えると、鋳塊が溶けてしまい、アルミニウム合金板を得られなかったり、アルミニウム合金板を得られても、焼付模様が発生してしまったりする可能性がある。また、圧延終了温度が前記の下限値未満であると、β相化合物の析出量が多くなり、アルミニウム合金板の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率や、陽極酸化皮膜の表面における当該金属間化合物の面積率が、所定値を超えてしまう可能性が高くなる。一方、圧延終了温度が前記の上限値を超えると、焼付模様が発生してしまう可能性がある。
そして、熱間圧延工程において、490〜400℃の温度域を経る場合、当該温度域の処理を30分以内に終えるのが好ましい。当該温度域の処理を前記の時間以内に終えることにより、MgSi化合物の粗大化や析出量の増大を抑制することができる。
なお、複数のパスからなる熱間圧延を施すことにより、所望の板厚の熱間圧延板(ホットコイル)とすることができる。
(荒鈍工程)
荒鈍工程では、熱間圧延板に焼鈍(荒鈍)を施す。なお、荒鈍工程は、必須の工程ではない。
この荒鈍工程における焼鈍温度は、例えば、260〜400℃とすればよい。焼鈍温度を前記の下限値以上とすることにより、これまでの工程において析出してしまったβ相化合物を再固溶させることができる。一方、焼鈍温度を前記の上限値以下とすることにより、結晶粒粗大化による加工性の低下を回避することができる。
なお、焼鈍時間については、例えば、1〜12時間とすればよい。
(冷間圧延工程)
冷間圧延工程では、熱間圧延板に再結晶温度以下(例えば、常温)で冷間圧延を施す。
この冷間圧延工程における圧下率は、例えば、50〜90%とすればよい。
そして、この冷間圧延工程において、中間焼鈍(例えば、260〜400℃、1〜24時間)を施してもよい。なお、中間焼鈍の焼鈍温度を前記の下限値以上とすることにより、これまでの工程において析出してしまったβ相化合物を再固溶させることができる。
(仕上げ焼鈍工程)
仕上げ焼鈍工程では、冷間圧延板に焼鈍を施す。なお、仕上げ焼鈍工程は、必須の工程ではない。
この仕上げ焼鈍工程における焼鈍温度は、例えば、100〜400℃とすればよく、260℃以上とするのが好ましい。焼鈍温度を260℃以上とすることにより、これまでの工程において析出してしまったβ相化合物を再固溶させることができる。一方、焼鈍温度を前記の上限値以下とすることにより、結晶粒粗大化による加工性の低下を抑制することができる。
なお、焼鈍時間については、例えば、1〜24時間とすればよい。
(所定温度域における冷却速度)
β相化合物が析出し易い温度域は180〜230℃であり、当該温度域での経過時間(保持時間)は5時間未満とするのが好ましい。当該温度域での経過時間が前記の上限値以上であると、β相化合物の析出量が多くなり、アルミニウム合金板の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率や、陽極酸化皮膜の表面における当該金属間化合物の面積率が、所定値を超えてしまう可能性が高くなる。
したがって、これまでの工程において、180〜230℃という温度域を通過(一部又は全部を通過)する冷却処理の冷却速度は、10℃/hを超えるのが好ましく、15℃/h以上であるのがより好ましい。
なお、前記の冷却処理とは、例えば、熱間圧延工程と冷間圧延工程との間の冷却処理、荒鈍工程後の冷却処理、仕上げ焼鈍工程後の冷却処理、中間焼鈍後の冷却処理が挙げられる。
(β相化合物等に関連する製造方法の処理条件:まとめ)
本実施形態に係るアルミニウム合金板の製造方法が、荒鈍工程の焼鈍、冷間圧延工程の中間焼鈍、仕上げ焼鈍工程の焼鈍のいずれも実施しない態様の場合は、均質化熱処理工程での熱処理温度、熱間圧延工程での圧延終了温度、を前記のとおり制御することによって、MgSi化合物とβ相化合物の析出量を抑制するのが好ましい。その結果、表面における最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度、Al−Mg系金属間化合物の面積率が所定値以下となるアルミニウム合金板、陽極酸化皮膜の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率が所定値以下となる陽極酸化処理アルミニウム合金板を製造することができる。
一方、本実施形態に係るアルミニウム合金板の製造方法が、荒鈍工程の焼鈍、冷間圧延工程の中間焼鈍、仕上げ焼鈍工程の焼鈍のいずれかを実施する態様の場合は、熱間圧延工程においてβ相化合物の析出量が多くなったとしても、所定の温度範囲の焼鈍を施すことによってβ相化合物を再固溶させることができる。その結果、表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率が所定値以下となるアルミニウム合金板、陽極酸化皮膜の表面におけるAl−Mg系金属間化合物の面積率が所定値以下となる陽極酸化処理アルミニウム合金板を製造することができる。
ただし、前記のとおり、180〜230℃という温度域を通過(一部又は全部を通過)する冷却処理の冷却速度が遅いとβ相化合物が析出してしまうため、前記のいずれの製造方法であっても、当該冷却処理の冷却速度は、10℃/hを超えるのが好ましく、15℃/h以上であるのがより好ましい。
(陽極酸化処理工程)
陽極酸化処理工程では、得られたアルミニウム合金板に陽極酸化処理(アルマイト処理)を施す。
陽極酸化処理工程での陽極酸化処理は、公知の処理条件で行えばよい。
例えば、陽極酸化処理は、アルミニウム合金板を電極として電解液中で電気分解することで行うことができる。なお、電解液としては、硫酸、しゅう酸、クロム酸、その他の有機酸などを挙げることができる。また、電解液はこれらの中の1種を使用してもよく、2種以上を選択して併用してもよい。そして、電解液として硫酸を選択した場合、30℃の20%硫酸溶液にアルニミウム合金板を浸漬し、電流密度200A/m2を30分かけると、皮膜厚さが約30μmの陽極酸化皮膜を形成することができる。また、0℃程度の低温の電解液にてアルミニウム合金板を処理すると、硬質な陽極酸化皮膜を形成することができる。
(封孔処理工程)
封孔処理工程では、多孔性である陽極酸化皮膜に封孔処理を施すことにより、耐食性を向上させることができる。なお、封孔処理工程は、必須の工程ではない。
封孔処理工程での封孔処理は、公知の処理条件で行えばよい。
例えば、封孔処理は、70〜100℃の処理液に2〜30分間浸漬することで行うことができる。なお、処理液としては、例えば、沸騰純水、酢酸ニッケル溶液、重クロム酸溶液、ケイ酸ナトリウム溶液などが挙げられる。そして、封孔処理は、沸騰純水であれば30分程度、酢酸ニッケル溶液であれば90℃で15分程度浸漬すればよい。
(その他の工程)
陽極酸化処理工程の前後に、所望の形状への「加工処理」を行ってもよいし、陽極酸化処理工程の前に、表面の調整として、いわゆる「前処理」を行ってもよい。
前処理は、サンドブラスト、研磨等の機械的前処理、脱脂、ジンケート処理、ダブルジンケート処理、エッチング等の化学的前処理等が挙げられる。例えば、前処理として、エメリー紙#1200で研磨し、酸化アルミナ又はダイヤモンド懸濁液を用いてバフ研磨を行い、さらにその後、4%リン酸水溶液中で60℃、20A/dm2で10分電解研磨を行うことによって、アルミニウム合金板の表面の算術平均粗さRaを0.05μm以下、さらには0.03μm以下とすることができる。
本実施形態に係るアルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板の製造方法は、以上説明したとおりであるが、明示していない条件については、従来公知の条件を用いればよく、本発明の効果を奏する限りにおいて、その条件を適宜変更できることは言うまでもない。
次に、本発明に係るアルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板について、本発明の要件を満たす実施例と本発明の要件を満たさない比較例とを比較して具体的に説明する。
[供試材の準備]
(アルミニウム合金板の製造:概要)
表1のNo.1〜18に示す化学成分のアルミニウム合金を溶解し、鋳造して鋳塊とした。そして、この鋳塊に面削を施したあと、後に詳述する温度で8時間の均質化熱処理を施した。そして、この均質化した鋳塊に熱間圧延(開始温度と終了温度:後に詳述、490〜400℃までの温度域:30分以内)を施し、冷却速度20℃/hで冷却した後、冷間圧延を施し1mmのアルミニウム合金板を製造した。
なお、一部の供試材については、熱間圧延の後に荒鈍を施し、また、一部の供試材については、冷間圧延の後に仕上げ焼鈍を施してアルミニウム合金板を製造した。
(アルミニウム合金板の製造:詳細)
No.1〜3、6〜9、16、17の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は300℃であり、荒鈍、仕上げ焼鈍は実施していなかった。
No.4の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は250℃であり、熱間圧延の後に荒鈍(360℃×3h→冷却処理:冷却速度30℃/h)を施し、仕上げ焼鈍は実施していなかった。
No.5の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は300℃であり、仕上げ焼鈍(150℃×4h)を実施し、荒鈍は実施していなかった。
No.10の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は250℃であり、仕上げ焼鈍(360℃×3h→冷却処理:冷却速度30℃/h)を実施し、荒鈍は実施していなかった。
No.11の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は300℃であり、仕上げ焼鈍(360℃×3h→冷却処理:冷却速度30℃/h)を実施し、荒鈍は実施していなかった。
No.12の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は300℃であり、冷間圧延の後に200℃×5h保持という処理を実施し、荒鈍、仕上げ焼鈍は実施していなかった。
No.13の均質化熱処理の温度は450℃、熱間圧延の開始温度は420℃、熱間圧延の終了温度は300℃であり、荒鈍、仕上げ焼鈍は実施していなかった。
No.14の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は250℃であり、荒鈍、仕上げ焼鈍は実施していなかった。
No.15の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は300℃であったが、熱間圧延時に割れが発生したため、熱間圧延以降の処理は実施しなかった。
No.18の均質化熱処理の温度は500℃、熱間圧延の開始温度は490℃、熱間圧延の終了温度は250℃であり、熱間圧延の後に荒鈍(360℃×3h→冷却処理:冷却速度10℃/h)を施し、仕上げ焼鈍は実施していなかった。
(陽極酸化処理アルミニウム合金板の製造)
製造したアルミニウム合金板の表面を陽極酸化処理の前処理として、エメリー紙#1200での研磨とバフ研磨とを行って表面の算術平均粗さを0.05μm以下に調整した。その後、約25℃の15%硫酸水溶液に浸漬し、2A/dm2の電流を約10分かけて陽極酸化処理を行い、皮膜厚さ12μmの陽極酸化皮膜を形成した。その後、陽極酸化皮膜を形成したアルミニウム合金板を90℃の酢酸ニッケル溶液に30分浸漬して封孔処理を行い、陽極酸化処理アルミニウム合金板を製造した。
[測定項目、評価項目]
(金属間化合物の個数密度の測定:アルミニウム合金板の表面)
製造したアルミニウム合金板の表面をエメリー紙#1200での研磨とバフ研磨とを行った。その後、アルミニウム合金板の表面を、SEM装置(日本電子株式会社製JSM−7001F)を用いて、倍率500倍で観察し画像データ(20視野(合計0.864mm))を取得した。当該画像データから、金属間化合物のサイズ、個数を計測し、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度(=1mmあたりの当該金属間化合物の個数)を算出した。
SEM装置によって得られた画像データから金属間化合物のサイズ、個数を計測し、金属間化合物の個数密度を算出するに際して、当該SEM装置(日本電子株式会社製JSM−7001F)の分析システム“Analysis Station 3,8,0,31”と、これに従属するソフトウェアである“EX-35110 粒子解析ソフトウェア2 3,7,0,1”を用いた。
なお、画像データにおいて、最大長さが4μm以上の金属間化合物は、白色に変色していた。また、画像データにおいて、最大長さ0.3μm以下の金属間化合物については、検出限界のために除外されていた。ここで、最大長さとは、厳密には、粒子外郭の任意の2点間距離で最大の値である。
(金属間化合物の面積率の測定:アルミニウム合金板の表面)
製造したアルミニウム合金板の表面をエメリー紙#1200での研磨とバフ研磨とを行った後、ケラー氏液に10秒間浸漬させるケラーエッチングを施した。このケラーエッチング前後のアルミニウム合金板の表面を、光学顕微鏡(OLYMPUS社製PMG3)を用いて、倍率200倍で観察し、ケラーエッチング前後の2つの画像データ(各画像データについて5視野(合計0.645mm))を取得した。そして、2つの画像データから、金属間化合物のサイズ、個数、面積を計測し、金属間化合物の面積率(金属間化合物の面積率ケラーエッチング前、金属間化合物の面積率ケラーエッチング後)を算出した。なお、金属間化合物の面積率は、「(観察した面積中における黒く映る金属間化合物の面積)/(観察した面積)×100」によって算出した。
ここで、ケラーエッチング前の画像データには、Al−Mg系金属間化合物以外の金属間化合物が黒く映り、ケラーエッチング後の画像データには、Al−Mg系金属間化合物を含む全ての金属間化合物が黒く映ることから、「(金属間化合物の面積率ケラーエッチング後)−(金属間化合物の面積率ケラーエッチング前)」によって、Al−Mg系金属間化合物の面積率を算出した。
(金属間化合物の面積率の測定:陽極酸化処理アルミニウム合金板の表面)
製造した陽極酸化処理アルミニウム合金板の陽極酸化皮膜の表面を、光学顕微鏡(OLYMPUS製BX51M)を用いて、倍率200倍で観察し画像データ(5視野(合計0.645mm))を取得した。当該画像データから、金属間化合物のサイズ、個数、面積を計測し、Al−Mg系金属間化合物の面積率を算出した。
ここで、Al−Mg系金属間化合物の面積率は、「(観察した面積中における黒く映る金属間化合物のうち、最大長さが1μm以下の金属間化合物の面積)/(観察した面積)×100」によって算出した。
なお、陽極酸化処理アルミニウム合金板の陽極酸化皮膜の表面を光学顕微鏡によって観察しているが、この観察方法で得られた画像データによると、皮膜を透過して皮膜内部の金属間化合物の状態に関する情報が得られる。この画像データにおいて、皮膜のピット(空洞)も黒く映っていたが、誤差の範囲内であった。
「金属間化合物の面積率の測定:アルミニウム合金板の表面」、「金属間化合物の面積率の測定:陽極酸化処理アルミニウム合金板の表面」のいずれの場合についても、光学顕微鏡によって得られた画像データから金属間化合物のサイズ、個数、面積を計測し、金属間化合物の面積率を算出するに際して、画像解析ソフトウェアである“Image Pro Plus 6.1J”を用いた。
また、画像データにおいて、最大長さ0.15μm以下の金属間化合物については、検出限界のために除外されていた。ここで、最大長さとは、厳密には、粒子外郭の任意の2点間距離で最大の値である。
(陽極酸化皮膜の皮膜厚さ)
陽極酸化処理を行って形成した、アルミニウム合金板の陽極酸化皮膜の皮膜厚さは、イソスコープMP10(ドイツ国Helmut.Fischer GmbH+Co.製)を用いて測定した。
(光沢度の差分ΔG)
前記した陽極酸化処理の前の供試材の光沢度(すなわち、陽極酸化処理前の光沢度:アルミニウム合金板の光沢度)と、前記した陽極酸化処理と封孔処理を行った後の供試材の光沢度(すなわち、陽極酸化処理後の光沢度:陽極酸化処理アルミニウム合金板の光沢度)と、を光沢度計(ハンディ型光沢計PG−IIM(日本電色工業社製))で測定し、下記式(1)より光沢度の差分ΔGを算出した。なお、これらの光沢度は入射角60度にて測定した。
ΔG=G陽極酸化処理前の光沢度−G陽極酸化処理後の光沢度・・・(1)
そして、陽極酸化処理後の光沢度の低下抑制効果については、陽極酸化前後の光沢度の差分ΔGが300以下であるものを合格(○)、300を超えるものを不合格(×)と判定した。
(加工性)
製造したアルミニウム合金板を用いて、JIS Z 2247:2006に準拠してエリクセン試験を行い、4.0mm以上のものを合格(○)、4.0mm未満のものを不合格(×)と判定した。
表1に、各供試材の化学成分、測定項目の結果、評価項目の結果を示す。なお、表1中において下線を付した数値は、本発明の要件を満たしていないことを示す。
Figure 2018059176
[結果の検討]
表1に示すように、本発明の要件を満足する供試材No.1〜11は、陽極酸化処理後の光沢度の低下を抑制できているとともに、加工性にも優れていた。
一方、供試材No.12〜18は、本発明の要件のいずれかを満たしていなかったので、光沢度の低下の抑制、及び、加工性のうち、いずれかの評価が劣っていた。具体的に説明すると以下のとおりである。
供試材No.12は、冷間圧延後に200℃で5時間保持したことから、β相化合物が析出し、Al−Mg系金属間化合物の面積率(陽極酸化処理前)の値が大きくなるとともに、Al−Mg系金属間化合物の面積率(陽極酸化処理後)の値が大きくなった。その結果、供試材No.12は、陽極酸化処理後の光沢度の低下を十分に抑制できなかった。
供試材No.13は、均質化処理の熱処理温度が低かったことから、MgSi化合物の析出量が多くなり、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度(陽極酸化処理前)の値が大きくなった。その結果、供試材No.13は加工性が劣っていた。
供試材No.14は、熱間圧延の終了温度が低かったことから、β相化合物が析出し、Al−Mg系金属間化合物の面積率(陽極酸化処理前)の値が大きくなるとともに、Al−Mg系金属間化合物の面積率(陽極酸化処理後)の値が大きくなった。その結果、供試材No.14は、陽極酸化処理後の光沢度の低下を十分に抑制できなかった。
供試材No.15は、Mgの含有量が多かったことから、熱間圧延時に割れが発生してしまった。
供試材No.16は、Siの含有量が多かったことから、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度(陽極酸化処理前)の値が大きくなった。その結果、供試材No.16は加工性が劣っていた。
供試材No.17は、Feの含有量が多かったことから、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度(陽極酸化処理前)の値が大きくなった。その結果、供試材No.17は加工性が劣っていた。
供試材No.18は、熱間圧延の終了温度が低いとともに、荒鈍を施していたにも関わらず冷却速度が遅かったため、β相化合物が析出し、Al−Mg系金属間化合物の面積率(陽極酸化処理前)の値が大きくなるとともに、Al−Mg系金属間化合物の面積率(陽極酸化処理後)の値が大きくなった。その結果、供試材No.18は、陽極酸化処理後の光沢度の低下を十分に抑制できなかった。
以上より、本発明に係るアルミニウム合金板、及び、陽極酸化処理アルミニウム合金板によれば、陽極酸化処理後の光沢度の低下を抑制できるとともに、加工性にも優れることが確認できた。
本発明に係るアルミニウム合金板は、耐力が150MPa以上350MPa以下であるのが好ましい。
このアルミニウム合金板は、耐力が所定範囲内であることから、耐力が要求される製品に好適に適用することができる。
(耐力)
アルミニウム合金板の耐力については、適用する製品の仕様に応じて適宜設定すればよい。ただし、アルミニウム合金板の耐力は、電子機器の筐体、建築材料、構造材料、機器材料といった用途のアルミニウム合金板として相応な機械的強度を確保すべく、150MPa以上であるのが好ましい。また、アルミニウム合金板の耐力は、加工時の割れ等の発生を防止すべく、350MPa以下であるのが好ましい。
したがって、アルミニウム合金板の耐力は、150MPa以上350MPa以下であるのが好ましく、320MPa以下がより好ましく、300MPa以下がさらに好ましい。
Figure 2018059176

Claims (3)

  1. Mg:3.0質量%以上6.0質量%以下、Fe:0.07質量%以下、Si:0.05質量%以下、であるとともに、残部がAl及び不可避的不純物であり、
    板の表面において、最大長さが4μm以上の金属間化合物の個数密度が40個/mm以下であるとともに、Al−Mg系金属間化合物の面積率が1.00%以下であることを特徴とするアルミニウム合金板。
  2. 耐力が150N/mm以上350N/mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム合金板。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のアルミニウム合金板の表面に陽極酸化皮膜が形成された陽極酸化処理アルミニウム合金板であって、
    前記陽極酸化皮膜の表面において、Al−Mg系金属間化合物の面積率が2.00%以下であることを特徴とする陽極酸化処理アルミニウム合金板。
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