JP2017022940A - ダイナミックブレーキ回路を有するモータ駆動装置 - Google Patents

ダイナミックブレーキ回路を有するモータ駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ダイナミックブレーキ回路用リレーの寿命を正確に予測できる小型で低コストのモータ駆動装置を実現する。
【解決手段】モータ駆動装置1は、モータ回転数とモータ2及びDB回路21の固有パラメータとに基づいてDB回路21のDB電流を計算するDB電流計算部11と、DB電流計算部11が算出したDB電流に基づいてDB期間中のDB電流によるジュール熱を計算するジュール熱計算部12と、DB開始時のDB電流とDB開始時のDB電流に応じてリレー32に発生するアークによるジュール熱との関係が規定されたテーブルを記憶する記憶部13と、DBを実行するごとに、当該DB開始時にDB電流計算部11が算出したDB電流に対応するものとして取得されたアークによるジュール熱、当該DB期間中のDB電流によるジュール熱、又はこれらの合算値、を積算する積算部14と、この積算値と所定の基準値との比較結果を出力する比較部15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ダイナミックブレーキ回路を有するモータ駆動装置に関する。
モータ駆動装置では、非常停止時やアラーム発生時などの異常時には、モータの入力端子間を短絡させて発電制動をかけるダイナミックブレーキ(Dynamic brake)が広く用いられている。
一般に、ダイナミックブレーキ回路は、モータの入力端子間に設けられるダイナミックブレーキ回路用リレー(以下、単に「リレー」と称する。)と、これに接続されたダイナミックブレーキ用抵抗とからなる。ダイナミックブレーキをかける際には、モータへの駆動電力の供給を遮断した上で、リレーを閉成してモータの入力端子間(換言すれば、モータ巻線の相間)を短絡する。モータは電源から電気的に切り離されても界磁磁束が存在し、惰性により回転しているモータは発電機として働くため、これにより発生した電流は閉成されたリレーを介してダイナミックブレーキ用抵抗に流れ込み、モータに減速トルクが発生する。このように、ダイナミックブレーキ回路によれば、モータの回転エネルギーをダイナミックブレーキ用抵抗(およびモータの巻線抵抗)で速やかにジュール熱に変換され、その結果発電制動をかけることができる。
一般的に、ダイナミックブレーキ回路内のリレーは、接点開閉時の接点間の印加電圧によって接点の開閉寿命が大きく左右される。リレーが開放から閉成に転じる際は、リレーを構成する2つの接点の表面が接触と開離とを小刻みに繰り返すチャタリング(あるいはバウンス)と呼ばれる現象が一定時間発生した後、最終的に接点同士が安定的に接触して閉成状態に落ち着く。しかしながら、リレーの接点間に高電圧が印加されたままの状態で接点間を閉成しようとすると、チャタリングの最中に接点間にアーク放電によるスパークが発生する。このようなスパークは、リレーの接点同士を溶着させたり、磨耗させたりするので、リレーの寿命を低下させる要因となる。適切なタイミングでリレーを交換するためにも、リレーの寿命を正確に予測することは重要である。
例えば、リレーの寿命を予測する技術として、リレーに印加される電圧、電流に基づいて寿命予測計算を行った結果とリレー動作回数の係数結果とを比較して寿命を表示するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
また例えば、ダイナミックブレーキ動作中にダイナミックブレーキ回路に流れる電流の位相とその位相における大きさを検出し、ダイナミックブレーキ動作期間あたりのダイナミックブレーキ回路の容量を演算し、ダイナミックブレーキ電流の大きさが最大電流を超えるかまたはダイナミックブレーキ回路の容量が最大容量を超えたときにダイナミックブレーキ回路が異常であると判定する技術がある(例えば、特許文献2参照。)。
特開平5−266290号公報 特開平8−33195号公報
上述のように、従来技術におけるリレーの寿命予測によれば、リレーに流れる電流を検出する電流検出部が必要であり、その分コストがかかり、小型化が難しいという問題がある。特にモータ駆動装置においては、モータ駆動のための電流検出部以外に、ダイナミックブレーキ回路内にリレーの寿命予測のための電流検出部を別途設けなければならず、その分コストが増大し、モータ駆動装置の大型化も免れない。
また、上述のようにリレーの接点間におけるチャタリングに起因するアークが発生するたびにリレーの寿命が低下することから、アークによるダメージを考慮しない寿命予測は正確とはいえない。
従って本発明の目的は、上記問題に鑑み、ダイナミックブレーキ回路内のリレーの寿命を正確に予測することができる、小型で低コストのモータ駆動装置を提供することにある。
上記目的を実現するために、本発明においては、モータの入力端子間に設けられるリレーを閉成してモータの入力端子間を抵抗短絡することでモータに減速トルクを発生させるダイナミックブレーキ回路を有するモータ駆動装置は、モータ回転数と、モータおよびダイナミックブレーキ回路について予め規定されたパラメータと、に基づいて、ダイナミックブレーキ回路に流れるダイナミックブレーキ電流の値を計算するダイナミックブレーキ電流計算部と、ダイナミックブレーキ電流計算部により得られたダイナミックブレーキ電流の値に基づいて、ダイナミックブレーキ期間中にリレーの接点に印加されるダイナミックブレーキ電流によるジュール熱を計算するジュール熱計算部と、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値とダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値に応じてリレーの接点近傍に発生するアークによるジュール熱との関係が規定されたテーブルが予め記憶された記憶部と、ダイナミックブレーキを実行するごとに、当該ダイナミックブレーキ開始時にダイナミックブレーキ電流計算部により得られたダイナミックブレーキ電流の値に対応するものとしてテーブルから取得されたアークによるジュール熱、当該ダイナミックブレーキ期間中にジュール熱計算部により得られたダイナミックブレーキ電流によるジュール熱、または、これらアークによるジュール熱とダイナミックブレーキ電流によるジュール熱との合算値、を積算する積算部と、積算部により得られた積算値と予め設定された基準値とを比較し、比較結果を出力する比較部と、を備える。
また、モータ駆動装置は、積算値が基準値を超えたことを比較結果が示す場合に警報を発する警報部をさらに備えてもよい。
また、モータ駆動装置は、比較結果を表示する表示部をさらに備えてもよい。
また、テーブルには、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値記アークによるジュール熱との関係に加えて、ダイナミックブレーキ開始時の、モータの入力端子間の電圧、モータ近傍の湿度、モータ近傍の気圧、およびモータ近傍の温度のうちの少なくとも1つの情報とアークによるジュール熱との関係がさらに規定され、アークによるジュール熱は、ダイナミックブレーキを実行するごとに、テーブルに規定された当該ダイナミックブレーキ開始時におけるダイナミックブレーキ電流の値および上記情報に基づいて、取得されるようにしてもよい。
本発明によれば、ダイナミックブレーキ回路内のリレーの寿命を正確に予測することができる、小型で低コストのモータ駆動装置を実現することができる。
一般に、ダイナミックブレーキ回路のリレーが閉成されるたびに接点間に生じるチャタリングに起因するアークによりリレーの寿命は徐々に低下することが知られているが、本発明によれば、アークによるリレーに対するダメージを考慮したリレーの寿命予測をするので、より正確である。また、リレーの寿命予測に用いられるダイナミックブレーキ回路に流れるダイナミックブレーキ電流の値は、電流検出部による検出により取得されるものではなく、ダイナミックブレーキ電流計算部による計算により取得されるものであるので、ダイナミックブレーキ回路内のリレーの寿命予測のための電流検出部を設ける必要が無く、低コストであり、モータ駆動装置の小型化を図ることができる。
本発明の実施例によるモータ駆動装置の原理ブロック図である。 ダイナミックブレーキ期間中におけるダイナミックブレーキ回路およびモータの1相分の等価回路を示す回路図である。 本発明の実施例によるモータ駆動装置の動作フローを示すフローチャートである。
図1は、本発明の実施例によるモータ駆動装置の原理ブロック図である。ここでは1個の三相交流モータ2を駆動制御するモータ駆動装置1について説明するが、モータ駆動装置1により駆動制御するモータ2の個数は、本発明を特に限定するものではなく、複数個であってもよい。モータ2が複数個である場合は、モータ2に応じてダイナミックブレーキ回路21も複数個設けられ、後述する寿命予測回路20もダイナミックブレーキ回路21ごとに設けられる。
モータ駆動装置1は、逆変換器41と、ダイナミックブレーキ回路21と、ダイナミックブレーキ指令部22と、寿命予測部20と、を備える。
逆変換器41は、直流入力側(図示せず)から供給された直流電流をモータ2の駆動のための交流電流に変換する。逆変換器41から出力された交流電流は、モータ2の入力端子を介してモータ2に供給され、これによりモータ2は回転駆動される。一般に逆変換器41の直流入力側には、商用の交流電源から供給された交流電流を直流電流に変換して出力する順変換器(図示せず)が設けられる。なお、図1では、説明を簡明にするために、モータ2を駆動するための交流電流を逆変換器41が出力するようにするための制御系については図示を省略している。
ダイナミックブレーキ回路21は、モータ2の入力端子間(換言すれば、モータ巻線の相間)に設けられるダイナミックブレーキ回路用リレー(以下、単に「リレー」と称する。)31と、これに接続されたダイナミックブレーキ用抵抗32とからなる。ダイナミックブレーキ指令部22は、ダイナミックブレーキをかける際には、ダイナミックブレーキ指令として、逆変換器41に対してモータ2への駆動電力の供給するように指令し、ダイナミックブレーキ回路21に対してリレー31を閉成するよう指令する。ダイナミックブレーキ指令に従い、逆変換器41はモータへの駆動電力の供給を遮断し、ダイナミックブレーキ回路21はリレー31を閉成してモータ2の入力端子間を短絡する。モータ2は電源から電気的に切り離されても界磁磁束が存在し、惰性により回転しているモータ2は発電機として働くため、これにより発生した電流は閉成されたリレー31を介してダイナミックブレーキ用抵抗32に流れ込み、モータ2に減速トルクが発生する。
寿命予測部20は、ダイナミックブレーキ指令部22からのダイナミックブレーキ指令を受けて、本発明よる寿命予測処理を実行する。寿命予測部20は、ダイナミックブレーキ電流計算部11と、ジュール熱計算部12と、テーブルが記憶された記憶部13と、積算部14と、比較部15とを備える。また、寿命予測部20は、警報部16および表示部17を備えるが、表示部17については省略してもよい。
ダイナミックブレーキ電流計算部11は、回転センサ42によって検出されるモータ回転数と、モータ2およびダイナミックブレーキ回路21について予め規定されたパラメータと、に基づいて、ダイナミックブレーキ期間中にダイナミックブレーキ回路21に流れるダイナミックブレーキ電流の値を計算する。ダイナミックブレーキ電流計算部11によるダイナミックブレーキ電流の値は、ダイナミックブレーキ期間中にわたって、取得周期Δtごとに計算され、したがって、回転センサ42は取得周期Δtごとにモータ回転数を検出する。
ここで、ダイナミックブレーキ電流計算部11による計算処理について図2および表1を参照して説明する。図2は、ダイナミックブレーキ期間中におけるダイナミックブレーキ回路およびモータの1相分の等価回路を示す回路図である。表1に、ダイナミックブレーキ電流計算部11による計算処理に用いるパラメータを示す。
Figure 2017022940
ダイナミックブレーキ期間中、回転センサ42はモータ回転数を取得周期Δtごとに取得するが、n回目の取得時(ただし、nは自然数)におけるダイナミックブレーキ回路21およびモータ2からなる1相分の回路網は、リレー31の接点抵抗をRRLY、ダイナミックブレーキ用抵抗をRDB、モータ2の巻線抵抗をRM、モータ2の巻線インダクタンスをLM、n回目の取得時におけるモータ2に発生する逆起電力をEMnとしたとき、図2に示すような直列回路として表される。
このとき、モータ2の極数をPM、取得周期をΔt、回目の取得時におけるモータ2の電気角位相をθiとしたとき、n回目の取得時におけるモータ2の電気角位相θnは式1のように表される。
Figure 2017022940
よって、n回目の取得時におけるモータ2に発生する逆起電力EMnは、モータ逆起電力定数をKv、n回目の取得時におけるモータ2の回転角周波数をωnとしたとき、式1を用いて式2のように表される。
Figure 2017022940
図2に示される等価回路の回路方程式は、式3および式4のように表される。
Figure 2017022940
Figure 2017022940
式3におけるn回目の取得時におけるダイナミックブレーキ電流の値IDBnの一般解は、係数をA、BおよびCとしたとき、式5のように表すことができる。
Figure 2017022940
n回目の取得時におけるダイナミックブレーキ電流の値IDBnは周期関数であるので、式5においてC=0である。式1〜式4を式5に代入して係数AおよびBを解き、整理すると、式6および式7が得られる。
Figure 2017022940
Figure 2017022940
式7で表されるθαnは、n回目の取得時における位相のずれを表しており、すなわち波形がずれるだけであるので、θαnは無視できる。
よって、n回目の取得時におけるダイナミックブレーキ電流の値IDBnは、そのピーク値(振幅)をIpn、回転センサ42によって検出されるn回目の取得時におけるモータ回転数Nnとしたとき、式8のように表される。
Figure 2017022940
以上説明したように、ダイナミックブレーキ電流計算部11は、ダイナミックブレーキ期間中にわたり、取得周期Δtごとに、ダイナミックブレーキ電流の値IDBn(1相分)を、回転センサ42によって検出されるモータ回転数Nnとモータ2およびダイナミックブレーキ回路21について予め規定された上記各パラメータ(すなわち、リレー31の接点抵抗RRLY、ダイナミックブレーキ用抵抗RDB、モータ2の巻線抵抗RM、モータ2の巻線インダクタンスLM、モータ逆起電力定数Kv)とに基づいて、ダイナミックブレーキ回路21に流れるダイナミックブレーキ電流の値IDBnを計算する。
図1に説明を戻すと、ジュール熱計算部12は、ダイナミックブレーキ電流計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流の値に基づいて、ダイナミックブレーキ期間中にリレー31の接点に印加されるダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIを計算する。ダイナミックブレーキ期間中はダイナミックブレーキ電流が流れ続けるが、このダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIは式9から求められる。なお、ダイナミックブレーキ回路21によるダイナミックブレーキ開始後、ダイナミックブレーキが終了するのは、モータ回転数Nnが0になった時であることから、モータ回転数Nnが0になった時点のダイナミックブレーキ電流の取得回数をnendとする。
Figure 2017022940
よって、ジュール熱計算部12は、ダイナミックブレーキ電流計算部11により式8によって算出されたダイナミックブレーキ電流の値IDBnに基づいて、ダイナミックブレーキ期間中にリレー31の接点に印加されるダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIを式9に従って計算する。
記憶部13には、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値と、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値に応じてリレー31の接点近傍に発生するアークによるジュール熱JAと、の関係が規定されたテーブルが記憶される。記憶部13に記憶されるテーブルは、ダイナミックブレーキ開始時にダイナミックブレーキ電流計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流の値に対応する熱量を取得するために参照されるものである。このテーブルは、モータ駆動装置1を実際に動かす前の実験に基づいて作成される。すなわち、モータ駆動装置1を実際に動かす前に、様々な大きさ電流をリレー31に流した状態でリレー31を開閉し、それぞれの時にリレー31の接点近傍に発生する熱量を熱量計によって測定するといった実験を行い、実験により得られた電流と熱量との関係をデータベース化し、これをテーブルとして記憶部13に記憶する。実験においてリレー31に流した状態でリレー31を開閉してその時の熱量を測定し、この時の電流と熱量との関係を、「ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値とダイナミックブレーキ開始時にリレー31の接点近傍に発生するアークによるジュール熱との関係」として採用するのは、ダイナミックブレーキ21においてアークによるジュール熱JAが発生するタイミングは、リレー31の閉成時であるからである。得られたテーブルは、モータ駆動装置1を実際に動かす前までに、記憶部13に予め記憶しておく。表2に、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値IDB0とアークによるジュール熱JAとの関係を示すテーブルの一例を示す。
Figure 2017022940
ダイナミックブレーキ開始時のリレー31を閉成する際に発生するアークによるジュール熱JAは、ダイナミックブレーキ開始時にダイナミックブレーキ電流計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流の値に対応する熱量を、記憶部13に記憶されたテーブルから読み出すことで、取得される。
図1に説明を戻すと、積算部14は、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキを実行するごとに、当該ダイナミックブレーキ開始時にダイナミックブレーキ電流計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流の値に対応するものとして記憶部13に記憶されたテーブルから取得されたアークによるジュール熱JAと当該ダイナミックブレーキ期間中にジュール熱計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIとの合算値を、積算する。合算値Jsumは式10のように表される。
Figure 2017022940
よって、積算部14による積算処理により得られる積算値Jintは、式11のように表される。
Figure 2017022940
積算部14による積算処理は、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキを実行するごとに実行される。なお、ここでは、積算部14は、アークによるジュール熱JAとダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIとの合算値であるJsumを積算することで積算値Jintを得たが、この変形例として、積算値Jintをアークによるジュール熱JAのみを積算することで得てもよく、またあるいは、ダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIのみを積算することで得てもよい。
図1に説明を戻すと、比較部15は、積算部14により得られた積算値Jintと予め設定された基準値Jrefとを比較し、比較結果を出力する。基準値Jrefは、リレー31が本来有する性能を発揮することができる積算熱量の上限値を設定するのが好ましく、例えばリレー31の寿命を示すものとして当該リレーの規格表等に規定されている耐用熱量を参考に設定すればよい。
比較手段15が出力する比較結果は、警報部16および表示部17に通知される。
警報部16は、比較部15による比較処理により、積算部14により得られた積算値Jintが基準値Jrefを超えたことを比較結果が示す場合に、リレー31の寿命が到来したことを示す警報を発する。警報部16の例としては、例えば、スピーカ、ブザー、あるいはチャイムなどのような音を発する機器、ライトなどのような光を発する機器、文字や絵柄を表示するディスプレイ画面などがある。
表示部17は、比較部15による比較結果を表示する。表示部17による比較結果の表示は、積算部14により得られた積算値Jintが基準値Jrefを超えたときのみに限定されず、積算値Jintが基準値Jrefを超えていないときにも行われてもよい。表示部17の例としては、例えばモータ駆動装置1に設けられた操作盤のディスプレイ画面あるいは携帯端末やパソコンのディスプレイ画面などがある。なお、表示部17については省略し、警報部16のみを設けて、積算部14により得られた積算値Jintが基準値Jrefを超えたことを比較結果が示す場合に警報を発するようにしてもよい。
続いて、本発明の実施例によるモータ駆動装置の動作について説明する。図3は、本発明の実施例によるモータ駆動装置の動作フローを示すフローチャートである。
モータ駆動装置1によりモータ2を駆動制御している場合において、ステップS101において、寿命予測部20は、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキ動作を開始したか否かを判別する。ダイナミックブレーキをかける際には、ダイナミックブレーキ指令部22は、ダイナミックブレーキ指令として、逆変換器41に対してモータ2への駆動電力の供給するように指令し、ダイナミックブレーキ回路21に対してリレー31を閉成するよう指令するので、寿命予測部20はこのダイナミックブレーキ指令を受信することでダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキ動作を開始したことを知ることができる。ステップS101において、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキ動作を開始したと判定された場合はステップS102へ進む。
ステップS102では、回転センサ42は、モータ2の回転数を検出する。
次いで、ステップS103において、ダイナミックブレーキ電流計算部11は、回転センサ42によって検出されたモータ回転数Nnと、モータ2およびダイナミックブレーキ回路21について予め規定されたパラメータ(すなわち、リレー31の接点抵抗RRLY、ダイナミックブレーキ用抵抗RDB、モータ2の巻線抵抗RM、モータ2の巻線インダクタンスLM、モータ逆起電力定数Kv)と、に基づいて、ダイナミックブレーキ回路21に流れるダイナミックブレーキ電流の値IDBnを、式8に従って計算する。取得されたダイナミックブレーキ電流の値IDBnはメモリ(図示せず)に記憶される。
次いで、ステップS104において、寿命予測部20は、回転センサ42によって検出されたモータ回転数Nnが0であるか否かを判別する。モータ回転数Nnが0ではない場合は、ステップS102へ戻る。モータ回転数Nnが0になるまで、ステップS102における回転センサ42によるモータ回転数Nnの検出処理、ステップS103におけるダイナミックブレーキ電流計算部11によるダイナミックブレーキ電流の値IDBnの算出処理、および、ステップS104における寿命予測部20によるモータ回転数Nnの判別処理が繰り返し実行され、「n回目の取得時におけるダイナミックブレーキ電流の値IDBn」がメモリに記憶されていく。これにより、ダイナミックブレーキ開始時からダイナミックブレーキ終了時(すなわちモータ回転数Nnが0になる時)までの「ダイナミックブレーキ期間中」にわたって、ダイナミックブレーキ回路21に流れるダイナミックブレーキ電流の値IDBnの値が離散的データとして取得される。
モータ回転数Nnが0になると、ステップS105において、ジュール熱計算部12は、ダイナミックブレーキ電流計算部11により式8によって算出されたダイナミックブレーキ電流の値IDBnに基づいて、ダイナミックブレーキ期間中にリレー31の接点に印加されるダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIを式9に従って計算する。
次いで、ステップS106において、積算部14は、ダイナミックブレーキ開始時にダイナミックブレーキ電流計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流の値(すなわち、1回目に取得されるダイナミックブレーキ電流の値IDB1)に対応する熱量を、記憶部13に記憶されたテーブルから読み出し、これを「ダイナミックブレーキ開始時のリレー31を閉成する際に発生するアークによるジュール熱JA」として取得する。
次いで、ステップS107において、積算部14は、記憶部13に記憶されたテーブルから取得されたアークによるジュール熱JAとジュール熱計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIとの合算値Jsumを、既に得られた積算値にさらに積算する。後述するステップS110において積算値Jintが基準値Jrefを超えるまで、ステップS101〜S110の処理が繰り返し実行されるので、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキを実行するごとに得られるアークによるジュール熱JAとダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIとの合算値Jsumが、逐次積算されていく。
次いで、ステップS108において、比較部15は、ステップS107において積算部14により得られた積算値Jintと予め設定された基準値Jrefとを比較し、比較結果を出力する。得られた比較結果は、次のステップS109において、表示部17により表示される。なお、表示部17を設けない場合には、ステップS109の処理は省かれる。
ステップS108における比較部15の比較処理の結果、積算部14により得られた積算値Jintが基準値Jrefを超えていない場合には(ステップS110のNo)、ステップS101に戻り、次のダイナミックブレーキに備える。積算部14により得られた積算値Jintが基準値Jrefを超えるまで、ダイナミックブレーキ動作が実行されるたびに、ステップS101〜S110が繰り返し実行され、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキを実行するごとに得られるアークによるジュール熱JAとダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIとの合算値Jsumが、逐次積算されていく。積算部14により得られた積算値Jintが基準値Jrefを超えたことを比較結果が示したとき(ステップS110のYes)、ステップS111において、警報部16は、リレー31の寿命が到来したことを示す警報を発する。これにより、作業者は、ダイナミックブレーキ回路21内のリレー31の寿命が到来したことを知ることができる。
上述のようにダイナミックブレーキ回路21のリレー31が閉成されると、接点間にチャタリングに起因するアークが発生し、リレー31の寿命が徐々に低下することになるが、本発明によれば、上述のステップS101〜S111の処理が実行されてアークによるリレー31に対するダメージを考慮した警報が発生されるので、ダイナミックブレーキ回路21内のリレー31の寿命を正確に予測することができる。また、ダイナミックブレーキ回路21に流れるダイナミックブレーキ電流の値IDBnは電流検出部による検出により取得されるものではなく、ダイナミックブレーキ電流計算部11による計算により取得されるものであるので、ダイナミックブレーキ回路21内のリレー31の寿命予測のための電流検出部を設ける必要が無く、低コストであり、モータ駆動装置1の小型化を図ることができる。
なお、上述した実施例では、記憶部13に記憶されるテーブルとして、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値とダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値に応じてリレー31の接点近傍に発生するアークによるジュール熱JAとの関係が規定されたテーブルを用いた。この変形例として、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値とアークによるジュール熱JAとの関係に加えて、ダイナミックブレーキ開始時の、モータ2の入力端子間(換言すれば、モータ巻線の相間)の電圧、モータ2の近傍の湿度、モータ2の近傍の気圧、およびモータ2の近傍の温度のうちの少なくとも1つの情報と、アークによるジュール熱JAとの関係がさらに規定されたテーブルを用いてもよい。このテーブルは、モータ駆動装置1を実際に動かす前の実験に基づいて作成される。すなわち、モータ駆動装置1を実際に動かす前に、モータ2の入力端子間の電圧、モータ2の近傍の湿度、気圧、および温度などの条件を種々変えた上で様々な大きさ電流をリレー31に流した状態でリレー31を開閉し、それぞれの時にリレー31の接点近傍に発生する熱量を熱量計によって測定するといった実験を行い、実験により得られた各情報と熱量との関係をデータベース化し、これをテーブルとして、モータ駆動装置1を実際に動かす前までに、記憶部13に予め記憶しておく。表3に、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値IDB0を含む各情報とアークによるジュール熱JAとの関係を示すテーブルの一例を示す。表3では、モータ2の入力端子間の電圧、モータ2の近傍の湿度、気圧、および温度が示されているが、必ずしもこれらすべてをテーブルに規定する必要はなく、モータ駆動装置1の駆動環境に応じてこれら情報を適宜取捨選択して規定すればよく、またあるいはさらに別の情報を追加して規定してもよい。
Figure 2017022940
この場合、積算部14における積算処理に用いられるダイナミックブレーキ開始時のリレー31を閉成する際に発生するアークによるジュール熱JAは、ダイナミックブレーキを実行するごとに、当該ダイナミックブレーキ開始時にダイナミックブレーキ電流計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流の値および上記各情報に対応する熱量を、記憶部13に記憶されたテーブルから読み出すことで、取得される。このようなテーブルを用いれば、高温、低温、高湿、低湿、高圧あるいは低圧といった特殊な環境下でモータ駆動装置1を動作させる場合においても、ダイナミックブレーキ回路21内のリレー31の寿命をより正確に予測することができる。
なお、上述した実施例ではモータ2を三相交流モータとしたが、ダイナミックブレーキ回路21内のリレー31の寿命予測の処理に用いられる各数式は、図2を参照して説明した1相分の等価回路に基づいており、3相分を考慮する必要はない。その理由は次の通りである。すなわち、図2に示す1相分の等価回路に流れる電流は、1つのリレー31の接点に流れる電流そのものであり、またさらに、ダイナミックブレーキ回路21においては3相のうちの1相にはリレーが存在しないので当該1相についてはリレーの接点抵抗が存在せず、残りの2相についてのリレー31の接点電流は位相差こそあるものの振幅は同じであるとみなせるので、1相分の等価回路に基づいた上記各数式に基づいて寿命予測処理を実行しても、ダイナミックブレーキ回路21内の2つのリレー31の寿命予測を正確に行うことができるからである。
1 モータ駆動装置
2 モータ
11 ダイナミックブレーキ電流計算部
12 ジュール熱計算部
13 記憶部
14 積算部
15 比較部
16 警報部
17 表示部
20 寿命予測部
21 ダイナミックブレーキ回路
22 ダイナミックブレーキ指令部
31 ダイナミックブレーキ回路用リレー
32 ダイナミックブレーキ回路用抵抗
41 逆変換器
例えば、リレーの寿命を予測する技術として、リレーに印加される電圧、電流に基づいて寿命予測計算を行った結果とリレー動作回数の数結果とを比較して寿命を表示するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
図1は、本発明の実施例によるモータ駆動装置の原理ブロック図である。ここでは1個の三相交流モータ2を駆動制御するモータ駆動装置1について説明するが、モータ駆動装置1により駆動制御するモータ2の個数は、本発明を特に限定するものではなく、複数個であってもよい。モータ2が複数個である場合は、モータ2に応じてダイナミックブレーキ回路21も複数個設けられ、後述する寿命予測20もダイナミックブレーキ回路21ごとに設けられる。
ダイナミックブレーキ回路21は、モータ2の入力端子間(換言すれば、モータ巻線の相間)に設けられるダイナミックブレーキ回路用リレー(以下、単に「リレー」と称する。)31と、これに接続されたダイナミックブレーキ用抵抗32とからなる。ダイナミックブレーキ指令部22は、ダイナミックブレーキをかける際には、ダイナミックブレーキ指令として、逆変換器41に対してモータ2への駆動電力の供給を停止するように指令し、ダイナミックブレーキ回路21に対してリレー31を閉成するよう指令する。ダイナミックブレーキ指令に従い、逆変換器41はモータへの駆動電力の供給を遮断し、ダイナミックブレーキ回路21はリレー31を閉成してモータ2の入力端子間を短絡する。モータ2は電源から電気的に切り離されても界磁磁束が存在し、惰性により回転しているモータ2は発電機として働くため、これにより発生した電流は閉成されたリレー31を介してダイナミックブレーキ用抵抗32に流れ込み、モータ2に減速トルクが発生する。
このとき、モータ2の極数をPM、取得周期をΔt、回目の取得時におけるモータ2の電気角位相をθiとしたとき、n回目の取得時におけるモータ2の電気角位相θnは式1のように表される。
記憶部13には、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値と、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値に応じてリレー31の接点近傍に発生するアークによるジュール熱JAと、の関係が規定されたテーブルが記憶される。記憶部13に記憶されるテーブルは、ダイナミックブレーキ開始時にダイナミックブレーキ電流計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流の値に対応する熱量を取得するために参照されるものである。このテーブルは、モータ駆動装置1を実際に動かす前の実験に基づいて作成される。すなわち、モータ駆動装置1を実際に動かす前に、様々な大きさ電流をリレー31に流した状態でリレー31を開閉し、それぞれの時にリレー31の接点近傍に発生する熱量を熱量計によって測定するといった実験を行い、実験により得られた電流と熱量との関係をデータベース化し、これをテーブルとして記憶部13に記憶する。実験においてリレー31に流した状態でリレー31を開閉してその時の熱量を測定し、この時の電流と熱量との関係を、「ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値とダイナミックブレーキ開始時にリレー31の接点近傍に発生するアークによるジュール熱との関係」として採用するのは、ダイナミックブレーキ回路21においてアークによるジュール熱JAが発生するタイミングは、リレー31の閉成時であるからである。得られたテーブルは、モータ駆動装置1を実際に動かす前までに、記憶部13に予め記憶しておく。表2に、ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値IDB0とアークによるジュール熱JAとの関係を示すテーブルの一例を示す。
図1に説明を戻すと、積算部14は、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキを実行するごとに、当該ダイナミックブレーキ開始時にダイナミックブレーキ電流計算部11により得られたダイナミックブレーキ電流の値に対応するものとして記憶部13に記憶されたテーブルから取得されたアークによるジュール熱JAと当該ダイナミックブレーキ期間中にジュール熱計算部1により得られたダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIとの合算値を、積算する。合算値Jsumは式10のように表される。
比較15が出力する比較結果は、警報部16および表示部17に通知される。
モータ駆動装置1によりモータ2を駆動制御している場合において、ステップS101において、寿命予測部20は、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキ動作を開始したか否かを判別する。ダイナミックブレーキをかける際には、ダイナミックブレーキ指令部22は、ダイナミックブレーキ指令として、逆変換器41に対してモータ2への駆動電力の供給を停止するように指令し、ダイナミックブレーキ回路21に対してリレー31を閉成するよう指令するので、寿命予測部20はこのダイナミックブレーキ指令を受信することでダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキ動作を開始したことを知ることができる。ステップS101において、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキ動作を開始したと判定された場合はステップS102へ進む。
次いで、ステップS104において、寿命予測部20は、回転センサ42によって検出されたモータ回転数Nnが0であるか否かを判別する。モータ回転数Nnが0ではない場合は、ステップS102へ戻る。モータ回転数Nnが0になるまで、ステップS102における回転センサ42によるモータ回転数Nnの検出処理、ステップS103におけるダイナミックブレーキ電流計算部11によるダイナミックブレーキ電流の値IDBnの算出処理、および、ステップS104における寿命予測部20によるモータ回転数 n の判別処理が繰り返し実行され、「n回目の取得時におけるダイナミックブレーキ電流の値IDBn」がメモリに記憶されていく。これにより、ダイナミックブレーキ開始時からダイナミックブレーキ終了時(すなわちモータ回転数Nnが0になる時)までの「ダイナミックブレーキ期間中」にわたって、ダイナミックブレーキ回路21に流れるダイナミックブレーキ電流の値IDBnの値が離散的データとして取得される。
次いで、ステップS107において、積算部14は、記憶部13に記憶されたテーブルから取得されたアークによるジュール熱JAとジュール熱計算部1により得られたダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIとの合算値Jsumを、既に得られた積算値にさらに積算する。後述するステップS110において積算値Jintが基準値Jrefを超えるまで、ステップS101〜S110の処理が繰り返し実行されるので、ダイナミックブレーキ回路21がダイナミックブレーキを実行するごとに得られるアークによるジュール熱JAとダイナミックブレーキ電流によるジュール熱JIとの合算値Jsumが、逐次積算されていく。

Claims (4)

  1. モータの入力端子間に設けられるリレーを閉成して前記入力端子間を抵抗短絡することでモータに減速トルクを発生させるダイナミックブレーキ回路を有するモータ駆動装置であって、
    モータ回転数と、モータおよび前記ダイナミックブレーキ回路について予め規定されたパラメータと、に基づいて、前記ダイナミックブレーキ回路に流れるダイナミックブレーキ電流の値を計算するダイナミックブレーキ電流計算部と、
    前記ダイナミックブレーキ電流計算部により得られたダイナミックブレーキ電流の値に基づいて、ダイナミックブレーキ期間中に前記リレーの接点に印加されるダイナミックブレーキ電流によるジュール熱を計算するジュール熱計算部と、
    ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値と前記ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値に応じて前記リレーの接点近傍に発生するアークによるジュール熱との関係が規定されたテーブルが予め記憶された記憶部と、
    ダイナミックブレーキを実行するごとに、当該ダイナミックブレーキ開始時に前記ダイナミックブレーキ電流計算部により得られたダイナミックブレーキ電流の値に対応するものとして前記テーブルから取得されたアークによるジュール熱、当該ダイナミックブレーキ期間中に前記ジュール熱計算部により得られたダイナミックブレーキ電流によるジュール熱、または、これらアークによるジュール熱とダイナミックブレーキ電流によるジュール熱との合算値、を積算する積算部と、
    前記積算部により得られた積算値と予め設定された基準値とを比較し、比較結果を出力する比較部と、
    を備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  2. 前記積算値が前記基準値を超えたことを前記比較結果が示す場合に警報を発する警報部をさらに備える請求項1に記載のモータ駆動装置。
  3. 前記比較結果を表示する表示部をさらに備える請求項1または2に記載のモータ駆動装置。
  4. 前記テーブルには、前記ダイナミックブレーキ開始時のダイナミックブレーキ電流の値と前記アークによるジュール熱との関係に加えて、前記ダイナミックブレーキ開始時の、前記入力端子間の電圧、モータ近傍の湿度、モータ近傍の気圧、およびモータ近傍の温度のうちの少なくとも1つの情報と前記アークによるジュール熱との関係がさらに規定され、
    前記アークによるジュール熱は、ダイナミックブレーキを実行するごとに、前記テーブルに規定された当該ダイナミックブレーキ開始時におけるダイナミックブレーキ電流の値および上記情報に基づいて、取得される請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ駆動装置。
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