JP2017017638A - 方向性結合器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】副導波管2を、主導波管1の管軸方向長さより短く、かつ、管軸方向両端が短絡されると共に、結合孔5によって主導波管1と接続された構成とする。また、副導波管2の内側に、短絡端11a,11bのうち少なくとも一方端から管軸方向に沿って形成された突起部6a,6bを設ける。
【選択図】図1
Description
導波管からなる結合度の小さい方向性結合器としては例えば多孔形の構成がある。これは、主導波管と副導波管からなり、各導波管が複数の結合孔を介して接続されるものである(例えば、特許文献1参照)。結合孔を介した結合とすることにより、小さい結合度が実現される。
図1は、この発明の実施の形態1による方向性結合器を示す斜視図である。また、図2は方向性結合器の上面図、図3は方向性結合器の正面図、図4は方向性結合器の側面図である。
これらの図に示すように、実施の形態1の方向性結合器は、主導波管1、副導波管2、同軸線路3a,3b、内導体4a,4b、結合孔5、突起部6a,6b、入力端子7、出力端子8、結合端子9、アイソレーション端子10、短絡端11a,11bを備えている。
また、突起部6a,6bは短絡端側にのみ設けたが、副導波管2全体に渡って設けた場合でも、短軸化しても良好な特性が得られる、という効果は有する。さらに、突起部6a,6bは導波管の遮断周波数を変えるために設けているため、例えば、同軸線路3a,3b及び内導体4a,4bが設けられている幅広面に設置するようにしても、短軸化しても良好な特性が得られる、という効果は得ることができる。
また、上記例では、結合孔5の数は3個の場合について示したが、結合孔5の数は結合度の大きさに応じて決めればよく、少なくとも1個の結合孔5があればよい。すなわち、結合孔5の数と面積が設計パラメータになる。例えば、結合孔5の数が増える、あるいは、面積が大きくなると結合度が大きくなる。
実施の形態2の方向性結合器は、副導波管2の幅広面に、短絡端から管軸方向中央に向かって階段状に変化するステップを設けたものである。
図6は、実施の形態2による方向性結合器を示す斜視図、図7は方向性結合器の上面図、図8は方向性結合器の正面図、図9は方向性結合器の側面図である。
これらの図において、主導波管1〜短絡端11a,11bの構成は、図1〜図4に示した実施の形態1の構成と同様であるため、対応する部分に同一符号を付してその説明を省略する。実施の形態2の方向性結合器では、主導波管1と対向する副導波管2の幅広面に階段状のステップ12a,12bが設けられている。これらステップ12a,12bは、短絡端11a,11bから管軸方向の中央に向かって幅広面が主導波管1側に突出するよう階段状になっている。ここで、ステップ12aは短絡端11a側に設けられたステップであり、ステップ12bは短絡端11b側に設けられたステップである。
なお、実施の形態2の方向性結合器の動作については実施の形態1と同様であるため、ここでの説明は省略する。
また、図示例ではステップ12a,12bの段数として2段の構成を示したが、これに限定されるものではなく、その段数や大きさは整合の取りやすさによって適宜選択することができる。ただし、同軸線路3a,3b及び内導体4a,4bを含む同軸導波管変換器が対称であれば、ステップ12a,12bも管軸方向の中心に対して対称に形成する必要がある。
実施の形態3は、副導波管2の幅広面における突起部6a,6bの先端位置と内導体4a,4bの位置とが管軸方向の直交方向において異なるようにした方向性結合器を示すものである。
図10は、実施の形態3の方向性結合器における副導波管2の短絡端11a部分を示す構成図である。
図10(a)の例では、突起部6aを、副導波管2の幅広面において管軸方向との直交方向の中央から主導波管1との接続面寄り(図面下方向)にオフセットして設けたものである。ここで、同軸線路3aと内導体4aは副導波管2の幅広面の管軸方向との直交方向の中央に位置しているため、副導波管2を幅広面側から見た突起部6aと内導体4aとの位置はずれていることになる。
図11は突起部6a,6bを設けない設計の方向性結合器の反射特性の計算結果である。△線が結合端子9、○線が入力端子7の反射特性を示している。なお、横軸は設計中心周波数で規格化している。結合端子9及び入力端子7共に良好な特性が得られていることがわかる。ここで、上記設計において副導波管2の軸長をおおよそ80%に短縮した場合の計算結果を図12に示す。横軸の規格化周波数は図11と同一であり、△線が結合端子9、○線が入力端子7の反射特性を示している。図12より、結合端子9の反射特性が大きく劣化することがわかる。そこで、上記設計においてオフセットした突起部6a,6bを設けた場合の計算結果を図13に示す。横軸の規格化周波数は図11と同一であり、△線が結合端子9、○線が入力端子7の反射特性を示している。図13より、結合端子9、入力端子7共に、例えば要求仕様である−20dBの反射特性を達成できており、図11の方向性結合器と同等の良好な特性が得られていることがわかる。
実施の形態4は、突起部を、短絡端から中央に向かって幅広面との平行方向の幅を階段状に小さくなるよう形成したものである。
図14は、実施の形態4の方向性結合器における副導波管2の短絡端11a部分を示す構成図である。
図示のように、突起部6aの形状は、短絡端11aから中央に向かって幅広面からの突起高さを一定として、その幅が階段状に狭くなるよう、突起部幅方向の両側にステップ13が構成されている。また、突起部6aにおける幅広面に垂直な方向の突起高さは一定の値となっている。
なお、図14では、副導波管2における短絡端11a側の構成のみを示したが、短絡端11b側の突起部6bについても同様に構成されている。
実施の形態5は、突起部を、短絡端から中央に向かって幅広面に平行でかつ管軸方向との直交方向の幅を漸次小さくするようテーパ部14としたものである。
図15は、実施の形態5の方向性結合器における副導波管2の短絡端11a部分を示す構成図である。
図示のように、突起部6aの形状は、短絡端11aから中央に向かって幅広面からの突起高さを一定として、その幅が漸次小さくなるテーパ部14となっている。
なお、図15では、副導波管2における短絡端11a側の構成のみを示したが、短絡端11b側の突起部6bについても同様に構成されている。
また、図16に示す例は、実施の形態3の図10(a)に示した構成と同様に、突起部6aを、副導波管2の幅広面において管軸方向との直交方向の中央から図面下方向にオフセットして設けたものである。さらに、図16に示す突起部6aを備えた場合であっても実施の形態3と同様に、図10(b)に示す位置関係や、図10(a)の状態とは逆に図面上方向にオフセットして設けてもよく、また、副導波管2の幅広面において管軸方向との直交方向の中央から両側に同軸線路3aと内導体4a及び突起部6aをそれぞれオフセットして設けてもよい。
実施の形態6は、突起部を、短絡端から中央に向かって幅広面に垂直な方向の突起高さを階段状に低くなるよう形成したものである。
図17は、実施の形態6の方向性結合器における副導波管2の短絡端11a部分を示す構成図である。
図示のように、突起部6aの形状は、短絡端11aから中央に向かって幅広面に垂直な方向の突起高さが階段状に低くなるよう、突起部6aの高さ方向にステップ16が形成されている。また、突起部6aにおける幅広面に平行でかつ管軸方向との直交方向の幅は一定の値となっている。
なお、図17では、副導波管2における短絡端11a側の構成のみを示したが、短絡端11b側の突起部6bについても同様に構成されている。
実施の形態7は、突起部を、短絡端から中央に向かって幅広面に垂直な方向の突起高さを漸次低くするようテーパ部17としたものである。
図19は、実施の形態7の方向性結合器における副導波管2の短絡端11a部分を示す構成図である。
図示のように、突起部6aの形状は、短絡端11aから中央に向かって幅広面からの突起高さが漸次低くなるテーパ部17となっている。また、突起部6aにおける幅広面に平行でかつ管軸方向との直交方向の幅は一定の値となっている。
なお、図19では、副導波管2における短絡端11a側の構成のみを示したが、短絡端11b側の突起部6bについても同様に構成されている。
Claims (11)
- 主導波管と、
前記主導波管の管軸方向長さより短く、かつ、管軸方向両端が短絡されると共に、結合孔によって前記主導波管と接続された副導波管と、
前記副導波管における前記短絡端からの設定位置に設けられた同軸導波管変換器と、
前記副導波管の内側に、前記短絡端のうち少なくとも一方端から管軸方向に沿って形成された突起部とを備えたことを特徴とする方向性結合器。 - 前記主導波管及び副導波管は断面矩形に形成され、前記副導波管の幅広面が前記主導波管と前記結合孔で接続されていることを特徴とする請求項1記載の方向性結合器。
- 前記突起部の長さは、前記短絡端から前記同軸導波管変換器の内導体の設置位置までの距離以下の値であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の方向性結合器。
- 前記幅広面における前記突起部の先端位置と前記同軸導波管変換器の内導体の位置は、前記副導波管の管軸方向との直交方向において異なっていることを特徴とする請求項2記載の方向性結合器。
- 前記突起部は、前記副導波管の幅広面において管軸方向との直交方向の中央からオフセットして設けられていることを特徴とする請求項4記載の方向性結合器。
- 前記同軸導波管変換器の内導体は、前記副導波管の幅広面において管軸方向との直交方向の中央からオフセットして設けられていることを特徴とする請求項4記載の方向性結合器。
- 前記突起部は、前記副導波管の短絡端から階段状に前記幅広面との平行方向の幅が小さくなっていることを特徴とする請求項2から請求項6のうちのいずれか1項記載の方向性結合器。
- 前記突起部は、前記副導波管の短絡端からテーパ状に前記幅広面との平行方向の幅が小さくなっていることを特徴とする請求項2から請求項6のうちのいずれか1項記載の方向性結合器。
- 前記突起部は、前記副導波管の短絡端から中央に向かって幅広面に垂直な方向の突起高さが階段状に低くなるよう形成されていることを特徴とする請求項2から請求項6のうちのいずれか1項記載の方向性結合器。
- 前記突起部は、前記副導波管の短絡端から中央に向かって幅広面に垂直な方向の突起高さがテーパ状に低くなるよう形成されていることを特徴とする請求項2から請求項6のうちのいずれか1項記載の方向性結合器。
- 前記幅広面に、前記短絡端から管軸方向中央に向かって階段状となるステップを設けたことを特徴とする請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載の方向性結合器。
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