JP7387417B2 - 半導体発光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発光ダイオードなどの発光素子を含む発光装置に関する。
従来から、所定の波長を有する光、すなわち所定の色の光を放出する発光素子と、当該光源からの光の波長を変換する波長変換体とを組み合わせた発光装置が知られている(例えば特許文献1など)。
特開2010-219324号公報
発光装置には、高い強度の光が出射されること、すなわち高出力であることのみならず、明暗の境界が明確であること、すなわち高コントラストであることが求められる場合がある。この場合、発光装置は、特定の領域から高出力の光を出射するように、かつ、その他の領域からは光を出射しないように構成されていることが求められる。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、高出力かつ高コントラストな発光装置を提供することを目的としている。
本発明による発光装置は、発光素子と、前記発光素子上に設けられ、前記発光素子の上面と対向する下面を有する柱状の第1の部分と、前記第1の部分の上に形成され、前記第1の部分の側面と連続的な側面を有し、かつ上方に向かって窄んだ形状を有する第2の部分と、前記第2の部分の上に形成され、前記第2の部分の側面と連続的な側面を有する柱状の第3の部分とを有する透光性部材と、前記透光性部材の側面を覆い、上面に前記透光性部材の第3の部分の上面を露出する開口を有し、かつ光反射性を有する酸化物粒子が内部に分散されている反射部材と、を有し、前記反射部材の上面に沿った表面領域には、内部においてバンドギャップが他の領域よりも狭い狭ギャップ領域が形成されている酸化物粒子である狭ギャップ粒子が配されていることを特徴とする。
本発明の実施例1に係る発光装置の構成を示す斜視図である。 実施例1に係る発光装置の上面図である。 実施例1に係る発光装置の断面図である。 図3の一部拡大図である断面図である。 酸化チタン粒子の概念的な断面図であるである。 透光性部材の製造の一工程の断面図である。 透光性部材の製造の一工程の断面図である。 光吸収領域の形成方法を示す断面図である。 実施例2に係る発光装置の上面図である。 実施例3に係る発光装置の上面図である。 実施例1に係る発光装置及び変形例に係る発光装置の光取り出し面を含む上面における輝度の変化を表すグラフである。
以下に本発明の実施例を詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面においては、実質的に同一又は等価な部分には同一の参照符号を付している。
図1は、本発明の実施例1に係る半導体発光装置(以下、単に発光装置とも称する)10の構成を示す斜視図である。図1に示すように、半導体発光装置10は、実装基板11上に実装された2つの発光素子20を含んで構成されている。
実装基板11は、実装面11Sを有し、実装面11Sに垂直な方向から見た平面形状が長方形の平板状の基板である。実装基板11には、例えば、AlN、アルミナ等の絶縁性の基板が用いられる。
n側給電パッド13は、実装面11S上に形成された平面形状が矩形の金属の配線電極パターンである。n側給電パッド13は、実装面11S上に、実装面11Sの1の辺に沿った方向において2つ並置されておりかつ互いに離隔している。すなわち、2つのn側給電パッド13は、実装面11Sの1の辺に沿った方向に配列されている。本実施例においてn側給電パッド13の各々は、n側給電パッド13の各辺が実装面11Sの各辺と平行となるように配向されている。n側給電パッド13は、例えば実装基板11を貫通するスルーホール(図示せず)を介して、実装基板11の下面を経由して外部の電源に接続可能に形成されている。
2つの発光素子20は、実装基板11の実装面11S上に設けられている。2つの発光素子20の各々は、n側給電パッド13の各々の上に配されている。
発光素子20各々の支持基板15は、平面形状が矩形の平板状の基板である。支持基板15は、Si基板等の導電性を有する基板である。例えば、平面基板15の平面形状は、n側給電パッド13の平面形状とほぼ同一である。支持基板15の各々は、実装面11Sと対向する下面に、当該下面を覆うように形成された金属膜である裏面電極17を有している。裏面電極17がn側給電パッド13と導電性の接合材(図示せず)を介して接合されることで、支持基板15が実装基板11と接合されている。
給電電極19は、支持基板15の各々の、裏面電極17が形成されている面の反対側の面、すなわち上面に設けられた金属の電極である。給電電極19は、支持基板15の上面において、n側給電パッド13の配列方向、すなわち発光素子20の配列方向に沿った1つの辺に沿って伸張している。具体的には、例えば、給電電極19は、n側給電パッド13の配列方向に沿って伸張した長方形の平面形状を有している。例えば、給電電極19の各々は、支持基板15の上面に形成された絶縁層(図示せず)によって支持基板15と絶縁されている。
半導体積層体21は、青色光を出射する活性層を含む複数の半導体層からなる積層構造体である。半導体積層体21は、支持基板15の各々の上面に設けられている。半導体積層体21は、支持基板15上において給電電極19と離隔して形成されている。例えば、半導体積層体21は矩形の平面形状を有し、当該矩形の各辺が支持基板15の上面の各辺に平行となるように配置されている。
半導体積層体21は、金属の接合層(図示せず)を介して支持基板15に貼り合わせられている。例えば、当該金属の接合層は、支持基板15の上面において互いに離隔しておりかつ電気的に絶縁されている2つの層からなっている。2つの層の一方は支持基板15と電気的に接続されており、他方は給電電極19に電気的に接続され、支持基板15とは、例えば、支持基板15の上面に形成された絶縁層によって電気的に絶縁されている。
より詳細には、半導体積層体21は、支持基板15側から、p型半導体層、活性層及びn型半導体層がこの順に積層されて構成されている。活性層から出射される出射光の波長は、半導体積層体21の材料及び組成に応じた波長となる。半導体積層体21の上面が光出射面となる。
例えば、p型半導体層は、MgドープGaN層である。活性層(発光層)は、例えば、InGaN井戸層とGaN障壁層からなる多重量子井戸構造を有する半導体層である。n型半導体層は、例えばSiドープGaN層である。例えば、当該活性層からは、約450nmの波長の青色光が出射される。
半導体積層体21のp型半導体層は、上記した接合層のうち支持基板15と絶縁されている接合層とのみ電気的に接続され、給電電極19と電気的に接続されている。半導体積層体21のn型半導体層は、例えば、活性層及びp型半導体層を貫通するように形成された電極を介して、支持基板15と電気的に接続されている接合層とのみ電気的に接続されている。すなわち、半導体積層体21には、支持基板15の裏面と給電電極19とを介して電力が供給される。
以下、発光素子20は、上述した支持基板15、裏面電極17、給電電極19、及び半導体積層体21を含んで構成されるものとする。半導体積層体21は、例えば、成長基板(図示せず)上に成長された活性層を含む複数の半導体層を接合層を介して支持基板15に接合し、レーザーリフトオフ等により成長基板を除去して形成されたものであってもよい。つまり、発光素子20は、いわゆるシンフィルム(Thin-film)型の貼り合わせ構造を有する上面発光タイプの素子であってもよい。半導体積層体21の上面が、発光素子20の光出射面となる。
p側給電パッド23は、実装面11S上に形成された平面形状が長方形の金属の配線電極パターンである。p側給電パッド23は、実装基板11の実装面11S上において、給電電極19の各々に沿うように2つ形成されている。すなわち、p側給電パッド23は、実装面11S上において、n側給電パッド13の配列方向と同じ方向において2つ並置されておりかつ互いに離隔している。p側給電パッド13は、例えば実装基板11を貫通するスルーホール(図示せず)を介して外部の電源に接続可能に形成されている。
p側給電パッド23の各々と給電電極19の各々とは、ボンディングワイヤ24を介して接続されている。すなわち、発光装置10は、n側給電パッド13及びp側給電パッド23を介して、半導体積層体21に発光装置10の外部からの電力が供給されるように構成されている。
透光性部材25は、2つの発光素子20上に亘って、2つの発光素子20の配列方向に沿って延在している部材である。透光性部材25は、発光素子20から出射される光に対して透過性を有する透光性の材料からなっている。透光性部材25は、透光性の接着材(図示せず)によって、発光素子20上の半導体積層体21の上面に接着されている。
透光性部材25は、半導体積層体21の上面に対向する下面を有する直方体形状の第1の部分25A、下面が第1の部分25Aの上面と共通になっており上方に窄んだ台状の第2の部分25B及び下面が第2の部分の上面と共通になっている直方体形状の第3の部分25Cを有している。
具体的には、例えば、透光性部材25は、直方体形状の第1の部分25A、底面が第1の部分と相似形でありかつ底面面積が第1の部分よりも小さい直方体形状の第3の部分25C、及び第1の部分25A及び第2の部分25Cとの間に挟まれた角錐台形状の第2の部分25Bを含んでいる。
言い換えれば、透光性部材25は、発光素子20の上面と対向する下面を有する柱状の第1の部分25Aと、第1の部分25Aの上に形成され、第1の部分の側面と連続的な側面を有し、かつ上方に向かって窄んだ形状を有する第2の部分25Bと、第2の部分25Bの上に形成され、第2の部分25Bの側面と連続的な側面を有する柱状の第3の部分25Cとを有する
図1に示すように、第3の部分25Cの上面25Tが、透光性部材25の上面である。また、当該上面25Tは、半導体発光装置10の光取り出し面となる。以下、上面25Tを光取り出し面25Tとも称する。
透光性部材25は、少なくとも一部に、発光素子20からの出射光を吸収して蛍光を発する蛍光体等の波長変換材を含んでいてもよい。透光性部材25は、例えば、蛍光材料を焼結したセラミックプレートである。本実施例において、例えば、蛍光体粒子が透光性部材25中に均一に含まれている。
本実施例において、例えば、透光性部材25は、アルミナとYAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット、YAl12)蛍光体を高温焼成して作製されたセラミックプレートである。なお、透光性部材25は、例えばYAG:Ce蛍光体等の蛍光体粒子を含有する樹脂層であってもよい。あるいは、透光性部材25は、ガラス製の支持体の表面に蛍光体を含む薄膜が形成されたものから構成されていてもよい。また、透光性部材25は、ガラス製の基材内に数ミクロン~十数ミクロンの蛍光体粒子を分散させて形成されたものから構成されていてもよい。
上記のような蛍光体粒子は、例えば、青色の光によって励起されて黄色蛍光を発する。例えば、発光素子20の光出射面から出射された青色光が蛍光体粒子を含む透光性部材25に導入されると、当該青色光と蛍光体粒子からの蛍光との混色によって、半導体発光装置10の光取り出し面25Tから、白色光が取り出される。
なお、例えば、透光性部材25が波長変換材を含まない場合、発光素子20から出射された波長の光が光取り出し面25Tから取り出される。例えば、発光素子20から青色光が出射される場合に、波長変換されていない青色光を光取り出し面25Tから取り出すことができる。
周壁体27は、実装基板11の実装面11S上に配されている枠体である。周壁体25は、実装基板11の実装面11Sの周縁に沿って形成され、実装面11S上において2つの発光素子20及び透光性部材25を囲んでいる。周壁体は例えば、AlN、アルミナ等の基板を枠型加工したり、AlN、アルミナを枠型に成型したりして形成される。本実施例においては、周壁体27の実装面11Sからの高さを、実装面11Sから光取り出し面25Tまでの高さと同一にした。
反射材としての被覆体29は、実装面11S上において周壁体27の内側に充填されている。言い換えれば、被覆体29は、基板11上において、発光素子20及び透光性部材25の外側の領域でありかつ枠体15に囲まれた領域に配されている。被覆体29は、発光素子20及び透光性部材25の側面を覆うように形成されている。また、被覆体29は、光取り出し面25Tを露出する開口29OPを有するように形成されている。
被覆体29は、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛またはアルミナ等の光反射性を有する酸化物の粒子(以下、被覆体粒子とも称する)がシリコーン樹脂またはエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂内に分散している材料によって形成される。
以下、被覆体29がシリコーン樹脂に被覆体粒子が分散されたものである場合を例にして主に説明する。
被覆体29は、その上層部すなわち上面に沿った領域において、他の領域よりも光吸収性が高い領域を有している。例えば、被覆体29は、その上層部すなわち上面に沿った領域において、他の領域よりも光吸収性が高い被覆体粒子が配されている。具体的には、例えば、被覆体29の上層部に配されている被覆体粒子は、他の領域に配されている被覆体粒子よりも酸素の欠損が多く発生しておりバンドギャップが狭くなっていることで光吸収性が高くなっている。
すなわち、発光装置10においては、発光素子20及び透光性部材25の側面が被覆体29の比較的反射性の高い部分に覆われている。また、光取り出し面25Tの周囲を囲んでいる被覆体29の表面に沿った領域が、比較的反射性が低く光吸収性のある部分となっている。
例えば、被覆体29は、光反射性を有する粒子を含む熱硬化性樹脂を周壁体27内に、光取り出し面25T上に熱硬化性樹脂が達しない程度の量だけ充填し、その後、樹脂を熱硬化することで形成され得る。
発光装置10においては、透光性部材25の上面25Tの外縁と開口部29OPの縁とが一致していることが好ましい。本実施例において、被覆体29の上面の開口部29OP及び透光性部材25の上面25Tによって、半導体発光装置10の光取出し面が画定されている。
また、被覆体29によって、発光素子20、p側給電パッド13及びボンディングワイヤ24が、実装基板11上において埋設されている。従って、被覆体29は、半導体発光装置10の封止材としても機能し得る。
図2は、半導体発光装置10の上面図である。図2に示すように、実装基板11は、上面視において長方形の形状を有している。上述したように、実装基板11の上には矩形枠状の周壁体27が設けられている。実装基板11の実装面11S上には、周壁体27に囲まれて、矩形形状の支持基板15を有する2つの発光素子20が実装基板11の長手方向に沿って配列されて実装されている。
図2に示すように、本実施例において、透光性部材25は、上面視において、透光性部材25の輪郭、すなわち透光性部材25の下面25Uの輪郭が、2つの発光素子20の半導体積層体21(図中一点鎖線で示す)の輪郭に沿うように形成されている。言い換えれば、透光性部材25の下面25Uは、上面視において半導体積層体21の各々の輪郭に沿っている。さらに言い換えれば、透光性部材25の下面25Uの輪郭は、2つの半導体積層体21が配置されている領域の輪郭とほぼ一致しているかやや大きくなっている。
上述したように、透光性部材25の上面25Tは、矩形状形状を有し、その輪郭が開口部29OPの輪郭と一致している。また、透光性部材25の上面25Tの輪郭は、2つの半導体積層体21が配置されている領域の輪郭よりも小さくなっている。
図3は、図2の半導体発光装置10を3-3線に沿って切断した断面図である。上述したように、実装基板11の実装面11S上に、支持基板15が裏面電極17及びn側給電パッド13を介して配置されている。上述したように、半導体積層体21は、支持基板15の上面に、導電性の接合層(図示せず)を介して接合されている。
接着層31は、半導体積層体21の上面及び側面を覆うように形成されている。接着層31は、発光素子20から出射される光に対して透過性を有する透光性の接着材からなる。また、接着層31は、透光性部材25の下面25Uを覆っている。すなわち、透光性部材25は、接着層29を介して半導体積層体21の上面に接着されている。
p側下面電極32は、実装基板11の下面の、p側給電パッド23が形成されている領域と対抗する領域に形成されている金属電極である。p側下面電極32は、実装基板11を貫通するスルーホール33を介して互いに電気的に接続されている。
n側下面電極34は、実装基板11の下面の、n側給電パッド13が形成されている領域と対抗する領域に形成されている金属電極である。n側下面電極34は、実装基板11を貫通するスルーホール35を介して互いに電気的に接続されている。
図3に示すように、被覆体29は、周壁体27の内側面全体及び透光性部材25側面全体を覆っている。すなわち、被覆体29の上面29Sは、周壁体27の内側面の上端から透光性部材25の光取り出し面25Tの端部に亘って形成されている。また、被覆体29の上面29Sは、わずかに実装基板11の実装面11S側に窪んだ形状を有する。この凹んだ形状は、樹脂を熱硬化して被覆体29を形成する際に樹脂が収縮する故の形状である。また、被覆体29の上面29Sの近傍の領域には、他の領域よりも光反射性が低く光吸収性が高い光吸収領域R1が形成されている。
このように、発光装置10においては、半導体積層体21及び透光性部材25の側面の多くを被覆体29の光反射性が高い部分が覆っている。これにより、半導体積層体21から透光性部材25に導入されて透光性部材25内の側面に達した光は、被覆体29に反射されて透光性部材25に戻り、光取り出し面25Tから出射される。このため、光取り出し効率を高く維持することが可能である。
また、上述のように、発光装置10において、透光性部材25は、最下部に直方体状の第1の部分25Aを有している。このように、透光性部材25の下面25Uの近傍に、2つの半導体積層体21の配置領域と同様の形状及びサイズである第1の部分25Aが設けられていることにより、半導体積層体21から出射された光を高効率で透光性部材25に導入することができる。
また、透光性部材25は、角錐台状の第2の部分25B及び平面形状が第1の部分25Aより小さい直方体状の第3の部分25Cを有している。このことにより、第1の部分25Aから到来した光が、第2の部分25Bで光取り出し面25Tの面内方向に集光されつつ、透光性部材25の下面25Uより小さい光取り出し面25Tから出射させられる。
言い換えれば、下面25Uから透光性部材25に入った光は、集光されつつ透光性部材25の下面25Uのサイズ、すなわち半導体積層体21の配置領域よりも小さいサイズの光取り出し面25Tから出射される。従って、発光装置10によれば、発光素子20のサイズを小さくすることなく光出射面のサイズを小さくすることができ、かつ高輝度化及び光出力の高密度化を実現することができる。
また、発光装置10においては、透光性部材25の光取り出し面25Tの周囲の被覆体29の表面に沿った領域に光吸収性が高い部分が形成されている。これにより、被覆体29を介して被覆体29の上面29Sから漏れ出る光を低減させることが可能である。すなわち、発光装置10においては、光取り出し面25Tの周囲からの漏れ光を押さえることによって、発光領域を光取り出し面25T以外からの光滲みを低減させる。
このことにより、発光装置10においては、上面の光取り出しをする領域を、光取り出し面25Tによって精確に画定することが可能となる。
以下に、被覆体29の光吸収領域R1について詳細に説明する。
図4は、図3の一点鎖線部分Aの拡大図である。図4に示すように、被覆体29は、被覆体29内に分散された複数の酸化チタン粒子を含んでいる。被覆体29においては、上面29Sに沿った層状の領域L1に光吸収性が最も高い第1状態の酸化チタン粒子(以下、単に第1の酸化チタン粒子と称する)P1が分散している。
また、層状の領域L1の下の層状の領域L2に第1の酸化チタン粒子よりも比較的光吸収性の低い第2状態の酸化チタン粒子(以下、単に第2の酸化チタン粒子と称する)P2が分散している。
また、層状の領域L2の下の層状の領域L3に第2の酸化チタン粒子よりも比較的光吸収性の低い第3状態の酸化チタン粒子(以下、単に第3の酸化チタン粒子と称する)P3が分散している。
本実施例において、第1及び第2の酸化チタン粒子は、第3の酸化チタン粒子が変質させられたものである。また、本実施例においては、酸化チタン粒子P1~P3の各々は、ルチル型の結晶構造を有する二酸化チタン(TiO)からなる。
本実施例においては、被覆体29は、酸化チタン粒子を分散させる媒質(マトリックス)を含む。上述のように、媒質としては、例えば熱硬化性のシリコーン樹脂及びエポキシ樹脂などが挙げられる。すなわち、被覆体29は、粒子を含有する樹脂体からなる。また、本実施例においては、当該媒質としての樹脂体は、可視光を透過させる特性を有する。
図4に示すように、酸化チタン粒子P1~P3は、透光性部材25の側面から離れるほど下方に向かうように配されている。これは、酸化チタン粒子と共に移動する被覆体29の前駆体に含まれる樹脂の流動抵抗が透光性部材25の側面において最も高く、当該側面から離れるにつれて低くなるからである。言い換えれば、被覆体29の前駆体に含まれる樹脂の流動性が透光性部材25の側面から離れるほど高まるためである。
具体的には、樹脂硬化前の酸化チタン粒子の沈降は樹脂の流動を伴うため、樹脂の流動性の高い透光性部材25の側面近傍では酸化チタン粒子は比較的高い位置で留まり、当該側面から離れて行くにつれて下方に沈降する傾向が高まるためである。
この傾向は、透光性部材25の角錐台状の第2の部分25Bがあることによってさらに高まる。具体的には、角錐台状の第2の部分25Bが下方に向かって拡がる形状を有している、すなわち側面が下方に向かって外側に傾斜しているので、側面が垂直であるよりも酸化チタン粒子P1~P3の降下が抑制される。従って、透光性部材25の側面近傍において、被覆体29の表面29S近傍に光吸収性の酸化チタン粒子P1が多く留まる。
このように、透光性部材25の側面の一部を下方に向かって外側に傾斜させることによって、光取り出し面25Tの近傍に光吸収性の酸化チタン粒子P1及びP2を多く配置することができる。これにより、光取り出し面25Tの周囲の被覆体29の表面領域の光吸収性を高めることができ、光取り出し面25Tの周囲からの滲み光を効果的に抑制することが可能である。
図5に第1の酸化チタン粒子P1、第2の酸化チタン粒子P2及び第3の酸化チタン粒子P3の模式的な断面図を示す。図5に示すように、酸化チタン粒子P1~P3の各々は、粒子本体P10、P20及びP30と、粒子本体P10、P20及びP30をそれぞれ被覆する被覆膜P11、P21及びP31と、を有している。
具体的には、本実施例においては、第1の酸化チタン粒子P1は、粒子本体P10(酸化チタンからなる部分)と、粒子本体P10の表面を被覆して粒子本体P10を保護する被覆膜P11と、を有する。被覆膜P11は、例えば、アルミナ、シリカ、ポリオールなどの有機物からなる膜である。同様に、第2及び第3の酸化チタン粒子P2及びP3の各々は、粒子本体P20及びP30と、粒子本体P20及びP30の表面を被覆する被覆膜P21及びP31と、を有する。
第3の酸化チタン粒子P3よりも光吸収性の高い第1及び第2の酸化チタン粒子P1及びP2の各々は、各粒子内(各粒子本体P10及びP20内)において他の部分よりもバンドギャップが狭い部分である狭ギャップ領域としての狭バンドギャップ部NBを有する。狭バンドギャップ部NBの密度は、第1の酸化チタン粒子P1の方が第2の酸化チタン粒子P2よりも大きい。狭バンドギャップ部NBを比較的多く有する第1の酸化チタン粒子P1及び第2の酸化チタン粒子P2を、狭ギャップ粒子とも称する。
なお、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3の各々内における当該狭バンドギャップ部NBの密度とは、例えば、各粒子内における当該狭バンドギャップ部NBが占める割合であり、例えば、各粒子本体P10~P30の表面における当該狭バンドギャップ部NBの占有面積である。
ここで、バンドギャップと光吸収性について説明する。例えば、第1の酸化チタン粒子P1及び第2の酸化チタン粒子P2の狭バンドギャップ部NBは、可視光のエネルギー(詳細には可視光の波長のエネルギー)よりも小さなバンドギャップエネルギーを有する。例えば、狭バンドギャップ部NBは、発光素子20からの放出光(本実施例においては青色光)及び透光部材13からの出射光(本実施例においては青色光及び黄色光)のエネルギーよりも小さなバンドギャップエネルギー(例えば約1.5eV)を有する。
第3の酸化チタン粒子P3においては、狭バンドギャップ部NBが存在していないか、第1の酸化チタン粒子P1からみれば狭バンドギャップ部NBがほとんど存在していないに等しい。従って、例えば、第3の酸化チタン粒子P3は、いずれの部分においても(ほぼ全体において)、発光素子20の半導体積層体21からの放出光のエネルギーよりも大きなバンドギャップエネルギーを有する。
例えば、第3の酸化チタン粒子P3がルチル型の結晶構造を有する場合、第3の酸化チタン粒子P3は、3.0eVのバンドギャップエネルギーを有する。なお、第3の酸化チタン粒子P3がアナターゼ型の結晶構造を有する場合、第3の酸化チタン粒子P3は、3.2eVのバンドギャップエネルギーを有する。
なお、酸化チタンの結晶は、酸素欠損によってバンドギャップが狭くなると解されている。より詳細には、酸素欠損によって、酸化チタンの価電子帯と導電帯との間に中間準位が形成される。ここでいうバンドギャップとは、この中間準位と価電子帯又は導電帯との間のエネルギーギャップである。従って、例えば、第1又は第2の酸化チタン粒子P1又はP2における狭バンドギャップ部NBは、酸化チタンの結晶における酸素欠損の発生している部分であると解される。
ここで、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3におけるバンドギャップ(各粒子内における局部的なバンドギャップ)について説明する。バンドギャップを有する結晶は、そのバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーの波長の光を吸収し、これよりも小さなエネルギーの波長の光を透過させる光学特性を有する。
本実施例においては、第1及び第2の酸化チタン粒子P1及びP2の各々における当該狭バンドギャップ部NBは、可視光の波長に相当するバンドギャップエネルギーよりも小さなバンドギャップエネルギーを有する。従って、第1及び第2の酸化チタン粒子P1及びP2の各々は、当該狭バンドギャップ部NBによって、可視光を吸収する。従って、本実施例においては、第1及び第2の酸化チタン粒子P1及びP2は、白色の可視光を用いた観察下では、可視光が吸収されるために、黒色又は灰色を呈している。
なお、本実施例においては、第3の酸化チタン粒子P3の各々は当該狭バンドギャップ部NBを有さない(ほとんど有さない)ため、可視光を透過及び散乱させる。従って、本実施例においては、第3の酸化チタン粒子P3の各々は、白色の可視光を用いた観察下では、白色を呈している。
また、本実施例においては、上述した被覆体29における第1及び第2酸化チタン粒子P1及びP2の各々が分散された領域L1、L2は、可視光を吸収する可視光吸収領域(以下、単に吸収領域と称する)として機能する。一方、領域L3及び被覆体29のそれよりも下方の領域は、可視光を散乱及び反射させる可視光散乱反射領域(以下、単に散乱反射領域と称する)として機能する。
また、第1及び第2の酸化チタン粒子P1及びP2は、被覆体29の上面29Sの近傍の領域のみに分散されている。例えば、第1及び第2の酸化チタン粒子P1及びP2は、上面29Sから20μm以下の深さの範囲内の領域のみに分散されている。従って、被覆体29は、上面29Sの近傍では発光素子20からの光を吸収し、その他の領域では発光素子20からの光を反射または散乱する。
本実施例においては、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3は、被覆体29内(媒質内)において、全体として均一な分散密度で分散されている。しかし、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3は、被覆体29の上面29Sから実装基板11の実装面11Sに向かって分散密度(含有量)が徐々に高くなるように分散されていてもよい。
例えば、第3の酸化チタン粒子P3の領域L3内における分散密度は、第1の酸化チタン粒子P1の領域L1内における分散密度より高くてもよい。
また、図4に示すように、本実施例においては、粒子群PTは、被覆体29の上面29Sから基板11に向かって、各粒子内における当該狭バンドギャップ部NBの密度が低くなるように分散された第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3を含む。なお、図の明確さのため、図4においては、第1及び第2の酸化チタン粒子P1及びP2にハッチングを施している。本実施例においては、酸化チタン粒子P1~P3の各々は、ルチル型の結晶構造を有する二酸化チタン(TiO)からなる。
第1、第2及び第3の酸化チタン粒子P1、P2及びP3は、それぞれ被覆膜P11、P21及びP31を有することによって、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3は、紫外線による黄変への耐性(耐黄変性)や、耐候性を有する。
なお、紫外線による黄変への耐性や耐候性を必要としない場合、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3は被覆膜P11~P31を有していなくてもよい。例えば、被覆体29の上面29Sの近傍に光吸収領域R1を形成する場合、光吸収領域R1内の光急性のある酸化チタン粒子によって紫外線を吸収することができる。従って、この場合、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3の各々は、被覆膜P11~P31を有していなくてもよい。
上述のように、本発明の発光装置10は、複数の発光素子20の上方に、直方体状の第1の部分25A、角錐台状の第2の部分25B及び第1の部分25Aよりも平面形状が小さい直方体状の第2の部分25Cを有する透光性部材25が設けられている。この構成により、半導体積層体21から出射された光が高効率で透光性部材25に導入され、透光性部材25内で集光され、半導体積層体21の配置領域よりも小さいサイズの光取り出し面25Tから出射される。従って、発光装置10によれば、発光素子20のサイズを小さくすることなく光出射面のサイズを小さくすることができ、かつ高輝度化及び光出力の高密度化を実現することができる。
また、上述のように、発光装置10においては、透光性部材25の光取り出し面25Tの周囲の被覆体29の表面に沿った領域に光吸収性が高い部分が形成されている。これにより、被覆体29を介して被覆体29の上面29Sから漏れ出る光を低減させることが可能である。すなわち、発光装置10においては、光取り出し面25Tの周囲からの漏れ光を押さえることによって、発光領域を光取り出し面25T以外からの光滲みを低減させ、発光装置10の上面の光が出射する領域を、光取り出し面25Tによってしっかりと画定することが可能となる。すなわち、発光装置の光取り出し面25Tとそれ以外の領域との光出力の高コントラスト化が達成可能である。
なお、このように光取り出し面25Tの周囲からの漏れ光を押さえることで、発光装置10を光源として用いる照明装置、例えば自動車等の移動体のヘッドライト内における上記漏れ光由来の迷光の発生を抑制し、照明装置のグレアを低減させることが可能となる。
また、発光装置10においては、被覆体29に含まれる光反射性粒子を、被覆体29の上面近傍の領域において変質させることによって光吸収を行う部分を形成している。すなわち、1つの部材によって光反射性が高い部分と光吸収性が高い部分を形成している。従って、例えば、光反射性の部材の表面に遮光性を有する他の部材を設ける場合に発生する部材間の剥離等による装置の破壊または劣化を防止することが可能である。
[透光性部材の製造方法]
図6A及び図6Bを参照しつつ、透光性部材25の製造方法の一例について説明する。図6Aは、ダイシングテープ41上に配置された蛍光体セラミックプレート43及び蛍光体セラミックプレート43を加工するために用いられる第1のブレード45の先端部分の近傍を示す断面図である。図6Aは、第1のブレード45の先端が蛍光体セラミックプレート43の上面から挿入されている状態を示している。
図6Aに示すように、第1のブレード45は、互いに平行な側面47Fを有し、先端に向かって窄んでいる先端部分において傾斜面47Sを有している。傾斜面47Sは、透光性部材25の第2の部分25の側面である側面25Sの傾斜角度に対応する加工が可能であるように調整されている。第1のブレード45の先端部分の頂部は、側面37Fに対して垂直な部分37Eを有している。
図6Aの工程において、ダイシングテープ41上に蛍光体セラミックプレート43を配置し、第1のブレード45を用いて、蛍光体セラミックプレート43の上面に互いに直交する方向に沿った溝を複数形成する。
例えば、当該溝は、蛍光体セラミックプレート43の上面において、ブレードを順次挿入することで形成する。なお、ブレードがその伸長方向と垂直な方向に複数配列されたブレードの集合体を用いて溝を形成してもよい。ブレードによって形成される互いに直交な溝同士によって囲まれた部分の大きさが、所定の面積となるようにブレードの挿入間隔またはブレードの配置間隔を設定する。例えば、隣接する溝同士の間隔は、透光性部材25の上面、すなわち第3の部分25Cの上面25Tの設計寸法に合わせて設定される。
図6Aに示すように、第1のブレード45の側面45Fが垂直となるように挿入した際に45Fによって成形される部分は、透光性部材25の第3の部分25Cの側面となる。また、第1のブレード45の傾斜面45Sによって成形される部分は、透光性部材25の第2の部分25Bの側面となる。
図6Bは、図6Aの工程で溝が形成された蛍光体セラミックプレート43の上面と下面とを反転させ、第2のブレード47を第1ブレード45と反対側から挿入した際の断面図である。
図6Bに示すように、第2のブレード47は、互いに平行な側面47Fを有している。図6Bの工程においては、ダイシングテープ41上に蛍光体セラミックプレート43を、第1のブレード45によって加工されていない未加工面を上にして配置する。そして、第2のブレード47を用いて、蛍光体セラミックプレート43の上記未加工面に溝を形成する。例えば、図6Bの工程における溝の形成は、蛍光体セラミックプレート43の未加工面に溝43Vの上方から第2のブレードを挿入して行う。
図6Bに示すように、第2のブレード47の側面47Fによって成形される部分は、透光性部材25の第1の部分25Aの側面となる。また、図6Bの工程において、溝45Vに至るまで溝が形成されることで、蛍光体セラミックプレート43が切断されて個片化される。このようにして、透光性部材25が製造される。
なお、上述した例のように、ブレードによる切削加工により透光性部材25を作製する場合には、蛍光体セラミックプレート43の加工された面は、加工されていない透光性部材25の上面25Tや下面よりも粗くなり得る。
上述のように、個片化された透光性部材25は、各々が発光素子20の半導体積層体21の上に接着層31を介して配される。その後、発光素子20及び透光性部材25の側面と、枠体(図示せず)との間に反射部材21を充填することで、図1に示したような半導体発光装置10を作製することができる。
上述したように、第1のブレード45によって、第3の部分25Cの形が成形され、第3の部分25Cの形は、第1のブレード45の側面45Fによって成形される。第3の部分の上面25Tの寸法及び形状は、隣り合う第1のブレード45の側面47Fの間隔によって画定される。
図6Aに示したように、第1のブレード45が蛍光体セラミックプレート43に対して垂直に挿入される場合、隣り合う第1のブレード45の側面47Fはいずれも挿入方向に沿っている。従って、第1のブレード45の挿入深さが変動しても、第3の部分25Cの上面25Tの寸法は変動しない。言い換えれば、第3の部分25Cが発光素子の上面に垂直な側面を有していることで、上面25Tの寸法及び形状は、第1のブレード45が蛍光体セラミックプレートに挿入される挿入深さの影響を受け難い。
例えば、第1のブレード45の挿入深さに設計値からの誤差や個体差が生じても、上面25Tの寸法及び形状に当該誤差や個体差は発生し難い。従って、透光性部材25の上面であり光取り出し面である上面25Tの設計通りの寸法及び形状に加工することができる。
また、第3の部分25Cの形状によって、被覆体29の材料となる流動性のある樹脂を充填する際に、第3の部分25Cの側面を伝って上面25Tまで当該樹脂が這い上がり難くなっている。具体的には、上面25Tの周縁が垂直な側面によって囲まれているので、第3の部分25Cの側面を伝って上面25Tまで樹脂が這い上がりにくくなっている。従って、被覆体29が上面25Tを覆ってしまうことによって上面25Tからの光出射の妨げられる可能性を低減することができる。
[光吸収領域R1の形成方法]
図7は、被覆体29に光吸収領域R1を形成している際の発光装置10の断面図である。発光装置10の製造においては、まず、実装基板11に周壁体27が接合されたランプハウスを準備する。次に、実装基板11上に発光素子20を配置して接合する。次に、発光素子20上に透光部材25を接着する。
続いて、実装基板11の実装面11Sの周壁体27に囲まれた領域に、例えば、上述の酸化チタン粒子を含有したシリコーン樹脂を充填する。そして、シリコーン樹脂が加熱して硬化させられて被覆体29となり、図7に示す状態となる。
本実施例の発光装置10の製造においては、酸化チタン粒子として、平均粒径が250nm、バンドギャップエネルギーが3.0eVのルチル型の二酸化チタンを用いた。また、粒子含有樹脂における酸化チタン粒子の濃度は16wt%とした。
図7に示すように、シリコーン樹脂の硬化後、被覆体29の上面29Sにレーザ光LBを照射する。本実施例においては、355nmの波長のレーザ光LBを出射するレーザ光源LSを準備した。そして、φ45μmのビーム径及び50kW/cm2の出力のレーザ光LBを、1000mm/secの速度で走査しつつ、被覆体29の上面29Sにレーザ光LBを照射した。なお、355nmの波長の光のエネルギーは約3.5eVであり、ルチル型の二酸化チタンのバンドギャップエネルギーは3.0eVである。従って、レーザ光LBのエネルギーは上述した酸化チタン粒子のバンドギャップエネルギーよりも大きい。従って、レーザ光LBは、酸化チタン粒子に吸収される。
これによって、レーザ光LBが照射された酸化チタン粒子から酸素原子が脱離する。また、レーザ光LBの照射強度、照射時間及び焦点位置などを調節することで、レーザ光LBは被覆体29の上面29Sの近傍光吸収領域R1となる領域のみに照射される。従って、被覆体29の上面29Sの近傍で最も酸素欠損の多い酸化チタン粒子が生成され、上面29Sから離れるに従ってその酸化チタン粒子の変質(酸素欠損)の程度が小さくなる。
これによって、被覆体29の上面29Sの近傍に存在する酸素欠損の多い酸化チタン粒子は、高密度でバンドギャップが狭い部分NBを有する第1の酸化チタン粒子P1(図4及び図5参照)となる。そして、被覆体29の上面29Sからの離れた酸化チタン粒子は、バンドギャップの狭い部分NBが比較的少ない第2の酸化チタン粒子P2(図4及び図5参照)となる。
また、上面29Sから所定の距離(レーザ光LBが酸化チタン粒子によって遮光される距離)以上離れると、レーザ照射の影響を受けず、酸化チタン粒子は元の特性を維持する。従って、基板11の近傍に存在する酸化チタン粒子は、バンドギャップが狭い部分NBをほとんど有しない第3の酸化チタン粒子P3(図4及び図5参照)となる。このようにして、レーザ照射によって、各粒子内における他の部分よりもバンドギャップが狭い部分NBの密度が徐々に低くなるように分散された複数の酸化チタン粒子を含む被覆体29及びこれを含む発光装置10を製造することができる。
なお、レーザ光LBの照射工程においては、他の材料、例えば被覆体29の媒質(例えばシリコーン樹脂)または透光性部材25を変質させないようにレーザ光LBを調節することが好ましい。例えば上記した条件でレーザ光LBを照射することで、他の材料の変質を抑制しつつ、酸化チタン粒子のみを変質させることができる。
本願の発明者らは、当該条件(及び25~75kW/cm2の範囲内の出力)のレーザ光LBが被覆体29の媒質としてのシリコーン樹脂、透光性部材25及び透光部材25内の蛍光体を変質させないことを確認している。なお、本実施例における被覆体29の媒質であるシリコーン樹脂には、355nmの波長の光に対して60%以上の透過率を有するシリコーン樹脂を用いた。
なお、上記被覆体29の形成において、酸化チタン粒子を含むシリコーン樹脂を実装面11S上に注入し、所定時間静置することによって酸化チタン粒子を沈降させた後に当該シリコーン樹脂を加熱してもよい。これによって、被覆体29において、上面29S側の酸化チタン粒子の分散密度を低くした被覆体29を形成することもできる。
このように、被覆体29の上面29S近傍における酸化チタン粒子の分散密度を小さくした場合には、被覆体29の上面29における樹脂割れを抑制することができる。
上記被覆体29の形成においては、被覆体29を形成する樹脂材料は、樹脂媒質として、1.4~1.55の範囲内の屈折率を有する熱硬化性のエポキシ樹脂又はシリコーン樹脂であるのが好ましい。
また、酸化チタン粒子は、例えば、約2.5の屈折率を有するアナターゼ型の酸化チタン粒子、又は約2.7の屈折率を有するルチル型の酸化チタン粒子をであるのが好ましい。被覆体29によって光を散乱させることを考慮すると、酸化チタン粒子(特に、上述の第3の酸化チタン粒子P3)は、樹脂媒質よりも高い屈折率を有していることが好ましい。
また、被覆体29内の第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3の各々の粒径(平均粒径)は、良好な拡散反射を得ることを考慮すると、150~350nmの範囲内であることが好ましい。また、被覆体29内に進入した光(例えば、可視光)の波長(例えばシリコーン樹脂の媒質内の波長)に対し、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3の平均粒径を1~1/4程度の範囲内とすることで、後方散乱割合が高いミー散乱を生じさせ、極めて良好な拡散反射を得ることができる。これらを考慮して酸化チタン粒子の平均粒径を調節することで、被覆体29の光吸収領域R1以外の領域における反射率を高めることができる。また、光吸収領域R1においても、光が散乱することで光が高確率で粒子に取り込まれて吸収されるため、吸収率を高めることができる。
また、被覆体29を形成する際の樹脂内の酸化チタン粒子の濃度は、良好な光反射性及び光吸収性を得ることを考慮すると、5~70wt%の範囲内であることが好ましく、製造の容易さ(粒子含有樹脂の塗布の容易さ)や製造コストを考慮すると、8~30wt%の範囲内であることがさらに好ましい。なお、被覆体29または被覆体29を形成するための樹脂材における上記した酸化チタン粒子及び媒質の構成は一例に過ぎない。
また、図5に示したように、第1~第3の酸化チタン粒子P1~P3の各々が被覆膜P11~P31を有すること(すなわち各粒子の形成用に用いる酸化チタン粒子が被覆膜を有すること)で、光吸収領域R1の形成時におけるレーザ光LBの照射において、355nmの波長の高出力レーザを用いて、効果的にかつ安定して各粒子本体P10~P30の表面に酸素欠損を生じさせることができる。特に、各粒子に耐黄変性(紫外線への耐性)を持たせる目的で被覆膜を設ける場合、被覆体29の上面29Sから数μmの薄い領域のみに安定して光吸収領域R1を形成することができる。
また、被覆体29を形成する樹脂材料内のレーザ光LBの波長と酸化チタン粒子の粒径とが略等しい場合は、樹脂材料内では酸化チタン粒子によって後方散乱割合の大きいミー散乱が生ずる。これによって、レーザ光LBは樹脂材料のレーザ入射面近傍で散乱反射されるため、その結果、被覆体29の上面29Sの近傍の数μm~20μmの薄い領域のみに光吸収領域R1を形成することができる。
また、レーザ光LBとして、被覆体29の酸化チタン粒子のバンドギャップエネルギーよりも大きなエネルギーの波長の光を用いると、レーザ光LBが酸化チタン粒子に吸収され易くなる。このため、レーザ光LBが被覆体29の上面29S近傍で吸収されて内部に至らず、被覆体29の上面20Sの近傍の数μm~20μmの薄い領域のみに光吸収領域R1を形成することができる。
[発光装置10の評価]
以下に、実施例1の発光装置10による漏れ光または迷光低減の評価について説明する。本評価においては、発光装置10に対応するサンプルとして、上記構成の発光素子10の被覆体29の媒質をシリコーン樹脂とし、当該シリコーン樹脂に含まれる二酸化チタン粒子の濃度を16.6wt%としたサンプル1を用意した。サンプル1には、上述の通り被覆体29の表面にUVレーザ処理を施すことで光吸収領域R1を形成している。比較とする基準サンプルとしては、上記サンプル1とは、被覆体29の表面にUVレーザ処理を施していないもの、すなわち光吸収領域R1を形成しないものを用意した。
評価の方法としては、透光性部材25の光取り出し面25Tの周囲の被覆体29の表面29Sから漏れ出る迷光の輝度を測定することで行った。迷光の輝度の測定点は、透光性部材25の光取り出し面25Tの端から0.2mm離れた被覆体29の表面29Sとした。各サンプルの被覆体29の樹脂材の媒質、被覆体29内の酸化チタンの濃度、被覆体29のレーザ処理前の樹脂性状の観察結果、UVレーザ処理の有無、被覆体29の上面29Sの表面性状の観察結果、迷光測定部の輝度(規格化輝度(任意単位))の測定結果を示す。
Figure 0007387417000001
上記表の通り、基準サンプルの被覆体29の樹脂性状は白色で、表面性状も白色であった。また、サンプル1の被覆体29の樹脂性状は白色で、表面性状はレーザ処理の故に黒色となっていた。
迷光の輝度をみると、基準サンプルに比べてサンプル1は、迷光が40%程度減少していた。すなわち、光取り出し面25T以外の発光装置10の上面、言い換えれば被覆体29の表面29Sからの出射光が大きく減少していた。なお、基準サンプルとサンプル1との間で透光性部材25の光取り出し面25Tからの出射光の輝度に有意な差は無かった。
この評価結果から、本実施例の発光装置10によれば、透光性部材25の光取り出し面25Tからの出射光の輝度を落とすことなく、すなわち必要な出射光の輝度を落とすことなく、迷光を減少させることができることがわかった。すなわち、本実施例の発光装置10によれば、発光装置の光取り出し面25Tとそれ以外の上面領域、すなわち被覆体29の表面29Sとの光出力の高コントラスト化が達成可能であることがわかった。
以下に、実施例2の発光装置50について説明する。実施例2の発光装置50は、被覆体29の光吸収領域R1において、光吸収率が異なる部分が形成されている点において、実施例1の発光装置10と異なる。具体的には、発光装置50においては、光吸収領域R1のうち、開口部29OP近傍において、他の領域よりも光吸収性の高い高吸収領域が設けられている。
図8は、発光装置50の上面図である。図8において、半導体積層体21は省略している。図8に示すように、発光装置50には、光吸収領域R1内の開口部29OPの周囲、すなわち透光性部材25の光取り出し面25Tの周囲に光吸収性が他の領域よりも高い高吸収領域R2(図中一点鎖線に囲まれた斜線部分)が形成されている。
言い換えれば、発光装置50においては、被覆体29の表面に沿った領域のうちの被覆体29の開口29OPの周縁の領域には、当該表面に沿った領域の他の領域の酸化物粒子よりも狭バンドギャップ部NBが多い粒子が配されている。
このように、開口部29OPの周囲に高吸収領域R2を設けることで、開口部29OPの周囲における光の漏れ出し、すなわち光の滲みをさらに抑制し、発光装置10の上面の光が出射する領域を、光取り出し面25Tによってさらに厳密に画定することが可能となる。
この場合、被覆体29の形成において、開口部29OPの周辺の高吸収領域R2に、その外側の領域よりも長い時間レーザ光LBを照射するか、または当該外側の領域よりも出力の高いレーザ光LBを照射すれば良い。
なお、本実施例において高吸収領域R2とした領域のみを光吸収領域としてもよい。すなわち、高吸収領域R2にのみ、狭バンドギャップ部NBを有する酸化チタン粒子P1、P2を配し、その外側の領域には、狭バンドギャップ部NBを有さない酸化チタン粒子P3を配することとしてもよい。言い換えれば、被覆体29の、高吸収領域R2以外の領域は、光反射性または光散乱性の領域であってもよい。
この場合、被覆体29の形成において、開口部29OPの周辺の高吸収領域R2にのみレーザ光LBを照射すれば良い。
以下に、実施例3の発光装置60について説明する。実施例3の発光装置60は、被覆体29の光吸収領域R1が被覆体29の上面全体に亘って形成されていない点において、実施例1の発光装置10と異なる。具体的には、発光装置60においては、被覆体29の上面近傍の領域のうち開口部29OP近傍の領域以外に光吸収領域が設けられている。
図9は、発光装置60の上面図である。図9において、半導体積層体21は省略している。図9に示すように、発光装置60には、光吸収領域R1内の開口部29OPの周囲、すなわち透光性部材25の光取り出し面25Tの周囲の領域の外側に光吸収領域R1(図中一点鎖線の外側の斜線部分)が形成されている。言い換えれば、被覆体29内の上面29Sの近傍の領域において、図中斜線領域のみが光吸収領域R1となっている。
さらに言い換えれば、
このように、開口部29OPから離間して光吸収領域R1を設けることで開口部29OPの周縁の領域においても光取り出しがなされる。従って、発光装置20は、例えば、高コントラスト化と高出力化のうち、高出力化を優先する場合に好適な構成となる。
なお、取り出される光の出力とコントラストとのバランスは、開口部29OPの縁から光吸収領域R1までの距離を変化させることで、調節することができる。
[変形例]
上記実施例においては、被覆体29がシリコーン樹脂等の樹脂バインダーと酸化チタン粒子等の光散乱性酸化物粒子とで形成されている場合を例に説明したが、被覆体29またはこれを形成するための樹脂材に樹脂及び光散乱性酸化物粒子以外のものが混ぜ合わされていてもよい。
例えば、被覆体29または被覆体を形成するための樹脂材にカーボンブラック等の遮光性の粒子が添加されていてもよい。被覆体29にカーボンブラック粉が含まれていることにより、光吸収領域R1において、上記実施例1乃至3における光吸収性を有する酸化物粒子P1及びP2に加えてカーボンブラック粉によって光が吸収される。従って、被覆体29にカーボンブラック粉を加えることによって、光取り出し面25Tの周囲からの漏れ光をさらに抑えることができ、光取り出し面25Tの高コントラスト化を実現可能である。なお、被覆体29に添加するカーボンブラック粉は、粒径が数nm~数十nmであるのが好ましい。
[変形例の発光装置の評価]
以下に、上述の実施例1の発光装置10の被覆体29にカーボンブラック粉を添加した変形例(以下、CB添加変形例と称する)の発光装置による光取り出し面25Tにおける輝度の維持及び漏れ光または迷光低減の評価について説明する。本評価においては、CB添加変形例の発光装置に対応するサンプルとして、上記構成の発光素子10の被覆体29の媒質をシリコーン樹脂とし、当該シリコーン樹脂に含まれる二酸化チタン粒子の濃度を16.6wt%とし、当該シリコーン樹脂に含まれるカーボンブラック粉の濃度を0.4wt%としたサンプル2を用意した。
サンプル1は、上記実施例1の説明における評価で用意したサンプル1と同様である。すなわち、サンプル1とサンプル2とは被覆体29へのカーボンブラック粉の添加の有無のみが異なるものである。
評価の方法としては、上記実施例1における評価と同様、透光性部材25の光取り出し面25Tの周囲の被覆体29の表面29Sから漏れ出る迷光の輝度を測定することで行った。迷光の輝度の測定点は、透光性部材25の光取り出し面25Tの端から0.2mm離れた被覆体29の表面29Sとした。各サンプルの被覆体29の樹脂材の媒質、被覆体29内の酸化チタンの濃度、カーボンブラック粉の濃度、被覆体29のレーザ処理前の樹脂性状の観察結果、UVレーザ処理の有無、被覆体29の上面29Sの表面性状の観察結果、迷光測定部の輝度(規格化輝度(任意単位))の測定結果を示す。
Figure 0007387417000002
上記表の通り、サンプル1の被覆体29の樹脂性状は白色で、表面性状はレーザ処理の故に黒色となっていた。また、サンプル2の被覆体29の樹脂性状はカーボンブラック粉の添加の故に灰色で、表面性状はレーザ処理の故に黒色となっていた。
迷光の輝度をみると、サンプル1に比べてサンプル2は、迷光が40%程度減少していた。すなわち、光取り出し面25T以外の発光装置10の上面、言い換えれば被覆体29の表面29Sからの出射光が大きく減少していた。
図10に、サンプル1とサンプル2の発光装置の上面における輝度、すなわち光取り出し面25T及び被覆体29の表面29Sにおける輝度の変化グラフを示す。輝度は、一方の発光素子20の上を通過する直線ML(図9において一点鎖線で示す)上に並んだ点において測定した。また、当該直線に沿ったサンプル1及びサンプル2の光取り出し面25Tの幅は1mmである。グラフにおいては、破線がサンプル1の輝度、実線がサンプル2の輝度として示されている。
図10に示すように、サンプル1とサンプル2との間で透光性部材25の光取り出し面25Tからの出射光の輝度に有意な差は無かった。また、図10のグラフ中の一点鎖線で囲まれている部分、すなわち光取り出し面25Tのすぐ脇の領域において、サンプル2の輝度の減衰はサンプル1の輝度の減衰より顕著であった。
この評価結果から、CB添加比較例の発光装置によれば、透光性部材25の光取り出し面25Tからの出射光の輝度を落とすことなく、すなわち必要な出射光の輝度を落とすことなく、実施例1の発光装置10よりもさらに迷光を減少させることができることがわかった。すなわち、CB添加比較例の発光装置によれば、発光装置の光取り出し面25Tとそれ以外の上面領域、すなわち被覆体29の表面29Sとの光出力のさらなる高コントラスト化が達成可能であることがわかった。
なお、上記の実施例において、2つの発光素子20が実装基板11に実装されている例について説明したが、実装基板11に実装される発光素子20の数はこれに限られない。1つ又は3つ以上の発光素子20が実装基板11に実装されていてもよい。
透光性部材は、1つの発光素子20上に設けられる場合、透光性部材の下面の大きさ及び形状が当該1つの発光素子20上の光出射面の外縁を覆う大きさ及び形状で設けられていればよい。透光性部材の下面は、当該光出射面の外縁と同等の大きさ及び形状であることが好ましい。
また、透光性部材は、複数の発光素子20上に設けられる場合、例えば、当該透光性部材に割り当てられた複数の発光素子20の全ての光出射面を覆う大きさ及び形状の下面を有するように設けられていればよい。例えば、透光性部材の下面は、当該複数の光出射面の配列の外縁と同等の大きさ及び形状であることが好ましい。
上記の実施例において、発光素子20及び透光性部材の各部の上面及び下面の平面形状が矩形である場合について説明したが、これに限られない。
上記実施例において、透光性部材25は、直方体状の第1の部分25A、角錐台状の第2の部分25B及び直方体状の第3の部分25Cを含むとしたが、各部分の形状はこれに限られない。例えば、第1の部分25Aは柱状であれば足り、第2の部分25Bは錐台状であれば足り、第3の部分25Cは柱状であれば足りる。具体的には例えば、第1の部分25Aを円柱状、第2の部分25Bを円錐台状、第3の部分25Cを円柱状としてもよい。また、例えば、第1の部分25Aを多角柱状、第2の部分25Bを多角錐台状、第3の部分25Cを多角柱状としてもよい。
上述した実施例及び製造方法における構成は例示に過ぎず、用途等に応じて適宜変更可能である。
10、50、60 発光装置
11 実装基板
11S 実装面
13 n側給電パッド
15 支持基板
17 裏面電極
19 給電電極
20 発光素子
21 半導体積層体
23 p側給電パッド
25 透光性部材
25T 光取り出し面
27 周壁体
29 被覆体
31 接着層
R1 光吸収領域
R2 高吸収領域



Claims (10)

  1. 発光素子と、
    前記発光素子上に設けられ、前記発光素子の上面と対向する下面を有する柱状の第1の部分と、前記第1の部分の上に形成され、前記第1の部分の側面と連続的な側面を有し、かつ上方に向かって窄んだ形状を有する第2の部分と、前記第2の部分の上に形成され、前記第2の部分の側面と連続的な側面を有する柱状の第3の部分とを有する透光性部材と、
    前記透光性部材の側面を覆い、上面に前記透光性部材の第3の部分の上面を露出する開口を有し、かつ光反射性を有する酸化物粒子が内部に分散されている被覆体と、を有し、
    前記被覆体の上面に沿った表面領域には、内部においてバンドギャップが他の領域よりも狭い狭ギャップ領域が形成されている酸化物粒子である狭ギャップ粒子が配されていることを特徴とする半導体発光装置。
  2. 前記表面領域のうちの前記被覆体の前記開口の周縁の領域には、前記表面領域の他の領域の前記狭ギャップ粒子よりも狭ギャップ領域が多い粒子が配されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
  3. 前記酸化物粒子は、前記被覆体内において均一な密度で分散されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体発光装置。
  4. 前記酸化物粒子は、前記被覆体内において前記上面から前記被覆体の下面に向かって徐々に密度が高くなるように分散されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
  5. 前記酸化物粒子の各粒子内の狭ギャップ領域は、前記被覆体の前記上面から前記被覆体の下面に向かうにつれて小さくなっていくことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
  6. 前記被覆体は、前記酸化物粒子が分散しかつ一体的に形成された樹脂媒質を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
  7. 前記酸化物粒子は、前記被覆体内において、5~70wt%の範囲内で分散されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
  8. 前記酸化物粒子は、粒子本体と、前記粒子本体を被覆する被覆膜と、を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
  9. 前記狭ギャップ粒子は、前記被覆体の前記上面から20μm以下の深さの範囲内の領域に分散されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1つに記載の半導体発光装置。
  10. 前記狭ギャップ粒子は、前記開口から所定の距離だけ離間して前記透光性部材の前記側面を取り囲むように前記被覆体内に分散されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
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