JP2014152372A - 蒸着用材料、ガスバリア性蒸着フィルム及びその蒸着フィルムの製造方法 - Google Patents
蒸着用材料、ガスバリア性蒸着フィルム及びその蒸着フィルムの製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】金属珪素及び二酸化珪素の何れか一方もしくは両方の粉末と、金属スズ及び酸化スズの何れか一方もしくは両方の粉末とを含有した蒸着用材料を、加熱方式の真空蒸着装置を用いて、高分子フィルム基材11の片面に蒸着膜12を成膜したガスバリア性蒸着フィルム10であって、高分子フィルム基材11に蒸着した蒸着膜12の珪素(Si)とスズ(Sn)の合計の原子数と、酸素(O)の原子数の比(O/(Si+Sn))が1.0〜2.0であり、スズ(Sn)と珪素(Si)の原子数の比(Sn/Si)が0.03〜0.15であるガスバリア性蒸着フィルムである。
【選択図】図1
Description
前記高分子フィルム基材に蒸着した蒸着膜の珪素(Si)とスズ(Sn)の合計の原子数と、酸素(O)の原子数の比(O/(Si+Sn))が1.0〜2.0であり、スズ(Sn)と珪素(Si)の原子数の比(Sn/Si)が0.03〜0.15であることを特徴とするガスバリア性蒸着フィルムである。
図1は本発明に係るガスバリア性蒸着フィルムの一実施の形態を示す断面図である。
金属珪素には50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用し、二酸化珪素には結晶構造を95%含み、かつ50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用し、金属スズには50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用した。珪素(Si)とスズ(Sn)の合計の原子数と酸素(O)の原子数の比(O/(Si+Sn))が1.7となるようにし、スズ(Sn)と珪素(Si)の原子数の比(Sn/Si)が0.07となるように混合した金属珪素と二酸化珪素と金属スズからなる蒸着用材料を作製した後、プレス加工にて嵩密度が1.0g/cm3となるようにプレス成型した。
実施例1で作製した蒸着用材料と同様に、金属珪素には50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用し、二酸化珪素には結晶構造を95%含み、50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用し、金属スズには50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用した。珪素(Si)とスズ(Sn)の合計の原子数と酸素(O)の原子数の比(O/(Si+Sn))が1.3となるようにし、スズ(Sn)と珪素(Si)の原子数の比(Sn/Si)が0.06となるように混合した金属珪素と二酸化珪素と金属スズからなる蒸着用材料を作製した後、実施例1と同様に嵩密度が1.0g/cm3となるようにプレス成型した。
また、前述した実施例1と同様の粉末材料を混合した蒸着用材料を作製した後、嵩密度が0.8g/cm3となるようにプレス成型した。
更に、前述した実施例1と同様の粉末材料を混合した蒸着用材料を作製した後、嵩密度が1.7g/cm3となるようにプレス成型した。
金属珪素には50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用し、二酸化珪素には結晶構造を95%含み、50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用した。このとき、珪素(Si)の原子数と酸素(O)の原子数の比(O/Si)が1.7となるように混合した金属珪素と二酸化珪素からなる蒸着用材料を作製し、嵩密度が1.0g/cm3となるようにプレス成型した。
金属珪素には50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用し、金属スズには50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用した。そして、珪素(Si)とスズ(Sn)の合計の原子数と酸素(O)の原子数の比(O/(Si+Sn))が1.7となるようにし、スズ(Sn)と珪素(Si)の原子数の比(Sn/Si)が0.18となるように混合した金属珪素と金属スズからなる蒸着用材料を作製し、嵩密度が1.0g/cm3となるようにプレス成型した。
また、金属スズには50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用し、二酸化珪素には結晶構造を95%含み、50μm以下の径を有する粉末が95%以上のものを使用した。そして、珪素(Si)とスズ(Sn)の合計の原子数と酸素(O)の原子数の比(O/(Si+Sn))が2.0となるようにし、スズ(Sn)と珪素(Si)の原子数の比(Sn/Si)が0.08となるように混合した金属スズと二酸化珪素からなる蒸着用材料を作製し、嵩密度が1.0g/cm3となるようにプレス成型した。
前述した実施例1〜4及び比較例1〜3のガスバリア性蒸着フィルムにおける蒸着膜のO/(Si+Sn)及びSn/Si、及び金属Sn/Snについて、次のような方法を用いて測定した。
実施例1〜4及び比較例1〜3で作製した蒸着用材料について、O/(Si+Sn)及びSn/Siを、エネルギー分散型X線分光分析装置(JDE−2300…JEOL社製)を用いて求めた。
実施例1〜4及び比較例1〜3で作製した蒸着材料の二酸化珪素の結晶化度について、X線回折装置(Rigaku製RINT−UltimaIV)を用いて求めた。
実施例1〜4及び比較例1〜3のガスバリア性蒸着フィルムを幅500mm×長さ100mの面積にカットし、これらのガスバリア性蒸着フィルムについて、目視により、スプラッシュによるピンホールや異物が無いかを調べた。このとき、スプラッシュの有無の評価としては、スプラッシュによるピンホールや異物が無い場合を○とし、スプラッシュによるピンホールや異物が1から10個までを△とし、スプラッシュによるピンホールや異物が11個以上あるものを×とした。
実施例1〜4及び比較例1〜3のガスバリア性蒸着フィルムの水蒸気バリア性を、モダンコントロール社製の水蒸気透過度測定装置(商品名;MOCON PERMATRAN 3/21)を用いて40℃90%RHの雰囲気で測定した。
図2に示すように、実施例3,4のガスバリア性蒸着フィルムでは水蒸気バリア性の低下を引き起こさない程度のスプラッシュの発生が確認されたのに対し、実施例1及び実施例2のガスバリア性蒸着フィルムにはスプラッシュの発生がなかった。これらの結果から、蒸着用材料の嵩密度を所定の設定範囲にすることによってスプラッシュの発生を抑えることができる。
Claims (7)
- 金属珪素及び二酸化珪素の何れか一方もしくは両方の粉末と、金属スズ及び酸化スズの何れか一方もしくは両方の粉末とを含有した加熱方式による蒸着用材料であって、
珪素(Si)及びスズ(Sn)の合計の原子数と、酸素(O)の原子数との比(O/(Si+Sn))が0.3〜1.8であり、スズ(Sn)と珪素(Si)との原子数の比(Sn/Si)が0.03〜0.15であることを特徴とする蒸着用材料。 - 前記蒸着用材料の成型による嵩密度が0.9〜1.5g/cm3の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の蒸着用材料。
- 前記二酸化珪素の粉末は、結晶構造を少なくとも20%以上含んでいることを特徴とする請求項1に記載の蒸着用材料。
- 高分子フィルム基材と、
この高分子フィルム基材の片面もしくは両面に蒸着された蒸着膜と
を有するガスバリア性蒸着フィルムであって、
前記高分子フィルム基材に蒸着した蒸着膜の珪素(Si)とスズ(Sn)の合計の原子数と、酸素(O)の原子数の比(O/(Si+Sn))が1.0〜2.0であり、スズ(Sn)と珪素(Si)の原子数の比(Sn/Si)が0.03〜0.15であることを特徴とするガスバリア性蒸着フィルム。 - 前記ガスバリア性蒸着フィルムを構成する蒸着膜中には、金属結合を表す金属Snピークが存在することを特徴とする請求項4に記載のガスバリア性蒸着フィルム。
- 前記金属Snピーク面積と、蒸着膜中に存在するSnピーク面積との比(金属Sn/Sn)が0.1〜1.0であることを特徴とする請求項5に記載のガスバリア性蒸着フィルム。
- 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載された構成の蒸着用材料を、電子ビーム加熱方式の真空蒸着装置により蒸発させて、高分子フィルム基材の片面もしくは両面に蒸着膜を成膜したことを特徴とするガスバリア性蒸着フィルムの製造方法。
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