以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
[1−1.構成]
まず、実施の形態1に係る照明器具の構成について、図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明器具1の外観を示す斜視図である。
図2は、本実施の形態に係る照明器具1の外観を示す上面図である。
図3は、本実施の形態に係る照明器具1の分解斜視図である。
図4は、本実施の形態に係る照明器具1の発光モジュール2の分解斜視図である。
図5は、本実施の形態に係る照明器具1の断面図である。図5では、図2に示される照明器具1のV−V線における断面図が示される。
図1〜3に示されるように、照明器具1は、発光モジュール2、支持部材4、ねじ5及び8、取付部材6並びにエンドキャップ7を備える。以下、上記各構成要素について説明する。
[1−1−1.発光モジュール]
発光モジュール2は、照明器具1の発光部である。図4に示されるように、本実施の形態では、発光モジュール2は、カバー20、発光基板30、第一カバーキャップ9、第二カバーキャップ10、張力留部材11及びねじ12を備える。
発光基板30は、図4及び図5に示されるように、第一主面31a及び第一主面31aに背向する第二主面31bを有し、第一主面31aに発光素子32が設けられた長尺状の基板である。本実施の形態では、発光基板30は、基板31、複数の発光素子32及び一対の接続端子33を備える。
基板31は、樹脂をベースとする樹脂基板によって構成されている。樹脂基板としては、例えば、ガラス繊維とエポキシ樹脂とからなるガラスエポキシ基板、又は、紙フェノールや紙エポキシからなる基板等を用いることができる。
発光素子32は、発光基板30の発光部である。本実施の形態では、発光素子32は、基板31の第一主面31aに配置される。図4に示されるように、本実施の形態において、複数の発光素子32は、基板31の長さ方向(長手方向、x軸方向)に沿って、基板31の幅方向(y軸方向)の略中央にライン状に一列で実装されているが、発光素子32のレイアウトは、これに限定されない。例えば、複数の発光素子32は二列で実装されていてもよい。
本実施の形態に係る各発光素子32は、LEDチップと蛍光体とがパッケージ化された、いわゆる表面実装(SMD:Surface Mount Device)型の発光素子である。本実施の形態に係る各発光素子32は、白色光を発する白色LEDである。
なお、図示しないが、発光素子32は、正極及び負極の2つの電極端子を有しており、これらの電極端子と基板31の第一主面31a上にパターン形成された金属配線(金属パターン)とが電気的に接続されている。つまり、金属配線は、発光素子32と電気的に接続されている。
一対の接続端子33は、発光基板30の外部から発光素子32を発光させるための電力の供給を受ける端子である。一対の接続端子33には、それぞれ、発光素子32に電力を供給する電力供給線が接続される(図4及び図5では図示せず)。電力供給線と接続端子33との接続構成については後述する。一対の接続端子33と基板31の第一主面31aに配置された金属配線とは電気的に接続されている。
カバー20は、発光素子32を覆い、透光性を有する長尺状の部材である。本実施の形態では、カバー20は、筒状の形状を有し、内部に発光基板30が収納される。カバー20は、発光基板30の長さ方向(x軸方向)への移動を許容し、かつ、発光基板30の長さ方向に垂直な方向への移動を規制する基板規制部を有する。本実施の形態では、図4及び図5に示されるように、カバー20は、基板規制部として、内側面に、カバー20の長さ方向に沿って設けられた一対の溝21を有する。すなわち、発光基板30は、その幅方向(y軸方向)の両端がカバー20の一対の溝21に嵌められた状態で、長さ方向(x軸方向)にスライド可能である。したがって、発光基板30を、カバー20の一対の溝21に嵌めた状態で、スライドさせることによって、図4に破線の矢印で示されるように、発光基板30をカバー20の内部に収納することができる。
また、カバー20は、そのy軸方向の両端面に凸部22を有する。凸部22が、支持部材4の溝43が嵌められることにより、カバー20が支持部材4に対してz軸方向に移動することが規制される。
カバー20は、透光性材料を用いて形成することができ、例えば、アクリルやポリカーボネート等の樹脂材料又はガラス材料を用いて形成することができる。なお、カバー20は、樹脂材料などの絶縁材料から構成されることが好ましい。これにより、発光基板30と外部との絶縁性能を向上させることができる。また、カバー20の絶縁性能をさらに向上させるために、本実施の形態のように、カバー20が筒状の形状を有することが好ましい。
なお、発光素子32からの光を拡散させるために、カバー20に光拡散機能を持たせてもよい。例えば、カバー20の内面又は外面に光拡散シート又は光拡散膜を形成すればよい。具体的には、シリカや炭酸カルシウム等の光拡散材(微粒子)を含有する樹脂又は白色顔料をカバー20の内面又は外面に付着させることで、乳白色の光拡散膜を形成することができる。
その他に、カバー20の内部又は外部に設けられたレンズ構造物、あるいは、カバー20に形成された凹部又は凸部を設けることによって、カバー20に光拡散機能を持たせることもできる。例えば、カバー20の内面又は外面にドットパターンを印刷したり、カバー20の一部を加工したりすることができる。あるいは、カバー20そのものを、光拡散材が分散された樹脂材料等を用いて成型してもよい。
このように、カバー20に光拡散機能を持たせることによって、発光素子32から出射された光を、カバー20を通過する際に拡散させることができる。特に、本実施の形態のように発光素子32が離間して配置されている場合、光の粒状感(輝度ばらつき)が発生するが、カバー20に光拡散機能を持たせることで、粒状感を抑制することができる。
第一カバーキャップ9及び第二カバーキャップ10は、カバー20の長さ方向の各端部を覆う透光性部材である。本実施の形態では、第一カバーキャップ9及び第二カバーキャップ10は、それぞれ、カバー20のx軸方向負側の端部、及び、カバー20のx軸方向正側の端部を覆う。第一カバーキャップ9及び第二カバーキャップ10は、カバー20の断面と略同じ形状を有する。カバー20と、第一カバーキャップ9及び第二カバーキャップ10とは、例えば、透光性の接着剤で接着される。これにより、カバー20の各端部から、カバー20の内部に水分などが進入することを抑制することができる。
第一カバーキャップ9及び第二カバーキャップ10を構成する材料は、特に限定されない。例えば、第一カバーキャップ9及び第二カバーキャップ10は、カバー20と同様の材料で構成されてもよい。
本実施の形態に係る照明器具1では、電力供給線が第二カバーキャップ10を介して、カバー20の外部からカバー20の内部に挿入される。ここで、第二カバーキャップ10の詳細な構成について図面を用いて説明する。
図6は、本実施の形態に係る照明器具1の分解斜視図である。図6では、照明器具1の第二カバーキャップ10、張力留部材11及びねじ12が示される。
本実施の形態では、第二カバーキャップ10には、二つの孔101、ねじ穴102、及び、二つの凹部103が設けられている。
二つの孔101は、電力供給線を貫通させる貫通孔である。二つの孔101は、第二カバーキャップ10をx軸方向に貫通する孔である。接続端子33に接続された電力供給線は、孔101に挿入されることによって、カバー20の外部に取り出される。外部に取り出された電力供給線には、図示しない電源から電力が供給される。二つの孔101は、発光基板30に設けられた二つの接続端子33にほぼ対応する位置(すなわち、x軸方向及びy軸方向においてほぼ同じ位置)に形成されてもよい。これにより、接続端子33に接続された電力供給線をほとんど曲げることなく孔101に導くことができる。二つの凹部103は、張力留部材11を取り付けるための凹部である。二つの凹部103は、第二カバーキャップ10のx軸方向正側の面に設けられる。ねじ穴102は、ねじ12が捻じ込まれるねじ穴であり、第二カバーキャップ10の中央部にx軸方向に形成されている。本実施の形態では、張力留部材11を貫通させたねじ12が、ねじ穴102に捻じ込まれることにより、張力留部材11が、第二カバーキャップ10に固定される。
張力留部材11は、電力供給線を固定することによって、カバー20の外部に位置する電力供給線に加わる張力が、電力供給線と接続端子との接続部に伝わることを抑制する部材である。図6に示されるように、張力留部材11は、二つの凹部111、孔112、及び、二つの凸部113を有する。二つの凹部111は、電力供給線が嵌められる凹部である。孔112は、ねじ12を貫通させる孔である。二つの凸部113は、張力留部材11を第二カバーキャップ10に取り付けるための突起である。
張力留部材11を形成する材料は、特に限定されない。張力留部材11は、例えば、アクリルやポリカーボネート等の樹脂材料で形成される。
ねじ12は、第二カバーキャップ10に対して張力留部材11を固定する固定部材である。ねじ12を構成する材料は、特に限定されない。例えば、ねじ12は鉄などの金属材料で形成される。
続いて、電力供給線を張力留部材11などによって固定する構成について図面を用いて説明する。
図7は、本実施の形態に係る電力供給線34を固定する構成を示す発光基板30端部の斜視図である。図7においては、電力供給線34の構成を示すために、カバー20が示されていない。
図7に示されるように、二つの接続端子33にそれぞれ接続された二本の電力供給線34は、第二カバーキャップ10に設けられた二つの孔101を介して第二カバーキャップ10の外側(x軸方向正側)に取り出される。二つの孔101を介して外側に取り出された二本の電力供給線34は、張力留部材11の二つの凹部111に嵌められる。二つの凹部111に二本の電力供給線34がそれぞれ嵌められた状態で、ねじ12によって、張力留部材11が第二カバーキャップ10に固定される。これにより、各電力供給線34は、凹部111と第二カバーキャップ10の外側の面(x軸方向正側の面)とで締め付けられる。このため、電力供給線34の第二カバーキャップ10の外側に位置する部分に張力が加わっても、電力供給線34の張力留部材11で締め付けられた部分の移動が抑制される。したがって、電力供給線34と接続端子33との間に張力が加わることが抑制される。
[1−1−2.支持部材]
支持部材4は、固定部材によって被取付部に固定され、発光基板30及びカバー20を支持する長尺状の部材である。本実施の形態では、支持部材4は、固定部材に相当する二つのねじ5によって、被取付部に相当する取付部材6に固定される。支持部材4は、発光基板30及びカバー20の長さ方向への移動を許容し、かつ、発光基板30及びカバー20の長さ方向に垂直な方向への移動を規制する規制部と、固定部材が配置される固定部とを備える。本実施の形態では、図5に示されるように、規制部として支持部材4の内面に、支持部材4の長さ方向に沿って設けられた二つの溝43を備える。二つの溝43に、カバー20の二つの凸部22がそれぞれ嵌められることにより、発光基板30及びカバー20を含む発光モジュール2は、長さ方向(x軸方向)への移動が許容され、かつ、当該長さ方向に垂直な方向への移動が規制される。すなわち、発光基板30及びカバー20を含む発光モジュール2は、支持部材4によって、支持部材4の長さ方向にスライド可能に支持される。これにより、図3において破線の矢印で示されるように、支持部材4に対して、発光モジュール2を支持部材4の長さ方向(x軸方向)にスライドさせることで、支持部材4に発光モジュール2を取り付けることができる。
本実施の形態では、図3に示されるように、支持部材4は固定部に相当する二つの孔48を備える。孔48は、支持部材4をz軸方向に貫通する孔である。孔48を介してねじ5が取付部材6に固定される。二つの孔48は、支持部材4の取付部材6への固定を容易にするために、支持部材4の長さ方向の両端部に配置されてもよい。なお、支持部材4の取付部材6への固定方法については、後述する。二つの孔48は、例えば、支持部材4の長さ方向の両端からの距離が、支持部材4の長さの10%以内となるように設けられる。なお、孔48の個数は二つに限定されない。孔48の個数は、三つ以上であってもよい。
支持部材4は、図3に示されるように、二つの開口49を備える。二つの開口49は、それぞれ、取付部材6に取り付けられるねじ8と支持部材4とが干渉することを回避するための孔であり、支持部材4と取付部材6とを組み合わせた場合に、ねじ8の頭部分が開口49に挿入される。
支持部材4は、図5に示されるように、取付部材6に対して支持部材4を取り付ける(仮留めする)ための二つの溝45を備える。二つの溝45は、支持部材4の取付部材6側(z軸方向負側)の端部付近であって、支持部材4の幅方向(y軸方向)の両端部付近にそれぞれ設けられる。取付部材6の幅方向(y軸方向)の二つの端部61がそれぞれ二つの溝45に嵌められる(端部61の構成については、後で詳述する)。支持部材4を取付部材6に取り付ける際には、取付部材6の一方の端部61を、当該端部61に対応する一方の溝45に嵌めた状態で、支持部材4の他方の溝45側の部分を、取付部材6に押し付ける。すなわち、支持部材4の裏面46を取付部材6に近づける方向に支持部材4に対して力を加える。これにより、支持部材4の他方の溝45部分などが撓んで、二つの溝45の間隔が広がることにより、他方の溝45に他方の端部61を嵌めることができる。他方の溝45に他方の端部61が嵌められると、他方の溝45側の部分が撓む方向に加わる力が解除されるため、他方の溝45側の部分が元の形状に戻る。このように、取付部材6に支持部材4を取り付けることができる。なお、支持部材4は、溝45に端部61を嵌めながら、取付部材6の長さ方向(x軸方向)の端部から当該長さ方向にスライドさせることにより、取付部材6に取り付けることもできる。
以上のように、取付部材6に取り付けられた支持部材4は、取付部材6から容易に取り外すことができる状態、すなわち、仮留めされた状態にある。この状態で、支持部材4の取付部材6に対する位置が調整される。そして、支持部材4が適切な位置に配置された後で、ねじ5を支持部材4の孔48を介して取付部材6のねじ穴62に捻じ込むことによって、支持部材4は取付部材6に対して固定される。
支持部材4は、一対の側壁41及び42を備える。一対の側壁41及び42は、支持部材4の長さ方向(x軸方向)に延び、かつ、当該長さ方向に交差する方向にカバー20を挟んで対向し、カバー20の一部を覆う。本実施の形態では、一対の側壁41及び42は、カバー20及び発光基板30から構成される発光モジュール2を、y軸方向に挟んで対向する。
本実施の形態では、一対の側壁41及び42は、それぞれカバー20から出射された光を反射する。これにより、一対の側壁41及び42の形状を変えることで、照明器具1の配光特性を変えることができる。一対の側壁41及び42の各々の形状は特に限定されないが、図5に示されるように、側壁41は、側壁42と異なる形状を有してもよい。これにより、z軸に対して非対称な配光特性を有する照明器具1を実現することができる。本実施の形態では、側壁41は、側壁42より、カバー20を覆う面積が大きい。これにより、照明器具1の出射光が、側壁41側(y軸方向正側)より、側壁42側(y軸方向負側)に多く配光される。
支持部材4を構成する材料は、特に限定されない。支持部材4は、例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)など硬質の白色樹脂材料を用いて形成することができる。また、支持部材4は、アルミニウムなどの金属を用いて形成してもよい。また、支持部材4の側壁41及び42を構成する材料の透光度を選択することで、照明器具1の配光特性を調整してもよい。
[1−1−3.取付部材]
取付部材6は、支持部材4が固定部材によって取り付けられる被取付部である。本実施の形態では、取付部材6は、長尺板状の部材である。取付部材6は、図3及び図5に示されるように、幅方向の二つの端部61が、取付部材6の主面に交差する方向に折り曲げられている。これにより、二つの端部61を支持部材4の溝45に嵌めることができる。
取付部材6には、二つのねじ穴62、二つの孔63、及び、二つの切り欠き部64が設けられている。
二つのねじ穴62は、取付部材6に対して支持部材4を固定するための固定部である。二つのねじ穴62の各々には、支持部材4を介してねじ5が捻じ込まれる。なお、ねじ穴62の個数は二つに限定されない。ねじ穴62の個数は、ねじ5の本数などに応じて適宜決定されればよい。
二つの孔63は、固定部材によって、取付部材6を造営材などに固定するために用いる固定部である。本実施の形態では、二つの孔63の各々には、固定部材に相当するねじ8が挿入される。孔63に挿入されたねじ8は、造営材などに捻じ込まれる。これにより、取付部材6は造営材などに固定される。
二つの切り欠き部64は、電力供給線34を照明器具1の外部に導くために用いられる部分である。電力供給線34のうち、発光モジュール2の外部に位置する部分は、切り欠き部64を介して造営材の内部などに導かれる。なお、切り欠き部64の個数は、一つでもよい。また、本実施の形態では、切り欠き部64は、取付部材6の長さ方向(x軸方向)の両端に形成されているが、当該両端以外の位置に形成されてもよい。
取付部材6を構成する材料は、特に限定されない。取付部材6は、例えばアルミニウムなどの金属材料を用いて形成することができる。
[1−1−4.エンドキャップ]
エンドキャップ7は、支持部材4の長さ方向(x軸方向)の端部を覆い、かつ、カバー20及び発光基板30が支持部材4の長さ方向に移動することを規制する部材である。
本実施の形態では、二つのエンドキャップ7の各々が、支持部材4の長さ方向の各端部を覆う。これにより、発光モジュール2の長さ方向の端部に配置された電力供給線34などを覆うことができる。このため、電力供給線34に外部から接触されることを抑制できるため、電力供給線34が破損されることを抑制できる。また、エンドキャップ7によって、電力供給線34などを覆うことにより、照明器具1のデザイン性を向上させることができる。
二つのエンドキャップ7の各々は、発光モジュール2が支持部材4の長さ方向に移動することを抑制する機能を有する。二つのエンドキャップ7の各々は、支持部材4の端部に固定されるため、発光モジュール2の支持部材4の長さ方向への移動を抑制できる。
エンドキャップ7は、取付部材6の長さ方向(x軸方向)の端部に係り合わせることによって、固定されてもよいし、接着剤などによって固定されてもよい。
エンドキャップ7を構成する材料は、特に限定されない。支持部材4は、例えばPBTなど樹脂材料を用いて形成することができる。
[1−1−5.ねじ(固定部材)]
ねじ5は、支持部材4を被取付部に固定する固定部材である。本実施の形態では、ねじ5は、被取付部に相当する取付部材6に支持部材4を固定する。ねじ5は、支持部材4の孔48を介して取付部材6のねじ穴62に捻じ込まれる。また、ねじ5は、発光基板30の第二主面31bに対向する位置に配置される。これにより、ねじ5は、発光基板30によって覆われる。すなわち、ねじ5は、照明器具1の外部に露出されない。
ねじ8は、取付部材6を造営材などに固定するための固定部材である。本実施の形態では、ねじ8は、取付部材6の孔63を介して造営材などに捻じ込まれる木ねじである。
ねじ5及び8を構成する材料は、特に限定されない。ねじ5及び8は、例えば鉄などの金属材料を用いて形成することができる。
[1−2.照明器具の取付方法]
続いて、本実施の形態に係る照明器具1の取付方法について図面を用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係る照明器具1の取付手順を示すフローチャートである。
図9は、本実施の形態に係る照明器具1の取付手順を示す上面図である。
まず、発光基板30及びカバー20を支持部材4の規制部に配置する(図8のS1)。本実施の形態では、カバー20の内部に発光基板30が収納された発光モジュール2を支持部材4の規制部に配置する。具体的には、支持部材4の溝43に、発光モジュール2の構成要素であるカバー20の凸部22を嵌める。
続いて、取付部材6を造営材などにねじ8を用いて固定した後、取付部材6の端部61に支持部材4の溝45を嵌めることにより、取付部材6に支持部材4を取り付ける。ここで、支持部材4は、取付部材6に固定されておらず、仮留めされた状態である。
続いて、発光基板30及びカバー20を支持部材4の固定部に相当するx軸方向負側の孔48に対向する位置から退避させる(図8のS2)。本実施の形態では、図9の上面図(a)に示されるように、x軸方向負側の孔48が露出される位置まで、発光モジュール2を支持部材4に対してx軸方向正向きにスライドさせることによって、発光モジュール2を孔48に対向する位置から退避させる。x軸方向負側の孔48を露出させる場合、発光モジュール2を支持部材4に対してx軸方向正向きにスライドさせることにより、発光モジュール2のx軸方向正側の端は、支持部材4のx軸方向正側の端から長さL1だけ突出する。当該長さL1は、支持部材4の長さ方向(x軸方向)における孔48の位置に応じて決まる長さである。孔48が支持部材4の長さ方向の端(x軸方向負側の端)に近いほど、当該長さL1を短くすることができる。
続いて、図9の上面図(b)に示されるように、固定部に相当する露出された孔48に、固定部材に相当するねじ5を取り付ける(図8のS3)。本実施の形態では、ねじ5が、孔48を介して取付部材6のねじ穴62に捻じ込まれる。
続いて、上記のx軸方向負側の孔48以外の孔48についても同様にねじ5を取り付ける。
まず、発光基板30及びカバー20を、支持部材4の固定部に相当するx軸方向正側の孔48に対向する位置から退避させる。本実施の形態では、図9の上面図(c)に示されるように、x軸方向正側の孔48が露出される位置まで発光モジュール2を支持部材4に対してx軸方向負向きにスライドさせることによって、発光モジュール2をx軸方向正側の孔48に対向する位置から退避させる。x軸方向正側の孔48を露出させる場合、発光モジュール2を支持部材4に対してスライドさせることにより、発光モジュール2のx軸方向負側の端は、支持部材4のx軸方向負側の端から長さL2だけ突出する。当該長さL2は、支持部材4の長さ方向(x軸方向)における孔48の位置に応じて決まる長さである。
続いて、図9の上面図(d)に示されるように、固定部に相当する露出された孔48に、固定部材に相当するねじ5を取り付ける。本実施の形態では、孔48を介して、ねじ5が取付部材6のねじ穴62に捻じ込まれる。
続いて、発光基板30及びカバー20を支持部材4の長さ方向に移動させることによって、発光基板30及びカバー20を固定部に対向する位置に移動させる(図8のS4)。本実施の形態では、図9の上面図(e)に示されるように、発光モジュール2を支持部材4の長さ方向にスライドさせることによって、固定部に相当する二つの孔48に対向する位置に、発光モジュール2を配置する。
続いて、図9の上面図(f)に示されるように、支持部材4の長さ方向の両端の各々にエンドキャップ7を取り付ける(図8のS5)。
以上のように、照明器具1の発光モジュール2に対してz軸方向負側に配置された孔48にねじ5を取り付ける際に、上記長さL1又は長さL2だけ、発光モジュール2をスライドさせればよい。このように、孔48にねじ5を取り付ける際に、発光モジュール2を支持部材4から取り外す(すなわち、発光モジュール2の全長に亘ってスライドさせる)必要がないため、照明器具1を取り付ける際に必要な長さ方向のスペースを比較的小さくすることができる。さらに、孔48を支持部材4の長さ方向の端部に設けることによって、当該長さ方向のスペースをより小さくすることができる。
[1−3.使用態様]
続いて、本実施の形態に係る照明器具1の使用態様の一例について、図面を用いて説明する。
図10は、本実施の形態に係る照明器具1の使用態様の一例を示す外観図である。
図11は、本実施の形態に係る照明器具1の使用態様の一例を示す断面図である。図11は、図10に示されるXI−XI線における断面を示す。
図10及び図11に示される使用態様の一例において、照明器具1は、屋内の天井81と、天井81付近に設けられたキャビネット83との間に取り付けられている。図10に示されるように、照明器具1は、壁82と、キャビネット83に隣接する他のキャビネット85の側面84とに挟まれる空間に取り付けられている。また、図11に示されるように、キャビネット83は壁86に背面が接するように設置されており、キャビネット83の天板92と天井81との間に配置された支輪91に、照明器具1は取り付けられている。また、照明器具1には、キャビネット83のデッドスペースに配置された電源ボックス35から、電力供給線34を介して直流電力が供給される。電源ボックス35には、例えば、図示されない商用交流電源などから交流電力が供給される。
図10に示されるように、照明器具1と壁82及び側面84との各間隔が短い場合にでも、図9を用いて上述したような取付方法で、照明器具1を被取付部である支輪91に取り付けることができる。
また、照明器具1は、支持部材4の側壁41及び42によって、配光を調整できる。このため、例えば、図11の破線で示される部分より下方に配光方向を制限することができる。照明器具1から多くの出射光が天井81に照射される場合には、ユーザが天井81からの反射光を眩しく感じることがある。一方、図11に示される照明器具1の使用態様においては、照明器具1からの出射光が天井81に照射されることを抑制できるため、天井81からの反射光を抑制できる。
[1−4.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1は、第一主面31a及び第一主面31aに背向する第二主面31bを有し、第一主面31aに発光素子32が設けられた長尺状の発光基板30を備える。また、照明器具1は、発光素子32を覆い、透光性を有する長尺状のカバー20と、固定部材によって被取付部に固定され、発光基板30及びカバー20を支持する長尺状の支持部材4とを備える。支持部材4は、発光基板30及びカバー20の長さ方向への移動を許容し、かつ、発光基板30及びカバー20の長さ方向に垂直な方向への移動を規制する規制部と、固定部材が配置される固定部とを備え、固定部は、第二主面31bに対向する位置に設けられる。
このように、本実施の形態に係る照明器具1では、固定部に相当する孔48が、発光基板30の第二主面31bに対向する位置に配置される。このため、固定部材に相当するねじ5も、第二主面31bに対向する位置に配置される。したがって、ねじ5が、照明器具1の外部に露出されない。これにより、発光基板30の発光素子32が配置された第一主面31aにねじなどの固定部材が配置されないため、第一主面31aの全長に亘って、発光素子32を設けることができる。また、固定部材が露出されないため、ユーザ等が誤って固定部材を取り外すおそれを低減することができる。また、固定部材が外部に露出されないため、照明器具1の外観のデザイン性を確保することができる。
また、照明器具1において、固定部は、支持部材4の長さ方向の両端部に設けられる。
これにより、固定部材であるねじ5を固定部である孔48に取り付ける際に、発光基板30及びカバー20を退避させる長さを小さくすることができる。したがって、照明器具1を取り付けるために必要とされる、長さ方向におけるスペースを低減することができる。
また、照明器具1において、規制部は、支持部材4の長さ方向に沿って設けられた溝43であってもよい。
また、照明器具1において、カバー20は、発光基板30の長さ方向への移動を許容し、かつ、発光基板30の長さ方向に垂直な方向への移動を規制する基板規制部(溝21)を有してもよい。
また、照明器具1において、支持部材4は、支持部材4の長さ方向に延び、かつ、当該長さ方向に交差する方向にカバー20を挟んで対向する一対の側壁41及び42を有し、一対の側壁41及び42が、カバー20の一部を覆ってもよい。
これにより、各側壁の材料の透光度及び形状を適宜選択することによって、照明器具1の配光を調整することができる。
また、照明器具1において、一対の側壁41及び42が、カバー20から出射される光を反射してもよい。
これにより、側壁によって、照明器具1からの出射光を所望の方向に集光することができる。
また、照明器具1において、一対の側壁41及び42の一方は、一対の側壁41及び42の他方と異なる形状を有するであってもよい。
これにより、非対称な配光特性を有する照明器具1を実現することができる。
また、照明器具1において、一対の側壁41及び42の一方は、一対の側壁41及び42の他方より、カバー20を覆う面積が大きくてもよい。
また、照明器具1において、固定部材は、ねじ5であり、固定部は、支持部材4を貫通する孔48であってもよい。
また、照明器具1は、被取付部として、造営材に取り付けられる取付部材6をさらに備えてもよい。
このように、照明器具1が取付部材6を備える場合、取付部材6に支持部材4を仮留めできる構成とすることによって、支持部材4を仮留めすることができる。また、取付部材6を金属材料などの強度の高い材料で構成し、取付部材6によって支持部材4を支持することにより、支持部材4の撓みを抑制することができる。したがって、支持部材4を樹脂材料などの比較的強度の低い材料で形成することが可能となる。
また、本実施の形態に係る照明器具1の取付方法は、発光基板30及びカバー20を支持部材4の規制部に配置するステップと、発光基板30及びカバー20を固定部に対向する位置から退避させるステップとを含む。当該取付方法は、固定部に固定部材を取り付けるステップと、発光基板30及びカバー20を支持部材4の長さ方向に移動させることによって、発光基板30及びカバー20を固定部に対向する位置に移動させるステップとをさらに含む。
これにより、固定部材であるねじ5を固定部である孔48に取り付ける際に、発光基板30及びカバー20を退避させる長さを小さくすることができる。したがって、照明器具1の長さ方向において必要とされる設置スペースを低減することができる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2に係る照明器具について説明する。上記実施の形態1では、照明器具1は、取付部材6に一つの支持部材4などが取り付けられるが、本実施の形態に係る照明器具は、取付部材に複数の支持部材4などが取り付けられる。以下では、本実施の形態に係る照明器具の一例として、取付部材に二つの支持部材4などが取り付けられる例について図面を用いて説明する。
[2−1.構成]
まず、本実施の形態に係る照明器具の構成について図面を用いて説明する。
図12は、本実施の形態に係る照明器具1bの外観を示す斜視図である。
図13は、本実施の形態に係る照明器具1bの構成要素を示す分解斜視図である。
図12及び図13に示されるように、本実施の形態に係る照明器具1bは、主に、二つの照明モジュール1a、エンドキャップ7、7a及び7b、並びに、取付部材6aを備える。
照明モジュール1aは、上記実施の形態1に係る照明器具1の、支持部材4及び発光モジュール2を備えるモジュールである。本実施の形態では、二つの照明モジュール1aが、一つの取付部材6aに取り付けられる。
取付部材6aは、照明モジュール1aを取り付けるための被取付部であり、上記実施の形態1に係る取付部材6を、長さ方向(x軸方向)に二つ接続したような構成を有する。取付部材6aは、四つのねじ穴62、四つの孔63、二つの切り欠き部64及び開口64aを備える。なお、本実施の形態においても、上記実施の形態1と同様に、取付部材6aを造営材などに固定するねじ8、及び、支持部材4を取付部材6aに固定するねじ5が用いられる(図示せず)。取付部材6aは、アルミニウムなどの金属材料によって形成されることが望ましい。これにより、取付部材6aが長尺化されても、撓みなどの変形が抑制される。
エンドキャップ7a及び7bは、それぞれ、エンドキャップ7と同様に、照明モジュール1aの長さ方向の端部を覆い、かつ、照明モジュール1aに含まれる発光基板30が支持部材4の長さ方向に移動することを規制する部材である。さらに、エンドキャップ7a及び7bは、互いに接続可能な構成を有する。当該構成について、図面を用いて説明する。
図14は、本実施の形態に係るエンドキャップ7a及び7bの接続構成を示す拡大図である。
図14に示されるように、エンドキャップ7a及び7bは、それぞれ、凹部71及び凸部72を有する。凹部71は凸部72と対応する形状を有し、凹部71には、凸部72を嵌めることができる。エンドキャップ7a及び7bが以上のような構成を有することにより、エンドキャップ7a及び7bは、互いに所定の相対位置に配置されるように規制される。
[2−2.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1bは、複数の照明モジュール1aが、一つの取付部材6aに取り付けられる。
これにより、上記実施の形態1に係る照明器具1より長尺の照明器具1bを実現することができる。なお、実施の形態1に係る照明器具1のように一つの支持部材4を用いる構成でも、より長尺化することは可能である。しかしながら、長尺化することで、支持部材4等が撓み易くなるため、扱い難くなる。例えば、支持部材4のy軸方向の幅が、20mm〜30mm程度である場合、一つの支持部材4の長さは、1200mm程度以下とすることが望ましい。
また、照明器具1bは、互いに所定の相対位置に配置されるように規制する構成を有するエンドキャップ7a及び7bを備えてもよい。
また、照明器具1bにおいて、取付部材6aは、金属材料で形成されてもよい。
これにより、取付部材6aが長尺化された場合においても、取付部材6aの撓みなどの変形が抑制される。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3に係る照明器具について説明する。上記実施の形態1では、照明器具1が、取付部材6を備える構成を有するが、本実施の形態に係る照明器具は、取付部材を備えない。以下、本実施の形態に係る照明器具について、上記実施の形態1に係る照明器具1との相違点を中心に説明する。
[3−1.構成]
まず、本実施の形態に係る照明器具の構成について、図面を用いて説明する。
図15は、本実施の形態に係る照明器具1cの分解斜視図である。
図15に示されるように、本実施の形態に係る照明器具1cは、発光モジュール2、支持部材4c、エンドキャップ7、及び、ねじ8を備える。
支持部材4cの長さ方向(x軸方向)に垂直な断面形状は、上記実施の形態1に係る支持部材4の断面形状と同様である。これにより、図15において破線の矢印で示されるように、発光モジュール2を支持部材4cに取り付けることができる。一方、支持部材4cは、z軸方向に貫通する孔の構成においては、上記実施の形態1に係る支持部材4と異なる。すなわち、支持部材4cは、z軸方向に貫通する孔として、二つの孔48cだけを備える。本実施の形態に係る照明器具1cは、取付部材を備えず、支持部材4cが、直接、造営材などに取り付けられる。そのため、支持部材4cの二つの孔48cを介して、木ねじなどによって構成されるねじ8が造営材などに捻じ込まれる。これにより、支持部材4cが、造営材などに固定される。以上のように、照明器具1cは、取付部材を備えないため、上記実施の形態1に係る照明器具1より構成が簡素化される。
支持部材4cを構成する材料は、特に限定されない。ただし、本実施の形態では、取付部材を用いないため、支持部材4cによって構造的な強度を確保することが好ましい。そこで、支持部材4cは、例えば、アルミニウムなどの金属材料を用いて形成されることが好ましい。これにより、支持部材4cの構造的な強度を確保することができる。
[3−2.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1cは、取付部材を備えない。
これにより、照明器具1cの構成を簡素化することができる。
また、照明器具1cの支持部材4cは、アルミニウムなどの金属材料で構成されてもよい。
これにより、支持部材4cの構造的な強度を確保することができる。
(実施の形態4)
続いて、実施の形態4に係る照明器具について説明する。上記実施の形態1に係る照明器具1では、支持部材4における側壁41と側壁42との隙間に、ドライバを挿入することによって、ねじ5をねじ穴62に捻じ込むことが可能である。本実施の形態では、支持部材における側壁が、カバーの大部分を覆うことに起因して、ねじによる支持部材の固定ができない場合、つまり、対向する側壁間の隙間からドライバによってねじを捻じ込めない場合の構成例を示す。以下、本実施の形態に係る照明器具について、上記実施の形態1に係る照明器具1との相違点を中心に説明する。
[4−1.構成]
まず、本実施の形態に係る照明器具の構成について、図面を用いて説明する。
図16は、本実施の形態に係る照明器具1dの外観を示す斜視図である。
図17は、本実施の形態に係る照明器具1dの分解斜視図である。
図18は、本実施の形態に係る照明器具1dの断面図である。図18では、図16に示される照明器具1dのXVIII−XVIII線における断面図が示される。
図16〜18に示されるように、照明器具1dは、発光モジュール2d、支持部材4d、ねじ5d及び8d、固定板50、取付部材6d並びにエンドキャップ7dを備える。以下、上記各構成要素について説明する。
[4−1−1.発光モジュール]
発光モジュール2dは、照明器具1dの発光部である。発光モジュール2dは、上記実施の形態1に係る発光モジュール2とほぼ同様の構成を有し、発光モジュール2と細部の形状において異なる。なお、図17では、発光モジュール2dに電力を供給する電力供給線は、省略されている。
発光モジュール2dは、図17及び図18に示されるように、カバー20d、発光基板30、第一カバーキャップ9d及び第二カバーキャップ10dを備える。図17には、発光モジュール2dが張力留部材11を備えない構成例が示されるが、発光モジュール2dは、張力留部材を備えてもよい。
発光基板30は、実施の形態1に係る発光基板30と同様の構成を有する。
カバー20dは、実施の形態1に係るカバー20とほぼ同様の構成を有する。カバー20dは、基板規制部として、内側面に、カバー20dの長さ方向に沿って設けられた一対の溝21dを有し、y軸方向の両端面に凸部22dを有する。カバー20dは、細部の形状においてカバー20と異なる。
第一カバーキャップ9d及び第二カバーキャップ10dは、それぞれ実施の形態1に係る第一カバーキャップ9及び第二カバーキャップ10とほぼ同様の構成を有し、細部の形状において異なる。
[4−1−2.取付部材]
取付部材6dは、上記実施の形態1に係る取付部材6と同様に、支持部材4dが固定部材によって取り付けられる被取付部である。本実施の形態では、取付部材6dは、図18に示されるように、幅方向(y軸方向)の両端にそれぞれ凸部61dが設けられている。二つの凸部61dを支持部材4dの溝45dに嵌めることにより、支持部材4dを取付部材6dに仮留めすることができる。
図17及び図18に示されるように、取付部材6dには、孔631、632及び633、突出部661及び662、ねじ穴601及び602、並びに、溝67が設けられている。
孔631、632及び633は、固定部材によって、取付部材6を造営材などに固定するために用いる固定部である。本実施の形態では、孔631、632及び633の各々には、固定部材に相当するねじ8dが挿入される。孔631、632及び633の各々に挿入されたねじ8dは、造営材などに捻じ込まれる。これにより、取付部材6dは造営材などに固定される。孔631、632及び633の形状は、特に限定されない。本実施の形態では、孔631は、取付部材6dの幅方向(y軸方向)に延びる長円状の開口形状を有し、孔632は、ほぼ真円状の開口形状を有し、孔633は、取付部材6dの長さ方向(x軸方向)に延びる長円状の開口形状を有する。孔631及び633のような長孔が設けられていることにより、ユーザは、取付部材6dとねじ8dとの相対位置を微調整することができる。
突出部661及び662は、取付部材6dの長さ方向(x軸方向)の各端部に設けられている。突出部661及び662の形状は特に限定されないが、本実施の形態では、取付部材6dの端部と同程度の厚さの略矩形板状の形状を有する。突出部661及び662は、取付部材6dの長さ方向(x軸方向)の各端部から突出する方向に延びている。突出部661及び662には、それぞれ固定板50が取り付けられる。
ねじ穴601及び602は、それぞれ突出部661及び662に設けられている。ねじ穴601及び602は、突出部661および662に固定板50を固定するために用いられる。
溝67は、取付部材6dの長さ方向に延びる凹部である。溝67は、取付部材6dの幅方向の略中央に設けられている。溝67には、支持部材4dの凸部47が嵌められる。
[4−1−3.支持部材]
支持部材4dは、上記実施の形態1に係る支持部材4と同様に、固定部材によって被取付部に固定され、発光基板30及びカバー20dを支持する長尺状の部材である。本実施の形態では、支持部材4dは、固定部材に相当する二つの固定板50によって、被取付部に相当する取付部材6dに固定される。支持部材4dは、発光基板30及びカバー20dの長さ方向への移動を許容し、かつ、発光基板30及びカバー20dの長さ方向に垂直な方向への移動を規制する規制部と、固定部材が配置される固定部とを備える。本実施の形態では、図18に示されるように、規制部として支持部材4dの内面に、支持部材4dの長さ方向に沿って設けられた二つの溝43dを備える。二つの溝43dに、カバー20dの凸部22dがそれぞれ嵌められることにより、発光基板30及びカバー20dを含む発光モジュール2dは、長さ方向(x軸方向)への移動が許容され、かつ、当該長さ方向に垂直な方向への移動が規制される。すなわち、発光基板30及びカバー20dを含む発光モジュール2dは、支持部材4dによって、支持部材4dの長さ方向にスライド可能に支持される。これにより、図17において破線の矢印で示されるように、支持部材4dに対して、発光モジュール2dを支持部材4dの長さ方向(x軸方向)にスライドさせることで、支持部材4dに発光モジュール2dを取り付けることができる。
本実施の形態では、図18に示されるように、支持部材4dは固定部に相当する凹部48dを備える。凹部48dは、支持部材4dの長さ方向(x軸方向)における両端部に設けられている。本実施の形態では、凹部48dは、支持部材4dの長さ方向全体にわたって設けられている。凹部48dには、固定板50の一部が配置される。凹部48dは、固定板50の一部と取付部材6dとで挟まれることによって、取付部材6dに対して固定される。なお、支持部材4dの取付部材6dへの固定方法については、後述する。
支持部材4dは、図17に示されるように、三つの開口491、492及び493を備える。三つの開口491、492及び493は、それぞれ、取付部材6dに取り付けられるねじ8dと支持部材4dとが干渉することを回避するための孔である。支持部材4dと取付部材6dとを組み合わせた場合に、ねじ8dの頭部分が開口491、492及び493に挿入される。
支持部材4dは、図18に示されるように、取付部材6dに対して支持部材4dを取り付ける(仮留めする)ための二つの溝45dを備える。二つの溝45dは、支持部材4dの取付部材6d側(z軸方向負側)の端部付近であって、支持部材4dの幅方向(y軸方向)の両端部付近にそれぞれ設けられる。取付部材6dの幅方向(y軸方向)の二つの凸部61dがそれぞれ二つの溝45dに嵌められる。支持部材4dを取付部材6dに取り付ける手順は、上記実施の形態1と同様である。取付部材6dに取り付けられた支持部材4dは、取付部材6dから容易に取り外すことができる状態、すなわち、仮留めされた状態にある。この状態で、支持部材4dの取付部材6dに対する位置が調整される。そして、支持部材4dが適切な位置に配置された後で、固定板50及びねじ5dを用いて、支持部材4dは取付部材6dに対して固定される。
支持部材4dは、一対の側壁41d及び42dを備える。一対の側壁41d及び42dは、支持部材4dの長さ方向(x軸方向)に延び、かつ、当該長さ方向に交差する方向にカバー20dを挟んで対向し、カバー20dの一部を覆う。本実施の形態では、一対の側壁41d及び42dは、カバー20d及び発光基板30から構成される発光モジュール2dを、y軸方向に挟んで対向する。また、本実施の形態では、側壁41dは、カバー20dのy軸方向中央部付近まで覆う。このため、本実施の形態では、上記実施の形態1で用いたねじ5による固定が不可能となる。すなわち、本実施の形態において、上記実施の形態1と同様にねじ5を配置することを仮定すると、ねじ5の頭部分の真上(z軸方向x側)に側壁41が存在することになり、ねじ5をドライバによって捻じ込むことができない。そこで、本実施の形態では、支持部材4dを取付部材6dに固定するために、上述の凹部48dが用いられる。
[4−1−4.エンドキャップ]
エンドキャップ7dは、支持部材4dの長さ方向(x軸方向)の端部を覆い、かつ、カバー20d及び発光基板30が支持部材4dの長さ方向に移動することを規制する部材である。エンドキャップ7dは、上記実施の形態1に係るエンドキャップ7と同様の構成を有する。
[4−1−5.固定板]
固定板50は、支持部材4dを被取付部に固定する固定部材である。本実施の形態では、固定板50は、被取付部に相当する取付部材6dに支持部材4dを固定する。また、固定板50は、取付部材6dと共に凹部48dを挟む挟持部51を有し、基板31の第二主面31bに対向しない位置において、取付部材6dに固定される。固定板50を構成する材料は、特に限定されない。固定板50は、例えばアルミニウムなどの金属材料を用いて形成することができる。
続いて、固定板50の詳細な形状などについて図面を用いて説明する。
図19は、本実施の形態に係る支持部材4d及び取付部材6dの一方の端部と固定板50とを示す分解斜視図である。図19においては、支持部材4dは取付部材6dに仮留めされている。
図20は、本実施の形態に係る支持部材4d、取付部材6d及び固定板50を示す斜視図である。図20においては、支持部材4dは、固定板50及びねじ5dによって取付部材6dに固定されている。
図19に示されるように、固定板50には、挟持部51、並びに、孔52及び53が設けられている。
挟持部51は、取付部材6dと共に支持部材4dを挟む板状部分であり、固定板50のy軸方向中央部からx軸方向正側に舌状に延びる。本実施の形態では、挟持部51は、支持部材4dの凹部48dに嵌められる。これにより、挟持部51のy軸方向への移動が規制される。挟持部51の厚さは、凹部48dの深さと同程度又はそれ以下である。これにより、挟持部51が、凹部48dから発光モジュール2d側に突出することが抑制される。なお、挟持部51は、取付部材6dと共に支持部材4dを挟むことができればよく、板状の形状に限定されない。
孔52は、ねじ5dを挿入するための貫通孔である。孔52は、第二主面31bに対向しない位置であって、取付部材6dのねじ穴602に対応する位置に設けられる。固定板50は、孔52に挿入されたねじ5dがねじ穴602に捻じ込まれることによって、取付部材6dに固定される。
孔53は、発光モジュール2dに電力を供給する電力供給線を照明器具1dの外部に導くために用いられる部分である。本実施の形態では、孔53は、固定板50のy軸方向中央部に設けられる。
図19及び図20に示されるように、固定板50は、挟持部51が支持部材4dの凹部48dに嵌められた状態で、ねじ5dによって、取付部材6dに固定される。これにより、支持部材4dは、固定板50と取付部材6dとに挟まれた状態で固定される。また、挟持部51が、凹部48dに嵌められることにより、固定板50が、ねじ5dを中心として、回転することが抑制される。また、図19及び図20では示されていないが、挟持部51のz軸方向正側には、発光モジュール2dが配置されるため、挟持部51の照明器具1dの外部への露出が抑制される。
なお、以上では、取付部材6dのx軸方向負側端部に取り付けられる固定板50に説明したが、取付部材6dのx軸方向正側端部に取り付けられる固定板50も同様の構成を有する。これにより、支持部材4dは、長さ方向(x軸方向)の両端において、固定板50によって固定される。
[4−2.照明器具の取付方法]
続いて、本実施の形態に係る照明器具1dの取付方法について図面を用いて説明する。
図21は、本実施の形態に係る照明器具1dの取付手順を示す上面図である。
なお、本実施の形態に係る照明器具1dの取付手順は、上記実施の形態1に係る照明器具1と同様に、図8のフローチャートで示される。
まず、発光基板30及びカバー20dを支持部材4dの規制部に配置する(図8のS1)。本実施の形態では、カバー20dの内部に発光基板30が収納された発光モジュール2dを支持部材4dの規制部に配置する。具体的には、支持部材4dの溝43dに、発光モジュール2dの構成要素であるカバー20dの凸部22dを嵌める。
続いて、取付部材6dを造営材などにねじ8dを用いて固定した後、取付部材6dの凸部61dに支持部材4dの溝45dを嵌めることにより、取付部材6dに支持部材4dを取り付ける。ここで、支持部材4dは、取付部材6dに固定されておらず、仮留めされた状態である。
続いて、発光基板30及びカバー20dを支持部材4dの固定部に相当する凹部48dのx軸方向負側端部に対向する位置から退避させる(図8のS2)。本実施の形態では、図21の上面図(a)に示されるように、凹部48dのx軸方向負側端部が固定板50の挟持部51のx軸方向長さと同等の長さ分以上に露出される位置まで、発光モジュール2dを支持部材4dに対してx軸方向正向きにスライドさせる。これにより、発光モジュール2dを凹部48dのx軸方向負側端部に対向する位置から退避させる。凹部48dのx軸方向負側端部を露出させる場合、発光モジュール2dを支持部材4dに対してx軸方向正向きにスライドさせることにより、発光モジュール2dのx軸方向正側の端は、支持部材4dのx軸方向正側の端から長さL11だけ突出する。当該長さL11は、固定板50の挟持部51のx軸方向における長さに応じて決まる長さである。
続いて、図21の上面図(b)に示されるように、固定部に相当する凹部48dに、固定部材に相当する固定板50を取り付ける(図8のS3)。本実施の形態では、支持部材4dの凹部48dに、固定板50の挟持部51が嵌められる。
続いて、上記の凹部48dのx軸方向正側端部についても同様に固定板50を取り付ける。
まず、発光基板30及びカバー20dを、支持部材4dの固定部に相当する凹部48dのx軸方向正側端部に対向する位置から退避させる。本実施の形態では、図21の上面図(c)に示されるように、凹部48dのx軸方向正側端部が固定板50の挟持部51のx軸方向長さと同等の長さ分以上に露出される位置まで、発光モジュール2dを支持部材4dに対してx軸方向負向きにスライドさせる。これにより、発光モジュール2dを凹部48dのx軸方向正側端部に対向する位置から退避させる。凹部48dのx軸方向正側端部を露出させる場合、発光モジュール2dを支持部材4dに対してx軸方向負向きにスライドさせることにより、発光モジュール2dのx軸方向負側の端は、支持部材4dのx軸方向負側の端から長さL12だけ突出する。当該長さL12は、固定板50の挟持部51のx軸方向における長さに応じて決まる長さである。
続いて、図21の上面図(d)に示されるように、固定部に相当する露出された凹部48dに、固定部材に相当する固定板50を取り付ける。本実施の形態では、支持部材4dの凹部48dに、固定板50の挟持部51が嵌められる。
続いて、発光基板30及びカバー20dを支持部材4dの長さ方向に移動させることによって、発光基板30及びカバー20dを固定部に対向する位置に移動させる(図8のS4)。本実施の形態では、図21の上面図(e)に示されるように、発光モジュール2dを支持部材4dの長さ方向にスライドさせることによって、固定部に相当する凹部48dに対向する位置に、発光モジュール2dを配置する。
続いて、図21の上面図(f)に示されるように、二つの固定板50の各孔52にねじ5dを挿入して、それぞれ、ねじ穴601及び602に捻じ込む。これにより、固定板50は、挟持部51が支持部材4dの凹部48dに嵌められた状態で、ねじ5dによって、取付部材6dに固定される。このように、支持部材4dは、固定板50と取付部材6dとに挟まれた状態で固定される。
続いて、図21の上面図(g)に示されるように、支持部材4dの長さ方向の両端の各々にエンドキャップ7dを取り付ける(図8のS5)。
以上のように、照明器具1dの発光モジュール2dに対してz軸方向負側に配置された凹部48dに固定板50の挟持部51を嵌める際に、上記長さL11又は長さL12だけ、発光モジュール2dをスライドさせればよい。このように、凹部48dに挟持部51を嵌める際に、発光モジュール2dを支持部材4dから取り外す(すなわち、発光モジュール2dの全長に亘ってスライドさせる)必要がない。このため、照明器具1dを取り付ける際に必要な長さ方向のスペースを比較的小さくすることができる。
なお、本実施の形態では、固定板50の挟持部51を凹部48dに嵌める際、発光モジュール2dをスライドさせなくてもよい。すなわち、発光モジュール2dを凹部48dに対向する位置に配置した状態で、凹部48dに挟持部51をx軸方向にスライドさせながら挿入することも可能である。この場合においても、照明器具1dを取り付ける際に、照明器具1dの長さに加えて、照明器具1dの長さ方向の両端に、それぞれ挟持部51の長さ程度のスペースがあれば、照明器具1dを設置できる。したがって、照明器具1dを取り付ける際に必要な長さ方向のスペースを比較的小さくすることができる。
[4−3.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1dにおいては、被取付部である取付部材6dにと共に固定部に相当する凹部48dを挟む挟持部51を有し、基板31の第二主面31bに対向しない位置において、取付部材6dに固定される。
これにより、支持部材4dの側壁41d及び42dが、カバー20dの大部分を覆う場合にも、支持部材4dを取付部材6dに固定することができる。
(実施の形態5)
続いて、実施の形態5に係る照明器具1eについて説明する。本実施の形態では、上記実施の形態4に係る取付部材6d、支持部材4d及び発光モジュール2dを複数セット用いる照明器具について説明する。
[5−1.構成]
まず、本実施の形態に係る照明器具1eの構成について図面を用いて説明する。
図22は、本実施の形態に係る照明器具1eの外観を示す斜視図である。
図22に示されるように、照明器具1eは、二つの支持部材4d、二つの発光モジュール2d、二つのエンドキャップ7d及び接続部キャップ7eを備える。照明器具1eで用いられる支持部材4d、発光モジュール2d及びエンドキャップ7dは、実施の形態4に係る照明器具1dで用いられるものと同様の構成を有する。また、図22には示されないが、照明器具1eの二つの支持部材4dは、実施の形態4に係る照明器具1dと同様に、それぞれ、取付部材6dに取り付けられている。また、二つの支持部材4dは、それぞれ、エンドキャップ7dの内部において、固定板50及びねじ5dを用いて取付部材6dに固定されている。また、本実施の形態に係る照明器具1eは、接続部キャップ7eの内部において、二つの取付部材6dを接続するとともに、二つの支持部材4dがそれぞれ、二つの取付部材6dに固定されている。接続部キャップ7e及びその内部の構成について図面を用いて説明する。
図23は、本実施の形態に係る照明器具1eの接続部キャップ7eの内部の構成を示す分解斜視図である。図23では、照明器具1eの接続部キャップ7e及び固定板50eが分解され、二つの発光モジュール2dをそれぞれ接続部キャップ7eから離れる方向にスライドさせた状態が示されている。
図23に示されるように、照明器具1eは、接続部キャップ7eの内部に固定板50e及び二つのねじ5eを備える。
固定板50eは、支持部材4dを被取付部に固定する固定部材である。本実施の形態では、固定板50eは、被取付部に相当する取付部材6dに支持部材4dを固定する。さらに、固定板50eは、二つの取付部材6dを接続した状態で固定する機能も有する。
図23に示されるように、固定板50eには、二つの挟持部51e、並びに、二つの孔52e及び一つの孔53eが設けられている。
二つの挟持部51eは、取付部材6dと共に支持部材4dを挟む板状部分であり、固定板50eのy軸方向中央部からx軸方向正側及び負側にそれぞれ延びる。二つの挟持部51eは、実施の形態4に係る挟持部51と同様の構成を有する。
二つの孔52eは、ねじ5eを挿入するための貫通孔である。二つの孔52eは、取付部材6dのねじ穴601及び602に対応する位置に設けられ、二つの孔52eに挿入されたねじ5eがそれぞれ、ねじ穴601及び602に捻じ込まれる。なお、図23には、二つの孔52eのうち、ねじ穴601に対応する位置に設けられた孔52eだけが示されているが、ねじ穴602に対応する位置にも孔52eが設けられている。
孔53eは、発光モジュール2dに電力を供給する電力供給線を照明器具1eの外部に導くために用いられる部分である。本実施の形態では、孔53eは、固定板50eのy軸方向中央部に設けられる。
図23に示されるように、一方の取付部材6dの突出部661が、他方の取付部材6dに当接し、他方の取付部材6dの突出部662が一方の取付部材6dに当接する。これにより、突出部661と突出部662との間に間隙が形成される。孔53eと当該間隙とを経由して、発光モジュール2dから電力供給線が外部に導かれる。
[5−2.固定板の取付方法]
続いて、固定板50eの取付方法について、図23〜25を用いて説明する。
図24〜26は、本実施の形態に係る照明器具1eの接続部キャップ7eの内部の構成を示す分解斜視図である。図24では、二つの取付部材6dに固定板50eが取り付けられた状態が示されている。図25では、二つの発光モジュール2dが凹部48dに対向する位置に配置された状態が示されている。図26では、二つのねじ5eが孔52eに取り付けられた状態が示されている。
図27は、本実施の形態に係る照明器具1eの接続部キャップ7e近傍の拡大図である。
まず、図23に示されるように、一方の取付部材6dの突出部661を、他方の取付部材6dに当接させ、他方の取付部材6dの突出部662を一方の取付部材6dに当接させる。さらに、二つの取付部材6dに取り付けられた発光モジュール2dを接続部キャップ7eから離れる方向にスライドさせる。これにより、凹部48dを露出させる。
続いて、図24に示されるように、固定板50eの二つの挟持部51eを二つの支持部材4dの凹部48dにそれぞれ嵌める。
続いて、図25に示されるように、発光モジュール2dをスライドさせて、凹部48dに対向する位置に配置する。
続いて、図26に示されるように、二つのねじ5eを二つの孔52eにそれぞれ挿入し、ねじ穴601及び602にそれぞれ捻じ込む。以上のように、固定板50eを取付部材6dに取り付けることができる。
続いて、図27に示されるように、接続部キャップ7eを二つの支持部材4dの間に取り付ける。
このように、照明器具1eにおいて、二つの取付部材6dを接続した状態で、固定板50eによって固定することができる。また、固定板50eの挟持部51eは、取付部材6dと共に、支持部材4dを挟むことによって、支持部材4dを取付部材6dに固定することができる。
[5−3.効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1eにおいて、固定部材に相当する固定板50eは、被取付部に相当する二つの取付部材6dと共に、固定部に相当する二つの凹部48dをそれぞれ挟む二つの挟持部51eを有する。また、二つの挟持部51eは、それぞれ、第二主面31bに対向しない位置において、二つの取付部材6dに固定される。
これにより、実施の形態4に係る照明器具1dと同様に、支持部材4dの側壁41d及び42dが、カバー20dの大部分を覆う場合にも、支持部材4dを取付部材6dに固定することができる。さらに、本実施の形態では、固定板50eによって、二つの取付部材6dを接続した状態で固定することができる。
(変形例など)
以上、本発明について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態においては、発光素子32として、SMD型のLEDを用いたが、他の発光素子を用いてもよい。例えば、COB(Chip On Board)型LEDを用いてもよい。また、有機EL素子など他の固体発光素子、又は、固体発光素子以外の他の光源を用いてもよい。
また、上記実施の形態では、複数の発光素子32を用いる構成を示したが、発光素子は一つでもよい。例えば、発光素子として、一つの長尺状の素子を用いてもよい。
また、固定部材としてねじを用いる構成を示したが、固定部材は、ねじに限定されない。例えば、被取付部側から突出させたねじ切り棒、又は、その他の固定部材であってもよい。
また、上記各実施の形態において、各照明器具の内部、及び、各照明器具が取り付けられる造営材などの内部に水分などが進入することを抑制するために、パッキンなどのシール部材を用いてもよい。具体的には、上記実施の形態1に係る照明器具1の取付部材6と、取付部材6が取り付けられる造営材などとの間にパッキンを挿入してもよい。また、上記実施の形態3に係る照明器具1cの支持部材4cと造営材などとの間にパッキンを挿入してもよい。特に、ねじ8が照明器具1及び1cから造営材などに捻じ込まれる部分にパッキンを挿入することが効果的である。
また、上記各実施の形態において、カバー20は、筒状の形状を有するが、カバー20の形状は筒状でなくてもよい。カバー20の形状は、発光素子32を覆うことができる形状であればよい。例えば、カバー20の長さ方向に垂直な断面形状が略C字形状であってもよい。
また、上記各実施の形態では、発光基板30とカバー20とは、発光モジュール2として一体化されているが、発光基板30とカバー20とは、一体化されていなくてもよい。発光基板30とカバー20とは、それぞれ、別々に、支持部材4に対してスライド可能であってもよい。
また、上記実施の形態4では、カバー20dと支持部材4dとが、別部材として形成されているが、二色成型により一体に(一部品として)形成してもよい。実施の形態4に係るカバー20d及び支持部材4dでは、長手方向(図17などのx軸方向)に垂直な平面による断面の形状が、長手方向のどの位置においてもほぼ同一である。したがって、実施の形態4に係るカバー20d及び支持部材4dは、押出し成型によって一体に形成可能である。なお、カバー20d及び支持部材4dを一体に形成する場合には、固定板50の挟持部51は、カバー20d及び支持部材4dの端部から、カバー20dと支持部材4dとの間に挿入される。固定板50の挟持部51をカバー20dと支持部材4dとの間に挿入した状態で、固定板50をねじ5dによって取付部材6dに固定する。以上のように、カバー20d及び支持部材4dを取付部材6dに固定できる。このように、カバー20d及び支持部材4dを一体に形成することによって、照明器具1dの取付手順を簡略化できる。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、又は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。