JP2017023629A - 遊技機及び遊技機の乱数取得方法 - Google Patents

遊技機及び遊技機の乱数取得方法 Download PDF

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Abstract

【課題】汎用性に富み、処理時間を短縮することができ、記憶容量にも負担がかからない遊技機及び遊技機の乱数取得方法を提供する。
【解決手段】所定範囲の中から桁数(決定桁数)を決定する桁数決定手段270と、基準となる乱数値(基準乱数値)を発生させる乱数発生手段280と、乱数発生手段280から基準乱数値を取得し、予め定めた所定の演算方法で基準乱数値から1桁の数値(算出値)を、決定桁数の数だけ算出する演算手段290と、演算手段290が算出した算出値を決定桁数の各桁に配置することで決定桁数の新たな数値(決定値)を取得する決定値取得手段295とを備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、遊技機及び遊技機の乱数取得方法に関し、さらに詳しくは、記憶容量を抑えることが可能な遊技機及び遊技機の乱数取得方法に関する。
従来、スロットマシン等の遊技機では、複数の図柄を変動表示可能な複数の回転リールと、遊技者の操作により回転リールの図柄の変動表示を開始させるためのスタートスイッチと、複数の回転リールそれぞれに対応して設けられ、複数の回転リールの図柄の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リールの図柄の変動表示を個別に停止させるための複数のストップスイッチと、遊技の進行及び演出を制御する制御装置と、種々の演出を外部に向かって報知する報知手段とを備え、制御装置は、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役の抽選(以下、「役抽選」とする。)を行う役抽選手段を有し、役抽選の結果及びストップスイッチの停止操作に基づいて回転リールの回転を停止させ、当選した役に係る図柄の組み合わせが有効なライン上に揃ったか否かの判定を行い、その判定の結果に応じて所定の利益を付与するようにしている。
通常、上述したような役抽選手段による役抽選は、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行う。役抽選手段は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な遊技状態に応じて、複数備えており記憶している。役抽選手段は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)とを有し、乱数発生手段が発生した乱数のうちから、所定のタイミング(スタートスイッチ操作タイミング)で乱数を抽出する。この抽出した乱数が予め定めたいずれの範囲に含まれるか判定し、抽出した乱数が含まれる範囲が、予め定めた当選や、ハズレ等のいずれの内容に決定されているかで当選か否か等が判定される。
近年のスロットマシンの遊技では、遊技内容が複雑になってきており、抽選の機会が多くなってきている。上述したような役抽選だけではなく、遊技者の利益が増加する特典遊技への移行を決定する際や、その特典遊技の上乗せを行うか否かや、その上乗せ遊技の遊技回数や、獲得可能なメダル枚数として上乗せされるメダル枚数等を決定する際等に、多数の抽選が行われることになる。
したがって、所定範囲(例えば、0〜255)の乱数値を使って他の所定範囲(例えば、0〜999)の数値を決定しようとすると対応テーブルが必要になり、この対応テーブルが多数必要になると、記憶容量に負担がかかってしまうことになる。また、1回の遊技において、多数回の抽選を繰り返し行うような場合には、抽選に時間がかかってしまい、スムーズな遊技進行に支障を来す場合もある。
このため、基準乱数発生手段から基準となる乱数値を取得し、この基準となる乱数値を演算記憶手段に記憶された演算方法により演算して加工し、加工された乱数値を出力する乱数取得手段とを有し、制御状態に応じて予め定められた演算方法を、演算方法設定手段により設定するものがあった(特許文献1)。
特許第5561807号公報
上述したような従来技術(特許文献1)では、乱数値を特定値で除してその余りを加工された乱数値とすることにより、加工された新たな乱数値を発生させることができるものである。
この従来技術(特許文献1)では、求めようとする乱数値の範囲に応じて、特定値を設定する必要があり、当該特定値を含めた算出手段(算出プログラム)は、共通して使用することができず、この特定値が限定された場合には当該特定値を用いる当該抽選にしか用いられないため、汎用性に問題点があった。
また、従来技術(特許文献1)では、特定値は、算出しようとする範囲に対応したものとなるため、その範囲が広い場合には桁数の多い大きな数値となり、その後の演算処理に時間がかかってしまい、さらに、それらの数値を記憶する容量も大きなものが必要になり、記憶容量に負担がかかるという問題点があった。
また、この従来技術(特許文献1)では、演算の結果の余りを用いているが、その結果として算出しているものは、新たな乱数値であって、この乱数値を使って所定の数値等を決定しようとすると、結局、対応テーブルが必要となるものであって、記憶容量に負担がかかってしまうことになるという問題点があった。
上記の問題点に鑑み、本発明は、汎用性に富み、処理時間を短縮することができ、記憶容量にも負担がかからない遊技機及び遊技機の乱数取得方法を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、同一の処理手順で処理可能で、処理手順に共通性を持たせることができて汎用性に富むものにすることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、特定値未満のランダムな数値を簡単に得ることができて、処理手順が簡単な遊技機を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、決定された桁数の数値を確実に算出することが可能な遊技機を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、決定値を直接的に使用することができて変換のための対応テーブルを不要とし、記憶容量を抑えることが可能な遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、次の点を特徴とする。すなわち、所定範囲の中から桁数(以下、「決定桁数」とする。)を決定する桁数決定手段270と、基準となる乱数値(以下、「基準乱数値」とする。)を発生させる乱数発生手段280と、前記乱数発生手段280から前記基準乱数値を取得し、予め定めた所定の演算方法で前記基準乱数値から1桁の数値(以下、「算出値」とする。)を、前記決定桁数の数だけ算出する演算手段290と、前記演算手段290が算出した前記算出値を前記決定桁数の各桁に配置することで前記決定桁数の新たな数値(以下、「決定値」とする。)を取得する決定値取得手段295とを備えたことを特徴とする。
本発明では、桁数決定手段270が、所定範囲の中から桁数(決定桁数)を決定する。そして、乱数発生手段280が基準乱数値を発生させ、演算手段290が、基準乱数値から1桁の数値(算出値)を、決定桁数の数だけ算出する。決定値取得手段295が、算出値を決定桁数の各桁に配置することで決定桁数の新たな数値(決定値)を取得する。
本発明では、所定範囲の中から桁数を決定し、その桁数の数値を1桁毎、算出しているため、求めようとする数値が、何桁の数値であっても、当該桁数の範囲から決定桁数を決定することで、対応することができ、汎用性に富むものとなる。
さらに、決定桁数の各桁の数値を1桁ずつ算出する部分は、算出する数値の桁数が何桁であっても、共通して用いることができるため、処理手順やプログラムをコンパクトなものにすることができる。
本発明では、演算手段290が、基準乱数値から1桁の数値(算出値)を、決定桁数の数だけ算出し、この算出値が各桁に配置される。この配置された数値が決定値となる。
すなわち、所定範囲の乱数値を使って、他の所定範囲の数値を算出する際、所定範囲の乱数値を、他の所定範囲の数値に割り当てるための対応テーブルのようなものを用いずに、処理を行っている。このため、対応テーブルを予め記憶させるための記憶容量を必要とせず、記憶容量に負担がかからない。
具体的には、所定範囲で発生可能な乱数値を使って、他の所定範囲の数値を決定しようとすると、所定範囲の乱数値を、他の所定範囲の数値に割り当てるための対応テーブルが必要になる。例えば、1バイト(8bitであって、2の8乗、具体的には、例えば0〜255の範囲)の乱数を使って、1桁から3桁までの数値(0〜999)を算出するような場合、0〜255の乱数値を、0〜999に割り当てるための対応テーブルが必要になる。
種類の異なる多数の抽選が存在するような場合には、この対応テーブルの数が膨大なものとなってしまい、この対応テーブルを予め記憶させようとすると、記憶容量に負担がかかることになる。
また、従来技術のように桁数の多い大きな数値の演算処理には、少ない桁数と比べて処理時間がかかってしまい、スムーズな遊技進行に支障を来す場合がある。さらに、桁数の多い演算処理では、演算途中のデータの記憶保存にも大きな格納領域を必要とし、記憶容量に負担がかかる。
一方、本発明では、基準乱数値を所定の演算処理で加工し、当該数値を新たな乱数値ではなく、直接、所定遊技区間に獲得可能なメダル枚数や、所定遊技区間としての遊技回数や、所定遊技区間に獲得可能なメダル枚数にさらに上乗せされるメダル枚数や、所定遊技区間の遊技回数にさらに上乗せされる遊技回数等の所定の数値として用いることができる。
また、本発明では、基準乱数値から1桁ずつ新たな数値を採取し、その処理を必要な桁数だけ繰り返すことで、処理時間を短縮化することができるとともに、記憶容量も抑えることができ、また、処理プログラムも簡単なものにすることができ、所定桁数の数値を簡単に得ることが可能となる。
なお、演算手段290は、取得した乱数値のどの桁を用いて、算出値を算出してもよいものである。具体的には、例えば、基準乱数値が「321」である場合に、算出値を100の位の「3」や、10の位の「2」や、1の位の「1」のいずれに設定してもよく、また、それらの数値を所定の演算方法で加工してもよいものである。
また、ここで、「前記算出値を前記決定桁数の各桁に配置する」において、算出値を決定桁数の各桁にどのように配置するかには、種々のものが含まれる。具体的には、例えば、「3XX」、「32X」、「321」のように算出値を上位の桁から順番に配置してもよく、また、「XX1」、「X21」、「321」のように算出値を下位の桁から順番に配置してもよく、また、「X2X」、「32X」、「321」のように算出値を予め決定された所定の桁の順番に配置してもよく、また、算出値を抽選により、その都度決定された桁から順番に配置してもよいものである。
また、本発明に係る遊技機10は、さらに、前記決定値取得手段295は、前記算出値を前記決定桁数の各桁に所定の順番で配置することで前記決定値を取得することを特徴とする。
基準乱数値から1桁の算出値を算出し、その算出値を決定桁数の各桁に所定の順番で配置することで、同一の処理手順で処理することが可能となり、処理手順に共通性を持たせることができ、共通の処理プログラム等を利用することができ、汎用性に富むものにすることができる。
また、本発明に係る遊技機10は、さらに、前記演算手段290の前記算出値は、前記基準乱数値を所定の特定値で除した余りであることを特徴とする。
本発明では、算出値は、基準乱数値を所定の特定値で除した余りであることで、所定の特定値を適当な値(具体的には、10進数の10)とすることにより、所定範囲の数値、具体的には、特定値未満(具体的には0から(特定値−1)までの数値範囲)のランダムな数値を得ることができる。結果として、例えば、特定値をnとすると(ここで、nは、2以上の整数)、n未満の数値を得ることができ、簡単にn進数の数値として持ちうることができるランダムな数値を得ることができる。
具体的には、特定値nを10に設定した場合には、基準乱数値をn=10で除することにより、その余りは、0から9までの10進数として持ちうることが可能な数値範囲の中からランダムな1桁の数値を簡単に得ることができる。
また、特定値を適当な数値に設定することで、10進数だけでなく、n進数(ここで、nは2以上の整数)の数値にも簡単に対応することが可能となる。
また、本発明に係る遊技機10は、さらに、前記決定桁数の最上位の桁の数値を算出する際、前記余りが0であるときには、前記余りに予め定めた加算値を加算することを特徴とする。
これにより、最上位の桁の数値が0となって、決定値が決定桁数より少ない桁数にならないようにすることができ、桁数決定手段270により決定された桁数(決定桁数)の数値を確実に得ることができる。
また、本発明に係る遊技機10は、さらに、前記決定値は、遊技者に付与される有利な遊技数として用いられることを特徴とする。
決定値を乱数値ではなく、遊技者に付与される有利な遊技数として、直接的に使用することができ、変換のための対応テーブルを不要にすることができて、記憶容量を抑えることができる。
また、本発明に係る遊技機10の乱数取得方法は、所定範囲の中から桁数(以下、「決定桁数」とする。)を決定する第1工程(具体的には、桁数決定手段270により決定するもの)と、前記第1工程の後、基準となる乱数値(以下、「基準乱数値」とする。)を発生させる第2工程(具体的には、乱数発生手段280により発生させるもの)と、前記第2工程の後、前記基準乱数値を取得し、予め定めた所定の演算方法で前記基準乱数値から1桁の数値(以下、「算出値」とする。)を、前記決定桁数の数だけ算出する第3工程(具体的には、演算手段290により算出するもの)と、前記第3工程の後、前記算出値を前記決定桁数の各桁に配置することで前記決定桁数の新たな数値(以下、「決定値」とする。)を取得する第4工程(具体的には、決定値取得手段295により取得するもの)とを備えたことを特徴とする。
本発明では、求めようとする数値が、所定範囲内の何桁の数値であっても、対応することができ、汎用性に富むものとなる。さらに、決定桁数の各桁の数値を1桁ずつ算出する部分は、桁数が何桁であっても、共通して用いることができるため、処理手順やプログラムをコンパクトなものにすることができる。
また、所定範囲の乱数値を使って、他の所定範囲の数値を算出する際、所定範囲の乱数値を、他の所定範囲の数値に割り当てるための対応テーブルのようなものを用いずに、処理を行っている。このため、対応テーブルを予め記憶させるための記憶容量を必要とせず、記憶容量に負担がかからない。
本発明では、基準乱数値から1桁ずつ新たな数値を採取し、その処理を必要な桁数だけ繰り返すことで、処理時間を短縮化することができるとともに、記憶容量も抑えることができ、また、処理プログラムも簡単なものにすることができ、所定桁数の数値(乱数)を簡単に取得することができる。
本発明の実施の形態であって、遊技機を示す外観正面図である。 本発明の実施の形態であって、各回転リールに設けてある図柄の配置を示す図柄テーブルである。 本発明の実施の形態であって、遊技機の入力、制御及び出力を示すブロック図である。 本発明の実施の形態であって、メイン制御装置における移行状態を示す図である。 本発明の実施の形態であって、AT中の移行状態を示す図である。 本発明の実施の形態であって、スタートスイッチ作動後のメイン制御装置の制御処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、上乗せ処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、上乗せ数決定処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、最上位桁の抽選処理を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態であって、最上位桁以外の抽選処理を示すフローチャートである。
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における遊技者から見た方向を意味する。
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。なお、上述した3個の回転リール62は、第1回転リールとしての正面から向かって左側の左回転リール64と、第2回転リールとしての中央の中回転リール66と、第3回転リールとしての右側の右回転リール68とから構成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる報知手段70が形成されている。この報知手段70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、表示装置84と、演出用ランプ78とを備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより報知手段70の一種として使用してもよい。
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。この精算スイッチ36の左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。なお、後述するRBB中には上記3枚投入が2枚投入に設定されている。
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けてもよい。
なお、マックスベットスイッチ34とメダル投入口28との間に、操作手段31として遊技の進行に関与しないスイッチとしてのチャンススイッチのようなものを設けてもよい。そして、この操作手段31としてのチャンススイッチを所定の契機で遊技者に1回又は所定回数以上、操作させることで所定の特典を付与するようにしてもよい。
上述したスタートスイッチ40、ストップスイッチ50、精算スイッチ36及びマックスベットスイッチ34により、遊技者が操作可能な操作手段31(図3参照)を構成している。
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチを有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置(図示せず)とが配置されている。
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御装置110の各状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組み合わせによって、当選した役を構成する図柄61の組み合わせが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組み合わせが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
なお「有効ライン86」は、当選役が当該ライン上に並んだ場合に入賞等となって遊技者に利益が付与されるラインを意味し、後述する小役の「入賞」は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組み合わせが揃うことを意味する。本実施の形態の有効ライン86は、左回転リール64の中段と、中回転リール66の中段と、右回転リール68の中段とを結んだ中央ラインの1本のみからなるものである。
図2の図柄テーブルに示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「赤7、青7、デカ3、ブランク1、ブランク2、チェリー、スイカ、ベル1、ベル2、リプレイ」の複数の種々の図柄61が形成されている。本実施の形態では、特に図示していないが、上述した図柄の組み合わせ(いわゆる当選図柄の組み合わせ)により役a、役b、役c、・・等が予め設定されている。
本実施の形態では、各回転リール62において上述した図柄の並びを直接、全て記憶しているものである。なお、予め停止テーブルを有して、上述した各回転リール62の図柄の並びを直接、予め記憶せずに、所定の数値から図柄の組み合わせを特定することができるように形成してもよいものである。
すなわち、本実施の形態では、この図2に示すテーブル(いわゆる図柄配列テーブル)自体をそのままデータとして記憶しているが、特にこれに限定されるものではない。例えば、所定のパラメータを用いて、複数の停止テーブルを選択するような停止制御の手法を用いれば、図2に示す図柄配列テーブルを記憶する必要がないようにすることもできる。
これらの図柄61は、それぞれの図柄61がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、図2の図柄61の番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて各状態を制御するメイン制御装置110と、このメイン制御装置110からの情報(コマンド)を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出の各状態を制御するサブ制御装置300とを備えている。
なお、メイン制御装置110とサブ制御装置300との間は、メイン制御装置110への不正操作を防止するために、メイン制御装置110からサブ制御装置300への一方向の通信により行われ、サブ制御装置300からメイン制御装置110への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。メイン制御装置110は、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及び貯留払出手段24の作動を制御する。サブ制御装置300は、メイン制御装置110から信号を入力し、表示装置84等の報知手段70の作動を制御する。サブ制御装置300の出力側には、報知手段70としての表示装置84、スピーカー72、演出用ランプ78の各パーツが接続されている。
なお、特に図示していないが、メイン制御装置110を有するメイン基板と、サブ制御装置300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御装置110は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御装置300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
メイン制御装置110及びサブ制御装置300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
本実施の形態に係る遊技機10のメイン制御装置110では、通常に行われる通常状態が設けられている。メイン制御装置110では、この通常状態よりも再遊技役(リプレイ役)の当選の確率が高く(或いは低く)設定されているリプレイタイム(RT)状態が設けられている。このRT状態は、メイン制御装置110により制御される。
また、本実施の形態に係る遊技機10では、ストップスイッチ50の停止操作順序や当選図柄等を報知することによって役に係る図柄61の組み合わせを有効ライン86上に揃って停止させるためのアシストをするアシストタイム(AT)状態が設けられている。このAT状態は、主にメイン制御装置110により制御され、その一部がサブ制御装置300により制御される。
もちろん、各状態を制御する装置(メイン制御装置110、サブ制御装置300)は、上述したものに限定されるものではなく、各状態を他方の制御装置で制御するようにしてもよく、また、部分的に一部の手段を他の制御装置で制御し、両方の制御装置に跨がって制御するようにしてもよいものである。なお、その際、サブ制御装置300からメイン制御装置110への直接的な送信は行われていないが、所定の停止操作順序をサブ制御装置300から報知して遊技者の停止操作等によりメイン制御装置110へ間接的に情報を送信することができる。
上記アシストタイム(AT)状態は、通常状態(非アシストタイム状態)よりも遊技者に利益となる特典を付与する可能性が高い特別状態となるように形成されている。
本実施の形態に係る遊技機10では、通常の状態である通常状態と、この通常状態中において移行するか否かの抽選(移行抽選)に当選することで移行可能であり通常状態よりも多くの特典を付与可能な特別状態としてのアシストタイム状態(AT状態)とを備えている。
特別状態としてのAT状態は、所定の開始条件を達成したときに開始可能であり、所定の終了条件を達成したときに終了可能に形成されている。具体的には、特別状態としてのAT状態は、役抽選の抽選結果、所定の移行役に当選した場合や、後述する移行抽選手段330により所定の移行抽選に当選した場合等に移行可能である。また、AT状態は、AT中に遊技者が獲得した(遊技者に払い出された)メダルの枚数が所定の遊技枚数(いわゆる獲得規定枚数、具体的には、360枚に設定されている。もちろん当該枚数に限定されるものではない。)に到達することで終了可能なものである。
特別状態としてのAT状態は、所定の移行抽選の結果に応じて実施した際に遊技者が獲得したメダルの獲得枚数(払出枚数)が獲得規定枚数に到達するまで実行可能であるが、この実行可能な獲得規定枚数は、所定の抽選により上乗せ可能に設定されている。この上乗せを決定する際には、特別状態の獲得規定枚数に上乗せするときの演出、いわゆる上乗せ演出が実行可能であり、この上乗せ演出としては、回転リール62を用いたリール演出と、表示装置84を用いた表示演出との両方が実行可能に形成されている。
なお、これらの開始条件や終了条件に限定されるものではなく、上述したメダルの獲得枚数として払出枚数の代わりに、払い出されたメダル枚数から投入したメダルの数を引いて計算した実質的なメダルの獲得枚数である純増枚数で設定してもよい。また、AT中に実行した遊技回数が所定の遊技回数(いわゆる初期遊技可能回数や最大遊技可能回数等と称されるもの)に達する等の他の内容の条件に設定してもよいものである。すなわち、AT中の遊技回数が所定の遊技回数(いわゆる初期遊技可能回数や最大遊技可能回数)を実行することで終了可能にしてもよいものである。また、それらの条件を、遊技回数とメダルの獲得枚数(又は純増枚数)とを組み合わせたものにしてもよい。
前記上乗せでは、獲得規定枚数(又は純増枚数)に上乗せされるメダルの枚数が設定される。もちろん、この上乗せに関しても、上述したようにメダルの獲得枚数(純増枚数)ではなく、実行可能な遊技回数を上乗せするようにしてもよく、また、遊技回数とメダルの獲得枚数(又は純増枚数)とを組み合わせたものにしてもよいものである。
リール演出は、回転リール62を用いた演出であって、3個の回転リール62の回転や停止、回転方向の変更、回転速度の変更、回転加速度の変更、所定図柄61を揃えた状態で回転させる等の種々の手段により行われるものである。表示演出は、液晶表示装置である表示装置84に表示される動画像や静止画像等により行われる演出である。なお、表示演出に伴ってスピーカー72からの音声や音楽や効果音等は適宜行われる。
特別状態としてのAT状態には、AT状態の開始条件の達成により開始され繰り返し実施可能なAT中通常状態と、このAT中通常状態中により移行し、所定回数だけ繰り返し実施可能なAT中上乗せ演出状態とが設けられている(図5参照)。
AT状態の開始に伴ってAT中通常状態が開始されるものであり、AT中上乗せ演出状態において上乗せ演出(上乗せ遊技)が実行可能となっている。
メイン制御装置110は、役抽選手段120、数値決定手段265(桁数決定手段270、乱数発生手段280、演算手段290、決定値取得手段295)、リール制御手段130(開始制御手段135、停止制御手段140)、通常状態制御手段160、RT制御手段170、ボーナス制御手段180、フリーズ演出制御手段230、上乗せ演出決定実行手段390、特別状態決定手段200、獲得規定枚数カウント手段210、リール演出実行手段245、払出制御手段250、移行抽選手段330及び送信手段260の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
なお、これらの手段は、メイン制御装置110に限定されるものではなく、サブ制御装置300が有してもよいものである。例えば、特別状態決定手段200、獲得規定枚数カウント手段210、移行抽選手段330等は、演出状態を主として制御するサブ制御装置300が有しても良い。その際、サブ制御装置300からメイン制御装置110へのデータの直接的な送信は、不正操作防止のため行われていないので、そのような送信が必要な場合は、サブ制御装置300によりストップスイッチ50による停止操作の順番を報知手段70により遊技者に報知して、遊技者がその停止操作順序で停止操作すること等の間接的な伝達手段を介して、サブ制御装置300からの情報がメイン制御装置110へ伝達される。
また、メイン制御装置110とサブ制御装置300とに対する各手段の配置(振り分け、区切り)は、上述したものに限定されるものではなく、種々の配置(振り分け、区切り)にすることができる。例えば、リールユニット60及び貯留払出手段24もサブ制御装置300で制御するようにして、メイン制御装置110には、遊技の勝ち負けを決定する機能を有する役抽選手段120又は役抽選の乱数抽出の判断処理を行う部分のみ残して、当該決定に基づく遊技進行や演出進行を行う他の全ての手段を、サブ制御装置300に配置するようなことも可能となる。
以上の構成をもって、メイン制御装置110は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
メイン制御装置110は、主として遊技を制御するためのものであって、主に遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(3枚)が設定されると、1本の有効ライン86(図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定されている。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段120により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間(4.1秒)が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。なお、本実施の形態では、後述するボーナス遊技(RBB)中のみ上記規定数が2に設定されている。
本実施の形態では、役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技や演出の状態の移行を伴う役)が設けられている。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に当選した役に対応する予め定められた図柄61の組み合わせが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組み合わせが有効ライン86上に揃うと、小役に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
本実施の形態に係る遊技機10では、メイン制御装置110の状態として、通常に(一般的に)行われる通常状態と、この通常状態において役抽選手段120の役抽選によりボーナス(RBB)に当選したにもかかわらず当該ボーナス移行役に係る図柄61が有効ライン86上に停止しなかった場合に、通常状態から移行する内部当選状態(具体的にはRBB当選中状態であって、RT1状態)と、この内部当選状態(RBB当選中状態、RT1状態)においてボーナス移行役に係る図柄61が有効ライン86上に停止した場合に移行し、通常状態よりも遊技者へ付与される利益がより大きくなり得るボーナス状態(RBB状態)と、通常状態から役抽選の結果、移行可能な特別役(具体的には役物)としてのSB(シングルボーナス)状態とが設けられている(図5参照)。
本実施の形態では、役抽選の結果により当選可能な複数の特別役(役物)としてのSB(シングルボーナス)が設けられている。具体的には、このSB(シングルボーナス)は、役の種類(種別)としては、SBとして同一の種類に属するが、いわゆる当選図柄の組み合わせの異なるものが複数個設けられている。
本実施の形態では、役抽選の結果により当選可能な複数の特別役(役物)としてのRB(レギュラーボーナス)が設けられている。具体的には、このRB(レギュラーボーナス)は、役の種類(種別)としては、RBとして同一の種類に属するが、いわゆる当選図柄の組み合わせの異なるものがRB1からRB32まで32個設けられている。このRB1〜RB32は、当選図柄の組み合わせが異なる多数の同一種類の役であって、これらの当選図柄の組み合わせを「同一グループ役」と定義している。
このRB1〜RB32に対応した移行可能な図柄61の組み合わせ(例えば、RB1は、左回転リール64、中回転リール66、右回転リール68の有効ライン86上の図柄の組み合わせが「ベル1、チェリー、ブランク1」となっているもの)が有効ライン86上に揃うと、揃った遊技の次回の遊技から所定遊技回数だけ開始されるように形成されている。このRB1〜RB32へ移行可能な図柄61の組み合わせを構成する図柄61は、左回転リール64では、ベル1、ベル2の2種類、中回転リール66では、チェリー、ブランク1、ブランク2、デカ3の4種類、右回転リール68では、ブランク1、チェリー、ブランク2、デカ3の4種類により構成されている。RB1からRB32まで、移行可能な図柄61の組み合わせは、各回転リール62において規則的に配列されている。
ボーナス状態は、移行役としてのボーナス移行役に当選し、さらにボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせ(例えば、「赤7、赤7、赤7」)が有効ライン86上に揃うと、揃った遊技の次回の遊技から開始される遊技である。
なお、ボーナス移行役は、当選時の遊技で有効ライン86上にボーナス移行役に対応する図柄61の組み合わせが揃わなくても、次回の遊技以降、有効ライン86上にボーナス移行役に対応する図柄61の組み合わせが揃うまでボーナス移行役に当選した状態が有効である(なお、SBは有効とならない)。その他の役(SBも含まれる)は、当選時の遊技で有効ライン86上に役に対応する図柄61の組み合わせが揃わなければ、次回の遊技以降は無効となる。ボーナス状態は、ボーナス状態中に遊技者へ払い出したメダルの総枚数が予め設定された枚数(具体的には例えば200枚)を越えたときに終了する。
本実施の形態では、ボーナス状態として、主にメイン制御装置110により制御されるビッグボーナス状態(RBB状態、いわゆる第1種BBと呼ばれるもの)が設けられている。ビッグボーナス状態は、全ての小役の抽選確率が通常状態よりも高確率になっていることで小役の入賞を容易にしているものである。本実施の形態に係るビッグボーナス状態は200枚を越える払出枚数で終了する。もちろん、この終了条件は200枚に限定されるものではなく、他の枚数でもよいものである。なお、本実施の形態では、演出内容等の相違により、RBB1、RBB2、RBB3及びRBB4の4種類のRBBを有している。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組み合わせが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
役抽選手段120は、メイン制御装置110が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段120は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類として通常状態用、ボーナス状態(RBB状態)用、内部当選状態(RBB当選中状態)用、SB用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御装置110のROM上に記憶している。役抽選手段120は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の役抽選用乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段120による処理は、後述するステップ110(図6参照)において行われる。
役抽選手段120の役抽選に用いる抽選確率は、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その抽選確率を規定するための値である設定値を変更するための筐体12内部の設定変更スイッチ(図示せず)を操作することにより、複数の設定値(具体的には、1〜6の6個)のうちいずれか1つを選択することで前記抽選確率の変更が可能となる。本実施の形態では、1〜6の6個の設定値が設けられ、設定値の数値が大きくなるほど、抽選確率が遊技者に原則として有利になり得るように規定されている。
数値決定手段265は、所定範囲の中から桁数を決定し、所定の乱数を用いて、当該桁数の数値を決定するためのものである。具体的には、数値決定手段265は、桁数決定手段270と、乱数発生手段280と、演算手段290と、決定値取得手段295とを備えている。
桁数決定手段270は、予め定めた所定範囲の中から桁数(決定桁数)を決定するためのものである。ここで、「予め定めた所定範囲」とは、本実施の形態では、1桁、2桁又は3桁の範囲に設定されている。もちろん、この1桁〜3桁の範囲に限定されるものではなく、1桁〜2桁や、1桁〜4桁や、1桁〜5桁や、2桁〜4桁等のように任意の桁数の範囲を設定してもよい。本実施の形態では、桁数決定手段270による決定桁数の決定は、乱数を用いた抽選により決定桁数を決定している。なお、この乱数を用いた抽選は、役抽選手段120の乱数を用いた抽選と同様な処理手順により行われているものである。また、本実施の形態では、決定桁数が抽選により変動するものであるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、3桁等の予め固定されたものでもよいものである。
乱数発生手段280は、基準となる乱数値(基準乱数値)を発生させるためのものである。本実施の形態に係る乱数発生手段280は、1バイト、具体的には、8bitであって、0〜255の数値範囲の中からランダムな数値を発生可能なものである。もちろん、この1バイトの8bitに限定されるものではなく、16bitや、32bit等の他の数値範囲から抽出されるようにしてよいものである。
この乱数発生手段280の基本原理は、役抽選手段120の抽選処理と同様なものであって、所定範囲(0〜255)の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する乱数発生回路が発生した乱数のうちから所定のタイミング(具体的には、スタートスイッチ40の押下タイミング)で抽出される、いわゆるハードウェア乱数である。なお、この所定のタイミングは、上述したものに限定されるものではなく、他のスイッチの操作タイミング等の他の契機でもよい。
なお、基準乱数値は、上述したようなハードウェア乱数だけで決定しても良いが、いわゆるゴト(不正操作)対策として、上述したようなハードウェア乱数で生成した数値に種々の変動要因が加わるように加工したものを用いても良い。
また、基準乱数値は、ハードウェア乱数に限定されるものではなく、ソフトウェアにより乱数を生成する、いわゆるソフトウェア乱数に基づくものでも良く、また、ハードウェア乱数とソフトウェア乱数とを組み合わせたものでも良く、また、それらに種々の変動要因が加わるように加工した数値を用いても良いものである。
演算手段290は、乱数発生手段280から基準乱数値を取得し、予め定めた所定の演算方法で基準乱数値から1桁の数値(算出値)を、決定桁数の数だけ算出するものである。
具体的には、演算手段290は、算出値として、基準乱数値を所定の特定値(具体的には、10(10進数))で除した余りを設定している。
ここで、演算手段290は、決定桁数の最上位の桁の数値を算出する際、前記余りが0であるときには、前記余りに予め定めた加算値(具体的には+1)を加算するものである。最上位の桁の数値が0になると、実質的には、その0となった最上位の桁数は、カウントされなくなり、実質的な桁数が1つ減ることになるため、そのような状態にならないようにするための処置である。例えば、3桁の数値を算出しているような場合に最上位の桁の数値が0となって、「021」となった場合、これは、「021」という3桁の数値ではなく、実質的には、2桁の数値「21」となるため、このような状態が発生するのを避けるための処置である。なお、加算値は、「+1」に限定されるものではなく、「+2」や、「+3」等の他の数値でもよく、また、所定の抽選により取得される数値等であってもよく、また、最上位桁以外の桁の数値を直接用いたり、加工したものでもよい。
決定値取得手段295は、演算手段290が算出した算出値を決定桁数の各桁に配置することで決定桁数の新たな数値(決定値)を取得するためのものである。
決定値取得手段295は、算出値を決定桁数の各桁に所定の順番で配置することで決定値を取得するものである。具体的には、決定値取得す段295は、決定桁数の各桁に上位桁から下位桁に向かって順番に配置するようにしている。この所定の順番は、これに限定されるものではなく、逆に下位桁から上位桁に向かって順番に配置するようにしてもよく、また、途中の桁から配置するようにしてもよく、また、その都度、抽選により決定された順番に配置するようにしてもよいものである。
本実施の形態では、決定値取得手段295により取得された決定値の数値は、遊技者に付与される有利な特別状態(AT)の終了条件を定める獲得規定枚数に上乗せされる上乗せ獲得規定枚数として直接、用いられている。なお、この獲得規定枚数は、特別状態の終了条件であって、実質的には、特別状態(AT)の遊技回数に相当し、上乗せ獲得規定枚数は、実質的には、特別状態(AT)の遊技回数に付与される上乗せ遊技回数に相当する。
なお、本実施の形態では、決定値を直接、上乗せ獲得規定枚数として用いているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、遊技において抽選によりランダムな数値として必要な他の任意の数に用いても良いものである。具体的には、例えば、演出において、正義のキャラクターが、悪のキャラクターを倒す際の人数を抽選により表示するような場合の当該倒す人数の決定に、本実施の形態のような手法を採用しても良いものである。
リール制御手段130は、メイン制御装置110が備える手段であり、各回転リール62の回転を開始させるための開始制御手段135と、各回転リール62の回転を停止させるための停止制御を行う停止制御手段140とを備えている。
すなわち、リール制御手段130は、回転リール62の回転を開始させるための開始制御手段135と、役抽選手段120の役抽選の結果及びストップスイッチ50の停止操作タイミングに応じて回転リール62の停止制御を行う停止制御手段140とを備えている。
停止制御手段140は、いわゆるコントロール制御により停止制御を行っている。このコントロール制御は、所定のフラグが成立していない場合には、ビタ止まり(1コマも滑らない)で停止(なお、いずれかの役に係る図柄61が揃う場合には、蹴飛ばしの停止制御が行われる)し、所定のフラグが成立している場合には、当該フラグに対応した図柄を有効ライン86上に引き込むために停止位置がずれて(滑って)停止する。
なお、停止制御手段140が行う停止制御は、このコントロール制御に限定されるものではなく、停止位置を予め定めた停止テーブルを選択して回転リール62を停止させるテーブル制御により停止制御を行ってもよく、また、コントロール制御と、テーブル制御との両者を混合した停止制御処理でもよい。
開始制御手段135は、遊技者によるスタートスイッチ40の操作により、全回転リール62の回転を開始させ、予め定めた所定の回転速度に到達した状態で、当該回転速度を維持するように設定されている。
停止制御手段140は、役抽選手段120の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置(ストップスイッチ50の停止操作タイミング)とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。
なお、停止制御手段140は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(停止操作順序)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。停止制御手段140による処理は、後述するステップ115(図6参照)において行われる。
通常状態制御手段160は、通常状態の進行を制御するものである。ここで、メイン制御装置110における通常状態とは、後述するRT制御手段170によるリプレイタイム(RT)や、ボーナス制御手段180によるRBB以外の状態をいう。なお、通常状態中における再遊技役の当選確率は、内部当選状態(RBB当選中状態、RT1状態)におけるリプレイタイム(RT)よりも低く設定されている。
RT制御手段170は、本実施の形態では、リプレイタイム(RT)状態を制御するものである。
ボーナス制御手段180は、ボーナス遊技、具体的には、RBB状態を制御するものである。
フリーズ演出制御手段230は、遊技の進行を一時的に停止させるフリーズ演出を実行するためのものである。具体的には、移行抽選手段330の移行抽選に当選したと判定された時には、フリーズ演出制御手段230は、フリーズ演出を実行する。なお、このフリーズ演出中に、リール演出実行手段245により、回転リール62の回転、停止、逆回転等を組み合わせた回胴演出を実行してもよいものである。
上乗せ演出決定実行手段390は、特別状態(AT)中のAT中通常状態において、所定の契機(具体的には、AT中通常状態の毎回の遊技におけるスタートスイッチ40の操作タイミングの契機)により、AT中上乗せ演出状態(いわゆる上乗せ遊技)へ移行するか否かの抽選による決定を行う。
上乗せ演出決定実行手段390は、AT中の上乗せ演出が実行される上乗せ遊技において、所定の契機(具体的には、上乗せ遊技中の毎回の遊技におけるスタートスイッチ40の操作タイミングの契機、なお、上乗せ遊技中の役抽選の結果、予め定めた所定役の当選を契機としてもよい)により、特別状態(AT)の上乗せの有無を抽選(上乗せ遊技獲得抽選)により決定するものである。
上乗せ演出決定実行手段390は、特別状態(AT)の上乗せを実行することに決定した場合には、数値決定手段265により決定値を取得し、当該決定値を、特別状態(AT)の獲得規定枚数に対して上乗せされる枚数(上乗せ獲得規定枚数)として設定する。
特別状態決定手段200は、特別状態の遊技区間の終了判定を行うためのものである。
具体的には、特別状態決定手段200は、後述する獲得規定枚数カウント手段210がカウントした獲得規定枚数が所定のメダル枚数(具体的には0枚)に到達したことを条件として特別状態の遊技区間を終了させる。
なお、後述する移行抽選手段330の移行抽選に当選した場合、特別状態決定手段200により、特別状態(AT)中に獲得可能な最大のメダル枚数(初期獲得規定枚数)が設定される。
獲得規定枚数カウント手段210は、特別状態の遊技区間中に獲得規定枚数を減算(又は加算)によりカウントするためのものである。
本実施の形態では、特に図示していないが、獲得規定枚数カウント手段210は、特別状態として獲得可能なメダルの枚数として当初に設定されている初期獲得規定枚数(360枚)をカウントし記憶するカウント手段と、上乗せ遊技により獲得された上乗せによる特別状態の獲得枚数(上乗せ獲得規定枚数)をカウントし記憶するカウント手段との両方を有している。
獲得規定枚数カウント手段210は、特に図示していないが、メダルの払い出しが行われるごとに、獲得規定枚数から払出枚数を減算する演算手段と、この演算手段により算出された数値を記憶する記憶手段とを備えているものである。
また、獲得規定枚数カウント手段210は、上述した初期獲得規定枚数と、上乗せ獲得規定枚数との両方を合計した合計獲得規定枚数をカウントし記憶するようにしてもよいものである。
また、この初期獲得規定枚数は、予め360枚に設定されてあるが、特にこれに限定されるものではなく、360枚未満、又は、360枚を越える枚数であってもよいものである。また、この初期獲得規定枚数は、乱数を用いた抽選により毎回、決定してもよい。
また、獲得規定枚数カウント手段210は、上述したように初期獲得規定枚数から払出枚数を減算するものに限定されるものではなく、遊技者に対するメダルの払出が行われるごとに、当初の0枚から払出枚数を加算するようにして、所定の獲得規定枚数に到達することで特別状態を終了させるように特別状態決定手段200により判定されるようにしてもよい。
獲得規定枚数カウント手段210は、特別状態の遊技区間中に上乗せ遊技に移行した場合、当該上乗せ遊技中に獲得した払出枚数をカウントしているが、特にこれに限定されることなく、上乗せ遊技中の払出はカウントしないようにしてもよい。
獲得規定枚数カウント手段210がカウントした獲得規定枚数が所定の枚数(具体的には0枚)に到達したことを条件として特別状態決定手段200が特別状態の遊技区間の終了を決定する。
すなわち、獲得規定枚数カウント手段210が特別状態の遊技区間中にカウントする枚数は、特別状態としてのATの遊技区間の終了を決定するための直接的なパラメータである。かかる獲得したメダルの枚数が、特別状態において獲得可能な最大のメダル枚数に到達したか否かによって特別状態の遊技区間の終了を判断するか否かが特別状態決定手段200により判断される。
なお、特別状態の遊技区間を決定するパラメータとして、上述したように獲得したメダル枚数(獲得規定枚数)を用いているが、必ずしもこれに限定されるものではない。最終的に特別状態の遊技区間を決定する(遊技区間の長さに影響を与える(長さを左右し、制限する))パラメータになり得るものであれば、他のパラメータを用いてもよい。具体的には、直接的な遊技回数を前記パラメータとして用いてもよい。特別状態としてのAT中に実行可能な遊技回数の最大の遊技回数(いわゆる最大遊技回数)が決定され、特別状態としてのATは、AT中に実行される遊技回数が最大遊技回数に達することで終了するようにしてもよいものである(なお、この場合は、遊技回数を加算する場合であるが、減算する場合には、最大遊技回数から実行した遊技回数を減算して、減算後の数値が0回に達することで終了するようにしてもよい)。また、その他の最終的な遊技区間を決定可能(制限可能)な直接的又は間接的なパラメータを用いてもよく、または、それらのパラメータを組み合わせたものを用いてもよい。
リール演出実行手段245は、フリーズ状態において、上乗せ演出としてのリール演出を報知手段70として作動中の回転リール62により実行するためのものである。このリール演出実行手段245は、上乗せ演出のリール演出を実行する。
払出制御手段250は、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段250は、規定数(2枚又は3枚)等の値に基づいて決定される払出枚数のメダルの払い出しを行う。
移行抽選手段330は、予め定められた移行抽選確率を用いて非AT中に移行抽選を行うものであり、特別状態としてのAT状態へ移行するか否かを抽選(移行抽選)で決定するものである。具体的には、移行抽選手段330は、非AT中、毎回の遊技において移行抽選を行うように設定されている。もちろん、移行抽選を実施する契機は、これに限定されるものではなく、他の所定の契機(例えば、所定の状態が開始又は終了するタイミングや、所定の契機から所定の遊技回数が経過したタイミング、所定の役当選時等)でもよいものである。
送信手段260は、サブ制御装置300へ信号を送信するためのものである。
サブ制御装置300は、受信手段310及びAT制御手段320の各手段を有する。
受信手段310は、送信手段260からの信号を受信するものである。
AT制御手段320は、AT状態の演出を制御するものである。具体的には、AT制御手段320は、表示演出実行手段370を備えている。
表示演出実行手段370は、表示装置84により行われる表示演出を実行するためのものである。
なお、これらの手段はメイン制御装置110に配置してもよいものであり、表示演出実行手段370を、サブ制御装置300ではなくメイン制御装置110に配置してもよい。
以上の構成をもって、サブ制御装置300は、メイン制御装置110からの信号を受けて、遊技の進行に伴う演出を行うものである。
図4に示すように、メイン制御装置110における移行状態は、通常状態と、内部当選状態(ボーナス当選中状態)と、ボーナス状態(ボーナス作動中状態)と、SB状態とがある。
通常状態は、通常状態制御手段160により制御される。通常状態又はSB状態において役抽選手段120による役抽選によりボーナス(RBB、RB)に当選した場合に、通常状態又はSB状態から内部当選状態(RBB当選中状態、RB当選中状態)に移行する。なお、この内部当選状態(RBB当選中状態、RB当選中状態)では、通常状態よりも再遊技の抽選確率が高い状態(RT1状態)となっている。
この内部当選状態(RBB当選中状態、RB当選中状態)におけるRT状態は、RT制御手段170により制御される再遊技が高確率で当選する状態である。RT状態において、RBBやRBのボーナス移行役の図柄61の組み合わせが揃った場合に、RBB当選中状態やRB当選中状態からボーナス状態(RBB状態、RB状態)に移行する。このボーナス状態(RBB状態、RB状態)は、ボーナス制御手段180により制御される。このボーナス状態(RBB状態、RB状態)では、再遊技の抽選確率は0に設定されている。
本実施の形態では、通常状態において、役抽選の結果、RB1〜RB32のいずれか当選して、それに対応する当選図柄の組み合わせを有効ライン86に停止させることができた場合には、RB状態へ移行する。
また、本実施の形態では、通常状態において、役抽選の結果、RBB1〜RBB4のいずれか、又は、RB1〜RB32のいずれかに当選した場合は、内部当選状態(RBB内部中、RB内部中)へ移行し、この内部当選状態(RBB内部中、RB内部中)に当該当選役に対応する当選図柄の組み合わせを有効ライン86上に停止させることができた場合には、ボーナス状態(RBB状態、RB状態)へ移行する。
さらに、本実施の形態ではボーナス状態のRBB状態では、RBB中一般遊技と、RBB中RB内部中と、RBB中RB作動中との3つの状態が設けられている。このボーナス状態において、RBB中一般遊技の役抽選でRB1〜RB32のいずれかの役に当選すると、RBB中RB内部中へ移行し、このRBB中RB内部中において、この当選役に対応する当選図柄の組み合わせを有効ライン86上に停止させることができた場合には、RBB中RB作動中へ移行する。
本実施の形態では、RBには、通常状態において当選するRBと、ボーナス状態(RBB状態)のRBB中一般遊技において当選するRBとの2種類が設けられているが、もちろん、これに限定されるものではなく、いずれか一方だけのRBにしてもよい。すなわち、本実施の形態では、上述したように、RB1〜RB32に当選するのは、通常状態と、ボーナス状態(RBB中一般遊技)との2つの場合があるが、いずれか一方だけ、すなわち通常状態中のみ、又はボーナス状態中(RBB中一般遊技中)のみに当選するように設定してもよいものである。
さらに、上述した2つのRBを組み合わせても良いものであり、具体的には、例えば、通常状態中に、RB1〜RB32のいずれかに当選した場合には、内部当選状態に移行し、この内部当選状態中に当該当選役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止させることができた場合には、ボーナス状態へ移行し、このボーナス状態では、ボーナス中一般遊技と、ボーナス中RB内部中と、ボーナス中RB作動中とが設けられ、このボーナス中一般遊技において、RB1〜RB32のいずれかに当選した場合には、ボーナス中RB内部中へ移行し、このボーナス中RB内部中において、当該当選役に対応する図柄61を有効ライン86上に停止させることができた場合に、ボーナス中RB作動中へ移行することができるようにしてもよい。
ボーナス状態(RBB状態)において所定枚数、例えば、200枚(RBB状態)の払出がされた場合に、RBB状態から通常状態に移行する。なお、ボーナス状態(RBB)の終了条件は、上述したような払出枚数が所定枚数に到達した場合に限定されるものではなく、ボーナス状態の遊技が所定遊技回数到達したことや、所定の入賞回数に到達したこと等を終了条件にしてもよいものである。
SB状態は、いわゆるシングルボーナスであって、通常状態から移行可能なものであって、遊技回数1回のみ行われ、当選しても入賞しない場合には、当選の権利(当選フラグ)は、次の遊技に持ち越されない。
なお、本実施の形態では、メイン制御装置110がボーナス状態及びSB状態以外(すなわち、通常状態及び内部当選状態)であって、且つ、サブ制御装置300がAT状態以外の状態(すなわち、非AT状態)が、「通常遊技」となっている。
図5に示すように、特別状態(AT)中における移行状態(演出状態)には、AT中通常状態と、AT中上乗せ演出状態との2つが設けられている。
特別状態(AT)へ移行すると、AT中通常状態となる。このAT中通常状態において、上乗せ演出決定実行手段390により、AT中上乗せ演出状態へ移行するか否かの抽選において、AT中上乗せ演出状態へ移行することに当選した場合、AT中上乗せ演出状態への移行が決定され、AT中上乗せ演出状態(上乗せ遊技)への移行が実施される。
なお、特別状態(AT)は、所定のメダル枚数(獲得規定枚数)が払い出されたときに、終了条件を達成したものとして、終了するように設定されている。
AT中上乗せ演出状態において、上乗せ遊技が実行される。
図6に示すフローチャートに基づいて、メイン制御装置110が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップ109において、メイン制御装置110により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御装置110により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップ111に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップ110となる。
なお、このステップ109の前提として、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御装置110により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定の賭け数(2又は3)に達しているか否かの判定が行われる。
ステップ110において、役抽選手段120により、役抽選処理が行われる。さらに、移行抽選手段330により、移行抽選処理が行われる。また、このとき、役抽選及び移行抽選の結果がメイン制御装置110からサブ制御装置300へ送信される。これらの処理が終了すると、次のステップ111に進む。
ステップ111において、上乗せ処理が行われる。なお、当該内容は、図7〜図10により詳細に説明する。また、このとき、上乗せ処理の結果がメイン制御装置110からサブ制御装置300へ送信される。これらの処理が終了すると、次のステップ112に進む。
ステップ112において、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理(回転起動処理)が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、いわゆる定常回転になった後、メイン制御装置110により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、停止制御手段140により、各回転リール62の回転が停止させられる。このときのストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する停止操作順序は、メイン制御装置110に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
また、全ての停止操作終了後、メイン制御装置110の送信手段260からサブ制御装置300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。そして、全ての回転リール62の回転変動処理が終了すると、次のステップ113に進む。
ステップ113において、遊技者によりストップスイッチ50が操作され、このストップスイッチ50が作動することにより停止操作が行われる。そして、次のステップ114に進む。
ステップ114において、停止位置決定処理が行われる。そして、次のステップ115に進む。
ステップ115において、決定した停止位置で、停止制御手段140により、回転リール62の回転停止処理が行われる。
本実施の形態では、停止制御手段140は、いわゆるコントロール制御により停止制御を行っている。このコントロール制御は、フラグ「1」が成立していない場合には、原則としてビタ止まり(1コマも滑らない)で停止し、フラグ「1」が成立している場合には、当該フラグに対応した図柄を有効ライン86上に引き込むために最大限滑って(停止タイミングが遅れることで停止位置がずれて)停止する。なお、ビタ止まりする際にフラグ「1」が成立していないにもかかわらず、いずれかの役に係る図柄61が有効ライン86上に停止して揃ってしまう場合には、停止タイミングが遅れて停止位置がずれる(滑る)、いわゆる蹴飛ばしの停止制御が行われる。なお、停止制御は、このコントロール制御に限定されるものではなく、いわゆる停止位置を予め定めた停止テーブルを予め複数用意して、その複数の停止テーブルから役抽選の結果に対応する停止テーブルを選択して回転リール62を停止させるテーブル制御により停止制御を行ってもよい。また、コントロール制御と、停止テーブルを用いたテーブル制御との両者を混合した停止制御処理でもよいものである。なお、上述した停止制御におけるコントロール制御や、テーブル制御は、従来から行われているものであり、その詳細な処理の内容の説明は省略する。
そして、次のステップ116に進む。
ステップ116において、全ての回転リール62で回転停止処理が行われて、回転が停止しているか否かが判定される。そして、全ての回転リール62で回転が停止していると判定された場合、次のステップ117に進み、全ての回転リール62で回転が停止していないと判定された場合、ステップ113に戻る。
ステップ117において、払出制御手段250により、当選役に係る図柄が有効ライン86上に停止している場合には、その当選役に対応する枚数のメダルの払出処理等が行われる。なお、払出が不要な場合には、払出処理は行われない。そして、当該処理が終了する。
図7に示すフローチャートに基づいて、図6のステップ111の上乗せ処理について説明する。
先ず、ステップ210において、上乗せ処理を行うか否かの判定が行われる。具体的には、この上乗せ処理は、遊技状態が特別状態(AT)中に移行可能であって上乗せされる確率が高い遊技区間、いわゆる上乗せ特化ゾーンへ移行した場合に行われるものである。もちろん、上乗せ処理は、このような状態だけに限定されるものではなく、通常の遊技において、所定の抽選により、又は、役抽選の結果、所定の役に当選した場合や、ART、AT又はRT等の通常遊技よりも利益付与可能性の高い遊技状態の開始時や終了時等に発生させるようにしてもよいものである。そして、上乗せ処理を行うと判定された場合には、次のステップ211に進み、上乗せ処理を行わないと判定された場合には、当該処理は終了する。
ステップ211において、桁数決定手段270により、決定桁数抽選処理が行われる。具体的には、桁数決定手段270により、上述したスタートスイッチ40の押下タイミングにより抽出した乱数値に基づいて、1桁、2桁、3桁の中からいずれの桁数に当選したか決定されるものである。決定された桁数が、決定桁数として設定される。そして、次のステップ212に進む。
ステップ212において、乱数発生手段280により、上述したスタートスイッチ40の押下タイミングにより抽出した乱数値に基づいて、上乗せ処理において、基準となる乱数値、いわゆる基準乱数値が、決定桁数の個数だけ抽出される。決定桁数が1桁の場合は1個、決定桁数が2桁の場合は2個、決定桁数が3桁の場合は3個の乱数値が基準乱数値として抽出される。基準乱数値が複数個ある場合には、それらの乱数値の違いに相関が無いような処理が施されて抽出される。具体的には、2個の基準乱数値を取得する場合、1個目の基準乱数値は、スタートスイッチ40の押下タイミングにより抽出された乱数値が設定され、2個目の基準乱数値は、1個目の基準乱数値を取得したタイミングから抽選によりランダムに発生した時間経過後に抽出した乱数値を設定する。もちろん、複数の基準乱数値の取得方法は、これに限定されることはなく、複数の基準乱数値間に規則的な関係が発生しないようにすることができるものであれば、他の取得方法であってもよいものである。そして、次のステップ213に進む。
ステップ213において、上乗せ数決定処理が行われる。通常遊技よりも遊技者に利益付与の可能性の高い特別状態の上乗せ数、具体的には、特別状態中に獲得可能な最大メダル枚数としての獲得規定枚数に上乗せされる上乗せ獲得規定枚数を決定する処理が行われる。なお、詳細は、図8〜図10のフローチャートで説明する。
図8に示すフローチャートに基づいて、図7のステップ211の上乗せ数決定処理について説明する。
先ず、ステップ310において、当該処理において出力される出力値としての決定値(最終的には、上乗せ獲得規定枚数となる数値)が0に初期化される。そして、次のステップ311に進む。
ステップ311において、演算手段290により、決定桁数が、1桁、2桁、3桁のいずれであるか判定される。決定桁数が1桁であると判定された場合、ステップ312に進み、決定桁数が2桁であると判定された場合、ステップ313に進み、決定桁数が3桁であると判定された場合、ステップ315に進む。
ステップ311で、決定桁数が1桁と判定された場合、ステップ312において、演算手段290により最上位桁抽選処理が行われる。なお、この最上位桁抽選処理は、図9のフローチャートで詳細に説明する。そして、上乗せ数決定処理が終了する。
ステップ311で、決定桁数が2桁と判定された場合、ステップ313において、演算手段290により最上位桁抽選処理が行われる。なお、この最上位桁抽選処理は、図9のフローチャートで詳細に説明する。そして、次のステップ314に進む。
ステップ314において、演算手段290により最上位桁以外抽選処理が行われる。なお、この最上位桁以外抽選処理は、図10のフローチャートで詳細に説明する。そして、上乗せ数決定処理が終了する。
ステップ311で、決定桁数が3桁と判定された場合、ステップ315において、演算手段290により最上位桁抽選処理が行われる。なお、この最上位桁抽選処理は、図9のフローチャートで詳細に説明する。そして、次のステップ316に進む。
ステップ316において、演算手段290により最上位桁以外抽選処理が行われる。なお、この最上位桁以外抽選処理は、図10のフローチャートで詳細に説明する。そして、次のステップ317に進む。
ステップ317において、演算手段290により最上位桁以外抽選処理が行われる。なお、この最上位桁以外抽選処理は、図10のフローチャートで詳細に説明する。そして、上乗せ数決定処理が終了する。
図9に示すフローチャートに基づいて、図8のステップ312、313、315の最上位桁抽選処理について説明する。
先ず、ステップ410において、演算手段290により、基準乱数値を特定値(具体的には、10進数の「10」)で除算した余りが取得される。そして、次のステップ411に進む。
ステップ411において、演算手段290により、取得した余りの数値が「0」であるか否かが判定される。そして、余りが「0」であると判定された場合には、次のステップ412に進む、余りが「0」でないと判定された場合には、ステップ413に進む。
ステップ412において、前記余りの数値に「+1」が加算される。具体的には、余り「0」に「1」が加算されて「1」となる。そして、次のステップ413に進む。
ステップ413において、出力値を10倍し、その数値に余りの数値を加算する。そして、加算後の数値が新たな「出力値」となる。出力値が0の場合には、0に余りの数値を加算することになる。そして、最上位桁抽選処理が終了する。
図10に示すフローチャートに基づいて、図8のステップ314、316、317の最上位桁以外抽選処理について説明する。
ステップ510において、演算手段290により、基準乱数値(10進数)を特定値(具体的には、10進数の「10」)で除算した余りが取得される。そして、次のステップ511に進む。
ステップ511において、現在の出力値を10倍し、その数値に余りの数値を加算する。そして、加算後の数値が新たな「出力値」となる。そして、最上位桁以外抽選処理が終了する。
上述した処理手順により上乗せ獲得規定枚数を決定した一例をあげて以下に説明する。
(1)先ず、上乗せ処理を行うことに決定し(ステップ210)、上乗せとして付与される桁数(決定桁数)を決定する(ステップ211)。仮に3桁の上乗せ獲得規定枚数に決定し、基準乱数値として、3つの基準乱数値「255」、「123」、「186」が決定されたとする(ステップ213)。
(2)ステップ315の最上位桁抽選で、基準乱数値「255」を、特定値「10」で割った余りの値を算出する(ステップ410〜413)。その結果、基準乱数値「255」から、「10」で割った余り「5」が算出値として設定される。この「5」が出力値となる
(3)次に最上位桁以外抽選(ステップ316)で、基準乱数値「123」を、特定値「10」で割った余りの値を算出する(ステップ510〜511)。その結果、基準乱数値「123」から、「10」で割った余り「3」が算出値として設定される。前回の出力値「5」が10倍されて「50」となり、この「50」の値に現在の余り(算出値)「3」を加算した値「53」が新たな出力値となる。
(4)次に最上位桁以外抽選(ステップ317)で、基準乱数値「186」を、特定値「10」で割った余りの値を算出する(ステップ510〜511)。その結果、基準乱数値「186」から、「10」で割った余り「6」が算出値として設定される。前回の出力値「53」が10倍されて「530」となり、この「530」の値に現在の余り(算出値)「6」を加算した値「536」が新たな出力値となる。
(5)最終的な出力値「536」が、いわゆる「決定値」となり、この数値「536」が、上乗せ獲得規定枚数536枚となる。
本実施の形態では、所定範囲の中から桁数を決定し、その桁数の数値を1桁毎、算出しているため、求めようとする数値が、何桁の数値であっても、当該桁数の範囲から決定桁数を決定することで、対応することができ、汎用性に富むものとなる。
さらに、決定桁数の各桁の数値を1桁ずつ算出する部分は、算出する数値の桁数が何桁であっても、共通して用いることができる。このため、例えば、3桁用専用プログラム、4桁用専用プログラム等の所定桁専用のプログラムや条件等が必要でないため、処理手順やプログラムをコンパクトなものにすることができる。
本実施の形態では、演算手段290が、基準乱数値から1桁の数値(算出値)を、決定桁数の数だけ算出し、この算出値が各桁に配置される。この配置された数値が決定値となる。
すなわち、所定範囲の乱数値(具体的には、0〜255)を使って、他の所定範囲の数値(具体的には、0〜999)を算出する際、所定範囲の乱数値を、他の所定範囲の数値に割り当てるための対応テーブルのようなものを用いずに、処理を行っている。このため、対応テーブルを予め記憶させるための記憶容量を必要とせず、記憶容量に負担がかからない。
具体的には、所定範囲で発生可能な乱数値を使って、他の所定範囲の数値を決定しようとすると、所定範囲の乱数値を、他の所定範囲の数値に割り当てるための対応テーブルが必要になる。1バイト(8bitであって、2の8乗、具体的には、例えば0〜255の範囲)の乱数を使って、1桁から3桁までの数値(0〜999)を算出するような場合、0〜255の乱数値を、0〜999に割り当てるための対応テーブルが必要になる。
種類の異なる多数の抽選が存在するような場合には、この対応テーブルの数が膨大なものとなってしまい、この対応テーブルを予め記憶させようとすると、記憶容量に負担がかかることになる。
また、従来技術のように桁数の多い大きな数値の演算処理には、少ない桁数と比べて処理時間がかかってしまい、スムーズな遊技進行に支障を来す場合もある。さらに、桁数の多い演算処理では、演算途中のデータの記憶保存にも大きな格納領域を必要とし、記憶容量に負担がかかる。
本実施の形態では、基準乱数値を所定の演算処理で加工し、当該数値を新たな乱数値ではなく、直接、所定遊技区間に獲得可能なメダル枚数や、所定遊技区間としての遊技回数や、所定遊技区間に獲得可能なメダル枚数にさらに上乗せされるメダル枚数や、所定遊技区間の遊技回数にさらに上乗せされる遊技回数等の所定の数値として用いることができる。
また、本実施の形態では、基準乱数値から1桁ずつ新たな数値を採取し、その処理を必要な桁数だけ繰り返すことで、処理時間を短縮化することができるとともに、記憶容量も抑えることができ、また、処理プログラムも簡単なものにすることができ、所定桁数の数値を簡単に得ることが可能となる。
なお、本実施の形態では、演算手段290は、基準乱数値を10で除した余りを用いることで、基準乱数値の最下位桁の数値を抽出しているが、特にこれに限定されるものではなく、最上位桁の数値を抽出してもよく、また、最上位桁と、最下位桁との間の特定の桁の数値を抽出するようにしてもよいものである。具体的には、例えば、基準乱数値が「321」である場合に、算出値を100の位の「3」や、10の位の「2」や、1の位の「1」のいずれに設定してもよく、また、それらの数値を所定の演算方法で加工してもよいものである。
本実施の形態では、基準乱数値から1桁の算出値を算出し、その算出値を決定桁数の各桁に所定の順番で配置することで、同一の処理手順で処理することが可能となり、処理手順に共通性を持たせることができ、共通の処理プログラム等を利用することができ、汎用性に富むものにすることができる。具体的には、図9に示される最上位桁抽選処理のプログラムは、図8を見てもわかるように、1桁、2桁、3桁のいずれにも同一の処理内容を用いることができる。また、図10に示される最上位桁以外抽選処理のプログラムは、図8を見てもわかるように、2桁、3桁のいずれにも同一の処理内容を用いることができ、また、3桁では、繰り返し2回用いている。なお、決定桁数が4桁以上となった場合には、この図10に示される最上位桁以外抽選処理のプログラムを、更に繰り返し用いることで処理可能となるものである。
また、ここで、「算出値を決定桁数の各桁に配置する」際において、算出値を決定桁数の各桁にどのように配置するかには、上述したものに限定されるものではなく、種々のものが含まれる。具体的には、例えば、「3XX」、「32X」、「321」のように算出値を上位の桁から順番に配置してもよく、また、「XX1」、「X21」、「321」のように算出値を下位の桁から順番に配置してもよく、また、「X2X」、「32X」、「321」のように算出値を予め決定された所定の桁の順番に配置してもよく、また、算出値を抽選により、その都度決定された桁から順番に配置してもよいものである。
本実施の形態では、算出値は、基準乱数値を所定の特定値で除した余りであることで、所定の特定値を適当な値(具体的には、10進数の10)とすることにより、所定範囲の数値、具体的には、特定値未満(具体的には0から(特定値−1)までの数値範囲)のランダムな数値を得ることができる。例えば、特定値をnとすると(ここで、nは、2以上の整数)、n未満の数値(0〜n−1)を得ることができ、簡単にn進数の数値として持ちうることができるランダムな数値を得ることができる。
本実施の形態では、特定値nを10に設定し、基準乱数値をn=10で除することにより、その余りは、0から9までの10進数として持ちうることが可能な数値範囲の中からランダムな1桁の数値を簡単に得ることができている。
なお、特定値を適当な数値に設定することで、10進数だけでなく、n進数(ここで、nは2以上の整数)の数値にも簡単に対応することが可能となる。
本実施の形態では、決定桁数の最上位の桁の数値を算出する際、余りが0であるときには、余りに予め定めた加算値である「+1」を加算している。これにより、最上位の桁の数値が0となって、決定値が決定桁数より少ない桁数にならないようにすることができ、桁数決定手段270により決定された桁数(決定桁数)の数値を確実に得ることができる。
本実施の形態では、決定値は、特別状態(AT)の獲得規定枚数に上乗せする上乗せ獲得規定枚数として用いられている。獲得規定枚数は、特別状態(AT)の終了条件を定めるものであるため、実質的には、遊技者に付与される特別状態の遊技回数として用いられているものである。これは、特別状態の終了条件が枚数管理によって行われていることによるものであるが、かかる終了条件を枚数管理ではなく、遊技回数で管理するような場合には、決定値は、特別状態として遊技者に付与される有利な遊技回数を設定してもよいものである。
このように、決定値を乱数値ではなく、遊技者に付与される有利な上乗せ獲得規定枚数や、遊技回数とすることで、決定値を直接的に使用することができる。これにより、変換のための対応テーブル等を不要にすることができて、記憶容量を抑えることができる。
もちろん、決定値は、上述したように直接的な使用だけに限定されるものではなく、決定値を遊技の制御における抽選に用いる新たな乱数値として用いても良いものである。
本実施の形態に係る数値決定手段265によるランダムな数値を決定する処理は、特別状態の上乗せ獲得規定枚数に使用しているが、処理の対象となるランダムな数値は、これに限定されるものではない。制御装置100において、遊技の途中で種々行われる抽選処理のいずれにも使用可能なものである。
ここで、遊技において抽選によりランダムな数値として必要な具体例として、正義のキャラクターが、悪のキャラクターを1000人斬りする様な表示装置84に表示される演出において、その際に倒す相手の残り人数を表示させる演出となっており、この残り人数の決定にもランダムな数値を発生させる本実施の形態に係る手法が適用可能なものである。具体的には、倒す相手の残り人数として3桁の数値(人数)を本実施の形態に係るランダムな数値として算出し、また、倒す相手の残り人数として2桁の数値(人数)を本実施の形態に係るランダムな数値として算出し、また、倒す相手の残り人数として1桁の数値(人数)を本実施の形態に係るランダムな数値として算出する。複数遊技間にわたって行われる、いわゆる連続演出で1遊技毎に算出した3桁の数値(人数)、2桁の数値(人数)、1桁の数値(人数)といった様に桁数(人数)を遊技毎に順次減らしていき、4遊技後に演出の最終結果(特典)を見せる様な演出における各桁の数値(人数)の算出に用いることが可能である。
また、1遊技において、スタートスイッチ40操作時に1000人いた悪のキャラクターが3個のストップスイッチ50の各停止操作に合わせて、倒す相手の残り人数を表示させる演出においても、その残り人数の決定に本実施の形態に係る手法が同様に適用可能である。残り人数を、本実施の形態に係るランダムな数値として算出した3桁の数値(人数)、2桁の数値(人数)、1桁の数値(人数)と桁数(人数)を停止操作に合わせて順次減らして決定した数値(人数)を遊技者に見せて、その後に最終結果を見せるような演出における各桁の数値(人数)の算出に用いることも可能である。
この数値決定手段265による処理では、上述したように抽出した乱数を判定するための対応テーブル(抽選テーブル)を持たなくて良い。これにより、記憶容量の削減を図ることができる。特に、不正操作防止のため、使用CPUの性能が制限されるとともに記憶容量の制限が設けられているメイン制御装置110における抽選処理では、有効なものとなる。
10 遊技機 12 筐体
14 前扉 16 図柄表示窓部
20 上パネル 22 下パネル
24 貯留払出手段 26 メダル受け皿
28 メダル払出口 30 操作部
31 操作手段 34 マックスベットスイッチ
36 精算スイッチ 38 メダル投入口
40 スタートスイッチ 50 ストップスイッチ
L 左ストップスイッチ C 中ストップスイッチ
R 右ストップスイッチ 60 リールユニット
61 図柄 62 回転リール
64 左回転リール 66 中回転リール
68 右回転リール 70 演出装置
72 スピーカー 74 上部スピーカー
76 下部スピーカー 78 演出用ランプ
80 上部ランプ 82 下部ランプ
84 表示装置 86 有効ライン
100 制御装置 110 メイン制御装置
120 役抽選手段 130 リール制御手段
135 開始制御手段 140 停止制御手段
160 通常状態制御手段 170 RT制御手段
180 ボーナス制御手段 200 特別遊技終了決定手段
210 獲得規定枚数カウント手段 245 リール演出実行手段
250 払出制御手段 260 送信手段
265 数値決定手段 270 桁数決定手段
280 乱数発生手段 290 演算手段
295 決定値取得手段 300 サブ制御装置
310 受信手段 320 AT制御手段
330 移行抽選手段 370 表示演出実行手段
390 上乗せ演出決定実行手段

Claims (6)

  1. 所定範囲の中から桁数(以下、「決定桁数」とする。)を決定する桁数決定手段と、
    基準となる乱数値(以下、「基準乱数値」とする。)を発生させる乱数発生手段と、
    前記乱数発生手段から前記基準乱数値を取得し、予め定めた所定の演算方法で前記基準乱数値から1桁の数値(以下、「算出値」とする。)を、前記決定桁数の数だけ算出する演算手段と、
    前記演算手段が算出した前記算出値を前記決定桁数の各桁に配置することで前記決定桁数の新たな数値(以下、「決定値」とする。)を取得する決定値取得手段とを備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記決定値取得手段は、前記算出値を前記決定桁数の各桁に所定の順番で配置することで前記決定値を取得することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記演算手段の前記算出値は、前記基準乱数値を所定の特定値で除した余りであることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記決定桁数の最上位の桁の数値を算出する際、前記余りが0であるときには、前記余りに予め定めた加算値を加算することを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 前記決定値は、遊技者に付与される有利な遊技数として用いられることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の遊技機。
  6. 所定範囲の中から桁数(以下、「決定桁数」とする。)を決定する第1工程と、
    前記第1工程の後、基準となる乱数値(以下、「基準乱数値」とする。)を発生させる第2工程と、
    前記第2工程の後、前記基準乱数値を取得し、予め定めた所定の演算方法で前記基準乱数値から1桁の数値(以下、「算出値」とする。)を、前記決定桁数の数だけ算出する第3工程と、
    前記第3工程の後、前記算出値を前記決定桁数の各桁に配置することで前記決定桁数の新たな数値(以下、「決定値」とする。)を取得する第4工程とを備えたことを特徴とする遊技機の乱数取得方法。
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