JP2017024325A - バリアフィルム、波長変換シート用保護フィルム、波長変換シート及びバックライトユニット - Google Patents

バリアフィルム、波長変換シート用保護フィルム、波長変換シート及びバックライトユニット Download PDF

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Abstract

【課題】
長期間にわたって優れたバリア性を発揮することができるガスバリア積層体とする。
【解決手段】
第1の基材と第1の基材上の第1の無機酸化物薄膜とを有する第1のフィルムと、第2の基材と第2の基材上の第2の無機酸化物薄膜とを有する第2のフィルムと、が接着層を介して貼り合わせたガスバリア積層体であり、前記第1の無機酸化物薄膜及び第2の無機酸化物薄膜はそれぞれ1平方メートルあたりに存在する100μm以上の欠陥数が2個以下である、ガスバリア積層体とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、バリアフィルム、波長変換シート用保護フィルム、並びに、それを用いた波長変換シート及びバックライトユニットに関する。
液晶ディスプレイは、電圧の印加により液晶の配向状態を制御し、領域ごとに光を透過又は遮断することで画像等を表示する表示装置である。この液晶ディスプレイの光源としては、液晶ディスプレイの背面に設けられたバックライトが利用される。バックライトには、従来、冷陰極管が使用されているが、最近では、長寿命、発色の良さ等の理由から、冷陰極管に代えてLED(発光ダイオード)が使用されつつある。
バックライトに使用されるLEDにおいては、白色LED技術が非常に大きな重要度を占める。白色LED技術では、セリウムをドープしたYAG:Ce(イットリウム・アルミニウム・ガーネット:セリウム)下方変換用蛍光体を青色(450nm)LEDチップで励起する方法が一般的に用いられている。この場合、LEDの青色光と、YAG:Ce蛍光体から発生した波長範囲の広い黄色光とが混ざることで白色光となる。しかし、この白色光は幾分青味がかっていることが多く、しばしば「冷たい」とか「涼しげな」白色という印象を与える。
ところで、近年、量子ドットを用いたナノサイズの蛍光体が製品化されている。量子ドットとは、発光性の半導体ナノ粒子で、直径の範囲は1〜20nm程度である。量子ドットは幅広い励起スペクトルを示し量子効率が高いため、LED波長変換用蛍光体として使用することができる。さらに、ドットサイズや半導体材料の種類を変更するだけで、発光の波長を可視域全体にわたって完全に調整することができるという利点がある。そのため、量子ドットは事実上あらゆる色、特に照明業界で強く望まれている暖かい白色を作り出せる可能性を秘めているといえる。加えて、発光波長が赤、緑、青に対応する3種類のドットを組み合わせて、演色評価数の異なる白色光を得ることが可能となる。このように、量子ドットによるバックライトを用いた液晶ディスプレイでは、従来のものよりも厚みや消費電力、コスト、製造プロセスを増やすことなく、色調が向上し、人が識別できる色の多くを表現可能になる。
上述したような白色LEDを用いたバックライトは、所定の発光スペクトルを持つ蛍光体(量子ドット及びYAG:Ce等)をフィルム内に拡散させ、その表面をバリアフィルムにて封止し、場合によってはエッジ部も封止した波長変換シートを、LED光源及び導光板と組み合わせた構成を有する。
上記バリアフィルムは、プラスチックフィルム等の基材の表面に蒸着等によって薄膜を形成して、水分や気体の透過を防ぐものである。このバリアフィルムには、透明性及びバリア性の他に、スプラッシュ、キズ、シワといった外観不良を防ぐことが要求される。ここで、スプラッシュとは、蒸着用の材料が高温の微細な粒のまま飛散する現象であり、蒸着用の材料がそのまま基材に付着して異物になったり、基材に穴を開けたりしてしまう現象をいう。このような要求に対し、従来のバリアフィルムは、その多くが食品や医療品等の包装材料や電子デバイス等のパッケージ材料として用いられてきたものであるため、満足できる性能を得ることができないという課題があった。液晶ディスプレイへの用途としては、例えば特許文献1に、蛍光体の劣化を抑制するため、蛍光体をバリアフィルムで挟んだ構造を有するバックライトが提案されている。
特開2011−013567号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたバリアフィルムで量子ドットを封止したディスプレイを作製した場合、バリア性が不足するために得られた白色光の寿命が短かったり、フィルムのキズ、シワ、量子ドットの模様等で白色LEDの発光にムラが生じてしまうという問題があった。また、バリアフィルムにスプラッシュがあった場合には、それを起点としてバリア不良がおこり、部分的に輝度が低下してしまうという問題があった。
本発明は、かかる事情を鑑みてなされたものであり、波長変換シートにおける蛍光体を保護するための保護フィルムとして、長期間にわたって優れたバリア性を発揮することができるガスバリア積層体、波長変換シート用保護フィルム、波長変換シート及びバックライトユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、第1の基材と第1の無機酸化物薄膜を含む第1バリア層とを有する第1のバリアフィルムと、第2の基材と第2の無機酸化物薄膜を含む第2バリア層とを有する第2のバリアフィルムと、が接着層を介して貼り合わせたガスバリア積層体であり、前記第1バリア層及び第2バリア層はそれぞれ1平方メートルあたりに存在する大きさ100μm以上の欠陥数が2個以下である、ガスバリア積層体とすることで、長期間にわたって優れたバリア性を発揮することができる。
本発明は更に、LED光源と、導光板と、上記本発明の波長変換シートと、を備えるバックライトユニットを提供する。かかるバックライトユニットによれば、上記本発明の波長変換シートを備えることにより、長期間にわたって輝度の低下が抑制されるとともに、外観不良の影響が抑制され、自然に近い鮮やかな色彩を有し、且つ色調の優れた画像を長期間にわたって安定して表示可能なディスプレイを提供することができる。
本発明によれば、波長変換シートにおける蛍光体を保護するための保護フィルムとして、光学的な品質に優れ、かつ、劣化因子に対するバリア性の高いガスバリア積層体、並びに、それを用いた波長変換シート及びバックライトユニットを提供することができる。
図1は、本発明に係る波長変換シートの模式断面図である。 図2は、本発明に係るガスバリア積層体の模式断面図である。 図3は、本発明に係るバックライトユニットの模式断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
<波長変換シート>
図1は、本発明に係る波長変換シートの模式断面図である。図1に示した波長変換シートは、量子ドット等の蛍光体を含んでおり、例えばLED波長変換用として、バックライトユニットに用いることができるものである。
図1に示すように、本実施形態の波長変換シート100は、蛍光体を含む蛍光体層(波長変換層)1と、蛍光体層1の一方の面2a側および他方の面2b側にそれぞれ設けられた波長変換シート用保護フィルム(以下、単に「保護フィルム」ともいう)2,2とを備えて概略構成されている。これによって、保護フィルム2,2の間に蛍光体層1が包み込まれた(すなわち、封止された)構造となっている。
ところで、一般にバックライトユニットは、導光板とLED光源とにより構成される。LED光源は、導光板の側面に設置されている。LED光源の内部には、発光色が青色のLED素子が複数個設けられている。このLED素子は、紫LED、又はさらに低波長のLEDであってもよい。LED光源は、導光板側面に向かって光を照射する。本実施形態の波長変換シート100を用いたバックライトユニットの場合、この照射された光は、例えば、導光板を経てアクリルやエポキシ等の樹脂と蛍光体とを混合した層(蛍光体層)1に入射することになる。ここで、蛍光体層1には、バリア性を付与する必要があることから、一対の波長変換シート用保護フィルム2,2によって、蛍光体層1を挟んだ構成にすることが望ましい。以下、波長変換シート100を構成する各層について詳細に説明する。
(蛍光体層)
蛍光体層1は、封止樹脂4及び蛍光体3を含む数十〜数百μmの厚みの薄膜である。封止樹脂4としては、例えば、感光性樹脂又は熱硬化性樹脂を使用することができる。封止樹脂4の内部には、蛍光体3が1種以上混合された状態で封止されている。封止樹脂4は、蛍光体層1と一対の保護フィルム2,2とを積層する際に、これらを接合するとともに、これらの空隙を埋める役割を果たす。また、蛍光体層1は、1種類の蛍光体3のみが封止された蛍光体層が2層以上積層されたものであってもよい。それら1層又は2層以上の蛍光体層に用いられる2種類以上の蛍光体3は、励起波長が同一のものが選択される。この励起波長は、LED光源が照射する光の波長に基づいて選択される。2種類以上の蛍光体3の蛍光色は相互に異なる。使用する蛍光体3が2種類の場合、各蛍光色は、好ましくは、赤色、緑色である。各蛍光の波長、及びLED光源が照射する光の波長は、カラーフィルタの分光特性に基づき選択される。蛍光のピーク波長は、例えば赤色が610nm、緑色が550nmである。
次に、蛍光体3の粒子構造を説明する。蛍光体3としては、量子ドットが好ましく用いられる。量子ドットとしては、例えば、発光部としてのコアが保護膜としてのシェルにより被膜されたものが挙げられる。上記コアとしては、例えば、セレン化カドミウム(CdSe)等が挙げられ、上記シェルとしては、例えば、硫化亜鉛(ZnS)等が挙げられる。CdSeの粒子の表面欠陥がバンドギャップの大きいZnSにより被覆されることで量子効率が向上する。また、蛍光体3は、コアが第1シェル及び第2シェルにより二重に被覆されたものであってもよい。この場合、コアにはCsSe、第1シェルにはセレン化亜鉛(ZnSe)、第2シェルにはZnSが使用できる。また、量子ドット以外の蛍光体3として、YAG:Ce等を用いることもできる。
上記蛍光体3の平均粒子径は、好ましくは1〜20nmである。また、蛍光体層1の厚さは、好ましくは1〜500μmである。
蛍光体層1における蛍光体3の含有量は、蛍光体層1全量を基準として、1〜20質量%であることが好ましく、3〜10質量%であることがより好ましい。
封止樹脂4としては、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、及び紫外線硬化型樹脂等を使用することができる。これらの樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース及びメチルセルロース等のセルロース誘導体;酢酸ビニルとその共重合体、塩化ビニルとその共重合体、及び塩化ビニリデンとその共重合体等のビニル系樹脂;ポリビニルホルマール及びポリビニルブチラール等のアセタール樹脂;アクリル樹脂とその共重合体、メタアクリル樹脂とその共重合体等のアクリル系樹脂;ポリスチレン樹脂;ポリアミド樹脂;線状ポリエステル樹脂;フッ素樹脂;並びに、ポリカーボネート樹脂等を用いることができる。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、及びシリコーン樹脂等が挙げられる。
紫外線硬化型樹脂としては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、及びポリエステルアクリレート等の光重合性プレポリマーが挙げられる。また、これら光重合性プレポリマーを主成分とし、希釈剤として単官能や多官能のモノマーを使用することもできる。
(ガスバリア積層体)
波長変換シート用保護フィルム2のうち少なくとも一方は、下記で説明される、樹脂からなる基材上に無機酸化物薄膜層を蒸着して形成したガスバリア性積層体を用いることで、フレキシブルで薄膜の波長変換シートを実現することができる。
図2は、本発明にガスバリア積層体200の模式断面図である。基材8とバリア層9とを有するバリアフィルム5を2枚と、接着層6とを有している。そして、基材8の一方の面8a上に設けられたバリア層9が接着層6を介してもう一方の基材8と積層されている。バリアフィルム5は、図2に示すように、基材8と、この基材8の一方の面8a上に設けられたバリア層9とを有している。さらに図面に示されているように、コーティング層7をバリアフィルム5の一方に設けても良い。
基材8としては、特に限定されるものではないが、全光線透過率が85%以上の基材が望ましい。例えば透明性が高く、耐熱性に優れた基材として、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムなどを用いることができる。
また、基材8の厚さは、特に限定されるものではないが、波長変換シート100の総厚を薄くするために、50μm以下とすることが望ましい。また、基材8の厚さは、優れたバリア性を得るために、12μm以上とすることが望ましい。
バリア層9は、無機薄膜層10とガスバリア性被覆層11とを含んでいる。そして、図2に示すように、バリア層9は、基材8の一方の面(片面)8a上に無機薄膜層10が積層されるとともに、この無機薄膜層10の上にガスバリア性被覆層11が積層されて構成されている。
無機薄膜層(無機酸化物薄膜層)10としては、特に限定されるものではないが、例えば、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムあるいはそれらの混合物を用いることができる。これらの中でも、バリア性、生産性の観点から、酸化アルミニウム又は酸化珪素を用いることが望ましい。
無機薄膜層10の厚さ(膜厚)は、5〜100nmの範囲内とすることが好ましく、10〜40nmの範囲内とすることがより好ましい。ここで、膜厚が5nm以上であると、均一な膜を形成しやすく、ガスバリア材としての機能をより十分に果たすことができる傾向がある。一方、膜厚が100nm以下であると、薄膜により十分なフレキシビリティを保持させることができ、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じることをより確実に防ぐことができる傾向がある。また、酸素欠損のある無機酸化物は光学吸収を持つため、透明性の点ではバリア性を備える範囲で薄いことが好ましいことから、40nm以下であることがより好ましい。
本発明によれば、貼り合わせる2枚のバリアフィルム5におけるバリア層9それぞれにおいて1平方メートルあたりに存在する大きさ100μm以上の欠陥数が2個以下となるようにすることで、各バリアフィルムバリア層がそれぞれの欠陥を補完するように働きをし、例えばバリア欠陥による波長変換シートに用いた場合に、ダークスポット(蛍光体の失活による暗点)などの局所的な劣化が抑制できる。ここで欠陥の大きさとは、連続する欠陥(孔、クラック等)の全長(欠陥の端部と端部を結ぶ直線のうち最も長いもの)を意味する。
さらに欠陥は500μm以下であり、500μmを越える欠陥が0であることが好ましい。仮に500μmの欠陥領域が1平方メートルあたり2個存在する場合、これを張り合わせたガスバリア積層体において2つのバリアフィルムの欠陥領域の一部が重なり合う確率はほぼ6σ(3.4/1000,000)であり、製造工程上高い品質を保つことが可能である。
バリア層9の欠陥は、無機酸化物薄膜の形成工程である蒸着時のスプラッシュや、異物の巻き込みなどによって生じる。欠陥の個数及び大きさは、大きさ100μmの欠陥・異物を検出できる解像度を持つ外観検査装置を用いることができる。またインライン検査機を用いることで蒸着時のスプラッシュや異物の巻き込みなどに起因しり欠陥を製造工程内で評価することができる。
蒸着スピードの制御によってスプラッシュを抑制することや、無機酸化物薄膜形成後のフィルム洗浄などを行うことにより、バリア層の欠陥を上記範囲に制御することができる。
2枚のバリアフィルム5は、図2に示すように、基材8の一方の面8a上に設けられたバリア層9及び接着層6を介して、もう一方の基材8のバリア層9が設けられた面8b側と対向するように設けることがより好ましい。換言すると、2枚のバリアフィルムにおいて1の無機酸化物薄膜及び他方の無機酸化物薄膜はそれぞれ1の基材及び他方の基材の接着層6側に配置される。このような構成とすることで、2つのバリアフィルムにおけるバリア層、すなわち無機酸化物薄膜10間の距離が縮まるため、2枚のバリアフィルムによる補完効果がより顕著となる。
2枚の基材8の厚さは、同一であっても異なっていてもよい。波長変換シート100の厚さをより薄くする観点から、蛍光体層1に近い側に配置される第2のバリアフィルム5の第2の基材8の厚さを、蛍光体層1から遠い側に配置される第1のバリアフィルム5の第1の基材8よりも薄くしてもよい。水分や気体は、波長変換シート100の表面から透過するため、第1の基材8の厚さを相対的に厚くして表面からの水分や酸素の透過を防ぎつつ、第2の基材8の厚さを相対的に薄くして波長変換シート100全体の厚さを薄くすることができる。水分や酸素の透過は、バリアフィルム5の表面からだけでなく、端面からも生じるため、第2の基材8の厚みと接着層6の厚みが薄い方が端面からの水分や酸素の侵入を抑制することができる。このため、接着層6に隣接する第2の基材8と、接着層6とを合わせた厚さを40μm以下とすることが望ましい。
ガスバリア性被覆層11は、後工程での二次的な各種損傷を防止すると共に、高いバリア性を付与するために設けられるものである。このガスバリア性被覆層11は、優れたバリア性を得る観点から、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、金属アルコキシド加水分解物及び金属アルコキシド重合物からなる群より選択される少なくとも1種を成分として含有していることが好ましい。
水酸基含有高分子化合物としては、具体的には、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン等の水溶性高分子が挙げられるが、特にポリビニルアルコールを用いた場合にバリア性が最も優れる。
金属アルコキシドは、一般式:M(OR)(MはSi、Ti、Al、Zr等の金属原子を示し、Rは−CH、−C等のアルキル基を示し、nはMの価数に対応した整数を示す)で表される化合物である。具体的には、テトラエトキシシラン〔Si(OC〕、トリイソプロポキシアルミニウム〔Al(O−iso−C〕などが挙げられる。テトラエトキシシラン、トリイソプロポキシアルミニウムは、加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるので好ましい。また、金属アルコキシドの加水分解物及び重合物としては、例えば、テトラエトキシシランの加水分解物や重合物としてケイ酸(Si(OH))などが、トリプロポキシアルミニウムの加水分解物や重合物として水酸化アルミニウム(Al(OH))などが挙げられる。
ガスバリア性被覆層11の厚さ(膜厚)は、50〜2000nmの範囲内とすることが好ましく、100〜500nmの範囲内とすることがより好ましい。ここで、膜厚が50nm以上であると、より十分なガスバリア性を得ることができる傾向があり、2000nm以下であると、薄膜により、十分なフレキシビリティを保持できる傾向がある。
2つのバリア層9の厚さは、同一であっても異なっていてもよい。例えば波長変換シート100の厚さをより薄くする観点から、蛍光体層1に近い側に配置される第2のバリアフィルム5の第2のバリア層9の厚さを、蛍光体層1から遠い側に配置される第1のバリアフィルム5の第1のバリア層9よりも薄くしてもよい。水分や気体は、波長変換シート100の表面から透過するため、第1のバリア層9の厚さを相対的に厚くして表面からの水分や酸素の透過を防ぎつつ、第2のバリア層9の厚さを相対的に薄くして波長変換シート100全体の厚さを薄くすることができる。したがって、第1のバリアフィルム5の第1のバリア層9と第2のバリアフィルム5の第2のバリア層9のうち、少なくとも第2のバリアフィルム5の第2のバリア層9の厚さを2μm以下の厚みにすることがより好ましい。バリア層9の厚みを変える手段としては、無機薄膜層10またはガスバリア性被覆層11の厚みを変える、もしくは無機薄膜層10およびガスバリア性被覆層を複数積層するといった方法がある。
第1のバリアフィルム5の第1のバリア層9と基材、第2のバリアフィルム5の第2のバリア層9と基材の間には、必要に応じて、アンカーコート層を設けてもよい。アンカーコート層は、バリアフィルム5の基材8と無機薄膜層10との間の密着性を向上させるために設けられるものである。
アンカーコート層は、例えば、ポリエステル樹脂、イソシアネート樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレンビニルアルコール樹脂、ビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、オキサゾリン基含有樹脂、変性スチレン樹脂、変性シリコーン樹脂またはアルキルチタネート等から選択された樹脂からなり、単独または2種類以上組み合わせた複合樹脂でもよい。
アンカーコート層の厚さは、5〜500nmの範囲内とすることが好ましく、10〜100nmの範囲内とすることがより好ましい。ここで、厚さが5nm以上であると、基材8と無機薄膜層10との間の密着性が向上する傾向があり、500nm以下であると、厚膜による内部応力が十分抑制された均一な層を形成することができる傾向がある。
接着層6は、図2に示すように、2枚のバリアフィルム5を貼り合わせて積層するために、2枚のバリアフィルム5の間に設けられている。接着層6としては、特に限定されるものではないが、アクリル系材料、ウレタン系材料、ポリエステル系材料などの接着剤や粘着剤を用いることができる。より具体的には、アクリル系粘着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エステル系接着剤のいずれかを用いることができる。
また、接着層6の厚さとしては、特に限定されるものではないが、1μm〜25μmであることが好ましい。波長変換シート用保護フィルム2及び波長変換シート100の総厚を薄くするために、25μm以下とすることが望ましい。また、2つのバリアフィルム5のバリア層を対向させる場合には、10μm以下とすることでの接着層端面からのガスや水蒸気の浸入を防ぎ、バリア性を向上させることができる。一方、より良好な接着性を得る観点から、接着層6の厚さは3μm以上であることが望ましい。
コーティング層7は、1以上の光学的機能や帯電防止機能を発揮させるために、2つの波長変換シート用保護フィルム2,2のそれぞれの表面、すなわち、波長変換シート100の両表面に設けられている。ここで、光学的機能としては、特に限定されるものではないが、干渉縞(モアレ)防止機能、反射防止機能、拡散機能等が挙げられる。これらの中でも、コーティング層7は、光学的機能として少なくとも干渉縞防止機能を有することが好ましい。本実施形態では、コーティング層7が少なくとも干渉縞防止機能を有するものである場合について説明する。
コーティング層7は、バインダー樹脂と、微粒子とを含んで構成されていてもよい。そして、コーティング層7の表面から微粒子の一部が露出するように微粒子がバインダー樹脂に埋め込まれることにより、コーティング層7の表面には微細な凹凸が生じていてもよい。このようにコーティング層7を波長変換シート用保護フィルム2,2のそれぞれの表面、すなわち、波長変換シート100の両表面に設けることにより、ニュートンリング等の干渉縞の発生をより十分に防止することができ、結果として高効率かつ高精細、長寿命のディスプレイを得ることが可能となる。
バインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、光学的透明性に優れた樹脂を用いることができる。より具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などを用いることができる。これらの中でも耐光性や光学特性に優れるアクリル系樹脂を使用することが望ましい。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
微粒子としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリカ、クレー、タルク、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナなどの無機微粒子の他、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などの有機微粒子を用いることができる。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
微粒子の平均粒径は、0.1〜30μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。微粒子の平均粒径が0.1μm以上であると、優れた干渉縞防止機能が得られる傾向があり、30μm以下であると、透明性がより向上する傾向がある。
コーティング層7における微粒子の含有量は、コーティング層7全量を基準として0.5〜30質量%であることが好ましく、3〜10質量%であることがより好ましい。微粒子の含有量が0.5質量%以上であると、光拡散機能と干渉縞の発生を防止する効果がより向上する傾向があり、30質量%以下であると、輝度を低減させることがない。
以上のような構成を有するバリアフィルム積層体及び波長変換シート用保護フィルム2は、スプラッシュ等によるバリア層9の欠陥による影響を抑えることができるため、バリア性に優れる。そして、この波長変換シート用保護フィルム2を波長変換シート100の蛍光体を保護するための保護フィルムとして用いることにより、量子ドット等の蛍光体を用いた波長変換シート100の性能を最大限に発揮することが可能になる。
次に、本実施形態の波長変換シート100の製造方法について説明する。本実施形態の波長変換シート100の製造方法では、例えば、以下の手順によって、蛍光体層1を一対の波長変換シート用保護フィルム2,2の間に積層することができる。
(波長変換シート用保護フィルム2の製造工程)
波長変換シート用保護フィルム2,2の製造工程では、先ず、第1の基材8の片方の面8bに、コーティング層7を形成する。具体的には、第1の基材8片方の面8b上に、バインダー樹脂と微粒子と必要に応じて溶剤とを混合したコーティング液を塗布し、乾燥することで、コーティング層7を形成する。次に、第1の基材8の、コーティング層7が設けられた面とは反対側の面8a上に、無機薄膜層10を例えば蒸着法等によって積層する。次いで、水酸基含有高分子化合物、金属アルコキシド、金属アルコキシド加水分解物及び金属アルコキシド重合物からなる群より選択される少なくとも1種の成分等を含む水溶液あるいは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤を無機薄膜層10の表面上に塗布し、乾燥することで、ガスバリア性被覆層11を形成する。これにより、第1の基材8の一方の面上にコーティング層7が、他方の面に無機薄膜層10及びガスバリア性被覆層11からなるバリア層9がそれぞれ設けられた、コーティング層7付きの第1のバリアフィルム5が得られる。
また、第2の基材8の片方の面8a上に、コーティング層7を形成しない以外は上記と同様の操作をすることでバリア層9が設けられた第2のバリアフィルム5が得られる。
次に、コーティング層7を形成した第1のバリアフィルム5と、コーティング層7を形成していない第2のバリアフィルム5とを接着層6を用いて貼り合わせて、積層する。具体的には、コーティング層7を設けた第1のバリアフィルム5のバリア層9と、コーティング層7を設けていない第2のバリアフィルム5のバリア層9を設けていない面を対向させて、接着層6を用いて積層する。接着層6として、アクリル系粘着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、エステル系接着剤のいずれかを用いることができる。これにより、2枚のバリアフィルム5を、どちらか一方だけのバリア層9を挟み込むように積層された波長変換シート用保護フィルム2が得られる。
なお、本実施形態では、初めにコーティング層7を形成する例を説明したが、コーティング層7を形成するタイミングは特に限定されず、例えば、コーティング層7を形成する前の第1のバリアフィルム5と第2のバリアフィルム5とを貼り合わせた後に、第1のバリアフィルム5の表面にコーティング層7を形成してもよい。
(蛍光体層1の製造工程)
蛍光体層1の製造工程では、先ず、蛍光体3と封止樹脂4と必要に応じて溶剤とを混合して混合液を調製する。次いで、調製した混合液を、波長変換シート用保護フィルム2のコーティング層7が設けられていない側の表面に塗布する。次に、別に作製した他方の波長変換シート用保護フィルム2を積層する。この際、蛍光体層1の表面1a,1bと、2枚の波長変換シート用保護フィルム2のコーティング層7が設けられていない側の表面とがそれぞれ対向するように配置する。次いで、封止樹脂4が感光性樹脂である場合、紫外線の照射によって感光性樹脂を硬化(UV硬化)させることで、本実施形態の波長変換シート100を得ることができる。なお、感光性樹脂は、UV硬化の後に更に熱硬化させてもよい。また、封止樹脂4としては、感光性樹脂以外にも、熱硬化性樹脂や化学硬化性樹脂等を用いてもよい。
ここで、UV硬化は、例えば、100〜1000mJ/cmで行うことができる。また、熱硬化は、例えば、60〜120℃で0.1〜3分で行うことができる。
なお、本実施形態では、蛍光体層1を、一方の波長変換シート用保護フィルム2のコーティング層7が設けられていない面上に形成した後、蛍光体層1の表面上に他方の波長変換シート用保護フィルム2を積層する例を説明したが、これに限定されるものではない。
(バックライトユニット)
図3にバックライトユニットの一実施形態を示す。本発明のバックライトユニット500は、LED光源15と導光板15と波長変換シート100を備える。さらに、図では省略されているが、反射板や、拡散板、プリズムシートなどを備えていても良い。LED光源15は、導光板の側面に設置されている。LED光源15の内部には、発光色が青色のLED素子が複数個設けられている。このLED素子は、紫LED、又はさらに低波長のLEDであってもよい。LED光源は、導光板側面に向かって光を照射する。本実施形態の波長変換シート100を用いたバックライトユニットの場合、この照射された光は、例えば、導光板を経てアクリルやエポキシ等の樹脂と蛍光体とを混合した層(蛍光体層)1に入射することになる。
上述した波長変換シート100を用いて、液晶ディスプレイ用のバックライトユニットを提供することができる。本実施形態に係るバックライトユニットは、LED(発光ダイオード)光源と、導光板と、波長変換シート10とを備える。LED光源は、導光板の側面に設置され、導光板上(光の進行方向)に波長変換シート100が配置される。
導光板は、LED光源15から照射された光を効率的に導くものであり、公知の材料が使用される。導光板16としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、及びシクロオレフィンフィルム等が使用される。導光板は、例えば、シルク印刷方式、射出成型や押出成型などの成型方式、インクジェット方式などにより形成することができる。導光板の厚さは、例えば、100〜1000μmである。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上述の第1及び第2実施形態の波長変換シート100,200の構成、蛍光体保護フィルム20〜23、バックライトユニット500の構成は一例であり、これに限定されるものではない。
また、本発明の波長変換シートは、上述の第1及び第2実施形態のように、蛍光体層1が、同一の蛍光体保護フィルム20ないし23によって挟まれていてもよく、異なる構成の蛍光体保護フィルムによって挟まれていてもよい。
また、本発明の波長変換シートは、蛍光体層1を被覆する蛍光体保護フィルムのうち、いずれか一方の蛍光体保護フィルムがコーティング層7を有する構成であってもよいし、両方の蛍光体保護フィルムがコーティング層7を有する構成であってもよい。
また、本発明の波長変換シートにおいて、蛍光体保護フィルムの蛍光体層1に接する側の面には、蛍光体保護フィルムと蛍光体層1との接着性を向上するために、改質処理が施されていたり、ウレタン樹脂等からなる易接着層が設けられていてもよい。
また、図2に示したガスバリア積層体200では、各バリアフィルム5においてバリア層9が無機薄膜層10とガスバリア性被覆層11とを1層ずつ有する場合を示したが、バリア層9は、無機薄膜層10及びガスバリア性被覆層11の少なくとも一方を2層以上有していてもよい。この場合、無機薄膜層10とガスバリア性被覆層11とは交互に積層されていることが好ましい。
さらに、図1に示した波長変換シート100において、蛍光体層1の両端面(波長変換シート用保護フィルム2,20で被覆されていない図中の左右の端面)が封止樹脂で封止されていてもよく、蛍光体層1全体が封止樹脂で覆われていてもよい。
上記説明では波長変換シート及びバックライトユニットに用いた例で説明したがこれに限られず、本発明のガスバリア積層体は有機電界発光素子の封止フィルムや、電子ペーパーの保護フィルム、太陽電池の保護シートなど、高いガスバリア性が要求される物品に用いることができる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例]
(波長変換シート用保護フィルム(ガスバリア積層体)の作製)
基材としての厚み25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、無機薄膜層として酸化珪素を 電子ビーム加熱式の真空蒸着法により0.03μmの厚みに設け、さらに、テトラエトキシシランとポリビニルアルコールとを含む塗液をウエットコーティング法により無機薄膜層上に塗工し、0.6μmの厚みのガスバリア性被覆層を形成した。なお、無機薄膜層形成後、ロール巻き取り前に純水による洗浄を行い、その後、ガスバリア性被覆層を形成した。これにより、基材の一方の面上に無機薄膜層及びガスバリア性被覆層からなる0.63μmの第1のバリア層が設けられた第1のバリアフィルムを得た。一方、同様の操作にて、基材の一方の面上に無機薄膜層及びガスバリア性被覆層からなる0.63μmの第2のバリア層が設けられた第2のバリアフィルムを得た。
上記第1のバリアフィルム及び第2のバリアフィルムのバリア層形成面側を、反射と透過の2系統を有するインラインカメラを備えた外観検査機を使用し、検出された欠陥の個数及び大きさを測定し、単位面積(平方メートル)で割った欠陥数(平均)を算出した。ロール単位でのバラツキを考慮し、全のロールの平均(全平均)と、ロール単位で平均した場合のもっとも平均欠陥数が大きいロールの欠陥数(最大欠陥数)を表1に示す。なお、500μmを超える欠陥は検出されなかった。
続いて、第1のバリアフィルムのガスバリア性被覆層とは反対の面側(基材側)に、アクリル樹脂と、シリカ微粒子(平均粒径3μm)とを含む塗液をウエットコーティング法により塗工し、5μmの厚みのコーティング層を形成した。これにより、コーティング層付きバリアフィルムを得た。
次に、コーティング層付きバリアフィルムのガスバリア性被覆層側と、コーティング層を持たない第2のバリアフィルムのガスバリア性被覆層側とを、アクリル樹脂接着剤を用いて貼り合わせることにより、実施例1のガスバリア積層体を得た。このガスバリア積層体を作製した。
(波長変換シートの作製)
量子ドットとしてのCdSe/ZnS 530(商品名、SIGMA−ALDRICH社製)をエポキシ系感光性樹脂と混合後、混合液を上述したガスバリア積層体のコーティング層が形成されていない基材上に塗布し、そこに同じ構成のガスバリア積層体を積層し、UV硬化ラミネートにより、実施例1の波長変換シートを得た。
[比較例]
電子ビームのエネルギーを上げることで無機薄膜層の蒸着スピードを上げ、無機薄膜層形成後、ロール巻き取り前に純水による洗浄を行わなかったこと以外は実施例1と同様の手順でガスバリア積層体を作製した。次いで、このガスバリア積層体を用いて、実施例1と同様の手順で波長変換シートとバックライトユニットを作製した。
(評価)
実施例及び比較例のガスバリア積層体及び波長変換シートについて、実施例及び比較例で作製したバックライトユニットについて、輝度計(コニカミノルタ社製、商品名:LS−100)を用いてLED発光時の輝度(初期輝度)を測定した。評価には、それぞれ実施例及び比較例で作成したバリアフィルムのうち、1平方メートル以内の欠陥数が実施例については0〜2、比較例については3以上の範囲にあるものを選択した。バックライトユニットを60℃、90%RHの環境下で500時間保存した後、輝度を測定し、初期の輝度に対する保存後の輝度の割合(保存後の輝度/初期の輝度)を算出した。さらに、視認できるダークスポット(直径1mm以上)があるものを外観検査の欠陥ありとした。
得られた結果を表1に示す。
Figure 2017024325
1…蛍光体層、2…蛍光体保護フィルム、3…蛍光体、4…封止樹脂、5…バリアフィルム、6…接着層、7…コーティング層、8…基材、9…バリア層、10…無機薄膜層、11…ガスバリア性被覆層、100,101…波長変換シート,200…ガスバリア積層体、15…LED光源、16…導光板、500…バックライトユニット

Claims (6)

  1. 第1の基材と第1の無機酸化物薄膜を含む第1バリア層とを有する第1のバリアフィルムと、第2の基材と第2の無機酸化物薄膜を含む第2バリア層とを有する第2のバリアフィルムと、が接着層を介して貼り合わせたガスバリア積層体であり、
    前記第1バリア層及び第2バリア層はそれぞれ1平方メートルあたりに存在する大きさ100μm以上の欠陥数が2個以下である、ガスバリア積層体。
  2. 前記第1バリア層及び第2バリア層はそれぞれ第1の基材及び第2の基材の前記接着層側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のガスバリア積層体。
  3. 前記接着層の膜厚は、1μm〜25μmであることを特徴とする請求項2に記載のガスバリア積層体。
  4. 量子ドットを含む蛍光体層と、蛍光体層の上下に配置された請求項1ないし3のいずれかに記載の蛍光体保護フィルムとを備え、
    該蛍光体保護フィルムの前記第2の基材が前記第1の基材よりも蛍光体層側となるように積層されることを特徴とする波長変換シート。
  5. 量子ドットを含む蛍光体層と、蛍光体層の上下に配置された請求項1ないし3のいずれかに記載の蛍光体保護フィルムとを備え、
    該蛍光体保護フィルムの前記第1の基材が前記第2の基材よりも蛍光体層側となるように積層されることを特徴とする波長変換シート。
  6. LED光源と、
    請求項4又は5に記載の波長変換シートと、
    該青色LED光源から該波長変換シートへ光を入射させる導光板と、
    を備えたバックライトユニット。
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