JP2017015304A - 熱交換装置 - Google Patents
熱交換装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017015304A JP2017015304A JP2015131137A JP2015131137A JP2017015304A JP 2017015304 A JP2017015304 A JP 2017015304A JP 2015131137 A JP2015131137 A JP 2015131137A JP 2015131137 A JP2015131137 A JP 2015131137A JP 2017015304 A JP2017015304 A JP 2017015304A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat exchange
- flow
- path
- heat exchanger
- nozzle
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Abstract
【課題】熱交換器のフィンに、渦発生体などの流れに乱れを発生させるための特別な構造体の形成を必要とせずに、熱交換性能を向上できる熱交換装置を提供する。【解決手段】主流11となる気体が流れる流路12と、流路12内に設置され、複数の板状のフィンで挟まれた熱交換路を有する熱交換器10と、フィン13が延在する方向端部に設けられ、主流11の流れ方向と異なる方向に向けられたノズル部14とを備え、ノズル部14は、熱交換路を流れる主流11に対して気体を吹き出し、または、当該主流から気体を吸引し、副流15を生じさせる。【選択図】図1
Description
この発明は、特にダクト内設置型や床置型の空調の室内機に適した熱交換装置に関するものである。
空調の熱交換器は、冷媒が流れる伝熱管とフィンからなる、フィンチューブ型、あるいは、クロスフィン型と呼ばれるものが一般的に使用されている。
このような熱交換器において、空気側の熱交換では、空気流速が低く、フィン間隔も狭いため、低レイノルズ数の領域になり、原理的に熱交換効率が非常に悪い。つまり、フィン間のような平行平板間や管路内における層流状態の流れでは、空気分子はフィンの壁面に平行方向のみに互いに流線が交わることなく流れるため、熱は、フィンの壁面と直交する方向の温度勾配に比例する熱伝導のみにより壁面から内部の空気へ伝わり、流れにより下流へ輸送される。よって、乱流の場合のように、流れの乱れによるフィンの壁面から内部への効率のよい熱輸送は発生しない。さらに、壁面で囲まれた狭い流路内を流れる流速の低い空気の流れ、つまり、低レイノルズ数の流れは、流路に流入すると空気の粘性で壁面との間に発生するせん断応力により、速度境界層、すなわち、流速の遅い領域が発達してすぐに飽和した層流境界層で流路内が覆われ、そのなだらかな流速勾配に対応して、なだらかな温度勾配を持つ温度境界層で流路内が覆われる。そのため、壁面から内部の空気への熱伝導による熱輸送の効率は低いものとなる。
このような熱交換器において、空気側の熱交換では、空気流速が低く、フィン間隔も狭いため、低レイノルズ数の領域になり、原理的に熱交換効率が非常に悪い。つまり、フィン間のような平行平板間や管路内における層流状態の流れでは、空気分子はフィンの壁面に平行方向のみに互いに流線が交わることなく流れるため、熱は、フィンの壁面と直交する方向の温度勾配に比例する熱伝導のみにより壁面から内部の空気へ伝わり、流れにより下流へ輸送される。よって、乱流の場合のように、流れの乱れによるフィンの壁面から内部への効率のよい熱輸送は発生しない。さらに、壁面で囲まれた狭い流路内を流れる流速の低い空気の流れ、つまり、低レイノルズ数の流れは、流路に流入すると空気の粘性で壁面との間に発生するせん断応力により、速度境界層、すなわち、流速の遅い領域が発達してすぐに飽和した層流境界層で流路内が覆われ、そのなだらかな流速勾配に対応して、なだらかな温度勾配を持つ温度境界層で流路内が覆われる。そのため、壁面から内部の空気への熱伝導による熱輸送の効率は低いものとなる。
そこで、フィンに多数のスリットやルーバを形成して前縁効果を利用したり、伝熱管を細径化してフィン間隔の縮小・枚数増加による伝熱部の表面積拡大を図ったりする方法で効率を上げてきた。
しかし、生産性やゴミ詰まり、蒸発器として機能するときの凝結水などの問題で、これ以上の大きな改善は困難になっている。
しかし、生産性やゴミ詰まり、蒸発器として機能するときの凝結水などの問題で、これ以上の大きな改善は困難になっている。
そこで、前縁効果や表面積拡大ではなく、空気の流れの乱れを利用した熱交換効率向上も検討されており、例えば、特許文献1には、フィンに渦発生体を形成し、この渦発生体から発生する渦で気流を乱すことにより伝熱促進を行う熱交換器が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されているような技術では、フィンに渦発生体を形成する必要があるため、専用の製造装置と製造工程が必要となるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、熱交換器のフィンに、渦発生体などの流れに乱れを発生させるための特別な構造体の形成を必要とせずに、熱交換性能を向上できる熱交換装置を提供することを目的とする。
この発明に係る熱交換装置は、主流となる気体が流れる流路と、流路内に設置され、複数の板状のフィンで挟まれた熱交換路を有する熱交換器と、フィンが延在する方向端部に設けられ、主流の流れ方向と異なる方向に向けられたノズル部とを備え、ノズル部は、熱交換路を流れる主流に対して気体を吹き出し、または、当該主流から気体を吸引し、副流を生じさせることを特徴とするものである。
この発明に係る熱交換装置によれば、熱交換器のフィンに、渦発生体などの流れに乱れを発生させるための特別な構造体の形成を必要とせずに、熱交換性能を向上できる。
まず、この発明の原理について説明する。
本出願の発明者は、従来技術であるフィンに渦発生体を形成した伝熱促進について、不必要な制約があることに着眼した。すなわち、空調機内をある一定の流量に制御されて熱交換器へ流入する気体(空気)の流れが、熱交換器内で増えたり減ったりしない、つまり、熱交換器へ入る流量と出る流量が一致するようにしていることであり、この制約下において、熱交換対象の気体の流れ自体の力で気流を乱そうとするため、フィンに渦発生体のような専用の製造装置・製造工程を必要とする構成が採用されている。しかし、通常の空調において、熱交換対象の気体の流量は、厳密に規定されたものである必要はなく、ある範囲内に入っていればよい。本発明の発明者はこの点に着眼し、熱交換器の所定の位置にノズル部を形成して副流を与えることにより、流れの撹拌や速度境界層・温度境界層を薄くする効果などによって熱交換性能を向上できることに想到した。このように構成することにより、フィンに渦発生体のような特別な構造体を形成することなく、従来の一般的な熱交換器においても、熱交換性能を向上できる。
本出願の発明者は、従来技術であるフィンに渦発生体を形成した伝熱促進について、不必要な制約があることに着眼した。すなわち、空調機内をある一定の流量に制御されて熱交換器へ流入する気体(空気)の流れが、熱交換器内で増えたり減ったりしない、つまり、熱交換器へ入る流量と出る流量が一致するようにしていることであり、この制約下において、熱交換対象の気体の流れ自体の力で気流を乱そうとするため、フィンに渦発生体のような専用の製造装置・製造工程を必要とする構成が採用されている。しかし、通常の空調において、熱交換対象の気体の流量は、厳密に規定されたものである必要はなく、ある範囲内に入っていればよい。本発明の発明者はこの点に着眼し、熱交換器の所定の位置にノズル部を形成して副流を与えることにより、流れの撹拌や速度境界層・温度境界層を薄くする効果などによって熱交換性能を向上できることに想到した。このように構成することにより、フィンに渦発生体のような特別な構造体を形成することなく、従来の一般的な熱交換器においても、熱交換性能を向上できる。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る熱交換装置1の構成を説明する図であり、図1(a)は熱交換装置1を正面から見た図であり、図1(b)は熱交換装置1を上面から見た上面図であり、図1(c)は図1(a)のA−A断面図である。
なお、この実施の形態1では、熱交換装置1は、例えば、空調のダクト内設置型の室内機を想定している。
熱交換装置1は、ダクトの上流から気体、すなわち、空気を吸い込んで、熱交換を行い、当該熱交換を行った空気を当該ダクトの下流へ排出する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る熱交換装置1の構成を説明する図であり、図1(a)は熱交換装置1を正面から見た図であり、図1(b)は熱交換装置1を上面から見た上面図であり、図1(c)は図1(a)のA−A断面図である。
なお、この実施の形態1では、熱交換装置1は、例えば、空調のダクト内設置型の室内機を想定している。
熱交換装置1は、ダクトの上流から気体、すなわち、空気を吸い込んで、熱交換を行い、当該熱交換を行った空気を当該ダクトの下流へ排出する。
図1に示すように、熱交換装置1は、上流側から下流側、すなわち、正面から背面へ、主流11となる気体、すなわち、空気が流れる流路12を有する。
また、熱交換装置1は、流路12内に、流路12を流れる主流11が通過する複数の板状のフィン13で挟まれた熱交換路を有し、当該熱交換路を流れる主流11との間で熱交換を行う熱交換器10を備える。
また、熱交換装置1は、流路12内に、流路12を流れる主流11が通過する複数の板状のフィン13で挟まれた熱交換路を有し、当該熱交換路を流れる主流11との間で熱交換を行う熱交換器10を備える。
熱交換器10の、フィン13が延在する方向端部には、流路12を形成する壁部23を貫通させて、主流11の流れ方向と異なる方向に向けられたスリット状のノズル部14が設けられる。
ここでは、図1に示すように、ノズル部14は、熱交換器10を流れる主流11の流れ方向とは略直交する方向に設けられる。
ノズル部14からは、熱交換路を流れる主流11に対して、主流11の流れ方向と異なる方向に、気体、すなわち、空気を吹出し、または、吸引することで、熱交換路内の主流11に、副流15となる空気の流れが加えられる(図1(c)参照)。
なお、ノズル部14は、フィン13が延在する方向の両端部において、熱交換路における主流11の流れ方向の中間部分に設けられる。
ここでは、図1に示すように、ノズル部14は、熱交換器10を流れる主流11の流れ方向とは略直交する方向に設けられる。
ノズル部14からは、熱交換路を流れる主流11に対して、主流11の流れ方向と異なる方向に、気体、すなわち、空気を吹出し、または、吸引することで、熱交換路内の主流11に、副流15となる空気の流れが加えられる(図1(c)参照)。
なお、ノズル部14は、フィン13が延在する方向の両端部において、熱交換路における主流11の流れ方向の中間部分に設けられる。
主流11は、熱交換路の入り口から出口に向かうにつれて速度・温度境界層が厚くなり、伝熱効率が低下するため、熱交換路における主流11の流れ方向の中間部分に副流15を与えることにより、熱交換性能を回復することができる。なお、熱交換路の入り口部は、前縁効果により速度・温度境界層が薄く、元々熱交換性能がよいので、この部分に副流15を与える効果は少ない。また、熱交換路の出口部付近に副流15を与えても、すぐに熱交換路から流れ出てしまうので効果が少ない。したがって、ノズル部14は、熱交換路における主流11の流れ方向の入り口部から少し離れた中間部分に設けるようにすることが好ましい。ただし、副流15で積極的に縦渦などの渦を与える場合は、渦の効果が比較的長い距離にわたって下流へ持続するため、熱交換路の入り口部に近いところから副流15を与えた方が効率的である。縦渦とは、渦の回転軸線が主流11の流れ方向と略平行である渦のことである。なお、ノズル部14は、スリット形状などで副流15の流路を絞って噴流にすることにより、少ない流量で副流15の流速を速くすることができる。
また、フィン13が延在する方向の両端部にノズル部14を設けることで、熱交換器10全体により効率よく副流15を与えることができる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、ノズル部14は、フィン13が延在する方向の両端部に設けられるようにしたが、これに限らず、ノズル部14は、フィン13が延在する方向のいずれかの端部のみ、すなわち、片側に設けられるようにしてもよい。
また、フィン13が延在する方向の両端部にノズル部14を設けることで、熱交換器10全体により効率よく副流15を与えることができる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、ノズル部14は、フィン13が延在する方向の両端部に設けられるようにしたが、これに限らず、ノズル部14は、フィン13が延在する方向のいずれかの端部のみ、すなわち、片側に設けられるようにしてもよい。
平板状のフィン13で挟まれた熱交換路内の空気の流れは、上述のとおり、熱交換路の入り口部では前縁効果により速度・温度境界層は非常に薄いため熱伝達性能はよいが、熱交換路を流れるにつれて急激に速度・温度境界層が発達し、熱伝達性能が激減する。また、熱交換路の入り口部では、気体とフィン13の温度差が大きいが、熱交換路を流れる過程で熱交換が行われるため温度差も小さくなっていき、さらに熱交換効率が低下する。
したがって、図1で説明したように、熱交換路の途中に形成されたノズル部14から、主流11に対して主流11の流れ方向と異なる方向に気体を吹き出し、または、吸引して、熱交換路内の主流11に副流15を与え、主流11と副流15のぶつかり合いによる混合時のせん断力により流れの乱れを発生させることで、流れの撹拌や速度・温度境界層を薄くする効果などによって、熱交換性能を向上できる。
つまり、フィン13の壁面と直交する方向の流れ成分や渦などの乱流の要素が加わることで、流れの乱れによる壁面から内部への熱輸送による効果的な伝熱促進が可能になり、また、粘性力に対する慣性力の影響が大きくなり、フィン13の壁面近傍の空気分子の壁面に直交する方向の運動量も増えるので、フィン13の壁面の流速勾配が大きくなり、温度勾配も大きくなって、熱伝導量を増加させることができる。
したがって、図1で説明したように、熱交換路の途中に形成されたノズル部14から、主流11に対して主流11の流れ方向と異なる方向に気体を吹き出し、または、吸引して、熱交換路内の主流11に副流15を与え、主流11と副流15のぶつかり合いによる混合時のせん断力により流れの乱れを発生させることで、流れの撹拌や速度・温度境界層を薄くする効果などによって、熱交換性能を向上できる。
つまり、フィン13の壁面と直交する方向の流れ成分や渦などの乱流の要素が加わることで、流れの乱れによる壁面から内部への熱輸送による効果的な伝熱促進が可能になり、また、粘性力に対する慣性力の影響が大きくなり、フィン13の壁面近傍の空気分子の壁面に直交する方向の運動量も増えるので、フィン13の壁面の流速勾配が大きくなり、温度勾配も大きくなって、熱伝導量を増加させることができる。
なお、この実施の形態1において、主流11よりも副流15の流速の方が速いものとする。すなわち、上流側から下流側へ流れる空気の流れよりも、ノズル部14から吹出し、または、吸引される空気の流れの方が速いものとする。
このように、副流15の流速を主流11の流速よりも高速にすることにより、熱交換路内に形成される副流15自体の速度・温度境界層も薄くすることができる。また、副流15の流速をさらに高くして、副流15のレイノルズ数(Re数)が、層流から乱流に遷移する臨界Re数を超えるようにすることにより、ノズル部14からある距離を助走した後、副流15自体で乱流を発生することもできる。
このように、副流15の流速を主流11の流速よりも高速にすることにより、熱交換路内に形成される副流15自体の速度・温度境界層も薄くすることができる。また、副流15の流速をさらに高くして、副流15のレイノルズ数(Re数)が、層流から乱流に遷移する臨界Re数を超えるようにすることにより、ノズル部14からある距離を助走した後、副流15自体で乱流を発生することもできる。
なお、この実施の形態1においては、熱交換器10は、図示していない何らかの熱源が接続された板状のフィン13で構成された、伝熱管を備えないものとしたが、これに限らず、熱交換器10が板状のフィン13と伝熱管とを備えるフィンチューブ型の熱交換器10としてもよい。
熱交換器10をフィンチューブ型とした場合、伝熱管の主流の後流側の流れのよどむ部分の流れも改善され、熱交換性能が向上する。
熱交換器10をフィンチューブ型とした場合、伝熱管の主流の後流側の流れのよどむ部分の流れも改善され、熱交換性能が向上する。
以上のように、実施の形態1によると、フィン13に、渦発生体などの流れに乱れを発生させるための特別な構造体の形成を必要とせずに、熱交換性能を向上できる。
また、ノズル部14からの副流15によって、主流11の流れる方向に角度がつくことにより、熱交換路を流れる空気の経路が長くなり、熱交換時間、すなわち、フィン13との接触時間が長くなるため、熱交換性能がより向上する。なお、主流11の流速に応じて熱交換器10の通風抵抗と熱交換のバランスが最適になるように副流15の流速を可変制御するようにすることもできる。
また、ノズル部14からの副流15によって、主流11の流れる方向に角度がつくことにより、熱交換路を流れる空気の経路が長くなり、熱交換時間、すなわち、フィン13との接触時間が長くなるため、熱交換性能がより向上する。なお、主流11の流速に応じて熱交換器10の通風抵抗と熱交換のバランスが最適になるように副流15の流速を可変制御するようにすることもできる。
実施の形態2.
フィン13に、渦発生体などの流れに乱れを発生させるための特別な構造体の形成を必要とせずに、熱交換性能を向上させる実施の形態については、実施の形態1で説明したとおりであるが、ノズル部14は、実施の形態1で説明したように、熱交換器10の、熱交換路を流れる主流11の流れ方向と略直交する方向に設けられるものに限らない。
熱交換器10のフィン13の間隔や主流11の速度によっては、ノズル部14から、主流11に対して副流15を吹き出し、または、吸引する角度を変更、つまり、最適角度に調整することで、熱交換性能をより向上させることができる。
この実施の形態2では、実施の形態1の熱交換装置1において、ノズル部14から吹き出し、または、吸引する副流15の角度を変更した実施の形態について説明する。
フィン13に、渦発生体などの流れに乱れを発生させるための特別な構造体の形成を必要とせずに、熱交換性能を向上させる実施の形態については、実施の形態1で説明したとおりであるが、ノズル部14は、実施の形態1で説明したように、熱交換器10の、熱交換路を流れる主流11の流れ方向と略直交する方向に設けられるものに限らない。
熱交換器10のフィン13の間隔や主流11の速度によっては、ノズル部14から、主流11に対して副流15を吹き出し、または、吸引する角度を変更、つまり、最適角度に調整することで、熱交換性能をより向上させることができる。
この実施の形態2では、実施の形態1の熱交換装置1において、ノズル部14から吹き出し、または、吸引する副流15の角度を変更した実施の形態について説明する。
図2は、この発明の実施の形態2に係る熱交換装置1の構成を説明する図である。
なお、この実施の形態2の熱交換装置1の正面図と上面図は実施の形態1で図1(a)、(b)を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略し、この実施の形態2の熱交換装置1の正面図(図1(a))のA−A断面図を、図2(a)、図2(b)に示す。
なお、この実施の形態2の熱交換装置1の正面図と上面図は実施の形態1で図1(a)、(b)を用いて説明したものと同様であるため、重複した説明を省略し、この実施の形態2の熱交換装置1の正面図(図1(a))のA−A断面図を、図2(a)、図2(b)に示す。
図2に示すように、ノズル部14は、主流11の流れ方向に対して、副流15の流れ方向が直交する方向+45°〜−45°程度の方向の範囲となるように設けられてもよい。
副流15の流れ方向が直交から上流側に対向させると、主流との衝突が激しくなり通風抵抗(圧損)が高くなるが、乱れを発生させる効果および速度・温度境界層の発達を抑制する効果も高くなる。逆に、副流15の流れ方向が直交から下流側に向けると、乱れを発生させる効果および速度・温度境界層の発達を抑制する効果は低くなるが、通風抵抗(圧損)は低くなるので、熱交換性能の向上と通風抵抗(圧損)のバランスを考慮して選択する。なお、この角度をあまり大きくすると、副流15が熱交換路内のフィン13が延在する方向に侵入する距離、つまり、主流11に作用する範囲が狭くなるので好ましくない。したがって、直交±45°程度は、熱交換性能を向上させるための、副流15のより好ましい角度範囲である。
副流15の流れ方向が直交から上流側に対向させると、主流との衝突が激しくなり通風抵抗(圧損)が高くなるが、乱れを発生させる効果および速度・温度境界層の発達を抑制する効果も高くなる。逆に、副流15の流れ方向が直交から下流側に向けると、乱れを発生させる効果および速度・温度境界層の発達を抑制する効果は低くなるが、通風抵抗(圧損)は低くなるので、熱交換性能の向上と通風抵抗(圧損)のバランスを考慮して選択する。なお、この角度をあまり大きくすると、副流15が熱交換路内のフィン13が延在する方向に侵入する距離、つまり、主流11に作用する範囲が狭くなるので好ましくない。したがって、直交±45°程度は、熱交換性能を向上させるための、副流15のより好ましい角度範囲である。
以上のように、実施の形態2によると、副流15が主流11に対して直交±45°の範囲となるようノズル部14を設けたことで、熱交換性能をより向上させることができる。
実施の形態3.
また、ノズル部14の形状については、実施の形態1においては、図1に示されたように、ノズル部14のスリットの幅が、流路12を形成する壁部23の外側から内側まで等しくしていたが、ノズル部14の形状は、これに限らない。
また、ノズル部14の形状については、実施の形態1においては、図1に示されたように、ノズル部14のスリットの幅が、流路12を形成する壁部23の外側から内側まで等しくしていたが、ノズル部14の形状は、これに限らない。
例えば、図3に示すように、ノズル部14のスリットの断面形状を、流路12を形成する壁部23の外側から内側に向かうに従って、直線的(左図)あるいは曲線的(右図)に狭くなるようにしてもよい。
このようなスリット形状のノズル部14で副流15の流路を絞って噴流にすることにより、少ない圧損で効率よく副流15を加速することができる。
このようなスリット形状のノズル部14で副流15の流路を絞って噴流にすることにより、少ない圧損で効率よく副流15を加速することができる。
また、例えば、図4A(a),(b)、図4B(c)〜(f)に示すように、ノズル部14をスリット形状ではなく多孔状としてもよい。なお、図4A(a)は、多孔状のノズル部14を設けた熱交換装置1を上面から見た上面図および要部拡大図であり、図4A(b)、図4B(c)〜(f)は、他の構成例についての図4A(a)と同様の要部拡大図のみを示す。熱交換装置1の正面図、および、断面図については、実施の形態1で図1(a),(c)に示したものと同様であるため重複した説明を省略する。図4A(a)は円形の孔をフィン13間の中央に配置したものであり、図4A(b)は円形の孔をフィン13と重なる位置に配置したものである。図4B(c)は矩形の孔をフィン13間の中央に配置したものであり、図4B(d)は矩形の孔をフィン13間でフィン13側に寄せて配置したものである。図4B(e)および図4B(f)は、矩形の孔をフィン13と重なる位置に配置したものである。上述した孔の配列は、図4B(e)のように一直線上に並べたり、図4B(f)のように互い違いに並べたりしてもよく、配列数や配列間隔も設計条件に合わせて選択できる。なお、多孔状のノズル部14の断面形状も上述した図3と同様に、流路12を形成する壁部23の外側から内側に向かうに従って、直線的あるいは曲線的に狭くなるようにしてもよい。また、ノズル部14の向きは、主流11の流れる方向と略直交する方向やフィン13と平行な方向に限られるものではなく、主流11の流れと直交する方向やフィン13の面に対して少し角度を持たせてもよい。このように、上述したようなノズル部14の構成にすることにより、副流15が熱交換路内の主流11と混合しやすくなるとともに、熱交換路内の主流11に縦渦などの乱れ成分がより発生しやすくなり、熱交換性能をさらに向上させることができる。
また、例えば、図5に示すように、ノズル部14を、主流11の流れ方向に間隔をあけて複数設けるようにしてもよい。なお、図5(a)は熱交換装置1を正面から見た図であり、図5(b)は熱交換器装置を上面から見た上面図であり、図5(c)は図1(a)のA−A断面図である。
また、例えば、図6に示すように、板状のフィン13と伝熱管16とを備えるフィンチューブ型の熱交換器10において、ノズル部14を、伝熱管16がある部分を避けて、伝熱管16と伝熱管16の間に、すなわち、フィン13の鉛直方向に対して伝熱管16と重ならない位置に、配置するようにしてもよい。このように配置することにより、副流15が伝熱管16に妨げられないため、熱交換路内の深い部分にまで侵入することができ、主流11に作用する範囲が大きくなるので好ましい。
なお、図6(a)は熱交換装置1を正面から見た図であり、図6(b)は熱交換装置1を上面から見た上面図であり、図6(c)は図1(a)のA−A断面図である。
図6では、ノズル部14を主流11の流れ方向に対して直交方向に設ける例を示しているが、ノズル部14が主流の流れ方向に対して直交方向ではない方向に設ける場合は、できるだけ伝熱管16で副流15が妨げられないように、ノズル部14の角度と位置を考慮して配置するようにする。
なお、図6(a)は熱交換装置1を正面から見た図であり、図6(b)は熱交換装置1を上面から見た上面図であり、図6(c)は図1(a)のA−A断面図である。
図6では、ノズル部14を主流11の流れ方向に対して直交方向に設ける例を示しているが、ノズル部14が主流の流れ方向に対して直交方向ではない方向に設ける場合は、できるだけ伝熱管16で副流15が妨げられないように、ノズル部14の角度と位置を考慮して配置するようにする。
以上のように、実施の形態3によると、熱交換器10内の広範囲に、より効率よく副流15を与えることができる。
次に、実施の形態1〜3で説明した熱交換装置1のノズル部14に副流15を発生させる具体的な構成例について説明する。
実施の形態4.
図7(a)および図7(b)は、この発明の実施の形態4に係る熱交換装置1の構成を説明する、熱交換装置1の断面図である。なお、この実施の形態4の熱交換装置1の正面図、および、上面図は、説明の簡単のため省略している。
また、この実施の形態4の熱交換器10は、板状のフィン13と伝熱管16とを備えるフィンチューブ型の熱交換器10としている。
実施の形態4.
図7(a)および図7(b)は、この発明の実施の形態4に係る熱交換装置1の構成を説明する、熱交換装置1の断面図である。なお、この実施の形態4の熱交換装置1の正面図、および、上面図は、説明の簡単のため省略している。
また、この実施の形態4の熱交換器10は、板状のフィン13と伝熱管16とを備えるフィンチューブ型の熱交換器10としている。
図7(a)に示す熱交換装置1は、熱交換路よりも上流の流路12から分岐してノズル部14と連通するバイパス路17を備え、主流11の流れの力により、上流側の主流11の一部をノズル部14から熱交換器10に副流15として吹き出す。一方、図7(b)に示す熱交換装置1は、熱交換路よりも上流の流路12とノズル部14とを連通するバイパス路17を備え、バイパス路17に設けた送風手段であるファン18により、上流側の主流11の一部をノズル部14から熱交換器10に副流15として吹き出す。
なお、バイパス路17は、上流の流路12とノズル部14とを連通させて、必要な流量を流すことができれば、その形状は問わない。必要な流量をできるだけ低圧損で流すことが望ましいが、そのためのサイズ・形状等は、周知の一般的なダクトや配管の場合と同様である。
なお、バイパス路17は、上流の流路12とノズル部14とを連通させて、必要な流量を流すことができれば、その形状は問わない。必要な流量をできるだけ低圧損で流すことが望ましいが、そのためのサイズ・形状等は、周知の一般的なダクトや配管の場合と同様である。
主流11の温度は、熱交換路の入り口から出口に向かうにつれてフィン温度との差が小さくなり、伝熱効率が低下するため、熱交換路の中間部分に上流側の温度差の大きいフレッシュな空気を注入することにより、実施の形態1〜3で説明した副流15の効果に加えて、さらに伝熱効率が向上する。なお、状況によっては、バイパス路17は必ずしも流路12と連通していなくてもよく、熱交換器10の周囲の空気をそのままノズル部14に導入してもよい。
以上のように、この実施の形態4によると、熱交換路の中間部分に上流側の温度差の大きいフレッシュな空気を注入することで、さらに伝熱効率が向上する。
実施の形態5.
実施の形態4では、熱交換路の中間部分に上流側のフレッシュな空気を注入するものとしたが、これに限らず、熱交換路の中間部分に下流側の空気を注入するようにしてもよい。
実施の形態4では、熱交換路の中間部分に上流側のフレッシュな空気を注入するものとしたが、これに限らず、熱交換路の中間部分に下流側の空気を注入するようにしてもよい。
図8は、この発明の実施の形態5に係る熱交換装置1の構成を説明する、熱交換装置1の断面図である。なお、この実施の形態5の熱交換装置1の正面図、および、上面図は、説明の簡単のため省略している。
また、この実施の形態5の熱交換器10は、板状のフィン13と伝熱管16とを備えるフィンチューブ型の熱交換器10としている。
また、この実施の形態5の熱交換器10は、板状のフィン13と伝熱管16とを備えるフィンチューブ型の熱交換器10としている。
図8に示すように、熱交換装置1は、熱交換路よりも下流の流路12とノズル部14とを連通する循環路19を備え、循環路19に設けた送風手段であるファン18により、下流側の主流11の一部をノズル部14から熱交換器10に副流15として吹き出す。
なお、循環路19は、下流の流路12とノズル部14とを連通させて、必要な流量を流すことができれば、その形状は問わない。必要な流量をできるだけ低圧損で流すことが望ましいが、そのためのサイズ・形状等は、周知の一般的なダクトや配管の場合と同様である。
なお、循環路19は、下流の流路12とノズル部14とを連通させて、必要な流量を流すことができれば、その形状は問わない。必要な流量をできるだけ低圧損で流すことが望ましいが、そのためのサイズ・形状等は、周知の一般的なダクトや配管の場合と同様である。
主流11の速度が速いときなど、熱交換路から放出された空気温度とフィン温度の差が大きい場合は、下流側の空気を熱交換路に再注入することにより、熱交換路から放出される空気温度とフィン温度の差を小さくすることができ、実施の形態1〜3で説明した副流15の効果に加えて、熱交換器10からの排気温度を改善でき、空調の効率や快適性を向上できる。特に、暖房時に多くの熱量を急速に供給するため主流11の流速を高くした場合は、主流11が熱交換路を通過する時間が短くなり、すなわち、熱交換時間が短くなるため、十分な熱交換が行われず、排気温度とフィン温度の差が大きくなる。つまり、排気温度が低くなる。よって、一般的に体温よりも低い強い風を居住者に吹き付けることになり、寒さを感じて不快な状態をもたらすことになるが、実施の形態5に記載の熱交換装置においては、熱交換器10からの排気温度を改善、すなわち高くでき、空調の快適性および効率を向上できる。
以上のように、この実施の形態5によると、熱交換路の中間部分に下流側の熱交換が不十分な空気を注入することで、熱交換器10からの排気温度を改善でき、空調の効率や快適性を向上できる。
実施の形態6.
実施の形態1〜5では、流路12を形成する壁部23の上面および底面を貫通させて設けられた上下のノズル部14を介して、熱交換器10の外側から内側へ副流15を加えるようにしていたが、副流15の向きはこれに限らない。
この実施の形態6では、流路12を形成する壁部23の上面と底面に設けたノズル部14、すなわち、フィン13が延在する方向の両端部のノズル部14のうち、一方で副流15を吹き出し、他方で副流15を吸い込む実施の形態について説明する。
実施の形態1〜5では、流路12を形成する壁部23の上面および底面を貫通させて設けられた上下のノズル部14を介して、熱交換器10の外側から内側へ副流15を加えるようにしていたが、副流15の向きはこれに限らない。
この実施の形態6では、流路12を形成する壁部23の上面と底面に設けたノズル部14、すなわち、フィン13が延在する方向の両端部のノズル部14のうち、一方で副流15を吹き出し、他方で副流15を吸い込む実施の形態について説明する。
図9は、この発明の実施の形態6に係る熱交換装置1の構成を説明する図であり、図9(a)は熱交換装置1を正面から見た図であり、図9(b)は図9(a)のA−A断面図である。なお、この実施の形態6の熱交換装置1の上面図は、説明の簡単のため省略している。
また、この実施の形態5の熱交換器10は、板状のフィン13と伝熱管16とを備えるフィンチューブ型の熱交換器10としている。
また、この実施の形態5の熱交換器10は、板状のフィン13と伝熱管16とを備えるフィンチューブ型の熱交換器10としている。
熱交換装置1は、フィン13が延在する方向の両端部のノズル部14を熱交換器10の外側で連通する循環路20を備え、循環路20に設けた送風手段であるファン18により、一方のノズル部14によって副流15を循環路20から熱交換器10内部に吹き出し、他方のノズル部14によって副流15を熱交換器10内部から循環路20へ吸い込んで、循環路20を通して副流15を循環させる。
なお、循環路20は、一方のノズル部14から吹き出され、他方のノズル部14から吸い込まれた副流15を必要な流量循環させることができれば、その形状は問わない。必要な流量をできるだけ低圧損で流すことが望ましいが、そのためのサイズ・形状等は、周知の一般的なダクトや配管の場合と同様である。
また、図9では、流路12を形成する壁部23の上面に設けられたノズル部14が循環路20から熱交換器10内部に副流15を吹き出し、流路12を形成する壁部23の底面に設けられたノズル部14が熱交換器10内部から循環路20へ副流15を吸い込むようにしたが、これに限らず、流路12を形成する壁部23の上面に設けられたノズル部14が副流15を吸い込み、流路12を形成する壁部23の底面に設けられたノズル部14が副流15を吹き出すようにしてもよい。また、ノズル部14の幅や開口面積は、吹き出し側と吸い込み側で同じにする必要はなく、例えば、吸い込み側を少し大きくするなど、副流15が効率よく発生するように調整するとよい。
なお、循環路20は、一方のノズル部14から吹き出され、他方のノズル部14から吸い込まれた副流15を必要な流量循環させることができれば、その形状は問わない。必要な流量をできるだけ低圧損で流すことが望ましいが、そのためのサイズ・形状等は、周知の一般的なダクトや配管の場合と同様である。
また、図9では、流路12を形成する壁部23の上面に設けられたノズル部14が循環路20から熱交換器10内部に副流15を吹き出し、流路12を形成する壁部23の底面に設けられたノズル部14が熱交換器10内部から循環路20へ副流15を吸い込むようにしたが、これに限らず、流路12を形成する壁部23の上面に設けられたノズル部14が副流15を吸い込み、流路12を形成する壁部23の底面に設けられたノズル部14が副流15を吹き出すようにしてもよい。また、ノズル部14の幅や開口面積は、吹き出し側と吸い込み側で同じにする必要はなく、例えば、吸い込み側を少し大きくするなど、副流15が効率よく発生するように調整するとよい。
このように、副流15を循環させることで、熱交換路から放出される空気温度とフィン温度の差を小さくすることができ、実施の形態1〜3で説明した副流の効果に加え、実施の形態5で説明した熱交換装置の場合と同様に熱交換器10からの排気温度を改善でき、空調の効率や快適性を向上できる。
なお、ここでは、図9(a)に示すように、循環路20は、熱交換装置1を正面から見て右側から副流15を循環させるように設けられるものとしたが、これに限らず、循環路20は、熱交換装置1を正面から見て左側から副流15を循環させるように設けられるものとしてもよく、循環路20は、副流15を循環させるようになっていればよい。
以上のように、この実施の形態6によると、熱交換器10内部への副流15を循環させることで、熱交換路から放出される空気温度とフィン温度の差を小さくすることができ、熱交換器10からの排気温度を改善でき、空調の効率や快適性を向上できる。
実施の形態7.
この実施の形態7では、副流15を振動させる手段を備えた実施の形態を説明する。
図10(a)〜図10(c)は、この発明の実施の形態7に係る熱交換装置1の構成を説明する、熱交換装置1の断面図である。なお、この実施の形態7の熱交換装置1の正面図、および、上面図は、説明の簡単のため省略している。
また、図10(a)では、熱交換装置1は、実施の形態4において図7を用いて説明した熱交換装置1に、圧力室21と容積変化部22とをさらに備えた構成としている。
この実施の形態7では、副流15を振動させる手段を備えた実施の形態を説明する。
図10(a)〜図10(c)は、この発明の実施の形態7に係る熱交換装置1の構成を説明する、熱交換装置1の断面図である。なお、この実施の形態7の熱交換装置1の正面図、および、上面図は、説明の簡単のため省略している。
また、図10(a)では、熱交換装置1は、実施の形態4において図7を用いて説明した熱交換装置1に、圧力室21と容積変化部22とをさらに備えた構成としている。
圧力室21は、ノズル部14と連通し、流路12を形成する壁部23の外側に接するように備えられ、容積変化部22によって室内の容積を増減させることにより、副流15に振動を加えて脈動流にする。
容積変化部22は、圧力室21の室内の容積を増減させる。容積変化部22は、例えば、ピストンやダイアフラムと、それに接続したクランクと回転体、カムとカムフォロワ、電磁力で駆動されるアクチュエータ、磁気力すなわち磁石と回転体で駆動されるアクチュエータ、静電力で駆動されるアクチュエータ、圧電体、偏芯重り付モータ等の振動モータなどの振動発生手段とからなる。また、導電型、圧電型、静電型、電磁型などのスピーカと共鳴により低周波を増強するエンクロージャを備えたバスレフ型スピーカユニットや、単体で低音が出せるスピーカ、すなわち、ウーハなどでもよい。なお、スピーカは、コーン型でも平板型でもよい。
容積変化部22は、圧力室21の室内の容積を増減させる。容積変化部22は、例えば、ピストンやダイアフラムと、それに接続したクランクと回転体、カムとカムフォロワ、電磁力で駆動されるアクチュエータ、磁気力すなわち磁石と回転体で駆動されるアクチュエータ、静電力で駆動されるアクチュエータ、圧電体、偏芯重り付モータ等の振動モータなどの振動発生手段とからなる。また、導電型、圧電型、静電型、電磁型などのスピーカと共鳴により低周波を増強するエンクロージャを備えたバスレフ型スピーカユニットや、単体で低音が出せるスピーカ、すなわち、ウーハなどでもよい。なお、スピーカは、コーン型でも平板型でもよい。
容積変化部22によって圧力室21内の容積を増減させることにより、副流15に振動を加えて脈動流にすることで、主流11が蛇行するため、熱交換路を流れる経路が長くなり、熱交換時間、すなわち、フィン13との接触時間が長くなるため、熱交換性能が向上する。
また、フィン13間隔と振動数の条件によっては、熱交換路の壁面、すなわち、フィン面の近傍の領域と壁面間中央の領域で、逆向きの流速となる時間がある振動流、すなわち“壁面近傍に流速の逆転領域を持つ振動流”が発生するため(図11〜13参照)、渦などの乱れ成分を作る効果が高くなる。特に、主流に縦渦ができやすくなるので好ましい。例えば、フィン間が1〜2mm程度の一般的な熱交換器においては、数10Hz程度以上の振動流で上記の“壁面近傍に流速の逆転領域を持つ振動流”が得られる。なお、フィン13間が狭いほど上記の振動流を作るのに高い周波数が必要である。
また、フィン13間隔と振動数の条件によっては、熱交換路の壁面、すなわち、フィン面の近傍の領域と壁面間中央の領域で、逆向きの流速となる時間がある振動流、すなわち“壁面近傍に流速の逆転領域を持つ振動流”が発生するため(図11〜13参照)、渦などの乱れ成分を作る効果が高くなる。特に、主流に縦渦ができやすくなるので好ましい。例えば、フィン間が1〜2mm程度の一般的な熱交換器においては、数10Hz程度以上の振動流で上記の“壁面近傍に流速の逆転領域を持つ振動流”が得られる。なお、フィン13間が狭いほど上記の振動流を作るのに高い周波数が必要である。
なお、図10(b)に示すようにバイパス路17と送風手段を設けず、周囲の空気との間に逆止弁24を配置し、容積変化部22によって圧力室21内の容積を増加させたときに圧力室21内に周囲の空気を吸い込み、圧力室21内の容積を減少させたときノズル部14から副流15を吹き出すようにしてもよい。また、図10(c)に示すように、圧力室21を周囲と連通させず、容積変化部22によって圧力室21内の容積を増加させたときに圧力室21内にノズル部14から副流15を吸い込み、圧力室21内の容積を減少させたときノズル部14から副流15を吹き出すようにしてもよい。
以上のように、この実施の形態7によると、副流15を振動させることで主流11が蛇行するため、熱交換路を流れる経路が長くなり、熱交換時間、すなわち、フィン13との接触時間が長くなることによって、熱交換性能をさらに向上させることができる。また、渦などの乱れ成分を作る効果が高くなるため、熱交換性能をさらに向上させることができる。なお、副流発生用の送風手段が停止しているときや、送風手段やバイパス路17がない場合でも、上述した副流15を振動させる手段の動作のみで主流11に対して脈動副流あるいは振動副流を発生できるため、熱交換性能を向上させることができる。
なお、上述した実施の形態1〜7で説明した熱交換装置1は、特に空調のダクト内設置型や床置型の室内機に適しているが、天吊り型や壁掛け型、あるいは、室外機などにも使用可能である。フィン形状もフラットに限らず、コルゲート形や、スリットやルーバ付きにも使用することが可能である。また、板状のフィンと伝熱管からなるフィンチューブ型熱交換器に限らず、複数の多孔扁平伝熱管とそれらの両端に連通接続されるヘッダからなるマルチフロー型にも適用できる(図14参照)。
さらに、伝熱管内に冷媒が流れるタイプに限らず、例えば、ペルチェ素子やセラミックヒータとフィンを組み合わせた熱交換器、あるいは、発熱体に接続されたフィンからなる熱交換器、すなわち、ヒートシンクなどにも適用可能である。
なお、本発明を空調以外の用途に使用する場合は、主流11や副流15は空気に限られるものではなく、他の気体でも同様に実施可能である。
さらに、伝熱管内に冷媒が流れるタイプに限らず、例えば、ペルチェ素子やセラミックヒータとフィンを組み合わせた熱交換器、あるいは、発熱体に接続されたフィンからなる熱交換器、すなわち、ヒートシンクなどにも適用可能である。
なお、本発明を空調以外の用途に使用する場合は、主流11や副流15は空気に限られるものではなく、他の気体でも同様に実施可能である。
また、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 熱交換装置
10 熱交換器
11 主流
12 流路
13 フィン
14 ノズル部
15 副流
16 伝熱管
17 バイパス路
18 ファン
19,20 循環路
21 圧力室
22 容積変化部
23 壁部
24 逆止弁
10 熱交換器
11 主流
12 流路
13 フィン
14 ノズル部
15 副流
16 伝熱管
17 バイパス路
18 ファン
19,20 循環路
21 圧力室
22 容積変化部
23 壁部
24 逆止弁
Claims (15)
- 主流となる気体が流れる流路と、
前記流路内に設置され、複数の板状のフィンで挟まれた熱交換路を有する熱交換器と、
前記フィンが延在する方向端部に設けられ、前記主流の流れ方向と異なる方向に向けられたノズル部とを備え、
前記ノズル部は、前記熱交換路を流れる前記主流に対して気体を吹き出し、または、当該主流から気体を吸引し、副流を生じさせる
ことを特徴とする熱交換装置。 - 前記副流は、前記主流よりも流速が速い
ことを特徴とする請求項1記載の熱交換装置。 - 前記副流は、前記主流の流れ方向に対して、直交±45°の角度の範囲で吹き出し、または、吸引される
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の熱交換装置。 - 前記ノズル部は、
前記熱交換路中の前記主流の流れ方向における中間部に設けられる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記ノズル部は、スリット状である
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記ノズル部は、多孔状である
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記ノズル部は、前記熱交換路の前記主流の流れ方向に間隔をあけて複数設けられる
ことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記熱交換器は、前記複数の板状のフィンと複数の伝熱管からなるフィンチューブ型熱交換器であり、
前記ノズル部は、前記伝熱管がある部分を避ける位置または向きに設置される
ことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記ノズル部は、前記フィンが延在する方向の両端部に設けられる
ことを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記熱交換路よりも上流の前記流路と前記ノズル部とを連通するバイパス路が
設けられ、前記主流の一部を前記ノズル部から前記熱交換器に吹き出すことを特徴とする
請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記バイパス路に設けられ、前記主流の一部を前記ノズル部から前記熱交換器に吹き出すファン
をさらに備えた請求項10記載の熱交換装置。 - 前記熱交換路よりも下流の前記流路と前記ノズル部とを連通する循環路と、
前記循環路に設けられ、前記主流の一部を前記ノズル部から前記熱交換器に吹き出すファン
とをさらに備えた請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記ノズル部は前記フィンが延在する方向の両端部に設けられ、当該両端部のノズル部同士を前記熱交換器の外側で連通する循環路と、
前記循環路に設けられ、一方の端部の前記ノズル部から気体を吹き出し、他方の端部の前記ノズル部から気体を吸い込むファン
とをさらに備えた請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記副流は、脈動流または振動流である
ことを特徴とする請求項1から請求項13のうちのいずれか1項記載の熱交換装置。 - 前記ノズル部の、前記熱交換器と接する面と反対側の面に、圧力室と、当該圧力室の容積を変化させる容積変化部
とをさらに備えた請求項14記載の熱交換装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015131137A JP2017015304A (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 熱交換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015131137A JP2017015304A (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 熱交換装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017015304A true JP2017015304A (ja) | 2017-01-19 |
Family
ID=57830388
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015131137A Pending JP2017015304A (ja) | 2015-06-30 | 2015-06-30 | 熱交換装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017015304A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018142936A1 (ja) | 2017-01-31 | 2018-08-09 | 株式会社神戸製鋼所 | スクリュ式押出機 |
JP2020026902A (ja) * | 2018-08-09 | 2020-02-20 | 株式会社デンソー | 熱伝達装置 |
CN113776365A (zh) * | 2021-08-16 | 2021-12-10 | 江苏格安德环保工程科技有限公司 | 一种立式可调节换热设备 |
-
2015
- 2015-06-30 JP JP2015131137A patent/JP2017015304A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018142936A1 (ja) | 2017-01-31 | 2018-08-09 | 株式会社神戸製鋼所 | スクリュ式押出機 |
JP2020026902A (ja) * | 2018-08-09 | 2020-02-20 | 株式会社デンソー | 熱伝達装置 |
JP7137832B2 (ja) | 2018-08-09 | 2022-09-15 | 国立大学法人 東京大学 | 熱伝達装置 |
CN113776365A (zh) * | 2021-08-16 | 2021-12-10 | 江苏格安德环保工程科技有限公司 | 一种立式可调节换热设备 |
CN113776365B (zh) * | 2021-08-16 | 2024-01-26 | 江苏格安德环保工程科技有限公司 | 一种立式可调节换热设备 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2015124748A (ja) | 冷却装置 | |
JP2009264620A (ja) | 熱交換器及び熱交換システム | |
JP2017015304A (ja) | 熱交換装置 | |
JP2018022868A (ja) | 電子機器冷却装置 | |
JP2013016569A (ja) | 冷却機構体 | |
WO2014038038A1 (ja) | 空気熱交換器 | |
JP2017040389A5 (ja) | ||
JP2011122517A (ja) | 多翼遠心ファンおよびそれを用いた空気調和機 | |
JP2005024229A (ja) | 熱交換器モジュール、空気調和機用室外機および空気調和機用室内機 | |
JP2020159637A (ja) | 天井埋め込み形空気調和機 | |
JP4578715B2 (ja) | ヒートシンク装置 | |
US7510471B2 (en) | Flow spreading mechanism | |
JP2008045859A (ja) | 冷媒分流装置 | |
JP2024522125A (ja) | エアダクトアセンブリ及びそれを備える空調設備 | |
JP6540525B2 (ja) | 冷風ユニット | |
JP6837191B2 (ja) | 送風装置 | |
JP2019020079A (ja) | フラップおよびこれを備えた壁掛型ルームエアコン室内ユニット | |
JP2001141383A (ja) | 熱交換器 | |
KR102206818B1 (ko) | 프로펠러 팬, 실외기 및 냉동 사이클 장치 | |
JP2016035359A (ja) | 熱交換装置 | |
KR100665292B1 (ko) | 유동확산장치 | |
WO2021000502A1 (zh) | 空气调节装置 | |
CN220871102U (zh) | 一种用于输风装置的喷嘴以及输风装置 | |
JP2000320885A (ja) | 空気調和機 | |
JP7370393B2 (ja) | 熱交換器ユニット及び冷凍サイクル装置 |