WO2023188520A1 - 前処理方法、二酸化炭素回収方法、及びこれらの方法を実行する装置 - Google Patents

前処理方法、二酸化炭素回収方法、及びこれらの方法を実行する装置 Download PDF

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Abstract

前処理装置は、排気ガスから水分を除去可能な除湿塔を備える。前記除湿塔は、水分を吸着可能な水分吸着剤と、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤と、前記水分吸着剤及び前記酸性ガス吸着剤が充填される除湿容器と、を有する。前記水分吸着剤は、前記除湿容器内で前記酸性ガス吸着剤よりも、排気ガスが流出可能な第二口の側に充填されている。前記水分吸着剤は、アルミナを含む吸着剤である。前記酸性ガス吸着剤は、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含み、(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤である。

Description

前処理方法、二酸化炭素回収方法、及びこれらの方法を実行する装置
 本開示は、前処理方法、二酸化炭素回収方法、及びこれらの方法を実行する装置に関する。
 本願は、2022年3月29日に、日本国に出願された特願2022-053562号に基づき優先権を主張し、この内容をここに援用する。
 地球環境保全の観点から二酸化炭素の排出量を削減するため、排気ガス中に含まれている二酸化炭素を回収する設備が検討されている。
 排気ガスから二酸化炭素を回収する設備としては、例えば、以下の特許文献1に開示されている設備がある。この設備は、前処理装置と、二酸化炭素回収装置と、を備える。前処理装置は、排気ガスから水分を除去可能な除湿塔を有する。この除湿塔には、水分を吸着可能な水分吸着剤としての合成ゼオライトが充填されている。二酸化炭素回収装置は、二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着剤としての合成ゼオライトが充填されている。
 合成ゼオライトは、水分及び二酸化炭素を吸着できる。このため、合成ゼオライトに水分及び二酸化炭素を含む排気ガスを通過させると、この合成ゼオライトは、この排気ガス中の水分及び二酸化炭素を吸着して、二酸化炭素の吸着効率が低下する。
 そこで、特許文献1に記載の設備では、前処理装置で、排気ガス中の水分を除去した後、二酸化炭素回収装置の二酸化炭素吸着剤で、水分が除去された前処理済みガス中の二酸化炭素を吸着するようにしている。
特開平01-108106号公報
 前処理装置から排気された前処理済みガスから二酸化炭素を回収するためには、この前処理ずみガスの露点は、できる限り低い方が好ましい。言い換えると、前処理済みガス中の水分濃度は、できる限り低い方が好ましい。
 また、前処理装置が有する水分吸着剤は、その水分吸着性能が長期間に渡って維持されることが好ましい。
 そこで、本開示は、水分吸着剤を通過したガスの低露点化を図りつつも、この水分吸着剤の水分吸着性能を長期間に渡って維持することができる技術を提供することを目的とする。
 上記目的を達成するための発明に係る一態様としての前処理装置は、
 二酸化炭素回収装置での処理前に、水分と二酸化炭素と酸性ガスとを含む排気ガスから水分を除去可能な前処理装置において、前記排気ガスから水分を除去可能な除湿塔と、前記除湿塔内に前記排気ガスを送ることが可能な送風機と、を備える。前記除湿塔は、水分を吸着可能な水分吸着剤と、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤と、前記水分吸着剤及び前記酸性ガス吸着剤が充填される除湿容器と、を有する。前記除湿容器は、前記送風機からの前記排気ガスが流入可能な第一口と、前記水分吸着剤及び前記酸性ガス吸着剤を通過したガスが前処理済みガスとして流出可能な第二口と、を有する。前記酸性ガス吸着剤は、前記除湿容器内の前記第一口の側に充填され、前記水分吸着剤は、前記除湿容器内で前記酸性ガス吸着剤よりも前記第二口の側に充填されている。前記水分吸着剤は、アルミナを含む吸着剤である。前記酸性ガス吸着剤は、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含み、(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤である。
 代表的な水分吸着剤としては、ゼオライトとシリカゲルとがある。シリカゲルは、酸性ガスに対する耐性がある。このため、水分及び酸性ガスを含む排気ガスから水分を吸着するための吸着剤として、シリカゲルを用いても、このシリカゲルの除湿性能はあまり低下しない。一方で、水分及び酸性ガスを含む排気ガスから水分を吸着するための吸着剤として、ゼオライト等のアルミナを含む吸着剤を用いた場合、アルミナが酸性ガスと結合してしまって、この吸着剤の除湿性能が低下する。すなわち、アルミナを含む吸着剤は、酸性ガスに対する耐性がシリカゲルよりも低い。以上のように、酸性ガスに対する耐性の観点からは、アルミナの含有率に対してシリカの含有率が高い吸着剤が好ましい。
 一方で、ゼオライト等のアルミナを含む吸着剤は、シリカゲルに比べて、排気ガスを低露点にすることができる。言い換えると、アルミナを含む吸着剤は、シリカゲルに比べて、排気ガス中の水分濃度を低くすることができる。以上のように、ガスの低露点化の観点からは、シリカの含有率に対してアルミナの含有率が比較的高い吸着剤が好ましい。
 本態様では、二酸化炭素回収装置に送るガスの低露点化の観点から、水分吸着剤として、アルミナを含む吸着剤を用いる。
 但し、アルミナを含む水分吸着剤は、酸性ガスに対する耐性が低いため、本態様では、排気ガスを酸性ガス吸着剤に通過させ、排気ガス中の酸性ガスの多くを除去してから、このガスを水分吸着剤に通過させる。よって、酸性ガス吸着剤は、酸性ガスを吸着することで、本態様で用いる水分吸着剤をガードする役目を担っている。
 以上のように、本態様では、水分吸着剤として、アルミナを含む吸着剤を用いるので、二酸化炭素回収装置に送るガスを低露点化することができる。このアルミナを含む吸着剤は、前述したように、酸性ガスに対する耐性が低い。しかしながら、本態様では、前述したように、排気ガスを酸性ガス吸着剤に通過させて、排気ガス中の酸性ガスの多くを除いてから、このガスを水分吸着剤に通過させているので、水分吸着剤の水分吸着性能を長期間に渡って維持することができる。
 上記目的を達成するための発明に係る一態様としての二酸化炭素回収設備は、
 前記一態様における前処理装置と、前記二酸化炭素回収装置と、を備える。前記二酸化炭素回収装置は、前記前処理済みガスが流入可能で、前記前処理済みガス中の二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着剤が充填されている二酸化炭素吸着塔と、前記二酸化炭素吸着塔内を真空吸引する吸引機と、を備える。
 本態様の前処理装置では、二酸化炭素回収装置に送るガスの露点を下げることができる、言い換えると、このガス中の水分濃度を少なくすることができる。このため、二酸化炭素吸着塔内の二酸化炭素吸着剤で二酸化炭素を効率的に吸着できる。二酸化炭素吸着剤に吸着された二酸化炭素は、二酸化炭素吸着塔内を吸引機で真空吸引することで回収される。
 上記目的を達成するための発明に係る一態様としての前処理方法は、
 二酸化炭素回収処理の前に、水分と二酸化炭素と酸性ガスとを含む排気ガスから水分を除去する前処理方法において、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤に前記排気ガスを通過させて、前記排気ガス中の酸性ガスを除去する酸性ガス除去工程と、水分を吸着可能な水分吸着剤に、前記酸性ガス除去工程を経た前記排気ガスである酸性ガス除去済みガスを通過させて、前記酸性ガス除去済みガス中の水分を除去し、水分除去後の前記酸性ガス除去済みガスである前処理済みガスを前記二酸化炭素回収処理させる除湿工程と、を実行する。前記酸性ガス吸着剤は、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含み、(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤である。前記水分吸着剤は、アルミナを含む吸着剤である。
 本態様では、前記一態様における前処理装置と同様に、二酸化炭素回収処理されるガスを低露点化することができると共に、前処理で用いる水分吸着剤の水分吸着性能を長期間に渡って維持することができる。
 上記目的を達成するための発明に係る一態様としての二酸化炭素回収方法は、
 前記一態様における前処理方法を実行すると共に、前記二酸化炭素回収処理を実行する。前記二酸化炭素回収処理は、二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着剤に前記前処理済みガスを通過させて、前記前処理済みガス中の前記二酸化炭素を前記二酸化炭素吸着剤に吸着させる二酸化炭素吸着工程と、前記二酸化炭素吸着剤から前記二酸化炭素を離脱させ、前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素離脱工程と、を含む。
 本態様では、二酸化炭素回収処理させるガスの露点を下げることができる、言い換えると、このガス中の水分濃度を少なくすることができる。このため、二酸化炭素吸着工程で用いられる二酸化炭素吸着剤により二酸化炭素を効率的に吸着できる。二酸化炭素吸着剤に吸着された二酸化炭素は、二酸化炭素離脱工程の実行で回収される。
 本開示の一態様によれば、水分吸着剤を通過したガスの低露点化を図りつつも、この水分吸着剤の水分吸着性能を長期間に渡って維持することができる。
本開示に係る第一実施形態における二酸化炭素回収設備の系統図(その1)である。 本開示に係る第一実施形態における二酸化炭素回収設備の系統図(その2)である。 本開示に係る第一実施形態における二酸化炭素回収設備の動作を示すフローチャートである。 本開示に係る第二実施形態における二酸化炭素回収設備の系統図である。 本開示に係る第三実施形態における二酸化炭素回収設備の系統図である。 本開示に係る第三実施形態における二酸化炭素回収設備の動作を示すフローチャートである。 本開示に係る第四実施形態における二酸化炭素回収設備の系統図である。 本開示に係る第四実施形態における二酸化炭素回収設備の動作を示すフローチャートである。
 本開示に係る二酸化炭素回収設備の各種実施形態及び各種変形例について、図面を参照して以下に説明する。
 「第一実施形態」
 二酸化炭素回収設備の第一実施形態について、図1~図3を参照して説明する。
 本実施形態における二酸化炭素回収設備は、図1に示すように、排気ガス発生源1からの排気ガス中から二酸化炭素を回収する設備である。排気ガス発生源1としては、例えば、焼却炉、石炭焚きボイラー、LNG焚きボイラー、製鉄所の高炉や転炉、セメント工場のキルン、ガスタービン等がある。これら排気ガス発生源1からの排気ガスには、窒素、酸素、二酸化炭素、水、酸性ガスが含まれる。酸性ガスとしては、HCl、SOx、NOx等がある。排気ガスに含まれる酸性ガスの種類は、排気ガス発生源の種類に応じて異なる。
 この二酸化炭素回収設備は、前処理装置10と、二酸化炭素回収装置50と、を備える。前処理装置10は、排気ガスから二酸化炭素回収装置50での二酸化炭素回収を阻害する成分を除去する装置である。二酸化炭素回収装置50は、前処理装置10からの排気ガスから、主として二酸化炭素を回収する装置である。
 前処理装置10は、二基の除湿塔11を備える。二基の除湿塔11は、いずれも、除湿容器12と、除湿容器12内に充填されている酸性ガス吸着剤16及び水分吸着剤17と、を有する。酸性ガス吸着剤16は、HCl、SOx、NOx等の酸性ガスを吸着可能な吸着剤である。また、水分吸着剤17は、水分を吸着可能な吸着剤である。二基の除湿塔の除湿容器12は、いずれも、第一口12iと第二口12oとを有する。第一口12iは、除湿容器12中で水分吸着剤17及び酸性ガス吸着剤16を基準にして一方の側に形成され、第二口12oは、除湿容器12中で水分吸着剤17及び酸性ガス吸着剤16を基準にして他方の側に形成されている。酸性ガス吸着剤16は、除湿容器12内での第一口12iの側に充填され、水分吸着剤17は、除湿容器12内で酸性ガス吸着剤16よりも第二口12oの側に充填されている。なお、以下では、二基の除湿塔11のうち、一基の除湿塔11を第一除湿塔11aとし、残りの一基の除湿塔11を第二除湿塔11bとする。
 二酸化炭素回収装置50は、三基の二酸化炭素吸着塔51を備える。三基の二酸化炭素吸着塔51は、いずれも、容器52と、容器52内に充填されている二酸化炭素吸着剤53と、を有する。三基の二酸化炭素吸着塔51の容器52は、いずれも、第一口52iと第二口52oとを有する。第一口52iは、容器52中で二酸化炭素吸着剤53を基準にして一方の側に形成され、第二口52oは、容器52中で二酸化炭素吸着剤53を基準にして他方の側に形成されている。なお、以下では、三基の二酸化炭素吸着塔51のうち、一基の二酸化炭素吸着塔51を第一の二酸化炭素吸着塔51aとし、他の一基の二酸化炭素吸着塔51を第二の二酸化炭素吸着塔51bとし、残りの一基の二酸化炭素吸着塔51を第三の二酸化炭素吸着塔51cとする。
 前処理装置10は、前述の第一除湿塔11a及び第二除湿塔11bの他、送風機6と、除湿真空ポンプ7と、排気ガスライン20と、前処理済みガスライン30と、水分リッチガスライン34と、オフガスライン37と、第一排気ガス弁41aと、第二排気ガス弁41bと、除湿側第一前処理済みガス弁43aと、除湿側第二前処理済みガス弁43bと、第一水分リッチガス弁44aと、第二水分リッチガス弁44bと、除湿側第一オフガス弁45aと、除湿側第二オフガス弁45bと、を有する。
 排気ガスライン20は、主排気ガスライン21と、第一排気ガスライン22aと、第二排気ガスライン22bと、を有する。主排気ガスライン21の一端は、排気ガス発生源1に接続されている。主排気ガスライン21の他端には、第一排気ガスライン22aの一端及び第二排気ガスライン22bの一端が接続されている。よって、第一排気ガスライン22a及び第二排気ガスライン22bは、主排気ガスライン21から分岐したラインである。主排気ガスライン21には、送風機6が設けられている。第一排気ガスライン22aの他端は、第一除湿塔11aの第一口12iに接続され、第二排気ガスライン22bの他端は、第二除湿塔11bの第一口12iに接続されている。第一排気ガスライン22aには、第一排気ガス弁41aが設けられている。第二排気ガスライン22bには、第二排気ガス弁41bが設けられている。
 前処理済みガスライン30は、除湿側第一前処理済みガスライン31aと、除湿側第二前処理済みガスライン31bと、主前処理済みガスライン32と、回収側第一前処理済みガスライン33aと、回収側第二前処理済みガスライン33bと、回収側第三前処理済みガスライン33cと、を有する。除湿側第一前処理済みガスライン31aの一端は、第一除湿塔11aの第二口12oに接続され、除湿側第二前処理済みガスライン31bの一端は、第二除湿塔11bの第二口12oに接続されている。除湿側第一前処理済みガスライン31aには、除湿側第一前処理済みガス弁43aが設けられている。除湿側第二前処理済みガスライン31bには、除湿側第二前処理済みガス弁43bが設けられている。除湿側第一前処理済みガスライン31aの他端及び除湿側第二前処理済みガスライン31bの他端には、主前処理済みガスライン32の一端が接続されている。主前処理済みガスライン32の他端には、回収側第一前処理済みガスライン33aの一端、回収側第二前処理済みガスライン33bの一端、及び回収側第三前処理済みガスライン33cの一端が接続されている。よって、回収側第一前処理済みガスライン33a、回収側第二前処理済みガスライン33b、及び回収側第三前処理済みガスライン33cは、主前処理済みガスライン32から分岐したラインである。回収側第一前処理済みガスライン33aの他端は、第一の二酸化炭素吸着塔51aの第一口52iに接続されている。回収側第二前処理済みガスライン33bの他端は、第二の二酸化炭素吸着塔51bの第一口52iに接続されている。回収側第三前処理済みガスライン33cの他端は、第三の二酸化炭素吸着塔51cの第一口52iに接続されている。
 水分リッチガスライン34は、第一水分リッチガスライン35aと、第二水分リッチガスライン35bと、主水分リッチガスライン36と、を有する。第一水分リッチガスライン35aの一端は、第一排気ガスライン22a中で、第一排気ガス弁41aよりも第一除湿塔11a側の位置に接続されている。第二水分リッチガスライン35bの一端は、第二排気ガスライン22b中で、第二排気ガス弁41bよりも第二除湿塔11b側の位置に接続されている。第一水分リッチガスライン35aには、第一水分リッチガス弁44aが設けられ、第二水分リッチガスライン35bには、第二水分リッチガス弁44bが設けられている。第一水分リッチガスライン35aの他端及び第二水分リッチガスライン35bの他端には、主水分リッチガスライン36の一端が接続されている。この主水分リッチガスライン36の他端には、除湿真空ポンプ7の吸込口が接続されている。
 オフガスライン37は、回収側第一オフガスライン38aと、回収側第二オフガスライン38bと、回収側第三オフガスライン38cと、主オフガスライン38mと、除湿側第一オフガスライン39aと、除湿側第二オフガスライン39bと、を有する。回収側第一オフガスライン38aの一端は、第一の二酸化炭素吸着塔51aの第二口52oに接続されている。回収側第二オフガスライン38bの一端は、第二の二酸化炭素吸着塔51bの第二口52oに接続されている。回収側第三オフガスライン38cの一端は、第三の二酸化炭素吸着塔51cの第二口52oに接続されている。回収側第一オフガスライン38aの他端、回収側第二オフガスライン38bの他端、及び回収側第三オフガスライン38cの他端は、主オフガスライン38mの一端側の部分に接続されている。主オフガスライン38mの他端には、除湿側第一オフガスライン39aの一端、及び除湿側第二オフガスライン39bの一端が接続されている。除湿側第一オフガスライン39aの他端は、第一除湿塔11aの第二口12oに接続されている。除湿側第二オフガスライン39bの他端は、第二除湿塔11bの第二口12oに接続されている。除湿側第一オフガスライン39aには、除湿側第一オフガス弁45aが設けられている。除湿側第二オフガスライン39bには、除湿側第二オフガス弁45bが設けられている。
 二酸化炭素回収装置50は、前述の第一の二酸化炭素吸着塔51a、第二の二酸化炭素吸着塔51b、及び第三の二酸化炭素吸着塔51cの他、送風機6と、前処理済みガスライン30と、吸引機55と、回収側第一前処理済みガス弁56aと、回収側第二前処理済みガス弁56bと、回収側第三前処理済みガス弁56cと、第一吸引弁57aと、第二吸引弁57bと、第三吸引弁57cと、回収側第一オフガス弁58aと、回収側第二オフガス弁58bと、回収側第三オフガス弁58cと、回収タンク63と、吸引ライン65と、オフガスライン37と、吐出ライン68と、を備える。
 二酸化炭素回収装置50の構成要素のうち、送風機6、前処理済みガスライン30、及びオフガスライン37は、二酸化炭素回収装置50の構成要素であると共に、前処理装置10の構成要素でもある。
 回収側第一前処理済みガス弁56aは、前述の回収側第一前処理済みガスライン33aに設けられている。回収側第二前処理済みガス弁56bは、前述の回収側第二前処理済みガスライン33bに設けられている。回収側第三前処理済みガス弁56cは、前述の回収側第三前処理済みガスライン33cに設けられている。回収側第一オフガス弁58aは、前述の回収側第一オフガスライン38aに設けられている。回収側第二オフガス弁58bは、前述の回収側第二オフガスライン38bに設けられている。回収側第三オフガス弁58cは、前述の回収側第三オフガスライン38cに設けられている。
 吸引ライン65は、第一吸引ライン66aと、第二吸引ライン66bと、第三吸引ライン66cと、主吸引ライン67と、を有する。第一吸引ライン66aの一端は、回収側第一前処理済みガスライン33a中で、回収側第一前処理済みガス弁56aよりも第一の二酸化炭素吸着塔51a側の位置に接続されている。第一吸引ライン66aには、第一吸引弁57aが設けられている。第二吸引ライン66bの一端は、回収側第二前処理済みガスライン33b中で、回収側第二前処理済みガス弁56bよりも第二の二酸化炭素吸着塔51b側の位置に接続されている。第二吸引ライン66bには、第二吸引弁57bが設けられている。第三吸引ライン66cの一端は、回収側第三前処理済みガスライン33c中で、回収側第三前処理済みガス弁56cよりも第三の二酸化炭素吸着塔51c側の位置に接続されている。第三吸引ライン66cには、第三吸引弁57cが設けられている。第一吸引ライン66aの他端、第二吸引ライン66bの他端、及び第三吸引ライン66cの他端は、主吸引ライン67の一端側の部分に接続されている。主吸引ライン67の他端は、吸引機55の吸込口に接続されている。
 吸引機55は、例えば、真空ポンプである。
 吐出ライン68の一端は、吸引機55の吐出口に接続されている。吐出ライン68の他端には、回収タンク63が接続されている。
 本実施形態では、酸性ガス吸着剤16として、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含む吸着剤で(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤を用いる。本実施形態では、水分吸着剤17として、アルミナを含む吸着剤を用いる。本実施形態では、二酸化炭素吸着剤として、例えば、ゼオライトを用いる。
 次に、以上で説明した二酸化炭素回収設備の動作について、図3に示すフローチャートに従って説明する。
 二酸化炭素回収設備は、前処理S10と、二酸化炭素回収処理S20とを実行する。前処理S10は、前処理装置10により実行され、二酸化炭素回収処理S20は、二酸化炭素回収装置50により実行される。
 前処理S10では、酸性ガス除去工程S11、除湿工程S12及び再生工程S13が実行される。仮に、第一除湿塔11a内の水分吸着剤17の水分吸着量が極めて少なく、第二除湿塔11b内の水分吸着剤17の水分吸着量が多いとする。この場合、図1に示すように、第一排気ガス弁41aが開状態、第二排気ガス弁41bが閉状態、除湿側第一前処理済みガス弁43aが開状態、除湿側第二前処理済みガス弁43bが閉状態、第一水分リッチガス弁44aが閉状態、第二水分リッチガス弁44bが開状態、除湿側第一オフガス弁45aが閉状態、除湿側第二オフガス弁45bが開状態になる。
 この場合、排気ガス発生源1からの排気ガスは、主排気ガスライン21、送風機6、第一排気ガスライン22a、及び第一排気ガス弁41aを介して、第一除湿塔11a内に流入する。第一除湿塔11a内に流入した排気ガスは、まず、第一除湿塔11a内の酸性ガス吸着剤16を通過する。この排気ガスは、酸性ガス吸着剤16を通過する過程で、排気ガス中に含まれている酸性ガスの多くが酸性ガス吸着剤16に吸着される(酸性ガス除去工程S11)。この酸性ガス吸着剤16を通過した排気ガスである酸性ガス除去済みガスは、第一除湿塔11a内の水分吸着剤17を通過する。この酸性ガス除去済みガスは、水分吸着剤17を通過する過程で、酸性ガス除去済みガス中に含まれている水分の多くが水分吸着剤17に吸着され、残りは、前処理済みガスとして、第一除湿塔11aから排気される。すなわち、第一除湿塔11aでは、排気ガス中の酸性ガス及水分の除去が行われる。この前処理済みガスは、除湿側第一前処理済みガスライン31a、除湿側第一前処理済みガス弁43a、主前処理済みガスライン32を介して、二酸化炭素回収装置50へ送られる。
 さらに、この場合、二酸化炭素回収装置50から、水分の少ないオフガスが、主オフガスライン38m、除湿側第二オフガスライン39b、除湿側第二オフガス弁45bを介して、第二除湿塔11b内に流入する。第二除湿塔11b内に流入したオフガスは、第二除湿塔11b内の水分吸着剤17を通過する。オフガスは、水分吸着剤17を通過する過程で、この水分吸着剤17から水分を離脱させる。この結果、このオフガスは、水分リッチなガスになる。この水分リッチなガスは、第二除湿塔11b内の酸性ガス吸着剤16を通過する。この水分リッチなガスは、酸性ガス吸着剤16を通過する過程で、この酸性ガス吸着剤16から酸性ガスを離脱させる。この結果、水分リッチなガスは、水分及び酸性ガスがリッチなガスになる。水分及び酸性ガスがリッチなガスは、第二除湿塔11bから排気される。すなわち、第二除湿塔11bでは、水分吸着剤17及び酸性ガス吸着剤16の再生が行われる。水分及び酸性ガスがリッチなガスは、第二水分リッチガスライン35b、第二水分リッチガス弁44b、主水分リッチガスライン36、及び除湿真空ポンプ7を介して、外部に放出される(再生工程S13)。なお、水分及び酸性ガスがリッチなガスの放出先としては、大気であってもよいし、タンクであってもよい。
 以上のように、第一除湿塔11aで酸性ガス除去工程S11及び除湿工程S12が実行されると、第一除湿塔11a内の水分吸着剤17の水分吸着量が多くなり、第一除湿塔11a内の酸性ガス吸着剤16の酸性ガス吸着量が多くなる。また、第二除湿塔11bで再生工程S13が実行されると、第二除湿塔11b内の水分吸着剤17の水分吸着量が極めて少なくなり、第二除湿塔11b内の酸性ガス吸着剤16の酸性ガス吸着量が極めて少なくなる。
 また、仮に、第一除湿塔11a内の水分吸着剤17の水分吸着量が多く、第二除湿塔11b内の水分吸着剤17の水分吸着量が極めて少ないとする。この場合、図2に示すように、第一排気ガス弁41aが閉状態、第二排気ガス弁41bが開状態、除湿側第一前処理済みガス弁43aが閉状態、除湿側第二前処理済みガス弁43bが開状態、第一水分リッチガス弁44aが開状態、第二水分リッチガス弁44bが閉状態、除湿側第一オフガス弁45aが開状態、除湿側第二オフガス弁45bが閉状態になる。
 この場合、排気ガス発生源1からの排気ガスは、主排気ガスライン21、送風機6、第二排気ガスライン22b、及び第二排気ガス弁41bを介して、第二除湿塔11b内に流入する。第二除湿塔11b内に流入した排気ガスは、まず、第二除湿塔11b内の酸性ガス吸着剤16を通過する。この排気ガスは、酸性ガス吸着剤16を通過する過程で、排気ガス中に含まれている酸性ガスの多くが酸性ガス吸着剤16に吸着される(酸性ガス除去工程S11)。この酸性ガス吸着剤16を通過した排気ガスである酸性ガス除去済みガスは、第二除湿塔11b内の水分吸着剤17を通過する。この酸性ガス除去済みガスは、水分吸着剤17を通過する過程で、酸性ガス除去済みガス中に含まれている水分の多くが水分吸着剤17に吸着され、残りは、前処理済みガスとして、第二除湿塔11bから排気される。すなわち、第二除湿塔11bでは、排気ガス中の酸性ガス及水分の除去が行われる。この前処理済みガスは、除湿側第二前処理済みガスライン31b、除湿側第二前処理済みガス弁43b、主前処理済みガスライン32を介して、二酸化炭素回収装置50へ送られる(除湿工程S12)。
 さらに、この場合、二酸化炭素回収装置50から、水分の少ないオフガスが、主オフガスライン38m、除湿側第一オフガスライン39a、除湿側第一オフガス弁45aを介して、第一除湿塔11a内に流入する。第一除湿塔11a内に流入したオフガスは、第一除湿塔11a内の水分吸着剤17を通過する。オフガスは、水分吸着剤17を通過する過程で、この水分吸着剤17から水分を離脱させる。この結果、このオフガスは、水分リッチなガスになる。この水分リッチなガスは、第一除湿塔11a内の酸性ガス吸着剤16を通過する。この水分リッチなガスは、酸性ガス吸着剤16を通過する過程で、この酸性ガス吸着剤16から酸性ガスを離脱させる。この結果、水分リッチなガスは、水分及び酸性ガスがリッチなガスになる。水分及び酸性ガスがリッチなガスは、第一除湿塔11aから排気される。すなわち、第一除湿塔11aでは、水分吸着剤17及び酸性ガス吸着剤16の再生が行われる。水分及び酸性ガスがリッチなガスは、第一水分リッチガスライン35a、第一水分リッチガス弁44a、主水分リッチガスライン36、及び除湿真空ポンプ7を介して、外部に放出される(再生工程S13)。
 以上のように、前処理装置10の第一除湿塔11a及び第二除湿塔11bでは、酸性ガス除去工程S11後に、除湿工程S12が実行され、除湿工程S12後に再生工程S13が実行され、再生工程S13後に酸性ガス除去工程S11が実行される。また、第一除湿塔11aで酸性ガス除去工程S11及び除湿工程S12が実行されている場合、第二除湿塔11bで再生工程S13が実行される。また、第二除湿塔11bで酸性ガス除去工程S11及び除湿工程S12が実行されている場合、第一除湿塔11aで再生工程S13が実行される。このため、本実施形態では、排気ガス中の酸性ガス及び水分を連続的に除去することができる。
 二酸化炭素回収処理S20では、吸着工程S21、離脱工程S22、及び昇圧工程S23が実行される。仮に、第一の二酸化炭素吸着塔51a内の二酸化炭素吸着剤53及び第二の二酸化炭素吸着塔51b内の二酸化炭素吸着剤53の二酸化炭素吸着量が極めて少なく、第三の二酸化炭素吸着塔51c内の二酸化炭素吸着剤53の二酸化炭素吸着量が多いとする。さらに、第一の二酸化炭素吸着塔51a内は負圧で、第二の二酸化炭素吸着塔51b内はほぼ大気圧であるとする。この場合、図1に示すように、回収側第一前処理済みガス弁56aが閉状態、回収側第二前処理済みガス弁56bが開状態、回収側第三前処理済みガス弁56cが閉状態、第一吸引弁57aが閉状態、第二吸引弁57bが閉状態、第三吸引弁57cが開状態、回収側第一オフガス弁58aが半開状態、回収側第二オフガス弁58bが開状態、回収側第三オフガス弁58cが閉状態になる。
 この場合、前処理装置10からの前処理済みガスは、主前処理済みガスライン32、回収側第二前処理済みガスライン33b、回収側第二前処理済みガス弁56bを介して、第二の二酸化炭素吸着塔51b内に流入する。第二の二酸化炭素吸着塔51b内に流入した前処理済みガスは、第二の二酸化炭素吸着塔51b内の二酸化炭素吸着剤53を通過する過程で、前処理済みガス中に含まれている二酸化炭素の多くが二酸化炭素吸着剤53に吸着され、残りはオフガスとして、第二の二酸化炭素吸着塔51bから排気される。すなわち、第二の二酸化炭素吸着塔51b内の二酸化炭素吸着剤53は、前処理済みガス中の二酸化炭素を吸着する(吸着工程S21)。第二の二酸化炭素吸着塔51bから排気されたオフガスの一部は、回収側第二オフガスライン38b、回収側第二オフガス弁58b、主オフガスライン38mを介して、再生工程S13中の除湿塔11に送られる。
 また、第二の二酸化炭素吸着塔51bから排気されたオフガスの残りの一部は、回収側第二オフガスライン38b、回収側第二オフガス弁58b、主オフガスライン38m、回収側第一オフガスライン38a、回収側第一オフガス弁58aを介して、第一の二酸化炭素吸着塔51a内に送られる。この結果、第一の二酸化炭素吸着塔51a内は、負圧からほぼ大気圧に昇圧される(昇圧工程S23)。
 さらに、この場合、第三の二酸化炭素吸着塔51c内が、第三吸引ライン66c、第三吸引弁57c、及び主吸引ライン67を介して、吸引機55により真空吸引される。この結果、第三の二酸化炭素吸着塔51c内の二酸化炭素吸着剤53に吸着していた二酸化炭素が離脱し、吸引機55から吐出される。この二酸化炭素を含むガスは、吐出ライン68を介して、回収タンク63に送られる(離脱工程S22)。
 以上のように、第二の二酸化炭素吸着塔51bで吸着工程S21が実行されると、第二の二酸化炭素吸着塔51b内の二酸化炭素吸着剤53の二酸化炭素吸着量が多くなる。また、第三の二酸化炭素吸着塔51cで離脱工程S22が実行されると、第三の二酸化炭素吸着塔51c内の二酸化炭素吸着剤53の二酸化炭素吸着量が極めて少なくなると共に、第三の二酸化炭素吸着塔51c内が負圧になる。また、第一の二酸化炭素吸着塔51aで昇圧工程S23が実行されると、第一の二酸化炭素吸着塔51a内がほぼ大気圧になる。なお、このとき、第一の二酸化炭素吸着塔51a内の二酸化炭素吸着剤53の二酸化炭素吸着量は極めて少ない。
 また、仮に、第一の二酸化炭素吸着塔51a内の二酸化炭素吸着剤53及び第三の二酸化炭素吸着塔51c内の二酸化炭素吸着剤53の二酸化炭素吸着量が極めて少なく、第二の二酸化炭素吸着塔51b内の二酸化炭素吸着剤53の二酸化炭素吸着量が多いとする。
さらに、第一の二酸化炭素吸着塔51a内はほぼ大気圧で、第三の二酸化炭素吸着塔51c内は負圧であるとする。この場合、図2に示すように、回収側第一前処理済みガス弁56aが開状態、回収側第二前処理済みガス弁56bが閉状態、回収側第三前処理済みガス弁56cが閉状態、第一吸引弁57aが閉状態、第二吸引弁57bが開状態、第三吸引弁57cが閉状態、回収側第一オフガス弁58aが開状態、回収側第二オフガス弁58bが閉状態、回収側第三オフガス弁58cが半開状態になる。
 この場合、前処理装置10からの前処理済みガスは、主前処理済みガスライン32、回収側第一前処理済みガスライン33a、回収側第一前処理済みガス弁56aを介して、第一の二酸化炭素吸着塔51a内に流入する。第一の二酸化炭素吸着塔51a内に流入した前処理済みガスは、第一の二酸化炭素吸着塔51a内の二酸化炭素吸着剤53を通過する過程で、前処理済みガス中に含まれている二酸化炭素の多くが二酸化炭素吸着剤53に吸着され、残りはオフガスとして、第一の二酸化炭素吸着塔51aから排気される。すなわち、第一の二酸化炭素吸着塔51a内の二酸化炭素吸着剤53は、前処理済みガス中の二酸化炭素を吸着する(吸着工程S21)。第一の二酸化炭素吸着塔51aから排気されたオフガスの一部は、回収側第一オフガスライン38a、回収側第一オフガス弁58a、主オフガスライン38mを介して、再生工程S13中の除湿塔11に送られる。
 また、第一の二酸化炭素吸着塔51aから排気されたオフガスの残りの一部は、回収側第一オフガスライン38a、回収側第一オフガス弁58a、主オフガスライン38m、回収側第三オフガスライン38c、回収側第三オフガス弁58cを介して、第三の二酸化炭素吸着塔51c内に送られる。この結果、第三の二酸化炭素吸着塔51c内は、負圧からほぼ大気圧に昇圧される(昇圧工程S23)。
 さらに、この場合、第二の二酸化炭素吸着塔51b内が、第二吸引ライン66b、第二吸引弁57b、及び主吸引ライン67を介して、吸引機55により真空吸引される。この結果、第二の二酸化炭素吸着塔51b内の二酸化炭素吸着剤53に吸着していた二酸化炭素が離脱し、吸引機55から吐出される。この二酸化炭素を含むガスは、吐出ライン68を介して、回収タンク63に送られる(離脱工程S22)。
 以上のように、二酸化炭素回収装置50の第一の二酸化炭素吸着塔51a、第二の二酸化炭素吸着塔51b、及び第三の二酸化炭素吸着塔51cでは、吸着工程S21後に離脱工程S22が実行され、離脱工程S22後に昇圧工程S23が実行され、昇圧工程S23後に吸着工程S21が実行される。また、第二の二酸化炭素吸着塔51bで吸着工程S21が実行されている場合、第三の二酸化炭素吸着塔51cで離脱工程S22が実行され、第一の二酸化炭素吸着塔51aで昇圧工程S23が実行される。また、第二の二酸化炭素吸着塔51b内の二酸化炭素吸着剤53の二酸化炭素吸着量が多くなると、この第二の二酸化炭素吸着塔51bで離脱工程S22が実行され、第三の二酸化炭素吸着塔51cで昇圧工程S23が実行され、第一の二酸化炭素吸着塔51aで吸着工程S21が実行される。このため、本実施形態では、前処理済みガス中の二酸化炭素を連続的に回収することができる。
 本実施形態では、前述したように、離脱工程S22後に昇圧工程S23が実行される。離脱工程S22後の二酸化炭素吸着塔51内の真空度は高い。このため、仮に、真空度が高い状態のまま、吸着工程S21を実行すると、二酸化炭素吸着塔51内に排気ガスを送っても、二酸化炭素吸着剤53中を排気ガスが吹き抜け、二酸化炭素の吸着効率が低下する。そこで、本実施形態では、離脱工程S22後に昇圧工程S23を実行し、その後に吸着工程S21を実行する。
 さらに、本実施形態では、前処理装置10が有する吸着剤の吸着剤交換処理S30も実行する。この吸着剤交換処理S30は、作業員が行う処理である。作業員は、酸性ガス吸着剤16及び水分吸着剤17が予め定められた交換条件を満たしたか否かを判定する(判定工程S31)。
 この判定工程S31では、例えば、除湿塔11内の酸性ガス吸着剤16の一部及び水分吸着剤17の一部をサンプリングし、このサンプリングした吸着剤を分析する。吸着剤の分析方法としては、各種方法があるが、ここではX線マイクロアナライザ法で、サンプリングした吸着剤を分析する。このX線マイクロアナライザ法は、試料(サンプリングした吸着剤)に電子線を照射し、その際に発生する特性X線を計測して、元素分析を行う方法である。この分析の結果、サンプリングした吸着剤の劣化の程度が予め定められた程度以上の場合、交換条件を満たしたとする。
 また、この判定工程S31では、以上のように吸着剤を分析せず、以前に吸着剤を交換してからの期間が予め定めた期間以上の場合に、交換条件を満たしたとしてもよい。また、この判定工程S31では、以前に吸着剤を交換してから、交換後の吸着剤を通過した積算ガス量が予め定めた量以上の場合に、交換条件を満たしたとしてもよい。
 作業員は、交換条件を満たしたと判定すると、交換条件を満たした吸着剤を新たな吸着剤に交換する(交換工程S32)。
 なお、吸着剤交換処理S30は、二酸化炭素回収装置50が有する吸着剤に対しても、以上と同様に行われる。
 ここで、ゼオライトについて説明する。ゼオライトは、結晶性アルミノケイ酸塩の総称である。このゼオライトの化学式は、以下のように表すことができる。
 Me/xO・Al・mSiO・nHO   Me:X価の陽イオン
 このため、ゼオライトは、シリカ(SiO)及びアルミナ(Al)を含んでいる。
 ゼオライトの結晶構造は、一様ではなく、例えば、Aタイプ、Xタイプ、Yタイプ、USY(Ultra-stable Y)タイプ、ベータタイプ等がある。また、以上の化学式で示されるMeとして、Naイオン、Liイオン、Caイオン等が用いられる。よって、ゼオライトには、その結晶構造の違いや、陽イオンの違いにより、各種タイプのゼオライトが存在する。
 ゼオライトのうち、アルミナに対してシリカが比較的少ないゼオライトは、ローシリカゼオライトと呼ばれる。このローシリカゼオライトは、(Si/Al)mol比<2のゼオライトである。ローシリカゼオライトとしては、例えば、Aタイプゼオライトの一部、Xタイプゼオライトの一部等がある。また、ゼオライトのうち、アルミナに対してシリカが多いゼオライトは、ハイシリカゼオライトと呼ばれる。このハイシリカゼオライトは、(Si/Al)mol比>2.5のゼオライトである。ハイシリカゼオライトとしては、例えば、Yタイプ、USY(Ultra-stable Y)タイプ、ベータタイプ等がある。
 ゼオライトは、酸性ガスに接すると、ゼオライト中のアルミナが酸性ガスと結合し、このゼオライトの水分吸着性能が低下する。このため、ゼオライト中のアルミナが多い((Si/Al)mol比が小さい)ほど、酸性ガスに接した場合にその水分吸着性能が低下する傾向が高まる。すなわち、アルミナが多い((Si/Al)mol比が小さい)ゼオライトは、酸性ガスに対する耐性が低い。逆に、アルミナが少ない(((Si/Al)mol比が大きい)ゼオライトは、酸性ガスに対する耐性が高い。
 また、ゼオライト等のアルミナを含む吸着剤は、ハイシリカ吸着剤に比べて水分吸着力が強く、排気ガスを低露点にすることができる。言い換えると、アルミナを含む吸着剤は、ハイシリカ吸着剤に比べて、排気ガス中の水分濃度を低くすることができる。従って、ゼオライトでは、アルミナが多い((Si/Al)mol比が小さい)ほど、排気ガスの低露点化の性能が高くなる傾向がある。
 二酸化炭素吸着剤における二酸化炭素の吸着量安定化のためには、二酸化炭素吸着剤を通過するガスの露点が低い、言い換えると、このガス中の水分濃度が低いことが好ましい。
 そこで、本実施形態では、二酸化炭素回収装置50に排気ガスを送る前に、前処理装置10の水分吸着剤17で、排気ガス中の水分を吸着する。
 代表的な水分吸着剤としては、以上で説明したゼオライトの他、シリカゲルがある。このシリカゲルは、酸性ガスに対する耐性がある。このため、水分及び酸性ガスを含む排気ガスから水分を吸着するための吸着剤として、シリカゲルを用いても、このシリカゲルの除湿性能はあまり低下しない。一方で、水分及び酸性ガスを含む排気ガスから水分を吸着するための吸着剤として、アルミナを含む吸着剤を用いた場合、アルミナが酸性ガスと結合してしまって、この吸着剤の除湿性能が低下する。すなわち、アルミナを含む吸着剤は、前述したように、酸性ガスに対する耐性が、シリカゲルよりも低い。以上のように、酸性ガスに対する耐性の観点からは、アルミナの含有率に対してシリカの含有率が高い吸着剤が好ましい。
 一方で、アルミナを含む吸着剤は、シリカゲルに比べて、排気ガスを低露点にすることができる。言い換えると、アルミナを含む吸着剤は、シリカゲルに比べて、排気ガス中の水分濃度を低くすることができる。以上のように、ガスの低露点化の観点からは、シリカの含有率に対してアルミナの含有率が比較的高い吸着剤が好ましい。
 本実施形態では、二酸化炭素回収装置50に送るガスの低露点化の観点から、水分吸着剤17として、前述したように、アルミナを含む吸着剤を用いる。アルミナを含む吸着剤としては、活性アルミナや以上で説明したゼオライト等がある。なお、水分吸着剤17としてゼオライトを用いる場合、複数のタイプが存在するゼオライトのうち、(Si/Al)mol比<2のローシリカゼオライトの分類されるXタイプゼオライトを用いることが好ましい。
 但し、アルミナを含む水分吸着剤17は、酸性ガスに対する耐性が低いため、本実施形態では、排気ガスを酸性ガス吸着剤16に通過させ、排気ガス中の酸性ガスの多くを除去してから、このガスを水分吸着剤17に通過させる。よって、酸性ガス吸着剤16は、酸性ガスを吸着することで、本実施形態で用いる水分吸着剤17をガードする役目を担っている。酸性ガス吸着剤16は、酸性ガスに対する耐性が高いことが望まれるため、本実施形態では、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含む吸着剤で(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤を用いる。シリカを含みアルミナを含まない吸着剤としてはシリカゲルがある。また、シリカとアルミナとを含む吸着剤で(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤としては、(Si/Al)mol比>2.5であるハイシリカゼオライトがある。なお、酸性ガス吸着剤16として、ゼオライトを用いる場合、(Si/Al)mol比>5で、ハイシリカゼオライトに分類されるYタイプ、USYタイプ、ベータタイプのゼオライトを用いることが好ましい。
 以上のように、本実施形態では、水分吸着剤17として、アルミナを含む吸着剤を用いるので、二酸化炭素回収装置50に送るガスを低露点化することができる。このアルミナを含む水分吸着剤17は、酸性ガスに対する耐性が低い。しかしながら、本実施形態では、排気ガスを酸性ガス吸着剤16に通過させて、排気ガス中の酸性ガスの多くを除いてから、このガスを水分吸着剤17に通過させているので、水分吸着剤17の水分吸着性能を長期間に渡って維持することができる。
 「第二実施形態」
 二酸化炭素回収設備の第二実施形態について、図4を参照して説明する。
 本実施形態における二酸化炭素回収設備は、図4に示すように、第一実施形態における二酸化炭素回収設備と同様、前処理装置10Aと、二酸化炭素回収装置50と、を備える。本実施形態における二酸化炭素回収装置50は、第一実施形態における二酸化炭素回収装置50と同じである。一方、本実施形態における前処理装置10Aは、第一実施形態における前処理装置10と異なる。
 第一実施形態における前処理装置10の除湿容器12は、一つの容器である。一方、本実施形態における前処理装置10Aの除湿塔11Aの除湿容器12Aは、酸性ガス吸着剤容器13及び水分吸着剤容器15の二つの容器で構成される。酸性ガス吸着剤容器13には、酸性ガス吸着剤16が充填されている。また、水分吸着剤容器15には、水分吸着剤17が充填されている。
 酸性ガス吸着剤容器13は、送風機6からの排気ガスが流入可能な第一口13iと、酸性ガス吸着剤16を通過したガスである酸性ガス除去済みガスが流出可能な第二口13oと、を有する。また、水分吸着剤容器15は、酸性ガス除去済みガスが流入可能な第一口15iと、水分吸着剤17を通過したガスである前処理済みガスが流出可能な第二口15oと、を有する。酸性ガス吸着剤容器13の第一口13iは、除湿容器12Aの第一口12iである。また、水分吸着剤容器15の第二口15oは、除湿容器12Aの第二口12oである。
 第一除湿塔11Aaの除湿容器12Aの一部を構成する酸性ガス吸着剤容器13の第二口13oと、第一除湿塔11Aaの除湿容器12Aの他の部を構成する水分吸着剤容器15の第一口15iとは、第一酸性ガス除去済みガスライン26aで接続されている。第二除湿塔11Abの除湿容器12Aの一部を構成する酸性ガス吸着剤容器13の第二口13oと、第二除湿塔11Abの除湿容器12Aの他の部を構成する水分吸着剤容器15の第一口15iとは、第二酸性ガス除去済みガスライン26bで接続されている。
 以上のように、除湿容器12Aを二つの容器で構成しても、排気ガスを酸性ガス吸着剤16に通してから水分吸着剤17に通すことができるので、本実施形態でも第一実施形態と同様の効果を得ることができる。
 「第三実施形態」
 二酸化炭素回収設備の第三実施形態について、図5及び図6を参照して説明する。
 本実施形態における二酸化炭素回収設備は、図5に示すように、以上の各実施形態における二酸化炭素回収設備と同様、前処理装置10Bと、二酸化炭素回収装置50と、を備える。本実施形態における二酸化炭素回収装置50は、以上の各実施形態における二酸化炭素回収装置50と同じである。一方、本実施形態における前処理装置10Bは、第一実施形態における前処理装置10と異なる。
 第一実施形態における前処理装置10の除湿容器12は、一つの容器である。一方、本実施形態における前処理装置10Bの除湿容器12Bは、第一酸性ガス吸着剤容器13aと第二酸性ガス吸着剤容器13bと水分吸着剤容器15との三つの容器で構成される。第一酸性ガス吸着剤容器13a及び第二酸性ガス吸着剤容器13bには、酸性ガス吸着剤16が充填されている。また、水分吸着剤容器15には、水分吸着剤17が充填されている。
 第一酸性ガス吸着剤容器13a及び第二酸性ガス吸着剤容器13bは、送風機6からの排気ガスが流入可能な第一口13iと、酸性ガス吸着剤16を通過したガスである酸性ガス除去済みガスが流出可能な第二口13oと、を有する。また、水分吸着剤容器15は、酸性ガス除去済みガスが流入可能な第一口15iと、水分吸着剤17を通過したガスである前処理済みガスが流出可能な第二口15oと、を有する。第一酸性ガス吸着剤容器13aの第一口12i及び第二酸性ガス吸着剤容器13bの第一口13iは、除湿容器12Bの第一口12iである。また、水分吸着剤容器15の第二口15oは、除湿容器12Bの第二口12oである。
 本実施形態における排気ガスライン20Bは、主排気ガスライン21と、第一排気ガスライン22Baと、第二排気ガスライン22Bbと、第一排気ガスライン22Baから分岐している第一分岐排気ガスライン23aa及び第二分岐排気ガスライン23baと、第二排気ガスライン22Bbから分岐している第一分岐排気ガスライン23ab及び第二分岐排気ガスライン23bbと、を有する。主排気ガスライン21の一端は、以上の各実施形態における主排気ガスライン21の一端と同様、排気ガス発生源1に接続されている。第一排気ガスライン22Ba及び第二排気ガスライン22Bbの一端は、主排気ガスライン21の他端に接続されている。第一排気ガスライン22Baには、第一排気ガス弁41aが設けられている。第二排気ガスライン22Bbには、第二排気ガス弁41bが設けられている。
 第一排気ガスライン22Baの他端には、第一分岐排気ガスライン23aaの一端及び第二分岐排気ガスライン23baの一端が接続されている。第一分岐排気ガスライン23aaの他端は、第一除湿塔11Baの除湿容器12Bの一部を構成する第一酸性ガス吸着剤容器13aの第一口13iに接続されている。第二分岐排気ガスライン23baの他端は、第一除湿塔11Baの除湿容器12Bの一部を構成する第二酸性ガス吸着剤容器13bの第一口13iに接続されている。第一分岐排気ガスライン23aaには、第一分岐排気ガス弁42aaが設けられている。第二分岐排気ガスライン23baには、第二分岐排気ガス弁42baが設けられている。
 第二排気ガスライン22Bbの他端には、第一分岐排気ガスライン23abの一端及び第二分岐排気ガスライン23bbの一端が接続されている。第一分岐排気ガスライン23abの他端は、第二除湿塔11Bbの除湿容器12Bの一部を構成する第一酸性ガス吸着剤容器13aの第一口13iに接続されている。第二分岐排気ガスライン23bbの他端は、第二除湿塔11Bbの除湿容器12Bの一部を構成する第二酸性ガス吸着剤容器13bの第一口13iに接続されている。第一分岐排気ガスライン23abには、第一分岐排気ガス弁42abが設けられている。第二分岐排気ガスライン23bbには、第二分岐排気ガス弁42bbが設けられている。
 第一除湿塔11Baの除湿容器12Bの一部を構成する第一酸性ガス吸着剤容器13aの第二口13oと、第一除湿塔11Baの除湿容器12Bの他の一部を構成する水分吸着剤容器15の第一口15iとは、第一a酸性ガス除去済みガスライン26aaで接続されている。第一除湿塔11Baの除湿容器12Bの一部を構成する第二酸性ガス吸着剤容器13bの第二口13oと、第一除湿塔11Baの除湿容器12Bの他の一部を構成する水分吸着剤容器15の第一口15iとは、第一b酸性ガス除去済みガスライン26abで接続されている。
 第二除湿塔11Bbの除湿容器12Bの一部を構成する第一酸性ガス吸着剤容器13aの第二口13oと、第二除湿塔11Bbの除湿容器12Bの他の一部を構成する水分吸着剤容器15の第一口15iとは、第二a酸性ガス除去済みガスライン26baで接続されている。第二除湿塔11Bbの除湿容器12Bの一部を構成する第二酸性ガス吸着剤容器13bの第二口13oと、第二除湿塔11Bbの除湿容器12Bの他の一部を構成する水分吸着剤容器15の第一口15iとは、第二b酸性ガス除去済みガスライン26bbで接続されている。
 本実施形態の前処理装置10Bは、送風機6からの排気ガスを第一酸性ガス吸着剤容器13aの第一口13iに導ける第一状態と、送風機6からの排気ガスを第二酸性ガス吸着剤容器13bの第一口13iに導ける第二状態と、の間で状態切替可能に構成されている切替機構29Bを有する。この切替機構29Bは、前述した、第一分岐排気ガスライン23aa,23abと、第二分岐排気ガスライン23ba,23bbと、第一分岐排気ガス弁42aa,42abと、第二分岐排気ガス弁42ba,42bbと、を有して構成されている。
 次に、以上で説明した二酸化炭素回収設備の動作について、図6に示すフローチャートに従って説明する。
 二酸化炭素回収設備は、以上の各実施形態における二酸化炭素回収設備と同様に、前処理S10Bと、二酸化炭素回収処理S20とを実行する。前処理S10Bは、前処理装置10Bにより実行され、二酸化炭素回収処理S20は、二酸化炭素回収装置50により実行される。本実施形態における二酸化炭素回収処理S20は、以上の各実施形態における二酸化炭素回収処理S20と同じである。本実施形態における前処理S10Bは、第一実施形態における前処理S10と異なる。
 本実施形態における前処理S10Bも、第一実施形態における前処理S10と同様、酸性ガス除去工程S11Bと、除湿工程S12と、再生工程S13と、を実行する。但し、本実施形態における酸性ガス除去工程S11Bは、第一工程S11Baと、第二工程S11Bbと、を含む。第一工程S11Baでは、第一酸性ガス吸着剤容器13aに充填されている酸性ガス吸着剤16(第一酸性ガス吸着剤)に排気ガスを通過させて、排気ガス中の酸性ガスを除去する。第二工程S11Bbでは、第二酸性ガス吸着剤容器13bに充填されている酸性ガス吸着剤16(第二酸性ガス吸着剤)に排気ガスを通過させて、排気ガス中の酸性ガスを除去する。
 本実施形態における除湿工程S12では、第一酸性ガス吸着剤容器13aと第二酸性ガス吸着剤容器13bとのうち、酸性ガス除去工程S11Bが実行された酸性ガス吸着剤容器からの酸性ガス除去済みガスから水分を水分吸着剤容器15に充填されている水分吸着剤17で除去する。
 本実施形態における再生工程S13では、水分吸着剤容器15に充填されている水分吸着剤17が二酸化炭素回収装置50からのオフガスで再生される。さらに、本実施形態における再生工程S13では、第一酸性ガス吸着剤容器13aと第二酸性ガス吸着剤容器13bとのうち、酸性ガス除去工程S11Bが実行された酸性ガス吸着剤容器に充填されている酸性ガス吸着剤16が、水分吸着剤容器15を通過したオフガスで再生される。
 さらに、本実施形態では、前処理装置10Bが有する吸着剤の交換・切替処理S30Bも実行する。この交換・切替処理S30Bは、作業員が行う処理である。交換・切替処理S30Bは、判定工程S31Bと、交換・切替工程S32Bとを含む。
 判定工程S31Bでは、作業員が、酸性ガス吸着剤16及び水分吸着剤17が予め定められた交換・切替条件を満たしたか否かを判定する。
 この判定工程S31Bでは、例えば、除湿塔11B内の酸性ガス吸着剤16の一部及び水分吸着剤17の一部をサンプリングし、このサンプリングした吸着剤を分析する。この分析の結果、サンプリングした吸着剤の劣化の程度が予め定められた程度以上の場合、交換条件又は切替条件を満たしたとする。
 また、この判定工程S31Bでは、以上のように吸着剤を分析せず、以前に吸着剤を交換してからの期間が予め定めた期間以上の場合に、交換条件又は切替条件を満たしたとしてもよい。また、この判定工程S31Bでは、以前に吸着剤を交換してから、交換後の吸着剤を通過した積算ガス量が予め定めた量以上の場合に、交換条件又は切替条件を満たしたとしてもよい。
 作業員は、交換条件を満たしたと判定すると、交換条件を満たした吸着剤を新たな吸着剤に交換する。さらに、作業員は、第一酸性ガス吸着剤容器13aに充填されている酸性ガス吸着剤16と第二酸性ガス吸着剤容器13bに充填されている酸性ガス吸着剤16とのうち、一方の酸性ガス吸着剤16が切替条件を満たしたと判定すると、一方の酸性ガス吸着剤16への排気ガスの流入を停止させ、他方の酸性ガス吸着剤16へ酸性ガスを通過させる(交換・切替工程S32B)。例えば、第一酸性ガス吸着剤容器13aに充填されている酸性ガス吸着剤16と第二酸性ガス吸着剤容器13bに充填されている酸性ガス吸着剤16とのうち、第一酸性ガス吸着剤容器13aに充填されている酸性ガス吸着剤16が切替条件を満たしたと判定した場合、交換・切替工程S32Bでは、第一分岐排気ガス弁42aa,42abを閉状態にして、第二分岐排気ガス弁42ba,42bbを開状態にする。
 ここでは、作業員が、第一分岐排気ガス弁42aa,42abを閉状態にして、第二分岐排気ガス弁42ba,42bbを開状態にする。しかしながら、制御装置が、第一分岐排気ガス弁42aa,42abを閉状態にして、第二分岐排気ガス弁42ba,42bbを開状態にしてもよい。この場合、制御装置が判定工程S31Bを実行し、この制御装置が、この判定工程S31Bでの判定結果に応じて、第一分岐排気ガス弁42aa,42ab及び第二分岐排気ガス弁42ba,42bbの開閉状態を制御する。
 以上のように、除湿容器12Bを三つの容器で構成しても、排気ガスを酸性ガス吸着剤16に通してから水分吸着剤17に通すことができるので、本実施形態でも以上の各実施形態と同様の効果を得ることができる。
 また、本実施形態では、第一酸性ガス吸着剤容器13aと第二酸性ガス吸着剤容器13bとのうち、一方の容器に充填されている酸性ガス吸着剤16が劣化して切替条件を満たした場合、他方の容器に充填されている酸性ガス吸着剤16で排気ガス中の酸性ガスを吸着できる。よって、第一酸性ガス吸着剤容器13aと第二酸性ガス吸着剤容器13bとのうち、一方の容器に充填されている酸性ガス吸着剤16が劣化しても、前処理装置10Bでの前処理S10Bを継続して実行することができる。
 「第四実施形態」
 二酸化炭素回収設備の第四実施形態について、図7及び図8を参照して説明する。
 本実施形態における二酸化炭素回収設備は、図7に示すように、以上の各実施形態における二酸化炭素回収設備と同様、前処理装置10Cと、二酸化炭素回収装置50と、を備える。本実施形態における二酸化炭素回収装置50は、以上の各実施形態における二酸化炭素回収装置50と同じである。一方、本実施形態における前処理装置10Cは、第一実施形態における前処理装置10と異なる。
 本実施形態における前処理装置10Cは、第一実施形態における前処理装置10に、第一酸性ガス吸着塔18a、第二酸性ガス吸着塔18b、及び切替機構29Cを追加した装置である。
 第一酸性ガス吸着塔18a及び第二酸性ガス吸着塔18bは、いずれも、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤16と、酸性ガス吸着剤16が充填される容器19と、を有する。第一酸性ガス吸着塔18aの容器19及び第二酸性ガス吸着塔18bの容器19は、いずれも、送風機6からの排気ガスが流入可能な第一口19iと、酸性ガス吸着剤16を通過したガスが流出可能な第二口19oと、を有する。
 本実施形態の排気ガスライン20Cは、主排気ガスライン21と、第一分岐排気ガスライン23aと、第二分岐排気ガスライン23bと、第一の一次処理済みガスライン24aと、第二の一次処理済みガスライン24bと、合流ガスライン25と、第一排気ガスライン22Caと、第二排気ガスライン22Cbと、を有する。主排気ガスライン21の一端は、以上の各実施形態における主排気ガスライン21の一端と同様、排気ガス発生源1に接続されている。主排気ガスライン21の他端には、第一分岐排気ガスライン23aの一端及び第二分岐排気ガスライン23bの一端が接続されている。第一分岐排気ガスライン23aの他端には、第一酸性ガス吸着塔18aの第一口19iに接続されている。第二分岐排気ガスライン23bの他端には、第二酸性ガス吸着塔18bの第一口19iに接続されている。第一分岐排気ガスライン23aには、第一分岐排気ガス弁42aが設けられている。第二分岐排気ガスライン23bには、第二分岐排気ガス弁42bが設けられている。第一の一次処理済みガスライン24aの一端は、第一酸性ガス吸着塔18aの第二口19oに接続されている。第二の一次処理済みガスライン24bの一端は、第二酸性ガス吸着塔18bの第二口19oに接続されている。第一の一次処理済みガスライン24aの他端及び第二の一次処理済みガスライン24bの他端には、合流ガスライン25の一端が接続されている。合流ガスライン25の他端には、第一排気ガスライン22Caの一端及び第二排気ガスライン22Cbの一端が接続されている。第一排気ガスライン22Caの他端は、第一実施形態と同様、第一除湿塔11aの第一口12iに接続されている。第二排気ガスライン22Cbの他端は、第一実施形態と同様、第二除湿塔11bの第一口12iに接続されている。第一排気ガスライン22Caには、第一実施形態と同様、第一排気ガス弁41aが設けられている。第二排気ガスライン22Cbには、第一実施形態と同様、第二排気ガス弁41bが設けられている。
 切替機構29Cは、送風機6からの排気ガスを第一酸性ガス吸着塔18aの第一口19iに導ける第一状態と、送風機6からの排気ガスを第二酸性ガス吸着塔18bの第一口19iに導ける第二状態と、の間で切替可能に構成されている。具体的に、この切替機構29Cは、第一分岐排気ガスライン23aと、第二分岐排気ガスライン23bと、第一分岐排気ガス弁42aと、第二分岐排気ガス弁42bと、を有して構成されている。
 次に、以上で説明した二酸化炭素回収設備の動作について、図8に示すフローチャートに従って説明する。
 二酸化炭素回収設備は、以上の各実施形態における二酸化炭素回収設備と同様に、前処理S10Cと、二酸化炭素回収処理S20とを実行する。前処理S10Cは、前処理装置10Cにより実行され、二酸化炭素回収処理S20は、二酸化炭素回収装置50により実行される。本実施形態における二酸化炭素回収処理S20は、以上の各実施形態における二酸化炭素回収処理S20と同じである。本実施形態における前処理S10Cは、第一実施形態における前処理S10と異なる。
 本実施形態における前処理S10Cも、第一実施形態における前処理S10と同様、酸性ガス除去工程S11Cと、除湿工程S12と、再生工程S13と、を実行する。但し、本実施形態における酸性ガス除去工程11Cは、一次酸性ガス除去工程S11CAと、二次酸性ガス除去工程S11CBと、を含む。
 一次酸性ガス除去工程S11CAは、第一工程S11CAaと、第二工程S11CAbと、を含む。第一工程S11CAaでは、第一酸性ガス吸着塔18aに充填されている酸性ガス吸着剤16(第一酸性ガス吸着剤)に排気ガスを通過させて、排気ガス中の酸性ガスを除去する。第二工程S11CAbでは、第二酸性ガス吸着塔18bに充填されている酸性ガス吸着剤16(第二酸性ガス吸着剤)に排気ガスを通過させて、排気ガス中の酸性ガスを除去する。
 二次酸性ガス除去工程S11CBでは、第一酸性ガス吸着剤容器13aと第二酸性ガス吸着剤容器13bとのうち、一次酸性ガス除去工程S11CAが実行された酸性ガス吸着塔からのガスから、除湿塔11内の酸性ガス吸着剤16で酸性ガスを除去する。
 除湿工程S12では、除湿塔11内の酸性ガス吸着剤16で酸性ガスが除去されたガスである酸性ガス除去済みガスから、同じく除湿塔11内の水分吸着剤17で水分を除去する。
 本実施形態における再生工程S13では、除湿塔11に充填されている水分吸着剤17が二酸化炭素回収装置50からオフガスで再生される。
 さらに、本実施形態では、前処理装置10Cが有する吸着剤の交換・切替処理S30Cも実行する。この交換・切替処理S30Cは、作業員が行う処理である。この交換・切替処理S30Cは、判定工程S31Cと、交換・切替工程S32Cとを含む。
 判定工程S31Cでは、作業員が、酸性ガス吸着剤16及び水分吸着剤17が予め定められた交換・切替条件を満たしたか否かを判定する。
 この判定工程S31Cでは、例えば、酸性ガス吸着塔18a,18b内の酸性ガス吸着剤16の一部、除湿塔11内の酸性ガス吸着剤16の一部及び水分吸着剤17の一部をサンプリングし、このサンプリングした吸着剤を分析する。この分析の結果、サンプリングした吸着剤の劣化の程度が予め定められた程度以上の場合、交換条件又は切替条件を満たしたとする。
 また、この判定工程S31Cでは、以上のように吸着剤を分析せず、以前に吸着剤を交換してからの期間が予め定めた期間以上の場合に、交換条件又は切替条件を満たしたとしてもよい。また、この判定工程S31Cでは、以前に吸着剤を交換してから、交換後の吸着剤を通過した積算ガス量が予め定めた量以上の場合に、交換条件又は切替条件を満たしたとしてもよい。
 作業員は、交換条件を満たしたと判定すると、交換条件を満たした吸着剤を新たな吸着剤に交換する。さらに、作業員は、第一酸性ガス吸着塔18aに充填されている酸性ガス吸着剤16と、第二酸性ガス吸着塔18bに充填されている酸性ガス吸着剤16とのうち、一方の酸性ガス吸着剤16が切替条件を満たしたと判定すると、一方の酸性ガス吸着剤16への排気ガスの流入を停止させ、他方の酸性ガス吸着剤16へ酸性ガスを通過させる(交換・切替工程S32B)。例えば、第一酸性ガス吸着塔18aに充填されている酸性ガス吸着剤16と第二酸性ガス吸着剤塔18bに充填されている酸性ガス吸着剤16とのうち、第一酸性ガス吸着塔18aに充填されている酸性ガス吸着剤16が切替条件を満たしたと判定した場合、交換・切替工程S32Bでは、第一分岐排気ガス弁42aを閉状態にして、第二分岐排気ガス弁42bを開状態にする。
 ここでは、作業員が、第一分岐排気ガス弁42aを閉状態にして、第二分岐排気ガス弁42bを開状態にする。しかしながら、制御装置が、第一分岐排気ガス弁42aを閉状態にして、第二分岐排気ガス弁42bを開状態にしてもよい。この場合、制御装置が判定工程S31Cを実行し、この制御装置が、この判定工程S31Cでの判定結果に応じて、第一分岐排気ガス弁42a及び第二分岐排気ガス弁42bの開閉状態を制御する。
 以上のように、本実施形態においても、以上の各実施形態と同様に、排気ガスを酸性ガス吸着剤16に通してから水分吸着剤17に通すことができるので、本実施形態でも以上の各実施形態と同様の効果を得ることができる。
 また、本実施形態では、第一酸性ガス吸着塔18aと第二酸性ガス吸着塔18bとのうち、一方の吸着塔に充填されている酸性ガス吸着剤16が劣化して切替条件を満たした場合、他方の吸着塔に充填されている酸性ガス吸着剤16で排気ガス中の酸性ガスを吸着できる。よって、第一酸性ガス吸着塔18aと第二酸性ガス吸着塔18bとのうち、一方の吸着塔に充填されている酸性ガス吸着剤16が劣化しても、前処理装置10Cでの前処理S10Cを継続して実行することができる。
 以上、本開示の実施形態について詳述したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲において、種々の追加、変更、置き換え、部分的削除等が可能である。
「付記」
 以上の実施形態における前処理装置は、例えば、以下のように把握される。
(1)第一態様における前処理装置は、
 二酸化炭素回収装置50での処理前に、水分と二酸化炭素と酸性ガスとを含む排気ガスから水分を除去可能な前処理装置10,10A,10B,10Cにおいて、前記排気ガスから水分を除去可能な除湿塔11,11A,11Bと、前記除湿塔11,11A,11B内に前記排気ガスを送ることが可能な送風機6と、を備える。前記除湿塔11,11A,11Bは、水分を吸着可能な水分吸着剤17と、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤16と、前記水分吸着剤17及び前記酸性ガス吸着剤16が充填される除湿容器12,12A,12Bと、を有する。前記除湿容器12,12A,12Bは、前記送風機6からの前記排気ガスが流入可能な第一口12iと、前記水分吸着剤17及び前記酸性ガス吸着剤16を通過したガスが前処理済みガスとして流出可能な第二口12oと、を有する。前記酸性ガス吸着剤16は、前記除湿容器12,12A,12B内の前記第一口12iの側に充填され、前記水分吸着剤17は、前記除湿容器12,12A,12B内で前記酸性ガス吸着剤16よりも前記第二口12oの側に充填されている。前記水分吸着剤17は、アルミナを含む吸着剤である。前記酸性ガス吸着剤16は、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含み、(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤である。
 代表的な水分吸着剤としては、ゼオライトとシリカゲルとがある。シリカゲルは、酸性ガスに対する耐性がある。このため、水分及び酸性ガスを含む排気ガスから水分を吸着するための吸着剤として、シリカゲルを用いても、このシリカゲルの除湿性能はあまり低下しない。一方で、水分及び酸性ガスを含む排気ガスから水分を吸着するための吸着剤として、ゼオライト等のアルミナを含む吸着剤を用いた場合、アルミナが酸性ガスと結合してしまって、この吸着剤の除湿性能が低下する。すなわち、アルミナを含む吸着剤は、酸性ガスに対する耐性がシリカゲルよりも低い。以上のように、酸性ガスに対する耐性の観点からは、アルミナの含有率に対してシリカの含有率が高い吸着剤が好ましい。
 一方で、ゼオライト等のアルミナを含む吸着剤は、シリカゲルに比べて、排気ガスを低露点にすることができる。言い換えると、アルミナを含む吸着剤は、シリカゲルに比べて、排気ガス中の水分濃度を低くすることができる。以上のように、ガスの低露点化の観点からは、シリカの含有率に対してアルミナの含有率が比較的高い吸着剤が好ましい。
 本態様では、二酸化炭素回収装置50に送るガスの低露点化の観点から、水分吸着剤17として、アルミナを含む吸着剤を用いる。
 但し、アルミナを含む水分吸着剤17は、酸性ガスに対する耐性が低いため、本態様では、排気ガスを酸性ガス吸着剤16に通過させ、排気ガス中の酸性ガスの多くを除去してから、このガスを水分吸着剤17に通過させる。よって、酸性ガス吸着剤16は、酸性ガスを吸着することで、本態様で用いる水分吸着剤17をガードする役目を担っている。
 以上のように、本態様では、水分吸着剤17として、アルミナを含む吸着剤を用いるので、二酸化炭素回収装置50に送るガスを低露点化することができる。このアルミナを含む吸着剤は、前述したように、酸性ガスに対する耐性が低い。しかしながら、本態様では、前述したように、排気ガスを酸性ガス吸着剤16に通過させて、排気ガス中の酸性ガスの多くを除いてから、このガスを水分吸着剤17に通過させているので、水分吸着剤17の水分吸着性能を長期間に渡って維持することができる。
(2)第二態様における前処理装置は、
 前記第一態様における前処理装置10A,10Bにおいて、前記除湿容器12A,12Bは、前記酸性ガス吸着剤16が充填される酸性ガス吸着剤容器13,13a,13bと、前記水分吸着剤17が充填される水分吸着剤容器15と、を有する。前記酸性ガス吸着剤容器13,13a,13bは、前記送風機6からの前記排気ガスが流入可能な第一口13iと、前記酸性ガス吸着剤16を通過したガスが酸性ガス除去済みガスとして流出可能な第二口13oと、を有する。前記水分吸着剤容器15は、前記酸性ガス除去済みガスが流入可能な第一口15iと、前記水分吸着剤17を通過したガスが流出可能な第二口15oと、を有する。前記酸性ガス吸着剤容器13の前記第一口13iは、前記除湿容器12A,12Bの前記第一口12iである。前記水分吸着剤容器15の前記第二口15oは、前記除湿容器12A,12Bの前記第二口12oである。
(3)第三態様における前処理装置は、
 前記第二態様における前処理装置10Bにおいて、切替機構29Bをさらに備える。前記酸性ガス吸着剤容器13a,13bは、前記酸性ガス吸着剤16が充填される第一酸性ガス吸着剤容器13aと、前記酸性ガス吸着剤16が充填される第二酸性ガス吸着剤容器13bとを有する。前記第一酸性ガス吸着剤容器13a及び前記第二酸性ガス吸着剤容器13bは、いずれも、前記酸性ガス吸着剤容器13a,13bの前記第一口12iとして機能する第一口12iと、前記酸性ガス吸着剤容器13a,13bの前記第二口12oとして機能する第二口12oと、を有する。前記切替機構29Bは、前記送風機6からの前記排気ガスを前記第一酸性ガス吸着剤容器13aの前記第一口13iに導ける第一状態と、前記送風機6からの前記排気ガスを前記第二酸性ガス吸着剤容器13bの前記第一口13iに導ける第二状態と、の間で切替可能に構成されている。前記第一酸性ガス吸着剤容器13aの前記第二口13oから流出したガス及び前記第二酸性ガス吸着剤容器13bの前記第二口13oから流出したガスが、前記水分吸着剤容器15の前記第一口15iから前記水分吸着剤容器15内に流入可能に構成されている。
 本態様では、第一酸性ガス吸着剤容器13aと第二酸性ガス吸着剤容器13bとのうち、一方の容器に充填されている酸性ガス吸着剤16が劣化した場合、他方の容器に充填されている酸性ガス吸着剤16で排気ガス中の酸性ガスを吸着できる。よって、第一酸性ガス吸着剤容器13aと第二酸性ガス吸着剤容器13bとのうち、一方の容器に充填されている酸性ガス吸着剤16が劣化しても、前処理装置10Bでの前処理S10Bを継続して実行することができる。
(4)第四態様における前処理装置は、
 前記第一態様における前処理装置10Cにおいて、第一酸性ガス吸着塔18aと第二酸性ガス吸着塔18bと切替機構29Cとをさらに備える。前記第一酸性ガス吸着塔18a及び前記第二酸性ガス吸着塔18bは、いずれも、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤16と、前記酸性ガス吸着剤16が充填される容器19と、を有する。前記第一酸性ガス吸着塔18aの前記容器19及び前記第二酸性ガス吸着塔18bの前記容器19は、いずれも、前記送風機6からの前記排気ガスが流入可能な第一口19iと、前記酸性ガス吸着剤16を通過したガスが流出可能な第二口19oと、を有する。前記切替機構29Cは、前記送風機6からの前記排気ガスを前記第一酸性ガス吸着塔18aの前記第一口19iに導ける第一状態と、前記送風機6からの前記排気ガスを前記第二酸性ガス吸着塔18bの前記第一口19iに導ける第二状態と、の間で切替可能に構成されている。前記第一酸性ガス吸着塔18aの前記第二口19oから流出したガス及び前記第二酸性ガス吸着塔18bの前記第二口19oから流出したガスが、前記除湿塔11の前記第一口12iから前記除湿塔11内に流入可能に構成されている。
 本態様では、第一酸性ガス吸着塔18aと第二酸性ガス吸着塔18bとのうち、一方の吸着塔に充填されている酸性ガス吸着剤16が劣化した場合、他方の吸着塔に充填されている酸性ガス吸着剤16で排気ガス中の酸性ガスを吸着できる。よって、第一酸性ガス吸着塔18aと第二酸性ガス吸着塔18bとのうち、一方の吸着塔に充填されている酸性ガス吸着剤16が劣化しても、前処理装置10Cでの前処理S10Cを継続して実行することができる。
(5)第五態様における前処理装置は、
 前記第一態様から前記第四態様のうちのいずれか一態様における前処理装置10,10A,10B,10Cにおいて、前記水分吸着剤17は、活性アルミナ又はゼオライトである。
(6)第六態様における前処理装置は、
 前記第一態様から前記第四態様のうちのいずれか一態様における前処理装置10,10A,10B,10Cにおいて、前記水分吸着剤17は、(Si/Al)mol比<2.5のゼオライトである。
(7)第七態様における前処理装置は、
 前記第一態様から前記第六態様のうちのいずれか一態様における前処理装置10,10A,10B,10Cにおいて、前記酸性ガス吸着剤16は、シリカゲル又ハイシリカゼオライトである。
 以上の実施形態における二酸化炭素回収設備は、例えば、以下のように把握される。
(8)第八態様における二酸化炭素回収設備は、
 前記第一態様から前記第七態様のうちのいずれか一態様における前処理装置10,10A,10B,10Cと、前記二酸化炭素回収装置50と、を備える。前記二酸化炭素回収装置50は、前記前処理済みガスが流入可能で、前記前処理済みガス中の二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着剤53が充填されている二酸化炭素吸着塔51と、前記二酸化炭素吸着塔51内を真空吸引する吸引機55と、を備える。
 本態様の前処理装置10,10A,10B,10Cでは、二酸化炭素回収装置50に送るガスの露点を下げることができる、言い換えると、このガス中の水分濃度を少なくすることができる。このため、二酸化炭素吸着塔51内の二酸化炭素吸着剤53で二酸化炭素を効率的に吸着できる。二酸化炭素吸着剤53に吸着された二酸化炭素は、二酸化炭素吸着塔51内を吸引機55で真空吸引することで回収される。
 以上の実施形態における前処理方法は、例えば、以下のように把握される。
(9)第九態様における前処理方法は、
 二酸化炭素回収処理S20の前に、水分と二酸化炭素と酸性ガスとを含む排気ガスから水分を除去する前処理方法において、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤16に前記排気ガスを通過させて、前記排気ガス中の酸性ガスを除去する酸性ガス除去工程S11、S11B,S11Cと、水分を吸着可能な水分吸着剤17に、前記酸性ガス除去工程S11、S11B,S11Cを経た前記排気ガスである酸性ガス除去済みガスを通過させて、前記酸性ガス除去済みガス中の水分を除去し、水分除去後の前記酸性ガス除去済みガスである前処理済みガスを前記二酸化炭素回収処理S20させる除湿工程S12と、を実行する。前記酸性ガス吸着剤16は、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含み、(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤である。前記水分吸着剤17は、アルミナを含む吸着剤である。
 本態様では、第一態様における前処理装置10,10A,10B,10Cと同様に、二酸化炭素回収処理S20されるガスを低露点化することができると共に、前処理S10,S10B,S10Cで用いる水分吸着剤17の水分吸着性能を長期間に渡って維持することができる。
(10)第十態様における前処理方法は、
 前記第九態様における前処理方法において、前記酸性ガス除去工程S11Bは、酸性ガスを吸着可能な第一酸性ガス吸着剤16に前記排気ガスを通過させて、前記排気ガス中の酸性ガスを除去する第一工程S11Baと、酸性ガスを吸着可能な第二酸性ガス吸着剤16に前記排気ガスを通過させて、前記排気ガス中の酸性ガスを除去する第二工程S11Bbと、を含む。前記第一酸性ガス吸着剤16と前記第二酸性ガス吸着剤16とのうち、いずれか一方の酸性吸着剤が劣化しているか否かを判定する判定工程S31Bと、前記判定工程S31Bで、前記一方の酸性ガス吸着剤16が劣化していると判定されると、前記第一工程S11Baと前記第二工程S11Bbとのうち、前記一方の酸性ガス吸着剤16に前記排気ガスを通過させている一方の工程を終了させ、他方の工程を実行させる切替工程32Bと、をさらに実行する。
 本態様では、第一酸性ガス吸着剤16と第二酸性ガス吸着剤16とのうち、一方の酸性ガス吸着剤16が劣化した場合、他方の酸性ガス吸着剤16で排気ガスの酸性ガスを吸着できるので、前処理S10Bを継続して実行することができる。
(11)第十一態様における前処理方法は、
 前記第九態様又は前記第十態様における前処理方法において、前記酸性ガス吸着剤16が劣化しているか否かを判定する判定工程S31,S31B,S32Cと、前記判定工程S31,S31B,S31Cで、前記酸性ガス吸着剤16が劣化していると判定されると、前記酸性ガス吸着剤16を新たな酸性ガス吸着剤16に替える交換工程S32,S32B,S32Cと、をさらに実行する。
(12)第十二態様における前処理方法は、
 前記第九態様から前記第十一態様のうちのいずれか一態様における前処理方法において、前記水分吸着剤17は、活性アルミナ又はゼオライトである。
(13)第十三態様における前処理方法は、
 前記第九態様から前記第十一態様のうちのいずれか一態様における前処理方法において、前記水分吸着剤17は、(Si/Al)mol比<2.5のゼオライトである。
(14)第十四態様における前処理方法は、
 前記第九態様から前記第十三態様のうちのいずれか一態様における前処理方法において、前記酸性ガス吸着剤16は、シリカゲル又ハイシリカゼオライトである。
 以上の実施形態における二酸化炭素回収方法は、例えば、以下のように把握される。
(15)第十五態様における二酸化炭素回収方法は、
 前記第九態様から前記第十四態様のうちのいずれか一態様における前処理方法を実行すると共に、前記二酸化炭素回収処理S20を実行する。前記二酸化炭素回収処理S20は、二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着剤53に前記前処理済みガスを通過させて、前記前処理済みガス中の前記二酸化炭素を前記二酸化炭素吸着剤53に吸着させる二酸化炭素吸着工程S21と、前記二酸化炭素吸着剤53から前記二酸化炭素を離脱させ、前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素離脱工程S22と、を含む。
 本態様では、二酸化炭素回収処理S20させるガスの露点を下げることができる、言い換えると、このガス中の水分濃度を少なくすることができる。このため、二酸化炭素吸着工程S21で用いられる二酸化炭素吸着剤53により二酸化炭素を効率的に吸着できる。
二酸化炭素吸着剤53に吸着された二酸化炭素は、二酸化炭素離脱工程S22の実行で回収される。
 本開示の一態様によれば、水分吸着剤を通過したガスの低露点化を図りつつも、この水分吸着剤の水分吸着性能を長期間に渡って維持することができる。
1:排気ガス発生源
6:送風機
7:除湿真空ポンプ
10,10A,10B,10C:前処理装置
11,11A,11B:除湿塔
11a,11Aa,11Ba:第一除湿塔
11b,11Ab,11Bb:第二除湿塔
12,12A,12B:除湿容器
12i:第一口
12o:第二口
13:酸性ガス吸着剤容器
13a:第一酸性ガス吸着剤容器
13b:第二酸性ガス吸着剤容器
13i:第一口
13o:第二口
15:水分吸着剤容器
15i:第一口
15o:第二口
16:酸性ガス吸着剤
17:水分吸着剤
18a:第一酸性ガス吸着塔
18b:第二酸性ガス吸着塔
19:容器
19i:第一口
19o:第二口
20,20B,20C:排気ガスライン
21:主排気ガスライン
22a,22Ba,22Ca:第一排気ガスライン
22b,22Bb,22Cb:第二排気ガスライン
23a,23aa,23ab:第一分岐排気ガスライン
23b,23ba,23bb:第二分岐排気ガスライン
24a:第一の一次処理済みガスライン
24b:第二の一次処理済みガスライン
25:合流ガスライン
26a:第一酸性ガス除去済みガスライン
26aa:第一a酸性ガス除去済みガスライン
26ab:第一b酸性ガス除去済みガスライン
26b:第二酸性ガス除去済みガスライン
26ba:第二a酸性ガス除去済みガスライン
26bb:第二b酸性ガス除去済みガスライン
29B,29C:切替機構
30:前処理済みガスライン
31a:除湿側第一前処理済みガスライン
31b:除湿側第二前処理済みガスライン
32:主前処理済みガスライン
33a:回収側第一前処理済みガスライン
33b:回収側第二前処理済みガスライン
33c:回収側第三前処理済みガスライン
34:水分リッチガスライン
35a:第一水分リッチガスライン
35b:第二水分リッチガスライン
36:主水分リッチガスライン
37:オフガスライン
38a:回収側第一オフガスライン
38b:回収側第二オフガスライン
38c:回収側第三オフガスライン
38m:主オフガスライン
39a:除湿側第一オフガスライン
39b:除湿側第二オフガスライン
41a:第一排気ガス弁
41b:第二排気ガス弁
42a,42aa,42ab:第一分岐排気ガス弁
42b,42ba,42bb:第二分岐排気ガス弁
43a:除湿側第一前処理済みガス弁
43b:除湿側第二前処理済みガス弁
44a:第一水分リッチガス弁
44b:第二水分リッチガス弁
45a:除湿側第一オフガス弁
45b:除湿側第二オフガス弁
50:二酸化炭素回収装置
51:二酸化炭素吸着塔
51a:第一の二酸化炭素吸着塔
51b:第二の二酸化炭素吸着塔
51c:第三の二酸化炭素吸着塔
52:容器
52i:第一口
52o:第二口
53:二酸化炭素吸着剤
55:吸引機
56a:回収側第一前処理済みガス弁
56b:回収側第二前処理済みガス弁
56c:回収側第三前処理済みガス弁
57a:第一吸引弁
57b:第二吸引弁
57c:第三吸引弁
58a:回収側第一オフガス弁
58b:回収側第二オフガス弁
58c:回収側第三オフガス弁
63:回収タンク
65:吸引ライン
66a:第一吸引ライン
66b:第二吸引ライン
66c:第三吸引ライン
67:主吸引ライン
68:吐出ライン

Claims (15)

  1.  二酸化炭素回収装置での処理前に、水分と二酸化炭素と酸性ガスとを含む排気ガスから水分を除去可能な前処理装置において、
     前記排気ガスから水分を除去可能な除湿塔と、
     前記除湿塔内に前記排気ガスを送ることが可能な送風機と、
     を備え、
     前記除湿塔は、水分を吸着可能な水分吸着剤と、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤と、前記水分吸着剤及び前記酸性ガス吸着剤が充填される除湿容器と、を有し、
     前記除湿容器は、前記送風機からの前記排気ガスが流入可能な第一口と、前記水分吸着剤及び前記酸性ガス吸着剤を通過したガスが前処理済みガスとして流出可能な第二口と、を有し、
     前記酸性ガス吸着剤は、前記除湿容器内の前記第一口の側に充填され、前記水分吸着剤は、前記除湿容器内で前記酸性ガス吸着剤よりも前記第二口の側に充填され、
     前記水分吸着剤は、アルミナを含む吸着剤であり、
     前記酸性ガス吸着剤は、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含み、(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤である、
     前処理装置。
  2.  請求項1に記載の前処理装置において、
     前記除湿容器は、前記酸性ガス吸着剤が充填される酸性ガス吸着剤容器と、前記水分吸着剤が充填される水分吸着剤容器と、を有し、
     前記酸性ガス吸着剤容器は、前記送風機からの前記排気ガスが流入可能な第一口と、前記酸性ガス吸着剤を通過したガスが酸性ガス除去済みガスとして流出可能な第二口と、を有し、
     前記水分吸着剤容器は、前記酸性ガス除去済みガスが流入可能な第一口と、前記水分吸着剤を通過したガスが流出可能な第二口と、を有し、
     前記酸性ガス吸着剤容器13の前記第一口は、前記除湿容器の前記第一口であり、
     前記水分吸着剤容器の前記第二口は、前記除湿容器の前記第二口である、
     前処理装置。
  3.  請求項2に記載の前処理装置において、
     切替機構をさらに備え、
     前記酸性ガス吸着剤容器は、前記酸性ガス吸着剤が充填される第一酸性ガス吸着剤容器と、前記酸性ガス吸着剤が充填される第二酸性ガス吸着剤容器とを有し、
     前記第一酸性ガス吸着剤容器及び前記第二酸性ガス吸着剤容器は、いずれも、前記酸性ガス吸着剤容器の前記第一口として機能する第一口と、前記酸性ガス吸着剤容器の前記第二口として機能する第二口と、を有し、
     前記切替機構は、前記送風機からの前記排気ガスを前記第一酸性ガス吸着剤容器の前記第一口に導ける第一状態と、前記送風機からの前記排気ガスを前記第二酸性ガス吸着剤容器の前記第一口に導ける第二状態と、の間で切替可能に構成され、
     前記第一酸性ガス吸着剤容器の前記第二口から流出したガス及び前記第二酸性ガス吸着剤容器の前記第二口から流出したガスが、前記水分吸着剤容器の前記第一口から前記水分吸着剤容器内に流入可能に構成されている、
     前処理装置。
  4.  請求項1に記載の前処理装置において、
     第一酸性ガス吸着塔と第二酸性ガス吸着塔と切替機構とをさらに備え、
     前記第一酸性ガス吸着塔及び前記第二酸性ガス吸着塔は、いずれも、酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤と、前記酸性ガス吸着剤が充填される容器と、を有し、
     前記第一酸性ガス吸着塔の前記容器及び前記第二酸性ガス吸着塔の前記容器は、いずれも、前記送風機からの前記排気ガスが流入可能な第一口と、前記酸性ガス吸着剤を通過したガスが流出可能な第二口と、を有し、
     前記切替機構は、前記送風機からの前記排気ガスを前記第一酸性ガス吸着塔の前記第一口に導ける第一状態と、前記送風機からの前記排気ガスを前記第二酸性ガス吸着塔の前記第一口に導ける第二状態と、の間で切替可能に構成され、
     前記第一酸性ガス吸着塔の前記第二口から流出したガス及び前記第二酸性ガス吸着塔の前記第二口から流出したガスが、前記除湿塔の前記第一口から前記除湿塔内に流入可能に構成されている、
     前処理装置。
  5.  請求項1から4のいずれか一項に記載の前処理装置において、
     前記水分吸着剤は、活性アルミナ又はゼオライトである、
     前処理装置。
  6.  請求項1から4のいずれか一項に記載の前処理装置において、
     前記水分吸着剤は、(Si/Al)mol比<2.5のゼオライトである、
     前処理装置。
  7.  請求項1から6のいずれか一項に記載の前処理装置において、
     前記酸性ガス吸着剤は、シリカゲル又ハイシリカゼオライトである、
     前処理装置。
  8.  請求項1から7のいずれか一項に記載の前処理装置と、
     前記二酸化炭素回収装置と、
     を備え、
     前記二酸化炭素回収装置は、
     前記前処理済みガスが流入可能で、前記前処理済みガス中の二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着剤が充填されている二酸化炭素吸着塔と、
     前記二酸化炭素吸着塔内を真空吸引する吸引機と、
     を備える、
     二酸化炭素回収設備。
  9.  二酸化炭素回収処理の前に、水分と二酸化炭素と酸性ガスとを含む排気ガスから水分を除去する前処理方法において、
     酸性ガスを吸着可能な酸性ガス吸着剤に前記排気ガスを通過させて、前記排気ガス中の酸性ガスを除去する酸性ガス除去工程と、
     水分を吸着可能な水分吸着剤に、前記酸性ガス除去工程を経た前記排気ガスである酸性ガス除去済みガスを通過させて、前記酸性ガス除去済みガス中の水分を除去し、水分除去後の前記酸性ガス除去済みガスである前処理済みガスを前記二酸化炭素回収処理させる除湿工程と、
     を実行し、
     前記酸性ガス吸着剤は、シリカを含みアルミナを含まない吸着剤、又は、シリカとアルミナとを含み、(Si/Al)mol比>2.5である吸着剤であり、
     前記水分吸着剤は、アルミナを含む吸着剤である、
     前処理方法。
  10.  請求項9に記載の前処理方法において、
     前記酸性ガス除去工程は、酸性ガスを吸着可能な第一酸性ガス吸着剤に前記排気ガスを通過させて、前記排気ガス中の酸性ガスを除去する第一工程と、酸性ガスを吸着可能な第二酸性ガス吸着剤に前記排気ガスを通過させて、前記排気ガス中の酸性ガスを除去する第二工程と、を含み、
     前記第一酸性ガス吸着剤と前記第二酸性ガス吸着剤とのうち、いずれか一方の酸性吸着剤が劣化しているか否かを判定する判定工程と、
     前記判定工程で、前記一方の酸性ガス吸着剤が劣化していると判定されると、前記第一工程と前記第二工程とのうち、前記一方の酸性ガス吸着剤に前記排気ガスを通過させている一方の工程を終了させ、他方の工程を実行させる切替工程と、
     をさらに実行する、
     前処理方法。
  11.  請求項9又は10に記載の前処理方法において、
     前記酸性ガス吸着剤が劣化しているか否かを判定する判定工程と、
     前記判定工程で、前記酸性ガス吸着剤が劣化していると判定されると、前記酸性ガス吸着剤を新たな酸性ガス吸着剤に替える交換工程と、
     をさらに実行する、
     前処理方法。
  12.  請求項9から11のいずれか一項に記載の前処理方法において、
     前記水分吸着剤は、活性アルミナ又はゼオライトである、
     前処理方法。
  13.  請求項9から11のいずれか一項に記載の前処理方法において、
     前記水分吸着剤は、(Si/Al)mol比<2.5のゼオライトである、
     前処理方法。
  14.  請求項9から13のいずれか一項に記載の前処理方法において、
     前記酸性ガス吸着剤は、シリカゲル又ハイシリカゼオライトである、
     前処理方法。
  15.  請求項9から14のいずれか一項に記載の前処理方法を実行すると共に、
     前記二酸化炭素回収処理を実行し、
     前記二酸化炭素回収処理は、
     二酸化炭素を吸着可能な二酸化炭素吸着剤に前記前処理済みガスを通過させて、前記前処理済みガス中の前記二酸化炭素を前記二酸化炭素吸着剤に吸着させる二酸化炭素吸着工程と、
     前記二酸化炭素吸着剤から前記二酸化炭素を離脱させ、前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素離脱工程と、
     を含む、
     二酸化炭素回収方法。
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