次に、本発明の実施形態に係る照明器具11について、図1から図10を用いて説明する。本実施形態に係る照明器具11は、例えば、壁面に設置されるブラケットライトとして使用することができる。以下の説明では、照明器具11の「前面側」は光を照射する側とし、「後面側」は前面側の反対側として説明する。また、図3における上下方向を、照明器具11の「上下方向」とし、この「上下方向」に直交する方向を、照明器具11の「幅方向」として説明する。
照明器具11は、図1から図3に示すように、主に器具本体21、セード31、LED光源部50、器具取付部材61を有している。
器具本体21は、照明器具11の本体を形成するものであり、器具主体22と収容部23とを有している。器具主体22は、図5に示すように、一対の断面形状略コ字型の板金部材を対向配置したものであり、セード31を保持するものである。器具主体22は、熱伝導性を有するアルミニウム等の金属部材を用いて形成されている。器具主体22は、一対の基板部24と、一対の基板部24の対向方向(照明器具11の幅方向)外側端部から基板部24に対して直角に延出される一対の側板部25と、一対の側板部25の後端縁のそれぞれから側板部25の対向方向(照明器具11の幅方向)内側前斜め方向に延出される一対の第1取付部26とを有している。
一対の基板部24は、セード31の幅方向外縁近傍(図5に示す幅方向外縁近傍)に取付ボルト28で取り付けられる。第1取付部26は、収容部23が有する第2取付部27を取付ネジ29で取り付けるためのものであり、図示しない取付穴を有している。なお、器具主体22は、熱伝導性を有する材料であれば金属部材やアルミニウムに限定されない。また、器具主体22は、熱伝導性を有する材料で形成されていることが好ましいが、熱伝導性を有することは必須ではない。
収容部23は、後面を開口した箱状の部材である。収容部23は、LED光源部50の後端部、電源装置71、及び器具取付部材61等が収容されて、器具主体22に取り付けられるものである。収容部23の底部23a(図3参照)の前面側は、LED光源部50の出射光や第2反射部34の後面で反射された光を反射する反射性を有する面として構成されている。
収容部23は、熱伝導性を有するアルミニウム等の金属部材を用いて形成されている。収容部23は、内部にLED光源部50の後端部、電源装置71、及び器具取付部材61等を収容するための高さ及び幅が確保されている。収容部23には、収容部23の幅方向両端における収容部23の後端縁(図5では、収容部23の幅方向両端における後端縁)から収容部23の幅方向内側前斜め方向に延出される一対の第2取付部27が形成されている。
第2取付部27は、器具主体22が有する第1取付部26に取付ネジ29で取り付けるためのものであり、図示しない取付穴を有している。収容部23は、その内部にLED光源部50の後端部、電源装置71、及び器具取付部材61等を収容して配置した状態で、セード31後面に対向配置された一対の器具主体22の間に挿入し、一対の第1取付部26と一対の第2取付部27とを重ね合わせて、取付ネジ29を用いて固定される。
収容部23が、器具主体22に固定されることで、図3に示すように、器具本体21の上下方向の両端(本実施形態では、上端及び下端)にLED光源部50からの光を直接照明器具11の外部に出射可能な一対の開放部19が形成される。開放部19は、LED光源部50から出射された直接光を、例えば照明器具11を設置した壁面や天井面等に配光するための開口である。なお、収容部23は、熱伝導性を有する材料であれば金属部材やアルミニウムに限定されない。また、収容部23は、熱伝導性を有する材料で形成されていることが好ましいが、熱伝導性を有することは必須ではない。
セード31は、LED光源部50の前面を覆う略板状のものであり、平面視略正方形状に形成されている。セード31の前面側は略平坦に形成されている(図6参照)。セード31は、器具本体21内に配置されたLED光源部50の前面に対向する位置に取り付けられる。セード31の前面側は、例えば、照明器具11を壁面に設置した状態において使用者に視認可能な側であるとともに照明器具11の意匠面の一部を構成する側である。
セード31は、主に導光板32と、第1反射部33と、第2反射部34とを有している。詳細は後述するが、セード31は、LED光源部50から導光板32内に入射した直接光を導光板32内の前面と後面とで相互に反射させながらセード31の外方(本実施形態では、第1反射部33の上下方向及び上下斜め方向)に導光し、セード31前面からLED光源部50の反射光(間接光)を照射するためのものである。
導光板32は、透光性を有する透明のアクリル樹脂素材等で形成される平面視長方形状の板状部材2枚からなる。導光板32は、この2枚の板状部材の一側面を突き合わせることで、略正方形になる。導光板32は、第1反射部33で覆われる部分を除く前面が光を発光する発光面(使用者により光が視認される面)となり、後面が光を反射する反射面となる。当該発光面は、LED光源部50から出射された直接光をセード31の内側で反射させた後、反射光として出射される部分である。
導光板32は、LED光源部50から出射された光を導光板32の互いに対向した前面及び後面とで互いに反射させながら所定方向(本実施形態では、第1反射部33の上下方向及び上下斜め方向)に導くものである。導光板32には、導光板32の幅方向外縁近傍(図5に示す幅方向外縁近傍)に器具本体21(器具主体22)を取付ボルト28により固定するための取付穴35を有している。詳細は後述するが、導光板32は、LED光源部50から出射された光を導光板32内に透光する透光部20を有している。
なお、本実施形態では、上記透光性を有する板状部材2枚により導光板32を構成しているが、特に限定するものではなく、1枚からなる透光性を有する板状部材により導光板32を構成してもかまわない。また、導光板32は、略正方形としたが、他の形状であってもよい。
第1反射部33は、導光板32の前面における、LED光源部50に重なる位置に設けられている。第1反射部33は、導光板32の前面側におけるLED光源部50の対向する位置に設けられている。第1反射部33は、LED光源部50から導光板32を介して入射した入射光が導光板32の前面側に出射しないように遮光するとともに、該入射光を導光板32の後面側に反射させる部分である。
具体的には、第1反射部33は、図6に示すように、正面視長方形状の板金部材である。第1 反射部33は、前面側が使用者に視認される側となる平板状の前板部36と、前板部36の長手方向両端から後方に向かって前板部36に対して直角に延出される平板状の一対の側板部37と、この一対の側板部37の後端縁のそれぞれから第1反射部33の長手方向内側に向かって側板部37に対して直角に延出される一対の導光板保持部38とを有している。
第1反射部33は、図7に示すように、第1反射部33が有する導光板保持部38により導光板32を保持した状態で、導光板保持部38及び長板状の取付部材39を介して取付ボルト40により取り付けられる。第1反射部33の前板部36及び側板部37は、LED光源部50から出射される出射光を第1反射部33の外側に透過させない遮光性を有するとともに、前板部36の後面側(裏面側)、側板部37の裏面側及び導光板保持部38の前面(裏面)側はLED光源部50から出射された出射光を反射する反射性を有する層状部(本実施形態では、白色塗装により形成された層状部)を有している。
なお、本実施形態においては、第1反射部33として板金製の部材を用いたが特に限定するものではない。例えば、透光性を有する1枚の板状部材からなる導光板32を用いて、導光板32の前面側に第1反射部33と同様の遮光性及び反射性の各機能を有する層状物を設ける構成でもかまわない。このような層状物としては、例えば、シルク印刷等の印刷により形成される印刷層、塗膜による塗膜層、や貼り付け可能なシート状部材等が挙げられる。
第2反射部34は、導光板32の後面における第1反射部33に重なる位置以外の位置の少なくとも一部に設けられる。第2反射部34は、導光板32の後面側におけるLED光源部50の対向する位置の周囲に設けられ、LED光源部50から出射された出射光の一部が導光板32内に入射しないように遮光するとともに、第1反射部33で反射された反射光を導光板32の前面側に反射させる部分である。
具体的には、第2反射部34は、導光板32の後面側に形成される、略長方形状からなる一対の層状の部分であって、一対の第2反射部34の対向方向(照明器具11の上下方向)内側の辺34a側を除く外縁が導光板32の外縁と一致するように形成された板金製の部材である。セード31の後面側には、図7に示すように、セード31の後面側の上下方向中央部には、第2反射部34の一対の辺34aと、一対の第1反射部33の導光板保持部38の幅方向外縁部と、一対の取付部材39の対向する端部に囲まれることで、LED光源部50からの出射光が導光板32内に入射される領域となる略長方形状の透光部20が形成されている。
透光部20は、LED光源部50の対向する位置に設けられ、LED光源部50から出射される直接光を透光することが可能である。第2反射部34は、LED光源部50の対向する位置の周囲において、LED光源部50から出射される出射光を導光板32内に透過させない遮光性を有するとともに、第2反射部34の後面側はLED光源部50から出射された出射光を反射する反射性を有している。
さらに、第2反射部34の前面側は導光板32内で反射された反射光を反射する反射性を有している。さらに、一対の導光板保持部38及び一対の取付部材39のそれぞれにおいても当該第2反射部34同様の遮光性及び反射性の機能を有している。
なお、本実施形態においては、第2反射部34として板金製の部材を用いたが特に限定するものではない。例えば、第2反射部34として導光板32の後面側に第2反射部34と同様の遮光性及び反射性の機能を有する、シルク印刷により形成される層状部や貼り付け可能なシート状部材等の代替物を設ける構成としてかまわない。
第1反射部33は、セード31の前面側から見て、少なくとも一部が第2反射部34と重なり合うように構成されている。具体的には、図4において符号Dで示す、第1反射部33と第2反射部34との重なり部分は、第1反射部33の上下方向両端部が、図7に示す第2反射部34の一対の辺34aよりも導光板32の上下方向外側に配置されるように構成されている。これにより、LED光源部50から直接光が出射されても、照明器具11に対面する使用者からはセード31の前面側から光源が見えないため、間接照明としての明暗等のムラを抑えることができる。
なお、第1反射部33と第2反射部34との重なり部分Dは、特に本実施形態に限定するものではない。照明器具11と使用者との関係を考慮して、使用者による自然な使用状況において、使用者に直接光が見えることがないように適宜設定すればよい。そのような状況を想定した場合、例えば、重なり部分Dは、導光板32の厚さと同等にすることが好ましい。
導光板32の前面には、第1反射部33で覆われる部分を除く領域に図8、図9に示すような所定のパターン形状の層状の部分からなるパターン層状部41、42を形成してもよい。パターン層状部41、42は、白色(半透光性)のシルク印刷層により形成することができる。パターン層状部41、42は、反射性を有するものであり、導光板32の前面側において入射された光を対向する導光板32の後面側へと反射するものである。
パターン層状部41は、導光板32の前面側において第1反射部33(前板部36)の長手方向に平行に並ぶ横縞状に形成されたものであり、第1反射部33(前板部36)から導光板32の上下方向外側へと離間するにしたがって、縞の幅が徐々に狭くなるように構成されている。これにより、導光板32内から導光板32の前面側へと光が透過する量を制御して、導光板32の前面(発光面)において、導光板32の上下方向外側(図8に矢印で示す上下方向外側)に広範囲に広がるように光を導くことができる。
一方、パターン層状部42は、導光板32の前面側において第1反射部33(前板部36)に対して上下方向及び幅方向に沿った方向に並ぶドット状に形成されたものであり、第1反射部33(前板部36)を挟んだ中央部近傍においては大径のドットが配置され、該中央部近傍から導光板32の上下方向外側及び幅方向外側へと離間するにしたがって、ドットが徐々に小径となるように構成されている。
すなわち、パターン層状部42では、LED光源部50近傍の領域に比較的大きいドットを配置するとともに、LED光源部50から離間するにしたがってドットの大きさを小さくするようにしたものである。これにより、導光板32内から導光板32の前面側へと光が透過する量を制御して、導光板32の前面(発光面)において、第1反射部33(前板部36)を挟んだ中央部近傍においては導光板32の前面(発光面)における光の反射量を向上させるとともに、該中央部近傍から離間するにしたがって徐々に該光の反射量を小さくしていくことができるため、導光板32の上下方向外側及び幅方向外側(図9に矢印で示す上下方向外側及び幅方向外側)に広範囲に広がるように光を導くことができる。
つまり、導光板32にパターン層状部41、42を形成することで、導光板32内から導光板32の前面側へと光が透過する量をパターン層状部41、42のパターンの形状を変更することにより制御して、導光板32にパターン層状部41、42を形成しない場合と比較して、間接照明として、より明暗等のムラを抑え、かつ広範囲に広がる光を導光板32の前面(発光面)から発光させることができる。なお、パターン層状部のパターン形状は上記パターン層状部41、42に特に限定するものではなく、上記パターン層状部41、42と同様の作用効果を有するパターン形状を適宜選定するとよい。
LED光源部50は、セード31の後面に対向する位置に配置される。LED光源部50は、その先端部が収容部23の前面中央部に開口された開口部(図示せず)から前方に突出するように配置されるとともに、その後端部が収容部23の内側に固定される。LED光源部50は、光源であるLEDモジュール50aと、LEDモジュール50aの前方を覆う略半球状で透光性を有する光源カバー51と、から構成される。LEDモジュール50aは、電線(図示せず)を介して電源装置71と電気的に接続されている。
なお、本実施の形態では、光源としてLEDを用いたが、光源の種類はLEDに限定されず、例えば有機EL素子(OLED)であっても実現可能である。なお、図10に示すように、LED光源部50と透光部20との間に、断面形状が三角形であるプリズム体81を設ける構成としてもよい。プリズム体81を設けることで、LED光源部50から出射された光をプリズム体81により屈折させて、照明器具11の一対の開放部19から放射される光量を増加させることができる。
電源装置71は、LED光源部50のLEDモジュール50aに給電を行って点灯させるための装置である。電源装置71は、収容部23に収容され、取付ネジにより収容部23に固定される。電源装置71にはコネクタ(図示せず)が設けられており、照明器具11を壁面に取り付ける際、壁面側の相手コネクタ(図示せず)と接続することで、照明器具用の天井配線器具を介して外部電源と電気的に接続される。電源装置71とLEDモジュール50aは電線(図示せず)によって電気的に接続される。
器具取付部材61は、断面形状略コ字型の板金部材であり、器具本体21を図示しない取付具を用いて壁面等の被設置面に取り付けるためのものである。器具取付部材61は、図3に示すように、収容部23に収容した状態で、取付ネジ43により器具取付部材61の上下方向両端が固定される。
上記の如く構成した照明器具11のLED光源部50を点灯させた場合、セード31が第1反射部33及び第2反射部34を有することで、LED光源部50から出射された光は、図3において点線矢印で示すように、導光板32の透光部20から導光板32内に入射する。また、導光板32内に入射した光は、先ず第1反射部33の後面側で反射される。さらに、第1反射部33の後面側で反射された光は、第1反射部33に対向する第2反射部34の前面側で反射される。また、第2反射部34の前面側で反射された反射光は、第1反射部33の上下方向外側に位置する導光板32の前面(発光面)において、その反射光の一部がセード31の前面側に透過するとともに、その光の残部が反射されて再び第2反射部34の前面側へと向かう。
すなわち、セード31は、導光板32内において、導光板32の透光部20から入射された直接光を第1反射部33の後面側及び導光板32の前面(発光面)側と、第2反射部34の前面側との間において交互に反射を繰り返しながら、反射光をLED光源部50から離間する方向に導光し、導光板32の前面(発光面)から、反射光の一部を前面側へと透過(出射)させることで、導光板32の前面(発光面)を発光させることができる。加えて、上記のように、導光板32の前面にパターン層状部41、42を設けている場合、導光板32内の反射光の一部は、パターン層状部41、42の後面側により導光板32内に反射されるとともに、横縞状のパターン層状部41の間やドット状のパターン層状部42の間から導光板32の前面側に出射される。このように、LED光源部50から出射された直接光をセード31内で反射させるため、セード31前面から間接照明としてやわらかで広範囲に広がる光が使用者に視認される側に提供される。
すなわち、本実施形態の照明器具11によれば、LED光源部50が発光した場合、LED光源部50に対向する前面側は第1反射部33の遮光性により遮光される。LED光源部50からセード31の後面側に上下方向中央部に帯状に設けられた透光部20に光が入射し、第1反射部33の後面(反射面)で反射されると、続いて第2反射部34の前面(反射面)で反射され、ジグザグ状に反射を繰り返しながらセード31の延出方向(照明器具11の上下方向)外側へと光が進行する(図3に示す点線矢印参照)。
一方、LED光源部50からの出射光の一部が透光部20を介して導光板32内に入射されるとともに、LED光源部50からの出射光の一部が透光部20の周縁の第2反射部により遮光される。これにより、第1反射部33の後面(反射面)及び導光板32内の後面(反射面)に反射した光が導光板32内部に拡散して導光板32の前面が間接光で発光する。一方、照明器具11の上下方向(図2の白抜き矢印方向)においては、外側に直接光が出射される。
さらに、照明器具11は、ブラケットライトとして壁面に取り付けられた場合、上記の如く、セード31により間接照明として効率よく導光板32前面側を発光させるとともに、照明器具11が有する開放部19を介してLED光源部50から出射された光を壁面にも配光させることができる。これにより、壁面の間接照明としての効果に加えて、セード31によりLED光源部50から出射された直接光を間接光として変換してセード31の前面から出射するので、より広い発光面積でセード31の導光板32前面側を発光させて、間接照明として空間全体を明るくすることができる。
本実施形態の照明器具11の変形例としては、例えば、第1反射部33の前板部36におけるLED光源部50に対向する位置に透光性もしくは半透光性を有する所定形状の前面透光部を設け、この前面透光部を介してLED光源部50から出射される直接光をセード31の前面側に出射するように構成することもできる。このように構成した照明器具は、天井に設置した場合、前記前面透光部により直下照度を確保することができる直接照明機能と、上記の如く間接照明機能とを備えるものとなり、直接照明としての空間照明および間接照明としての天井照明の両方を同時に実現するシーリングライトとして提供することができる。
なお、本実施形態のセード31の形状は一例であり、本実施形態の形状に限定されるものではない。例えば、セード31の外形が正方形型以外の角型や丸型、その他の形状である場合には、それに応じた形状とすることができる。また、LED光源部50の形状に応じて適宜変形させることも可能である。
一般的な間接照明では遮光物(板金など)と遮光物を重ねた隙間の空間から光を出す手法が多く用いられている。このような間接照明では、光があまり広がらず部分的に強く光ってしまう。これに対し、本実施形態の照明器具11では、セード31に設けた導光板32、第1反射部33及び第2反射部34により、LED光源部50から出射された直接光を反射光(間接光)に変換してセード31の前面側に出射する構成としたものである。これにより、直接使用者からは光源が見えずに、セード31前面の広範囲に滑らかな間接光を広げることができる。
本実施形態によれば、LED光源部50からの光をセード31(導光板32内)で複数回反射させることにより、光路長を長くすることができるので、セード31前面から出る光を広範囲に広げることができる。よって、明暗等のムラの少ない、滑らかな光を照射することができる。特に、LEDなどのように指向性が強い光を発する光源を備える照明器具において効果を発揮する。
また、本実施形態によれば、電源装置71の前面側に対向する位置に第2反射部34及び取付部材39が配置されているため、電源装置71は、照明器具の前面側から目視することができない。したがって、LED光源部50と電源装置71とを上下方向もしくは幅方向に並べて配置することができ、照明器具全体の前後方向の厚みを薄くすることができる。
また、本実施形態によれば、LED光源部50がセード31の前面側から見えない(LED光源部50からの直接光がセード31前面から出ない)ため、明暗等のムラが少ない光の照射が可能である。そのため、LED光源のように直進性を有し、輝度が高くてもなめらかに見える。
なお、第1反射部33、第2反射部34及び透光部20の関係においては、その面積比率、その形状、数、位置関係は任意に設定することができる。
照明器具11は、本実施形態の如く、ブラケットライトに限らず、ペンダントライト、直付けのシーリングライトなどに適用可能である。また、本実施の形態では、図6に示すように、側板部37の長手方向両端が導光板32の端部から僅かに突出しているが、側板部37の長手方向両端と導光板32の端部とを同一平面上に配置させてもよい。その場合は、例えば、導光板32における側板部37に対向する位置に窪みを設け、その窪みに側板部37を埋設させる構成とすることで実現可能である。
また、本実施形態によれば、セード31(導光板32)の発光面の部位に応じてパターン層状部の形状を変更することでセード31(導光板32)から出射される光の発光量をコントロールすることができる。具体的には、パターン層状部41における横縞状の各縞やパターン層状部42におけるドットの大きさを適宜変更し、光の発光量をコントロールすることができる。
以上説明した本実施形態に係る照明器具11よれば、セードの前面側に、光源の直射光が出射せず光源の反射光のみを広範囲にわたって出射させることができるため、間接照明として明暗等のムラを抑え、かつ広範囲に広がる光を提供することができる。