JP2017015513A - レーダ装置 - Google Patents

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一郎 相澤
Ichiro Aizawa
一郎 相澤
佐藤 公一
Koichi Sato
公一 佐藤
敬介 和泉
Keisuke Izumi
敬介 和泉
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Abstract

【課題】車体に組み付けたレーダ装置のビーム軸調整時間を短縮する技術を提供する。【解決手段】アンテナ基板12は、レーダ波を照射する照射アンテナ13を形成され、支持体に最大角度範囲内で傾斜可能であるように支持される。アクチュエータ16は、支持体に対するアンテナ基板12の傾斜角度を変化させることで、ビーム軸の向きを変化させる。駆動制御部28は、支持体に対するアンテナ基板12の傾斜角度を変更するようにアクチュエータ16を駆動し、ビーム軸調整部26は、異なる複数の傾斜角度を設定されたアンテナ基板12から照射されたレーダ波の反射波にもとづいて、ビーム軸が所定の方向を向く傾斜角度を決定する。駆動制御部28は、最大角度範囲よりも狭い必要角度範囲を指定する情報を受け取ると、必要角度範囲内でアンテナ基板12の傾斜角度を変更するようにアクチュエータ16を駆動する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されるレーダ装置に関し、特にレーダ波の照射方向であるビーム軸の調整機能を備えたレーダ装置に関する。
レーダ装置は、電磁波であるレーダ波を照射し、照射方向に存在する物体により反射されたレーダ波の反射波を受信することによって、物体までの距離や方向を検知する。この検知精度を確保するためには、レーダ装置を車体に組み付ける際に、レーダ波の照射方向(ビーム軸)が所望の方向を向くように調整する必要がある。
特許文献1は、レーダ装置のビーム軸を調整する技術を開示する。この特許文献1では、レーダ装置筐体に対するアンテナ基板の傾斜角度を、アンテナ基板の調整可能角度範囲の全体にわたって第1角度ピッチずつ変化させて受信電力を測定して、受信電力が最大となる傾斜角度である仮調整ポイントを求め、続いて、仮調整ポイントを挟むように設定した詳細測定対象範囲内で、アンテナ基板の傾斜角度を、第1角度ピッチよりも狭い第2角度ピッチずつ変化させて受信電力を測定して、受信電力が最大となるアクチュエータの駆動量を求めている。
特開2013−234923号公報
近年、自動車メーカでは、様々な車種における部品を共通化することで、車両製造コストを下げようとする取り組みが行われている。レーダ装置は共通化可能な部品の一つであるが、搭載する全車種でビーム軸が所望の方向を向くように調整するためには、筐体に対するアンテナ基板の傾斜角度の調整可能な最大角度範囲(調整可能角度範囲)を予め広く設けた構造とする必要がある。
このように調整可能角度範囲を広く設けておくことで、組立工場では様々な車種のビーム軸を所望の方向に向けるように調整できるようになるが、特許文献1に開示されるように、調整可能角度範囲の全体にわたってアンテナ基板を傾斜させて受信電力をスキャン測定すると、調整可能角度範囲が広いためにスキャン測定にかかる時間が長くなり、効率的でないという問題が生じうる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、車体に組み付けたレーダ装置のビーム軸調整時間を短縮する技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のレーダ装置は、レーダ波を照射するアンテナを形成されたアンテナ基板と、アンテナ基板を支持する支持体と、支持体に対するアンテナ基板の傾斜角度を変化させることで、ビーム軸の向きを変化させるアクチュエータと、支持体に対するアンテナ基板の傾斜角度を変更するように、アクチュエータを駆動する駆動制御部と、異なる複数の傾斜角度を設定されたアンテナ基板から照射されたレーダ波の反射波にもとづいて、ビーム軸が所定の方向を向く傾斜角度を決定するビーム軸調整部とを備える。ここでアンテナ基板は、支持体に対して最大角度範囲内で傾斜可能であるように支持体に支持されており、駆動制御部は、最大角度範囲よりも狭い必要角度範囲を指定する情報を受け取ると、必要角度範囲内で、支持体に対するアンテナ基板の傾斜角度を変更するようにアクチュエータを駆動する。
この態様によると、駆動制御部が、最大角度範囲よりも狭い必要角度範囲内で支持体に対するアンテナ基板の傾斜角度を変更し、ビーム軸調整部が、必要角度範囲内でアンテナ基板から照射されたレーダ波の反射波をスキャン測定した結果をもとにビーム軸が所定の方向を向く傾斜角度を決定するため、最大角度範囲をスキャン範囲とする場合と比較して、ビーム軸の調整時間を短縮することが可能となる。
本発明によれば、車体に組み付けたレーダ装置のビーム軸調整時間を短縮する技術を提供する。
ビーム軸調整システムの構成を示す図である。 アンテナ基板の傾斜角度を変更可能とする傾斜角度変更構造の一例を示す図である。 車体取付面とビーム軸との関係を説明するための図である。 支持体に対するアンテナ基板の傾斜可能な最大角度範囲と、必要角度範囲の関係を示す図である。 実施例によるビーム軸調整処理のフローチャートを示す図である。
以下、組立工場において、車体に取り付けられたレーダ装置のビーム軸を調整するシステムについて説明する。
図1は、ビーム軸調整システム1の構成を示す。ビーム軸調整システム1は、ビーム軸の調整対象であるレーダ装置10、レーダ装置10に対して所定の位置関係を有するように設置されるリフレクタ5、および車体2のコネクタ4に電気的に接続される検査ツール50とを備える。レーダ装置10は車体2に設けられた取付面に固定され、レーダ装置10は車載LAN3により、コネクタ4に接続された検査ツール50との間で、ビーム軸調整処理に関する信号を送受信する。
リフレクタ5は、車体2に取り付けられたレーダ装置10から、予め定められた方向に向けてレーダ波が照射された場合に、リフレクタ5からの反射波の受信強度が最大となる位置に設置される。実施例では、レーダ波のビーム軸を地面に平行(水平方向)となるように調整することとし、したがってリフレクタ5は、レーダ装置10から水平方向に向けてレーダ波が照射された場合に、反射波の受信強度が最大となる位置に設置される。なおリフレクタ5と車体2との距離は、たとえば3mから10mの間の所定距離に設定される。
レーダ装置10は、レーダ波を照射する照射アンテナ13と、レーダ波が物体(ビーム軸調整処理中にはリフレクタ5)により反射された反射波を受信する受信アンテナ14とを備える。実施例において照射アンテナ13および受信アンテナ14は、同一のアンテナ基板12に形成され、いわゆる平面アンテナとして構成されているが、アンテナ基板12には少なくとも照射アンテナ13が形成されていればよい。照射アンテナ13は、たとえばミリ波帯の電磁波であって、周波数変調したFMCW(Frequency-Modulated Continuous Wave)波を照射する。
図2は、レーダ装置10においてアンテナ基板12の傾斜角度を変更可能とする傾斜角度変更構造の一例を示す。レーダ装置10において、アンテナ基板12は、支持体6に対して最大角度範囲内で傾斜可能であるように支持される。ここで支持体6はレーダ装置10の筐体の一部であって、アンテナ基板12は、筐体に傾斜可能に直接支持されてよい。なお支持体6が筐体の一部でない場合であっても、支持体6は筐体に固定されており、したがってアンテナ基板12は支持体6を介して筐体に傾斜可能に間接的に支持される。付勢部材7は、アンテナ基板12を支持体6に近づける方向に付勢するバネであってよい。
実施例において照射アンテナ13のビーム軸9の向きは、アンテナ基板12のアンテナ形成面に対する法線方向に一致する。アンテナ基板12は、その上側端部をボルト17aおよびナット17bにより回転可能に支持され、その下側端部を可動部材8の頭部17cおよびナット17dにより車体前後方向に移動可能に支持される。可動部材8は棒状部材であって、基端部においてアクチュエータ16と連結し、当該アクチュエータ16の動作により車体前後方向に移動する。可動部材8が車体前後方向へ移動すると、アンテナ基板12が上方端部を中心に回転し、照射アンテナ13のビーム軸9の方向が支持体6の法線方向に対して上下方向に変化する。ビーム軸調整処理においては、アクチュエータ16によりアンテナ基板12を動かしてビーム軸9の照射角度を変更しながら、複数のポイントで反射波の受信強度をスキャン測定し、受信強度が最大となるポイントを特定することで、ビーム軸9が所定の方向(水平方向)を向くアンテナ基板12の傾斜角度を決定する。
なお図2に示す傾斜角度変更構造は一例である。傾斜角度変更構造は、アクチュエータ16が支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度を変化させることで、ビーム軸9の向きを変化させることができればよく、他の構造が採用されてもよい。
レーダ装置10において、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度を調整可能な最大角度範囲(調整可能角度範囲)はアクチュエータ16の可動範囲により定められる。実施例のレーダ装置10における最大角度範囲は、様々な車種においてビーム軸9を所望の方向に合わせられるように広く設定されている。
図1に戻り、レーダECU(Electronic Control Unit)20は、指示取得部22、処理部24、ビーム軸調整部26および駆動制御部28を備える制御装置である。ここで処理部24は、照射アンテナ13に供給する送信信号の生成、受信アンテナ14からの受信信号にもとづくビート信号(送信したレーダ波と反射波の周波数差信号)の解析、および受信信号の信号強度の測定を行う機能をもつ。実施例では、組立工場におけるビーム軸の調整処理について説明するが、車両走行中、処理部24はビート信号を周波数解析することで、レーダ波を反射した物標に関する距離情報、方位等を求めて、安全運転支援に役立てることができる。
以下、レーダ装置10の車体2への組付状態について説明する。ここではレーダ装置10の筐体底面が平面であり、支持体6が筐体底面に対して垂直に立設されており、このレーダ装置10を搭載する全ての車種において、筐体底面が車体における水平な取付面に載置されて固定されるものとする。この場合、筐体が車体取付面に固定されたときに支持体6の立設方向が鉛直方向に一致し、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度が0°のときにビーム軸が水平方向を向くことが理想である。
しかしながら車体部品の寸法公差や部品組付時の組立公差等により、車体取付面が正確に水平にならないことは設計上も許容されており、そのためレーダ装置10を車体2に組み付けた後に、ビーム軸9の調整処理が必要となる。ここで車体前方方向(つまり車体後部から前部に向かう方向)に取付面が水平面に対して傾斜する状況について検討する。
図3(a)、図3(b)は、車体取付面とビーム軸との関係を説明するための図である。この説明図において、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度は0°、つまりアンテナ基板12は支持体6に対して平行とされている。
図3(a)は、車体前方方向に、車体取付面が水平面に対して上向きに傾斜している様子を示す。水平面に対する車体取付面の上向き傾斜角度はαである。この車体取付面にレーダ装置10の筐体を固定すると、支持体6に平行なアンテナ基板12のビーム軸9は、水平方向に対して上向きに角度αだけ傾くことになる。この場合、ビーム軸9を下向きに角度αだけ傾けることで、つまりアンテナ基板12を支持体6に対して回転方向18aに動かし、アンテナ基板12を支持体6に対して近づく方向に傾斜角度αとなるように傾斜させることで、ビーム軸9を水平方向に調整することができる。
図3(b)は、車体前方方向に、車体取付面が水平面に対して下向きに傾斜している様子を示す。水平面に対する車体取付面の下向き傾斜角度はβである。この車体取付面にレーダ装置10の筐体を固定すると、支持体6に平行なアンテナ基板12のビーム軸9は、水平方向に対して下向きに角度βだけ傾くことになる。この場合、ビーム軸9を上向きに角度βだけ傾けることで、つまりアンテナ基板12を支持体6に対して回転方向18bに動かし、アンテナ基板12を支持体6に対して離れる方向に傾斜角度βとなるように傾斜させることで、ビーム軸9を水平方向に調整することができる。
水平面に対する車体取付面の傾斜は、車体部品の寸法公差や部品組付時の組立公差等によるため、1つの車種において、その傾斜角度は車体ごとに異なる。しかしながら1つの車種において累積公差の最悪値を見積もることで、当該車種における上向きの傾斜角度の最大値αmaxと下向きの傾斜角度の最大値βmaxが計算により求められる。なおαmaxおよびβmaxは車種毎に固有の値であり、レーダ装置10を搭載する全車種における傾斜角度の最大値αmaxおよびβmaxが、ビーム軸調整前に車種毎に予め求めることができる。
実施例では、上向きの最大傾斜角度αmaxおよび/または下向きの最大傾斜角度βmaxを、ビーム軸調整に利用する。具体的には図3(a)を参照して、上向きのビーム軸9と水平方向との傾斜角度αは、最大でもαmaxであることが事前に分かっているため、調整に際してビーム軸9は、下向きにαmaxを超えて動かす必要がなく、したがって下向きにビーム軸9を動かす範囲は、最大でαmaxであればよいことが分かる。同様に図3(b)を参照して、下向きのビーム軸9と水平方向との傾斜角度βは、最大でもβmaxであることが事前に分かっているため、調整に際してビーム軸9は、上向きにβmaxを超えて動かす必要がなく、したがって上向きにビーム軸9を動かす範囲は最大でβmaxであればよいことが分かる。
以上の検討により、ビーム軸調整処理において、ビーム軸が下向きにαmaxとなる角度を下限とし、上向きにβmaxとなる角度を上限としたスキャン範囲内に、ビーム軸の向きを所定方向(水平方向)とするポイントがある。このスキャン範囲を「必要角度範囲」と呼ぶと、車種毎の取付面と水平面との最大傾斜角度を示すαmaxおよびβmaxを求めておくことで、車種毎に支持体6に対してアンテナ基板12を傾斜させる必要角度範囲を求められる。
図4は、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜可能な最大角度範囲70と、必要角度範囲72の関係を示す。アンテナ基板12は支持体6に対して最大角度範囲70内で傾斜可能であるように支持体6に支持されている。既述したように、レーダ装置10は様々な車種に搭載できるように、その最大角度範囲70を広く設定されており、各車種の必要角度範囲72は最大角度範囲70よりも狭く設定できる。実施例におけるレーダECU20は最大角度範囲70よりも狭い必要角度範囲72内でビーム軸9を調整することで、最大角度範囲70内で調整する場合と比較して、調整時間を短縮することが可能となる。
以下、ビーム軸の調整処理について説明する。図1に戻り、車体2のコネクタ4に接続された検査ツール50は、操作部52、必要角度範囲保持部54、指示送信部56、終了判定部58および通知部60を備える。
組立工場において、車体2とリフレクタ5とが所定の位置関係に配置された状態で、作業者が、検査ツール50を操作し、ビーム軸調整処理を開始させる。たとえば検査ツール50は操作部52であるタッチパネルを備え、作業者はタッチパネルを操作して、ビーム軸調整を行う車両の車種を特定して、ビーム軸調整処理の開始指示を入力する。必要角度範囲保持部54は、車種毎にレーダ波の必要なスキャン範囲を示す必要角度範囲を保持している。なお検査ツール50は、作業者から車種情報が入力されると、検査ツール50に接続しているサーバから、当該車種情報に対応付けられた必要角度範囲を取得してもよい。指示送信部56は、必要角度範囲保持部54から車種に応じた必要角度範囲を読み出し、読み出した必要角度範囲を指定する情報を含む検査指示をレーダECU20に送信する。なお必要角度範囲を指定する情報は、アクチュエータ16の駆動量の必要範囲を示す情報としてレーダECU20に送信されてもよい。
レーダECU20において、指示取得部22が検査指示を受け取ると、処理部24、ビーム軸調整部26、駆動制御部28に対して、ビーム軸調整処理の実行を指示する。なお必要角度範囲を指定する情報は、駆動制御部28に通知され、これにより駆動制御部28は、ビーム軸9を上下方向に動かすべき角度範囲、つまりはアクチュエータ16により可動部材8を車体前後方向に動かすべき駆動範囲を認識する。
ビーム軸調整処理には様々な手法が存在するが、いずれの手法を用いる場合も、ビーム軸9を所定の角度範囲(スキャン範囲)で動かして、複数のポイントからレーダ波を照射し、その反射波にもとづいて、ビーム軸9の最適な向きを決定する。そのため実施例のビーム軸調整システム1によれば、ビーム軸9を動かす角度範囲を車種に応じて限定することで、ビーム軸9を動かすスキャン範囲を狭めることができ、ビーム軸調整処理を効率よく短時間で終了させることが可能となる。
アクチュエータ16は、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度を変化させることで、ビーム軸9の向きを変化させる。駆動制御部28は、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度を変更するように、アクチュエータ16を駆動する。ビーム軸調整処理において、ビーム軸調整部26は、異なる複数の傾斜角度を設定されたアンテナ基板12から照射されたレーダ波の反射波にもとづいて、ビーム軸9が所定の方向を向く傾斜角度を決定する。実施例において駆動制御部28は、最大角度範囲70よりも狭い必要角度範囲72を指定する情報を受け取ると、必要角度範囲72内で、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度を変更するようにアクチュエータ16を駆動する。ここで必要角度範囲は、下限角度および上限角度で指定される範囲であり、図4に示す例において、下限角度はビーム軸9が下向きにαmaxとなる角度、上限角度は上向きにβmaxとなる角度である。
ビーム軸調整処理の一つの手法を示す。調整処理の開始前、駆動制御部28は、アクチュエータ16を駆動して、ビーム軸9が支持体6の法線方向に対して下限角度または上限角度の一方となるようにアンテナ基板12を支持体6に対して傾斜させる。ここで支持体6の法線方向に対するビーム軸9の角度は、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度に等しく、駆動制御部28は、アンテナ基板12が支持体6に対して下限角度または上限角度となるようにアクチュエータ16を駆動する。ここでは、駆動制御部28がアクチュエータ16の可動部材8を引き込み、アンテナ基板12を反時計回りに回転して、支持体6に対してアンテナ基板12を下限角度αmaxで傾斜させる。
調整処理が開始されると、ビーム軸調整部26は、処理部24により照射アンテナ13からレーダ波を照射させるとともに、受信アンテナ14で受信した反射波の信号強度を測定させて、測定結果を処理部24から受け取る。
続いて駆動制御部28は、アクチュエータ16を駆動して、支持体6に対してアンテナ基板12を時計回りに所定の角度ピッチ回転し、ビーム軸調整部26は、その傾斜位置でアンテナ基板12から照射されたレーダ波の反射波の信号強度の測定結果を、処理部24から受け取る。
このように駆動制御部28はアクチュエータ16を駆動して、支持体6に対してアンテナ基板12を所定の角度ピッチずつ回転し、ビーム軸調整部26は、異なる複数の傾斜角度を設定されたアンテナ基板12から照射されたレーダ波の反射波の信号強度の測定結果を受け取る。アクチュエータ16がアンテナ基板12を支持体6に対して上限角度βmaxとなる位置まで傾斜させると、信号強度のスキャン測定を終了し、ビーム軸調整部26は、受信強度が最大となる傾斜角度を特定する。この傾斜角度は、ビーム軸9の向きが水平方向に略一致する角度であり、したがってビーム軸調整部26は、駆動制御部28により支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度が、特定した傾斜角度となるようにアクチュエータ16を駆動させて、ビーム軸調整処理を終了する。
なお、この調整手法は一例であり、別の手法が用いられてもよい。たとえば駆動制御部28は、必要角度範囲の下限角度または上限角度を開始点として、必要角度範囲内で支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度を第1角度ピッチずつ変化させ、ビーム軸調整部26が、各傾斜角度における反射波の信号強度の測定結果を取得し、測定結果が1番目に高くなる傾斜角度と2番目に高くなる傾斜角度を特定する。続いて駆動制御部28は、1番目に高くなる傾斜角度と2番目に高くなる傾斜角度の間で、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度を、第1角度ピッチよりも狭い第2角度ピッチずつ変化させて、ビーム軸調整部26が、各傾斜角度における反射波の信号強度の測定結果を取得し、測定結果が最大となる傾斜角度を特定する。この傾斜角度は、ビーム軸9の向きが水平方向に略一致する角度であり、したがってビーム軸調整部26は、駆動制御部28により支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度が、特定した傾斜角度となるようにアクチュエータ16を駆動させて、ビーム軸調整処理を終了する。
いずれの手法を用いる場合であっても、実施例のビーム軸調整処理によれば、駆動制御部28は、最大角度範囲70よりも狭い必要角度範囲72内でアンテナ基板12の傾斜角度を変更して、ビーム軸調整部26が、各傾斜角度における反射波の受信強度の測定結果を取得する。このように車種毎に、レーダ波のスキャン範囲を絞ることで、最大角度範囲70をスキャン範囲とする場合と比較すると、ビーム軸調整処理にかかる時間を短縮することが可能となる。
図5は、実施例によるビーム軸調整処理のフローチャートを示す。
レーダECU20において、指示取得部22が、検査ツール50から必要角度範囲を受信すると(S10)、駆動制御部28は、支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度が必要角度範囲の下限角度または上限角度となるように、アクチュエータ16を事前に駆動する(S12)。これによりスキャン測定の準備が完了する。
準備が完了すると、駆動制御部28は、必要角度範囲内で支持体6に対するアンテナ基板12の傾斜角度を変更し、ビーム軸調整部26は、変更した傾斜角度ごとに、反射波の受信強度の測定結果を取得する(S14)。スキャン測定が終了すると、ビーム軸調整部26は、受信強度が最大となる傾斜角度を、ビーム軸9が所定の方向を向く調整位置として決定する(S16)。ビーム軸調整部26は、決定した調整位置を駆動制御部28に通知し、これにより駆動制御部28は、支持体6に対してアンテナ基板12が調整位置となるようにアクチュエータ16を駆動して(S18)、ビーム軸調整処理を終了する。アクチュエータ16が調整位置までアンテナ基板12を駆動すると、ビーム軸調整処理の終了通知が検査ツール50に送信される。
検査ツール50において終了判定部58は終了通知を受信すると、ビーム軸調整処理が終了したことを判定し、通知部60がビーム軸調整処理の終了を、音声または画面表示により作業者に通知する。
なおビーム軸の調整処理期間中、反射波のスキャン測定が行われている(S14)間は、作業者が車体2とリフレクタ5の間に立ち入ることはできないが、スキャン測定が行われていなければ、車体2とリフレクタ5の間に立ち入ることに問題はない。そのため作業者に対して、スキャン測定中であること、またはスキャン測定中でないことを通知できれば、スキャン測定を行っていない間、作業者は車体2とリフレクタ5の間に立ち入って作業を行えるようになる。
そこでS14におけるスキャン測定が終了した後、ビーム軸調整部26はスキャン測定が終了したことを、検査ツール50に通知してもよい。検査ツール50において、終了判定部58はスキャン測定の終了通知を受信すると、スキャン測定が終了したことを判定し、通知部60がスキャン測定の終了を、音声または画面表示により作業者に通知する。これにより作業者は、スキャン測定が終了したことを認識し、図5におけるS16、S18のステップの終了を待機することなく、車体2とリフレクタ5の間に立ち入って作業を行えるようになる。なお図5におけるS16、S18のステップは、スキャン測定の終了後に別途実施されればよい。
また図5におけるS10、S12のステップは、ビーム軸調整処理の開始前に、予め完了させておいてもよい。組立工場においては様々な検査、試験が行われるが、ビーム軸調整処理の開始前に、検査ツール50ないしは別の検査機器から、車種に応じた必要角度範囲をレーダECU20に供給することで、ビーム軸調整処理の開始時には、S10、S12の準備が完了している状態を実現でき、すみやかにS14のスキャン測定を開始して、ビーム軸調整処理の実施時間を短縮してもよい。
以上、実施例をもとに本発明を説明した。実施例はあくまでも例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
図3(a)、図3(b)の説明図において、レーダ装置10の筐体底面が、水平であることが予定されている取付面に載置され固定されることを説明したが、たとえば車種によっては、車両前方方向に水平面に対して角度付けされた取付面にレーダ装置10が載置されるように設計されてもよい。この場合であっても、当該車種における上向きの傾斜角度の最大値αmaxと下向きの傾斜角度の最大値βmaxが計算により求められるため、駆動制御部28は、αmaxおよびβmaxで特定される必要角度範囲内でビーム軸を上下方向に変更して、スキャン測定にかかる時間を短縮できる。
また実施例においては、取付面の上向きの傾斜角度の最大値αmaxと下向きの傾斜角度の最大値βmaxにもとづいて必要角度範囲を設定したが、さらにレーダ装置10における組立公差等を加味して、必要角度範囲を設定してもよい。
1・・・ビーム軸調整システム、2・・・車体、5・・・リフレクタ、6・・・支持体、9・・・ビーム軸、10・・・レーダ装置、12・・・アンテナ基板、13・・・照射アンテナ、14・・・受信アンテナ、16・・・アクチュエータ、20・・・レーダECU、22・・・指示取得部、24・・・処理部、26・・・ビーム軸調整部、28・・・駆動制御部、50・・・検査ツール、52・・・操作部、54・・・必要角度範囲保持部、56・・・指示送信部、58・・・終了判定部、60・・・通知部。

Claims (1)

  1. レーダ波を照射するアンテナを形成されたアンテナ基板と、
    前記アンテナ基板を支持する支持体と、
    前記支持体に対する前記アンテナ基板の傾斜角度を変化させることで、ビーム軸の向きを変化させるアクチュエータと、
    前記支持体に対する前記アンテナ基板の傾斜角度を変更するように、前記アクチュエータを駆動する駆動制御部と、
    異なる複数の傾斜角度を設定された前記アンテナ基板から照射されたレーダ波の反射波にもとづいて、ビーム軸が所定の方向を向く傾斜角度を決定するビーム軸調整部と、を備えたレーダ装置であって、
    前記アンテナ基板は、前記支持体に対して最大角度範囲内で傾斜可能であるように前記支持体に支持されており、
    前記駆動制御部は、前記最大角度範囲よりも狭い必要角度範囲を指定する情報を受け取ると、前記必要角度範囲内で、前記支持体に対する前記アンテナ基板の傾斜角度を変更するように前記アクチュエータを駆動する、
    ことを特徴とするレーダ装置。
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