以下に、本願に係る表示プログラム、端末装置、表示方法及び配信装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る表示プログラム、端末装置、表示方法及び配信装置が限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.表示処理〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る表示処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る表示処理の一例を示す図である。図1では、端末装置100によって、第1コンテンツ及び第2コンテンツが表示される例を示す。なお、以下では、第1コンテンツとしてウェブページを例に挙げ、第2コンテンツとして広告コンテンツを例に挙げて説明する。また、以下では、複数の広告コンテンツC101〜C10n(nは任意の数)を広告コンテンツC10と記載する場合がある。
図1に示した端末装置100は、例えば、スマートフォン等の携帯端末装置である。端末装置100は、液晶ディスプレイ等の出力部130を有する。なお、端末装置100には、タッチパネルが採用されているものとする。すなわち、端末装置100のユーザは、指F10や専用ペンで出力部130の表示面をタッチすることにより各種操作を行う。
ウェブページW10は、ニュース等の各種情報が掲載されるポータルサイト用のコンテンツである。ウェブページW10には、「ピックアップ」や「特集」といった表示の下に、箇条書きで各ニューストピックが表示される。各ニューストピックスは、他のウェブページへのリンクが張られているアンカーテキスト(anchor text)に該当する。図1に示すように、各ニューストピックスは、トピックスに関連する画像とともに表示される場合がある。
なお、図1においては、ウェブページW10の縦方向のサイズが、端末装置100の出力部130における縦方向の表示サイズよりも長いものとする。このため、端末装置100の出力部130内に位置するウェブページW10の領域のみが出力部130に表示され、出力部130外に位置するウェブページW10の領域は表示されない。この場合、ユーザは、ウェブページW10のうち出力部130に表示されていない部分を閲覧するため、例えば、指F10を出力部130上で滑らせる操作を行う。これにより、ウェブページW10はスクロールされ、出力部130に表示されていなかったウェブページW10の下部が出力部130に表示される。また、ウェブページW10は、所定のコンテンツの表示領域である広告枠R20を下端部に有する。そして、広告枠R20には、所定の第3コンテンツC20が表示される。第3コンテンツC20について、詳しくは後述する。
図1に示すように、実施形態に係る端末装置100は、ユーザによってウェブページW10を移動させるスクロール操作が行われた場合に、ウェブページW10に重ねて広告コンテンツC10を表示する処理を行う。以下に、図1に示す端末装置100の状態遷移を用いて、端末装置100の実行する表示処理について説明する。なお、以下においては、端末装置100の状態遷移を図示する場合、端末装置100の表示状態について、第1状態、第2状態、・・・、第N状態(Nは任意の数)と表記する。
図1の第1状態は、端末装置100が出力部130にウェブページW10を表示する状態を示す。なお、端末装置100は、ウェブページW10の全体を表示できないので、初期状態ではウェブページW10の先頭から表示する。
ユーザは、第1状態では表示されていないウェブページW10の下部を出力部130に表示させるために、指F10によってスクロール操作を行う。図1の第2状態は、ユーザが、指F10でウェブページW10に触れた後に、ウェブページW10を所定方向(図1の例では上方向)にはらう操作(いわゆる、フリック操作)を行った直後の状態を示す。この場合、タッチパネルが採用される一般的な端末装置100は、ウェブページW10から指F10が離れた後であっても、ウェブページW10を所定の距離だけスクロール(慣性スクロール等と呼ばれる)させる。例えば、端末装置100は、ユーザが表示面をはらった速度に応じた距離だけ自動的にスクロールさせる。
このとき、端末装置100は、スクロール操作に応じてウェブページW10を移動させるとともに、ウェブページW10上においてスクロール操作が行われた位置に、広告コンテンツC101を表示する。ウェブページW10上においてスクロール操作が行われた位置とは、フリック操作を行う際にユーザの指F10が触れた出力部130上の位置を示す。すなわち、端末装置100は、指F10による出力部130へのタッチ操作を検知し、検知した位置に広告コンテンツC101を表示する。
広告コンテンツC101は、例えば運動靴の足跡を模した静止画像であり、例えばスポーツ用品事業を展開する広告主によって提供される。そして、広告コンテンツC101は、靴裏のデザインとして特徴を有し、広告主を想起させるデザインとして広く一般に知られているものとする。すなわち、広告コンテンツC101は、広告コンテンツC101を提供した広告主を他の広告主と区別させることができる識別機能を有する。このため、一般的なユーザは、広告コンテンツC101から広告主を特定できる。また、広告コンテンツC101には、広告主によって提供されるウェブページ(以下、広告主ページと表記する)へのリンクが張られる。すなわち、ユーザによって広告コンテンツC101が選択された場合(例えば、広告コンテンツC101がクリックされた場合や、指F10によりタッチされた場合)には、端末装置100は、広告主ページにアクセスする。
図1の第2状態の後、ユーザは、さらにウェブページW10を移動させるために、繰り返しスクロール操作を行う。図1の第3状態は、ユーザによって、繰り返しスクロール操作が行われた端末装置100の状態を示す。図1の第3状態に示すように、端末装置100は、ユーザが繰り返しスクロール操作を行った各位置に、順に広告コンテンツC102、C103及びC104をそれぞれ表示する。広告コンテンツC102、C103及びC104は、広告コンテンツC101と同一のデザインを有する画像である。ただし、広告コンテンツC101〜C104は、一回ごとに左右反転して表示される。すなわち、端末装置100は、図3で示すように、ウェブページW10を下向きに移動している足跡に見立てて広告コンテンツC102〜C104を表示する。
このように、実施形態に係る端末装置100は、ユーザによるウェブページW10を移動させるスクロール操作を検知し、検知されたスクロール操作の位置に応じて、広告コンテンツC101〜C104を表示する。これにより、ユーザは、ウェブページW10をスクロールさせる度に、広告コンテンツC101〜C104を視認することになる。
一般に、スマートフォン等の端末装置100に配信されるウェブページには、バナー広告などの広告コンテンツが含まれる。しかしながら、スマートフォン等の端末装置100が有する出力部130は、テレビモニタ等に比較して小型である。そのため、端末装置100の出力部130に表示されるバナー広告等は、ユーザに広告コンテンツを認知させにくく、広告効果を向上させることが困難である。一方で、ウェブページの大部分を広告コンテンツが占めるように表示させるのでは、ユーザがウェブページに掲載される記事等のコンテンツを閲覧しにくくなるので、ユーザビリティを低下させるおそれがある。
一方、実施形態に係る端末装置100は、上述のように、ユーザからウェブページW10のスクロール操作を検知した場合に、検知した位置に広告コンテンツC10を表示する。すなわち、実施形態に係る端末装置100によれば、スクロール操作の際にユーザの注意が向きやすい指先に広告コンテンツC10を表示することができるので、ユーザに広告コンテンツC10を注目させることができる。これにより、実施形態に係る端末装置100は、バナー広告等として広告コンテンツC10を表示するよりも、広告コンテンツC10の広告効果を向上させることができる。また、実施形態に係る端末装置100は、ユーザに意外性を与えることにより、広告コンテンツC10への注目を高めることができる。一般に、スクロール操作に連動して新たなコンテンツがウェブページW10上に表示されることを、ユーザは予測していない。そして、実施形態に係る端末装置100は、ユーザが予期していないタイミングで広告コンテンツC10を表示させるので、ユーザに意外性を与えることができ、ウェブページW10及び広告コンテンツC10に関心を向けやすくする。このようにして、実施形態に係る端末装置100は、広告コンテンツC10から想起される広告主をユーザに浸透させることができるので、広告コンテンツC10の広告効果を向上させることができる。さらに、実施形態に係る端末装置100は、広告コンテンツC10をウェブページW10と重ねて表示するので、広告コンテンツC10をユーザに強く印象付けることができる。具体的には、端末装置100は、ウェブページW10と重ねて広告コンテンツC10を表示することで、ウェブページW10を閲覧しているユーザの視界に広告コンテンツC10が入る可能性を高めることができるので、広告コンテンツC10の広告効果を向上させることができる。
なお、上記では説明を省略したが、端末装置100は、上述した処理を任意の手法で実現することができる。例えば、端末装置100は、ウェブページW10の表示と、上述した表示処理とを端末装置100に実行させるアプリケーションをあらかじめダウンロードし、任意のタイミングでアプリケーションを実行することで、上述した処理を実現してもよい。また、端末装置100は、ウェブページW10や広告コンテンツC10の配信と同時に、上述した表示処理を実行させる制御情報の配信を受け付ける。そして、端末装置100は、制御情報に従って上記した演出処理を行う。以下、このような制御情報に従って、上述した表示処理を実行する端末装置100等について説明する。
〔2.広告配信システムの構成〕
以下、上記した表示処理を実現する端末装置100等について説明する。まず、図2を用いて、実施形態に係る広告配信システム1の構成について説明する。図2は、実施形態に係る広告配信システムの構成例を示す図である。図2に示すように、広告配信システム1は、端末装置100と、広告主端末10と、広告配信サーバ20と、コンテンツ配信サーバ30とを含む。端末装置100、広告主端末10、広告配信サーバ20およびコンテンツ配信サーバ30は、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図2に示す広告配信システム1には、複数台の端末装置100や、複数台の広告主端末10や、複数台の広告配信サーバ20や、複数台のコンテンツ配信サーバ30が含まれてもよい。
端末装置100は、ウェブページを閲覧するユーザによって利用される情報処理装置である。例えば、端末装置100は、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)や、デスクトップ型PC(Personal Computer)や、ノート型PC等である。例えば、端末装置100は、ユーザによる操作にしたがって、コンテンツ配信サーバ30からウェブページW10を取得し、取得したウェブページW10を表示する。また、端末装置100は、ウェブページW10に後述する広告取得命令が含まれる場合には、広告配信サーバ20から広告コンテンツC10を取得し、ユーザの操作に応じて、取得した広告コンテンツC10をウェブページW10とともに表示する。
広告主端末10は、広告主によって利用される情報処理装置である。例えば、広告主端末10は、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、タブレット端末や、携帯電話機や、PDA等である。広告主端末10は、広告主による操作にしたがって、広告コンテンツを広告配信サーバ20に入稿する。例えば、広告主端末10は、広告コンテンツとして、静止画像や、動画像や、テキストデータや、広告コンテンツに対応するコンテンツを取得するためのURL(Uniform Resource Locator)などを広告配信サーバ20に入稿する。
なお、広告主は、広告コンテンツの入稿を代理店に依頼する場合がある。この場合、広告配信サーバ20に広告コンテンツを入稿するのは代理店となる。以下では、「広告主」といった表記は、広告主だけでなく代理店を含む概念であり、「広告主端末」といった表記は、広告主端末10だけでなく代理店によって利用される代理店装置を含む概念であるものとする。
広告配信サーバ20は、本願に係る配信装置に対応するサーバ装置であって、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを配信するサーバ装置である。例えば、広告配信サーバ20は、端末装置100からアクセスを受付けると、端末装置100の場所や利用者の属性等から広告のマッチングを行い、マッチングの結果配信対象となる広告コンテンツを端末装置100に配信する。また、広告配信サーバ20は、配信対象となる広告コンテンツの表示態様を指示する制御情報を広告コンテンツとともに端末装置100に配信する。この制御情報は、例えば、JavaScript(登録商標)やCSS(Cascading Style Sheets)等のスクリプト言語により記述される。
コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100にウェブページを配信するウェブサーバ等である。例えば、コンテンツ配信サーバ30は、ポータルサイト、ニュースサイト、オークションサイト、天気予報サイト、ショッピングサイト、ファイナンス(株価)サイト、路線検索サイト、地図提供サイト、旅行サイト、飲食店紹介サイト、ウェブブログなどに関連する各種情報を含むウェブページを端末装置100に配信する。
ここで、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページW10は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)により記述されたHTMLファイルや、XML(Extensible Markup Language)により記述されたXMLファイル等により形成される。また、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページW10には、広告取得命令が含まれる。例えば、ウェブページW10を形成するHTMLファイル等には、広告配信サーバ20のURL等が広告取得命令として記述される。この場合、端末装置100は、HTMLファイル等に記述されているURLにアクセスすることで、広告配信サーバ20から広告コンテンツを取得する。
なお、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データは、実際にはウェブページを形成するHTMLファイルや画像等であるが、以下では、コンテンツ配信サーバ30から端末装置100に配信される各種データを「コンテンツ」と表記する場合がある。
〔3.広告配信サーバの構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る広告配信サーバ20の構成について説明する。図3は、実施形態に係る広告配信サーバの構成例を示す図である。図3に示すように、広告配信サーバ20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23とを有する。
通信部21は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部21は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告主端末10やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
記憶部22は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。また、記憶部22は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツに関する各種情報が格納されたデータベースである広告データベース24を記憶する。
ここで、図4は、実施形態に係る広告データベースに格納された情報の一例を示す図である。図4に示した例では、広告データベース24は、「広告主ID」、「広告コンテンツ」、「入札価格」、「CTR(Click Through Rate)」といった項目を有する。
「広告主ID」は、広告主または広告主端末10を識別するための識別情報を示す。「広告コンテンツ」は、広告主端末10から入稿された広告コンテンツを示す。図4では「広告コンテンツ」に「C10」や「C20」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、静止画像や動画像やテキストデータやURL、または、これらの格納場所を示すファイルパス名などが格納される。なお、詳しくは後述するが、広告コンテンツC10と関連してウェブページW10上に表示される広告コンテンツC11、C12及びC20が、同一の広告主によって広告コンテンツC10とともに入稿されることがある。この場合、「広告コンテンツ」には、広告主が入稿した複数の広告コンテンツが表示される。また、「広告コンテンツ」には、ウェブページ上に表示される広告コンテンツとして、各広告コンテンツをどのように表示するかを指示する表示指示が登録されてもよい。
「入札価格」は、広告主が広告コンテンツを入稿する際に指定する広告料金を示す。例えば、「入札価格」は、広告コンテンツがウェブページに1回表示された際に広告主から広告配信者(例えば、広告配信サーバ20またはコンテンツ配信サーバ30の管理者)に支払われる単価に該当する。なお、例えば、「入札価格」は、広告コンテンツがユーザに1回クリックされた際に広告主から広告配信者に支払われる単価に該当する額であってもよい。
「CTR」は、広告コンテンツがクリックされた回数を広告コンテンツの表示回数によって除算した値を示す。なお、端末装置100に配信されたことがない広告コンテンツのCTRには、予め決められている固定値や、全ての広告コンテンツにおけるCTRの平均値や、同一の広告カテゴリ(例えば、車、旅行)に属する全ての広告コンテンツにおけるCTRの平均値などが記憶される。また、「CTR」には、CTRの予測モデル等から予測される予測CTRが記憶されてもよい。このような予測CTRは、例えば、広告コンテンツの種別や、広告コンテンツが表示されるウェブページの種別等によって予測される。
すなわち、図4では、広告主ID「B10」によって識別される広告主が、入札価格「100」を指定するとともに、広告コンテンツ「C10、C11、C12、C20」を入稿した例を示している。また、図4では、広告コンテンツ「C10、C11、C12、C20」のCTRが「0.02」である例を示している。また、広告コンテンツ「C10、C11、C12、C20」には、ユーザの操作に応じて、各広告コンテンツをどのように表示するかを指示する表示指示が登録されていることを示している。
図3に戻って、説明を続ける。制御部23は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信サーバ20内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部23は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図3に示すように、制御部23は、入稿受付部25と、要求受付部26と、広告選択部27と、配信部28とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部23の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部23が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
入稿受付部25は、広告主端末10から広告コンテンツの入稿を受け付ける。具体的には、実施形態に係る入稿受付部25は、入札価格の指定とともに広告コンテンツC10、C11、C12及びC20の入稿を受け付ける。また、入稿受付部25は、広告コンテンツC10、C11、C12及びC20を受付けるとともに、端末装置100に対する操作を検知した際に、上記した表示処理を実行することで、各広告コンテンツをウェブページW10上に表示させる表示指示を受付けてもよい。かかる場合、入稿受付部25は、各広告コンテンツ及び上記表示指示を、広告主IDと、受付けた入札価格とともに広告データベース24に登録する。
なお、入稿受付部25は、広告コンテンツの入稿の際、広告コンテンツC10、C11及びC12に対して設定される各ランディングページ(landing page)等の所在を示すURLを広告主端末10から受信する。そして、入稿受付部25は、受信したランディングページ等の所在を示すURLを、広告コンテンツC10、C11及びC12とともに広告データベース24に登録するものとする。
要求受付部26は、端末装置100から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。例えば、要求受付部26は、広告コンテンツの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
広告選択部27は、要求受付部26によって広告コンテンツの取得要求が受け付けられた場合に、配信候補の広告コンテンツを広告データベース24から選択する。例えば、広告選択部27は、端末装置100の位置や利用者の属性に基づいて、広告データベース24に登録されている広告コンテンツから配信対象となる広告コンテンツのマッチングを行う。かかるマッチングにおいては、入札価格またはCTRが高い広告コンテンツや、入札価格およびCTRの双方が高い広告コンテンツが優先的に選択されてもよい。そして、広告選択部27は、配信対象として選択された広告コンテンツを配信部28に出力する。
なお、広告選択部27は、ウェブページが検索ページである場合には、検索ページに指定された検索キーワードとマッチする広告コンテンツを抽出する検索連動型広告と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。また、広告選択部27は、ユーザの属性情報(サイコグラフィック属性、デモグラフィック属性など)とマッチする広告コンテンツを抽出するターゲティング配信と呼ばれる広告配信手法を用いてもよい。
配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツとともに、端末装置100に対して制御情報を配信する。具体的には、配信部28は、広告選択部27が選択した広告コンテンツを受信すると、受信した広告コンテンツに含まれる表示指示を抽出する。そして、配信部28は、抽出した表示指示が示す表示態様で、広告コンテンツを表示させるための制御情報を生成する。
具体的には、実施形態に係る配信部28は、端末装置100に表示されているウェブページW10を移動させる操作を検知する検知処理と、移動操作が検知された位置に基づいて、広告コンテンツC10をウェブページW10に重ねて表示する表示手順とを端末装置100に実行させる制御情報を生成する。
また、配信部28は、広告コンテンツC10、C11及びC12に対して設定されるランディングページ等の各URLが広告データベース24に登録されている場合には、以下の処理を端末装置100に実行させる制御情報を生成する。例えば、配信部28は、広告コンテンツC10、C11及びC12に対応するURLへのリンクを設定し、利用者が広告コンテンツC10、C11及びC12を選択した場合は、対応するURLが示すランディングページ等を表示する処理を端末装置100に実行させる制御情報を生成する。その後、配信部28は、生成した制御情報と、広告コンテンツC10、C11及びC12に含まれる画像等のデータとを端末装置100に対して配信する。
〔4.コンテンツ配信サーバの構成〕
次に、図5を用いて、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成について説明する。図5は、実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30の構成例を示す図である。図5に示すように、コンテンツ配信サーバ30は、通信部31と、コンテンツ記憶部32と、制御部33とを有する。
通信部31は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部31は、ネットワークNと有線または無線で接続され、端末装置100や広告配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
コンテンツ記憶部32は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。そして、コンテンツ記憶部32は、コンテンツの一例であるウェブページを記憶する。例えば、コンテンツ記憶部32は、ウェブページを形成するHTMLファイルや、ウェブページに表示される静止画像や動画像を記憶する。なお、コンテンツ記憶部32に記憶されるウェブページには、ウェブページ上に表示させる広告コンテンツを取得するための広告取得命令が含まれる場合がある。
制御部33は、例えば、CPUやMPU等によって、コンテンツ配信サーバ30内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部33は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図5に示すように、制御部33は、受付部34と、配信部35とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部33の内部構成は、図5に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部33が有する各処理部の接続関係は、図5に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
受付部34は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付ける。例えば、受付部34は、ウェブページの取得要求として、HTTPリクエストを受け付ける。
配信部35は、受付部34によってウェブページの取得要求が受け付けられた場合に、ウェブページを端末装置100に配信する。具体的には、配信部35は、コンテンツ記憶部32から取得要求対象のウェブページを取得し、取得したウェブページを端末装置100に配信する。上記の通り、コンテンツ記憶部32に記憶されているウェブページは、広告取得命令を含む。すなわち、端末装置100は、取得したウェブページを表示する際に、ウェブページに含まれる広告取得命令に従い、広告配信サーバ20に対して広告コンテンツの配信要求を送信する。
〔5.端末装置の構成〕
次に、図6を用いて、実施形態に係る端末装置100の構成について説明する。図6は、実施形態に係る端末装置100の構成例を示す図である。図6に示すように、端末装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、制御部140とを有する。
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、広告配信サーバ20やコンテンツ配信サーバ30との間で情報の送受信を行う。
入力部120は、ユーザから各種操作を受け付ける入力装置である。例えば、入力部120は、キーボードやマウスや操作キー等によって実現される。出力部130は、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部130は、液晶ディスプレイ等によって実現される。なお、端末装置100にタッチパネルが採用される場合には、入力部120と出力部130とは一体化される。なお、図1の例では、出力部130と、端末装置100におけるウェブページW10の表示領域が同一である例を示したが、実際には、ウェブページW10は出力部130の全面に表示されるとは限らない。すなわち、ウェブページW10等のコンテンツは、出力部130内に表示されるウェブブラウザソフトウェアのウインドウ内に表示される場合がありうる。この場合、ウェブページW10を表示する際の端末装置100における表示領域とは、ウェブブラウザソフトウェアのウインドウを意味する。
制御部140は、例えば、CPUやMPU等によって、端末装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(表示プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムは、ウェブブラウザと呼ばれるアプリケーションプログラムに該当する。また、制御部140は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図6に示すように、制御部140は、要求部141と、受付部142と、第1表示部143と、表示制御部144とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部140の内部構成は、図6に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部140が有する各処理部の接続関係は、図6に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
要求部141は、入力部120を介して受け付けたユーザ操作に従って、コンテンツ配信サーバ30にウェブページの取得要求を送信する。また、要求部141は、受付部142によって受け付けられたウェブページに広告取得命令が含まれる場合に、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する。
受付部142は、ウェブページと広告コンテンツとを受け付ける。具体的には、受付部142は、要求部141によって送信されたウェブページの取得要求に応答したコンテンツ配信サーバ30からウェブページを受け付ける。このとき、受付部142は、ウェブページに広告取得命令が含まれる場合には、広告コンテンツの取得要求を送信するよう要求部141に指示する。そして、受付部142は、要求部141によって送信された広告コンテンツの取得要求に応答した広告配信サーバ20から広告コンテンツを受け付ける。このとき、受付部142は、広告コンテンツとともに、広告コンテンツの表示を制御する制御情報を受け付ける。
第1表示部143は、出力部130にコンテンツを表示する。具体的には、第1表示部143は、要求部141による処理の結果、ウェブページW10を受信した場合は、ウェブページW10を出力部130に表示させる。
表示制御部144は、受付部142によって受け付けられたウェブページに含まれる制御情報に従って、所定のコンテンツを出力部130に表示制御する。具体的には、表示制御部144は、第1表示部143によって出力部130に表示されたウェブページに重ねて、所定の広告コンテンツを表示する処理を実行する。表示制御部144は、図6に示すように、検知部145と、第2表示部146とを有する。検知部145及び第2表示部146は、例えば、CPUやMPU等によって、ウェブページに含まれる制御情報がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。すなわち、検知部145が実行する処理は、広告コンテンツに含まれる制御情報が実行させる検知手順により実現され、第2表示部146が実行する処理は、広告コンテンツに含まれる制御情報が実行させる表示手順により実現される。
検知部145は、端末装置100に対する所定の操作を検知する。具体的には、実施形態に係る検知部145は、所定の操作の一例として、出力部130に表示されたウェブページW10を移動させるスクロール操作を検知する。さらに、検知部145は、ウェブページW10のスクロール操作を検知する際には、ユーザによりスクロール操作が行われたウェブページW10における位置を検知する。
第2表示部146は、出力部130に表示されたウェブページに重ねて、新たな所定のコンテンツを表示する。具体的には、実施形態に係る第2表示部146は、検知部145が検知した位置に基づいて、ウェブページW10に重ねて広告コンテンツC10を表示する。例えば、第2表示部146は、ウェブページW10上において検知部145が検知した位置であって、ユーザのスクロール操作が行われた位置に、広告コンテンツC10をウェブページW10に重ねて表示する。
また、第2表示部146は、ウェブページに重ねる広告コンテンツであって、端末装置100のユーザによって選択された場合に、広告コンテンツに対応する所定のコンテンツにアクセスさせる広告コンテンツを表示する。具体的には、実施形態に係る第2表示部146は、所定のコンテンツの一例である広告主ページにリンクが張られた広告コンテンツC10を表示する。すなわち、ユーザは、ウェブページW10上に表示された広告コンテンツC10を選択することで、リンク先である広告主ページを端末装置100に表示させる。このように、端末装置100は、リンクが張られた広告コンテンツC10を表示することにより、広告主ページなどのランディングページへアクセスする誘因をユーザに与えることができる。
また、第2表示部146は、広告コンテンツを表示した後に、検知部145が新たなスクロール操作を検知した場合には、表示済みの広告コンテンツを表示させたまま、新たな広告コンテンツを表示する。図1の例でいえば、第2表示部146は、ウェブページW10上に広告コンテンツC101を表示させた後に、ユーザからのスクロール操作を受け付けた場合には、広告コンテンツC101を表示させたまま、広告コンテンツC102を表示する。このように、端末装置100は、複数の広告コンテンツC10を同時に表示することができる。すなわち、端末装置100は、ウェブページW10上に一つだけ広告コンテンツC10を表示する場合と比較して、より広告コンテンツC10をユーザに認知させることができるので、広告効果を向上させることが期待できる。なお、後述するように、端末装置100は、ウェブページW10の視認性を低下させないために、広告コンテンツC10を複数表示せずに、一つだけ表示することもできる。
また、第2表示部146は、ウェブページに重ねる広告コンテンツとして、ウェブページと関連性のあるコンテンツを表示する。図1の例でいえば、第2表示部146は、ウェブページW10に含まれるニュースコンテンツなどの内容と関連性があるコンテンツとして、運動靴の足跡を模した静止画像を有する広告コンテンツC10を表示する。このように、端末装置100は、ユーザにとって関心があると想定されるウェブページと広告コンテンツとを関連させて表示させることにより、広告コンテンツをユーザに認知させやすくする。結果として、端末装置100は、表示する広告コンテンツの広告効果を向上させることができる。
また、第2表示部146は、ウェブページと関連性のある広告コンテンツであって、ウェブページの移動操作を促す広告コンテンツを表示する。言い換えれば、第2表示部146は、ユーザにスクロール操作を繰り返させることにより、ウェブページの端部を表示させるようにユーザを誘導するコンテンツを表示する。ここで、ウェブページの端部とは、ウェブページの初期表示の段階では表示されていない側の端部を含む。すなわち、第2表示部146は、初期表示の段階では端末装置100の出力部130表示されない端部を有するウェブページ(例えば、図1におけるウェブページW10)について、初期表示の段階では表示されていない側の端部への移動を促すような広告コンテンツを表示する。図1の例でいえば、第2表示部146は、ウェブページW10上を下向きに歩行する足跡を見立てた広告コンテンツC10を表示する。このように、端末装置100は、ユーザにとって関心があると想定されるウェブページ上に、さらにウェブページを読み進める誘因を与えるような広告コンテンツを表示する。これにより、端末装置100は、ウェブページを提供する提供者にメリットを与えるとともに、広告コンテンツが表示されるウェブページをユーザに長時間閲覧させることにもなるため、広告コンテンツの認知度を向上させることができる。
なお、上記の検知部145及び第2表示部146が実行する処理は、例えば、広告コンテンツに含まれる制御情報が、端末装置100にウェブページW10を表示させるウェブブラウザソフトウェアの機能を利用することにより実現される。
〔6.他の表示例〕
上記では、図1に例示した表示態様を用いながら、端末装置100による表示処理について説明した。具体的には、上記では、端末装置100が、スクロール操作を検知した場合に、ウェブページW10に重ねて広告コンテンツC10を表示する例を示した。次に、図7及び図8を用いて、端末装置100が広告コンテンツC10に加えて、広告コンテンツC11、C12及び第3コンテンツC20を表示する処理について、より詳細に説明する。図7及び図8は、実施形態に係る表示処理の一例を示す図である。
〔6−1.他の表示例(1)〕
まず、図7の例について説明する。図7の第1状態に示すように、端末装置100は、図1の例と同様にウェブページW10を表示する。そして、端末装置100は、図7の第1状態に示すように、ユーザからスクロール操作を受け付ける。ここまでの端末装置100による表示処理は、図1に示した例と同様である。
ここで、ユーザから受け付けたスクロール操作により、ウェブページW10は、端部近傍まで移動されたものとする。すなわち、端末装置100は、図7の第2状態において、ウェブページW10の端部近傍を表示する。そして、端末装置100に係る第2表示部146は、ウェブページW10の端部が表示されるようにウェブページW10が移動させられた場合に、ウェブページW10の端部に第3コンテンツC20を表示する。図7の第2状態に示すように、ウェブページW10の端部近傍では、第3コンテンツC20の一部として、陸上競技のトラックに見立てられたコンテンツが表示される。
そして、端末装置100は、陸上競技のトラックに見立てられたコンテンツ内の踏切線に見立てられた位置の近傍において、指F10によるスクロール操作を検知する。具体的には、図7において、端末装置100は、ユーザの指F10が踏切線に見立てられた位置の近傍にある点P1に触れた後、出力部130上をはじく動作を行ったことを検知する。
続いて、端末装置100は、ユーザから受け付けたスクロール操作に従って、ウェブページW10を移動させる。この間、図7の第3状態に示すように、端末装置100には、陸上競技の幅跳びに用いられる砂場に見立てたようなコンテンツが表示される。
そして、端末装置100は、指F10が点P1に触れた後に、はじめて出力部130に触れる点P2を検知する。このとき、端末装置100は、点P1と点P2との距離を検知する。言い換えれば、端末装置100は、図7の第2状態から図7の第4状態までの遷移に伴う、ウェブページW10の移動距離を検知する。
このとき、図7の第4状態に示すように、端末装置100は、表示されている砂場に見立てたコンテンツ上に、検知したウェブページW10の移動距離を新たに表示する。例えば、図7の第4状態に示すように、端末装置100は、「Record: 414 px!!」のように、移動距離を画素数(px、ピクセル)で表現した移動距離表示L1を表示する。
さらに、端末装置100は、移動距離表示L1とともに、広告コンテンツC11を表示する。広告コンテンツC11は、例えば、広告コンテンツC10及びC11を入稿した広告主のロゴマークである。また、端末装置100は、広告コンテンツC11とともに、「がんばれ!日本!」などの広告宣伝内容を表示する。
このように、端末装置100に係る検知部145は、ウェブページW10内の予め決められた位置である、陸上競技のトラックの踏切線に見立てられた位置近傍を始点として、スクロール操作によるウェブページW10の移動距離を検知する。端末装置100に係る第2表示部146は、検知部145によって検知された移動距離とともに、新たな広告コンテンツC11を表示する。このように、第3コンテンツC20は、陸上競技のトラックに見立てられたコンテンツや、移動距離表示L1や、広告コンテンツC11や、「がんばれ!日本!」などの広告宣伝内容等を有するコンテンツである。そして、端末装置100は、ユーザのスクロール操作に従って、移動距離表示L1や広告コンテンツC11を含む第3コンテンツC20を表示する。言い換えれば、端末装置100は、ユーザによりウェブページW10が移動された移動距離に応じて、表示対象である第3コンテンツC20を適宜変動させることにより、移動距離表示L1や広告コンテンツC11を表示する。
これにより、端末装置100は、ユーザにスクロール操作そのものへの娯楽性を与える。すなわち、端末装置100は、運動靴の靴裏に見立てた広告コンテンツC10を次々と表示した後に、陸上競技のトラックという運動靴と観念的につながりのあるコンテンツを含む第3コンテンツC20を表示する。さらに、端末装置100は、陸上競技のトラックの踏切線に見立てた位置の近傍を始点として、スクロール操作の移動距離を検知し、ユーザのスクロール操作に応じた移動距離を表示する。このように、端末装置100は、スクロール操作の結果を記録としてユーザに提示することにより、操作にゲーム性をもたせるので、スクロール操作そのものを楽しませることができる。また、端末装置100は、移動距離の表示とともに広告コンテンツC11及び広告宣伝内容を表示することによって、ユーザに強い印象を与えることができるので、広告コンテンツによるブランディング効果を向上させる。
〔6−2.他の表示例(2)〕
続いて、図8の例について説明する。図8の第1状態に示すように、端末装置100は、図7の例と同様にウェブページW10を表示する。そして、端末装置100は、図8の第2状態に示すように、ユーザからスクロール操作を受け付ける。そして、端末装置100は、図8の第3状態に示すように、点P1と点P3間におけるウェブページW10の移動距離を検知する。なお、点P1と点P3間におけるウェブページW10の移動距離は、「350」ピクセルであったものとする。この場合、移動距離表示L1は、「Record: 350 px!!」と表示される。そして、端末装置100は、かかる移動距離表示L1と広告コンテンツC11とを含む第3コンテンツC20を表示する。ここまでの端末装置100による表示処理は、図7に示した例と同様である。
ここで、図8の第1状態において、端末装置100は、図8の第2状態で受け付けるよりも強いスクロール操作を受け付けるものとする。強いスクロール操作とは、ユーザが、出力部130上において指F10を素早く、かつ、大きく動かすことにより、図8の第2状態よりも大きな初期速度をウェブページW10に与えたことを意味する。図8の第4状態は、端末装置100がユーザから強いスクロール操作を受け付けた状態を示す。
この場合、強いスクロール操作を受け付けた端末装置100は、図8の第3状態と比較して長い距離にわたってウェブページW10を移動する。そして、端末装置100は、図8の第5状態に示すように、指F10が点P1に触れた後にはじめて出力部130に触れた点P4を検知する。このとき、端末装置100は、点P1と点P4との距離を検知する。言い換えれば、端末装置100は、図8の第1状態から図8の第5状態までの遷移に伴う、ウェブページW10の移動距離を検知する。
そして、図8の第5状態において、端末装置100は、ウェブページW10の移動距離を示す「Record: 600 px!!」という移動距離表示L1とともに広告コンテンツC12が表示されるよう、砂場に見立てたコンテンツが表示されていた第3コンテンツC20の表示を変動させる。広告コンテンツC12は、例えば、広告コンテンツC10、C11及びC12を入稿した広告主のロゴマークであって、広告コンテンツC11とは異なるロゴマークである。このように、端末装置100は、ウェブページW10の移動距離が所定の閾値以上であった場合には、広告コンテンツC11ではなく、広告コンテンツC12を表示する。例えば、第3コンテンツC20とともに端末装置100が取得した制御情報により、ウェブページW10の移動距離の所定の閾値が「500ピクセル」に設定されていたとする。この場合、端末装置100は、検知した移動距離が「500ピクセル」よりも小さい値であれば、広告コンテンツC11を表示する。一方、端末装置100は、検知した移動距離が「500ピクセル」以上の値であれば、広告コンテンツC12を表示するように第3コンテンツC20を変動させる。
ここで、広告コンテンツC11及びC12は、同じ広告主から入稿された広告コンテンツであるが、異なるリンク先が張られてもよい。例えば、広告コンテンツC11は、広告コンテンツC10が選択された場合と同じ広告主ページにリンクが張られる。一方、広告コンテンツC12は、広告コンテンツC10及びC11と異なるページにアクセスするようリンクが張られてもよい。そして、広告コンテンツC12のアクセス先となるウェブページは、例えば、ユーザがクーポンなどを取得することのできるウェブページであるとする。これにより、端末装置100は、ユーザが記録した移動距離に応じて、異なる結果物が得られるようなコンテンツを表示することができる。
このように、端末装置100に係る検知部145は、スクロール操作によるウェブページW10の移動距離を検知する。端末装置100に係る第2表示部146は、検知部145よって検知された移動距離に対応する広告コンテンツC11又はC12を表示するように、第3コンテンツC20を変動させる。
これにより、端末装置100は、ユーザにスクロール操作を繰り返させる誘因を与える。すなわち、端末装置100は、スクロール操作の移動距離を検知し、ユーザのスクロール操作に応じた移動距離を表示する。このため、端末装置100は、より良い移動距離の記録を出すことに挑戦したいというユーザに対して、スクロール操作の繰り返しを促すことができる。また、端末装置100は、移動距離に応じて、広告コンテンツC11又はC12を表示する。これにより、端末装置100は、様々な広告コンテンツを表示させたいとユーザに思わせることができるので、さらにスクロール操作の繰り返しを促すことができる。このように、端末装置100によれば、ユーザにスクロール操作を反復させることにより、広告コンテンツC11又はC12を数多く表示させることができるので、広告コンテンツC11又はC12による広告主のブランディング効果を向上させることができる。
なお、上記図8においては、端末装置100が、ウェブページW10の移動距離に応じて広告コンテンツC11又はC12を表示する例を示したが、表示する広告コンテンツの数や種類はこの例に限られない。すなわち、端末装置100は、広告コンテンツC11又はC12のみならず、他のコンテンツを表示してもよい。
また、上記図7及び図8においては、端末装置100は、ウェブページW10の端部近傍に、陸上競技のトラックに見立てたコンテンツを含む第3コンテンツC20を表示する例を示した。この場合、第3コンテンツC20は、ユーザがウェブページW10を端部までスクロールさせたことを契機として、新たにコンテンツ配信サーバ30又は広告配信サーバ20から取得されてもよい。すなわち、端末装置100に係る検知部145は、スクロール操作によりウェブページW10が端部に移動されたことを検知する。そして、端末装置100に係る第2表示部146は、検知部145がウェブページW10の端部まで移動されたことを検知した場合、ウェブページW10が有する広告枠R20内に、新たに第3コンテンツC20を表示する。これにより、端末装置100は、空白部分を有するウェブページW10を表示することを防止できる。すなわち、上記図7及び図8で説明した第3コンテンツC20は、通常ではウェブページW10外に該当する部分に表示される。ゆえに、端末装置100が、第3コンテンツC20を取得していない場合には、ウェブページW10の画面外に該当する部分(広告枠R20に相当する領域)には空白が表示される。このようにウェブページW10上に空白が表示されることは、ウェブページW10を閲覧するユーザにとって望ましいとはいえない。そのため、端末装置100は、広告枠R20に表示するコンテンツとして第3コンテンツC20を取得する場合に限り、通常ウェブページW10の画面外となる部分へのスクロール操作を可能にする。
〔7.広告配信システムの処理フロー〕
次に、図9を用いて、実施形態に係る広告配信システム1による配信処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る広告配信システム1による配信処理手順を示すシーケンス図である。
図9に示すように、端末装置100は、ユーザ操作に従って、ウェブページの取得要求をコンテンツ配信サーバ30に送信する(ステップS101)。そして、コンテンツ配信サーバ30は、ウェブページの取得要求に応じて、ウェブページを端末装置100に配信する(ステップS102)。なお、コンテンツ配信サーバ30によって配信されるウェブページには、広告配信サーバ20のURL等である広告取得命令が含まれる。
続いて、端末装置100は、ウェブページに含まれる広告取得命令に基づいて、広告コンテンツの取得要求を広告配信サーバ20に送信する(ステップS103)。そして、広告配信サーバ20は、広告コンテンツの取得要求に応じて、制御情報を含む広告コンテンツを端末装置100に配信する(ステップS104)。
そして、端末装置100は、ステップS104において受信したウェブページに含まれる制御情報に従って、ウェブページと、ステップS104において受信した広告コンテンツとを表示する表示処理を行う(ステップS105)。
〔8−1.端末装置の処理フロー(1)〕
次に、図10及び図11を用いて、実施形態に係る端末装置100による処理の手順について説明する。図10では、端末装置100がスクロール操作の位置を検知し、検知した位置にコンテンツを表示する処理について説明する。図11では、端末装置100が、所定の位置から実行されたスクロール操作によるウェブページの移動距離を検知し、検知した移動距離に対応するコンテンツを表示する処理について説明する。まず、図10について説明する。図10は、実施形態に係る端末装置100による処理手順を示すフローチャートである。
図10に示すように、端末装置100は、コンテンツ配信サーバ30から取得したウェブページを表示する(ステップS201)。そして、端末装置100は、ユーザからウェブページの変更操作の一例であるスクロール操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS202)。端末装置100は、スクロール操作を受け付けていない場合には(ステップS202;No)、スクロール操作を受け付けるまで待機する。
一方、端末装置100は、スクロール操作を受け付けた場合には(ステップS202;Yes)、ウェブページ上において、ユーザによりスクロール操作がされた位置を検知する(ステップS203)。そして、端末装置100は、検知された位置に広告コンテンツを表示する(ステップS204)。
そして、端末装置100は、表示した広告コンテンツがクリックされたか否かを判定する(ステップS205)。端末装置100は、広告コンテンツがクリックされない場合には、新たな処理を行わず、ステップS202〜S205の処理手順を繰り返す(ステップS205;No)。
一方、端末装置100は、広告コンテンツがクリックされた場合には(ステップS205;Yes)、広告コンテンツのリンク先のウェブページにアクセスし、アクセスしたウェブページを表示する(ステップS206)。
〔8−2.端末装置の処理フロー(2)〕
次に、図11について説明する。図11は、実施形態に係る端末装置100による処理手順を示すフローチャートである。
図11に示すように、端末装置100は、広告配信サーバ20から取得したウェブページを表示する(ステップS301)。そして、端末装置100は、例えば、ウェブページの端部近傍に位置する移動距離計測の始点において、スクロール操作を検知したか否かを判定する(ステップS302)。端末装置100は、スクロール操作を受け付けていない場合には(ステップS302;No)、スクロール操作を受け付けるまで待機する。
一方、端末装置100は、スクロール操作を受け付けた場合には(ステップS302;Yes)、ウェブページの移動距離を検知する(ステップS303)。そして、端末装置100は、ウェブページの移動距離が所定の閾値以上か否かを判定する(ステップS304)。
そして、端末装置100は、ウェブページの移動距離が所定の閾値以上であると判定した場合には(ステップS304;Yes)、所定の閾値以上に対応するコンテンツを表示する(ステップS305)。
一方、端末装置100は、ウェブページの移動距離が所定の閾値以上でないと判定した場合には(ステップS304;No)、所定の閾値に達しない場合のコンテンツを表示する(ステップS306)。この後、端末装置100は、上記ステップS302〜S306における処理手順を繰り返し行う。
〔9.変形例〕
上述した実施形態に係る処理は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。以下では、端末装置100、広告配信サーバ20、コンテンツ配信サーバ30及び配信処理システム1の他の実施形態について説明する。
〔9−1.時間に基づく表示処理〕
上記実施形態を説明した図1において、端末装置100に係る第2表示部146は、ウェブページW10に対してスクロール操作が行われる場合に、スクロール操作が行われた位置に広告コンテンツC101を表示する例を示した。そして、端末装置100は、広告コンテンツC101を表示した後に、新たにスクロール操作が行われた場合には、広告コンテンツC101を表示しつつ、新たに広告コンテンツC102を表示する例を示した。ここで、端末装置100は、広告コンテンツC101を表示してから所定の時間が経過した後には、広告コンテンツC101を非表示とすることができる。この点について、図12を用いて説明する。
図12は、変形例に係る表示処理の一例を示す図である。図12の第1状態では、指F10によって、ウェブページW10が上方に移動されている状態を示す。図12の第1状態において、ユーザからのスクロール操作を受け付けた端末装置100は、スクロール操作がされたウェブページW10上の位置に広告コンテンツC101を表示する。
そして、図12の第2状態において、広告コンテンツC101を表示してから所定時間が経過していたときには、端末装置100は、広告コンテンツC101を非表示とする。その後、端末装置100は、新たに指F10によってスクロール操作を受け付けた場合には、スクロール操作を受け付けた位置に広告コンテンツC102を表示する。
そして、図12の第2状態でスクロール操作を受け付けた端末装置100は、ウェブページW10を上方に移動させる。そして、広告コンテンツC102を表示してから所定時間が経過していたときには、端末装置100は、広告コンテンツC102を非表示とする。その後、図12の第3状態に示すように、端末装置100は、最後にスクロール操作を受け付けた位置のみに広告コンテンツC103を表示する。
このように、端末装置100に係る第2表示部146は、広告コンテンツC10を表示した後に、所定の時間が経過した場合には、表示済みの広告コンテンツC10を非表示にすることができる。
これにより、端末装置100は、ウェブページW10を閲覧するユーザのユーザビリティを低下させずに広告コンテンツC10を表示することができる。具体的には、端末装置100は、広告コンテンツC101を表示した後に、所定の時間が経過した場合には、広告コンテンツC101を非表示とする。ここで、一定時間、端末装置100に操作を行わないユーザは、ウェブページW10内の記事を閲覧している可能性が高いと想定される。このため、端末装置100は、表示した広告コンテンツC10を非表示にすることにより、ウェブページW10に対するユーザの視認性を確保する。すなわち、ユーザは、広告コンテンツC10によって過剰に視界を遮られずにウェブページW10を閲覧することができる。このようにして、端末装置100は、ユーザビリティを低下させずに、広告コンテンツC10をユーザに視認させることができる。
〔9−2.操作に基づく表示処理〕
上記表示処理を説明した図12において、端末装置100に係る第2表示部146は、
広告コンテンツC10を表示してから所定時間が経過した場合に、広告コンテンツC10を非表示とする例を示した。ここで、端末装置100は、他の例によって、一度表示した広告コンテンツC10を非表示としてもよい。
例えば、端末装置100は、広告コンテンツC101を表示した後に、新たに指F10によってスクロール操作を受け付ける。このとき、端末装置100は、新たにスクロール操作を受け付けた位置に広告コンテンツC102を表示するとともに、広告コンテンツC101を非表示とする処理を実行する。すなわち、端末装置100は、ウェブページW10上において、広告コンテンツC10を複数表示せずに、最後にスクロール操作を受け付けた位置のみに広告コンテンツC10を表示するようにしてもよい。
このように、端末装置100に係る第2表示部146は、広告コンテンツC10を表示した後に、検知部145により新たなスクロール操作が検知された場合には、表示済みの広告コンテンツC10を非表示にすることができる。
これにより、端末装置100は、ウェブページW10を閲覧するユーザのユーザビリティを低下させずに広告コンテンツC10を表示することができる。すなわち、端末装置100は、広告コンテンツC101を表示した後に、広告コンテンツC102を新たに表示するタイミングで、広告コンテンツC101を非表示とするので、出力部130上に複数個の広告コンテンツC10が表示されることがない。よって、ユーザは、広告コンテンツC10によって過剰に視界を遮られずにウェブページW10を閲覧することができる。このように、端末装置100は、ユーザビリティを低下させずに、広告コンテンツC10をユーザに視認させることができる。
〔9−3.制御情報〕
上述してきた実施形態に係る広告配信システム1では、広告配信サーバ20が、上述した表示処理を端末装置100に実行させたりするための制御情報を、ウェブページとともに端末装置100に配信する例を示した。しかし、制御情報を配信する装置は広告配信サーバ20に限られず、コンテンツ配信サーバ30であってもよい。
この場合、コンテンツ配信サーバ30は、配信対象であるウェブページとともに、かかる制御情報を端末装置100に配信する。端末装置100は、かかる制御情報に基づいて上述してきた表示処理を行う。すなわち、制御情報の配信元が広告配信サーバ20かコンテンツ配信サーバ30であるかは、端末装置100の行う表示処理の結果には影響しない。このように、端末装置100は、上記制御情報の配信元にかかわらず上述してきた表示処理を行うことができる。
〔9−4.表示処理の態様〕
上記実施形態では、ウェブページが縦スクロールされる例を示したが、表示処理の態様は、かかる例に限られない。例えば、端末装置100は、横スクロール可能なウェブページを表示し、ウェブページが横スクロールされる場合に、上記実施形態に係る表示処理を実行してもよい。
また、上記実施形態では、スクロール操作が受け付けられたウェブページ上の位置に広告コンテンツを表示する例を示した。しかし、第2表示部146は、必ずしもスクロール操作が受け付けられたウェブページ上の位置に広告コンテンツを表示するのではなく、例えば、受け付けた位置の近傍に広告コンテンツを表示してもよい。また、第2表示部146は、スクロール操作を受け付けた直後に広告コンテンツを表示させずに、所定時間経過後に広告コンテンツを表示するようにしてもよい。これにより、端末装置100は、ウェブページの閲覧において、ユーザの視認性を確保することができる。
〔9−5.移動操作〕
上記実施形態において、端末装置100は、ユーザはスクロール操作のためにウェブページW10を指F10でタッチし、さらに指F10で出力部130をはらう操作を行う例を示した。そして、端末装置100は、かかる操作が行われたときに、広告コンテンツC10を表示する例を示した。ここで、端末装置100は、ユーザがスクロール操作のために、指F10を出力部130から離さずにウェブページW10を移動させる操作(いわゆるスワイプ操作)を実行したことを検知した場合、広告コンテンツC10を表示させないようにしてもよい。
すなわち、ユーザが指F10をウェブページから離さずにウェブページを移動させる操作を行っているときは、ユーザがウェブページに含まれる記事の内容等をゆっくり読み進めている状態などが想定される。この場合に、第2表示部146が広告コンテンツC10を表示すると、ウェブページに対するユーザの視認性を低下させるおそれがあり、ユーザにとって望ましくない。そこで、端末装置100は、ユーザが指F10をウェブページから離さずにウェブページを移動させる操作を行っているときは、広告コンテンツC10を表示する処理を実行しないようにすることができる。
〔9−6.操作の受け付け〕
また、端末装置100がタッチパネル以外を採用する場合には、上記の操作に対応した入力デバイスによる操作であってもよい。例えば、指F10によるフリック操作は、入力デバイスの一例であるマウスのホイールスクロール操作に対応する。また、指F10によるフリック操作を受け付ける入力デバイスとして、トラックパッド等を用いてもよい。
〔9−7.端末装置の操作記録〕
また、上述してきた端末装置100は、実施形態に係る広告コンテンツが表示されているウェブページに対して、ユーザがどれだけ端末装置100を操作したかという記録を広告配信サーバ20に送信してもよい。具体的には、検知部145は、広告コンテンツが表示されているウェブページに対してユーザが行うスクロール操作や、ウェブページの拡大縮小操作などを記録する。さらに、検知部145は、広告コンテンツに対するクリック操作や、ウェブページをリロードした回数や、広告コンテンツを特定する情報について端末装置100からの発信操作(例えば、SNSへの書き込みなど)など、ユーザが端末装置100に対して行う種々の操作を記録することもできる。そして、通信部110は、検知部145により記録された操作履歴に関する情報を広告配信サーバ20に送信する。
そして、広告配信サーバ20は、端末装置100から配信された端末装置100の操作履歴に関する情報を受信する。さらに、広告配信サーバ20は、受信した端末装置100の操作履歴に関する情報を集計し、かかる情報について分析した情報をさらに取得する。具体的には、広告配信サーバ20は、実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツと、かかる制御情報を伴わない広告コンテンツとについて、スクロール操作の回数や、CTRなどの広告効果の指標を比較した情報などを取得する。また、広告配信サーバ20は、実施形態に係る制御情報を伴う広告コンテンツと、かかる制御情報を伴わない広告コンテンツとについて、インプレッション数の計数値などの比較を示す情報を広告主に提示してもよい。これにより、広告配信サーバ20は、端末装置100における実施形態に係る制御情報を伴うウェブページの表示態様の有用性(例えば、広告コンテンツの視認性が向上したことによるCTRの増加など)を広告主に示すことができる。
〔9−8.広告コンテンツが表示されるコンテンツ〕
上記実施形態では、広告コンテンツがウェブページに重ねて表示される例を示したが、広告コンテンツが表示されるのはウェブページに限られない。例えば、上記してきた広告コンテンツ等は、携帯電話ゲーム等の画面に表示されてもよい。また、端末装置100は、広告コンテンツ以外にも、任意のコンテンツについて、上述した処理を実行してもよい。
〔9−9.コンテンツの態様〕
上記実施形態では、ウェブページに関連する広告コンテンツとして、広告コンテンツが運動靴の靴裏を模した静止画像であったり、広告主のロゴマークであったりする例を示した。しかし、上記制御情報によって表示制御される広告コンテンツには、様々な態様の広告コンテンツが含まれてよい。例えば、化粧品を紹介するウェブページにおいて、ユーザがスクロール操作を行ったときに表示される広告コンテンツは、ネイルマニキュアを模した広告コンテンツを表示してもよい。また、ネイルアートを紹介するウェブページにおいては、実際に施されるネイルアートが広告コンテンツとして表示されてもよい。
また、上記実施形態では、陸上競技のトラックに見立てたコンテンツを含む第3コンテンツC20を表示する例を示したが、端末装置100は、異なる態様のコンテンツを表示してもよい。例えば、端末装置100は、ゴルフコースに見立てた第3コンテンツを表示する。この場合、端末装置100は、ユーザのスクロール操作によりゴルフコースでゴルフボールを打ったかのように見立てることのできる、ゲーム性のある第3コンテンツをユーザに対して提供することができる。また、端末装置100は、スクロールを利用して、食料品の増量をアピールするような第3コンテンツを表示してもよい。また、端末装置100は、地図を模した第3コンテンツを表示し、ユーザから受け付けるスクロールを利用して、地図上を移動しているかのように見立てる第3コンテンツを提供してもよい。
なお、上記実施形態では、端末装置100が、ウェブページW10の移動距離を検知することにより、検知した移動距離に応じて第3コンテンツC20を変動させる例を示した。しかし、端末装置100が検知する値は移動距離に限られない。例えば、端末装置100は、ユーザから受け付けた操作により生じる他の値を検知してもよい。具体的には、端末装置100は、ウェブページの移動速度や、ウェブページの加速度を検知する。そして、端末装置100は、検知したウェブページの移動速度や加速度に応じて、第3コンテンツを変動させてもよい。また、端末装置100は、ユーザから受け付ける移動操作のタイミングを検知してもよい。例えば、端末装置100は、所定時間内における移動操作の頻度を検知する。そして、端末装置100は、ユーザが所定の閾値以上の高い頻度でウェブページに対して移動操作を行っていることを検知した場合に、第3コンテンツを変動させてもよい。あるいは、端末装置100は、ユーザから受け付ける移動操作の時間的な間隔が所定の閾値以下のとき(例えば、ごく短時間に数回のタップ操作を受けた場合など)に第3コンテンツを変動させてもよい。また、第3コンテンツが動的なコンテンツである場合に、端末装置100は、ユーザから受け付ける操作のタイミングを検知してもよい。例えば、第3コンテンツがゲーム性を有するコンテンツであって、ユーザの移動操作が第3コンテンツ内で要求される所定の操作に適合するタイミングで行われた場合に、端末装置100は、かかる操作のタイミングを検知する。そして、端末装置100は、検知した操作のタイミングに応じて、第3コンテンツを変動させてもよい。すなわち、端末装置100に係る検知部145は、移動操作によるウェブページの移動距離、移動速度、加速度、又は、移動操作のタイミングを検知する。そして、端末装置100に係る第2表示部146は、検知部145によって検知されたウェブページの移動距離、移動速度、加速度及び移動操作のタイミングのいずれか一つに応じて、表示対象である第3コンテンツを変動する。
このように、端末装置100は、ウェブページや広告主に関連する様々なコンテンツを表示させたり、表示したコンテンツを変動させたりすることで、広告コンテンツの認知度の向上をさせたり、ユーザの娯楽性を高めたりすることができる。
なお、上記実施形態では、第3コンテンツは、ウェブページに含まれる広告枠に表示される例を示した。しかし、第3コンテンツは、広告枠に表示されるのではなく、予めウェブページに組み込まれていてもよい。例えば、第2表示部146は、ウェブページの端部に第3コンテンツを重ねて表示する。この場合、端末装置100は、所定のスクロール操作を検知した場合には、第3コンテンツを変動させるのではなく、予め表示された第3コンテンツ上に所定のコンテンツ(例えば、図8における広告コンテンツC11やC12)を新たに表示する処理を行ってもよい。
〔9−10.装置構成〕
また、上記実施形態では、広告配信システム1に、コンテンツ配信サーバ30と広告配信サーバ20とが含まれる例を示したが、コンテンツ配信サーバ30と広告配信サーバ20とは1個の装置として形成されてもよい。この場合、図3に示したコンテンツ配信サーバ30は、例えば、コンテンツ記憶部32とは別に、広告コンテンツ記憶部を有する。そして、コンテンツ配信サーバ30は、端末装置100からウェブページの取得要求を受け付けた場合に、広告コンテンツ記憶部にある広告コンテンツとともに、広告取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。
また、上記実施形態では、広告配信サーバ20から端末装置100に広告コンテンツが配信される例を示したが、コンテンツ配信サーバ30が、広告配信サーバ20から広告コンテンツを取得してもよい。この場合、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30から広告コンテンツの取得要求を受け付ける。また、広告配信サーバ20は、コンテンツ配信サーバ30に広告コンテンツを配信する。また、コンテンツ配信サーバ30の配信部35は、広告配信サーバ20から取得した広告コンテンツとともに、広告取得命令を含まないウェブページを端末装置100に配信する。この場合には、コンテンツ配信サーバ30が、本願に係る配信装置に対応する。
〔9−11.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、図6に示した要求部141及び受付部142は統合されてもよい。
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
〔9−12.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る端末装置100、広告配信サーバ20及びコンテンツ配信サーバ30は、例えば図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、コンテンツ配信サーバ30を例に挙げて説明する。図13は、コンテンツ配信サーバ30の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、ネットワークNを介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係るコンテンツ配信サーバ30として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部33の機能を実現する。また、HDD1400には、コンテンツ記憶部32内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
なお、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部140の機能を実現する。
〔10.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、配信部28を有する。実施形態に係る配信部28は、ウェブページ(第1コンテンツの一例)の表示を制御する制御情報を端末装置100に配信する。また、実施形態に係る制御情報は、端末装置100によって表示されているウェブページを移動させる移動操作が行われた位置を検知する検知手順と、検知手順により検知された位置に基づいて、ウェブページに重ねて広告コンテンツ(第2コンテンツの一例)を表示する表示手順とを端末装置100に実行させる。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、端末装置100において、ユーザからウェブページの移動操作を検知した場合に、検知した位置に基づいて広告コンテンツを表示させる。これにより、実施形態に係る広告配信サーバ20によれば、端末装置100を操作するユーザの注意が向きやすい指先に広告コンテンツを表示させることができるので、ユーザに広告コンテンツを注目させることができる。このため、実施形態に係る広告配信サーバ20は、広告コンテンツの広告効果を向上させることができる。
また、実施形態に係る表示手順は、広告コンテンツであって、端末装置100の利用者によって選択された場合に、広告コンテンツに対応する所定のコンテンツ(例えば、広告主ページ)にアクセスさせる広告コンテンツを表示する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20によれば、広告コンテンツから想起される広告主をユーザに浸透させるとともに、ユーザを広告主ページにアクセスさせる誘因を与えることができる。これにより、実施形態に係る広告配信サーバ20は、広告コンテンツをユーザに強く印象付けることができるので、広告コンテンツの広告効果を向上させる。
また、実施形態に係る表示手順は、広告コンテンツを表示した後に、検知手順により新たな移動操作が検知された場合には、表示済みの広告コンテンツを表示させたまま、新たな広告コンテンツを表示する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20によれば、スクロール操作に伴って、ユーザに多数の広告コンテンツを認知させることができる。これにより、実施形態に係る広告配信サーバ20は、広告コンテンツをユーザに印象付け、広告コンテンツのブランディング効果を向上させる。
また、実施形態に係る表示手順は、広告コンテンツを表示した後に、所定の時間が経過した場合、又は、検知手順により新たな移動操作が検知された場合には、表示済みの広告コンテンツを非表示にする。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20は、端末装置100に表示された広告コンテンツを非表示にすることにより、ウェブページに対するユーザの視認性を確保させる。これにより、実施形態に係る広告配信サーバ20は、ユーザビリティを低下させずに、広告コンテンツC10をユーザに視認させることができる。
また、実施形態に係る表示手順は、ウェブページと関連性のある広告コンテンツを表示する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20によれば、ウェブページの内容と関連性を有する広告コンテンツを表示させるので、ユーザに対して訴求力のある広告コンテンツを表示させることができる。これにより、実施形態に係る広告配信サーバ20は、広告コンテンツの広告効果を向上させることができる。
また、実施形態に係る表示手順は、広告コンテンツとして、ウェブページの端部を表示させるようにユーザを誘導する広告コンテンツを表示する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20によれば、ウェブページの移動操作をユーザに促す広告コンテンツを表示させる。これにより、広告配信サーバ20は、ウェブページを提供する提供者にメリットを与えることができる。
また、実施形態に係る表示手順は、端部が表示されるようにウェブページが移動させられた場合に、ウェブページの端部に第3コンテンツを表示する。
このように、実施形態に係る広告配信サーバ20によれば、ウェブページの端部に、娯楽性を生じさせるコンテンツを表示させる。これにより、広告配信サーバ20は、通常では画面外となる領域に新たな娯楽性のあるコンテンツを表示させることで、ユーザに広告主への関心を高めさせることができる。
また、実施形態に係る制御情報において、検知手順は、予め決められた所定の位置を始点として、移動操作によるウェブページの移動距離を検知する。表示手順は、ユーザのスクロール操作によって結果を返すような娯楽性のある第3コンテンツとして、検知手順によって検知された移動距離とともに広告コンテンツの広告主に関連するコンテンツを表示する。
これにより、実施形態に係る広告配信サーバ20は、スクロール操作の結果を記録としてユーザに提示することにより、操作にゲーム性をもたせるので、スクロール操作そのものを楽しませることができる。そして、実施形態に係る広告配信サーバ20によれば、移動距離の表示とともに広告コンテンツ及び広告宣伝内容を表示させるので、広告コンテンツによるブランディング効果を向上させることができる。
また、実施形態に係る表示手順は、検知手順によって検知された移動距離、移動速度、加速度及び移動操作のタイミングの少なくともいずれか一つに応じて、表示対象である第3コンテンツを変動させる。
これにより、実施形態に係る広告配信サーバ20は、例えば、より良い移動距離の記録を出すことに挑戦したいというユーザに対して、スクロール操作の繰り返しを促すことができる。また、実施形態に係る広告配信サーバ20は、移動距離等に応じて、広告主と関連する種々のコンテンツを表示させるので、広告主のブランディング効果を向上させることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、配信部は、配信手段や配信回路に読み替えることができる。