JP2017015040A - エンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力センサの検出精度が徐々に低下した場合であっても、低下した検出精度を補正して、圧力を用いた制御を実行可能なエンジンを提供する。【解決手段】エンジンは、第1圧力センサと、第2圧力センサと、制御部と、を備える。第1圧力センサは、圧力を第1検出値として検出する。第2圧力センサは、第1圧力センサとは別の位置に配置され、圧力を第2検出値として検出する。制御部は、第1圧力センサ及び第2圧力センサが大気圧を検出しているタイミングにおいて、第1検出値に対する第2検出値のズレ量を求め、当該ズレ量を無くすように、エンジン稼動中に検出された第2検出値を補正する。【選択図】図5

Description

本発明は、主として、少なくとも2つの圧力センサを備えたエンジンに関する。
従来から、エンジンには、大気圧、吸気圧、及び排気圧等の圧力を検出する各種の圧力センサが設けられている。特許文献1から3は、これらの圧力センサを備え、圧力センサの検出値に応じた制御を行うエンジンを開示する。
特許文献1及び2のエンジンは、大気圧センサと、吸気圧センサと、ECU等の制御部と、を備える。制御部は、大気圧と吸気圧が等しくなるタイミング(エンジンの停止後等)において、大気圧センサと吸気圧センサの検出値の差を求める。制御部は、大気圧センサと吸気圧センサの検出値の差が所定の閾値を超えた場合、大気圧センサ又は吸気圧センサに異常があると判定する。
特許文献3のエンジンは、圧力センサと、ECUと、を備える。圧力センサは吸気管の内部に配置されている。このエンジンでは、1つの圧力センサを用いて、大気圧と吸気圧を検出する。即ち、ECUは、エンジンの始動直後の圧力センサの検出値を大気圧として取り扱う。また、ECUは、エンジンの稼動中の圧力センサの検出値を吸気圧として取り扱う。ECUは、予め検出した大気圧を用いて吸気圧を補正して補正吸気管圧力を求め、この補正吸気管圧力に基づいて、燃料噴射量及び点火時期を決定する。
特開2008−303718号公報 特開2009−174501号公報 特開平5−149187号公報
ところで、特許文献1及び2は、大気圧センサ又は吸気圧センサの異常を検出してユーザに知らせることを目的としている。しかし、上述したように特許文献1及び2では、大気圧センサと吸気圧センサの検出値の差が所定の閾値を超えた時に初めて異常があると判定される。そのため、圧力センサの検出精度が徐々に低下する場合、圧力センサが異常と判定されるまでは、検出精度が低下した検出値を用いてエンジンを制御し続けることとなる。ここで、吸気圧等の圧力はエンジンを制御する際の重要な状態値の1つであり、検出精度が低下した吸気圧等を用いてエンジンを制御した場合、エンジンの性能を十分に発揮できなくなる可能性がある。
また、特許文献3は、大気圧と吸気圧の2つの状態値に基づいて燃料噴射量及び点火時期を決定する処理の演算量を軽減するために、2つの状態値を合わせて状態値を1つにしているに過ぎない。従って、特許文献3では、圧力センサの検出精度の低下を補正する技術は開示されていない。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、圧力センサの検出精度が徐々に低下した場合であっても、低下した検出精度を補正して、圧力を用いた制御を実行可能なエンジンを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のエンジンが提供される。即ち、このエンジンは、第1圧力センサと、第2圧力センサと、制御部と、を備える。前記第1圧力センサは、圧力を第1検出値として検出する。前記第2圧力センサは、前記第1圧力センサとは別の位置に配置され、圧力を第2検出値として検出する。前記制御部は、前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサが大気圧を検出しているタイミングにおいて、前記第1検出値に対する前記第2検出値のズレ量を求め、当該ズレ量を無くすように、エンジン稼動中に検出された前記第2検出値を補正する。
これにより、使用環境及び時間経過等により第2圧力センサが劣化して圧力の検出精度が低下した場合であっても、上記のようにズレ量を求めて第2圧力センサを補正することで、第2圧力センサの検出精度の低下を抑えることができる。従って、より正確な吸気圧又は排気圧等を用いてエンジンを制御することができる。
前記のエンジンにおいては、前記第1圧力センサは、エンジン稼動中に大気圧を検出する大気圧センサであることが好ましい。
これにより、大気圧センサは高圧の吸気ガスや高温の排気ガスに触れる他の圧力センサと比較して劣化しにくいので、第1圧力センサを基準として第2圧力センサを補正することで、第2圧力センサの誤差を大幅に(第1圧力センサ程度まで)抑えることができる。
前記のエンジンにおいては、前記大気圧センサは、前記制御部に取り付けられていることが好ましい。
一般的に、制御部は多数の基板等から構成されているため、熱及び振動が伝達しにくい位置に設けられている。従って、制御部に配置された大気圧センサは他の圧力センサと比較して更に劣化しにくい。従って、大気圧センサを基準として第2圧力センサを補正することで、第2圧力センサの誤差を大幅に(大気圧センサ程度まで)抑えることができる。
前記のエンジンにおいては、前記制御部は、前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサに電源が供給された後であって、エンジン始動前に前記第1検出値と前記第2検出値を求めることが好ましい。
これにより、エンジン始動前ではエンジンの各部の圧力は大気圧と略等しいため、このタイミングで圧力を計測することで、第1検出値に対する第2検出値のズレ量を正確に把握することができる。
前記のエンジンにおいては、前記制御部は、前記ズレ量が所定の閾値以上である場合に、前記第2圧力センサの異常を報知することが好ましい。
これにより、第2圧力センサに何らかの不具合が発生している旨をユーザに知らせることができる。
エンジンの概略平面図。 気体の流れ及び各種センサを模式的に示す説明図。 新品の圧力センサと長時間使用により劣化した圧力センサとを用いて様々な圧力値を計測した実験の結果を示すグラフ。 検出精度が低下した圧力センサの検出値を補正してエンジンを制御する処理を示すフローチャート。 大気圧センサに対する他の圧力センサの検出値のズレ量が閾値より小さい場合に、他の圧力センサの検出値を補正する処理の概要を示すグラフ。 大気圧センサに対する他の圧力センサの検出値のズレ量が閾値以上である場合の状態を示すグラフ。
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。エンジン100は、ディーゼルエンジンであり、作業機及び船舶等に搭載される。
初めに、図1及び図2を参照して、エンジン100の概要について説明する。図1に示すように、エンジン100は、吸気系の部材として、吸入管20と、過給機21と、過給管24と、吸気マニホールド26と、ブリーザーホース27と、を備える。
吸入管20は、外部から気体を吸入する。吸入管20は、気体中の塵等を取り除くフィルタを備える。
過給機21は、図2に示すように、タービン22と、コンプレッサ23と、を備える。タービン22は、排気管31の内部に配置され、排気ガスを利用して回転するように構成されている。コンプレッサ23は、吸入管20及び過給管24の連結箇所の内部に配置され、タービン22と同じシャフト21aに接続されており、タービン22の回転に伴って回転する。過給機21は、コンプレッサ23が回転することにより、空気を圧縮して強制的に吸気を行うことができる。
過給管24は、過給機21によって吸入された気体を吸気マニホールド26に供給する。吸気マニホールド26は、過給管24から供給された気体をシリンダ数に応じた数(本実施形態では4つ)に分けてシリンダヘッド10へ供給する。シリンダヘッド10には、シリンダヘッドカバー11及びインジェクタ(燃料噴射装置)12が配置されている。インジェクタ12は、図2に示すECU(エンジンコントロールユニット、制御部)50によって制御される。ECU50には熱及び振動に弱い電子機器が多数設けられているため、ECU50は、熱及び振動が伝わりにくい位置に配置されている。
インジェクタ12は、所定のタイミングで燃焼室に燃料を噴射する。具体的には、インジェクタ12は、上死点(TDC)の近傍でメイン噴射を行うように構成されている。また、インジェクタ12は、このメイン噴射の直前に騒音低減のためのプレ噴射を行ったり、プレ噴射の更に前のタイミングでNOx低減及び騒音低減のためのパイロット噴射を行ったりすることができる。また、インジェクタ12は、メイン噴射の直後にPMの低減及び排気ガスの浄化促進及び温度上昇を目的としたアフター噴射を行ったり、アフター噴射の更に後のタイミングで温度上昇等を目的としたポスト噴射を行ったりすることができる。
このように燃料を噴射してピストンを駆動させることで、動力を発生させることができる。燃焼室では、燃料が燃焼することで、ブローバイガス及び排気ガス等が発生する。ブリーザーホース27は、燃焼室で発生したブローバイガスを吸入管20に供給する。これにより、未燃焼ガスが外部に排出されることを防止できる。
また、吸気マニホールド26には、図2に示すように、吸気圧センサ(第2圧力センサ)51と、吸気温度センサ52と、が取り付けられている。
吸気圧センサ51は、吸気マニホールド26内の気体の圧力(吸気圧)を検出してECU50へ出力する。吸気温度センサ52は、吸気マニホールド26内の気体の温度を検出してECU50へ出力する。なお、吸気圧センサ51及び吸気温度センサ52は、吸気マニホールド26ではなく、それより上流の管等に配置されていても良い。
エンジン100は、排気系の部材として、排気マニホールド30と、排気管31と、排気ガス浄化装置32と、を備える。なお、排気ガス浄化装置32は、エンジン100とは少し離れた位置に配置されていても良い。
排気マニホールド30は、複数の燃焼室で発生した排気ガスをまとめて過給機21のタービン22へ供給する。また、排気マニホールド30には、排気圧センサ(第2圧力センサ)53と、排気温度センサ54と、が取り付けられている。
排気圧センサ53は、排気マニホールド30内の気体の圧力(排気圧)を検出してECU50へ出力する。排気温度センサ54は、排気マニホールド30内の気体の温度を検出してECU50へ出力する。
排気マニホールド30を通過した気体は、一部がEGR管41を介してEGR装置40へ供給されるとともに、残りが排気管31を介して排気ガス浄化装置32へ供給される。
また、エンジン100は、EGR装置40を備える。EGR装置40は、EGRクーラ42と、EGRバルブ43と、を備えている。EGRクーラ42は、排気ガスを冷却する。EGR装置40は、EGRバルブ43の開度を調整することで、吸気マニホールド26に供給される排気ガスの量を変化させることができる。EGRバルブ43の開度は、ECU50によって制御される。ECU50は、例えば吸気圧と排気圧の差圧に基づいてEGRバルブ43の開度を調整する。
排気ガス浄化装置32は、排気ガスを浄化して排出する。排気ガス浄化装置32は、酸化触媒33と、フィルタ34と、を備える。酸化触媒33は、白金等で構成されており、排気ガスに含まれる未燃燃料、一酸化炭素、一酸化窒素等を酸化(燃焼)するための触媒である。フィルタ34は、例えばウォールフロー型のフィルタとして構成されており、酸化触媒33で処理された排気ガスに含まれるPM(粒子状物質)を捕集する。
また、排気ガス浄化装置32には、酸化触媒温度センサ55と、フィルタ温度センサ56と、差圧センサ(第2圧力センサ)57と、が取り付けられている。酸化触媒温度センサ55は、排気ガス浄化装置32の入口近傍(酸化触媒33の排気上流側)の温度を検出する。フィルタ温度センサ56は、酸化触媒33及びフィルタ34の間(フィルタ34の排気上流側)の温度を検出する。なお、酸化触媒温度センサ55及びフィルタ温度センサ56が検出した温度を総称して浄化装置温度と称する。
差圧センサ57は、フィルタ34の上流側と下流側の圧力差を検出するためのセンサである。ECU50は、差圧センサ57の検出結果に基づいてフィルタ34に堆積したPM堆積量を算出する。PM堆積量の算出方法としては、差圧を用いる以外にも、エンジン100の動作履歴等に基づいて排気ガス浄化装置32で起こる酸化反応を算出し、それに基づいてPM堆積量を求めることもできる。なお、差圧センサ57が検出するフィルタ34の上流側の圧力は、吸気量又は排気量等を演算により求める際にも用いられる。
また、エンジン100は、図2に示すように、大気圧センサ(第1圧力センサ)58を備えている。大気圧センサ58は、ECU50のケースに取り付けられており、検出した大気圧をECU50へ出力する。
次に、図3から図6を参照して、エンジン100に設けられる各種の圧力センサの検出精度の低下、及びそれを補正するための処理について説明する。
初めに、一般的な圧力センサの劣化傾向について説明する。図3は、新品の圧力センサと長時間使用により劣化した圧力センサとを用いて様々な圧力値を計測した実験の結果を示すグラフである。図3の横軸は圧力を示しており、縦軸は検出した圧力に応じて圧力センサが出力する電圧(出力電圧)を示している。圧力センサは、検出した圧力が大きくなるに従って高い出力電圧を出力する。
図3のグラフに示すように、長時間使用後の圧力センサの出力電圧は、新品の圧力センサの出力電圧よりも小さいが、グラフの傾きは余り変わらない。換言すれば、長時間使用するに従って出力電圧と圧力の関係を示すグラフが下側(出力電圧の低い側)にオフセットしていると表現できる。
この圧力センサの劣化傾向を考慮し、本実施形態では、長時間使用等によって検出精度が低下した圧力センサを補正する処理を行う。以下、図4のフローチャートに沿って、圧力センサを補正する処理について具体的に説明する。なお、図4に示すフローチャートは一例であり、処理の追加、変更、又は削除を行っても良い。
ユーザがイグニッションキー等を操作することで、電源(メインスイッチ)がオンとなって電装系の部品(ECU50及び各種センサ)が起動する。ECU50は、起動が完了した後に(S101)、大気圧センサ58、吸気圧センサ51、排気圧センサ53、及び差圧センサ57の検出値を取得する(S102)。なお、差圧センサ57については、フィルタ34の上流側の圧力を取得する。
圧力の具体的な取得方法は任意であるが、圧力センサの起動直後は検出値にバラツキが生じる可能性があるため、所定時間が経過してから圧力を取得することが好ましい。また、圧力はノイズ等の影響により上下するため、所定期間の平均値を用いることが更に好ましい。
ここで、エンジン100はまだ始動していないため、各圧力センサは全て大気圧下にある。従って、各圧力センサの検出値を比較することで、各圧力センサの相対的なズレ量を求めることができる。一般的に圧力センサは、高温下又は高圧下で使用される場合は早く劣化する。そのため、高圧下に配置される吸気圧センサ51、高温下に配置される排気圧センサ53及び差圧センサ57よりも、常温かつ大気圧下に配置された大気圧センサ58の方が劣化が進行していないと考えられる。特に、本実施形態の大気圧センサ58はECU50に取り付けられているので、振動の影響も受けにくいため劣化の進行を一層抑えることができる。
従って、本実施形態では大気圧センサ58の検出値を基準として他の圧力センサのズレ量を求める。なお、以下の説明では、吸気圧センサ51、排気圧センサ53、及び差圧センサ57をまとめて、「(他の)圧力センサ」と称することがある。ECU50は、他の圧力センサの検出値から大気圧センサ58の検出値を減算することで、それぞれの圧力センサのズレ量を求める(S103)。一般的には劣化した圧力センサは検出する圧力が低くなるため、このズレ量は通常は負の値である。
次に、ECU50は、それぞれの圧力センサについて、ズレ量の絶対値が予め定めた閾値以上か否かを判定する(S104)。ECU50は、全ての圧力センサについて、ズレ量の絶対値が閾値より小さい場合(例えば図5に示す場合)、エンジン100の始動を許可する(S105)。
一方、ECU50は、少なくとも1つの圧力センサについて、ズレ量の絶対値が予め定めた閾値以上である場合(例えば図6に示す場合)、該当する圧力センサに異常がある旨を報知する(S108)。報知方法は任意だが、例えばディスプレイにその旨を表示したり、アラーム音を鳴らしたりすることが考えられる。
ここで、発生している異常としては、圧力センサの劣化がかなり進行した場合、圧力センサが破損した場合、圧力センサとECU50を接続するケーブルが破損した場合等が考えられる。この状態でエンジン100を始動すると適切な制御を行うことができないと考えられるので、ECU50は、エンジンの始動を禁止する(S109)。
ECU50は、ステップS105の処理によってエンジン100の始動を許可した場合、求めたズレ量を無くすように、それぞれの圧力センサを補正する。ステップS103で求めたズレ量は大気圧下におけるズレ量であるが、図3等で示したように、圧力センサが劣化しても傾きは大きく変化しないので、圧力センサの検出値からズレ量を減算することで、補正後検出値を求める(S106)。なお、ズレ量は圧力センサ毎に求められるので、圧力センサ毎に求めたズレ量を用いて該当する圧力センサの検出値が補正される。
また、ズレ量を減算して圧力センサの検出値を補正する処理は、圧力センサが検出する圧力によらず常に行われる。従って、図5に示すように、補正前の検出値を出力電圧(即ち検出する圧力)が大きくなる方にオフセットした値が、補正後検出値に相当する。
ECU50は、エンジン100の稼動中において、補正後検出値を用いてエンジンを制御する(S107)。以上の処理を行うことにより、圧力センサのズレ量が小さく異常を報知する程ではない状況においても、当該ズレ量を補正して得られた圧力を用いてエンジン100を制御することができる。
具体的には、ECU50は、吸気圧及び排気圧に加え各部の温度等に基づいて、外部から供給された空気の重量及びEGR装置40により供給された気体の重量等を算出する。それに応じて、ECU50は、例えばEGR装置40のEGRバルブ43の開度等を制御する。
なお、圧力センサが劣化する際は、図3に示すように圧力と出力電圧の関係を示すグラフの傾きも若干変化するため、大気圧から離れた値を検出するに従って誤差(新品を用いて検出した値との差)が大きくなる。しかし、エンジン100で主として検出される圧力は、100kPa(大気圧程度)から150kPa程度であり、大気圧から大きく離れた値は検出されないため、本実施形態の補正方法でも十分な検出精度を維持できる。
また、本実施形態では、大気圧センサ58に対する圧力センサのズレ量を求め、このズレ量を加えるだけで補正を行うことができるので、非常に簡単な方法で補正を行うことができる。従って、ECU50の処理量を抑えることができる。
上述したように、本実施形態では、エンジン100を始動する直前に圧力センサのズレ量を求める処理を行う。これにより、圧力センサが使用される直前の状況に応じてズレ量を算出できるので、ズレ量を正確に求めることができる。なお、圧力センサのズレ量を求める処理は別のタイミングで行うこともできる。例えば、エンジン100の停止後であって、エンジン100内の圧力が大気圧になるまでの時間が経過した後に圧力センサのズレ量を求めても良い。この場合、エンジン100の始動時に図4の処理を行う必要がないため、エンジン100が始動されるまでの時間を短くすることができる。
以上に説明したように、本実施形態のエンジン100は、大気圧センサ58と、他の圧力センサと、ECU50と、を備える。大気圧センサ58は、大気圧を検出する。他の圧力センサは、大気圧センサ58とは別の位置に配置され、エンジン100の所定の位置の圧力を検出する。ECU50は、大気圧センサ58及び他の圧力センサが大気圧を検出しているタイミングにおいて、大気圧センサ58の検出値(第1検出値)に対する他の圧力センサの検出値(第2検出値)のズレ量を求め、当該ズレ量を無くすように、エンジン100の稼動中に他の圧力センサが検出した圧力値を補正する。
これにより、使用環境及び時間経過等により他の圧力センサが劣化して圧力の検出精度が低下した場合であっても、上記のようにズレ量を求めて他の圧力センサを補正することで、他の圧力センサの検出精度の低下を抑えることができる。従って、より正確な吸気圧又は排気圧等を用いてエンジン100を制御することができる。
また、本実施形態のエンジン100において、大気圧センサ58は、エンジン100の稼動中に大気圧を検出する大気圧センサである。
これにより、大気圧センサ58は高圧の吸気ガスに触れる吸気圧センサ51や高温の排気ガスに触れる排気圧センサ53及び差圧センサ57と比較して劣化しにくいので、大気圧センサ58を基準として他の圧力センサを補正することで、他の圧力センサの誤差を大幅に(大気圧センサ58程度まで)抑えることができる。
また、本実施形態のエンジン100において、大気圧センサ58は、ECU50に取り付けられている。
一般的に、ECU50は多数の基板等から構成されているため、熱及び振動が伝達しにくい位置に設けられている。従って、ECU50に配置された大気圧センサは他の圧力センサと比較して更に劣化しにくい。従って、大気圧センサを基準として他の圧力センサを補正することで、他の圧力センサの誤差を大幅に(大気圧センサ程度まで)抑えることができる。
また、本実施形態のエンジン100において、ECU50は、大気圧センサ58及び他の圧力センサに電源が供給された後であって、エンジン100の始動前に大気圧センサ58及び他の圧力センサから検出値を取得する。
これにより、エンジン100の始動前ではエンジン100の各部の圧力は大気圧と略等しいため、このタイミングで圧力を計測することで、大気圧センサ58の検出値に対する他の圧力センサの検出値のズレ量を正確に把握することができる。
また、本実施形態のエンジン100において、ECU50は、大気圧センサ58の検出値に対する他の圧力センサの検出値のズレ量が所定の閾値以上である場合に、他の圧力センサの異常を報知する。
これにより、他の圧力センサに何らかの不具合が発生している旨をユーザに知らせることができる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
上記の実施形態では、圧力センサを補正する際の基準となる圧力は、大気圧センサ58の検出値である。しかし、基準となる圧力として大気圧センサ58以外の検出値を用いても良い。
上記の実施形態では、大気圧センサ58はECU50のケースに取り付けられているが、他の位置に取り付けられていても良い。
上記の実施形態では、吸気圧センサ51等の検出値から大気圧センサの検出値を減算してズレ量を算出したが、大気圧センサの検出値から吸気圧センサ51等の検出値を減算した値をズレ量(基本的には正の値)としても良い。この場合、補正を行う際には、吸気圧センサ51等の検出値にズレ量を加えることで補正後検出値を算出する。
エンジン100の停止後すぐに再び始動する場合、吸気圧センサ51及び排気圧センサ53等の周囲がまだ大気圧になっていない可能性がある。この場合、正確なズレ量を求めることができないので、エンジン100の停止前に用いていた補正量を再び用いて吸気圧センサ51等の検出値を補正しても良い。
26 吸気マニホールド
30 排気マニホールド
32 排気ガス浄化装置
33 酸化触媒
34 フィルタ
50 ECU
51 吸気圧センサ(第2圧力センサ)
53 排気圧センサ(第2圧力センサ)
57 差圧センサ(第2圧力センサ)
58 大気圧センサ(第1圧力センサ)
100 エンジン

Claims (5)

  1. 圧力を第1検出値として検出する第1圧力センサと、
    前記第1圧力センサとは別の位置に配置され、圧力を第2検出値として検出する第2圧力センサと、
    前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサが大気圧を検出しているタイミングにおいて、前記第1検出値に対する前記第2検出値の差であるズレ量を求め、当該ズレ量を無くすように、エンジン稼動中に検出された前記第2検出値を補正する制御部と、
    を備えることを特徴とするエンジン。
  2. 請求項1に記載のエンジンであって、
    前記第1圧力センサは、エンジン稼動中に大気圧を検出する大気圧センサであることを特徴とするエンジン。
  3. 請求項2に記載のエンジンであって、
    前記大気圧センサは、前記制御部に取り付けられていることを特徴とするエンジン。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載のエンジンであって、
    前記制御部は、前記第1圧力センサ及び前記第2圧力センサに電源が供給された後であって、エンジン始動前に前記第1検出値と前記第2検出値を求めることを特徴とするエンジン。
  5. 請求項1から4までの何れか一項に記載のエンジンであって、
    前記制御部は、前記ズレ量が所定の閾値以上である場合に、前記第2圧力センサの異常を報知することを特徴とするエンジン。
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