JP4798076B2 - 酸素濃縮器 - Google Patents

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Description

本発明は、空気中の酸素を濃縮して高濃度酸素を供給する酸素濃縮器に関する。
酸素濃縮器としては、窒素を選択的に吸着する吸着剤を充填した複数個の吸着筒を備え、圧力変動吸着(PSA:Pressure Swing Adsorption)方式を用いたものがある。
図3に示すような従来の酸素濃縮器31は、コンプレッサ32で吸着筒33に高圧の空気を流入し、空気中の窒素を吸着筒33の吸着剤aに吸着させて分離する吸着工程と、切替弁34で流路を切り替え、吸着筒33の圧力を下げることで、吸着筒33の吸着剤aに吸着した窒素をサイレンサ35を介して放出し、吸着剤aの再生を行う再生工程(脱着工程)とを交互に繰り返し、高濃度酸素を連続的に製造している。
製造された高濃度酸素は、吸着筒33より下流側に設置された製造ガスタンク(バッファタンク)36に蓄えられ、圧力や流量や濃度の変動を軽減している。
吸着工程で製造された、あるいは製造ガスタンク36に蓄えられた高濃度酸素の一部は、再生工程で排気側に大気開放された吸着筒33に導入され、吸着剤aに吸着した窒素のパージを促進する。
吸着筒33に送る圧縮空気は、大気中の水分を含んでいるので、コンプレッサ32出口にドレンポットなどを設置して、凝縮した水分を除去する機構を採用する場合がある(ドレンポットが設置されていない場合もある)。また、凝縮されずに、蒸気として送られた水分は、吸着筒33の上流側に設置された吸湿剤mで除去される。
ゼオライトなどの窒素吸着剤は、親水性であり、長期的な使用により大気中の水分を吸着すると、窒素吸着性能が低下することが知られているため、吸湿剤mに吸着した水分は、再生工程時に大気開放することで脱着すると共に、製品ガスである乾燥酸素の一部を導入することで、パージを促進する。
運転停止時には、吸着筒33に接続されたコンプレッサ側ライン、排気側ライン、製造ガスタンク側ラインの各弁(バルブ)を閉じることにより、外部からの水分の浸入を防止している場合もある。
また、吸着剤と吸湿剤は、それぞれ吸着筒と吸湿筒に独立して充填される場合もある。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のものがある。
特開昭58−120504号公報
しかしながら、従来の酸素濃縮器31では、酸素濃縮運転(通常運転)中、熱平衡する上限はあるものの、吸湿剤mには脱着されずに若干の水分は残留してしまう。この残留水分は、運転停止中の温度、圧力など環境条件によって一部は吸湿剤mから脱着してしまうこともある。
従来技術では、酸素濃縮器31のように吸着剤aと吸湿剤mが同じ吸着筒33に充填されていたり、独立して設置されている場合も配管のみで接続されていたりするため、運転停止中に吸湿剤mから脱着した水分は、拡散によって吸着剤aに到達・吸着され、窒素吸着性能の低下につながる。
さらに、各弁は外気を100%遮断することはできず、弁座漏れなどにより、外気が侵入することがある。
このように、従来技術では、運転停止中の吸着筒への水分浸入を完全に防止することは考慮されていない。
そこで、本発明の目的は、運転停止中に吸着筒へ水分が拡散するのを防止する酸素濃縮器を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために創案されたものであり、請求項1の発明は、空気を圧縮するコンプレッサと、窒素を選択的に吸着する吸着剤を充填した複数個の吸着筒と、上記コンプレッサからの圧縮空気を各吸着筒に交互に供給して窒素を吸着させ、他方、各吸着筒の窒素を脱着させて排気するための切替手段とを備えた酸素濃縮器において、上記切替手段と各吸着筒間に、圧縮空気中の水分を吸湿する吸湿剤を充填した吸湿筒を独立して設け、これら吸湿筒と各吸着筒間に、酸素濃縮運転時は開放し、運転停止中は上記吸着筒への水分の浸入を遮断すべく閉止する遮断弁を設け、各吸着筒に共用の酸素供給ラインを接続し、その酸素供給ラインに、各吸着筒からの高濃度酸素を一時蓄えると共に、運転停止時に高濃度酸素の一部を窒素および水分のパージガスとして各吸着筒に供給するバッファタンクを設け、上記コンプレッサと上記切替手段間に上流側閉止弁を設け、上記酸素供給ラインに下流側閉止弁を設け、運転停止時に、上記下流側閉止弁と上記上流側閉止弁を閉止し、上記バッファタンクから高濃度酸素を各吸着筒に供給して窒素および水分をパージし、上記切替手段を閉止した後、上記各遮断弁を閉止して各吸着筒と対応する吸湿筒に上記バッファタンクからの高濃度酸素を充填することで、運転停止中に各吸着筒と対応する吸湿筒を陽圧で保持し、且つ、各吸湿筒よりも高い圧力で対応する吸着筒を保持するようにした酸素濃縮器である。
請求項の発明は、上記各吸湿筒内の上流側に粗取り除湿用の吸湿剤として活性アルミナを充填すると共に、下流側に精密取り除湿用の吸湿剤としてゼオライトを充填した請求項記載の酸素濃縮器である。
請求項の発明は、上記切替手段は三方向弁で構成され、その三方向弁は、上記コンプレッサ側がノーマルオープン、窒素排気側がノーマルクローズ、上記吸湿筒側がコモンである請求項1または2記載の酸素濃縮器である。
請求項の発明は、上記コンプレッサと上記切替手段間に、圧縮空気中の水分を受けるドレントラップを設けた請求項1〜3いずれかに記載の酸素濃縮器である。
本発明によれば、運転停止中に吸着筒へ水分が拡散するのを防止でき、吸着剤の窒素吸着性能の低下を防止できる。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面にしたがって説明する。
図1は、本発明の好適な実施形態を示す酸素濃縮器の概略図である。
図1に示すように、本実施形態に係る酸素濃縮器1は、PSA方式の酸素濃縮器であり、主にオゾナイザを備えた内視鏡洗浄機や在宅酸素療法などに用いる医療用機器、家庭用健康機器などに使用される比較的小型の酸素濃縮器である。以下の説明では、酸素濃縮器1で製造した高濃度酸素(製品ガス)をオゾナイザに供給する例で説明する。
この酸素濃縮器1は、空気を圧縮するコンプレッサ2と、空気中の窒素を選択的に吸着する吸着筒内吸着剤(N吸着剤)a3を充填した2つの吸着筒(N吸着筒)3a,3bと、コンプレッサ2からの圧縮空気を各吸着筒3a,3bに交互に供給して吸着筒内吸着剤a3に窒素を吸着させ、他方、各吸着筒3a,3bの窒素を脱着させて排気するための切替手段としての切替弁4とを備えて主に構成される。
コンプレッサ2と切替弁4間、切替弁4と各吸着筒3a,3b間は、流路となる配管などの空気供給ライン5で接続される。コンプレッサ2と切替弁4間の空気供給ライン5には、上流側閉止弁としての電磁弁からなるコンプレッサ閉止弁6が設けられる。
さて、酸素濃縮器1では、切替弁4と各吸着筒3a,3b間に、圧縮空気中の水分を吸湿する吸湿剤mを充填した吸湿筒7a,7bが、各吸着筒3a,3bに対応させて各吸着筒3a,3bとは独立して設けられる。
さらに、これら吸湿筒7a,7bと各吸着筒3a,3b間には、酸素濃縮運転(通常運転)時は開放され、運転停止中は各吸着筒3a,3bへの水分の浸入をそれぞれ遮断すべく閉止する電磁弁からなる遮断弁(吸着筒−吸湿筒間遮断弁)8a,8bが設けられる。
各吸湿筒内には、単一の吸湿剤mのみを充填してもよい。本実施形態では、吸湿性能をより向上させるため、各吸湿筒7a,7b内の上流(切替弁4)側に粗取り除湿用の吸湿剤mを充填すると共に、その下流(各吸着筒3a,3b)側に精密取り除湿用の吸湿剤として吸湿筒内吸着剤a7を充填した。本実施形態では、吸着筒内吸着剤a3や吸湿筒内吸着剤a7として吸湿機能も有するゼオライトを用い、吸湿剤mとして活性アルミナを用いた。
各吸着筒3a,3bと各吸湿塔7a,7bは、内部の圧力を検出する図示しない圧力センサをそれぞれ備える。ただし、圧力センサは、酸素濃縮器1全体のシステムを代表する1箇所だけに設けてもよい。この場合、事前試験でシステム内の圧力を検出できる。
切替弁4は、通常運転時、コンプレッサ2からの圧縮空気を一方の吸湿筒7aを介して一方の吸着筒3aに供給する流路と、他方、一方の吸着筒3aの吸着筒内吸着剤a3に吸着した窒素を脱着して一方の吸湿筒7aを介して排気する流路とを切り替えるものである。他方の吸着筒3bと他方の吸湿筒7bについても同様である。
切替弁4には、2つの三方向弁4a,4bからなるものを用いる。三方向弁4aは、コンプレッサ2側がノーマルオープン(NO)、窒素排気側がノーマルクローズ(NC)、吸着筒3a(吸湿筒7a)側がコモン(C)となるように設けられる。三方向弁4bについても同様である。
各三方向弁4a,4bのNOは、コンプレッサ閉止弁6の下流側で分岐された空気供給ライン5にそれぞれ接続される。各三方向弁4a,4bのNCは、各吸着筒3a,3bに共用の排気ライン9にそれぞれ接続される。排気ライン9の排気口には、排気音を消音するサイレンサ10が接続される。
各吸着筒3a,3bの下流側には、各吸着筒3a,3bに共用の酸素供給ライン11が接続され、その酸素供給ライン11と各吸着筒3a,3b間に、各吸着筒3a,3b内の圧力を調整するための圧力調整手段としてのオリフィス12がそれぞれ設けられる。
酸素供給ライン11の途中には、各吸着筒3a,3bからの高濃度酸素を一時蓄えると共に、運転停止時に高濃度酸素の一部を窒素および水分のパージガスとして各吸着筒3a,3bに供給するバッファタンク(Oバッファタンク)13が設けられる。
このバッファタンク13は、下流側へ安定して高濃度酸素を供給するために、吸着筒3a,3bを切り替える際、高濃度酸素の流量、圧力や濃度の変動を軽減することが第1の目的であるが、運転停止時に各吸着筒3a,3b内の吸着筒内吸着剤a3や、各吸湿筒7a,7bの吸湿筒内吸着剤a7、吸湿剤mの吸着水分を十分パージできる容量を併せ持つものとする。
バッファタンク13の下流側となる酸素供給ライン11には、オゾナイザへ供給される高濃度酸素の流量を調整するためのレギュレータ14が設けられる。
レギュレータ14の下流側となる酸素供給ライン11には、下流側閉止弁としての電磁弁からなるオゾナイザ閉止弁15が設けられる。
また、コンプレッサ2とコンプレッサ閉止弁6間には、ドレンライン16を介して、圧縮空気中の水分を受けるドレントラップ(ドレンポット、あるいはドレンパンともいう)17が設けられ、そのドレントラップ17の下流側となるドレンライン16にドレン閉止弁18が設けられる。
さらに、酸素濃縮器1は、図示しない制御手段を備えており、その制御手段により、コンプレッサ閉止弁6、切替弁4、遮断弁8a,8b、オゾナイザ閉止弁15、ドレン閉止弁18の開閉を制御する。この制御手段には、上述した図示しない各圧力センサも接続される。
本実施形態の作用を、酸素濃縮器1の動作と共に説明する。
(通常運転)
酸素濃縮器1の通常運転に先立ち、コンプレッサ閉止弁6、遮断弁8a,8b、オゾナイザ閉止弁15を開放し、ドレン閉止弁18を閉止しておく。
まず、三方向弁4aをコンプレッサ2から吸着筒3aへ向かう方向で開放しておくと共に、排気側で閉止しておき、三方向弁4bをコンプレッサ2から吸着筒3bへ向かう方向で閉止しておくと共に、排気側で開放しておく。
この状態で、コンプレッサ2を運転し、圧縮空気を吸湿筒7aを介して吸着筒3aに流入させる。圧縮空気中の水分は、吸湿筒7aの吸湿剤mと吸湿筒内吸着剤a7で除去され、ほぼ絶乾状態の圧縮空気が吸着筒3aに流入される。圧縮空気中の窒素の一部は、吸湿筒7aの吸湿筒内吸着剤a7でも吸着される。
吸着筒3aに流入した圧縮空気中の窒素は、主に吸着筒3aの吸着筒内吸着剤a3に吸着され、高濃度酸素(例えば、酸素濃度が約80〜97%)が酸素供給ライン11を介してバッファタンク13に一時蓄えられる。
バッファタンク13に蓄えられた高濃度酸素は、酸素供給ライン11を介してオゾンを製造するためのオゾナイザに供給される。
高濃度酸素の酸素濃度や供給量(製造量あるいは流量)は、コンプレッサ2の吐出圧、オリフィス12の設定値、バッファタンク13の容量、レギュレータ14の調整量を適宜設定することで、圧縮空気の流量、吸着筒3a内の圧力を変更して決定する。本実施形態では、コンプレッサ2の吐出圧を0.2MPa、バッファタンク13の容積を300mL、高濃度酸素の供給量を0.8L/分にした。
一方、吸着筒3aによる酸素濃縮と同時に、吸着筒3bにおける窒素の脱着、吸湿筒7bにおける水分の脱着も行う(吸着筒3b・吸湿筒7bの再生)。
吸着筒3bと吸湿筒7bは大気開放されており、酸素濃縮時よりも内部圧力が下がるため、吸着筒3bの吸着筒内吸着剤a3に吸着した窒素と水分、吸湿筒7bの吸湿筒内吸着剤a7に吸着した窒素と水分、吸湿筒7bの吸湿剤mに吸着した水分が脱着され、排気ライン9を介してサイレンサ10から外部へ排出される。
このとき、吸着筒3bと吸湿筒7bに、吸着工程中の吸着筒3aから絶乾状態の高濃度酸素の一部をパージガスとして供給することで、窒素および水分のパージを促進できる。
所定時間(吸着筒3aの窒素吸着能力が不十分になるよりも早い時間)後、吸着筒3bでの酸素濃縮を効率よく行うために、三方向弁4bを排気側で閉止し、吸着筒3aと吸着筒3b内の圧力を均圧にする。この所定時間は、予め制御手段に設定しておく。
そして、三方向弁4bをコンプレッサ2から吸着筒3bへ向かう方向で開放すると共に、排気側で閉止し、三方向弁4aをコンプレッサ2から吸着筒3aへ向かう方向で閉止すると共に、排気側で開放し、吸着筒3bによる酸素濃縮を同様にして行う。
その後、切替弁4を適宜切り替え、上記動作を吸着筒3a,3bにおいて交互に行う。また、空気供給ライン5からドレンライン16を介して滴下し、ドレントラップ17で受けた圧縮空気中の水分を、環境(周囲)温度、環境湿度、環境気圧に応じた所定時間ごとにドレン閉止弁18を開放して外部へ排水する。
こうして、圧縮空気中の水分を吸湿剤mおよび吸湿筒内吸着剤a7に吸着させ、かつ窒素を吸着筒内吸着剤a3に吸着させて高濃度酸素を分離する吸着工程と、吸着筒内吸着剤a3に吸着した窒素を放出し、かつ吸湿剤mおよび吸湿筒内吸着剤a7に吸着した水分を放出して吸湿筒内吸着剤a7、吸着筒内吸着剤a3、吸湿剤mの再生を行う再生工程(脱着工程)とを繰り返す。
(運転停止時、運転停止中)
運転停止時、酸素濃縮器1では、まず、オゾナイザ閉止弁15とコンプレッサ閉止弁6を閉止し、三方向弁4a,4bをそれぞれコンプレッサ2から吸着筒3a,3bへ向かう方向で閉止すると共に、窒素排気側で開放する。その後、コンプレッサ2を停止する。
これにより、バッファタンク13から絶乾状態の高濃度酸素の一部を、パージガスとして各吸着筒3a,3bと各吸湿筒7a,7bに供給して窒素および水分をパージする(図1中の一点鎖線矢印A,B)。
そして、パージガスが陽圧(大気圧よりも高い加圧状態:第1の圧力)を保持している状態で、三方向弁4a,4bを排気側で閉止し、運転停止中に、各吸着筒3a,3b内と対応する吸湿筒7a,7b内の圧力を陽圧で保持する。
より詳細には、遮断弁8a,8bを閉止し、運転停止中に、各吸湿筒7a,7b内を陽圧で保持すると共に、その陽圧よりも高い圧力(第2の圧力)で対応する吸着筒3a,3bを保持する。
運転停止時におけるコンプレッサ閉止弁6、オゾナイザ閉止弁15、三方向弁4a,4b、遮断弁8a,8bの閉止するタイミングは、予め制御手段に、各弁の閉止順番とその時間間隔を設定しておく。
このように、酸素濃縮器1は、切替弁4と各吸着筒3a,3b間に吸湿筒7a,7bを独立して設け、これら吸湿筒7a,7bと各吸着筒3a,3b間に遮断弁8a,8bを設けている。
このため、酸素濃縮器1では、運転停止時にオゾナイザ閉止弁15と遮断弁8a,8bを閉止することで、各吸湿筒7a,7bに残留した水分が運転停止中に各吸着筒3a,3b内に拡散することを防止できる。
すなわち、酸素濃縮器1は、運転停止中に各吸湿筒7a,7b内の吸湿剤mや吸湿筒内吸着剤a7から残留水分が脱着されても、各吸湿筒7a,7bと対応する吸着筒3a,3b間は遮断されているため、脱着された水分は吸着筒3a,3b内の吸着筒内吸着剤a3に拡散移行できず、吸着筒内吸着剤a3の水分吸着によるN吸着性能の低下を防止できる。
特にPSA方式の酸素濃縮器は、運転停止期間が長いと吸着筒内吸着剤から水分が抜けにくくなり、吸着筒内吸着剤のN吸着性能の低下が著しくなるが、酸素濃縮器1によれば、運転停止期間が長くても吸着筒内吸着剤a3のN吸着性能を維持できる。
また、酸素濃縮器1は、運転停止中に、各吸湿筒7a,7bを陽圧で保持すると共に、その陽圧よりも高い圧力で対応する吸着筒3a,3bを保持しており、吸着筒内保持圧力、吸湿筒内保持圧力、大気圧の順番に圧力差がある。
このため、酸素濃縮器1では、環境温度や環境気圧に変化があっても、各バルブ(特に、コンプレッサ閉止弁6、切替弁4、オゾナイザ閉止弁15)の弁座漏れによって外気(水分)が装置内に浸入することがなく、また各吸湿筒7a,7bの脱着水分が吸着筒3a,3b内に浸入することも確実に防止できる。
さらに、酸素濃縮器1は、各吸湿筒7a,7b内に、上流側に粗取り除湿用の吸湿剤mを充填すると共に、下流側に精密取り除湿用の吸着筒内吸着剤a7を充填しているため、通常運転時だけでなく運転停止中においても、各吸着筒3a,3bへの水分の浸入を確実に防止できる。
酸素濃縮器1は、コンプレッサ2と切替弁4間にドレントラップ17を設けており、ドレントラップ17で圧縮空気中の水分の一部を受けた後、これを排水することで、各吸湿筒7a,7aの除湿機能への負担を軽くし、各吸着筒3a,3bにほぼ絶乾状態の圧縮空気を流入させやすい。
ここで、本実施形態に係る酸素濃縮器1(運転停止中の加圧保持はしない例)と、図3で説明した従来の酸素濃縮器31について、吸着筒−吸湿筒間遮断弁の有無と吸着筒の水分増加量の関係を調べた。その結果を図2に示す。
図2では、遮断弁8a,8bがある酸素濃縮器1の遮断時吸湿筒を○、遮断時吸着筒を*、遮断弁がない従来例の遮断なし吸着吸湿筒を△で表した。酸素濃縮器1は、各吸着筒3a,3bの吸着筒内吸着剤a3を400g、各吸湿筒7a,7bの吸湿用の吸湿筒内吸着剤a7を90g、吸湿剤mを90gとした。従来例は、各吸着筒33の吸着筒内吸着剤a3を380g、吸湿剤mを20gとした。
図2の*に示すように、酸素濃縮器1は、上述した運転停止中に吸着筒−吸湿筒間を図1の遮断弁8a,8bで閉止すると、運転日数が経っても、吸着筒の重量増加はほぼ0gであり、吸着剤への水分侵入を防止できていることがわかる。図2の○からは、吸湿筒の重量増加は、運転日数が約70日目以降、20g増加したことがわかる。
これに対し、図2の△に示すように、従来例では、運転日数が経つにつれて吸着吸湿筒の重量が増加し、運転日数が約30日目以降に早くも20g増加し、吸着剤に水分が侵入してしまった。
切替弁4とコンプレッサ閉止弁6は、運転停止時に外気と遮断するための部品であるが、切替手段として4個の二方向弁を使用すれば、コンプレッサ閉止弁6を省略することもできる。
運転停止時の水分や窒素パージのための高濃度酸素の供給は、バッファタンク13以外の専用タンクや、配管系統中に容量を持たせる(例えば、配管を太くする)ことで行ってもよい。
上記実施形態では、2つの吸着筒3a,3bと2つの吸湿筒7a,7bを備えた例で説明したが、吸着筒とこれに対応する吸湿筒は、少なくとも2つ備えていればよい。
本発明の好適な実施形態を示す酸素濃縮器の概略図である。 図1に示した酸素濃縮器と従来の酸素濃縮器において、吸着筒・吸湿筒の水分増加と運転日数の関係を示す図である。 従来の酸素濃縮器の概略図である。
符号の説明
1 酸素濃縮器
2 コンプレッサ
3a,3b 吸着筒
4 切替弁(切替手段)
7a,7b 吸湿筒
8a,8b 遮断弁
a3 吸着筒内吸着剤
a7 吸湿筒内吸着剤
m 吸湿剤

Claims (4)

  1. 空気を圧縮するコンプレッサと、窒素を選択的に吸着する吸着剤を充填した複数個の吸着筒と、上記コンプレッサからの圧縮空気を各吸着筒に交互に供給して窒素を吸着させ、他方、各吸着筒の窒素を脱着させて排気するための切替手段とを備えた酸素濃縮器において、
    上記切替手段と各吸着筒間に、圧縮空気中の水分を吸湿する吸湿剤を充填した吸湿筒を独立して設け、これら吸湿筒と各吸着筒間に、酸素濃縮運転時は開放し、運転停止中は上記吸着筒への水分の浸入を遮断すべく閉止する遮断弁を設け
    各吸着筒に共用の酸素供給ラインを接続し、その酸素供給ラインに、各吸着筒からの高濃度酸素を一時蓄えると共に、運転停止時に高濃度酸素の一部を窒素および水分のパージガスとして各吸着筒に供給するバッファタンクを設け、
    上記コンプレッサと上記切替手段間に上流側閉止弁を設け、上記酸素供給ラインに下流側閉止弁を設け、
    運転停止時に、上記下流側閉止弁と上記上流側閉止弁を閉止し、上記バッファタンクから高濃度酸素を各吸着筒に供給して窒素および水分をパージし、上記切替手段を閉止した後、上記各遮断弁を閉止して各吸着筒と対応する吸湿筒に上記バッファタンクからの高濃度酸素を充填することで、運転停止中に各吸着筒と対応する吸湿筒を陽圧で保持し、且つ、各吸湿筒よりも高い圧力で対応する吸着筒を保持するようにした
    ことを特徴とする酸素濃縮器。
  2. 上記各吸湿筒内の上流側に粗取り除湿用の吸湿剤として活性アルミナを充填すると共に、下流側に精密取り除湿用の吸湿剤としてゼオライトを充填した請求項記載の酸素濃縮器。
  3. 上記切替手段は三方向弁で構成され、その三方向弁は、上記コンプレッサ側がノーマルオープン、窒素排気側がノーマルクローズ、上記吸湿筒側がコモンである請求項1または2記載の酸素濃縮器。
  4. 上記コンプレッサと上記切替手段間に、圧縮空気中の水分を受けるドレントラップを設けた請求項1〜3いずれかに記載の酸素濃縮器。
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