JP2017018917A - バイオガスからch4を吸着分離するための方法及び装置 - Google Patents

バイオガスからch4を吸着分離するための方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、低コストの、バイオガスからCHを吸着分離するための方法及びそのための装置を提供することである。
【解決手段】
本発明は水分、揮発性有機化合物(VOC)、二酸化炭素(CO)、硫化水素(HS)、有機硫黄、有機ケイ素等を含有するメタン発酵槽からのCH含有湿りバイオガスからのコンパクトで高効率なCHの分離方法及び装置、特に吸着工程で塔後方に残留したCHを補助吸着塔に吸着貯蔵し、次の吸着工程の昇圧工程の昇圧気体として供給して、CH分離・回収効率を向上させたバイオガスからのCHの分離方法及び装置に関する。
【選択図】図1

Description

本発明は水分、揮発性有機化合物(VOC)、二酸化炭素(CO)、硫化水素(HS)、有機硫黄、有機ケイ素等を含有するメタン発酵槽からのCH含有湿りバイオガスからのコンパクトで高効率なCHの分離方法及び装置、特に吸着工程で塔後方に残留したCHを補助吸着塔に吸着貯蔵し、次の吸着工程の昇圧工程の昇圧気体として供給して、CH分離・回収効率を向上させたバイオガスからのCHの分離方法及び装置に関する。
バイオガスとは、下水汚泥、食品廃棄物、畜産排泄物などのバイオマスをメタン発酵させることにより得られるカーボンニュートラルなエネルギー源の一つである。バイオガスは、一般に、メタンを概ね50〜65%、二酸化炭素を概ね30〜40%含み、硫化水素、シロキサン類、メチルメルカブタン、飽和水分等の成分を微量に含むものである。当該バイオガス中のメタンを燃料として利用するためには、バイオガスから二酸化炭素を除去する必要があり、さらに有害成分である硫化水素、シロキサン類は特に除去する必要がある。現在最もよく使用されているCO選択型吸着剤を使用したCH分離・精製装置としては、PSA−CH4タイプの装置が知られている。
Linde社(現UOP社モレキューラーシブス.デイビジョン)により工業的な製造の開始された合成ゼオライトは、CH−COの2成分系において大きなCO吸着量とCO選択性を有することが示されている。ここで100〜200kPa−absの大気圧以上の高圧にバイオガスを圧縮し、Li−LSX型ゼオライト(低SiO/Al比X型ゼオライト)をCO選択型吸着剤として充填されたCO2吸着塔に導いてバイオガスの中の30%を占めるCOを吸着して塔頂から95vol%程度のCHを取り出す吸着工程と、吸着COで飽和したCO吸着塔を大気圧または大気圧以下の真空に近い状態に導いた後、塔頂から製品CHの一部を流してCO選択型吸着剤を再生する工程(向流パージ)から構成される、すなわち、高圧吸着と大気圧再生または真空再生から成る2搭式のCH製造装置が標準的な装置として既知である。
当該装置は、2,000mN/h以下の中小容量でのメタン精製・分離回収製造が可能なことから、操作、保守が容易で、かつコンパクトであり、メタン発酵槽で放出されるバイオガスの精製・分離回収を中心に普及している。PSA−CHの電力原単位(1mNのCHの精製・分離回収に必要な消費電力)の低減を目的として、300〜500kPa−absの比較的低圧に吸着圧力を低減し、かつ50kPa−abs程度の減圧再生を行う加圧吸着−減圧再生が採用される場合もある。さらに、一段の電力原単位の低減のために、大気圧近傍で吸着を行い、再生は10〜30kPa−absのかなりの真空で行われる大気圧吸着−減圧再生も採用されており、これらの操作条件は、初期に開発された高圧吸着−大気圧再生よりも電力原単位低減に優れている。これらの装置および工程に使用される吸着剤としては、当初Caイオン交換A型ゼオライトが主として使用されたが、サイクルタイムの短縮による装置コンパクト化を意図して、吸着速度の大きな吸着剤が必要なことから、Naイオン交換、Liイオン交換X型ゼオライトが採用されるようになっている。
しかしながら、これらの装置および方法においては、500mN/h以下のCH精製・分離回収では、電力原単位の低減は図れるものの、設備投資を考慮すると、CH製造のトータルコストの低減はそれ程有効でなかった。例えば、中容量のCH製造装置として15mN/hのCH精製・分離回収装置を例示すると、高圧吸着−大気圧再生のPSA−CH4の設備費が500万円程度、電力原単位が1kWh/mN−CHであるので、これを大気圧吸着−真空再生に変更しても、設備費1,200万円程度、電力原単位が0.5kWh/mN−CHとなり、電力量単価を10円/kWhとすると1年間の電力コスト低減は、120万円/年から60万円/年と60万円/年のコストダウンにとどまり、700万円の設備費増を吸収できなかった。したがって、大容量メタン精製・分離回収製造による電力原単位の低減によるコストの低減は、未だ十分ではない。
Oxygen Selectivity on Partially K Exchanged Na−A Type Zeolite at Low Temperature, IZUMI J, SUZUKI M, ADSORPTION,VOL.7, PAGE.27−39,(2001)
本発明はこのような従来技術における問題点を解決し、従来のメタン精製・分離製造法よりもさらに安価で電力原単位も低値を維持する低コストの、バイオガスからCHを吸着分離するための方法及びそのための装置を提供することを目的とする。
本発明は、CO吸着工程、残留CH回収工程、減圧再生工程、残留CH回収工程、昇圧工程を含み、これらを繰り返すバイオガスからCHを分離する方法であって、
前方からHS・有機硫黄選択型吸着剤、水分選択型吸着剤、揮発性有機化合物(以下、VOCと示す)・有機ケイ素選択型吸着材の順序で吸着剤を充填され、さらに後方にCO選択型吸着剤を充填されたCO吸着塔に、圧力調整装置により大気圧より高い圧力としCHを主成分とする湿りバイオガスを供給して、VOC、CO、HS、有機硫黄、有機ケイ素、水分を除去して塔後方からCHを回収して(CO吸着工程)、
CH濃度が低下する前に、塔後方に設置した補助吸着塔の前方とCO吸着塔の後方を連結して、塔後方に残留するCHを補助吸着塔に移行し(残留CH回収工程1)、
補助吸着塔の前方とCO吸着塔の後方の連結を閉じ、真空ポンプ/ブロワー兼用回転機械で大気圧未満の圧力でCO吸着塔の塔前方から吸着したVOC、CO、HS、有機硫黄、有機ケイ素、水分を系外に排気した後(減圧再生工程)、
再度、補助吸着塔の前方とCO吸着塔の後方を連結して、大気圧のCO吸着塔の後方と補助吸着塔の前方を連結して回収したCHをCO吸着塔の後方へ移動させ、(残留CH回収工程2)、
その後、CH吸着塔の圧力を上昇させ(昇圧工程)、
CH含有湿りバイオガスを供給するCO吸着工程に戻ることを特長とする、バイオガスからCHを分離する方法に関する。さらに、本発明のバイオガスからCHを分離するための装置に関する。
上述の従来技術である15mN/hのCH精製・分離回収製造装置のコストについては、高圧吸着−大気圧再生のPSA−CH4が、バイオガス圧縮機、CO吸着塔2塔、バルブ8個を基本構造として設備費が700万円程度、電力原単位が1kWh/mN−O、1年間の消費電力が、電力量単価を10円/kWhとすると1年間の電力コストが、120万円/年である。それに対して、本発明のバイオガスからCHを分離する方法およびバイオガスからCHを分離するための装置であれば、高圧吸着−大気圧再生のPSA−CH4が、ブロワー/真空ポンプ兼用回転機械、CO吸着塔5塔、補助吸着塔バルブ4個を基本構造として設備費が400万円程度に削減され、補助吸着塔による残留CHの回収と昇圧工程への供給で、CH4回収率が従来の80%から90%程度に増大するため、電力原単位が0.5kWh/mN−CHに低減され、1年間の消費電力が、電力量単価を10円/kWhとすると1年間の電力コストが、60万円/年に低減され、コンパクトで、低設備費、低変動費のバイオガスからをCO除去しCHを分離する方法および装置を提供することが出来る。
本発明の方法の一実施態様を実施するバイオガスからCHを分離するための装置を示す概略図である。
本発明の第一の形態としては、水分、揮発性有機化合物(VOC)、二酸化炭素(CO)、硫化水素(HS)、有機硫黄化合物、有機ケイ素化合物等を含有するメタン発酵槽からのCH含有湿りバイオガスからのコンパクトで高効率なCHの分離方法である。ここで、揮発性有機化合物とは、常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化合物をさす。例えば、ホルムアルデヒド、ベンゼン、トルエン、キシレン、クレゾール、フェノール、ベンズアルデヒド、スチレン、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ブロモホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクロレイン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸ビニル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジン、ピロール、ビニルピリジンなどである。有機ケイ素化合物とは、ケイ素を含有する有機化合物をさす。例えば、有機シロキサン、有機シラン、有機ケイ素ポリマー、シレンなどである。また、有機硫黄化合物とは、硫黄を含有する有機化合物をさし、例えば、チオール、スルホキシド、スルホン、チオケトン、スルホン酸エステル、スルホン酸アミド、チオエーテル、チオフェン、具体的にはメチルメルカプタンなどである。
さらに、本発明の他の実施形態においては、バイオガスからCHを分離するための装置に関する。
当該装置は、例えば、図1に示されるような構成を有し、CH製造量50〜250リットルN/分、好ましくはCH製造量85〜200リットルN/分程度の装置とする。具体的には、
CO吸着塔5から上流および下流の各々に二股に分岐している流路を有するCO吸着塔5を有し、
CO吸着塔5から上流に二股に分岐している流路のうち一方にはバルブ4を介してさらに上流に二股に分岐している流路と連結し、
当該バルブ4を介してさらに上流に二股に分岐している流路のうち一方においてはバルブ14を介して流路16により外部と通じ、
当該バルブ4を介してさらに上流に二股に分岐している流路のうち上記とは別の流路の上流には、さらに上流にバルブ2を介してバイオガスを供給する流路1を有する圧力調整装置3があり、
CO吸着塔から上流に二股に分岐している流路のうち上記とは別の流路15はバルブ13を介してバルブ2の下流で流路1と接続し、
CO吸着塔5から下流に二股に分岐している流路うち一方にはバルブ12を介して補助吸着塔6が接続され、
CO吸着塔5から下流に二股に分岐している流路のうち上記とは別の流路にはバルブ8を介してCHを回収する容器9が接続され、さらに、容器9の下流には、ユーザーがメタンガスを回収しやすいように、バルブ10を介して外部に通じるCHを分離するための流路11が接続してもよく、
ここでCO吸着塔5には、上流から順に、HS・有機硫黄選択型吸着剤51、水分選択型吸着剤52、VOC・有機ケイ素選択型吸着剤53およびCO選択型吸着剤71、72が充填されており、
さらに、好ましくは補助吸着塔6にはCO選択型吸着剤73が充填されていればよい。
さらに、CO吸着塔5の容量としては、上記製造量を担保できる大きさであればよいが、例えば、100〜150リットルであることが好ましい。また、補助吸着塔6についても、同様であり、例えば、100〜150リットルであることが好ましい。
本発明の方法によれば、CO吸着工程、残留CH回収工程1、減圧再生工程、残留CH回収工程2、昇圧工程を含み、これらを繰り返すバイオガスからCHを分離する方法である。本発明においては、当該5工程を上記の順で繰り返すことを特徴とする。本発明の方法においては、例えば、図1に示すような本発明の装置を使用すればよい。図1を使用して、PSA−CH4の分離操作を構成する(吸着工程)→(残留CH回収工程1)→(減圧真空再生工程)→(残留CH回収工程2)→(昇圧工程)の各工程を以下に説明する。
吸着工程
本工程においては、前方からHS・有機硫黄選択型吸着剤51、水分選択型吸着剤52、揮発性有機化合物(以下、VOCとも示す)・有機ケイ素選択型吸着材53の順序で吸着剤を充填され、さらに後方にCO選択型吸着剤71、72を充填されたCO吸着塔に、圧力調整装置3により大気圧より高い圧力としCHを主成分とする湿りバイオガスを供給して、VOC、CO、HS、有機硫黄、有機ケイ素、水分を除去して塔後方からCHを回収する。
ここで、本発明の方法および装置において使用されるHS・有機硫黄選択型吸着剤51としては、高シリカゼオライトを充填することが好ましい。ここで、高シリカゼオライトとは、シリカ/アルミナ比(モル/モル)が高い疎水性のゼオライトであり、本発明においては、シリカ/アルミナ比(モル/モル)が5以上のHS・有機硫黄選択型吸着剤、または10以上、例えば、シリカ/アルミナ比(モル/モル)が50以上のものを使用すればよい。HS・有機硫黄選択型吸着剤51は、吸着剤の機能等にもよるが、CO吸着塔5に4〜15リットル、例えば、5〜8リットル充填することが好ましい。
ここで、本発明の方法および装置において使用される水分選択型吸着剤52としては、K−A型、Na−A型、Na−K−A型及びCa−A型からなる群より選ばれる一種以上のゼオライトであることが好ましい。ここでNa−K−A型は、Na−A型ゼオライトのNaの一部をKに交換して熱処理することにより窓径を縮小させたものであり、この調製法は非特許文献1に記載されている。さらに、当該吸着剤においては、有機ケイ素化合物の加水分解生成物を気相又は液相で上記吸着剤結晶表面にシリカコートすることにより、水分選択性が強化される。本発明において水分選択型吸着剤として用いる結晶表面にシリカコートを施した吸着剤として、ハニカム形成されたものを用いれば、吸着剤吸着塔を通過する際の圧損が小さくなることから望ましい。ハニカムの調製法としては、アルミノシリケートの基材に当該ゼオライトとシリカゾル等の無機バインダーの混合スラリーに浸積して、これを乾燥するとゼオライトが担持される。浸積と乾燥を数回繰り返すと所定の担持量に達する。(嵩密度0.3以上、ゼオライト担持量0.1g/ml以上)これを350℃以上、1時間焼成するとゼオライトの基材への固定と活性化が達成される。水分選択型吸着剤52は、吸着剤の機能等にもよるが、CO吸着塔5に4〜15リットル、例えば、5〜8リットル充填することが好ましい。
ここで、本発明の方法および装置において使用される揮発性有機化合物・有機ケイ素選択型吸着材53としては、シリカライト、USM、β、USY、MPSからなる群より選ばれる一種以上であることが好ましい。揮発性有機化合物・有機ケイ素選択型吸着材53は、吸着剤の機能等にもよるが、CO吸着塔5に6〜25リットル、例えば、8〜15リットル充填することが好ましい。
具体的には、例えば、圧力調整器としてのブロワー/真空ポンプ兼用回転機械3を有する図1に示される本発明の装置において、本発明の方法は実施される。バルブ2、バルブ4を開として、外部バイオガスを流路1からブロワー/真空ポンプ兼用回転機械3を通じてバイオガス流量250〜650リットルN/min、好ましくは200〜500リットルN/min、吸着圧力120〜175kPa−abs、好ましくは吸着圧力135〜165kPa−absで、CO吸着塔5に、吸着時間50〜70秒、例えば、55〜65秒で供給する。ここで、CO吸着塔5の吸着塔容量としては、100〜150リットル、例えば、110〜140リットルであることが好ましい。
本発明の方法および装置においては、バイオガス中の気体のうち硫黄含有成分を最初に除去するために、当該工程に使用されるCO吸着塔には、一番上流(前方)において、HS・有機硫黄選択型吸着剤を充填する。硫黄成分は一般に反応性が高く、他の吸着剤と反応し、吸着剤の性能を低下させる可能性があるからである。さらに、HS・有機硫黄選択型吸着剤の次には、ガス中の水分を除去するために水分選択型吸着剤、その次にはVOC・有機ケイ素選択型吸着材を充填されている。これにより、水分、VOC・有機ケイ素化合物を吸着させ、後の吸着剤、特にCO選択型吸着剤の性能の低下を避けられるからである。さらに、この後方(下流)にはCO選択型吸着剤が充填されている。ここで、CO選択型吸着剤については、2種類のCO選択型吸着剤が順に充填されていることが好ましい。さらに、CO吸着塔に充填されるCO選択型吸着剤としては、Liイオン交換、Naイオン交換、Caイオン交換のX型ゼオライト、分子直径が4オングストローム以下のCOは吸着するがCHを吸着しないNa−K−Aから成る群から選択させるゼオライトを1種または2種以上使用することが好ましい。特に好ましくは、シリカ/アルミナ比(モル/モル)が5より小さい、例えば、3より小さいX型ゼオライトを使用するとよい。吸着力が強くなるからである。2種類のCO選択型吸着剤の組み合わせとしては、いずれの組み合わせでも良いが、後方により高性能のCO選択型吸着剤を充填されていることが好ましい。これにより、段階的に効率よくCOを吸着させることができるからである。例えば、より前方にシリカ/アルミナ比(モル/モル)が4より小さいLiイオン交換のX型ゼオライトが充填され、分子直径が4オングストローム以下のCOは吸着するがCHを吸着しないNa−K−A吸着剤が後方に充填されていることが好ましい。また、2種類のCO選択型吸着剤を混合して充填されていてもよい。CO選択型吸着剤は、CO吸着塔5の容積に対して、60〜90%程度充填することが好ましい。さらに、CO選択型吸着剤は、CO吸着塔5に合計で60〜120リットル、例えば、90〜110リットル充填することが好ましい。例えば、より前方にシリカ/アルミナ比(モル/モル)が4より小さいLiイオン交換のX型ゼオライトが40〜60リットル充填され、分子直径が4オングストローム以下のCOは吸着するがCHを吸着しないNa−K−A吸着剤が後方に40〜60リットル充填されている形態が好ましい。
供給されたバイオガス中の水分、揮発性有機化合物(VOC)、硫化水素(HS)、有機硫黄化合物、有機ケイ素化合物が上記のように吸着剤で除去され、COがCO吸着塔に充填された2種類のCO吸着剤71,72で除去されると、CO吸着塔5の後方からCHが、CH濃度87〜93vol%程度で、未吸着のCOとともにバルブ8を介して製品CHタンク9に供給されるとよい。さらに、バルブ10、流路11から流過させてもよい。
残留メタン回収工程1
吸着工程の進行に伴い、CO吸着塔71,72のCO吸着量が増大して吸着効率が悪くなり、流過CH濃度が低下する可能性がある。したがって流過CH濃度が低下する直前に、残留メタン回収工程1に移行する。当該工程においては、圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械3を停止して、バルブ2、バルブ4、バルブ8、バルブ13を閉として、バルブ12を開とする。これにより、CO吸着塔5の後方に残留するCHは、バルブ12を通じて補助吸着塔6に移行する。ここで、CO吸着塔5の圧力は120〜175kPa−absから60〜90kPa程度、例えば、80kPa程度に低下し、一方、補助吸着塔6の圧力も同様に60〜90kPa程度、例えば、80kPa程度となる。補助吸着塔6に充填されるCO吸着剤73としては、CHに比べてCOを選択的に吸着する、Liイオン交換、Naイオン交換、Caイオン交換のX型ゼオライト、分子直径が4オングストローム以下のCOは吸着するがCHを吸着しないNa−K−A型ゼオライト(CO選択型吸着剤)を1種または2種以上使用するのが好ましい。前述の吸着工程でのCHの回収率は68〜72%程度、例えば70%超程度にとどまる場合があり、この場合、残る30%のCHは吸着塔の死容積部およびCO吸着剤への共吸着CHとして残留しており、依然CHの回収効率を上げる余地がある。そこで補助吸着塔6にCO吸着塔4後方から高圧気体が移動すると、CO吸着塔5に残留するCHは更に18〜22%程度回収され、全回収率が上昇する。
なお補助吸着塔6にCO吸着剤を充填しない場合であっても、当該工程を経ることにより、メタンガスが補助吸着塔6に滞留することになり、メタンガスの回収率は上昇する。さらに、ここで補助吸着塔6にCO吸着剤を充填することが好ましく、補助吸着塔に充填CO吸着剤73へのCO吸着がCH吸着よりも選択的なため、補助吸着塔6充填CO吸着剤73にはCOが選択的に吸着され、死容積部のCH濃度は上昇する。これは、後述する昇圧工程での塔後方への高濃度CHの供給のために非常に重要である。残留CH回収工程1は、5秒〜15秒、好ましくは8〜12秒程度で完了する。補助吸着塔6の容量としては、CO吸着塔5と同程度でよく、100〜150リットル、例えば、110〜140リットルであることが好ましい。この中に補助吸着塔に充填されるCO吸着剤73の容量としては、CO吸着塔5中に充填されるCO吸着剤の量と同程度でよい。すなわち、CO選択型吸着剤は、補助吸着塔6に60〜120リットル、例えば、90〜110リットル充填することが好ましい。CO吸着塔5の後方に残留するCHを効率良く吸着させ補助吸着塔中に保持するためである。
減圧再生工程
残留CH4回収工程でCO吸着塔5の圧力は、80kPa−abs程度に低下する。さらに、減圧再生工程においては、バルブ2、バルブ4、バルブ8、バルブ12を閉とし、圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械3を再度稼働させ、さらに減圧させた。これにより、補助吸着塔に高濃度のCHを滞留させる。さらに、バルブ13、バルブ14を開とする。これにより、CO吸着塔5充填CO吸着剤71,72から吸着COが離脱し、更に向流に流過するCOにより、VOC・有機ケイ素吸着剤53からVOCおよび有機ケイ素が離脱し、水分吸着剤52から水分が離脱し、HS・有機硫黄吸着剤51からHSおよび有機硫黄が離脱し、これらを流路16から排出させる。CO吸着塔5に充填されたCO吸着剤71,72、VOC・有機ケイ素吸着剤53、水分吸着剤52、HS・有機ケイ素吸着剤51は再生され、再び、VOC、CO、HS、有機硫黄、有機ケイ素、水分を吸着できるようになる。ここでCO吸着塔5の圧力は8〜12kPa−abs程度、例えば、10kPa−abs(真空条件)に低下する。減圧再生工程は、50〜70秒、例えば、55〜65秒、60秒程度で完了させるとよい。
残留メタン回収工程2
当該工程においては、圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械3を停止して、バルブ2、バルブ4、バルブ8、バルブ13を閉として、バルブ12を開とする。これにより、10kPa−abs(真空条件)よりも高い圧力にある補助吸着塔6に滞留しているメタンガスがCO吸着塔後方に高濃度のCHとして供給される。さらに、補助吸着塔6にCO吸着剤を充填している場合、補助吸着塔6から先ず死容積部の比較的CH濃度の高い気体が、CO吸着塔5後方からCO吸着塔5に供給され、その後補助吸着塔充填CO吸着剤73から吸着されたCHおよび共吸着COが離脱して供給CH濃度が上昇するため、CO吸着塔後方にはさらに高濃度のCHが供給される。いずれの場合にしろ、このため、CO吸着塔5のCH濃度分布は、吸着工程開始時に塔前方のCH濃度は低く、塔後方のCH濃度分布が高くなり、効率的なバイオガスからのCHとCO分離の可能な状態となっている。残留CH回収工程2は、5秒〜15秒、好ましくは8〜12秒程度で完了する。
昇圧工程
ここで、さらに、バルブ2およびバルブ4を開とし、バルブ12を閉とし、圧縮機3を作動させ、圧力を高める。すなわち、補助吸着塔6への流れを遮断し、外部バイオガスを流路1からバルブを2、バルブ4を開としてブロワー/真空ポンプ兼用回転機械3を通じてバイオガス流量250〜650リットルN/min、好ましくは200〜500リットルN/min、CO吸着塔5における吸着圧力120〜175kPa−abs、好ましくは吸着圧力135〜165kPa−absとし、吸着工程の前準備を行う。当該昇圧工程は、2〜6秒、好ましくは3〜5秒程度で完了すればよい。昇圧工程で、残留CH回収工程で補助吸着塔6に回収された残留CHがCO吸着塔後方には高濃度で供給されているため、後の吸着工程において効率的にCHの回収を行うことができる。本発明においては、当該昇圧工程を終了後に、バルブ8を開として吸着工程に戻り、(吸着工程)→(残留CH回収工程1)→(減圧真空再生工程)→(残留CH回収工程2)→(昇圧工程)を繰り返すことでCH含有湿りバイオガスからメタンを分離することができる。
以下の表1に本発明の1塔式圧力スイング法(以下PSA−CH)の方法を構成する、(吸着工程)→(残留CH回収工程1)→(減圧再生工程)→(残留CH回収工程2)→(昇圧工程)のバルブの開閉、圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械の運転・停止、各工程の所要時間の例を示す。
以下実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
本実施例の1塔式PSA−CH4製造装置の仕様を表2に示す。
本装置は、CH製造量85〜200リットルN/分(5−10mN/h)を目標として製作したもので、CO吸着塔5は内径が40cm、高さ100cmであり、当該CO吸着塔5には、表2に示される各種吸着剤が充填されており、補助吸着塔6には、補助吸着塔充填CO吸着剤73が70kg(100リットル)充填されている。
実施例1および2、比較例1の操作条件を表3に示す。
実施例1においては、吸着圧力150kPa−abs、再生終了圧力10kPa−abs、補助吸着塔53残留CH4回収工程1の終了圧力80kPa−abs、補助吸着塔53昇圧終了圧力150kPa−abs、1サイクル143秒、CO吸着剤として、CO吸着塔5に、Liイオン交換X型ゼオライトが下流とし、50リットルのLiイオン交換X型ゼオライトと50リットルのNa−K−Aを1:1で2層充填し、補助吸着塔6には100リットルのLiイオン交換X型ゼオライトを充填している。外部バイオガスを流路1からバルブ2、バルブ4を開としてブロワー/真空ポンプ兼用回転機械3を通じてバイオガス流量333リットルN/min、吸着圧力150kPa−absで、吸着塔容量50リットルのCO吸着塔5に、吸着時間60秒で供給した(吸着工程)。CO吸着塔5には、予め、前方に前処理用吸着材5としてまずHS・有機硫黄吸着剤51として高シリカゼオライト(シリカ/アルミナ比(モル/モル=70))を6.25リットル充填し、次いで水分吸着剤52として比表面積700m/g以上のシリカゲルがウオッシュコートされハニカム形成されたNa−K−A型ゼオライトを6.25リットル、最後方部に有機ケイ素(シロキサン)吸着剤53であるUSYを12.5リットル多層に充填し、後方にはCO選択型吸着剤71として、1.2mmφのLiイオン交換X型ゼオライト71(SiO/Al比2.5)を50リットル充填し、最後方部にはCO選択型吸着剤としてNa−K−A型ゼオライト72を50リットル充填した。
吸着工程の進行に伴い、CO選択型吸着剤71,72のCO吸着量が増大して流過CH濃度が低下する。流過CH濃度が低下する直前に(60秒の吸着工程の後)、圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械3を停止して、バルブ2,バルブ4、バルブ8を閉として、バルブ12を開とし、残留メタン回収工程1に移行し、CO2吸着塔5の後方に残留するCHは、バルブ12を通じて補助吸着塔6に移行させた。補助吸着塔6の容量としては、125リットルであり、この中に補助吸着塔充填CO吸着剤73が100リットル充填されている。CO吸着塔5の圧力は150kPa−absから80kPaに低下し、補助吸着塔6の圧力は80kPa−absとなった。当該残留メタン回収工程は、10秒で完了した。
続く減圧再生工程においては、残留メタン回収工程1で80kPa−abs程度に低下したCO吸着塔5の圧力を、圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械3を稼働させてさらに減圧し、バルブ2、バルブ4、バルブ8、バルブ12を閉として、バルブ13、バルブ14を開とした。CO吸着塔5に充填したCO吸着剤71、72から吸着COが離脱し、更に向流に流過するCOにより、有機ケイ素吸着剤53から有機ケイ素が離脱し、水分吸着剤52から水分が離脱し、HS・有機硫黄吸着剤51からHS・有機硫黄吸着剤が離脱し、これらを流路16から排出させた。当該工程は60秒継続させた。
次に、圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械3を停止して、バルブ2,バルブ4、バルブ8を閉として、バルブ12を開とし、残留メタン回収工程2に移行した。当該工程は10秒継続させた。これにより、塔後方のCH濃度分布が高い、効率的なバイオガスからのCHとCO分離の可能な状態とした。次に、バルブ2およびバルブ4を開とし、バルブ12を閉とし、圧縮機3を作動させ、圧力を高め、昇圧工程に移行した。CO吸着塔5の圧力を150kPa−abs程度に上昇させた。当該昇圧工程は、3秒行った。その後、その後バルブ8を開とし、圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械3を引き続き稼働させ、再度、吸着工程とし、バイオガスを再度供給し、上記サイクルを繰り返した。これにより、CH製造量170リットルN/分(5−10mN/h)、CH濃度90vol%の性能が確認された。
比較例1
補助吸着塔6がなく、吸着工程および減圧再生工程のみで行うことを除き、実施例1と同様にメタン分離に行った。
実施例2
補助吸着塔6に、CO吸着剤を充填しないことを除き、実施例1と同様にメタン分離に行った。補助吸着塔6に、CO吸着剤を充填していない場合であっても、補助吸着塔6を利用した残留メタン回収工程を利用することにより、表3に示すように、残留メタン回収工程および補助吸着塔を使用しない方法(比較例1)と比較して、回収率を上昇させることができることが確認された。
実施例3
CO吸着塔5にLiイオン交換X型ゼオライトとNa−K−Aを1:1で2層充填する代わりに、Naイオン交換X型ゼオライトとNa−K−Aを1:1で2層充填したこと、およびバイオガス供給量を366リットルN/minとしたことを除き、実施例1と同様にメタン分離に行った。
実施例4
CO吸着塔5にLiイオン交換X型ゼオライトとNa−K−Aを1:1で2層充填する代わりに、Caイオン交換X型ゼオライトとNa−K−Aを1:1で2層充填したこと、およびバイオガス供給量を350リットルN/minとしたことを除き、実施例1と同様にメタン分離に行った。
実施例5
CO吸着塔5にLiイオン交換X型ゼオライトとNa−K−Aを1:1で2層充填する代わりに、Caイオン交換A型ゼオライトとNa−K−Aを1:1で2層充填したこと、およびバイオガス供給量を240リットルN/minとしたことを除き、実施例1と同様にメタン分離に行った。
実施例1および実施例3〜5の結果を比較した表を以下に示す。
Liイオン交換X型ゼオライト+Na−K−Aの2層充填が最もCH製造量が多く、最も効率良くCHを分離できることがわかった。Caイオン交換X型ゼオライト、Naイオン交換X型ゼオライトがこれに続く。
本発明は、1−200mN/h程度の分離能を有する中小容量のCH分離方法および装置に関し、CH富化燃焼、環境装置、化学装置に使用する低コスト、コンパクトで高効率なバイオガスからの吸着法によるバイオガスからのCHの分離に利用できるものである。
1、11、15、16 流路
3 圧縮機/真空ポンプ兼用回転機械
2、4、8、10、12、13、14 バルブ
5 CO吸着塔
51 HS・有機硫黄吸着剤
52 水分吸着剤
53 VOC・有機ケイ素吸着剤
71、72、73 CO吸着剤
9 製品CHタンク
6 補助吸着塔

Claims (7)

  1. CO吸着工程、残留CH回収工程、減圧再生工程、残留CH回収工程、昇圧工程を含み、これらを繰り返すバイオガスからCHを分離する方法であって、
    前方からHS・有機硫黄選択型吸着剤、水分選択型吸着剤、揮発性有機化合物(以下、VOCと示す)・有機ケイ素選択型吸着材の順序で吸着剤が充填され、さらに後方にCO選択型吸着剤を充填されたCO吸着塔に、圧力調整装置により大気圧より高い圧力としCHを主成分とするバイオガスを供給して、VOC、CO、HS、有機硫黄、有機ケイ素、水分を除去して塔後方からCHを回収して(CO吸着工程)、
    CH濃度が低下する前に、塔後方に設置した補助吸着塔の前方とCO吸着塔の後方を連結して、塔後方に残留するCHを補助吸着塔に移行し(残留CH回収工程1)、
    補助吸着塔の前方とCO吸着塔の後方の連結を閉じ、真空ポンプ/ブロワー兼用回転機械で大気圧未満の圧力でCO吸着塔の塔前方から吸着したVOC、CO、HS、有機硫黄、有機ケイ素、水分を系外に排気した後(減圧再生工程)、
    再度、補助吸着塔の前方とCO吸着塔の後方を連結して、大気圧のCO吸着塔の後方と補助吸着塔の前方を連結して回収したCHをCO吸着塔の後方へ移動させ、(残留CH回収工程2)、
    その後、CH吸着塔の圧力を上昇させ(昇圧工程)、
    CH含有バイオガスを供給するCO吸着工程に戻ることを特長とする、バイオガスからCHを分離する方法。
  2. CO吸着塔に充填するCO選択型吸着剤としてLiイオン交換、Naイオン交換、Caイオン交換のX型ゼオライト、分子直径が4オングストローム以下のCOは吸着するがCHを吸着しないNa−K−A型ゼオライト(CO選択型吸着剤)から成る群から選択させるゼオライトを1種または2種以上使用する、請求項1に記載の方法。
  3. 補助吸着塔にCO選択型吸着剤が充填されており、補助吸着塔に充填するCO選択型吸着剤としてLiイオン交換、Naイオン交換、Caイオン交換のX型ゼオライト、分子直径が4オングストローム以下のCOは吸着するがCHを吸着しないNa−K−A型ゼオライト(CO選択型吸着剤)から成る群から選択される1種または2種以上を使用する、請求項1または2に記載の方法。
  4. CO吸着塔1搭と補助吸着塔1搭で実施することを特長とする、請求項1〜3のいずれか一つに記載の方法。
  5. CO吸着塔5から上流および下流の各々に二股に分岐している流路を有するCO吸着塔5を有し、
    CO吸着塔5から上流に二股に分岐している流路のうち一方にはバルブ4を介してさらに上流に二股に分岐している流路と連結し、
    当該バルブ4を介してさらに上流に二股に分岐している流路のうち一方においてはバルブ14を介して外部と通じ、
    当該バルブ4を介してさらに上流に二股に分岐している流路のうち上記とは別の流路の上流には、さらに上流にバルブ2を介してバイオガスを供給する流路1を有する圧力調整装置3があり、
    CO吸着塔から上流に二股に分岐している流路のうち上記とは別の流路15はバルブ13を介してバルブ2の下流で流路1と接続し、
    CO吸着塔5から下流に二股に分岐している流路うち一方にはバルブ12を介して補助吸着塔6が接続され、
    CO吸着塔5から下流に二股に分岐している流路のうち上記とは別の流路にはバルブ8を介してCHを回収する容器9が接続され、
    ここでCO吸着塔5には、上流から順に、HS・有機硫黄選択型吸着剤51、水分選択型吸着剤52、VOC・有機ケイ素選択型吸着剤53およびCO選択型吸着剤が充填されている、バイオガスからCHを分離するための装置。
  6. CO吸着塔に充填するCO選択型吸着剤としてLiイオン交換、Naイオン交換、Caイオン交換のX型ゼオライト、分子直径が4オングストローム以下のCOは吸着するがCHを吸着しないNa−K−A型ゼオライト(CO選択型吸着剤)から成る群から選択させるゼオライトを1種または2種以上使用する、請求項5に記載の装置。
  7. 補助吸着塔6にCO選択型吸着剤73が充填されており、補助吸着塔6に充填するCO選択型吸着剤としてLiイオン交換、Naイオン交換、Caイオン交換のX型ゼオライト、分子直径が4オングストローム以下のCOは吸着するがCHを吸着しないNa−K−A型ゼオライト(CO選択型吸着剤)から成る群から選択される1種または2種以上を使用する、請求項5または6に記載の装置。
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