以下では、本発明の実施の形態に係る照明器具について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る照明器具の構成について、図1〜図5を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る照明器具1の斜視図である。図2は、本実施の形態に係る照明器具1の分解斜視図である。図3は、本実施の形態に係る照明器具1の端部を光出射側から見たときの分解斜視図である。図4は、本実施の形態に係る照明器具1の端部を光出射方向とは反対側から見たときの分解斜視図である。図5は、図1のV−V線における本実施の形態に係る照明器具1の断面図である。
図1及び図2に示すように、照明器具1は、所定方向に長尺である。本実施の形態では、各図面において、照明器具1の長手方向をx軸方向とし、当該長手方向に直交し、かつ、互いに直交する2つの方向をy軸方向及びz軸方向とする。なお、y軸方向は、照明器具1の厚み方向であり、照明器具1の光出射方向に相当する。z軸方向は、照明器具1の短手方向である。照明器具1は、所定の設置面(xz平面)を有する造営材に取り付けられる。
なお、造営材は、例えば、壁又は柱などを構成する建築物の構造材である。本実施の形態では、造営材には、キャビネットなどの家具なども含まれる。
図1〜図4に示すように、照明器具1は、光源モジュール10と、取付板20と、取付金具30と、ネジ40と、エンドキャップ50と、取付ネジ60とを備える。以下では、照明器具1が備える各構成要素を詳細に説明する。
[光源モジュール]
光源モジュール10は、照明器具1の発光部である。光源モジュール10は、所定方向(x軸方向)に長尺である。図3に示すように、光源モジュール10は、基板11と、複数の発光素子12と、カバー部材13と、エンドカバー16とを備える。図3〜図5に示すように、カバー部材13は、基台部14と、カバー部15とを有する。光源モジュール10は、図5に示すように、さらに、一対の第1溝17a及び17bと、一対の第2溝18a及び18bとを有する。
基板11は、x軸方向に長尺な略矩形の回路基板である。基板11は、例えば、発光素子12を実装するための実装基板である。基板11は、例えば、樹脂基板、メタルベース基板、セラミック基板又はガラス基板である。樹脂基板としては、例えば、ガラス繊維とエポキシ繊維とからなるガラスエポキシ基板、又は、紙フェノール若しくは紙エポキシからなる基板などを用いることができる。
基板11は、基台部14の載置面14aに載置される。基板11は、例えば、カバー部材13の端部から載置面14aに沿ってスライド挿入されている。なお、複数の基板11が載置面14aに載置されてもよい。
基板11には、金属配線(図示せず)がパターン形成されており、複数の発光素子12を電気的に接続している。基板11には、長手方向の少なくとも一方の端部にコネクタ(図示せず)が設けられている。コネクタは、外部に配置される電源回路とリード線で接続されて、電源回路から供給される電力を受ける。コネクタが受けた電力は、基板11に設けられた金属配線を介して複数の発光素子12に供給されて、複数の発光素子12が光を発する。
複数の発光素子12は、基板11の主面に設けられている。図3に示すように、複数の発光素子12は、基板11の長手方向に沿って、基板11の短手方向の略中央にライン状に一列で実装されている。なお、複数の発光素子12のレイアウトは、これに限定されず、例えば、二列などの複数列で実装されていてもよい。
複数の発光素子12の各々は、LEDチップと蛍光体とがパッケージ化された、いわゆるSMD(Surface Mounted Device)型の発光素子である。具体的には、各発光素子12は、パッケージと、パッケージに配置されたLEDチップと、LEDチップを封止する封止部材とを備える。発光素子12は、例えば、白色光を発する白色LED素子である。
なお、図示しないが、発光素子12は、正極及び負極の2つの電極端子を有しており、これらの電極端子が、基板11に設けられた金属配線と電気的に接続されている。
カバー部材13は、複数の発光素子12を覆い、かつ、基板11を支持する部材である。本実施の形態では、カバー部材13は、x軸方向に長尺であり、基板11と略同じ長さを有する。
基台部14は、基板11が載置される載置面14aを有する部分である。具体的には、基台部14は、載置面14aと、載置面14aの反対側の面である裏面14bとを有する板状で長尺な部分である。
本実施の形態では、基台部14は、取付板20及び取付金具30を支持する。具体的には、図5に示すように、基台部14は、裏面14bから立設された一対の側壁部141a及び141bを有する。
一対の側壁部141a及び141bはそれぞれ、基台部14の裏面14bの短手方向(z軸方向)の端部から略垂直に立設されている。具体的には、一対の側壁部141a及び141bは、裏面14bから光出射方向とは反対側(y軸方向の負側)に突出するように設けられた壁部である。一対の側壁部141a及び141bは、裏面14bの長手方向(x軸方向)に沿って断面形状が略一定で延在している。
一対の側壁部141a及び141bは、取付板20及び取付金具30を支持する部分である。図5に示すように、一対の側壁部141a及び141bとの互いに対向する面に、一対の第1溝17a及び17bと、一対の第2溝18a及び18bとが設けられている。取付板20は、一対の第1溝17a及び17bに差し入れられている。取付金具30は、一対の第2溝18a及び18bの端部に挿入されている。
カバー部15は、基板11の光出射側を覆う、少なくとも一部が透光性の部分である。カバー部15は、基板11の短手方向(z軸方向)の側方から厚み方向(y軸方向)にかけて基板11(発光素子12)を覆っている。具体的には、カバー部15の断面視形状は、図5に示すように、等脚台形の上辺及び2本の脚に沿った形状である。なお、カバー部15の断面視形状は、これに限らず、円弧状又は逆U字状などでもよい。
本実施の形態では、図5に示すように、カバー部15は、透光部151と、反射部152とを有する。また、透光部151と反射部152との間には、一対の溝153a及び153bが設けられている。
透光部151は、発光素子12が発する光を透過させる透光性の部分である。本実施の形態では、透光部151は、発光素子12の光軸L上に位置している。具体的には、透光部151は、カバー部15の上面を含む上面部151aと2つの側面の一方を含む傾斜部151bと有する。なお、光軸Lは、発光素子12が発する光の強度が最も大きくなる方向であり、図5に示すように、基板11に直交している。
透光部151は、発光素子12が発する光を拡散させるために、光拡散(散乱)機能を有してもよい。例えば、透光部151の内面又は外面に、光拡散シート又は光拡散膜を設けてもよい。具体的には、シリカ又は炭酸カルシウムなどの光拡散材(微粒子)を含有する樹脂又は白色顔料を透光部151の内面又は外面に付着させることで、乳白色の光拡散膜を形成することができる。
あるいは、透光部151の内部又は外部にレンズ構造物又は凹凸構造を設けることによって、透光部151に光拡散機能を持たせてもよい。例えば、透光部151の内面又は外面にドットパターンを印刷してもよい。あるいは、透光部151そのものを、光拡散材が分散された樹脂材料を用いて成形してもよい。
透光部151が光拡散機能を有することによって、発光素子12から発せられた光を、透光部151を通過させる際に拡散(散乱)させることができる。特に、本実施の形態のように、複数の発光素子12が互いに離間して配置されている場合、光の粒状感(輝度ばらつき)が発生しやすくなるが、透光部151に光拡散機能を持たせることで、粒状感を抑制することができる。
反射部152は、発光素子12が発する光を反射する反射性の部分である。本実施の形態では、反射部152は、発光素子12の光軸L上には位置せず、発光素子12の斜め前方に位置している。具体的には、反射部152は、カバー部15の2つの側面の他方を含む部分である。反射部152は、発光素子12が発する光を透光部151の傾斜部151bに向けて反射する。これにより、傾斜部151bから出射される光の強度を高めることができる。
一対の溝153a及び153bは、互いに対向しており、カバー部材13の長手方向(x軸方向)に延在している。一対の溝153a及び153bには、長手方向の一方の端部から基板11がスライド挿入される。一対の溝153a及び153bの各々の幅(y軸方向の長さ)は、基板11の厚みに略等しい。これにより、基板11は、y軸方向への移動が規制される。
本実施の形態では、基台部14とカバー部15とは、一体成形されている。具体的には、カバー部材13は、二色成形により一部品として形成されている。例えば、透光性を有する樹脂材料を用いてカバー部15の透光部151を成形し、反射性(又は、遮光性)を有する樹脂材料を用いて透光部151以外の部分(具体的には、反射部152及び基台部14)を成形することで、カバー部材13が形成される。
透光性を有する樹脂材料としては、例えば、アクリル(PMMA)又はポリカーボネート(PC)などの透明樹脂材料を用いることができる。遮光性を有する樹脂材料としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの硬質の白色樹脂材料を用いることができる。
本実施の形態に係るカバー部材13は、カバー部15が反射部152を有することで、光源モジュール10の配光を制御している。具体的には、発光素子12が発した光の一部を反射部152が反射することで、光源モジュール10は、y軸方向の正側とz軸方向の正側とを主に照射する。これにより、照明器具1が壁と家具との隙間などの狭い空間に配置された場合に、照明が必要な方向に光を強く出射させることができる。
エンドカバー16は、カバー部材13の長手方向の端部を覆う部材である。具体的には、図3に示すように、エンドカバー16は、基台部14とカバー部15との間の空間(基板11が挿入される空間)を塞ぐ板状の部材である。エンドカバー16の正面視形状は、カバー部15の断面視形状と略同じであり、等脚台形である。エンドカバー16は、例えば、接着剤などによってカバー部材13の端部に固定される。
図3及び図4に示すように、エンドカバー16は、有底円筒部161を有する。有底円筒部161の底の中央には、2つの貫通孔162が設けられている。ここでは図示しないが、2つの貫通孔162には、リード線71(図8及び図10を参照)の端部が挿入される。リード線71の端部は、基板11の端部に物理的かつ電気的に接続される。有底円筒部161の筒内には、リード線71に取り付けられた防水パッキン(図示せず)などが挿入される。これにより、カバー部材13の内部に水分などが浸入するのを抑制することができる。
本実施の形態では、2つのエンドカバー16がカバー部材13の両端に設けられている。2つのエンドカバー16は、例えば、同一の構成を有する。あるいは、2つのエンドカバー16の一方は、有底円筒部161などのコネクタを接続するための構造を有していなくてもよい。エンドカバー16は、例えば、PBTなどの樹脂材料を用いて形成される。
一対の第1溝17a及び17bは、光源モジュール10の光出射方向(y軸方向の正側)の反対側に設けられている。具体的には、一対の第1溝17a及び17bは、一対の側壁部141a及び141bの互いに対向する面に設けられており、互いに対向している。具体的には、第1溝17aの底面171a及び開口172aと、第1溝17bの底面171b及び開口172bとが互いに対向している。
一対の第1溝17a及び17bは、光源モジュール10の長手方向(x軸方向)に延在している。一対の第1溝17a及び17bには、取付板20が差し入れられる。本実施の形態では、差し入れるとは、一対の第1溝17a及び17bの長手方向の端部に、取付板20の長手方向の端部をスライド挿入することを意味しない。差し入れるとは、第1溝17aの開口172a又は第1溝17bの開口172bから、取付板20の短手方向の端部(具体的には、フランジ部21a又は21b)を挿入することである。差し入れの詳細については、図6Aを用いて後で説明する。
本実施の形態では、取付板20の差し入れが可能になるように、取付板20の幅Wは、一対の第1溝17a及び17bの底面171a及び171b間の距離D1より短く、開口172a及び172b間の距離d1より長い。このため、図5に示すように、取付板20が一対の第1溝17a及び17bに対して平行で、かつ、一対の第1溝17a及び17b間の略中央に位置している場合には、取付板20は、一対の第1溝17a及び17bから抜け落ちない。
また、取付板20の幅Wは、第1溝17aの底面171aから第1溝17bの開口172bまでの距離((D1+d1)÷2)より短い。このため、取付板20の一方の端部を底面171a又は171bに接触させるように短手方向にずらした場合には、取付板20を容易に取り外すことができる。
また、本実施の形態では、一対の第1溝17a及び17bは、一対の第2溝18a及び18bより、一対の側壁部141a及び141bの先端側(y軸方向の負側)に設けられている。これにより、取付板20の差し入れを容易に行うことができる。
一対の第2溝18a及び18bは、光源モジュール10の光出射方向(y軸方向の正側)の反対側に設けられている。具体的には、一対の第2溝18a及び18bは、一対の側壁部141a及び141bの互いに対向する面に設けられており、互いに対向している。具体的には、第2溝18aの底面181a及び開口182aと、第2溝18bの底面181b及び開口182bとが互いに対向している。
一対の第2溝18a及び18bは、光源モジュール10の長手方向(x軸方向)に延在している。一対の第2溝18a及び18bには、長手方向の端部に取付金具30が挿入される。
本実施の形態では、一対の第2溝18a及び18bの底面181a及び181b間の距離D2は、一対の第1溝17a及び17bの底面171a及び171b間の距離D1より短い。また、一対の第2溝18a及び18bの開口182a及び182b間の距離d2は、一対の第1溝17a及び17bの開口172a及び172b間の距離d1より短い。これにより、取付板20は、一対の第2溝18a及び18bには差し入れが困難又は不可能になるので、取り付けの誤りなどを防ぐことができる。
一対の第1溝17a及び17b並びに一対の第2溝18a及び18bは、例えば、略U字溝(断面形状が略U字)であるが、これに限定されない。各溝は、略V字溝などでもよい。
[取付板]
取付板20は、光源モジュール10を造営材に取り付けるための部材である。図2に示すように、取付板20は、所定方向(x軸方向)に長尺な板材である。図5に示すように、取付板20は、一対の第1溝17a及び17bに差し入れられている。
本実施の形態では、取付板20は、取付金具30が光源モジュール10に取り付けられていない場合には、一対の第1溝17a及び17b間で短手方向及び長手方向に移動可能である。取付金具30が光源モジュール10に取り付けられることで、取付板20の移動が規制される。
取付板20は、図3及び図4に示すように、フランジ部21a及び21bと、突出部22と、ネジ穴23と、凹部24と、貫通孔25とを有する。
フランジ部21a及び21bは、取付板20の短手方向(z軸方向)の端部に設けられている。フランジ部21a及び21bは、取付板20の長手方向(x軸方向)に沿って延在している。図5に示すように、フランジ部21aは、第1溝17aに差し入れられ、フランジ部21bは、第1溝17bに差し入れられている。
フランジ部21aと第1溝17aの底面171aとの間には、所定幅((D1−W)÷2)の隙間が設けられ、フランジ部21bと第1溝17bの底面171bとの間には、所定幅((D1−W)÷2)の隙間が設けられている。したがって、取付板20は、隙間の分だけ短手方向に移動可能に一対の第1溝17a及び17b内に配置されている。取付板20の短手方向の移動が、取付金具30によって規制される。
突出部22は、取付板20の端部から延設され、平面視において光源モジュール10より外方に突出した部分である(図6B及び図6Cなどを参照)。図3及び図4に示すように、突出部22は、取付板20の長手方向の端部から、当該長手方向に沿って外側に延設されている。
本実施の形態では、突出部22は、取付板20の長手方向の両端にそれぞれ設けられている。突出部22は、平面視において一対の第1溝17a及び17bのいずれか一方の側に偏って位置している。具体的には、突出部22は、取付板20の長手方向に沿った中心線(短手方向の中心を通る線)上には位置せず、当該中心線の側方にずれた位置に設けられている。例えば、図4及び図5から分かるように、x軸方向の正側の突出部22は、第1溝17a側に偏って位置している。また、図2から分かるように、x軸方向の負側の突出部22は、第1溝17b側に偏って位置している。
ネジ穴23は、図3及び図4に示すように、突出部22に設けられている。具体的には、ネジ穴23は、取付板20の厚み方向(y軸方向)に突出部22を貫通している。なお、ネジ穴23は、突出部22を貫通せずに、底を有してもよい。ネジ穴23には、取付金具30のネジ孔33に挿入されたネジ40がねじ入れられる。これにより、突出部22がネジ40によって取付金具30に固定されるので、取付板20は、取付金具30に固定される(図6Bを参照)。
凹部24は、取付板20の長手方向に沿って形成された所定幅の浅い溝である。凹部24には、取付金具30の規制部34が挿入される。規制部34と凹部24の底とが当たることによって、取付板20の厚み方向への移動が規制される。凹部24の幅(短手方向の長さ)と規制部34の幅とが略同じであるので、取付板20の短手方向への移動が規制される。
貫通孔25は、取付板20の凹部24の底を貫通している。貫通孔25は、取付板20を造営材に取り付けるための取付ネジ60が挿入される孔である。図2に示すように、本実施の形態では、3つの貫通孔25が取付板20の長手方向に沿って並んで設けられている。なお、貫通孔25の個数(取付ネジ60の個数)は、3に限らず、1つ、2つ又は4つ以上でもよい。取付板20の長さが長い程、多くの貫通孔25を互いに離して設けることで、取付板20の造営材への取り付けを強固に行うことができる。
本実施の形態では、図2に示すように、2つの突出部22が中心線(長手方向)から互いに異なる方向に偏って位置しており、取付板20は、平面視において点対称な形状を有しているが、これに限らない。例えば、2つの突出部22は、中心線(長手方向)から互いに同じ方向に偏って位置していてもよい。すなわち、取付板20は、平面視において、短手方向における中心線を対称の軸として線対称な形状を有してもよい。
取付板20は、例えば、アルミニウムなどの金属材料から形成されるが、これに限定されない。取付板20は、例えば、樹脂材料から形成されてもよい。取付板20は、例えば、アルミニウム製の金属板などをプレス加工することにより形成される。
[取付金具]
取付金具30は、光源モジュール10を取付板20に取り付けるための部材である。図2に示すように、取付金具30は、取付板20に比べて十分に短い板状の部材である。例えば、取付金具30は、突出部32を除いた部分(具体的には、板部31)の短手方向がx軸方向となり、長手方向がz軸方向となる。
取付金具30は、一対の第2溝18a及び18bの端部に挿入されて、取付板20の移動を規制している。本実施の形態は、取付金具30は、取付板20の長手方向(x軸方向)に交差する方向への取付板20の移動を規制している。具体的には、取付金具30は、取付板20の短手方向及び厚み方向への移動を規制している。本実施の形態では、取付金具30と取付板20とは、ネジ40によって互いに固定される。
図3及び図4に示すように、取付金具30は、板部31と、突出部32と、ネジ孔33と、規制部34とを有する。
板部31は、取付金具30の本体であり、平面視形状が略矩形の平板部である。板部31は、一対の第2溝18a及び18bの長手方向の端部に挿入される。
板部31の幅w(z軸方向の長さ)は、図5に示すように、一対の第2溝18a及び18bの底面181a及び181b間の距離D2に略等しい。なお、実際には、一対の第2溝18a及び18b間への取付金具30の挿入をスムーズにするため、幅wは、僅かに距離D2より小さい。幅wと距離D2との差は、例えば2mm以下である。このため、取付金具30は、一対の第2溝18a及び18bに挿入された場合に、z軸方向への移動が実質的に規制される。
板部31の厚さ(y軸方向の長さ)は、図5に示すように、一対の第2溝18a及び18bの各々の幅(y軸方向の長さ)に略等しい。このため、取付金具30は、y軸方向への移動が規制される。
突出部32は、板部31の端部から延設され、平面視において光源モジュール10より外方に突出した部分である。突出部32は、平面視において、一対の第2溝18a及び18bのいずれか一方の側に偏って位置している。例えば、突出部32は、平面視した場合に、取付板20の突出部22に重なる。具体的には、突出部32に設けられたネジ孔33と、突出部22に設けられたネジ穴23とが平面視において一致する。
突出部32は、一対の第2溝18a及び18bに挿入されない部分であるので、取付金具30を一対の第2溝18a及び18bに挿入する際に把持する部分として利用することもできる。これにより、取付金具30の挿入を容易に行うことができる。
図3及び図4に示すように、突出部32は、段差部35を有する。取付金具30が一対の第2溝18a及び18bに挿入された場合に、段差部35が一対の第2溝18a及び18bの挿入口部(長手方向の端面)に当接する。これにより、取付金具30が奥まで挿入されることを防止することができる。
段差部35が設けられていることで、取付金具30の突出部32を取付板20の突出部22に接触させることができる。これにより、突出部32と突出部22とをネジ40によって締結した場合に、取付金具30又は取付板20が変形することを抑制することができる。
ネジ孔33は、取付金具30の厚み方向(y軸方向)に突出部32を貫通している。ネジ孔33には、ネジ40が挿入される。ネジ孔33に挿入されたネジ40が取付板20のネジ穴23にねじ入れられることで、取付金具30と取付板20とは、互いに固定される。
規制部34は、板部31の先端から下方に延設された、平面視形状が略矩形の平板部である。なお、板部31の先端とは、取付金具30の挿入方向における先端であり、図4に示す例では、x軸方向の負側の部分である。
規制部34は、図5に示すように、取付板20の凹部24に挿入される。規制部34は、上述したように、取付板20の短手方向(z軸方向)及び厚み方向(y軸方向)への移動を規制する。
本実施の形態では、図2に示すように、光源モジュール10の長手方向の両端に2つの取付金具30が設けられている。2つの取付金具30は、互いに同じ形状を有する。
取付金具30は、例えば、アルミニウムなどの金属材料から形成されるが、これに限定されない。取付金具30は、例えば、樹脂材料から形成されてもよい。取付金具30は、例えば、アルミニウム製の金属板をプレス加工することにより形成される。
[ネジ]
ネジ40は、取付板20と取付金具30とを固定する固定部材の一例である。ネジ40の軸の長さは、取付金具30の突出部32の厚さより長い。なお、ネジ40の軸の長さは、ネジ孔33及びネジ穴23に挿入された場合に、ネジ穴23から飛び出さない程度の長さである。これにより、照明器具1を造営材に取り付ける際に、ネジ40のネジ先が造営材に当たるのを防ぐことができる。
ネジ40は、例えば、鉄などの金属製のタッピンネジであるが、これに限定されない。また、取付板20と取付金具30との固定には、ネジ40の代わりに、ボルト及びナットなどの他の固定部材を用いてもよい。
[エンドキャップ]
エンドキャップ50は、光源モジュール10の長手方向(x軸方向)の端部を覆う部材である。エンドキャップ50は、図4に示すように、カバー部材13の形状に合った形状を有する。具体的には、エンドキャップ50は、長方形と等脚台形とを組み合わせた六角形を底面(x軸方向の面)とする扁平な直方体を横に寝かせた形状を有する。エンドキャップ50の下面(y軸方向の負側の面)と1つの側面(x軸方向の負側の六角形の面)とは、開放されている。
図4に示すように、エンドキャップ50は、溝51が内面に設けられている。溝51にエンドカバー16が挿入されることで、エンドキャップ50は、光源モジュール10に係止される。
本実施の形態では、図2に示すように、光源モジュール10の長手方向の両端に2つのエンドキャップ50が設けられている。2つのエンドキャップ50は、互いに同じ形状を有する。
エンドキャップ50は、例えば、PBTなどの樹脂材料を用いて形成されるが、これに限定されない。エンドキャップ50は、金属材料から形成されてもよい。
[取付ネジ]
取付ネジ60は、取付板20を造営材に固定するための固定部材の一例である。本実施の形態では、図2に示すように、3つの取付ネジ60によって取付板20が造営材に固定される。
取付ネジ60は、例えば、鉄などの金属製の木ネジ又はタッピンネジであるが、これに限定されない。また、取付板20の造営材への固定には、取付ネジ60の代わりに接着シートなどを利用してもよい。
[取付方法]
続いて、本実施の形態に係る照明器具1の造営材への取付方法について、図6A〜図6Cを用いて説明する。図6A〜図6Cはそれぞれ、本実施の形態に係る照明器具1の造営材2への取付方法を示す図である。
照明器具1の造営材2への取り付けでは、始めに、取付板20を造営材2に取付ネジ60によって固定する。その後、造営材2に固定された取付板20に光源モジュール10を固定することで、照明器具1が造営材2に取り付けられる。
まず、図6Aに示すように、光源モジュール10を取付板20に仮固定する。図6Aは、光源モジュール10を取付板20に仮固定する工程を示す側面図である。
図6Aの(a)に示すように、取付板20の短手方向(z軸方向)のフランジ部21aを、開口172aを介して第1溝17aに斜めに挿入する。具体的には、取付板20が造営材に固定されているので、光源モジュール10の姿勢を調整しながら、第1溝17aにフランジ部21aを引っ掛けるようにして差し入れる。
図5で示したように、取付板20の幅Wは、第1溝17aの底面171aから第1溝17bの開口172bまでの距離((D1+d1)÷2)より短い。このため、光源モジュール10を取付板20(造営材2)に対して斜めにすることで、フランジ部21aを第1溝17aに入れた後、図6Aの(b)に示すように、取付板20を一対の第1溝17a及び17b間に位置させることができる。
図6Aの(b)の矢印で示すように、光源モジュール10を造営材2の表面に沿って平行移動させることで、取付板20のフランジ部21bを第1溝17bに開口172bを介して差し入れることができる。これにより、図6Aの(c)に示すように、取付板20のフランジ部21a及び21bがそれぞれ、一対の第1溝17a及び17bに差し入れられた状態になって、取付板20に光源モジュール10が仮固定される。仮固定された状態では、光源モジュール10は、取付板20に対して短手方向及び長手方向に移動可能である。
次に、図6Bに示すように、取付金具30と取付板20とを固定する。図6Bは、取付金具30と取付板20とを固定する工程を示す斜視図である。
図6Bの(d)に示すように、光源モジュール10の一対の第2溝18a及び18bの長手方向の端部に取付金具30を挿入する。具体的には、平面視において、取付金具30のネジ孔33が取付板20のネジ穴23に一致する位置まで、取付金具30の板部31が、一対の第2溝18a及び18b間にスライド挿入される。
次に、図6Bの(e)に示すように、ネジ40をネジ孔33及びネジ穴23の順にねじ入れる。これにより、図6Cの(f)に示すように、取付金具30と取付板20とがネジ40によって固定される。
図5で示したように、取付金具30の幅wは、一対の第2溝18a及び18bの底面181a及び181b間の距離D2に略等しいため、取付金具30は、光源モジュール10に対する短手方向(z軸方向)への移動が規制されている。取付金具30と取付板20とが固定されることによって、光源モジュール10は、取付板20に対する短手方向への移動が規制される。また、ネジ40によって、突出部32と突出部22とが接触して固定されるので、光源モジュール10の長手方向への移動も規制される。これにより、光源モジュール10が取付板20に対して固定される。
次に、図6Cに示すように、光源モジュール10の端部にエンドキャップ50を取り付ける。図6Cは、光源モジュール10にエンドキャップ50を取り付ける工程を示す斜視図である。
図6Cの(f)に示すように、取付板20と取付金具30とがネジ40によって固定された後、図6Cの(g)に示すように、エンドキャップ50をネジ40の上方から嵌め入れる。具体的には、エンドキャップ50の溝51にエンドカバー16を挿入することで、カバー部材13とエンドカバー16とにエンドキャップ50を係止させる。
これにより、ネジ40並びに突出部32及び22がエンドキャップ50によって覆われる。したがって、照明器具1の外部にネジ40などが露出しないので、照明器具1のデザイン性を高めることができる。また、ネジ40を誤って取り外すことなどを抑制することができる。
なお、図6B及び図6Cでは、照明器具1の一方の端部について説明したが、他方の端部についても同様にして、取付金具30及びエンドキャップ50を取り付けることができる。あるいは、他方の端部については、取付金具30と取付板20とを予め固定しておいてもよい。この場合、光源モジュール10を取付板20に対して長手方向に少しずらした位置で仮固定した後、取付板20に固定された取付金具30にスライド挿入させればよい。
[使用態様]
続いて、本実施の形態に係る照明器具1の使用態様の一例について、図7及び図8を用いて説明する。
図7及び図8はそれぞれ、本実施の形態に係る照明器具1の使用態様の一例を示す斜視図及び断面図である。図8は、図7のVIII−VIII線における断面を示している。
図7及び図8に示す使用態様では、照明器具1は、屋内の天井91と、壁92と、キャビネット93及び94との間に配置されている。図8に示すように、照明器具1は、天井91とキャビネット93の天板96との間に設けられた支輪95に取り付けられている。つまり、本使用態様では、支輪95は、照明器具1(取付板20)が取り付けられる造営材2の一例である。
照明器具1に電力を供給するための電源回路を収納する電源ボックス70は、例えば、図8に示すように、キャビネット93内のデッドスペースに配置されている。照明器具1と電源ボックス70とは、リード線71を介して接続されている。電源ボックス70に含まれる電源回路には、図示しない商用交流電源などから交流電力が供給される。
電源ボックス70の配置などは、図示した例に限定されない。例えば、電源ボックス70は、支輪95と壁97との間のデッドスペースに配置されてもよい。あるいは、電源ボックス70は、照明器具1の近傍(支輪95より前方)に配置されてもよい。
図7に示すように、本実施の形態では、照明器具1が長尺であるために、壁92とキャビネット94との間に十分なスペースが設けられていない。具体的には、支輪95に取り付けた取付板20に対して、長手方向の端部から光源モジュール10をスライド挿入するだけのスペースは設けられていない。このスライド挿入を実現するためには、少なくとも取付板20と光源モジュール10との長さの合計(すなわち、照明器具1の略2倍の長さ)が必要となる。
これに対して、本実施の形態では、図6Aに示したように、光源モジュール10の一対の第1溝17a及び17bに、取付板20を差し入れることができる。したがって、照明器具1の長手方向のスペースが十分に確保されていない場合でも、照明器具1を造営材に取り付けることができる。
照明器具1は、反射部152によって配光を調整することができる。例えば、図8の破線で示す部分より下方に配光方向を制限することができる。例えば、照明器具1から出射される光の多くが天井91を照射した場合、ユーザが天井91からの光を眩しく感じることがある。図8に示す使用態様によれば、天井91に照射される光の量を少なくすることができるので、天井91からの反射光を減らすことができる。
[リード線の引き出し]
ここで、照明器具1に電源を供給するためのリード線71の引き出し方法について説明する。本実施の形態に係る照明器具1では、リード線71は、エンドカバー16の貫通孔162を介してカバー部材13内に挿入されて、基板11に電気的かつ物理的に接続される。
エンドカバー16に接続されたリード線71は、エンドキャップ50によって覆われる。エンドキャップ50は、下面(y軸方向の負側の面)が開放されているので、リード線71は、当該下面から引き出される。エンドキャップ50の下面から引き出されたリード線71は、図8に示す支輪95に設けられた貫通孔(図示せず)に挿通されて電源ボックス70に接続される。
このように、エンドキャップ50の下面からリード線71を引き出す場合には、支輪95などの造営材に貫通孔を設けるなどの加工を行わなければならない。しかしながら、造営材に加工ができない場合、又は、造営材に加工を行う必要がない場合が考えられる。造営材に加工を行う必要がない場合とは、電源ボックス70が造営材に対して照明器具1と同じ側に配置されている場合などである。
本実施の形態では、図9に示すように、エンドキャップ50を加工することで、リード線71を引き出すためのスリット53を形成する。図9は、本実施の形態に係るエンドキャップ50の(a)加工前と(b)加工後とを示す斜視図である。図9は、エンドキャップ50を下面側から見た図である。
エンドキャップ50には、薄肉部52が設けられている。薄肉部52は、エンドキャップ50の肉厚が薄くなった部分である。エンドキャップ50の内面に溝(例えば、V字溝)が形成されることで、薄肉部52が形成される。薄肉部52は、スリット53の外形に沿った形状で設けられている。本実施の形態では、図9の(a)に示すように、略U字状の2つの薄肉部52が設けられている。
例えば、照明器具1の施工者は、ペンチなどの切断が可能な工具を利用して、薄肉部52を切断する。図9の(a)には、破線の円で切断部分を示している。薄肉部52が設けられていることで、容易に切断が可能になる。薄肉部52の形状に沿ってエンドキャップ50の一部を切り離す。これにより、図9の(b)に示すように、スリット53が形成される。
図10は、本実施の形態に係る加工後のエンドキャップ50の使用態様の一例を示す斜視図である。図10に示すように、スリット53からリード線71を照明器具1の外側に引き出すことができる。これにより、造営材2に貫通孔を設けるなどの加工を行わなくても、リード線71を照明器具1から引き出すことが可能になり、電源ボックス70と接続することができる。
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明器具1は、光源モジュール10と、光源モジュール10を造営材2に取り付けるための取付板20と、光源モジュール10を取付板20に取り付けるための取付金具30とを備え、光源モジュール10は、光出射方向の反対側に設けられた、互いに対向する一対の第1溝17a及び17b並びに互いに対向する一対の第2溝18a及び18bを有し、取付板20は、一対の第1溝17a及び17bに差し入れられており、取付金具30は、一対の第2溝18a及び18bの端部に挿入されて、取付板20の移動を規制している。
これにより、一対の第1溝17a及び17bに差し入れられた取付板20の移動が取付金具30によって規制されるので、取付板20に対して光源モジュール10を固定することができる。また、取付板20を一対の第1溝17a及び17bに差し入れることができるので、取付板20を一対の第1溝17a及び17bの延在方向(x軸方向)に沿ってスライド挿入しなくてもよい。このため、例えば、図7及び図8で示したような狭い空間であっても、当該空間の幅が照明器具1の長さと略同じであれば、光源モジュール10を取付板20に固定することができる。このようにして、照明器具1を造営材2に簡単に固定することができる。
また、例えば、光源モジュール10は、発光素子12が設けられた基板11と、基板11が載置される載置面14aを有する基台部14、及び、基板11の光出射側を覆う、少なくとも一部が透光性のカバー部15を有するカバー部材13とを備え、基台部14は、載置面14aの反対側の面から立設された一対の側壁部141a及び141bを有し、一対の第1溝17a及び17b並びに一対の第2溝18a及び18bは、一対の側壁部141a及び141bの互いに対向する面に設けられている。
これにより、一対の第1溝17a及び17bと一対の第2溝18a及び18bとが光出射方向の反対側に位置するので、照明器具1を造営材2に取り付けるための構成(具体的には、取付板20など)が照明器具1の配光特性に影響を与えないようにすることができる。
また、例えば、一対の第1溝17a及び17bは、一対の第2溝18a及び18bより、一対の側壁部141a及び141bの先端側に設けられている。
これにより、取付板20の差し入れを容易に行うことができる。
また、例えば、一対の第2溝18a及び18bの底面181a及び181b間の距離D2は、一対の第1溝17a及び17bの底面171a及び171b間の距離D1より短く、取付金具30の幅wは、一対の第2溝18a及び18bの底面181a及び181b間の距離D2に等しく、取付板20の幅Wは、一対の第1溝17a及び17bの底面171a及び171b間の距離D1より短い。
これにより、取付板20の幅Wが底面171a及び171b間の距離D1より短いので、取付板20の差し入れを容易に行うことができる。
また、例えば、取付板20の幅Wは、さらに、一対の第1溝17a及び17bの開口172a及び172b間の距離d1より長い。
これにより、取付板20の幅Wが開口172a及び172b間の距離d1より長いので、差し入れられた取付板20が脱離しにくくすることができる。
また、例えば、基台部14とカバー部15とは、一体成形されている。
これにより、カバー部材13を一体成形することができるので、照明器具1の製造方法における工程数を削減することができる。これにより、製造コストを削減することができる。また、一体成形によって基台部14とカバー部15との成形の精度を高めることができる。よって、品質の高い照明器具1を製造することができる。
また、例えば、カバー部15は、発光素子12が発する光を透過させる透光部151と、発光素子12が発する光を反射させる反射部152とを有する。
これにより、反射部152によって光を反射させて、照明器具1から出射される光を制御することができる。つまり、照明器具1の配光を実現することができる。
また、例えば、透光部151は、発光素子12の光軸L上に位置している。
これにより、発光素子12の光軸L上には透光部151が位置するので、照明器具1から強い光を取り出すことができる。
また、例えば、取付板20と取付金具30とは、ネジ40などの固定部材によって互いに固定される。
これにより、取付板20と取付金具30とが固定されるので、光源モジュール10に対する取付板20の移動をより強く規制することができる。したがって、照明器具1の造営材2への取り付けを強固にすることができる。
また、例えば、取付板20は、端部から延設され、平面視において光源モジュール10より外方に突出した突出部22を有し、突出部22は、ネジ40によって取付金具30に固定される。
これにより、突出部22が平面視において光源モジュール10から外方に突出しているので、光源モジュール10を取付板20に取り付けた状態で、取付板20と取付金具30とを固定することができる。
また、例えば、突出部22は、平面視において一対の第1溝17a及び17bのいずれか一方の側に偏って位置している。
これにより、複数の照明器具1を連結する際に、隣り合う2つの照明器具1間の隙間を短くすることができる。詳細については、変形例2として後で説明する。
また、例えば、光源モジュール10及び取付板20は、所定方向に長尺であり、一対の第1溝17a及び17bは、当該所定方向に延在しており、取付金具30は、所定方向に交差する方向への取付板20の移動を規制している。
これにより、例えば、壁と家具との隙間に配置されるライン照明などの間接照明に照明器具1を利用することができる。
(変形例1)
続いて、上記の実施の形態の変形例1について、図11を用いて説明する。図11は、本変形例に係る照明器具201の断面図である。図11は、図5に示す断面図と同様に、図1のV−V線に相当する断面図である。
本変形例に係る照明器具201は、実施の形態に係る照明器具1と比較して、カバー部材13の代わりに、カバー部材213を備える点が相違する。具体的には、カバー部材213のカバー部215が有する透光部251と反射部252との配置及び大きさが、実施の形態に係る照明器具1の透光部151と反射部152との配置及び大きさとは相違する。以下では、実施の形態との相違点を中心に説明し、同じ点については説明を省略又は簡略化する。
本変形例では、図11に示すように、カバー部215は、透光部251と、反射部252とを有する。
透光部251は、発光素子12が発する光を透過させる透光性の部分である。透光部251は、発光素子12の光軸L上には位置せず、発光素子12の斜め前方に位置している。具体的には、発光素子12は、カバー部215の2つの側面の一方を含む部分である。
反射部252は、発光素子12が発する光を反射する反射性の部分である。反射部252は、発光素子12の光軸L上に位置している。具体的には、反射部252は、カバー部215の上面を含む上面部252aと2つの側面の他方を含む傾斜部252bとを有する。反射部252によって反射された光は、透光部251から照明器具1の外側に出射される。
なお、透光部251及び反射部252はそれぞれ、配置及び大きさが相違する点を除いては、材料及び形成方法などは、実施の形態1に係る透光部151及び反射部152と同じである。
以上のように、本変形例に係る照明器具201では、例えば、反射部252は、発光素子12の光軸L上に位置している。
これにより、発光素子12からの光の強度が最も強い光軸L上の光が、照明器具1から直接取り出されない。したがって、ユーザが眩しく感じることを抑制することができる。すなわち、照明器具201は、いわゆるグレアレス配光を実現することができる。
なお、反射部252は、光の反射性ではなく、吸収性を有してもよい。例えば、発光素子12から発せられた光のうち、反射部252の上面部252aに到達した光は、載置面14aに向かって反射されるため、効率良く透光部251から外部に取り出されない。このため、例えば、上面部252aは、反射性ではなく、吸収性を有してもよい。つまり、本変形例に係るカバー部215は、透光部251と、遮光性の非透光部(遮光部)とを有してもよい。
(変形例2)
続いて、上記の実施の形態の変形例2について説明する。本変形例では、実施の形態で説明した照明器具1を複数準備し、長手方向に連結する方法について説明する。
図12は、本変形例に係る照明器具1を複数連結する場合の2つの取付板20A及び20Bの配置を示す平面図である。具体的には、図12は、2つの照明器具1の連結部分を示している。なお、図12において、取付板20A及び20Bは、上記の実施の形態で示した取付板20と同じである。
図12に示すように、連結部分では、取付板20Aの突出部22Aの先端が取付板20Bに接触し、取付板20Bの突出部22Bの先端が取付板20Aに接触するように配置される。つまり、突出部22Aと突出部22Bとが短手方向(z軸方向)に並ぶように配置されている。具体的には、突出部22Aに設けられたネジ穴23Aは、突出部22Bに設けられたネジ穴23Bよりもx軸方向の正側に位置している。
上記の実施の形態でも説明したように、突出部22A及び突出部22Bがそれぞれ、取付板20A及び取付板20Bの長手方向に沿った中心線CLから偏った位置に位置している。このため、取付板20Aと取付板20Bとを長手方向に沿って並べて配置した場合に、突出部22Aと突出部22Bとが接触せずに、取付板20A及び取付板20Bの各々の中心線CLを一致させることができる。
図13は、本変形例に係る照明器具1の連結に利用する取付金具330の平面図である。
取付金具330は、実施の形態に係る取付金具30の代わりに用いられる。本変形例では、1つの取付金具330が、2つの照明器具1の連結部分における2つの取付金具30の代わりに用いられる。
図13に示すように、取付金具330は、第1板部331Aと、第1連結部332Aと、第1ネジ孔333Aと、第2板部331Bと、第2連結部332Bと、第2ネジ孔333Bとを有する。なお、図示しないが、取付金具330は、規制部34と同じ構成を有する。
第1板部331A及び第2板部331Bはそれぞれ、実施の形態に係る取付金具30の板部31と同じである。
第1連結部332A及び第2連結部332Bはそれぞれ、実施の形態に係る取付金具30の突出部32と略同じである。第1連結部332A及び第2連結部332Bはそれぞれ、第1板部331Aと第2板部331Bとを連結している。
第1連結部332A及び第2連結部332Bはそれぞれ、第1板部331Aと第2板部331Bとの接続部分に段差部が設けられており、第1板部331A及び第2板部331Bよりも取付板20A及び20B側(y軸方向の負側)に位置している。これにより、第1連結部332Aは、取付板20Aの突出部22Aと接触し、第2連結部332Bは、取付板20Bの突出部22Bと接触するように、取付金具330を配置することができる。
第1ネジ孔333A及び第2ネジ孔333Bはそれぞれ、実施の形態に係る取付金具30のネジ孔33と同じである。平面視において、第1ネジ孔333Aがネジ穴23Aに一致し、第2ネジ孔333Bがネジ穴23Bに一致するように、取付金具330は配置される。
取付金具330は、実施の形態に係る取付金具30と同様に、例えば、アルミニウムなどの金属材料から形成されるが、これに限定されない。
以下では、本変形例に係る照明器具1の具体的な連結方法について、図14A〜図14Cを用いて説明する。図14A〜図14Cは、本変形例に係る照明器具1の連結方法を示す平面図である。
具体的には、図14Aは、一の光源モジュール10Aに取付金具330を挿入する工程を示す平面図である。図14Bは、他の光源モジュール10Bに取付金具330を挿入する工程を示す平面図である。図14Cは、光源モジュール10A及び10Bにエンドキャップ350を取り付ける工程を示す図である。なお、光源モジュール10A及び10Bは、実施の形態に係る光源モジュール10と同じである。
まず、図14Aの(a)に示すように、取付板20Aに光源モジュール10Aを取り付ける。具体的な取付方法は、図6Aで説明した通りである。
次に、図14Aの(b)に示すように、取付金具330を光源モジュール10Aの一対の第2溝18aA及び18bAに挿入する。具体的には、第1ネジ孔333Aと第2ネジ孔333Bとがネジ穴23Aとネジ穴23Bとに平面視において一致する位置まで、取付金具330の第1板部331Aを一対の第2溝18aA及び18bAの長手方向の端部からスライド挿入する。
次に、図14Bの(c)に示すように、取付板20Bに光源モジュール10Bを取り付ける。具体的な取り付け方法は、図6Aで説明した通りである。なお、このとき、取付金具330が取付板20Bの端部に位置しているので、光源モジュール10Bを取付金具330から離れた位置で取付板20Bに取り付ける。
次に、図14Bの(d)に示すように、取付板20Bに取り付けられた光源モジュール10Bをスライドさせることで、取付金具330を一対の第2溝18aB及び18bBに挿入する。これにより、光源モジュール10Aと光源モジュール10Bとの間の隙間を小さくすることができる。隙間の長さ(長手方向の長さ)は、第1連結部332A及び第2連結部332Bの長さに相当する。
次に、図14Cの(e)に示すように、ネジ40Aを第1ネジ孔333A及び第1ネジ穴23Aにねじ入れ、かつ、ネジ40Bを第2ネジ孔333B及び第2ネジ穴23Bにねじ入れる。これにより、取付金具330と取付板20A及び20Bとが固定される。なお、ネジ40A及び40Bによる固定は、取付金具330を光源モジュール10Aの一対の第2溝18aA及び18bAに挿入した後(図14Aの(b)に示す工程の後)であればよい。例えば、ネジ40A及び40Bによる固定は、光源モジュール10Bの取り付け前(図14Bの(c)に示す工程の前)でもよい。
さらに、光源モジュール10A及び10Bの連結部分にエンドキャップ350を取り付ける。エンドキャップ350は、実施の形態に係るエンドキャップ50と略同じであるが、六角形の面(x軸方向における面)が両方共、開放されている点が異なる。また、エンドカバー16を挿入するための溝51が開放された面の開口部分の両方に設けられている。
これにより、図14Cの(f)に示すように、エンドキャップ350は、光源モジュール10A及び10Bの連結部分を覆うことができる。単純に2つの照明器具1を連結する場合に比べて、エンドキャップ350が1つで済むため、照明器具1の連続性を高めることができる。すなわち、連結部に生じる暗部(発光素子12が設けられていない部分)を少なくすることができる。
(その他)
以上、本発明に係る照明器具について、実施の形態及びその変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態などに限定されるものではない。
例えば、上記の実施の形態では、照明器具1が、取付金具30と、ネジ40と、エンドキャップ50とを2つずつ備える例について示したが、これに限らない。例えば、照明器具1は、取付金具30と、ネジ40と、エンドキャップ50とを1つずつ備えてもよい。すなわち、照明器具1では、取付金具30、ネジ40及びエンドキャップ50が光源モジュール10の片側にのみ設けられていてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、取付板20と取付金具30とをネジ40によって固定する例について示したが、これに限らない。例えば、取付板20と取付金具30とは、爪部などによって一方が他方に係止されてもよい。あるいは、取付板20と取付金具30とは、固定されなくてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、カバー部材13が二色成形により一体に(一部品として)形成される例について示したが、これに限らない。カバー部材13は、例えば、透光部151と、透光部151以外の部分(反射部152及び基台部14)とでそれぞれ別部材として形成されてもよい。この場合、例えば、透光部151として、透明なガラス材料を用いてもよく、反射部152及び基台部14として、アルミニウムなどの金属材料を用いてもよい。
また、例えば、カバー部15は、反射部152を有さなくてもよい。例えば、カバー部15は、反射部152の代わりに、光を吸収する遮光部を有してもよい。あるいは、カバー部15は、全体が透光性を有してもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、基板11には、発光素子12としてSMD型のLEDが実装される例について示したが、これに限らない。例えば、発光素子12が実装された基板11は、LEDチップが直接実装されたCOB(Chip On Board)型の基板でもよい。また、発光素子12は、LEDに限らず、有機EL素子、又は、半導体レーザ素子などを用いてもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、照明器具1が長尺である例について示したが、これに限らない。照明器具1は、平面視形状が正方形、円形などでもよい。
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。